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断熱消磁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
磁気熱量効果から転送)

断熱消磁(だんねつしょうじ)は極低温領域での冷却法の一つ。液体ヘリウム蒸発潜熱希釈冷凍(3He-4He希釈冷凍法)では冷やせない超低温の冷却が可能である。

零磁場下の常磁性体スピンは任意の方向を向きその磁化は零である。強い磁場下にある常磁性体を十分冷却した後、断熱状態で磁場を下げる。この時、断熱状態であるためエントロピーは変化しないが磁化は小さくなる。磁化と温度は比例関係にあるため、磁場が下がった分、常磁性体の温度は下がる。

銅の核スピンを利用した核断熱消磁法では10T程度の磁場下で10mK程度まで冷却し、0.1mK以下の温度の生成が行われている。

参考文献

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  • 伊達宗行『新しい物性物理 : 物質の起源からナノ・極限物性まで』講談社ブルーバックス〉、2005年、[要ページ番号]頁。ISBN 4-06-257483-7 

関連項目

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