白金化セシウム
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白金化セシウム | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 637042-52-5 |
特性 | |
化学式 | Cs2Pt |
モル質量 | 460.91 |
外観 | 紅色透明な結晶 |
構造 | |
結晶構造 | Ni2In |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 金化セシウム |
その他の陽イオン | 白金化バリウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
白金化セシウム(はっきんかセシウム、英語: Caesium platinide、羅Caesium platinatum, Caesii Platinidum)は、イオン性化合物の一種で化学式はCs2Ptであり、その中の白金は珍しい負の価数-Pt 2- を持つ[1]。バンドギャップの大きさ(禁制帯幅)が0.9eVの半導体である。 [2]
製法
[編集]白金化セシウムは、白金とセシウムの単体をタンタル(Ta)アンプル中で反応させることで得られ、反応温度は700℃である[1] :
- 2 Cs + Pt → Cs2Pt
化学的性質
[編集]白金化セシウムは空気や水とは極めて反応しやすい[1] 。
この塩は擬カルコゲンに数えられる。白金化セシウムの結晶構造は、Ni2Inの構造に類似している。各白金原子は9つのセシウム原子に囲まれている。 セシウムからの唯一の価電子は完全に白金に渡されている。結晶は半透明で、1.5eVのバンドギャップの赤色を呈する[3]。
参照
[編集]- ^ a b c Jansen, Martin (2005-11-30). “Effects of relativistic motion of electrons on the chemistry of gold and platinum”. Solid State Sciences 7 (12): 1464–1474. doi:10.1016/j.solidstatesciences.2005.06.015.
- ^ Andrey Karpov, Jürgen Nuss, Ulrich Wedig, et al. Cs2Pt, a Platinide(-II) Exhibiting Complete Charge Separation アーカイブ 2016年3月4日 - ウェイバックマシン
- ^ Martin Jansen (2005-12). Effects of relativistic motion of electrons on the chemistry of gold and platinum. 7. pp. 1464–1474. doi:10.1016/j.solidstatesciences.2005.06.015