生着症候群
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生着症候群(Engraftment syndrome)とは、造血幹細胞移植(HSCT)後すぐ(数日~3週間)に発生する合併症である。サイトカインが過剰に産生され、非感染性の発熱(必発)の他、浮腫、胸水、腹水等の体液貯留傾向、皮疹(斑状丘疹や淡い紅斑など)、肺浸潤影、肝障害、下痢などの症状が現れる[1]。平均して10日~2週間前後持続することが多い[2]。
診断
[編集]診断基準として、Maiolinoの基準やSpitzerの基準が知られている。臨床的・病理学的に移植片対宿主病(GVHD)との鑑別は難しいが、皮膚生検、腹部超音波検査(下大静脈、腹水、肝腫大の有無)等で鑑別できる[2]。
治療
[編集]軽症の場合はG-SCFの投与中止のみで軽快するが、重症(低酸素血症や肺浸潤影)の場合はステロイドを投与する[2]。
出典
[編集]- ^ “生着不全・生着症候群”. 一般社団法人 日本造血・免疫細胞療法学会. 2021年9月19日閲覧。
- ^ a b c “同種造血幹細胞移植ポケットマニュアル 2019.3.20 第3版”. 大阪市立大学医学部附属病院 血液内科・造血細胞移植科. 2021年9月19日閲覧。