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珍島犬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
珍島犬
珍島犬
原産地 大韓民国の旗 韓国
特徴
体重 オス 18–23 kg (40–51 lb)
メス 15–19 kg (33–42 lb)
体高 オス 50–55 cm (20–22 in)
メス 45–50 cm (18–20 in)
外被 中間長さのダブルコート。 アウターコートは、ざらついてまっすぐで、体から少し離れて立って、アンダーコートは柔らかいです。
毛色 赤い子鹿、白、黒、黒と黄褐色、オオカミの灰色とブリンドル。 下塗りは淡い色。
寿命 15年以上
イヌ (Canis lupus familiaris)
珍島犬
各種表記
ハングル 진돗개
漢字 珍島개
発音 チンドッケ
日本語読み: ちんとうけん
ちんとういぬ
RR式 Jindotgae
MR式 Chintotkae
英語表記: Jindo dog
Korean Jindo dog
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珍島犬(ちんとうけん、朝鮮語:진돗개、英語:Jindo dog、Korean Jindo dog)は、韓国原産の犬種の一つである。朝鮮語ではチンドッケ(진돗개)という。1962年12月3日、韓国の天然記念物第53号に指定された。

概要

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起源についての文章による記録が存在しないが、少なくとも朝鮮半島南西に位置する珍島に数世紀にわたって存在している[1]。13世紀のモンゴルの高麗侵攻の際に持ち込まれた犬と先住犬の交配により生まれたと考えられている。高麗王は降伏したが、兵の一部は珍島まで戦い続けた[2]。兵士の犬は輸送が困難な珍島の環境で隔離された[1][2]

京城帝国大学森為三が珍島を調査した際には犬肉としてのみ利用されていた。森はこの珍島犬を救って、軍犬や猟犬、番犬として真価を発揮させようと、秋田犬四国犬と同様に天然記念物の指定保存犬にすべく各方面と交渉した[3]

秋田犬やチャウ・チャウなど他犬種との交雑が進んでいることが懸念され、その血統が問題視されている[4]

歴史

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特徴

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  • 中型犬
  • 三角形で小さな立ち耳[7]
  • 目尻が吊りあがった、アーモンド型の小さな目。色は暗褐色。
  • クルッと巻いた巻き尾あるいは半円形の差し尾[1][7]
  • 硬く長い毛と、柔らかく短い毛の二重構造の被毛(ダブルコート)。色は赤、白、黒、黒褐、狼灰、虎毛のいずれか[1]
  • 飼い主に忠実。反面、他人には馴れにくい。
  • 寒さに強い。
  • 体高 オス50〜55cm、メス45〜50cm[1]
  • 体重 オス18〜23kg、メス15〜19kg[1]

飼育上の注意

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  • 運動は1日2回、それぞれ30分程度必要である。

その他

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  • 韓国では対間諜侵入作戦や局地挑発に備えるための珍島犬警報が存在する[8]。武装ゲリラが侵入した際の非常警報のレベルを「珍島犬1」というように表示している[4][9]

脚注

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  1. ^ a b c d e f コリア・ジンドー・ドッグ | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ”. 2024年9月15日閲覧。
  2. ^ a b Breed Standards : Jindo | United Kennel Club (UKC)”. www.ukcdogs.com. 2024年9月15日閲覧。
  3. ^ a b 「ワン界の王珍島犬」『朝鮮』第262巻、朝鮮総督府、1937年3月、167頁、doi:10.11501/3557657 
  4. ^ a b 日刊SPA!取材班 (2013年4月6日). “韓国軍の非常事態警報「珍島犬1号」 名称の由来は?”. 日刊SPA!. 2024年9月15日閲覧。
  5. ^ 崔碩義「<随筆>◇豊山犬と珍島犬◇」『東洋経済日報』2002年3月22日。
  6. ^ 한겨레. “北からの贈り物は“松茸2トン”離散家族に…南からは“紅参””. japan.hani.co.kr. 2024年10月17日閲覧。
  7. ^ a b 「珍島犬の特徵」『現代の獣医界』、現代之獣医社、1940年7月、7頁、doi:10.11501/1503955 
  8. ^ サミット期間にソウルに軍警戒強化令、特殊部隊が私服姿で市内パトロール”. 동아일보 (2012年4月2日). 2024年9月15日閲覧。
  9. ^ “前方鉄さくが切断...一時「珍島犬1」を発令”. 中央日報. (2005年11月2日). https://japanese.joins.com/JArticle/69216 2010年11月24日閲覧。 
  10. ^ サッカー新代表監督に許丁茂氏が確定”. 동아일보 (2007年12月8日). 2024年9月14日閲覧。

参考文献

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関連項目

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