猿のこぶし結び
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猿のこぶし結び(さるのこぶしむすび、Monkey's fist)とは、ロープの端の部分に大きな球状のこぶをつくる結び方。モンキー結び[1]、握りこぶし結び[2]、ボタン結び[3]、小袋結び[3]ともいう。
1889年、E・N・リトルによって初めて図示された結び目である[1]。
結び方
[編集]猿のこぶし結びは、以下のようにしてつくる。
- ロープを何度か巻く。
- 1でつくった巻きの外側に、さきほどの巻きと垂直な方向にロープを何度か巻く。
- 1でつくった巻きの内部で、2でつくった巻きの外側にロープを何度か巻く。
- 結び目が球状になるように形を整える。
- 動端をロープの固定端側に、もやい結びや輪つなぎを作ってとめる。
ステップ1・2・3で何回ロープを巻くかによって結び目の大きさが変わる(3~5回程度巻けばよい)。ステップ3でロープを巻く方向は、ステップ1・2で巻いた方向の両方と垂直になるようにする。
発泡スチロールに割り箸を何本か刺し、割り箸に芯を固定して結ぶという方法もある[4]。
用途
[編集]結び目の内部に球状の鉛や小石などのおもりを入れておくと、ロープの端の部分を重くするために使うことができる。猿のこぶし結びを使ってロープの端の部分を重くしておけば、ロープの片端を遠くのほうまで投げなければならないとき、より遠くまでとばすことができる[1][2]。
猿のこぶし結びは、装飾的な結び目としても用いられ[3]、キーホルダーとしても活用できる[5]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- ジェフリー・バドワース著、乙須敏紀訳 『結びのテクニック』 産調出版、2001年。ISBN 978-4882822363。
- 前島一義 『図解 実用ロープワーク』 成山堂書店、1999年。ISBN 978-4425481125。
- マリオ・ビゴン・グイド・レガッツォーニ著、杉浦昭典訳 『結びの百科―実用70種の結び方を鮮明な連続写真でマスター』小学館、1983年。ISBN 978-4093300261。
- 小暮幹雄 『暮らしに役立つ 実用ひも結び』 日本文芸社、2007年。ISBN 978-4537205794。
外部リンク
[編集]- International Guild of Knot Tyers Monkey's fist - ウェイバックマシン(2007年11月29日アーカイブ分)