猪狩誠也
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猪狩 誠也(いかり せいや、1933年 - 2018年4月23日[1])は、日本の編集者、広報学研究者、東京経済大学名誉教授、日本広報協会広報アドバイザー[2]。「広報論の研究に早くから取り組まれた先駆者の一人」[3]、「日本における広報を草創期から理論的・実践的に主導」した人物と評されている[4]。
経歴
[編集]東京生まれ[5]。
1953年に早稲田大学第一商学部に入学し、1957年に卒業してダイヤモンド社に入社し、経営関係の書籍編集や、翻訳業務などに従事する[5]。その中で、アメリカ合衆国から導入が図られていたパブリック・コミュニケーション論に触れ、広報論の研究に取り組むようになり[3]、南博、石川弘義らと知り合って、社会心理研究所に関わる[5]。
1970年から1971年にかけて月刊誌『近代経営』編集長を務め、次いで1971年から1973年まで出版局長となり、次いでダイヤモンド・ビッグ社取締役となったが、病気のために1977年に退任した[5]。
以降は、1978年に現代経営研究会、1979年に経済広報センターの設立、運営に関わり、関係する機関誌の編集にあたり、1987年には現代広報研究所長となった[5]。
1995年に東京経済大学がコミュニケーション学部を開設した際に、教授として迎えられ、定年退職した2004年まで在籍し[5]、この間に学部長も務め[3]、退職後に名誉教授を贈られた[2][4]。
1999年には、日本パブリック・リレーションズ協会から日本PR大賞特別賞・教育学術部門賞を受賞した[5]。2003年から2011年まで日本広報学会副会長を務めた。
おもな著書
[編集]単著
[編集]- 燃える戦略集団:C&C時代を切り拓く日本電気、日本リクルートセンター出版部(リクルート新書)、1979年6月 全国書誌番号:80003037、NCID BN03664920。
編著
[編集]- 企業の発展と広報戦略:50年の歩みと展望、日経BP企画、1998年12月 ISBN 4931466036
- 広報・パブリックリレーションズ入門、宣伝会議(基礎シリーズ)、2007年1月 ISBN 978-4883351688
- 日本の広報・PR100年:満鉄からCSRまで、同友館、2011年3月 ISBN 978-4496047732
- 日本の広報・PR100年:満鉄、高度成長そしてグローバル化社会、同友館、2015年9月 ISBN 978-4496051524
共著
[編集]- (鍋田紘亮との共著)エディター的発想:ビジネスマンの企画・編集術、筑摩書房(ちくまセミナー)、1983年10月 全国書誌番号:84012229、NCID BN04051304。
- (上野征洋、剣持隆、清水正道、城義紀との共著)コーポレート・コミュニケーション戦略、同友館、2002年5月 ISBN 449603347X
- (上野征洋、剣持隆、清水正道との共著) CC戦略の理論と実践:環境・CSR・共生、同友館、2008年8月 ISBN 978-4496044434
共編著
[編集]- (城義紀との共編)経営と広報、日本経済新聞社(企業広報講座)、1993年4月 ISBN 4532142008
- (杉本忠明との共編)大学で教える小論文の書き方:みるみる文章力がアップする!、オーエス出版、2003年4月 ISBN 4757301669
脚注
[編集]- ^ 訃報 猪狩誠也さん 84歳=日本広報学会顧問、東京経済大名誉教授 / 東京 毎日新聞2018年4月25日 地方版
- ^ a b “広報アドバイザー 猪狩 誠也 <いかり せいや>”. 日本広報協会. 2017年6月14日閲覧。
- ^ a b c 有山輝雄「猪狩誠也教授退任記念号の発刊に寄せて」『コミュニケーション科学』第22号、東京経済大学 コミュニケーション学会、2005年3月10日、3-4頁。
- ^ a b “アド・スタディーズ 対談 №3日本のパブリックリレーションズを振り返る ―新しい次元に向けたPR理論の再構築へ― 3”. 電通. 2017年6月14日閲覧。 - 初出は、『AD STUDIES』2013/12/23
- ^ a b c d e f g 有山輝雄「猪狩誠也教授経歴並びに業績」『コミュニケーション科学』第22号、東京経済大学 コミュニケーション学会、2005年3月10日、5-10頁。
外部リンク
[編集]- 座談会 広報PR史へ新たな視点 - 経済広報センター(『経済広報』(2011年7月号))
学職 | ||
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先代 桜井哲夫 |
東京経済大学 コミュニケーション学部学部長 2001年 - 2003年 |
次代 山崎カヲル |