特殊価格
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特殊価格(とくしゅかかく)とは、不動産の価格の種類の一つである。本項目においては、基本的に不動産鑑定評価基準による。ここでは、次のとおり定義される[1]。
特殊価格を求める場合
[編集]次のものについて、その保存等に主眼をおいて評価する場合が例示としてあげられる。不動産としての費用面(原価性)からの価値を求めるもので、文化財等としての価値を求めるものではない[2]。
鑑定評価報告書では、文化財の指定の事実等を明らかにしなければならないとされている[4]。
上記のうち建物は、その敷地と一体として市場性を有しないものであり、土地・建物複合不動産の構成部分として評価されるものである(部分鑑定評価)。原価法による積算価格を標準として価格を求めるものとされる[5]。
不動産鑑定評価基準においては、主に建物が掲載されているが、土地についても、一般的に売買の対象になじまない公共公益施設、墓地、文化財の敷地等を現況を前提とした価格を求める場合は(資産評価等)、特殊価格となる場合があるという議論もある[6]。
一方で、上記例示に該当するものでも、その利用現況を前提としない経済価格を求める場合は、正常価格として求めうる場合もある[7]。
関係項目
[編集]価格の他の種類
[編集]不動産鑑定評価基準総論第5章で定められている。特殊価格以外のいずれも、不動産の市場性を前提としている。
賃料の種類
[編集]不動産鑑定評価基準総論第5章で定められている。特殊価格に相当する種類は定められていない。これは理論上はともかく実務上の要請が乏しいものと考えられる[8]。
出典、脚注
[編集]参考文献
[編集]- 監修日本不動産鑑定協会 編著 調査研究委員会鑑定評価理論研究会『新・要説不動産鑑定評価基準』 住宅新報社 2010年 ISBN 9784789232296 p.101 - 103、302
- 土地評価理論研究会『特殊な画地と鑑定評価』清文社、2006年、347-357頁。ISBN 9784433270452。