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「アステル東北」の版間の差分

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2007年1月13日 (土) 14:28時点における版

アステル東北とは、

  1. 1994年に創業し、2000年東北インテリジェント通信へ事業譲渡し、同年会社清算した会社。株式会社アステル東北
  2. 株式会社アステル東北」から事業譲渡された東北インテリジェント通信が行っていたPHS事業のサービスブランド名。

本稿では上記のアステル東北創業から、アステル東北ブランド終了までを詳述。


概要

アステルPHSサービス開始時には、開業している都市に、アステル東北(当時)直営の「アステルショップ」を開業していたが(仙台を除く県庁所在地は当初からTOHKnetの営業所と同居)、量販店での販売が徐々に縮小されていく過程で、県庁所在地のみの営業となった(アステルショップ仙台も、当初の電力ビルから、当時の本社ビルの1Fに移転。他のショップも、同居しているTOHKnet営業所の移転に伴って同時移転、ほとんどが空中店舗化した)。その後、TOHKnetの現在地への本社移転に伴い、仙台のみ「TOHKnet仙台ショップ」という名称で、元の電力ビルに戻ることになった。ただし、フルールのカウンタースタッフにアステルの用件であることを伝えて、2Fの本社スタッフ(お客様サービスセンターお客様サービスグループ担当)がカウンターに降りてきて用件を聞くという形になっている(後に、HP上の住所の表示が2Fの本社の場所となっており、電話番号も本社のアステル担当部署が表示されるようになったが、実際は、従来通りの対処・電話番号となっている)。

アステルショップの電話番号は、NTTの電話帳上はTOHKnetの営業所名となっている(仙台は、TOHKnet仙台ショップの表示で、別途アステル東北のNTT東日本回線の電話番号(下記参照)と、旧・株式会社アステル東北の本社時代から引き継いでいるNTT東日本の電話番号((022)267-0732および、FAX(022)267-0742)とフリーダイヤルが記載されている。また、仙台を除き(仙台は、旧本社時代まで「アステルショップ仙台」と表示)、「株式会社アステル東北」があった時代は、同社の営業所の番号として掲載されていた)。TOHKnet回線の電話番号は、HP上でのみ公開されている。

なお、AP-33が最後の提供機種(なお、AJ-35の販売はなかった)となり、AJ-51はついに発売されることはなく、東北でのドットiのサービスは行われなかった(ただし、社外への販売はなかったが、TOHKnet社内向けにAJ-51が配布されている)。

また、デジタルツーカー秋田駅前店(現・ソフトバンク秋田駅前)のように、一部アステルプラザなどの名称で代理店を行っている所もあった。

なお、050から始まるIP電話へかけることができなかった(受けることは可能)。これは、TOHKnetの独自ISDN網を採用しているためである。

2006年11月末時点での契約数は約1万3800契約。

2006年12月20日まで、唯一存続していたアステル音声PHSサービスとなった。音声PHSのサービスエリアは東北地方の県庁所在地及び八戸市弘前市郡山市いわき市長岡市上越市とそれらの周辺のみで運営されていた。

料金プラン

  • 標準プラン…2400円(税込2520円)
  • スーパーファミリー割引プラン…1200円(税込1260円、ただし、標準プラン契約者が複数回線持つ場合で、2~5回線目に適用。それ以外の内容は「標準プラン」に準ずる)
  • きめトークプラン(接続先限定サービス)
    • 1ヶ所限定:350円(税込367円)…実質、「おトーク・どっと・ネット」専用プラン  
    • 3ヶ所限定:700円(税込735円)…他地域同様、専用端末が必要。
  • まっtelプラン(着信専用プラン)…0円(単独の契約は不可。標準プラン回線1回線に付き1契約まで可能。端末はAT-15(X)の東北まっtel仕様のみ利用可)

他地域で見られるような、通話料込みのプランや通話料が高くなる代わりに基本料金が安いプランなどは一貫して導入しなかった。

経緯

株式会社アステル東北設立からTOHKnetへの事業譲渡まで

TOHKnetによる事業譲受からサービス停止まで

提供サービス

おトーク・どっと・ネット

  • 2001年、TOHKnetへの事業譲渡後に開始された32kbpsによるデータ通信定額サービス。通常プラン(2520円)・きめトーク(3箇所指定、787円)・きめトーク(1箇所指定、367円)のいずれかに、1050円(税込)でのオプションという形での提供となっていた。
    • 標準プランにオプションとして利用する場合は、どの端末でも利用できたが、XE-11(データカード)か、サン電子のUSBケーブルまたはシリアル接続アダプタの購入を推奨していた
    • きめトーク(3箇所指定)契約の場合は、同サービス専用アクセスポイントの他に2箇所設定出来た(対応機種は、AJ-15(X)で、上記データカードないしUSBケーブル・シリアル接続アダプタとのセットを推奨していた)。
    • きめトーク(1箇所指定)契約の場合は、事実上同サービス専用回線となる(対応機種は、AN-X1)。この場合は、月1417円で使い放題となる。
  • 後に、データカードやUSBケーブル(を含めた、本体以外のオプション全般)の在庫がTOHKnet自身で調達出来なくなったため、量販店でアイ・オー・データ機器製のUSB-PHS64LLink to DoCoMoライセンス付きのケーブル。なお、TOHKnetでは発売されなかったアステルブランドのUSBケーブル・XO-11は、この商品のOEMで、64k通信ができなくしてある)の購入を推奨した。
  • 利用可能エリアは、仙台圏のエリアとしていたが、同エリアのはずれ(や他地域のエリア)では「どこでも市内コール」扱いの通信料金が適用となり、定額にならないケースもあった。そのため、アステルの電波さえ入れば、仙台以外の東北地方で全く通信出来ないわけではなかった。
  • 指定プロバイダは、開始当初はニフティのみで、他プロバイダにも拡張させる計画があったが、結果としては頓挫した。
  • ニフティ2006年3月31日にて同サービスを終了したことに伴い、TOHKnet側もサービスそのものも終了することになった。[1]
    • @niftyの「おトーク・どっと・ネット」へのISPサービス提供終了に伴い、オプション自動解約にはならないため、サービス終了期日までに回線そのもののを解約(「標準プラン」は停波まで回線の解約の必要はないが、「おトーク・どっと・ネット」を外す手続きは3月いっぱいまでに必要と非公式にアナウンス)を要求している。
      • その時点で既に新規契約受付停止していたため、オプションの改廃や機種変更・故障修理ができなくなっていたため、解約しか手段がなかったためである(「標準プラン」利用者のみは特例で上述のように、オプションをはずすだけで済んだ)。

どこでも市内コール

  • 「どこでも市内コール」を停波時まで提供していた。これは、アステル電話同士(厳密には、TOHKnetの独自固定回線も包括する)で通話した場合、双方の通話場所が東北・新潟のエリア内であれば、どこにいても市内通話扱い(90秒10円+1通話10円・税抜)の料金が適用されるというもの(例外は、双方が同一市内の場合で、通話時間帯が深夜の場合はもっと低い料金(180秒10円+1通話10円・税抜)が設定されている)。
    • 電力系の東北インフォメーション・システムズ(TOiNX)が提供するプロバイダ、TINet(現在は、スピーディアTOiNXから事業譲受されて、運営継続している)のPHS専用アクセスポイント(仙台に設置)は、TOHKnet回線を利用しており、どこでも市内コールが適用される。
    • 上記「おトーク・どっと・ネット」用のアクセスポイントも同様であるため、仙台圏以外では定額の対象にはならないが、「どこでも市内コール」の通話料金が適用される。

その他の特筆事項

  • 請求書に契約期間の表示がない。これは、エヌ・ティ・ティ・ドコモ東北@FreeDを契約している際の請求書の表示も同様。そのため、ウィルコム移行希望者がTOHKnetでの期間のウィルコムへの引き継ぎと、ウィルコムの新規手数料キャッシュバック(「PHSはウィルコムにおまかせください」サービス)を申請する際に添付する請求書の要件を満たせない。
    • 停波発表後にウィルコム移行希望書類を送付された利用者のうち、「PHSはウィルコムにおまかせください」を利用希望の場合は、契約日の入った請求書の再発行を依頼し、移行後1ヶ月以内に再発行請求書をエントリーシートとともにウィルコムに送付することで適用される。
    • ウィルコム移行に当たり、端末のみは無償で、その他の経費(新規事務手数料等)は利用者がウィルコムに支払う形となる。そのため、それを抑えるためには、上記手続きは必須である。
    • ただし、移行希望者に配布される端末は特定の1機種(ただし、端末カラーの選択は可能)に固定されるため、他の機種希望の場合は、上記条件の請求書の再発行依頼し、TOHKnetには移行希望を出さずに利用者自身で販売店で新規購入すれば、新規手数料キャッシュバックと利用期間の引き継ぎそのものは可能である。


出納関係

2004年12月1日から料金支払いを停止したコンビニエンスストアを除き、請求書扱いでの支払ができるのは、みずほ銀行三菱東京UFJ銀行(旧東京三菱店)、三井住友銀行みずほコーポレート銀行、東北・新潟に本店のある地方銀行第二地銀は不可)、郵便局のみであった(銀行からの引落は、一部を除きほとんどの金融機関で対応できるが、クオークに引落業務を代行させる場合がある)。TOHKnet本社お客様サービスグループ(電力ビル2F)、TOHKnet仙台ショップ(電力ビル1F・フルール内)、アステルショップ(TOHKnet営業所内)では収納業務を行っていなかった。

余談だが、TOHKnet仙台ショップ・アステルショップで端末やオプションを購入する場合、並びに故障修理代金が発生した場合、ショップでの収納業務を行っていないため、通話料と一緒にそれらの代金が請求されるシステムになっていた。

なお、利用可能クレジットカードは、ユーシーカードオリコVISAを含む)、およびVISAMasterCardJCBのブランドの付いたカードのみである。UFJニコスが発行するNICOSケータイカード・K-Powerカード、VIASOカード(NICOS・UFJカードの両ブランドとも)での支払はVISA(K-PowerカードのみMasterCardもある)がついているので可能だが、同カードで規定する「携帯電話・PHSの支払」の扱いにならないため、注意が必要であった(理由は、NICOSUFJカードのブランドをTOHKnetで直接扱っていないため。あくまでVISA・MasterCardブランドがついているカードとして処理される)。

エヌ・ティ・ティ・ドコモ東北同様、契約者住所と請求書送付先を別に登録することができた。ただし、重要な連絡文書などは、請求書送付先住所ではなく、契約者住所に送付することになっていた。

日本大学工学部でのサービス

郡山市にある日本大学工学部のキャンパスでは、1999年4月1日より「キャンパスモバイルネット」(略称・CMN)の名称で、東北インテリジェント通信(TOHKnet)・東北情報ネットワークサービス(TINet、現・東北インフォメーション・システムズ(TOiNX))・株式会社アステル東北の当時3社で学内内線とPHS・インターネット回線を組み合わせた総合キャンパスネットワークサービスを展開していた。

同大学内の関係者のみに有償でPHS回線を提供し、学内では内線扱いで、学外ではPHSとして使える端末を提供していた。また、サポートもアステルショップ郡山(後に閉鎖されたため、アステルショップ福島が引き継いだ)とともにキャンパス内にカウンター(CMNショップ)を設けて行っていた。

なお、通常のアステル東北の契約では、基本料金が2520円(留守番電話オプションは105円)だが、このサービスの場合は留守電がデフォルトで学内専用部分の利用料を含めて3150円で提供されている。

新規契約時の手数料については、通常のアステル契約では3150円だが、このサービスでは1575円と半額になっている。

このサービスの利用者は、郡山市内のアステルエリアからキャンパス内のアクセスポイントに接続した場合に、データ通信が無料(基本料金内)で使える。これは、後にアステルのTOHKnetへの事業譲渡後に開始された「おトーク・どっと・ネット」のサービスにも生かされている。

学生の場合は、卒業をもって提供対象外となるため、解約かアステルの通常契約への強制切り替えとなっていた。

後に、このシステムを元にして、山形市東北芸術工科大学が、NTT-ME東北(現・NTT東日本-山形)を中心に同様のシステムを構築している。

外部リンク

アステルショップ一覧

  • TOHKnet仙台ショップ 仙台市青葉区一番町三丁目7番1号電力ビル1Fフルール内 TEL:(022)221-0026(※)
  • アステルショップ青森 青森市花園2丁目9番37号 TEL:(017)744-3835
  • アステルショップ秋田 秋田市旭北錦町5番50号シティビル秋田4F TEL:(018)866-9362
  • アステルショップ盛岡 盛岡市紺屋町6番31号丸中産業ビル2F TEL:(019)625-7400
  • アステルショップ山形 山形市本町二丁目1番2号山形フコク生命ビル1F TEL:(023)631-5171
  • アステルショップ福島 福島市置賜町1番29号佐平ビル9F TEL:(024)523-0788
  • アステルショップ新潟 新潟市東万代町9番14号旧ユアテック万代ビル2F TEL:(025)249-4430
  • お客様サービスグループ(電話受付のみ) 仙台市青葉区一番町三丁目7番1号電力ビル2F TEL:(022)261-5874(または、0120-050-017)

※HP上にかかれているのは本社の顧客担当部局(営業部内にある)で、アステル利用者窓口(電話番号も含め)は上記となる。本社移転前は、他地域同様、「アステルショップ仙台」の名称であった。

※かつては、「アステルショップ弘前」、「アステルショップ八戸」、「アステルショップいわき」、「アステルショップ郡山」、「アステルショップ上越」、「アステルショップ長岡」も存在したが、各県庁所在地のアステルショップに統合された。

外部リンク