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『'''吸血鬼ドラキュラ'''』(きゅうけつきドラキュラ、原題:''Dracula'')は、1897年に出版された[[イギリス]]の小説家[[ブラム・ストーカー]]による[[怪奇小説]]([[ゴシック小説|ゴシックホラー]])。複数の語り手による手紙や日記、新聞記事という形で展開される[[書簡体小説]]であり、[[トランシルヴァニア]]の貴族で[[吸血鬼]]である[[ドラキュラ伯爵]]がイギリスへと渡り災いを招くこと、また、それを[[ヴァン・ヘルシング|エイブラハム・ヴァン・ヘルシング]]教授率いるグループが討伐する物語が展開される。 |
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本作の執筆は1890年代に行われた。ストーカーはトランシルヴァニアの民間伝承や歴史を広く参照し、執筆にあたっては100ページを超えるメモを残した。現代において研究者は、ドラキュラ伯爵のモデルとして、15世紀の[[ワラキア公国]]の君主である[[ヴラド・ツェペシュ]](ヴラド3世)や、17世紀のトランシルヴァニアの貴族の未亡人[[バートリ・エルジェーベト]]といった史実の人物を挙げているが、これには異論もある。特にストーカーの執筆メモには彼らについて言及した形跡がない。ストーカーは休暇中にウィットビーの公共図書館で、「ドラキュラ」という名前を見つけ、これを[[ルーマニア語]]で[[悪魔]]を意味すると勘違いしたと思われる。 |
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『'''吸血鬼ドラキュラ'''』(きゅうけつきドラキュラ、原題:''Dracula )''は、[[ブラム・ストーカー]]の[[ゴシック小説]]、[[ホラー小説]]。[[1897年]][[5月26日]]に刊行された。 |
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出版当時、本作は好意的に評価された。特に小説家[[ウィルキー・コリンズ]]とその著作『[[白衣の女]]』と比較されることが多かった。一方で、当時の水準において、あまりにも恐怖を煽りすぎているとして批判するものもあった。後世には多くの映画で翻案化されたことでもよく知られ、ドラキュラ伯爵は吸血鬼の代名詞的存在となり、吸血鬼の設定を確立したと評される。 |
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== あらすじ == |
== あらすじ == |
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[[イギリス]]の若い弁護士ジョナサン・ハーカーは上司の命令で、[[ロンドン]]の不動産を購入し、移住したいと考えているという[[トランシルヴァニア]]の貴族[[ドラキュラ伯爵]]の元へ派遣される。ジョナサンは[[カルパティア山脈]]の麓にある伯爵の居城で彼から歓待を受け、また、その貴族としての立ち振舞いや、博識な人柄に魅せられる。その一方で彼や城に言いしれぬ不安感も覚える。滞在は数日に及び、その間、好奇心旺盛な伯爵はイギリスのことやジョナサン自身のことをしきりに訪ね、彼は婚約者のミナのことなどを話す。やがて、ジョナサンは城内で3人の女吸血鬼と出会い、さらに伯爵の正体が不死の怪物であり、イギリスに向かおうとしていることに気づくも城に閉じ込められ、その間に伯爵はイギリスに向けて旅立つ。 |
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{{不十分なあらすじ|date=2023年12月}} |
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新たな獲物を求めてひそかに[[イギリス]]に侵入した[[ドラキュラ伯爵]]に対して、その存在に気づき、これを退治しようとする[[ヴァン・ヘルシング]]教授とその仲間たちの戦いを描く。 |
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数ヶ月後、イギリスに船長の遺体のみが残る不可思議な無人のロシア船が入港する。これはドラキュラ伯爵が乗り込み、船員全員を殺害したものであった。ドラキュラはジョナサンと取引した不動産を拠点にロンドンで活動を始め、ミナやその友人である若い女性ルーシー・ウェステンラに目をつける。毎夜、ドラキュラはルーシーの部屋に忍び込むと少しずつ彼女の生き血を吸い、彼女は日毎に衰弱していく。ルーシーの婚約者アーサーや主治医のセワード、またルーシーに恋慕していたモリスの3人は彼女を助けるため手を尽くすが原因はわからない。そんな折、セワードから相談を受けた彼の恩師で、博識なオランダ人老学者[[ヴァン・ヘルシング|エイブラハム・ヴァン・ヘルシング]]教授は、これが吸血鬼の仕業であると見抜く。アーサーらは、ヘルシングの助言に従い、吸血鬼が嫌うというニンニクをルーシーの家に飾るが、混乱を避けるための配慮が仇となり、ドラキュラは、これをかいくぐると家人を殺害し、ルーシーに最後の吸血を行って死に至らしめる。一方、ジョナサンは城から脱出するも、その時の怪我で[[ブダペスト]]の病院に入院する。ミナはジョナサンを探して現地を訪れ、彼から伯爵や城での体験について聞く。また、2人は正式に結婚し、イギリスへと帰国する。 |
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== 背景 == |
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{{出典の明記|date=2016年8月|section=1}} |
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小説の発表は1897年で、作中の年代は明記されていないが同時期。物語は三人称で語られ、全て日記や手紙、電報、新聞記事、[[蓄音機|蝋管式蓄音機]]などによる記述で構成されている。各々の記述者や叙述者の発言によって、徐々にドラキュラの企みが浮上していく構成となっている。 |
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ヘルシングやアーサーらはルーシーの仇を討つため、彼女を襲った吸血鬼の正体を捜索し始める。そんな折、ヘルシングは帰国したミナよりジョナサンの話を教えられ、ドラキュラ伯爵について知る。また、そこからルーシーが吸血鬼化したと判断し、アーサーらは葛藤しながらも、不死の怪物となった想い人を討伐する。一方、ドラキュラは、精神障害者のレンフィールドを操ったり、デ・ヴィル伯爵という偽名を使ってロンドン各所に不動産を購入し、そこに故郷の土を持ち込むことで安全なねぐらを増やしていく。 |
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ドラキュラのモデルであるとされる[[ヴラド・ツェペシュ]]は統制のために見せしめとして裏切りを行った貴族階級の家臣を、本来は平民への刑罰であり貴族階級には行われない[[串刺し]]刑を行ったことから、「串刺し公」と呼ばれた領主ではあった。ヴラド・ツェペシュに関して、吸血鬼に類する記録や伝説、伝承は皆無である。ヴラド家の居城があった[[トランシルバニア]]の地元でも、[[吸血鬼]]伝説はない。 |
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ヘルシングらはドラキュラの隠れ家を見つけ出しては、そこに隠された土を浄化し、彼の逃げられる場所を潰していく。他方で狡猾なドラキュラはミナに狙いを定め、レンフィールドを操作して最終的に彼女を襲うことに成功する。しかし、吸血の最中にヘルシングらに踏み込まれ、黒い霧に姿を変えての逃亡を余儀なくされる。ミナはドラキュラを討伐しなければ死後に吸血鬼化する呪いをかけられるが、逆にそれによってテレパシーでドラキュラと繋がるようになる。ヘルシングはミナに催眠術を掛けてドラキュラの居場所を探ろうとする。追い詰められたドラキュラは先んじてトランシルヴァニアへと逃亡する。 |
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ドラキュラはルーマニアの出身であるが、小説『ドラキュラ』が[[ルーマニア語]]に初めて翻訳されたのは[[1989年]]の[[ルーマニア革命]]によって共産主義政権が終わったあとの[[1990年]]であり、それまでこの小説はルーマニアでは発禁書であった。 |
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{{wikisourcelang|en|Dracula}} |
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ジョナサンの案内でヘルシング一行はトランシルヴァニアの伯爵の城へと向かう。先回りに成功し、ヘルシングは城内の女吸血鬼らを討伐する一方、残ったメンバーは下僕の[[ジプシー]]達によって城内に運び込まれる間際のドラキュラを急襲する。ジプシー達が抵抗する中で、一行はドラキュラが眠る箱を開け、ジョナサンが[[ククリ|ククリ刀]]でその首を切り落とし、同時にモリスがその心臓に[[ボウイナイフ]]を突き刺す。その瞬間、ドラキュラの身体は粉々に砕け、塵となって消える。ミナの吸血鬼化の呪いが解ける一方で、モリスは最後の戦いで致命傷を負っており、神に感謝し、息絶える。 |
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{{wikisource|ドラキュラ|ドラキュラ|日本語訳}} |
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最後に7年後のことに言及されており、生き残った者たちは幸福な生活を送り、またジョナサンとミナは息子に恵まれ、その子にはモリスのファーストネームであるクインシーと名付けている。 |
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== 登場人物 == |
== 登場人物 == |
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;[[ |
; [[ドラキュラ伯爵]] |
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:[[トランシルヴァニア]]の |
: [[トランシルヴァニア]]の古城に住む貴族。[[吸血鬼]]。 |
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; ジョナサン・ハーカー |
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:彼がロンドンの地所を買うためにハーカーを呼び寄せたことから物語が始まる。 |
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: イギリス人の事務弁護士。 |
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;ジョナサン・ハーカー |
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; ミナ・ハーカー |
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:新人[[事務弁護士|弁理士]]。 |
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: ジョナサンの婚約者。本名:ウィルヘルミナ・マリー。作中の中盤で結婚し、ハーカーの姓となる。 |
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:事務手続きのためにドラキュラ城に招かれるが、次第に伯爵の正体を知る。 |
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; ルーシー・ウェステンラ |
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;ウィルヘルミナ・“ミナ”・ハーカー |
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: ミナの友人。19歳の美人。[[ウィットビー|ホイットビー]]に母と住む。 |
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:ジョナサン・ハーカーの婚約者。旧姓マリー。 |
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; [[ヴァン・ヘルシング|エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授]] |
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:物語後半で伯爵に襲われるが、それを逆手にとり逆に伯爵を追い詰める。 |
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: アムステルダム大学名誉教授。セワードの恩師。ルーシーが吸血鬼に襲われていると気づく。 |
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;ルーシー・ウェステンラ |
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; アーサー・ホルムウッド(ゴダルミング卿) |
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:[[ウィットビー|ホイットビー]]で心臓の弱い母親と住んでいる女性。ミナの友人。 |
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: ルーシーの婚約者。男爵。セワード、モリスと親友。 |
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:[[睡眠時遊行症|夢遊病]]であり、それがもとで伯爵に吸血される。 |
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; ジャック・セワード |
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;[[ヴァン・ヘルシング|エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授]] |
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: |
: 精神病院の院長。ルーシーの主治医で彼女に求婚していた。 |
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; クインシー・モリス |
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:ルーシーの衰弱が吸血鬼の仕業だといち早く気づき、対策を練る。 |
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: 北米[[テキサス州]]の大地主。ルーシーに恋慕している。 |
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;アーサー・ホルムウッド(ゴダルミング卿) |
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; レンフィールド |
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:ルーシーの婚約者の[[男爵]]。セワード、モリスとは親友。 |
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: セワードの病院の患者。精神病者。[[ハエ|蝿]]、[[クモ|蜘蛛]]、[[鳥類|鳥]]などを食べ、その命を奪うという独自の観念を持つ。 |
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;ジャック・セワード |
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; ドラキュラの花嫁たち |
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:精神病院の院長。ルーシーの求婚者の一人。 |
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: ドラキュラ城に住む3人の女吸血鬼。いずれも美しく官能的な容貌をしている。 |
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:ルーシーの病変に恩師ヴァン・ヘルシング教授の助けを求める。 |
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;キンシー・モリス |
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:北米[[テキサス州]]の大地主。ルーシーの求婚者の一人。 |
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;レンフィールド |
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:セワードが院長を務める精神病院の患者。[[ハエ|蝿]]、[[クモ|蜘蛛]]、[[鳥類|鳥]]などを食べ、その命を奪うという独自の観念を持つ。 |
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;ドラキュラの花嫁たち |
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:ドラキュラ城においてハーカーに迫る三人の女吸血鬼。 |
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:二人は浅黒く、一人は色白で金髪、いずれも美しく官能的な容貌をしている。 |
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== 執筆背景 == |
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作者の[[ブラム・ストーカー]]は、ロンドンの[[ライシアム劇場]]の支配人代理として当時知られた人物であった。夜公演の司会や舞台俳優[[ヘンリー・アーヴィング]]のアシスタントなどをしていた。ストーカーはウォルト・ホイットマンに宛てた手紙の中で、自身のことを「世間に対して秘密主義者」と表現していたが、実際にはその生活ぶりは比較的知られたものであった{{Sfn|Hopkins|2007|p=4}}。 |
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*『魔人ドラキュラ』[[平井呈一]]訳(抄訳) [[東京創元社]] [[世界大ロマン全集]] 1956年、東京創元新社で文庫化(1963年) |
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ストーカーは本業からの収入を補うためにロマンス小説や官能小説を執筆しており{{sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=301|ps=: "Most of his novels are sentimental romances in which the hero tries to win the love of a woman."}}{{sfn|Belford|2002|p=269}}{{efn|Sensation fiction is a genre characterised by the depiction of scandalous events—for example murder, theft, forgery, or adultery—within domestic settings.{{sfn|Rubery|2011}}}}、1912年に亡くなるまでに18冊の本を出版した{{Sfn|Hopkins|2007|p=1}}。その内、本作は『シャスタの肩』(1895年)、『ミス・ベティ』(1898年)に続く、生涯7冊目の刊行作品であった{{Sfn|Belford||2002|p=363}}{{Efn|Although published in 1898, ''Miss Betty'' was written in 1890.{{Sfn|Belford|2002|p=277}}}}。 |
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*『吸血鬼ドラキュラ』[[川崎淳之助]]・師岡尚・[[水口志計夫]] 共訳(抄訳) 表現社 1958年。映画(1958年)公開に合わせての出版 |
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その死後、ストーカーの親友であった{{仮リンク|ホール・ケイン|en|Hall Caine}}はデイリー・テレグラフ紙での追悼文の中で、アーヴィングの伝記以外は、彼は「売るためだけ」に書き、「それ以上の目的はなかった」と述べている{{Sfn|Caine|1912|p=16}}。 |
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*『吸血鬼ドラキュラ』平井呈一訳 [[創元推理文庫]] 1971年 ISBN 978-4488502010。完訳版 |
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*『ドラキュラ【完訳詳注版】』新妻昭彦、[[丹治愛]]訳・注釈 [[水声社]] 2000年 ISBN 4891764201。短編『ドラキュラの客』も収録 |
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*『吸血鬼ドラキュラ』[[田内志文]]訳 [[角川文庫]] 2014年 ISBN 978-4041014424 |
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*『ドラキュラ』[[唐戸信嘉]]訳 [[光文社古典新訳文庫]] 2023年 ISBN 978-4334100858 |
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=== 取材メモ === |
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本作の執筆にあたってストーカーは広範囲な取材を行い、各章の要約やプロットのアウトラインを含めた100ページを超えるメモを作成していた{{sfn|Bierman|1998|p=152}}。 |
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*『吸血鬼ドラキュラ』[[紀田順一郎]]・[[新戸雅章|新田正明]] 共訳 中学生以上向 1989年 第三文明社/21C文庫;6 ISBN 978-4476116069 |
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このメモはストーカーの死後の1913年に、妻フローレンスによってニューヨークの書籍商に2ポンド2セントで売却された。その後、1970年にフィラデルフィアのローゼンバック博物館・図書館が購入するまで行方不明の状態にあった(実際、この間はチャールズ・スクリブナーズ・サンズという個人が所有していた){{Sfn|Barsanti|2008|p=1}}。 |
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*『吸血鬼ドラキュラ』[[菊地秀行]] 著 1999年 [[講談社]]痛快世界の冒険文学16 / 2002年 講談社 シリーズ・冒険(タイトルは「菊地秀行の吸血鬼ドラキュラ」 / 2004年 [[講談社文庫]] ISBN 978-4062748742 |
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ストーカーについての最初の伝記を書いたハリー・ラドラムは1962年に、本作の執筆はは1895年か1896年頃に開始されたとしていた{{Sfn|Ludlam|1962|pp=99–100}}。1972年にメモを発見した{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=3}}レイモンド・T・マクナリーとラドゥ・フロレスコは執筆時期を1895年から1897年の間と特定した{{Sfn|McNally|Florescu|1973|p=160}}。 |
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*『新訳 吸血鬼ドラキュラ [[吸血鬼カーミラ|女吸血鬼カーミラ]]』長井那智子 訳・[[碧風羽]] 絵 小学生以上向 2014年 [[集英社みらい文庫]] ISBN 978-4083211973 |
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しかし、その後の研究ではこの時期にも疑念が呈された{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=4}}。ジョセフ・S・ビアマンは、メモに対する最初の大きな分析研究の中で、メモの最も古い日付が1890年3月8日であり、それは完成稿とわずかに細部が異なる章のアウトラインであったとしている{{Sfn|Bierman|1977|p=40}}。 |
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* 『[[髑髏検校]]』[[横溝正史]]による[[翻案]]1939 年作/[[角川文庫]]1975年/新版2008年 ISBN 978-4043555062 |
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彼によればストーカーはもともと[[書簡体小説]]を書くつもりがあり、当初はトランシルヴァニアではなく、[[オーストリア]]の[[シュタイアーマルク州|シュタイアーマルク]]が舞台であった。また、初期のメモには吸血鬼という言葉は明示的には出てこなかった{{Sfn|Bierman|1977|p=40}}。 |
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ストーカーは2年にわたり、家族とスコットランドのクルーデンベイにあるキルマーノック・アームズ・ホテルに滞在し、本作の執筆に没頭していた{{Sfn|Belford|2002|p=255}}。 |
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このメモは、本作の草稿について多くのことを明らかにした。例えば、悪役の吸血鬼は「ドラキュラ」と名付けられる前から伯爵であることは決まっていたことがわかる{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=15}}。 |
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== 映画 == |
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このドラキュラという名前は、1880年にストーカーが妻子と休暇を過ごしたウィットビーの公共図書館で発見したものだと推測されている{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=4}}。 |
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ストーカーはメモで「ドラキュラとは悪魔を意味する。ワラキア人は勇気、残虐行為、狡猾さで目立つ者の姓に、この名を与える慣習があった」と書いている{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=245}}。 |
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初期草稿と完成稿の内容は大きく異なっていた。初期草稿ではマックス・ウィンドシューフェルというドイツ人教授がシュタイアーマルクから来たヴァンピール伯爵と対決するという物語で、味方の一人は[[狼男]]に殺されるというものであった{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=318}}{{Efn|In their annotated version of Stoker's notes, Eighteen-Bisang and Miller dedicated an appendix to what the novel might have looked like had Stoker adhered to his original concept.{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=320}}}}。 |
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また、初期のメモではもともとコットフォードという名の探偵とシングルトンという心霊調査員を主人公とした[[探偵小説]]にする可能性があったことを示唆している{{Sfn|Belford|2002|p=241}}。 |
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=== ドラキュラのモデル === |
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[[File:Vlad Tepes 002.jpg|thumb|upright|ドラキュラ伯爵のモデルとされる[[ヴラド・ツェペシュ]](ヴラド3世)の肖像画]] |
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{{seealso|ドラキュラ伯爵}} |
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[[ドラキュラ伯爵]]のモデルについては多くの人物が挙げられており、定説があるわけではない。1962年にストーカーの伝記を書いたハリー・ラドラムは、その著作の中で[[エトヴェシュ・ロラーンド大学|ブダペシュト大学]]の教授であった[[ヴァーンベーリ・アールミン]]が、ストーカーに、15世紀のワラキア公国の君主である[[ヴラド・ツェペシュ]](ヴラド3世)のことを教えていた可能性を指摘している{{Sfn|Ludlam|1962|p=100|ps=: "Bram sought the help of Arminius Vambery in Budapest{{nbsp}}[...] Vambery was able to report that 'the Impaler,' who had won this name for obvious reasons, was spoken of for centuries after as the cleverest and the most cunning, as well as the bravest of the sons of the 'land beyond the forest.'"}}。このヴラド3世をドラキュラのモデルとする説は、1972年に出版されたレイモンド・T・マクナリーとラドゥ・フロレスコによる著作『ドラキュラ伝説』(原題:In Search of Dracula)で世に広く知られるようになった{{Sfn|Dearden|2014}}。 |
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ベンジャミン・H・ルブランは、ヴラド3世モデル説の根拠として、作中でヘルシングの友人として言及されるヴラド3世の歴史{{efn|正確にはヴラドの名前は登場せず、歴史的にトルコ人と戦ってきたドラキュラ一族として言及されている。}}に通じた「ブダペシュト大学のアルミニウス」なる人物がヴァーンベーリを指しているとしている{{Sfn|Leblanc|1997|p=360}}。ただし、マクナリーとフロレスコの調査によれば、ヴァーンベーリが発表した論文にも、あるいはヴァーンベーリと面会した時のストーカーのメモにも、「ヴラド、ドラキュラ、吸血鬼」に関する記述は何も見つからなかった{{Sfn|McNally|Florescu|1994|p=150|ps=: "Unfortunately, no correspondence between Vambery and Stoker can be found today. Moreover, a search through all of the professor's published writings fails to reveal any comments on Vlad, Dracula, or vampires."}}{{Sfn|Leblanc|1997|p=360}}。 |
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学識者で、ドラキュラ研究者でもあるエリザベス・ミラーは、ヴラド3世との関連性を「薄い」とし、ストーカーは作品に「些末な事柄」を大量に取り入れたことを示し、もしヴラド3世がモデルだとするのであれば、その悪名高い残虐性を示す逸話をなぜ省くのか、と修辞的に問うている{{Sfn|Miller|1996|p=2|ps=: "If Stoker knew as much about Vlad as some scholars claim (for example, that he impaled thousands of victims), then why is this information not used in the novel? This is a crucial question, when one considers how much insignificant detail Stoker did incorporate from his many sources."}}{{efn|Miller presented this article at the second Transylvanian Society of Dracula Symposium,{{Sfn|Leblanc|1997|p=362}} but it has been reproduced elsewhere; for example, in the ''[[Dictionary of Literary Biography]]'' in 2006.{{Sfn|Miller|2006}}}}。 |
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レイモンド・マクナリーは自著『ドラキュラは女だった』(Dracula Was A Woman、1983年)にて、17世紀のトランシルヴァニアの貴族の未亡人[[バートリ・エルジェーベト]]をドラキュラのモデルとする説を挙げている{{Sfn|Fitts|1998|p=34}}。 |
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例えばドラキュラが「[[鉄の処女]]」に似た檻を使うなど、バートリの行ったとされる殺人内容と類似点があるという{{Sfn|McNally|1983|pp=46–47}}。 |
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ゴシック評論家で講師でもあるマリー・マルヴェイ=ロバーツは、吸血鬼は伝統的に「墓場で這いずり回る、朽ちた亡霊(レヴィナント)」であり、ドラキュラの血液で若返るという点は、生き血で湯浴みをして若さを保とうとしたバートリに見られると書いている(なお、近年の研究ではバートリの残虐な犯罪とされるものは政治的敵対者が誇張した可能性があると疑問視されている{{Sfn|Stephanou|2014|p=90}}{{Sfn|Kord|2009|p=60}}){{Sfn|Mulvey-Roberts|1998|pp=83–84}}。 |
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ストーカーが研究に用いたという『狼男(ウェアウルフ)の書(The Book of Were-Wolves)』では、確かにバートリに関するいくつかの情報が記載されているが、ミラーによればその部分をストーカーがメモした形跡はないという{{Sfn|Miller|1999|pp=187–188|ps=: "The closest we have is that there is a short section on Bathory in Sabine-Gould's ''The Book of Were-Wolves'' which is on Stoker's list of books that he consulted. But a careful examination of his Notes shows that while he did make a number of jottings (with page references) from this book, nothing is noted from the Bathory pages. And there is nothing in the novel that can be attributed directly to the short Bathory sections."}}。 |
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出版されたストーカーが『吸血鬼ドラキュラ』の執筆のために用いたというメモ書きでは、ミラーと彼女の共著者ロバート・エイティーン=ビサングが注釈で、ストーカーがバートリの逸話を参照した証拠はないと述べている{{Sfn|Eighteen-Bisang|Miller|2008|p=131}}。 |
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2000年に刊行されたミラーによるドラキュラ研究の大著『ドラキュラ:センスとナンセンス(Dracula: Sense and Nonsense)』について学者ノエル・シュヴァリエは、「主要なドラキュラ研究のみならず、一般人あるいは人気映画やテレビのドキュメンタリー(によって形作られたドラキュラのモデル説)」を修正するものだと評価している{{sfn|Chevalier|2002|p=749}}{{efn|Other critics have concurred with Miller. Mathias Clasen describes her as "a tireless debunker of academic ''Dracula'' myths".{{Sfn|Clasen|2012|p=379}} In response to several lines of query as to the historical origin of ''Dracula'', Benjamin H. Leblanc reproduces her arguments in his critical history on the novel.{{Sfn|Leblanc|1997|p=362}}}}。 |
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ドラキュラ伯爵のモデルとしては史実の人物だけではなく、文学上の登場人物もいる。 |
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学者エリザベス・シニョロッティは、ドラキュラは[[シェリダン・レ・ファニュ]]の『[[カーミラ]]』(1872年)に登場するレズビアンの女吸血鬼カーミラに影響を受けたものであり、その女性の欲望部分を「矯正」したものと指摘している{{Sfn|Signorotti|1996|p=607}}。 |
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ストーカーの曽甥にあたり、彼の伝記を書いた放送作家のダニエル・ファーソンは、その伝記の中で、ストーカーが『カーミラ』の同性愛要素に気づいていたかは疑問だが、それでも『カーミラ』から多大な影響を受けていると指摘している{{Sfn|Farson|1975|p=22}}{{Efn|Lisa Hopkins reproduces the previous quotation, and confirms Farson's relation to Stoker, in her 2007 book on ''Dracula''.{{Sfn|Hopkins|2007|p=6}}}}。 |
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特にファーソンは、ドラキュラの墓石に刻まれていた碑文は『カーミラ』への直接的な暗示だと書いている{{Sfn|Farson|1975|p=144}}。 |
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研究者のアリソン・ミルバンクは、ドラキュラはイヌに、カーミラはネコに変身できることを挙げている{{Sfn|Milbank|1998|p=15}}。 |
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作家のパトリック・マクグラスは、ドラキュラの城に住む3人の女吸血鬼に、カーミラの痕跡が見て取れると述べている{{Sfn|McGrath|1997|p=43}}。 |
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また、ストーカーの死後に出版された短編『[[ドラキュラの客]]』は、カーミラの影響の証拠として見られている{{Sfn|Senf|1982|p=34}}。この短編はもともと草稿版の第1章として執筆され、出版にあたって削除されたものであった{{Sfn|Milbank|1998|p=14}}。 |
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アイルランドの伝承も、作品のモデルとして指摘されることがある。アルスター大学コールレーン校でケルトの歴史と民俗学を教えるボブ・カランは、ストーカーがアイルランドの吸血鬼 Abhartach からドラキュラのインスピレーションを得た可能性を指摘している{{sfn|Curran|2005|p=64}}{{sfn|Curran|2000}}。 |
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== 評価 == |
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出版直後より本作は好評を博した。批評家たちは他のゴシック作家とよく比較し、その構造とスタイルから、特に小説家[[ウィルキー・コリンズ]]とその著作『[[白衣の女]]』(1859年)について言及することが多かった{{Sfnm|1a1=Review of PLTA, "Recent Novels"|1y=1897|2a1=Lloyd's|2y=1897|2p=80|3a1=The Academy|3y=1897|3p=98|4a1=The Glasgow Herald|4y=1897|4p=10}}{{Efn|The full text of all contemporary reviews listed in the bibliography's "contemporary critical reviews" can be found, faithfully reproduced, in John Edgar Browning's ''Bram Stoker's Dracula: The Critical Feast'' (2012).{{Sfn|Browning|loc=Introduction: The Myth of Dracula's Reception|2012}}}}。 |
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例えば『ブックセラー』誌(The Bookseller)に掲載された書評には、大部分がコリンズによって書かれたのではないかと指摘するものもあった{{Sfn|The Bookseller|1897|p=816}}。 |
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また、『Saturday Review of Politics, Literature, Science and Art』誌に掲載された匿名の書評では、ゴシック小説のパイオニアであった[[アン・ラドクリフ]]のスタイルを改良したものだと評し{{Sfn|Saturday Review|1897|p=21}}、別の匿名作家はストーカーを「90年代の[[エドガー・アラン・ポー]]」と評した{{Sfn|Publisher's Circular|1897|p=131}}。 |
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他に好意的な比較対象に挙げられたゴシック小説家としては[[ブロンテ姉妹]]や[[メアリー・シェリー]]などが挙げられる<ref>{{harvnb|Browning|2012|loc=Introduction: The Myth of Dracula's Reception}}: "Dracula's writing was seen by early reviewers and responders to parallel, if not supersede the Gothic horror works of such canonical writers as Mary Shelley, Ann Radcliffe, and Edgar Allan Poe."</ref>{{Sfn|Davison, 'Introduction'|1997|p=19}}。 |
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初期批評の多くは、吸血鬼の伝承に対するストーカーのユニークな扱いを関心を惹かれた。中には、これまで書かれた吸血鬼物語の中で最高と評するものもあった。 |
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デイリー・テレグラフ紙は、『[[オトラント城奇譚]]』のように超自然現象を扱った初期ゴシック作品では、母国から遠く離れた異邦の物語であったのに対し、ドラキュラの恐怖は、はるか遠いカルパティア山脈のような異国と、ウィットビーやハムステッド・ヒースのような国内の両方で起こったと指摘している{{Sfn|The Daily Telegraph|1897}}。 |
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オーストラリアの『ザ・アドバタイザー』紙は、センセーショナルかつドメスティックであると評した{{Sfn|The Advertiser|1898|p=8}}。 |
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ある批評家は、ストーカーの散文体を「特筆すべき力量」と称賛し、印象派的と評した。この批評ではイギリスを舞台にした部分はさほどではなかったが、遠く故郷から離れた吸血鬼という物語性が良かったとしている{{Sfn|Of Literature, Science, and Art|1897|p=11}}。 |
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イギリスの雑誌『ヴァニティ・フェア』は、吸血鬼がニンニクを嫌う点など、時に意図せず滑稽なところがあると指摘している{{Sfn|Vanity Fair (UK)|1897|page=80}}。 |
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ドラキュラは一般に広く恐ろしい存在として認知された。1897年の『マンチェスター・ガーディアン』紙に掲載された書評では、その娯楽性を称賛するものの、ストーカーは恐怖を盛り込みすぎたとも否定的な見解も踏まえた{{Sfn|TMG|1897}}。 |
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同様に、『ヴァニティ・フェア』誌では、「賞賛に値する」魅力的な作品としつつ、「苦手な」人には薦められないと論評した{{Sfn|Vanity Fair (UK)|1897|page=80}}。 |
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また、ストーカーの散文についても恐怖を維持することに効果的だと、多くの出版物で評価された{{Sfnm|1a1=Land of Sunshine|1y=1899|1p=261|2a1=The Advertiser|2y=1898|2p=8|3a1=New-York Tribune|3y=1899|3p=13}}。 |
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他方で『サンフランシスコ・ウェーブ』紙の批評家は、その恐怖描写の点で本作を「文学的失敗作」と論じた。彼によれば、吸血鬼を精神病院や「異常食欲」といった恐ろしいイメージと関連付けすることで、恐怖を露骨にしすぎており、『[[ジキル博士とハイド氏]]』のような、このジャンルの他の作品はもっと抑制的であると詳しく指摘している{{Sfn|San Francisco Wave|1899|page=5}}。 |
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現代の批評家たちは、出版当時の批評家意見は賛否両論であったとよく説明している(例えばキャロル・マーガレット・デイヴィソン{{Sfn|Davison, 'Introduction'|1997|p=19}})<ref>{{harvnb|Browning|2012|loc=Introduction: The Myth of Dracula's Reception}}: "That the sample of reviews relied upon by previous studies [...] is scant at best has unfortunately resulted in the common misconception about the novel's early critical reception being 'mixed'".</ref>。 |
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ドラキュラや文学における吸血鬼を研究する{{仮リンク|ジョン・エドガー・ブラウニング|en|John Edgar Browning}}は、当時の書評のレビューを行い、当時から高く評価されていたと2012年に指摘している<ref>{{harvnb|Browning|2012|loc=Introduction: The Myth of Dracula's Reception}}: "Rather, while the novel did receive, on the one hand, a few reviews that were mixed, it enjoyed predominantly a critically strong early print life. Dracula was, by all accounts, a critically-acclaimed novel."</ref>。 |
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ブラウニングは、賛否両論であったという誤解は、サンプル数が少ないことに起因していると書いている<ref>{{harvnb|Browning|2012|loc=Introduction: The Myth of Dracula's Reception}}: "That the sample of reviews relied upon by previous studies [...] is scant at best has unfortunately resulted in [a] common misconception about the novel's early critical reception [...]"</ref>。 |
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彼は当時の書評91個を調査し、うち10を「全面的に肯定」、4を「賛否両論」、3を「全面的に否定」、残りは「肯定的で否定意見なし」とした。肯定的な批評の中では、デイリー・メール紙、デイリー・テレグラフ紙、ロイド・ウィークリー・ニュースペーパー紙などの出版物を含む36の批評が絶賛していたと指摘している<ref>{{harvnb|Browning|2012|loc=Introduction: The Myth of Dracula's Reception}}: "firstly, generally positive reviews that include perhaps one, sometimes two negative remarks or reservations, of which I have discerned ten examples; secondly, generally mixed reviews in which scorn and praise are relatively balanced, of which I have found four examples13; and, thirdly, wholly or mostly negative reviews, of which I managed to locate only three examples. What remains are some seventy positive reviews and responses. And, in addition still are thirty-six different laudatory press notices".)</ref>。 |
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== 影響 == |
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=== 翻案と改変 === |
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[[File:Bela Lugosi as Dracula, anonymous photograph from 1931, Universal Studios.jpg|right|thumb|upright|[[ベラ・ルゴシ]]が演じる[[ドラキュラ伯爵]](『[[魔人ドラキュラ]]』、1931年)]] |
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[[File:Dracula 1958 c.jpg|thumb|right|[[クリストファー・リー]]が演じるドラキュラ伯爵(『[[吸血鬼ドラキュラ (1958年の映画)|吸血鬼ドラキュラ]]』、1958年)]] |
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本作は数多くの映画や演劇の原作ないし原案となった。最初の舞台化はストーカー自身が台本を書き、小説が出版される直前の1897年5月18日にて、ライシアム劇場で『ドラキュラ、或いは不死者』(Dracula, or The Undead)の題で上演された。これは自身の著作権(翻案権)を示すための1回だけの上演であった{{Efn|This was necessary under the Stage Licensing Act of 1897.{{Sfn|Buzwell|2014}}}}。 |
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この時の台本は紛失したと考えられているが{{Sfn|Stuart|1994|p=193}}、大英図書館にはその複製本が所蔵されている。この台本はゲラ刷りから抜粋した形で構成されており、ストーカー自身の手書きで、ト書きやセリフの発話者が記されている{{Sfn|Buzwell|2014}}。 |
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ドラキュラ伯爵が登場した最初の映画は1921年に初公開したとされるハンガリーのサイレント映画『{{仮リンク|ドラキュラの死|en|Drakula halála}}』(原題:Drakula halála)だが、公開時期には学術的に異論がある。また、ほぼ現存していない{{Sfn|Rhodes|2010|p=29}}。 |
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2番目は1922年に公開されたドイツの[[F・W・ムルナウ]]の『[[吸血鬼ノスフェラトゥ]]』(原題:Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens)である{{Sfn|Skal|2011|p=11}}。 |
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この作品は原作から大幅に改変がなされているものの、批評家のウェイン・E・ヘンズリーは、登場人物には明確な対応関係があると書いている{{sfn|Hensley|2002|p=61}}。 |
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現代に吸血鬼の標準設定となっている日光が致命的弱点、また、朝日を浴びて消滅するドラキュラ伯爵は、この作品で初めて盛り込まれた。 |
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しかし、この作品は公開当時にブラム・ストーカーの未亡人フローレンスより著作権侵害として訴訟を起こされ、1924年5月に裁判所の命令を受けて映画のすべてのネガとプリントは破棄された{{Sfn|Hensley|2002|p=63}}{{Efn|Some sources say that "all prints were ordered destroyed".{{Sfn|Stoker|2011|p=2}}}}。 |
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ドラキュラの外見や視覚的表現は時代と共に大きく変化してきた。その外見に関する初期の設定はロンドンとニューヨークの演劇作品によって確立された。黒と赤を基調とした服装に、オールバックの髪という容姿である。その後、ドラキュラ俳優として有名となった[[ベラ・ルゴシ]]と[[クリストファー・リー]]が演じた外見も、この初期に確立されたものに影響を受けていた{{Sfn|Browning and Picart|2011|p=4}}。 |
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リーの描写は露骨にセクシャルであり、牙描写を映画で普及させた{{sfnm|1a1=Cengel|1y=2020|2a1=''The Telegraph''|2y=2015}}。 |
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[[フランシス・フォード・コッポラ]]が監督し、[[石岡瑛子]]が衣装を担当した『[[ドラキュラ (1992年の映画)|ドラキュラ]]』(1992年){{Sfn|Sommerlad|2017}}で、[[ゲイリー・オールドマン]]が演じたドラキュラ伯爵は、ルーマニア訛りに、長髪という新たなデフォルト・スタイルを確立した{{Sfn|Browning and Picart|2011|p=4}}。 |
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ドラキュラは様々な翻案作品において、個々にユニークな性格や特徴が描かれている{{Sfn|Clasen|2012|p=378}}。 |
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ドラキュラは、事実上あらゆるメディアで何度も翻案されてきた。 |
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ジョン・エドガー・ブラウニングとキャロライン・ジョーン・S・ピカートは、原作小説とその登場人物は700回以上、映画・テレビ・ゲーム・アニメのテーマになってきたとし、また1000回近く、コミックや舞台に登場したと書いている{{Sfn|Browning and Picart|2011|p=4}}。 |
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ロベルト・フェルナンデス・レタマールは、ドラキュラ伯爵を、[[フランケンシュタインの怪物]]、[[ミッキーマウス]]、[[スーパーマン]]といったキャラクターとともに、「覇権を握ったアングロサクソン世界の映画素材」の1つとみなした{{sfn|Retamar|Winks|2005|p=22}}。 |
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今なお、新たな翻案作品が製作されている{{Sfn|Browning and Picart|2011|p=7}}。 |
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=== 文化的影響 === |
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本作は吸血鬼を最初に描いた<!--えがいた-->文学作品ではなかったが{{Sfn|Miller|2001|p=147}}、その後のフィクションにおける吸血鬼の大衆的・学術的な扱いに多大な影響を与えた{{Sfn|Davison, 'Introduction'|1997|p=21}}。 |
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吸血鬼について言及する時、ドラキュラ伯爵はまず最初に思い浮かべられる存在である{{Sfn|Beresford|2008|p=139}}。 |
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本作は、民間伝承、伝説、吸血鬼小説、ゴシック小説の慣習を紐付けることで成功した{{Sfn|Miller|2001|p=147}}。 |
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ウェンディ・ドニガーは、この小説を吸血鬼文学の「中心的存在であり、他のすべての吸血鬼を大卒か短大卒レベルにしてしまう」と評した{{Sfn|Doniger|1995|p=608}}{{Efn|Meaning "before Stoker" and "after Stoker".}}。 |
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本作は吸血鬼の長所や弱点、その他特徴を含め、吸血鬼という存在の設定に対する一般的な認知を大きく形作った{{Sfn|Miller|2001|p=152}}。 |
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例えばコウモリと吸血鬼を関連付けることは本作以前から見られるものであったが{{efn|例えば『[[吸血鬼ヴァーニー]]』(1847年)のカバーイラストにはコウモリが描かれていた。}}、ストーカーはドラキュラがコウモリに変身できるという設定を盛り込み、この印象を強めた。これは後の映画の時代においては、特徴的な映像効果([[特殊効果]])を求める映画人にすぐに引用された{{Sfn|Miller|2001|p=157}}。 |
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パトリック・マクグラスは、ドラキュラの特徴の多くが、後の創作物で多く採用され、それら特徴が一般的なものになってしまったと指摘している。その変身能力のほか、ニンニク、日光、十字架を弱点とする点を特に強調している{{Sfn|McGrath|1997|p=45}}。 |
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ウィリアム・ヒューズは、ドラキュラという存在がゴシック小説におけるアンデッドの議論を「深刻に阻害している」と指摘し、文化的に偏在してしまったことを批判的に書いている{{Sfn|Hughes|2012|p=197}}。 |
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小説自体や、また登場人物が翻案や脚色されてきたことは、その不朽の人気に貢献してきた。学術的議論でさえ、原作と翻案作品の境界は事実上曖昧になっている{{Sfn|Hughes|2012|p=198}}。 |
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{{仮リンク|ダクレ・ストーカー|en|Dacre Stoker}}は、ストーカーがアメリカの著作権法を遵守しなかったことで、作家やプロデューサーはドラキュラを使ってもライセンス料を支払う必要がなく、結果として今日の地位を築いたと指摘している{{Sfn|Stoker|2011|p=2}}。 |
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== 日本語訳 == |
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{| class="wikitable" style="font-size:small" |
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! 出版年 |
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! タイトル |
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! 出版社 |
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! 文庫名 |
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! 訳者 |
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! ページ数 |
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! ISBNコード |
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! 備考 |
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| 1956年 |
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| 魔人ドラキュラ |
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| [[東京創元社]] |
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| 世界大ロマン全集 |
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| [[平井呈一]] |
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| 348 |
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| 抄訳 |
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| 1958年 |
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| 吸血鬼ドラキュラ |
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| [[表現社]] |
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| [[川崎淳之助]]ほか |
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| 203 |
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| 川崎淳之助・[[師岡尚]]・[[水口志計夫]]による共訳、抄訳 |
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| 1963年 |
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| 吸血鬼ドラキュラ |
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| 東京創元新社 |
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| 創元推理文庫 |
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| 平井呈一 |
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| 415 |
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| 1956年版の改版 |
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|- |
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| 1971年 |
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| 吸血鬼ドラキュラ |
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| 東京創元社 |
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| 創元推理文庫 |
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| 平井呈一 |
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| |
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| 完訳版 |
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|- |
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| 1973年 |
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| 吸血鬼ドラキュラ |
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| [[偕成社]] |
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| 世界の怪奇名作 |
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| [[中尾明]] |
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| 230 |
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|- |
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| 2000年 |
|||
| ドラキュラ : 完訳詳注版 |
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| [[水声社]] |
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| |
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| [[新妻昭彦]] |
|||
| 538 |
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| ISBN 4891764201 |
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| 短編『ドラキュラの客』も収録 |
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|- |
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| 2014年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ |
|||
| [[KADOKAWA]] |
|||
| 角川文庫 |
|||
| [[田内志文]] |
|||
| 669 |
|||
| ISBN 978-4041014424 |
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| |
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|- |
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| 2023年 |
|||
| ドラキュラ |
|||
| [[光文社]] |
|||
| [[光文社古典新訳文庫]] |
|||
| [[唐戸信嘉]] |
|||
| 837 |
|||
| ISBN 978-4334100858 |
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| |
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|} |
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=== 児童向けリライト === |
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{| class="wikitable" style="font-size:small" |
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! 出版年 |
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! タイトル |
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! 出版社 |
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! 文庫名 |
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! 訳者 |
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! ISBNコード |
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! 備考 |
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|- |
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| 1972年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ |
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| [[朝日ソノラマ]] |
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| 少年少女世界恐怖小説 |
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| [[石上三登志]] |
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|- |
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| 1984年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ |
|||
| [[金の星社]] |
|||
| 世界こわい話ふしぎな話傑作集 |
|||
| [[瀬川昌男]] |
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|- |
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| 1985年 |
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| 吸血鬼ドラキュラ |
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| [[ポプラ社]] |
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| ポプラ社文庫怪奇シリーズ |
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| [[中ぞの蝶子]] |
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| |
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|- |
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| 1989年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ |
|||
| [[第三文明社]] |
|||
| 21C文庫 |
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| [[紀田順一郎]] |
|||
| ISBN 4-476-11606-X |
|||
| 紀田順一郎・[[新田正明]]共訳 |
|||
|- |
|||
| 1991年 |
|||
| ドラキュラ |
|||
| [[金の星社]] |
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| どきどきミステリーランド |
|||
| [[宗方あゆむ]] |
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| |
|||
| S.スピナーによる改作の翻訳版 |
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|- |
|||
| 1995年 |
|||
| ドラキュラ物語 |
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| [[集英社]] |
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| 子どものための世界文学の森 |
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| [[礒野秀和]] |
|||
| ISBN 4-08-274027-9 |
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| |
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|- |
|||
| 1999年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ |
|||
| [[金の星社]] |
|||
| フォア文庫 |
|||
| [[瀬川昌男]] |
|||
| ISBN 4-323-09008-0 |
|||
| |
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|- |
|||
| 1999年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ |
|||
| [[講談社]] |
|||
| 痛快世界の冒険文学 |
|||
| [[菊地秀行]] |
|||
| ISBN 4-06-268016-5 |
|||
| 2002年に『菊地秀行の吸血鬼ドラキュラ』として再版 |
|||
|- |
|||
| 2014年 |
|||
| 吸血鬼ドラキュラ・女吸血鬼カーミラ |
|||
| [[集英社]] |
|||
| [[集英社みらい文庫]] |
|||
| [[長井那智子]] |
|||
| ISBN 978-4-08-321197-3 |
|||
| 『[[カーミラ]]』も収録 |
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|} |
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== 翻案作品 == |
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=== 映画 === |
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* [[魔人ドラキュラ]](Dracula、1931年) |
* [[魔人ドラキュラ]](Dracula、1931年) |
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* [[女ドラキュラ]](Dracula's Daughter、1936年) |
* [[女ドラキュラ]](Dracula's Daughter、1936年) |
||
88行目: | 339行目: | ||
* [[ダリオ・アルジェントのドラキュラ]] (Dracula 3D、2012年) |
* [[ダリオ・アルジェントのドラキュラ]] (Dracula 3D、2012年) |
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== |
=== 改作映画 === |
||
* [[土曜ワイド劇場]]-吸血鬼ドラキュラ神戸に現わる 悪魔は女を美しくする(1979年) |
|||
* [[青春アドベンチャー]]「吸血鬼ドラキュラ」(1995年2月13日 - 24日、[[NHK-FM放送|NHK-FM]]) ※ラジオドラマ |
|||
* [[ドラキュラ伯爵 (テレビドラマ)|ドラキュラ伯爵]](Dracula、2020年) |
|||
== 翻案映画 == |
|||
* [[吸血鬼ノスフェラトゥ]](Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens、1922年) |
* [[吸血鬼ノスフェラトゥ]](Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens、1922年) |
||
* [[幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形]](1970年、邦画、英題 VAMPIRE DOLL) |
* [[幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形]](1970年、邦画、英題 VAMPIRE DOLL) |
||
111行目: | 357行目: | ||
* [[ドラキュラZERO]](Dracula Untold、2014年) |
* [[ドラキュラZERO]](Dracula Untold、2014年) |
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== |
=== ドラマ === |
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* [[土曜ワイド劇場]]-吸血鬼ドラキュラ神戸に現わる 悪魔は女を美しくする(1979年) |
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* [[青春アドベンチャー]]「吸血鬼ドラキュラ」(1995年2月13日 - 24日、[[NHK-FM放送|NHK-FM]]) ※ラジオドラマ |
|||
* [[ドラキュラ伯爵 (テレビドラマ)|ドラキュラ伯爵]](Dracula、2020年) |
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=== 漫画 === |
|||
* 吸血鬼ドラキュラシリーズ - 作画:[[望月三起也]]([[実業之日本社]]) |
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=== ミュージカル === |
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* [[ドラキュラ (ミュージカル)|ドラキュラ]](2001年) |
* [[ドラキュラ (ミュージカル)|ドラキュラ]](2001年) |
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=== 小説 === |
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* [[髑髏検校]] - [[横溝正史]]作。1939年。 |
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== 脚注 == |
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{{脚注ヘルプ}} |
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=== 注釈 === |
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{{Notelist|2}} |
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=== 出典 === |
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{{Reflist|20em}} |
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== 参考文献 == |
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{{wikisourcelang|en|Dracula}} |
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{{wikisource|ドラキュラ|ドラキュラ|日本語訳}} |
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=== 書籍 === |
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{{refbegin|colwidth=30em|indent=yes}} |
|||
* {{Cite book |last=Arnds |first=Peter |chapter=Gypsies and Jews as Wolves in Realist Fiction |date=2015 |chapter-url=https://doi.org/10.1057/9781137541635_5 |title=Lycanthropy in German Literature |pages=69–96 |place=London |publisher=Palgrave Macmillan |doi=10.1057/9781137541635_5 |isbn=978-1-137-54163-5}} |
|||
* {{Cite book |last=Bauman |first=Zygmunt |title=Modernity and the Holocaust |date=1991 |publisher=Polity Press |location=Cambridge}} |
|||
* {{Cite book |last=Belford |first=Barbra |title=Bram Stoker and The Man Who Was Dracula |publisher=Hachette Books |year=2002 |isbn=0-306-81098-0 |location=London}} |
|||
* {{Cite book |last=Beresford |first=Mathew |url=https://www.worldcat.org/oclc/647920291 |title=From Demons to Dracula: The Creation of the Modern Vampire Myth |date=2008 |publisher=Reaktion |isbn=978-1-86189-742-8 |location=London |oclc=647920291}} |
|||
* {{cite book |last=Bordin |first=Ruth Birgitta Anderson |title=Alice Freeman Palmer: The Evolution of a New Woman |year=1993 |publisher=University of Michigan Press |isbn=9780472103928}} |
|||
* {{Cite book |last=Browning |first=John Edgar |url=https://books.google.com/books?id=ZZuutgAACAAJ |title=Bram Stoker's Dracula: The Critical Feast |date=2012 |publisher=Apocryphile Press |isbn=978-1-937002-21-3}} |
|||
* {{Cite book |url=https://www.worldcat.org/oclc/664519546 |title=Dracula in Visual Media: Film, Television, Comic Book and Electronic Game Appearances, 1921–2010 |date=2011 |publisher=McFarland & Co |isbn=978-0-7864-3365-0 |editor-last=Browning |editor-first=John Edgar |location=Jefferson, N.C. |oclc=664519546 |editor-last2=Picart |editor-first2=Caroline Joan |ref={{harvid|Browning and Picart|2011}}}} |
|||
** {{Cite book |last=Stoker |first=Dacre |url=https://www.worldcat.org/oclc/664519546 |title=Dracula in Visual Media: Film, Television, Comic Book and Electronic Game Appearances, 1921–2010 |date=2011 |publisher=McFarland & Co |isbn=978-0-7864-3365-0 |editor-last=Browning |editor-first=John Edgar |location=Jefferson, N.C. |chapter=Foreword |oclc=664519546 |editor-last2=Picart |editor-first2=Caroline Joan}} |
|||
** {{Cite book |last=Skal |first=David J. |url=https://www.worldcat.org/oclc/664519546 |title=Dracula in Visual Media: Film, Television, Comic Book and Electronic Game Appearances, 1921–2010 |date=2011 |publisher=McFarland & Co |isbn=978-0-7864-3365-0 |editor-last=Browning |editor-first=John Edgar |location=Jefferson, North Carolina |chapter=Introduction—Dracula: Undead and Unseen |oclc=664519546 |editor-last2=Picart |editor-first2=Caroline Joan}} |
|||
* {{Cite book |last=Curran |first=Bob |title=Vampires: A Field Guide to the Creatures That Stalk the Night |publisher=Career Press |year=2005 |isbn=1-56414-807-6}} |
|||
* {{Cite book |last=Dalby |first=Richard |title=The Penguin Encyclopedia of Horror and the Supernatural |publisher=Viking Press |year=1986 |isbn=9780670809028 |editor-last=Sullivan |editor-first=Jack |location=New York City |pages=404–406 |chapter=Bram Stoker}} |
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* {{Cite book |url=https://www.worldcat.org/oclc/244770292 |title=Bram Stoker's Dracula: Sucking through the Century, 1897–1997 |chapter=Introduction |last=Davison |first=Carol Margaret |date=1997 |publisher=Dundurn Press |isbn=978-1-55488-105-5 |editor-last=Davison |editor-first=Carol Margaret |location=Toronto |oclc=244770292 |ref={{harvid|Davison, 'Introduction'|1997}}}} |
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** {{Cite book |url=https://www.worldcat.org/oclc/244770292 |title=Bram Stoker's Dracula: Sucking through the Century, 1897–1997 |chapter=Blood Brothers: Dracula and Jack the Ripper |last=Davison |first=Carol Margaret |date=1997 |publisher=Dundurn Press |isbn=978-1-55488-105-5 |editor-last=Davison |editor-first=Carol Margaret |location=Toronto |oclc=244770292 |ref={{harvid|Davison, "Blood Brothers"|1997}}}} |
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* {{Cite book |url=https://www.worldcat.org/oclc/335291872 |title=Bram Stoker's Notes for Dracula: A Facsimile Edition |date=2008 |publisher=McFarland & Co. Pub |isbn=978-0-7864-5186-9 |editor-last=Eighteen-Bisang |editor-first=Robert |location=Jefferson |oclc=335291872 |editor-last2=Miller |editor-first2=Elizabeth}} |
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** {{Cite book |last=Barsanti |first=Michael |url=https://www.worldcat.org/oclc/335291872 |title=Bram Stoker's Notes for Dracula: A Facsimile Edition |date=2008 |publisher=McFarland & Co. Pub |isbn=978-0-7864-5186-9 |editor-last=Eighteen-Bisang |editor-first=Robert |location=Jefferson |chapter=Foreword |oclc=335291872 |editor-last2=Miller |editor-first2=Elizabeth}} |
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* {{Cite book |last=Farson |first=Daniel |url=https://www.worldcat.org/oclc/1989574 |title=The Man Who Wrote Dracula: A Biography of Bram Stoker |date=1975 |publisher=Michael Joseph |isbn=0-7181-1098-6 |location=London |oclc=1989574}} |
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* {{Cite book |last=Glover |first=David |url=https://books.google.com/books?id=cmlmfAmLzo4C |title=Vampires, Mummies, and Liberals: Bram Stoker and the Politics of Popular Fiction |date=1996 |publisher=Duke University Press |isbn=978-0-8223-1798-2 |language=en}} |
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* {{Cite book |last=Hogle |first=Jerrold E. |title=The Cambridge Companion to Gothic Fiction |publisher=Cambridge University Press |location=Cambridge |date=2002 |chapter=Introduction |ref={{harvid|Hogle, 'Introduction'|2002}}}} |
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* {{Cite book |last=Hopkins |first=Lisa |url=https://www.worldcat.org/oclc/70335483 |title=Bram Stoker: A Literary Life |date=2007 |publisher=Palgrave Macmillan |isbn=978-1-4039-4647-8 |location=Basingstoke |oclc=70335483}} |
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* {{Cite book |last=Houston |first=Gail Turley |url=https://www.worldcat.org/oclc/61394818 |title=From Dickens to Dracula: Gothic, Economics, and Victorian Fiction |date=2005 |publisher=Cambridge University Press |isbn=0-511-12624-7 |location=Cambridge, UK |oclc=61394818}} |
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* {{Cite book |title=Bram Stoker: History, Psychoanalysis and the Gothic |date=1998 |publisher=Macmillan Press |isbn=978-1-349-26840-5 |editor-last=Hughes |editor-first=William |location=Basingston |editor-last2=Smith |editor-first2=Andrew}} |
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** {{Cite book |last=Bierman |first=Joseph S. |title=Bram Stoker: History, Psychoanalysis and the Gothic |date=1998 |publisher=Macmillan Press |isbn=978-1-349-26840-5 |editor-last=Hughes |editor-first=William |location=Basingston |chapter=A Crucial Stage in the Writing of ''Dracula'' |editor-last2=Smith |editor-first2=Andrew}} |
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** {{Cite book |last=Milbank |first=Alison |title=Bram Stoker: History, Psychoanalysis and the Gothic |date=1998 |publisher=Macmillan Press |isbn=978-1-349-26840-5 |editor-last=Hughes |editor-first=William |location=Basingston |chapter='Powers Old and New': Stoker's Alliances with Anglo-Irish Gothic |editor-last2=Smith |editor-first2=Andrew}} |
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** {{Cite book |last=Mulvey-Roberts |first=Marie |title=Bram Stoker: History, Psychoanalysis and the Gothic |date=1998 |publisher=Macmillan Press |isbn=978-1-349-26840-5 |editor-last=Hughes |editor-first=William |location=Basingston |chapter=''Dracula'' and the Doctors: Bad Blood, Menstrual Taboo and the New Woman |editor-last2=Smith |editor-first2=Andrew}} |
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* {{Cite book |last=Hughes |first=William |url=https://www.worldcat.org/oclc/1004391205 |title=Beyond Dracula: Bram Stoker's Fiction and Its Cultural Context. |date=2000 |publisher=Palgrave Macmillan |isbn=978-1-349-40967-9 |location=New York |oclc=1004391205}} |
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* {{Cite book |last=Kord |first=Susanne |url=https://www.worldcat.org/oclc/297147082 |title=Murderesses in German Writing, 1720–1860: Heroines of Horror |date=2009 |publisher=Cambridge University Press |isbn=978-0-521-51977-9 |location=New York |oclc=297147082}} |
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* {{Cite book |last=Leblanc |first=Benjamin H. |url=https://www.worldcat.org/oclc/244770292 |title=Bram Stoker's Dracula: Sucking through the Century, 1897–1997 |date=1997 |publisher=Dundurn Press |isbn=978-1-55488-105-5 |editor-last=Davison |editor-first=Carol Margaret |location=Toronto |chapter=The Death of Dracula: A Darwinian Approach to the Vampire's Evolution |oclc=244770292}} |
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* {{Cite book |last=Ludlam |first=Harry |url=https://books.google.com/books?id=UlBbAAAAMAAJ |title=A Biography of Dracula: The Life Story of Bram Stoker |date=1962 |publisher=W. Foulsham |isbn=978-0-572-00217-6}} |
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* {{Cite book |last=Lovecraft |first=H. P. |url=https://books.google.com/books?id=2dAfAQAAIAAJ |title=Selected Letters |publisher=Arkham House |year=1965 |editor-last=Derleth |editor-first=August |volume=1 |isbn=9780870540349 |editor-last2=Wandrei |editor-first2=Donald}} |
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* {{Cite book |last=Masters |first=Anthony |title=The Natural History of the Vampire |location=New York |publisher=G. P. Putnam's Sons |date=1972 |isbn=9780399109317 |url=https://books.google.com/books?id=QiQSAQAAIAAJ}} |
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* {{Cite book |last=McGrath |first=Patrick |url=https://www.worldcat.org/oclc/244770292 |title=Bram Stoker's Dracula: Sucking through the Century, 1897–1997 |date=1997 |publisher=Dundurn Press |isbn=978-1-55488-105-5 |editor-last=Davison |editor-first=Carol Margaret |location=Toronto |chapter=Preface: Bram Stoker and his Vampire |oclc=244770292}} |
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* {{Cite book |last1=McNally |first1=Raymond T. |title=Dracula: A Biography of Vlad the Impaler |last2=Florescu |first2=Radu |date=1973 |publisher=Hawthorne Books |location=New York}} |
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* {{Cite book |last=McNally |first=Raymond T. |title=Dracula Was a Woman: In Search of the Blood Countess of Transylvania |date=1983 |publisher=McGraw-Hill |isbn=9780070456716 |location=New York}} |
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* {{Cite book |last1=McNally |first1=Raymond T. |url=https://books.google.com/books?id=P22TnNTonYwC |title=In Search of Dracula: The History of Dracula and Vampires |last2=Florescu |first2=Radu |publisher=Houghton Mifflin |year=1994 |isbn=9780395657836 |location=Boston}} |
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* {{Cite book |last=Miller |first=Elizabeth |title=Dracula |year=2001 |publisher=Parkstone Press |location=New York}} |
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* {{Cite book |url=https://www.worldcat.org/oclc/773567111 |title=A New Companion to the Gothic |date=2012 |publisher=Wiley-Blackwell |others=David Punter |isbn=978-1-4443-5492-8 |location=Hoboken |oclc=773567111 |ref={{harvid|Punter, 'Introduction'|2012}}}} |
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** {{Cite book |last=Hughes |first=William |chapter=Fictional Vampires in the Nineteenth and Twentieth Century |url=https://www.worldcat.org/oclc/773567111 |title=A New Companion to the Gothic |date=2012 |publisher=Wiley-Blackwell |editor-first=David |editor-last=Punter |isbn=978-1-4443-5492-8 |location=Hoboken |oclc=773567111}} |
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* {{Cite book |last=Ronay |first=Gabriel |title=The Truth About Dracula |location=New York |publisher=Stein and Day |date=1972 |isbn=9780812815245 |url=https://books.google.com/books?id=cCQSAQAAIAAJ}} |
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* {{Cite book |last=Showalter |first=Elaine |url=https://books.google.com/books?id=mxgmAQAAMAAJ |title=Sexual Anarchy: Gender and Culture at the Fin de Siècle |date=1991 |publisher=Penguin |isbn=978-0-14-011587-1}} |
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* {{Cite book |last=Spooner |first=Catherine |url=https://books.google.com/books?id=B5SaIMicyxQC |title=Contemporary Gothic |date=2006 |publisher=Reaktion Books |isbn=978-1-86189-301-7 |language=en}} |
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* {{Cite book |last=Stephanou |first=Aspasia |url=https://www.worldcat.org/oclcd/873725229 |title=Reading Vampire Gothic through Blood: Bloodlines |date=2014 |publisher=Palgrave Macmillan |isbn=9781137349224 |location=Houndmills |oclc=873725229}} |
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* {{Cite book |last=Stuart |first=Roxana |url=https://books.google.com/books?id=flzKFymvfj0C |title=Stage Blood: Vampires of the 19th Century Stage |date=1994 |publisher=Popular Press |isbn=978-0-87972-660-7 |language=en}} |
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* {{Cite book |url=https://books.google.com/books?id=C60OngEACAAJ |title=Dracula: Authoritative Text, Contexts, Reviews and Reactions, Dramatic and Film Variations, Criticism |date=1997 |publisher=W.W. Norton |isbn=978-0-393-97012-8 |editor-first=Nina |editor-last=Auerbach |editor2-first=David J. |editor2-last=Skal}} |
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* {{Cite book |last1=Stoker |first1=Dacre |url=https://books.google.com/books?id=dMaiiODpsyQC&pg=PT312 |title=Dracula The Un-Dead |last2=Holt |first2=Ian |publisher=Penguin Publishing Group |year=2009 |isbn=978-0-525-95129-2 |pages=312–13}} |
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=== 雑誌・新聞記事 === |
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* {{Cite journal |last=Arata |first=Stephen D. |date=1990 |title=The Occidental Tourist: "Dracula" and the Anxiety of Reverse Colonization |url=https://www.jstor.org/stable/3827794 |journal=Victorian Studies |volume=33 |issue=4 |pages=621–645 |issn=0042-5222 |jstor=3827794}} |
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* {{Cite journal |last=Bierman |first=Joseph S. |date=1977-01-01 |title=The Genesis and Dating of 'Dracula' from Bram Stoker's Working Notes |url=https://academic.oup.com/nq/article/CCXXII/jan/39/5162571 |journal=Notes and Queries |language=en |volume=CCXXII |issue=jan |pages=39–41 |doi=10.1093/notesj/CCXXII.jan.39 |issn=0029-3970}} |
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* {{Cite news |last=Caine |first=Hall |date=April 24, 1912 |title=Bram Stoker. The story of a great friendship |page=16 |work=The Daily Telegraph}} |
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* {{Cite journal |last=Case |first=Alison |date=1993 |title=Tasting the Original Apple: Gender and the Struggle for Narrative Authority in "Dracula" |url=https://www.jstor.org/stable/20107013 |journal=Narrative |volume=1 |issue=3 |pages=223–243 |issn=1063-3685 |jstor=20107013}} |
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* {{Cite magazine |last=Cengel |first=Katya |date=October 2020 |title=How the Vampire Got His Fangs |url=https://www.smithsonianmag.com/arts-culture/history-vampire-fangs-180975783/ |magazine=Smithsonian Magazine}} |
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* {{Cite journal |last=Chevalier |first=Noel |date=2002 |title=Dracula: Sense & Nonsense by Elizabeth Miller (review) |url=https://muse.jhu.edu/article/691271/summary |journal=ESC: English Studies in Canada |language=en |volume=28 |issue=4 |pages=749–751 |doi=10.1353/esc.2002.0017 |issn=1913-4835 |s2cid=166341977}} |
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* {{Cite journal |last=Clasen |first=Mathias |date=2012 |title=Attention, Predation, Counterintuition: Why Dracula Won't Die |url=https://www.jstor.org/stable/10.5325/style.46.3-4.378 |journal=Style |volume=46 |issue=3–4 |pages=378–398 |issn=0039-4238 |jstor=10.5325/style.46.3-4.378}} |
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* {{Cite journal |last=Craft |first=Christopher |date=1984 |title="Kiss Me with those Red Lips": Gender and Inversion in Bram Stoker's Dracula |url=https://www.jstor.org/stable/2928560 |journal=Representations |issue=8 |pages=107–133 |doi=10.2307/2928560 |issn=0734-6018 |jstor=2928560}} |
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* {{Cite journal |last=Croley |first=Laura Sagolla |date=1995 |title=The Rhetoric of Reform in Stoker's "Dracula": Depravity, Decline, and the Fin-de-Siècle "Residuum" |url=https://www.jstor.org/stable/23116578 |journal=Criticism |volume=37 |issue=1 |pages=85–108 |issn=0011-1589 |jstor=23116578}} |
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* {{Cite journal |last=Curran |first=Bob |date=2000 |title=Was Dracula an Irishman? |journal=History Ireland |volume=8 |issue=2}} |
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* {{Cite news |last=Dearden |first=Lizzie |date=May 20, 2014 |title=Radu Florescu dead: Legacy of the Romanian 'Dracula professor' |work=The Independent |url=https://www.independent.co.uk/news/people/radu-florescu-dead-legacy-of-the-romanian-dracula-professor-remembered-9401744.html |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20210112222211/https://www.independent.co.uk/news/people/radu-florescu-dead-legacy-romanian-dracula-professor-remembered-9401744.html |archive-date=12 January 2021}} |
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* {{Cite journal |last=Demetrakopoulos |first=Stephanie |date=1977 |title=Feminism, Sex Role Exchanges, and Other Subliminal Fantasies in Bram Stoker's "Dracula" |url=https://www.jstor.org/stable/3346355 |journal=Frontiers: A Journal of Women Studies |volume=2 |issue=3 |pages=104–113 |doi=10.2307/3346355 |issn=0160-9009 |jstor=3346355}} |
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* {{Cite journal |last=Fitts |first=Alexandra |date=1998 |title=Alejandra Pizarnik's "La condesa Sangrienta" and the Lure of the Absolute |url=https://www.jstor.org/stable/23021659 |journal=Letras Femeninas |volume=24 |issue=1/2 |pages=23–35 |issn=0277-4356 |jstor=23021659}} |
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* {{Cite news |last=Doniger |first=Wendy |date=November 20, 1995 |title=Sympathy for the Vampire |pages=608–612 |work=The Nation}} |
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* {{Cite journal |last=Halberstam |first=Judith |date=1993 |title=Technologies of Monstrosity: Bram Stoker's "Dracula" |url=https://www.jstor.org/stable/3828327 |journal=Victorian Studies |volume=36 |issue=3 |pages=333–352 |issn=0042-5222 |jstor=3828327}} |
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* {{Cite journal |last=Hensley |first=Wayne E. |date=2002 |title=The Contribution of F. W. Murnau's "Nosferatu" To the Evolution of Dracula |url=https://www.jstor.org/stable/43797068 |journal=Literature/Film Quarterly |volume=30 |issue=1 |pages=59–64 |issn=0090-4260 |jstor=43797068}} |
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* {{Cite journal |last=Ingelbien |first=Raphaël |date=2003 |title=Gothic Genealogies: Dracula, Bowen's Court, And Anglo-Irish Psychology |url=https://muse.jhu.edu/article/51804 |journal=ELH |volume=70 |issue=4 |pages=1089–1105 |doi=10.1353/elh.2004.0005 |s2cid=162335122 |issn=1080-6547}} |
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* {{Cite journal |last=Kane |first=Michael |date=1997 |title=Insiders/Outsiders: Conrad's "The Nigger of the "Narcissus" " and Bram Stoker's "Dracula" |url=https://www.jstor.org/stable/3734681 |journal=The Modern Language Review |volume=92 |issue=1 |pages=1–21 |doi=10.2307/3734681 |issn=0026-7937 |jstor=3734681}} |
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* {{Cite journal |last=Keogh |first=Calvin W. |date=2014 |title=The Critics' Count: Revisions of Dracula and the Postcolonial Irish Gothic |url=https://www.cambridge.org/core/journals/cambridge-journal-of-postcolonial-literary-inquiry/article/abs/critics-count-revisions-of-dracula-and-the-postcolonial-irish-gothic/ABE47B683DE376F69CEBEE53D00905A0 |journal=Cambridge Journal of Postcolonial Literary Inquiry |language=en |volume=1 |issue=2 |pages=189–206 |doi=10.1017/pli.2014.8 |s2cid=193067115 |issn=2052-2614}} |
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* {{Cite journal |last=Kuzmanovic |first=Dejan |date=2009 |title=Vampiric Seduction and Vicissitudes of Masculine Identity in Bram Stoker's "Dracula" |journal=Victorian Literature and Culture |volume=37 |issue=2 |pages=411–425 |doi=10.1017/S1060150309090263 |issn=1060-1503 |jstor=40347238 |doi-access=free |s2cid=54921027}} |
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* {{Cite journal |last=Miller |first=Elizabeth |date=August 1996 |title=Filing for Divorce: Vlad Tepes vs. Count Dracula |journal=The Borgo Post |pages=2}} |
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** {{Cite journal |last=Miller |first=Elizabeth |date=2006 |title=Filing for Divorce: Count Dracula vs. Vlad Tepes |journal=Dictionary of Literary Biography |volume=394 |pages=212–217}} |
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* {{Cite journal |last=Miller |first=Elizabeth |date=1999 |title=Back to the Basics: Re-Examining Stoker's Sources for "Dracula" |url=https://www.jstor.org/stable/43308384 |journal=Journal of the Fantastic in the Arts |volume=10 |issue=2 (38) |pages=187–196 |issn=0897-0521 |jstor=43308384}} |
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* {{Cite journal |last=Moretti |first=Franco |date=1982 |title=The Dialectic of Fear |journal=New Left Review |volume=13 |pages=67–85}} |
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* {{Cite journal |last=Nandris |first=Grigore |date=1966 |title=The Historical Dracula: The Theme of His Legend in the Western and in the Eastern Literatures of Europe |url=https://www.jstor.org/stable/40245833 |journal=Comparative Literature Studies |volume=3 |issue=4 |pages=367–396 |issn=0010-4132 |jstor=40245833}} |
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* {{Cite journal |last1=Retamar |first1=Roberto Fernández |author-link=Roberto Fernández Retamar |last2=Winks |first2=Christopher |date=2005 |title=On Dracula, the West, America, and Other Inventions |url=https://www.jstor.org/stable/41069152 |journal=The Black Scholar |volume=35 |issue=3 |pages=22–29 |doi=10.1080/00064246.2005.11413319 |jstor=41069152 |s2cid=147429554 |issn=0006-4246}} |
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* {{Cite journal |last=Rhodes |first=Gary D. |date=1 January 2010 |title=Drakula halála (1921):The Cinema's First Dracula |journal=Horror Studies |volume=1 |issue=1 |pages=25-47 |doi=10.1386/host.1.1.25/1}} |
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* {{Cite journal |last=Schaffer |first=Talia |date=1994 |title="A Wilde Desire Took Me": the Homoerotic History of Dracula |url=https://muse.jhu.edu/article/11248 |journal=ELH |volume=61 |issue=2 |pages=381–425 |doi=10.1353/elh.1994.0019 |issn=1080-6547 |s2cid=161888586}} |
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* {{Cite journal |last=Seed |first=David |date=1985 |title=The Narrative Method of Dracula |url=https://www.jstor.org/stable/3044836 |journal=Nineteenth-Century Fiction |volume=40 |issue=1 |pages=61–75 |doi=10.2307/3044836 |issn=0029-0564 |jstor=3044836}} |
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* {{Cite journal |last=Senf |first=Carol A. |date=1982 |title="Dracula": Stoker's Response to the New Woman |url=https://www.jstor.org/stable/3827492 |journal=Victorian Studies |volume=26 |issue=1 |pages=33–49 |issn=0042-5222 |jstor=3827492}} |
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* {{Cite journal |last=Signorotti |first=Elizabeth |date=1996 |title=Repossessing the Body: Transgressive Desire in "Carmilla" and "Dracula" |url=https://www.jstor.org/stable/23118160 |journal=Criticism |volume=38 |issue=4 |pages=607–632 |issn=0011-1589 |jstor=23118160}} |
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* {{Cite journal |last=Spencer |first=Kathleen L. |date=1992 |title=Purity and Danger: Dracula, the Urban Gothic, and the Late Victorian Degeneracy Crisis |url=https://www.jstor.org/stable/2873424 |journal=ELH |volume=59 |issue=1 |pages=197–225 |doi=10.2307/2873424 |issn=0013-8304 |jstor=2873424}} |
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* {{Cite journal |last=Stewart |first=Bruce |date=1999 |title="Bram Stoker's Dracula: Possessed by the Spirit of the Nation?" |url=https://www.jstor.org/stable/25484813 |journal=Irish University Review |volume=29 |issue=2 |pages=238–255 |jstor=25484813 |issn=0021-1427}} |
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* {{Cite journal |last=Stevenson |first=John Allen |date=1988 |title=A Vampire in the Mirror: The Sexuality of Dracula |url=https://www.jstor.org/stable/462430 |journal=PMLA |volume=103 |issue=2 |pages=139–149 |doi=10.2307/462430 |jstor=462430 |s2cid=54868687 |issn=0030-8129}} |
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* {{Cite journal |last=Tchaprazov |first=Stoyan |date=2015 |title=The Slovaks and Gypsies of Bram Stoker's Dracula: Vampires in Human Flesh |url=https://www.proquest.com/docview/1684297393 |journal=English Literature in Transition, 1880–1920 |volume=58 |pages=523–535 |id={{ProQuest|1684297393}} |via=ProQuest}} |
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* {{Cite journal |last=Tomaszweska |first=Monika |date=2004 |title=Vampirism and the Degeneration of the Imperial Race: Stoker's Dracula as the Invasive Degenerate Other |url=https://research.library.kutztown.edu/dracula-studies/vol6/iss1/1/ |archive-url=https://web.archive.org/web/20201115193224/https://core.ac.uk/download/pdf/288282965.pdf |archive-date=2020-11-15 |url-status=live |journal=Journal of Dracula Studies |volume=6}} |
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* {{Cite journal |last=Wasserman |first=Judith |date=1977 |title=Women and Vampires: Dracula as a Victorian Novel |journal=Midwest Quarterly |volume=18}} |
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* {{Cite news |date=13 June 2015 |title=Why Christopher Lee's Dracula didn't suck |work=The Telegraph |url=https://www.telegraph.co.uk/film/what-to-watch/christopher-lee-dracula-movies-hammer/ |archive-url=https://ghostarchive.org/archive/20220111/https://www.telegraph.co.uk/film/what-to-watch/christopher-lee-dracula-movies-hammer/ |archive-date=11 January 2022 |url-status=live |ref={{harvid|''The Telegraph''|2015}}}} {{cbignore}} |
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* {{Cite journal |last=Willis |first=Martin |date=2007 |title="The Invisible Giant," 'Dracula', and Disease |url=https://www.jstor.org/stable/29533817 |journal=Studies in the Novel |volume=39 |issue=3 |pages=301–325 |jstor=29533817 |issn=0039-3827}} |
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* {{Cite journal |last=Zanger |first=Jules |date=1991 |title=A Sympathetic Vibration: Dracula and the Jews |url=https://muse.jhu.edu/article/373723 |journal=English Literature in Transition, 1880–1920 |volume=34}} |
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==== 出版当時の書評 ==== |
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* {{Cite journal |date=July 31, 1897 |title=Recent Novels |journal=Review of Politics, Literature, Theology, and Art |location=London |volume=79 |pages=150–151 |ref={{harvid|Review of PLTA, "Recent Novels"|1897}}}} |
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* {{Cite news |date=May 30, 1897 |title=A Romance of Vampirism |page=80 |work=[[Lloyd's Weekly Newspaper]] |location=London |ref={{harvid|Lloyd's|1897}}}} |
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* {{Cite news |date=September 3, 1897 |title=Untitled review of Dracula |page=816 |work=[[The Bookseller|The Bookseller: A Newspaper of British and Foreign Literature]] |location=London |ref={{harvid|The Bookseller|1897}}}} |
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* {{Cite news |date=July 31, 1897 |title=Book Reviews Reviewed |page=98 |work=The Academy: A Weekly Review of Literature, Science, and Art |location=London |ref={{harvid|The Academy|1897}}}} |
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* {{Cite news |date=June 1, 1897 |title=Untitled review of Dracula |page=3 |work=[[Daily Mail|The Daily Mail]] |location=London |ref={{harvid|The Daily Mail|1897|p=3}}}} |
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* {{Cite news |date=August 7, 1897 |title=Untitled |page=131 |work=Publisher's Circular and Booksellers' Record of British and Foreign Literature |location=London |ref={{harvid|Publisher's Circular|1897|p=131}}}} |
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* {{Cite news |date=July 3, 1897 |title=Review: Dracula |page=21 |work=[[Saturday Review (London newspaper)|Saturday Review of Politics, Literature, Science and Art]] |location=London |ref={{harvid|Saturday Review|1897|p=21}}}} |
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* {{Cite news |date=June 3, 1897 |title=Books of the Day |page=6 |work=[[The Daily Telegraph]] |location=London |ref={{harvid|The Daily Telegraph|1897}}}} |
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* {{Cite news |date=June 10, 1897 |title=Dracula |page=10 |work=[[The Glasgow Herald]] |location=Glasgow |ref={{harvid|The Glasgow Herald|1897|p=10}}}} |
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* {{Cite news |date=June 12, 1897 |title=Untitled review of Dracula |page=11 |work=Of Literature, Science, and Art (Fiction Supplement) |location=London |ref={{harvid|Of Literature, Science, and Art|1897|p=11}}}} |
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* {{Cite news |date=January 22, 1898 |title=Current Literature: Hutchinson & Co's Publications |page=8 |work=The Advertiser |location=Adelaide |ref={{harvid|The Advertiser|1898|p=8}}}} |
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* {{Cite news |date=June 29, 1897 |title=Books to Read, and Others |page=80 |work=[[Vanity Fair (British magazine)|Vanity Fair: A Weekly Show of Political, Social, and Literary Wares]] |location=London |ref={{harvid|Vanity Fair (UK)|1897|page=80}}}} |
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* {{Cite news |date=June 1899 |title=Supped Full with Horrors |page=261 |work=[[The Land of Sunshine]] |ref={{harvid|Land of Sunshine|1899|page=261}}}} |
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* {{Cite news |date=November 19, 1899 |title=A Fantastic Theme Realistically Treated |work=New-York Tribune (Illustrated Supplement) |location=New York City |ref={{harvid|New-York Tribune|1899|page=13}}}} |
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* {{Cite news |date=December 9, 1899 |title=The Insanity of the Horrible |page=5 |work=The San Francisco Wave |location=San Francisco |ref={{harvid|San Francisco Wave|1899|page=5}}}} |
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* {{Cite news |year=1897 |title=Review: Dracula |work=The Manchester Guardian |url=https://www.theguardian.com/theguardian/from-the-archive-blog/2012/apr/20/bram-stoker-centenary-dracula-review |ref={{harvid|TMG|1897}}}} |
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=== WEB === |
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* {{Cite web |last=Escher |first=Kat |date=19 May 2017 |title=The Icelandic Translation of 'Dracula' Is Actually a Different Book |url=https://www.smithsonianmag.com/smart-news/icelandic-translation-dracula-actually-different-book-180963346/ |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20191215074148/https://www.smithsonianmag.com/smart-news/icelandic-translation-dracula-actually-different-book-180963346/ |archive-date=15 December 2019 |publisher=Smithsonian|accessdate=2019/12/15}} |
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* {{Cite web |last=Buzwell |first=Greg |date=May 14, 2014 |title=Bram Stoker's stage adaptation of Dracula |url=https://www.bl.uk/romantics-and-victorians/articles/bram-stokers-stage-adaptation-of-dracula |access-date=2021-06-13 |website=The British Library}} |
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* {{Cite web |last=Rubery |first=Matthew |date=March 2, 2011 |title=Sensation Fiction |url=https://www.oxfordbibliographies.com/view/document/obo-9780199799558/obo-9780199799558-0062.xml |access-date=January 17, 2021 |website=Oxford Bibliographies |publisher=Oxford University Press}} |
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* {{Cite news |date=July 13, 2017 |last=Sommerlad |first=Joe |title=Celebrating Eiko Ishioka's extraordinary costumes for Bram Stoker's Dracula |url=https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/films/news/eiko-ishioka-japanese-costume-designer-google-doodle-bram-stokers-dracula-gary-oldman-winona-ryder-francis-ford-coppola-a7836536.html |access-date=2021-07-13 |website=The Independent |language=en}} |
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2023年12月30日 (土) 04:07時点における版
第1版のカバー | |
著者 | ブラム・ストーカー |
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国 | イギリス |
言語 | 英語 |
ジャンル | ホラー小説, ゴシック小説 |
出版社 | Archibald Constable and Company (UK) |
出版日 | 1897年5月26日 |
OCLC | 1447002 |
『吸血鬼ドラキュラ』(きゅうけつきドラキュラ、原題:Dracula)は、1897年に出版されたイギリスの小説家ブラム・ストーカーによる怪奇小説(ゴシックホラー)。複数の語り手による手紙や日記、新聞記事という形で展開される書簡体小説であり、トランシルヴァニアの貴族で吸血鬼であるドラキュラ伯爵がイギリスへと渡り災いを招くこと、また、それをエイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授率いるグループが討伐する物語が展開される。
本作の執筆は1890年代に行われた。ストーカーはトランシルヴァニアの民間伝承や歴史を広く参照し、執筆にあたっては100ページを超えるメモを残した。現代において研究者は、ドラキュラ伯爵のモデルとして、15世紀のワラキア公国の君主であるヴラド・ツェペシュ(ヴラド3世)や、17世紀のトランシルヴァニアの貴族の未亡人バートリ・エルジェーベトといった史実の人物を挙げているが、これには異論もある。特にストーカーの執筆メモには彼らについて言及した形跡がない。ストーカーは休暇中にウィットビーの公共図書館で、「ドラキュラ」という名前を見つけ、これをルーマニア語で悪魔を意味すると勘違いしたと思われる。
出版当時、本作は好意的に評価された。特に小説家ウィルキー・コリンズとその著作『白衣の女』と比較されることが多かった。一方で、当時の水準において、あまりにも恐怖を煽りすぎているとして批判するものもあった。後世には多くの映画で翻案化されたことでもよく知られ、ドラキュラ伯爵は吸血鬼の代名詞的存在となり、吸血鬼の設定を確立したと評される。
あらすじ
イギリスの若い弁護士ジョナサン・ハーカーは上司の命令で、ロンドンの不動産を購入し、移住したいと考えているというトランシルヴァニアの貴族ドラキュラ伯爵の元へ派遣される。ジョナサンはカルパティア山脈の麓にある伯爵の居城で彼から歓待を受け、また、その貴族としての立ち振舞いや、博識な人柄に魅せられる。その一方で彼や城に言いしれぬ不安感も覚える。滞在は数日に及び、その間、好奇心旺盛な伯爵はイギリスのことやジョナサン自身のことをしきりに訪ね、彼は婚約者のミナのことなどを話す。やがて、ジョナサンは城内で3人の女吸血鬼と出会い、さらに伯爵の正体が不死の怪物であり、イギリスに向かおうとしていることに気づくも城に閉じ込められ、その間に伯爵はイギリスに向けて旅立つ。
数ヶ月後、イギリスに船長の遺体のみが残る不可思議な無人のロシア船が入港する。これはドラキュラ伯爵が乗り込み、船員全員を殺害したものであった。ドラキュラはジョナサンと取引した不動産を拠点にロンドンで活動を始め、ミナやその友人である若い女性ルーシー・ウェステンラに目をつける。毎夜、ドラキュラはルーシーの部屋に忍び込むと少しずつ彼女の生き血を吸い、彼女は日毎に衰弱していく。ルーシーの婚約者アーサーや主治医のセワード、またルーシーに恋慕していたモリスの3人は彼女を助けるため手を尽くすが原因はわからない。そんな折、セワードから相談を受けた彼の恩師で、博識なオランダ人老学者エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授は、これが吸血鬼の仕業であると見抜く。アーサーらは、ヘルシングの助言に従い、吸血鬼が嫌うというニンニクをルーシーの家に飾るが、混乱を避けるための配慮が仇となり、ドラキュラは、これをかいくぐると家人を殺害し、ルーシーに最後の吸血を行って死に至らしめる。一方、ジョナサンは城から脱出するも、その時の怪我でブダペストの病院に入院する。ミナはジョナサンを探して現地を訪れ、彼から伯爵や城での体験について聞く。また、2人は正式に結婚し、イギリスへと帰国する。
ヘルシングやアーサーらはルーシーの仇を討つため、彼女を襲った吸血鬼の正体を捜索し始める。そんな折、ヘルシングは帰国したミナよりジョナサンの話を教えられ、ドラキュラ伯爵について知る。また、そこからルーシーが吸血鬼化したと判断し、アーサーらは葛藤しながらも、不死の怪物となった想い人を討伐する。一方、ドラキュラは、精神障害者のレンフィールドを操ったり、デ・ヴィル伯爵という偽名を使ってロンドン各所に不動産を購入し、そこに故郷の土を持ち込むことで安全なねぐらを増やしていく。
ヘルシングらはドラキュラの隠れ家を見つけ出しては、そこに隠された土を浄化し、彼の逃げられる場所を潰していく。他方で狡猾なドラキュラはミナに狙いを定め、レンフィールドを操作して最終的に彼女を襲うことに成功する。しかし、吸血の最中にヘルシングらに踏み込まれ、黒い霧に姿を変えての逃亡を余儀なくされる。ミナはドラキュラを討伐しなければ死後に吸血鬼化する呪いをかけられるが、逆にそれによってテレパシーでドラキュラと繋がるようになる。ヘルシングはミナに催眠術を掛けてドラキュラの居場所を探ろうとする。追い詰められたドラキュラは先んじてトランシルヴァニアへと逃亡する。
ジョナサンの案内でヘルシング一行はトランシルヴァニアの伯爵の城へと向かう。先回りに成功し、ヘルシングは城内の女吸血鬼らを討伐する一方、残ったメンバーは下僕のジプシー達によって城内に運び込まれる間際のドラキュラを急襲する。ジプシー達が抵抗する中で、一行はドラキュラが眠る箱を開け、ジョナサンがククリ刀でその首を切り落とし、同時にモリスがその心臓にボウイナイフを突き刺す。その瞬間、ドラキュラの身体は粉々に砕け、塵となって消える。ミナの吸血鬼化の呪いが解ける一方で、モリスは最後の戦いで致命傷を負っており、神に感謝し、息絶える。
最後に7年後のことに言及されており、生き残った者たちは幸福な生活を送り、またジョナサンとミナは息子に恵まれ、その子にはモリスのファーストネームであるクインシーと名付けている。
登場人物
- ドラキュラ伯爵
- トランシルヴァニアの古城に住む貴族。吸血鬼。
- ジョナサン・ハーカー
- イギリス人の事務弁護士。
- ミナ・ハーカー
- ジョナサンの婚約者。本名:ウィルヘルミナ・マリー。作中の中盤で結婚し、ハーカーの姓となる。
- ルーシー・ウェステンラ
- ミナの友人。19歳の美人。ホイットビーに母と住む。
- エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授
- アムステルダム大学名誉教授。セワードの恩師。ルーシーが吸血鬼に襲われていると気づく。
- アーサー・ホルムウッド(ゴダルミング卿)
- ルーシーの婚約者。男爵。セワード、モリスと親友。
- ジャック・セワード
- 精神病院の院長。ルーシーの主治医で彼女に求婚していた。
- クインシー・モリス
- 北米テキサス州の大地主。ルーシーに恋慕している。
- レンフィールド
- セワードの病院の患者。精神病者。蝿、蜘蛛、鳥などを食べ、その命を奪うという独自の観念を持つ。
- ドラキュラの花嫁たち
- ドラキュラ城に住む3人の女吸血鬼。いずれも美しく官能的な容貌をしている。
執筆背景
作者のブラム・ストーカーは、ロンドンのライシアム劇場の支配人代理として当時知られた人物であった。夜公演の司会や舞台俳優ヘンリー・アーヴィングのアシスタントなどをしていた。ストーカーはウォルト・ホイットマンに宛てた手紙の中で、自身のことを「世間に対して秘密主義者」と表現していたが、実際にはその生活ぶりは比較的知られたものであった[1]。 ストーカーは本業からの収入を補うためにロマンス小説や官能小説を執筆しており[2][3][注釈 1]、1912年に亡くなるまでに18冊の本を出版した[5]。その内、本作は『シャスタの肩』(1895年)、『ミス・ベティ』(1898年)に続く、生涯7冊目の刊行作品であった[6][注釈 2]。 その死後、ストーカーの親友であったホール・ケインはデイリー・テレグラフ紙での追悼文の中で、アーヴィングの伝記以外は、彼は「売るためだけ」に書き、「それ以上の目的はなかった」と述べている[8]。
取材メモ
本作の執筆にあたってストーカーは広範囲な取材を行い、各章の要約やプロットのアウトラインを含めた100ページを超えるメモを作成していた[9]。 このメモはストーカーの死後の1913年に、妻フローレンスによってニューヨークの書籍商に2ポンド2セントで売却された。その後、1970年にフィラデルフィアのローゼンバック博物館・図書館が購入するまで行方不明の状態にあった(実際、この間はチャールズ・スクリブナーズ・サンズという個人が所有していた)[10]。 ストーカーについての最初の伝記を書いたハリー・ラドラムは1962年に、本作の執筆はは1895年か1896年頃に開始されたとしていた[11]。1972年にメモを発見した[12]レイモンド・T・マクナリーとラドゥ・フロレスコは執筆時期を1895年から1897年の間と特定した[13]。 しかし、その後の研究ではこの時期にも疑念が呈された[14]。ジョセフ・S・ビアマンは、メモに対する最初の大きな分析研究の中で、メモの最も古い日付が1890年3月8日であり、それは完成稿とわずかに細部が異なる章のアウトラインであったとしている[15]。 彼によればストーカーはもともと書簡体小説を書くつもりがあり、当初はトランシルヴァニアではなく、オーストリアのシュタイアーマルクが舞台であった。また、初期のメモには吸血鬼という言葉は明示的には出てこなかった[15]。 ストーカーは2年にわたり、家族とスコットランドのクルーデンベイにあるキルマーノック・アームズ・ホテルに滞在し、本作の執筆に没頭していた[16]。
このメモは、本作の草稿について多くのことを明らかにした。例えば、悪役の吸血鬼は「ドラキュラ」と名付けられる前から伯爵であることは決まっていたことがわかる[17]。 このドラキュラという名前は、1880年にストーカーが妻子と休暇を過ごしたウィットビーの公共図書館で発見したものだと推測されている[14]。 ストーカーはメモで「ドラキュラとは悪魔を意味する。ワラキア人は勇気、残虐行為、狡猾さで目立つ者の姓に、この名を与える慣習があった」と書いている[18]。 初期草稿と完成稿の内容は大きく異なっていた。初期草稿ではマックス・ウィンドシューフェルというドイツ人教授がシュタイアーマルクから来たヴァンピール伯爵と対決するという物語で、味方の一人は狼男に殺されるというものであった[19][注釈 3]。 また、初期のメモではもともとコットフォードという名の探偵とシングルトンという心霊調査員を主人公とした探偵小説にする可能性があったことを示唆している[21]。
ドラキュラのモデル
ドラキュラ伯爵のモデルについては多くの人物が挙げられており、定説があるわけではない。1962年にストーカーの伝記を書いたハリー・ラドラムは、その著作の中でブダペシュト大学の教授であったヴァーンベーリ・アールミンが、ストーカーに、15世紀のワラキア公国の君主であるヴラド・ツェペシュ(ヴラド3世)のことを教えていた可能性を指摘している[22]。このヴラド3世をドラキュラのモデルとする説は、1972年に出版されたレイモンド・T・マクナリーとラドゥ・フロレスコによる著作『ドラキュラ伝説』(原題:In Search of Dracula)で世に広く知られるようになった[23]。 ベンジャミン・H・ルブランは、ヴラド3世モデル説の根拠として、作中でヘルシングの友人として言及されるヴラド3世の歴史[注釈 4]に通じた「ブダペシュト大学のアルミニウス」なる人物がヴァーンベーリを指しているとしている[24]。ただし、マクナリーとフロレスコの調査によれば、ヴァーンベーリが発表した論文にも、あるいはヴァーンベーリと面会した時のストーカーのメモにも、「ヴラド、ドラキュラ、吸血鬼」に関する記述は何も見つからなかった[25][24]。 学識者で、ドラキュラ研究者でもあるエリザベス・ミラーは、ヴラド3世との関連性を「薄い」とし、ストーカーは作品に「些末な事柄」を大量に取り入れたことを示し、もしヴラド3世がモデルだとするのであれば、その悪名高い残虐性を示す逸話をなぜ省くのか、と修辞的に問うている[26][注釈 5]。
レイモンド・マクナリーは自著『ドラキュラは女だった』(Dracula Was A Woman、1983年)にて、17世紀のトランシルヴァニアの貴族の未亡人バートリ・エルジェーベトをドラキュラのモデルとする説を挙げている[29]。 例えばドラキュラが「鉄の処女」に似た檻を使うなど、バートリの行ったとされる殺人内容と類似点があるという[30]。 ゴシック評論家で講師でもあるマリー・マルヴェイ=ロバーツは、吸血鬼は伝統的に「墓場で這いずり回る、朽ちた亡霊(レヴィナント)」であり、ドラキュラの血液で若返るという点は、生き血で湯浴みをして若さを保とうとしたバートリに見られると書いている(なお、近年の研究ではバートリの残虐な犯罪とされるものは政治的敵対者が誇張した可能性があると疑問視されている[31][32])[33]。 ストーカーが研究に用いたという『狼男(ウェアウルフ)の書(The Book of Were-Wolves)』では、確かにバートリに関するいくつかの情報が記載されているが、ミラーによればその部分をストーカーがメモした形跡はないという[34]。 出版されたストーカーが『吸血鬼ドラキュラ』の執筆のために用いたというメモ書きでは、ミラーと彼女の共著者ロバート・エイティーン=ビサングが注釈で、ストーカーがバートリの逸話を参照した証拠はないと述べている[35]。 2000年に刊行されたミラーによるドラキュラ研究の大著『ドラキュラ:センスとナンセンス(Dracula: Sense and Nonsense)』について学者ノエル・シュヴァリエは、「主要なドラキュラ研究のみならず、一般人あるいは人気映画やテレビのドキュメンタリー(によって形作られたドラキュラのモデル説)」を修正するものだと評価している[36][注釈 6]。
ドラキュラ伯爵のモデルとしては史実の人物だけではなく、文学上の登場人物もいる。 学者エリザベス・シニョロッティは、ドラキュラはシェリダン・レ・ファニュの『カーミラ』(1872年)に登場するレズビアンの女吸血鬼カーミラに影響を受けたものであり、その女性の欲望部分を「矯正」したものと指摘している[38]。 ストーカーの曽甥にあたり、彼の伝記を書いた放送作家のダニエル・ファーソンは、その伝記の中で、ストーカーが『カーミラ』の同性愛要素に気づいていたかは疑問だが、それでも『カーミラ』から多大な影響を受けていると指摘している[39][注釈 7]。 特にファーソンは、ドラキュラの墓石に刻まれていた碑文は『カーミラ』への直接的な暗示だと書いている[41]。 研究者のアリソン・ミルバンクは、ドラキュラはイヌに、カーミラはネコに変身できることを挙げている[42]。 作家のパトリック・マクグラスは、ドラキュラの城に住む3人の女吸血鬼に、カーミラの痕跡が見て取れると述べている[43]。 また、ストーカーの死後に出版された短編『ドラキュラの客』は、カーミラの影響の証拠として見られている[44]。この短編はもともと草稿版の第1章として執筆され、出版にあたって削除されたものであった[45]。
アイルランドの伝承も、作品のモデルとして指摘されることがある。アルスター大学コールレーン校でケルトの歴史と民俗学を教えるボブ・カランは、ストーカーがアイルランドの吸血鬼 Abhartach からドラキュラのインスピレーションを得た可能性を指摘している[46][47]。
評価
出版直後より本作は好評を博した。批評家たちは他のゴシック作家とよく比較し、その構造とスタイルから、特に小説家ウィルキー・コリンズとその著作『白衣の女』(1859年)について言及することが多かった[48][注釈 8]。 例えば『ブックセラー』誌(The Bookseller)に掲載された書評には、大部分がコリンズによって書かれたのではないかと指摘するものもあった[50]。 また、『Saturday Review of Politics, Literature, Science and Art』誌に掲載された匿名の書評では、ゴシック小説のパイオニアであったアン・ラドクリフのスタイルを改良したものだと評し[51]、別の匿名作家はストーカーを「90年代のエドガー・アラン・ポー」と評した[52]。 他に好意的な比較対象に挙げられたゴシック小説家としてはブロンテ姉妹やメアリー・シェリーなどが挙げられる[53][54]。
初期批評の多くは、吸血鬼の伝承に対するストーカーのユニークな扱いを関心を惹かれた。中には、これまで書かれた吸血鬼物語の中で最高と評するものもあった。 デイリー・テレグラフ紙は、『オトラント城奇譚』のように超自然現象を扱った初期ゴシック作品では、母国から遠く離れた異邦の物語であったのに対し、ドラキュラの恐怖は、はるか遠いカルパティア山脈のような異国と、ウィットビーやハムステッド・ヒースのような国内の両方で起こったと指摘している[55]。 オーストラリアの『ザ・アドバタイザー』紙は、センセーショナルかつドメスティックであると評した[56]。 ある批評家は、ストーカーの散文体を「特筆すべき力量」と称賛し、印象派的と評した。この批評ではイギリスを舞台にした部分はさほどではなかったが、遠く故郷から離れた吸血鬼という物語性が良かったとしている[57]。 イギリスの雑誌『ヴァニティ・フェア』は、吸血鬼がニンニクを嫌う点など、時に意図せず滑稽なところがあると指摘している[58]。
ドラキュラは一般に広く恐ろしい存在として認知された。1897年の『マンチェスター・ガーディアン』紙に掲載された書評では、その娯楽性を称賛するものの、ストーカーは恐怖を盛り込みすぎたとも否定的な見解も踏まえた[59]。 同様に、『ヴァニティ・フェア』誌では、「賞賛に値する」魅力的な作品としつつ、「苦手な」人には薦められないと論評した[58]。 また、ストーカーの散文についても恐怖を維持することに効果的だと、多くの出版物で評価された[60]。 他方で『サンフランシスコ・ウェーブ』紙の批評家は、その恐怖描写の点で本作を「文学的失敗作」と論じた。彼によれば、吸血鬼を精神病院や「異常食欲」といった恐ろしいイメージと関連付けすることで、恐怖を露骨にしすぎており、『ジキル博士とハイド氏』のような、このジャンルの他の作品はもっと抑制的であると詳しく指摘している[61]。
現代の批評家たちは、出版当時の批評家意見は賛否両論であったとよく説明している(例えばキャロル・マーガレット・デイヴィソン[54])[62]。 ドラキュラや文学における吸血鬼を研究するジョン・エドガー・ブラウニングは、当時の書評のレビューを行い、当時から高く評価されていたと2012年に指摘している[63]。 ブラウニングは、賛否両論であったという誤解は、サンプル数が少ないことに起因していると書いている[64]。 彼は当時の書評91個を調査し、うち10を「全面的に肯定」、4を「賛否両論」、3を「全面的に否定」、残りは「肯定的で否定意見なし」とした。肯定的な批評の中では、デイリー・メール紙、デイリー・テレグラフ紙、ロイド・ウィークリー・ニュースペーパー紙などの出版物を含む36の批評が絶賛していたと指摘している[65]。
影響
翻案と改変
本作は数多くの映画や演劇の原作ないし原案となった。最初の舞台化はストーカー自身が台本を書き、小説が出版される直前の1897年5月18日にて、ライシアム劇場で『ドラキュラ、或いは不死者』(Dracula, or The Undead)の題で上演された。これは自身の著作権(翻案権)を示すための1回だけの上演であった[注釈 9]。 この時の台本は紛失したと考えられているが[67]、大英図書館にはその複製本が所蔵されている。この台本はゲラ刷りから抜粋した形で構成されており、ストーカー自身の手書きで、ト書きやセリフの発話者が記されている[66]。
ドラキュラ伯爵が登場した最初の映画は1921年に初公開したとされるハンガリーのサイレント映画『ドラキュラの死』(原題:Drakula halála)だが、公開時期には学術的に異論がある。また、ほぼ現存していない[68]。 2番目は1922年に公開されたドイツのF・W・ムルナウの『吸血鬼ノスフェラトゥ』(原題:Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens)である[69]。 この作品は原作から大幅に改変がなされているものの、批評家のウェイン・E・ヘンズリーは、登場人物には明確な対応関係があると書いている[70]。 現代に吸血鬼の標準設定となっている日光が致命的弱点、また、朝日を浴びて消滅するドラキュラ伯爵は、この作品で初めて盛り込まれた。 しかし、この作品は公開当時にブラム・ストーカーの未亡人フローレンスより著作権侵害として訴訟を起こされ、1924年5月に裁判所の命令を受けて映画のすべてのネガとプリントは破棄された[71][注釈 10]。
ドラキュラの外見や視覚的表現は時代と共に大きく変化してきた。その外見に関する初期の設定はロンドンとニューヨークの演劇作品によって確立された。黒と赤を基調とした服装に、オールバックの髪という容姿である。その後、ドラキュラ俳優として有名となったベラ・ルゴシとクリストファー・リーが演じた外見も、この初期に確立されたものに影響を受けていた[73]。 リーの描写は露骨にセクシャルであり、牙描写を映画で普及させた[74]。 フランシス・フォード・コッポラが監督し、石岡瑛子が衣装を担当した『ドラキュラ』(1992年)[75]で、ゲイリー・オールドマンが演じたドラキュラ伯爵は、ルーマニア訛りに、長髪という新たなデフォルト・スタイルを確立した[73]。 ドラキュラは様々な翻案作品において、個々にユニークな性格や特徴が描かれている[76]。
ドラキュラは、事実上あらゆるメディアで何度も翻案されてきた。 ジョン・エドガー・ブラウニングとキャロライン・ジョーン・S・ピカートは、原作小説とその登場人物は700回以上、映画・テレビ・ゲーム・アニメのテーマになってきたとし、また1000回近く、コミックや舞台に登場したと書いている[73]。 ロベルト・フェルナンデス・レタマールは、ドラキュラ伯爵を、フランケンシュタインの怪物、ミッキーマウス、スーパーマンといったキャラクターとともに、「覇権を握ったアングロサクソン世界の映画素材」の1つとみなした[77]。 今なお、新たな翻案作品が製作されている[78]。
文化的影響
本作は吸血鬼を最初に描いた文学作品ではなかったが[79]、その後のフィクションにおける吸血鬼の大衆的・学術的な扱いに多大な影響を与えた[80]。 吸血鬼について言及する時、ドラキュラ伯爵はまず最初に思い浮かべられる存在である[81]。 本作は、民間伝承、伝説、吸血鬼小説、ゴシック小説の慣習を紐付けることで成功した[79]。 ウェンディ・ドニガーは、この小説を吸血鬼文学の「中心的存在であり、他のすべての吸血鬼を大卒か短大卒レベルにしてしまう」と評した[82][注釈 11]。 本作は吸血鬼の長所や弱点、その他特徴を含め、吸血鬼という存在の設定に対する一般的な認知を大きく形作った[83]。 例えばコウモリと吸血鬼を関連付けることは本作以前から見られるものであったが[注釈 12]、ストーカーはドラキュラがコウモリに変身できるという設定を盛り込み、この印象を強めた。これは後の映画の時代においては、特徴的な映像効果(特殊効果)を求める映画人にすぐに引用された[84]。 パトリック・マクグラスは、ドラキュラの特徴の多くが、後の創作物で多く採用され、それら特徴が一般的なものになってしまったと指摘している。その変身能力のほか、ニンニク、日光、十字架を弱点とする点を特に強調している[85]。 ウィリアム・ヒューズは、ドラキュラという存在がゴシック小説におけるアンデッドの議論を「深刻に阻害している」と指摘し、文化的に偏在してしまったことを批判的に書いている[86]。
小説自体や、また登場人物が翻案や脚色されてきたことは、その不朽の人気に貢献してきた。学術的議論でさえ、原作と翻案作品の境界は事実上曖昧になっている[87]。 ダクレ・ストーカーは、ストーカーがアメリカの著作権法を遵守しなかったことで、作家やプロデューサーはドラキュラを使ってもライセンス料を支払う必要がなく、結果として今日の地位を築いたと指摘している[72]。
日本語訳
出版年 | タイトル | 出版社 | 文庫名 | 訳者 | ページ数 | ISBNコード | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1956年 | 魔人ドラキュラ | 東京創元社 | 世界大ロマン全集 | 平井呈一 | 348 | 抄訳 | |
1958年 | 吸血鬼ドラキュラ | 表現社 | 川崎淳之助ほか | 203 | 川崎淳之助・師岡尚・水口志計夫による共訳、抄訳 | ||
1963年 | 吸血鬼ドラキュラ | 東京創元新社 | 創元推理文庫 | 平井呈一 | 415 | 1956年版の改版 | |
1971年 | 吸血鬼ドラキュラ | 東京創元社 | 創元推理文庫 | 平井呈一 | 完訳版 | ||
1973年 | 吸血鬼ドラキュラ | 偕成社 | 世界の怪奇名作 | 中尾明 | 230 | ||
2000年 | ドラキュラ : 完訳詳注版 | 水声社 | 新妻昭彦 | 538 | ISBN 4891764201 | 短編『ドラキュラの客』も収録 | |
2014年 | 吸血鬼ドラキュラ | KADOKAWA | 角川文庫 | 田内志文 | 669 | ISBN 978-4041014424 | |
2023年 | ドラキュラ | 光文社 | 光文社古典新訳文庫 | 唐戸信嘉 | 837 | ISBN 978-4334100858 |
児童向けリライト
出版年 | タイトル | 出版社 | 文庫名 | 訳者 | ISBNコード | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1972年 | 吸血鬼ドラキュラ | 朝日ソノラマ | 少年少女世界恐怖小説 | 石上三登志 | ||
1984年 | 吸血鬼ドラキュラ | 金の星社 | 世界こわい話ふしぎな話傑作集 | 瀬川昌男 | ||
1985年 | 吸血鬼ドラキュラ | ポプラ社 | ポプラ社文庫怪奇シリーズ | 中ぞの蝶子 | ||
1989年 | 吸血鬼ドラキュラ | 第三文明社 | 21C文庫 | 紀田順一郎 | ISBN 4-476-11606-X | 紀田順一郎・新田正明共訳 |
1991年 | ドラキュラ | 金の星社 | どきどきミステリーランド | 宗方あゆむ | S.スピナーによる改作の翻訳版 | |
1995年 | ドラキュラ物語 | 集英社 | 子どものための世界文学の森 | 礒野秀和 | ISBN 4-08-274027-9 | |
1999年 | 吸血鬼ドラキュラ | 金の星社 | フォア文庫 | 瀬川昌男 | ISBN 4-323-09008-0 | |
1999年 | 吸血鬼ドラキュラ | 講談社 | 痛快世界の冒険文学 | 菊地秀行 | ISBN 4-06-268016-5 | 2002年に『菊地秀行の吸血鬼ドラキュラ』として再版 |
2014年 | 吸血鬼ドラキュラ・女吸血鬼カーミラ | 集英社 | 集英社みらい文庫 | 長井那智子 | ISBN 978-4-08-321197-3 | 『カーミラ』も収録 |
翻案作品
映画
- 魔人ドラキュラ(Dracula、1931年)
- 女ドラキュラ(Dracula's Daughter、1936年)
- 夜の悪魔(Son of Dracula、1943年)
- 吸血鬼ドラキュラ (1958年)(Dracula、1958年)
- 吸血鬼ドラキュラの花嫁 (The Brides of Dracula、1960年)
- 凶人ドラキュラ (Dracula: Prince of Darkness, Disciple of Dracula, Revenge of Dracula、1966年)
- 帰って来たドラキュラ (Dracula Has Risen from the Grave、1968年)
- ドラキュラ 血の味 (Taste the Blood of Dracula、1970年)
- 血のエクソシズム/ドラキュラの復活 (Scars of Dracula、1970年)
- ドラキュラ (Dracula、1979年)
- ドラキュラ(Bram Stoker's Dracula、1992年)
- ダリオ・アルジェントのドラキュラ (Dracula 3D、2012年)
改作映画
- 吸血鬼ノスフェラトゥ(Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens、1922年)
- 幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形(1970年、邦画、英題 VAMPIRE DOLL)
- 呪いの館 血を吸う眼(1971年、邦画、英題 LAKE OF DRACULA)
- ドラキュラ'72 (Dracula A.D.1972、1972年)
- 吸血鬼ブラキュラ( Blacula、1972年)
- 新ドラキュラ/悪魔の儀式 (The Satanic Rites of Dracula、1973年)
- 吸血鬼ブラキュラの復活(Scream Blacula Scream、1973年)
- 血を吸う薔薇(1974年、邦画、英題 EVIL OF DRACULA)
- 処女の生血 (Blood for Dracula、1974年)
- 吸血鬼ドラキュラ二世 (Son of Dracula、1974年、劇場未公開)
- ドラゴンVS.7人の吸血鬼 (The Legend of the 7 Golden Vampires、1974年)
- ノスフェラトゥ (Nosferatu: Phantom der Nacht、1974年)
- レスリー・ニールセンのドラキュラ(Dracula: Dead and Loving It、1995年)
- シャドウ・オブ・ヴァンパイア(Shadow of the Vampire、2000年)
- ヴァン・ヘルシング(Van Helsing、2004年)
- ドラキュラZERO(Dracula Untold、2014年)
ドラマ
- 土曜ワイド劇場-吸血鬼ドラキュラ神戸に現わる 悪魔は女を美しくする(1979年)
- 青春アドベンチャー「吸血鬼ドラキュラ」(1995年2月13日 - 24日、NHK-FM) ※ラジオドラマ
- ドラキュラ伯爵(Dracula、2020年)
漫画
ミュージカル
- ドラキュラ(2001年)
小説
脚注
注釈
- ^ Sensation fiction is a genre characterised by the depiction of scandalous events—for example murder, theft, forgery, or adultery—within domestic settings.[4]
- ^ Although published in 1898, Miss Betty was written in 1890.[7]
- ^ In their annotated version of Stoker's notes, Eighteen-Bisang and Miller dedicated an appendix to what the novel might have looked like had Stoker adhered to his original concept.[20]
- ^ 正確にはヴラドの名前は登場せず、歴史的にトルコ人と戦ってきたドラキュラ一族として言及されている。
- ^ Miller presented this article at the second Transylvanian Society of Dracula Symposium,[27] but it has been reproduced elsewhere; for example, in the Dictionary of Literary Biography in 2006.[28]
- ^ Other critics have concurred with Miller. Mathias Clasen describes her as "a tireless debunker of academic Dracula myths".[37] In response to several lines of query as to the historical origin of Dracula, Benjamin H. Leblanc reproduces her arguments in his critical history on the novel.[27]
- ^ Lisa Hopkins reproduces the previous quotation, and confirms Farson's relation to Stoker, in her 2007 book on Dracula.[40]
- ^ The full text of all contemporary reviews listed in the bibliography's "contemporary critical reviews" can be found, faithfully reproduced, in John Edgar Browning's Bram Stoker's Dracula: The Critical Feast (2012).[49]
- ^ This was necessary under the Stage Licensing Act of 1897.[66]
- ^ Some sources say that "all prints were ordered destroyed".[72]
- ^ Meaning "before Stoker" and "after Stoker".
- ^ 例えば『吸血鬼ヴァーニー』(1847年)のカバーイラストにはコウモリが描かれていた。
出典
- ^ Hopkins 2007, p. 4.
- ^ Eighteen-Bisang & Miller 2008, p. 301: "Most of his novels are sentimental romances in which the hero tries to win the love of a woman."
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- ^ Eighteen-Bisang & Miller 2008, p. 318.
- ^ Eighteen-Bisang & Miller 2008, p. 320.
- ^ Belford 2002, p. 241.
- ^ Ludlam 1962, p. 100: "Bram sought the help of Arminius Vambery in Budapest [...] Vambery was able to report that 'the Impaler,' who had won this name for obvious reasons, was spoken of for centuries after as the cleverest and the most cunning, as well as the bravest of the sons of the 'land beyond the forest.'"
- ^ Dearden 2014.
- ^ a b Leblanc 1997, p. 360.
- ^ McNally & Florescu 1994, p. 150: "Unfortunately, no correspondence between Vambery and Stoker can be found today. Moreover, a search through all of the professor's published writings fails to reveal any comments on Vlad, Dracula, or vampires."
- ^ Miller 1996, p. 2: "If Stoker knew as much about Vlad as some scholars claim (for example, that he impaled thousands of victims), then why is this information not used in the novel? This is a crucial question, when one considers how much insignificant detail Stoker did incorporate from his many sources."
- ^ a b Leblanc 1997, p. 362.
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- ^ Mulvey-Roberts 1998, pp. 83–84.
- ^ Miller 1999, pp. 187–188: "The closest we have is that there is a short section on Bathory in Sabine-Gould's The Book of Were-Wolves which is on Stoker's list of books that he consulted. But a careful examination of his Notes shows that while he did make a number of jottings (with page references) from this book, nothing is noted from the Bathory pages. And there is nothing in the novel that can be attributed directly to the short Bathory sections."
- ^ Eighteen-Bisang & Miller 2008, p. 131.
- ^ Chevalier 2002, p. 749.
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- ^ Browning 2012, Introduction: The Myth of Dracula's Reception: "That the sample of reviews relied upon by previous studies [...] is scant at best has unfortunately resulted in [a] common misconception about the novel's early critical reception [...]"
- ^ Browning 2012, Introduction: The Myth of Dracula's Reception: "firstly, generally positive reviews that include perhaps one, sometimes two negative remarks or reservations, of which I have discerned ten examples; secondly, generally mixed reviews in which scorn and praise are relatively balanced, of which I have found four examples13; and, thirdly, wholly or mostly negative reviews, of which I managed to locate only three examples. What remains are some seventy positive reviews and responses. And, in addition still are thirty-six different laudatory press notices".)
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出版当時の書評
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- “A Romance of Vampirism”. Lloyd's Weekly Newspaper (London): p. 80. (May 30, 1897)
- “Untitled review of Dracula”. The Bookseller: A Newspaper of British and Foreign Literature (London): p. 816. (September 3, 1897)
- “Book Reviews Reviewed”. The Academy: A Weekly Review of Literature, Science, and Art (London): p. 98. (July 31, 1897)
- “Untitled review of Dracula”. The Daily Mail (London): p. 3. (June 1, 1897)
- “Untitled”. Publisher's Circular and Booksellers' Record of British and Foreign Literature (London): p. 131. (August 7, 1897)
- “Review: Dracula”. Saturday Review of Politics, Literature, Science and Art (London): p. 21. (July 3, 1897)
- “Books of the Day”. The Daily Telegraph (London): p. 6. (June 3, 1897)
- “Dracula”. The Glasgow Herald (Glasgow): p. 10. (June 10, 1897)
- “Untitled review of Dracula”. Of Literature, Science, and Art (Fiction Supplement) (London): p. 11. (June 12, 1897)
- “Current Literature: Hutchinson & Co's Publications”. The Advertiser (Adelaide): p. 8. (January 22, 1898)
- “Books to Read, and Others”. Vanity Fair: A Weekly Show of Political, Social, and Literary Wares (London): p. 80. (June 29, 1897)
- “Supped Full with Horrors”. The Land of Sunshine: p. 261. (June 1899)
- “A Fantastic Theme Realistically Treated”. New-York Tribune (Illustrated Supplement) (New York City). (November 19, 1899)
- “The Insanity of the Horrible”. The San Francisco Wave (San Francisco): p. 5. (December 9, 1899)
- “Review: Dracula”. The Manchester Guardian. (1897年)
WEB
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