「JR東日本GV-E197系気動車」の版間の差分
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== 構造・形式 == |
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基本的な車体構造は同時期に導入が発表された[[JR東日本E493系電車|E493系電車]]と同一のため、本項では当形式の特徴について述べる。 |
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以下の2形式からなり、2両のGV-E197形でGV-E196形4両を挟んだ6両編成が組成される<ref name="pr210119" />。 |
以下の2形式からなり、2両のGV-E197形でGV-E196形4両を挟んだ6両編成が組成される<ref name="pr210119" />。 |
2023年11月7日 (火) 08:21時点における版
JR東日本GV-E197系気動車 | |
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GV-E197系TS01編成 | |
基本情報 | |
運用者 | 東日本旅客鉄道 |
製造所 | 新潟トランシス |
製造年 | 2021年 - [1] |
製造数 | 44両(予定) |
主要諸元 | |
編成 | 6両編成(牽引車2両+ホッパ車4両) |
軌間 | 1,067 mm |
最高運転速度 | 100 km/h |
起動加速度 | 1.5 km/h/s |
減速度(常用) | 3.6 km/h/s(常用最大) |
編成定員 | 非営業車両(事業用車) |
自重 |
58.0 t (Mzc) 23.5 t (Tz) |
編成重量 | 210 t |
車体長 |
21,600 mm (Mzc) 15,700 mm (Tz) |
車体幅 |
2,800 mm (Mzc) 2,749 mm (Tz) |
車体高 |
3,410 mm (Mzc) 2,900 mm (Tz) |
床面高さ |
1,145 mm (Mzc) 1,130 mm (Tz) |
車体 | ステンレス |
台車 |
軸梁式ボルスタレス台車 DT87(動台車) |
動力伝達方式 | 電気式 |
機関 | DMF15HZD-G形直噴式直列6気筒ディーゼルエンジン×2 |
機関出力 | 450 PS |
発電機 | 強制通風形誘導電動機 DM115A形×2 |
主電動機 | 強制通風形誘導電動機 MT82形×4 |
主電動機出力 | 110 kW |
歯車比 | 7.07 |
保安装置 |
ATS-P・ATS-Ps EB装置 列車防護無線装置 電子閉塞装置 |
備考 | Tz車(ホッパ車)積載容量:18 m3 |
出典:交友社『鉄道ファン 2021年8月号』 |
GV-E197系気動車(GV-E197けいきどうしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の事業用気動車である。
概要
JR東日本ではこれまで、在来線における砕石(バラスト)の輸送並びに散布には、国鉄から承継した機関車(DD51形・DE10形など)と事業用貨車(ホッパ車:ホキ800形)を用いていたが、いずれの車両も老朽化が進んできたことから投入が計画されたものである[1][2]。砕石輸送だけでなく、入換作業及び回送列車の牽引作業(牽引車)としての利用も想定されている[1][2]。
気動車方式を採用することにより、電化・非電化区間を問わず走行が可能になっている。また、気動車方式にすることによって、機関車・貨車特有のメンテナンス方法や運転操縦を廃し、効率的なメンテナンスが可能となるほか、編成の両端に運転台を有するため、機関車の入換作業が不要となるとしている[1]。
資材運搬を目的とした事業用車両の気動車化は、JR東日本自社開発では初となり[注 1]、鉄道ジャーナリストの松沼猛は、旅客列車の電車化・気動車化が行われた中で、利用目的が限定的で動力車操縦免許が同一でも運転操作の異なる機関車を淘汰させる流れの一環ではないかと推察している[3]。
主回路(主変換装置)は三菱電機が担当しているほか[4]、専用のブレーキ制御装置を同社が開発している[5]。
構造・形式
基本的な車体構造は同時期に導入が発表されたE493系電車と同一のため、本項では当形式の特徴について述べる。
以下の2形式からなり、2両のGV-E197形でGV-E196形4両を挟んだ6両編成が組成される[1]。
- GV-E197形 (Mzc)
- 牽引用の電気式気動車[6]。非貫通運転台を有する両運転台構造となる。
- GV-E196形 (Tz)
- 砕石輸送用のホッパ車[6]。国鉄ホキ800形貨車を基に製造され、砕石散布用の軌間内自動散布装置を有している[7]。
運用
2021年1月に量産先行車となるTS01編成が新潟トランシスから高崎車両センター(現・ぐんま車両センター)に回送された[8]。2021年3月時点では、高崎線の高崎駅 - 本庄駅間で試運転を行い、同年4月に性能試験のため郡山総合車両センターに回送され、その後仙山線や中央本線 、2022年には羽越本線、東北本線でも試運転を行っている。
試験を経て2023年以降、量産車を投入。ホッパ車を含む6両編成6本の他、非電化区間の車両の入換作業や回送列車の牽引への使用を目的に、ホッパ車のない牽引車2両を別途新造する予定である[1][9]
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f 『新型砕石輸送気動車および事業用電車の投入について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2021年1月19日。オリジナルの2021年6月24日時点におけるアーカイブ 。2021年7月3日閲覧。
- ^ a b 『鉄道ファン』通巻724号、p.74。
- ^ 松沼 猛 (2021年1月31日). “客を乗せない「事業用車両」に訪れた大変革時代 「機関車と貨車」から電車・気動車に置き換えへ”. 東洋経済オンライン. 2021年7月3日閲覧。
- ^ 「東日本旅客鉄道(株)の事業用電気式気動車向け主変換装置」 三菱電機技報 2022年1月号 カラートピックス (PDF)
- ^ 「東日本旅客鉄道(株)の新型事業用車両向けブレーキシステム」 三菱電機技報 2022年1月号 一般論文 (PDF)
- ^ a b 『鉄道ファン』通巻724号、pp.74・77。
- ^ 『鉄道ファン』通巻724号、p.75。
- ^ “GV-E197系が甲種輸送される|鉄道ニュース|2021年1月21日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2021年7月4日閲覧。
- ^ 『新型砕石輸送気動車および事業用電車の量産車新造について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2022年5月13日 。2022年5月13日閲覧。
参考文献
- 安在恵一郎、吉場裕一(東日本旅客鉄道鉄道事業本部運輸車両部車両技術センター)「GV-E197系事業用電気式気動車」『鉄道ファン』第61巻第8号(通巻724号)、交友社、2021年8月1日、pp.74 - 76・177 - 178、OCLC 61102288。
関連項目
- JR東日本E493系電車(同時に投入が発表された、電車形式の牽引車)
- JR西日本キヤ143形気動車(JR西日本における、除雪及び回送列車の牽引を目的とした事業用気動車)
外部リンク
- 「JR東日本、砕石輸送用電気式気動車GV-E197系を公開 - 量産車新造へ」(マイナビ鉄道ニュース)