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* 洗浄線(2 - 5番線):4線(手洗浄作業台、汚物抜き取り装置を備えている)
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* 収容線(6 - 11番線):6線(一部に高所作業台設置)
* 収容線(6 - 11番線):6線(一部に高所作業台設置)
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2023年6月29日 (木) 00:12時点における版

高崎車両センター
高崎車両センター本所の全景
基本情報
日本の旗 日本
所在地 群馬県前橋市古市町
鉄道事業者 東日本旅客鉄道
帰属組織 首都圏本部
所属略号 都タカ、高
最寄駅 新前橋駅
管轄路線 上越線信越本線両毛線吾妻線
管轄車両 211系電車・115系電車
旧称 高崎第二機関区新前橋派出所
→新前橋電車区
開設 1958年(昭和33年)4月1日[注 1]
車両基地概要
敷地面積 35,347 m2
留置線本数 9本
検査線本数 5本
洗浄線本数 4本
その他設備 転削線1本
引上線1本
倉庫線1本
入換線1本
車体洗浄機1機
車輪転削機1機
配置両数
電車 131両
合計 131両
備考 2023年4月1日現在のデータ[1][2]
敷地面積は有価証券報告書の値[3]
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高崎車両センター(たかさきしゃりょうセンター)は、群馬県前橋市古市町(敷地の一部は元総社町に跨る)に所在する東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両基地。同社首都圏本部の管轄。

前身は、1956年(昭和31年)11月に高崎第二機関区に設置された電車検修・運転部門[4][5](実際の業務開始は後日[6][7])で、1958年(昭和33年)4月に新前橋駅構内に隣接する現在地に高崎第二機関区新前橋派出所が新設[5][8](後日、上記の部門が現地に移転[4][7])され、その後、新前橋電車区と改称[4][5][7][9]、2005年(平成17年)12月に同電車区検修部門独立に伴い現名称へ改称された[5][10][11]。その他に、埼玉県熊谷市及び深谷市にある籠原運輸区の検修部門が組織改正に伴って本所の下部組織となった籠原派出所を持つ[5][10][11]

本稿では、双方について「本所」と「籠原派出所」と分けて、配置車両や留置、車両検修など(一部運転部門も含む)に関する説明を主体として、また、本所と高崎地区の車両基地との関係についても記述する。

概要

高崎車両センターの本所と籠原派出所とでは前身が異なるため、両方を分けて記述する。


本所

本所は、1956年(昭和31年)11月15日に高崎第二機関区に設置された電車検修・運転部門が前身で[4][5]、同月19日のダイヤ改正に伴い80系36両が配置されたことを機に業務を開始、高崎線上越線への本格的な電車運転導入の幕が切って落とされた[5][6][7]。1958年(昭和33年)4月1日に新前橋駅構内に隣接する現在地に高崎第二機関区新前橋派出所が新設され[5][8]、同月15日に電車検修・運転部門が現地に移転[4][7][注 2]、そして1年後の1959年(昭和34年)4月20日に同派出所は高崎鉄道管理局管内初の電車区として新前橋電車区に改称した[4][5][7][9]

運転部門と検修部門の両方を有する高崎地区随一の電車基地となった新前橋電車区は、所属車両が1963年(昭和38年)に165系、1963年(昭和39年)に115系(当初0番台、のちに300・1000番台も所属)、1967年(昭和42年)に横軽協調運転試作車の165系900番台(→169系)、1981年(昭和56年)に185系(200番台)、1985年(昭和60年)に211系(1000・3000番台)と次々に新製配置され[5][14]、1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道高崎支社に移管された後も、1988年(昭和63年)には107系が、1999年(平成11年)と2001年(平成13年)にはジョイフルトレイン用485系(前者が「やまなみ」、後者が「せせらぎ」)が配置され[5]、普通列車用の一般・近郊形電車を主力としつつも、優等列車用の特急形・急行形電車、観光用列車のジョイフルトレイン、その他事業用車両など、バラエティー豊かな車両が所属する総合電車区となった[7]。2001年(平成13年)には同電車区の所属車両のピークとなる595両に達している[4][7]

2005年(平成17年)12月10日、組織変更に伴って同電車区検修部門が独立して現名称に改称し、それまで高崎車両センター(1987年に高崎第一機関区などが統合して発足した高崎運転所から2004年に改称。詳細は後述)と称していた高崎駅南東の車両基地は本所の下部組織として高崎車両センター高崎支所に改称した[5][10][11]。また、新前橋電車区の運転部門は高崎車掌区の一部と統合し、運転士及び車掌が所属する乗務員組織である新前橋運輸区となった[5][10][11]。2012年(平成24年)にE233系(3000番台)が配置され、所属車両数は翌年には新前橋電車区時代を超えた636両に達している[15][16][注 3]。2022年(令和4年)3月12日、高崎車両センター高崎支所はぐんま車両センターとして本所から独立した[11][18][19]

籠原派出所

高崎車両センター籠原派出所
基本情報
日本の旗 日本
所在地 埼玉県深谷市東方
鉄道事業者 東日本旅客鉄道
帰属組織 首都圏本部
最寄駅 籠原駅
管轄路線 高崎線宇都宮線東海道本線
旧称 籠原電車区→籠原運転区→籠原運輸区
開設 1969年(昭和44年)12月25日
車両基地概要
敷地面積 23,009 m2
留置線本数 17本
その他設備 出入区線1本
備考 敷地面積は有価証券報告書の値[3]
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籠原派出所は、高崎第二機関区に設置された電車検修・運転部門(その後の新前橋電車区発足も含む)が発足当初[注 4]は電留基地がなく、電留線は1964年(昭和39年)3月に6線が新設された[20][注 5]。その後、高崎線中距離電車の増備対応のため1968年(昭和43年)12月に電留線が増設され[20]、1969年(昭和44年)12月に籠原電車区が発足[5][20]、同時に検修部門も設置され、籠原電車区は所属車両はないものの運転部門と検修部門の両方が存在する車両基地となり、籠原駅における高崎線運用電車の分割・併合作業や車両留置、仕業検査などの検修を主な業務とした[5][20]

国鉄分割民営化後の1988年(昭和63年)3月には籠原運転区[22][注 6]、同年12月には籠原運輸区と改称した[20]。2005年(平成17年)12月10日の本所の組織変更と同時に、籠原運輸区検修部門は高崎車両センター籠原派出所へ改称され、本所の下部組織へとなった[5][10][11]

本所と高崎地区の車両基地との関係

本所は「高崎車両センター」と称しているが、所在地は前橋市の新前橋駅構内に隣接する場所であるため、高崎市にない車両基地が「高崎車両センター」と称している現象が起きている[注 7]前節の冒頭のように本所の前身は高崎第二機関区に設置された電車検修・運転部門で[4][6][7]、高崎市の高崎操車場に隣接する車両基地内に存在していた。また、当時の電略号は「高タカ二」(「高」は高崎鉄道管理局を、「タカ」は高崎を、「二」は第二機関区を意味する電略号から構成されている)であった[8]。高崎第二機関区は1987年(昭和62年)3月1日に「高崎機関区」と改称[23](この改称は、国鉄時代の現業機関を分割民営化の際に旅客・貨物会社別に明確に区別するための改称である[24][注 8] )、国鉄分割民営化後はJR貨物が「高崎機関区」を継承している[23]

一方、高崎市の高崎駅南東にある高崎第一機関区と高崎駅隣接の高崎客貨車区が1987年(昭和62年)3月1日に統合して設立された高崎運転所が、各線の運用車両を一括管理する「保全一元化施策」に伴って2004年(平成16年)4月1日に改称した名称が初代「高崎車両センター」であり[25]、その後前節の通り本所がその名称を受け継ぎ、前「高崎車両センター」は「高崎車両センター高崎支所」を経て2022年(令和4年)3月12日から「ぐんま車両センター」と称している[11][18][19]

なお、ぐんま車両センターの前身の1つが「高崎第一機関区」であるが[26]、同機関区は1884年(明治17年)5月1日に設立された「高崎機関庫」が前身で[27]、1936年(昭和11年)9月1日に「高崎機関区」と改称(この改称は、現業機関の呼称統一によるもので[28]、前述の高崎第二機関区→高崎機関区の改称とは意味合いが違う)、1945年(昭和20年)2月1日に「高崎機関区」は、「高崎第一機関区」と「高崎第二機関区」と改組している[12][注 9]

上記を踏まえると、本所のルーツは高崎にあると言え、源流を辿ると、本所とぐんま車両センターと現・高崎機関区は、元は1つの組織であったとも言える。しかし、時代の変遷とともに、列車の運行は、機関車けん引の客車から電車へと移り変わり、貨物列車も別会社(JR貨物)へ移管したことから、旧・「高崎第一機関区」の敷地と伝統を受け継いだ高崎運転所が2004年(平成16年)4月1日の「保全一元化施策」に伴い「高崎車両センター」と改称[25]して、一時は同所が本所となったが、同所は気動車や客車、ディーゼル機関車などが配置されている基地であり、この頃すでに高崎支社管内のほとんどが電車による運行であるため、2005年(平成17年)12月10日の組織変更時に電車基地であった現地が「高崎車両センター」本所として位置付けられるようにした[35]

組織体系および業務と設備

本センターの組織は、新前橋駅隣接の本所と、籠原駅隣接の籠原派出所に分かれている。本所は所属車両の検修基地、籠原派出所は高崎線宇都宮線東海道本線横須賀線に直通する上野東京ライン及び湘南新宿ラインの各中距離電車の電留基地となっている。

なお、それぞれの設備と業務については以下の通りとなる。

本所

本所は、上越線(高崎駅 - 水上駅間)、信越本線(高崎駅 - 横川駅間)、両毛線吾妻線の運用車両を一手に受け持つ車両基地で、上越線及び両毛線の接続駅である新前橋駅構内に存在する[4][7]。入出区は、水上方の引き上げ線または本線付設の分合線を使用して、折り返してから行う[36][37]。新前橋電車区時代は運転部門と検修部門が存在する車両基地であったが、2005年(平成17年)12月10日の組織変更で検修部門が独立し、現名称に改称して車両検修業務に特化した車両基地となった。

業務

車両検修業務(配置車両の交番検査、臨時検修、車両故障対応、車輪転削、検査技術指導・管理など)、車両整備業務(配置車両の車両室内清掃、外板清掃など)、構内運転業務(仕業検査、構内入換・誘導、パングラフ擦り板点検など)。なお、これらの業務の一部は協力会社(JR高崎鉄道サービス)に委託している[38]

設備

(出典:『鉄道ピクトリアル』2001年9月号「特集:JR高崎・宇都宮線」内「新前橋電車区の概要」p.44 構内配線略図[39]及び『鉄道ダイヤ情報』2016年5月号 解説:結解学 シリーズ車両基地 2016 Vol.30「JR東日本 高崎車両センター」p.63 高崎車両センター・新前橋駅配線構内図[40]

敷地面積:約3万7,000 m2[36]、構内は新前橋駅5番線脇から

  • 電留線:1線(5両編成が留置できる)
  • 転削線(車輪転削盤設置):1線
  • 収容線(0・1番線):2線(収容0番線は8両編成長だが、それ以外の11番線までは10両 - 13両編成長の長さを持つ[41]
  • 洗浄線(2 - 5番線):4線(手洗浄作業台、汚物抜き取り装置を備えている)
  • 収容線(6 - 11番線):6線(一部に高所作業台設置)
  • 交検線(12 - 14番線):3線(交検庫設置、12番線のみ10両編成長、それ以外は8両編成長[41]
  • 臨検線(15・16番線):2線(臨検庫設置・天井クレーン、リフティングジャッキを備えており、機器の吊り替えや修理等を行う[36]
  • 倉庫線(17番線、有効長は53mのみ):1線 が配置されている[36]
  • 構内入換線には車両洗浄機を備えている[41]

籠原派出所

高崎車両センター籠原派出所(たかさきしゃりょうセンターかごはらつしつゅじょ)は、埼玉県深谷市東方(構内事務所の所在地、構内は駅ホーム側が熊谷市で、高崎方は深谷市)に所在する東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両基地で、高崎線籠原駅ホーム南側に隣接する地点から、同駅高崎方西方約2kmまで、本線南側に平行している[20]。主な業務は、籠原駅における高崎線発着電車の分割・併合、や車両留置、仕業検査などである。

業務

構内運転業務(構内入換・誘導、始発・終着電車の分割・併合)、車両検修・整備業務(仕業検査など)。

設備

(『鉄道ファン』2006年1月号「特集:短絡線ミステリー8」内「首都圏・関西圏JR通勤電車の車両基地 東北・高崎線(4)籠原電留線」p.44 籠原駅付近の配線略図より[20]

敷地面積:約2万3,000 m2

  • 電留線:17線、出入区線:1線

沿革

本節では、本所と籠原派出所の沿革を分けて記述する。

本所

1956年(昭和31年)11月15日に高崎第二機関区電車検修・運転部門が設置・発足[4]、同月19日のダイヤ改正に伴い、配置車両80系38両、職員75名(乗務員24名、検修その他51名)の体制で業務活動を開始した[6][7]。1958年(昭和33年)4月1日に現在地である新前橋駅構内に高崎第二機関区新前橋派出所として新設され[8]、同月15日に同機関区電車検修・運転部門が現地に移転して業務を開始[4][7][注 2]、1959年(昭和34年)4月20日に同派出所は新前橋電車区に改称した[4][7][9]

所属車両は、1963年(昭和38年)2月22日には165系、1964年(昭和39年)2月25には115系(0番台、300番台は1973年(昭和48年)10月30日、1000番台は1978年(昭和53年)3月6日)、1967年(昭和42年)12月4日には横軽協調運転試作車の165系900番台(→169系)、1981年(昭和56年)12月8日には185系(200番台)、1985年(昭和60年)12月19日には211系(1000・3000番台)がそれぞれ新製配置され[14]、1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道高崎支社に移管された後も、1988年(昭和63年)11月30日には107系が、1999年(平成11年)3月31日と2001年(平成13年)3月21日にはジョイフルトレイン用485系(前者が「やまなみ」、後者が「せせらぎ」、後に両者は一部を除き「リゾートやまどり」へ再改造)が配置された。

  • 1956年(昭和31年)11月
    • 15日 - 高崎第二機関区に電車検修・運転部門設置[4]
    • 19日 - 同機関区に80系38両が配置、職員75名(乗務員24名、検修その他51名)の体制で業務活動開始[6][7]
  • 1958年(昭和33年)4月
    • 1日 - 新前橋駅構内に高崎第二機関区新前橋派出所を新設[8]
    • 15日 - 同機関区電車検修・運転部門が新前橋派出所に移転、全面使用開始[4][6][7]
  • 1959年(昭和34年)4月20日 - 高崎第二機関区新前橋派出所が新前橋電車区と改称、高崎鉄道管理局管内初の電車区となる[4][6][7][9]
  • 1963年(昭和38年)
    • 2月22日 - 165系が新製配置
    • 10月14日 - 高崎派出所(検査)を設置。
  • 1967年(昭和42年)12月4日 - 横軽協調運転試作車165系900番台(→169系)が新製配置。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に移管、高崎支社管轄。
  • 2005年(平成17年)12月10日 - 組織変更に伴い高崎駅隣接の旧・高崎車両センターと統合し、新前橋電車区の検修部門が高崎車両センター(本所)に、旧・高崎車両センターが高崎車両センター高崎支所となる[11]
  • 2022年令和4年)3月12日 - 高崎車両センター高崎支所がぐんま車両センターとして独立[19]
  • 2023年(令和5年)6月 - 高崎支社管轄から首都圏本部管轄へ移管。

籠原派出所

前述のダイヤ改正前の1956年(昭和31年)11月15日に乗務員組織のみの高崎第二機関区籠原派出所が発足していたが、検修部門はまだなく、1964年(昭和39年)3月29日に電留線6線を新設[20][注 5]、1968年(昭和43年)12月11日に電留線増設工事完成[20]、1969年(昭和44年)12月25日に籠原電車区が発足して検修部門が設置された[20]

  • 1964年(昭和39年)3月29日 - 電留線6線を新設[20]
  • 1968年(昭和43年)12月11日 - 電留線増設工事完成[20]
  • 1969年(昭和44年)12月25日 - 籠原電車区が発足、検修部門を設置[20]
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 東日本旅客鉄道に継承。
  • 1988年(昭和63年)3月13日 - 籠原運転区に改称[22][注 6]
  • 1988年(昭和63年)12月1日 - 籠原運転区を籠原運輸区へ改称[22][20]
  • 2005年(平成17年)12月10日 - 検修部門(構内本部)を改編、高崎車両センター籠原派出所へ改称[5][10][11]

配置車両に記される略号

高崎車両センター 所属略号
  • タカ」・「高タカ」…高崎支社を意味する「(高)」と、高崎車両センター本所を意味する「タカ」から構成される。旧新前橋電車区時代は「(高)シマ」。

配置車両

2023年4月1日時点の配置車両は以下の通り130[1][2]

電車 気動車 機関車 客車 貨車 合計
131両 0両 0両 0両 0両 131両

211系(130両)

211系3000番台A27編成
  • 3000番台4両編成(A編成)22本(88両)、3000番台3両編成(A編成)14本(42両)が配置されている。
  • 上越線(高崎 - 水上間)、信越本線(高崎 - 横川間)、吾妻線両毛線普通列車で運用されている[42]
  • 3両編成は、3両単独での運用はなく2本ずつ併結され(後述)、6両編成7本のC編成とされたうえで運用されている[43]
  • C編成の組み合わせは、C2(A7+A6)、C4(A5+A4)、C6(A21+A19)、C17(A12+A11)、C8(A29+A22)、C13(A14+A8)、C15(A47+A15)となっている[43]
  • 4両編成は、単独での運行を基本とし、先頭のクモハ211形の一部(A31 - 34,A36 - 37)は、パンタグラフが2本付いている[43]
  • 2000年にはE231系の導入に伴って小山電車区(現・小山車両センター)からA編成後期車(当時のA47 - A62編成)が転入し、最盛期にはA編成62本とB編成11本の計365両が配置された。
  • E231系に合わせた組成変更の際に使用されたグリーン車は、東海道本線伊東線113系置き換えで余剰となった二階建てグリーン車を活用した。一部は田町車両センターの車両と差し替えのうえ、2005年(平成17年)12月10日のダイヤ改正から運転を開始し、翌2006年(平成18年)9月17日までにA編成34本がグリーン車組み込みのC編成17本に組み替えられた。なお、転用の際にグリーン車Suicaシステムの設置や寒冷地仕様への改造が実施されている。
  • 当時のC1 - C12編成のグリーン車は、元田町車両センター配置の211系0番台の平屋グリーン車+二階建てグリーン車を1000番台に改造した車両で、C13 - C17編成のグリーン車は元国府津車両センター配置の113系二階建てグリーン車を211系に改造編入し、1100番台にした車両であった。
  • 2006年7月8日のダイヤ改正で、上野発着の宇都宮線高崎線の列車のすべてにグリーン車が連結されたため、一部編成がグリーン車を連結せずに余剰となった。このため、宇都宮線宇都宮以北や両毛線での付属編成の運用が増加したほか、一部の3000番台(14編成・計70両)は千葉支社管内で運用されている113系を置き換える目的で幕張車両センターへ転出し、同年10月21日から総武本線成田線をはじめとする千葉支社管内での運用を開始した。帯色変更は大宮総合車両センターなどで施工された。
  • なお、グリーン車と入れ替えたことにより余剰となった付随車(サハ211形)は転用などは行われず、長野総合車両センターに廃車回送され、同センターで解体されている。
  • かつてはクモハ211形前面に貫通幌が装着されていたが、2006年7月改正以降撤去された(C編成の3号車を除く)。
  • 2004年10月16日ダイヤ改正以前は湘南新宿ライン(東海道線小田原駅横須賀線逗子駅まで)でも運用されていた。また、2009年3月14日改正で信越本線(高崎 - 横川間)での運用を終了したが、のちに再開している。
  • E233系の投入により、2012年9月より順次長野総合車両センターへの配給輸送が行われた[44][45]。また、配給輸送された各編成は長野総合車両センターにて組み換えが行われ、運行開始までは各地に疎開留置された[46]。グリーン車を含む付随車は廃車が進むとともに、2013年度より制御車・電動車は長野総合車両センターへの転出が進められた。
  • 2013年3月15日をもって宇都宮線(大宮 - 小金井間)での運用から撤退するとともに、同線におけるC編成を使用した10両編成、C編成にA編成またはB編成を連結した15両編成の運用が消滅した。
  • 2014年3月14日には、宇都宮線(上野 - 大宮間)・高崎線・上越線(高崎 - 新前橋間)・両毛線(新前橋 - 前橋間)におけるC編成を使用した10両編成、C編成にA編成またはB編成を連結した15両編成の運用も終了した。
  • 2014年3月24日をもって、宇都宮線(宇都宮 - 黒磯間)における付属編成単独の運用を終了したが、2016年3月26日より、両毛線直通列車で運用が再開された。
  • 2016年8月末ごろより2018年3月にかけて、107系、115系の運用を置き換えた。
  • 2019年3月15日をもって、宇都宮線(小山 - 宇都宮間)への直通列車の運用を終了した。

115系(1両)

115系T1040編成
  • 現在はT1040編成のうちクモハ115-1030のみ車籍を有している[注 10]
  • 塗装は「湘南色[43]。0・300・1000番台が配置されていたが、0・300番台は高崎線での営業運転終了までに廃車となった。残る1000番台は上越線(高崎 - 水上間)、信越本線(高崎 - 横川間)、吾妻線、両毛線の普通列車で運用されていたが[42]、2018年3月に定期運行を終了した[47]
  • 1970年代までは前橋駅から東京駅経由で現在のJR東海管内富士駅まで直通する普通列車に1往復充てられていた。東海道線 (JR東日本)#国鉄時代#使用車両上野東京ライン#計画に至るまでの過程も参照。
  • 107系の代走で宇都宮 - 黒磯間や日光線に入線することもあった。両毛線直通列車として宇都宮線(東北本線)(小山 - 宇都宮間)の運用もあった。
  • 2006年夏には臨時列車ではあるが北越急行ほくほく線でも運行された。
  • 2016年4月1日時点では4両編成も11本在籍していたが[48]、同年9月に4本が[49]、同年10月・同年11月・同年12月に2本ずつ計6本が廃車され[50][51]、残る1本は付随車1両を廃車[50]して3両編成となった。これにより4両編成の配置は無くなり、3両編成のみとなった。
  • 定期運行終了後の2018年4月1日時点で在籍した3両編成10本のうち、T1040以外の9本は電動空気圧縮機 (CP) の交換、補助電源装置を電動発電機 (MG) から静止形インバータ (SIV) に交換、客室内装の更新などが施工されたリニューアル車であった。

過去の配置車両

185系

185系200番台
  • 200番台7両編成9本(63両)が配置されていた。
  • 新前橋電車区時代は最大で7両編成16本(112両)が配置されていたが、1985年(昭和60年)と1988年(昭和63年)の二度、合わせて7両編成7本(49両)が田町電車区(→田町車両センター→東京総合車両センター田町センター)に転出した。1988年の転出は高崎線系統の特急と共通運用を組んでいた東北本線の新特急「なすの」削減と、その捻出車による東海道・伊東線の「踊り子」増発のためである。
  • 2006年3月に大宮総合車両センター東大宮センターへと転出した。

183系

  • 1000番台6両編成3本(18両)が配置されていた。
  • 編成番号はS1 - S3で、S3編成のみ特急シンボルマークが残されている。
  • 波動輸送用として165系に替わって投入され、冬の初詣輸送や夏の臨時列車「マリンブルーくじらなみ号」などで運用していた。のちに、幕張からの転入車と差し替えられ、6号車以外が元幕張車に置き換えられたことで旧編成は廃車となった。
  • 2006年3月に大宮総合車両センター東大宮センターへと転出した。
E233系3000番台

E233系

  • 3000番台10両編成(L編成)17本(170両)と5両編成(D編成)16本(80両)が配置されていた。
  • 東北本線宇都宮線)・高崎線上越線(高崎 - 新前橋間)・両毛線(新前橋 - 前橋間)の普通快速列車などで運用されている。
  • 2012年5月より[52][53]順次導入され、同年9月1日より宇都宮線(上野 - 大宮間)・高崎線・上越線(高崎 - 新前橋間)・両毛線(新前橋 - 前橋間)で営業運転を開始した。
  • 2013年3月16日からは、従来211系が使用されていた運用を置き換える形で宇都宮線(大宮 - 黒磯間)での営業運転を開始した。これにより、当センター所属211系における宇都宮線上野口運用(高崎線直通を除く)を置き換えた[44][54]
  • 2015年3月14日のダイヤ改正で基本、付属各1編成が国府津車両センターへ、それ以外は小山車両センターへ転出した[55]
107系

107系

  • 100番台2両編成(R編成)が配置され、両毛線・上越線(高崎 - 新前橋間)・宇都宮線(東北本線)(小山 - 黒磯間)・信越本線(高崎 - 横川間)・上越線(新前橋 - 水上間)・吾妻線の普通列車で運用されていた[42]
  • また、小山車両センター配置の107系の代走で日光線に乗り入れることもあった。
  • 211系の投入により運用離脱が進み、2016年7月に4本(8両)[56]と2017年4月から7月に8本(16両)が廃車[57]。残る7本(14両)も2017年9月までに順次定期運用を終了、10月1日・7日の団体列車の運行をもってJR線での営業を終了し[58]、最後に残った7本のうち1本は2017年11月に廃車[59]。それ以外の編成は8月から10月にかけて全て上信電鉄に移籍した[60]
クモヤ145-107

クモヤ145形

  • 牽引車。107号が配置されていたが、2020年2月21日付で廃車された[61]

485系

脚注

注釈

  1. ^ 高崎第二機関区新前橋派出所としての開設日。
  2. ^ a b ただし、電車運転部門の内、上越線高崎 - 水上間)のみ運用される区間列車乗務[12]は、新前橋派出所(→旧・新前橋電車区)に移管されなかった。後に、1962年(昭和37年)7月15日の信越本線高崎 - 横川間電化[13]以降は、同区間の区間電車乗務も同運転部門に加わった。なお、これら区間の乗務は1987年(昭和62年)3月1日の高崎地区の各運転部門の統合に伴って発足した高崎電車区(現・高崎運輸区)が引き継いでいる。
  3. ^ その車両数も一時的で、E233系3000番台配置後から、既存所属車の115系や211系が編成整理や転用などで廃車や転属が相次ぎ、E233系3000番台も2015年(平成27年)3月の上野東京ラインの運行開始直前に所属全車両が国府津車両センターへ転属[17]、また、ジョイフルトレイン用485系や事業用車145系の廃止もあって、2023年4月現在ではピークの約20%の130両まで減らしている[1][2]
  4. ^ 同電車検修・運転部門設置と同日に、籠原駅ホームに隣接する場所に高崎第二機関区籠原派出所が発足したが、運転部門のみで検修部門はなかった。その後、新前橋電車区発足と同日に新前橋電車区籠原派出所に改称した。
  5. ^ a b この電留線は、1963年(昭和38年)に宇都宮運転所に新製配置され、後に新前橋電車区にも配置された115系の籠原駅における分割・併合による輸送力調整のために設置された[21]
  6. ^ a b 高崎車掌区の籠原始発の通勤電車行路を籠原電車区に移管したことに伴う改称[22]
  7. ^ 同様の現象が起きている事例として、東海道本線などの品川駅(所在地は東京都品川区ではなく港区高輪)や山手線などの目黒駅(所在地は東京都目黒区ではなく品川区上大崎)、埼京線(赤羽線)の板橋駅(所在地は東京都板橋区ではなく北区滝野川)などの例が挙げられる。
  8. ^ 基本的に旅客会社は「電車区」・「気動車区」・「客車区」・「運転区」・「運転所」の5種類、貨物会社は「機関区」・「貨車区」の2種類として、それぞれの会社発足時までに改称させた[24]
  9. ^ 両機関区が発足した当時は、「第一機関区」が旅客部門、「第二機関区」が貨物部門であったが、1947年(昭和22年)10月1日の上越線全線電化[29]際に、第二機関区にEF12などの電気機関車が配置[30]され、「第一機関区」は内燃機関車の配置区(蒸気機関車、後にディーゼル機関車や気動車も配置[31][32][33])、「第二機関区」は電気機関車の配置区[31][33][34](後に電車も配置[4][5][7])と区分けされた。また、両機関区とも後に、旅客・貨物両部門を受け持つ機関区となった[33][32][34]
  10. ^ 現在は運用を終了し休車の上、長野総合車両センターに留置されている。

出典

  1. ^ a b c ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2023夏 「高崎車両センター 高タカ」交通新聞社、2023年、pp.56 - 57 ISBN 978-4-330-02423-3
  2. ^ a b c 鉄道ファン編集部「JR旅客会社の車両配置表(別冊付録) 高崎車両センター(高タカ)」『鉄道ファン』2023年7月号、交友社、2023年7月1日、11頁。 
  3. ^ a b 第35期有価証券報告書 41頁 (PDF) - 東日本旅客鉄道
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  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』2016年5月号 解説:結解学 シリーズ車両基地 2016 Vol.30「JR東日本 高崎車両センター」pp.62 - 63
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  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2001年9月号「特集:JR高崎・宇都宮線」内 武内浩一(東日本旅客鉄道㈱新前橋電車区副区長)著 新前橋電車区の概要 p.41
  8. ^ a b c d e 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2001年9月号「特集:JR高崎・宇都宮線」内 三宅俊彦(鉄道友の会会員)著「ゆけむり」「あかぎ」「日光」「なすの」運転史 上野口中距離急行列車 運転の変遷 p.51
  9. ^ a b c d 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2001年9月号「特集:JR高崎・宇都宮線」内 三宅俊彦(鉄道友の会会員)著「ゆけむり」「あかぎ」「日光」「なすの」運転史 上野口中距離急行列車 運転の変遷 p.52
  10. ^ a b c d e f ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2023夏 「高崎車両センター 高タカ」交通新聞社、2023年、p.57 ISBN 978-4-330-02423-3
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  13. ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 11号、24頁
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  24. ^ a b 鉄道ジャーナル社 『鉄道ジャーナル』1990年10月号「特集●JRの車両基地'90」内 小榑宏明(東日本旅客鉄道㈱運輸車両部運用課 課長代理)著 JRの車両基地PART.1 JR東日本 p.48
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参考文献

関連項目