「小田急5000形電車 (2代)」の版間の差分
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== 車両概説 == |
== 車両概説 == |
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=== 車体 === |
=== 車体 === |
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[[ステンレス鋼|ステンレス]]製で、8000形以来となる全幅2,900mmの拡幅車体を採用した。万が一の[[列車衝突事故|衝突事故]]発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている<ref name="PICT2020-3-1">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。</ref>。 |
[[ステンレス鋼|ステンレス]]製で、8000形以来となる全幅2,900mmの拡幅車体を採用した。万が一の[[列車衝突事故|衝突事故]]発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている<ref name="PICT2020-3-1">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。</ref>。 |
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=== 内装 === |
=== 内装 === |
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==== 車内 ==== |
==== 車内 ==== |
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暖色系でまとめられており、床敷物は[[木目調]]となっている。室内灯は埋め込み型の調光式の[[LED照明]]とし、すっきりとした車内空間となっている。優先席付近の窓ガラスは3000形や4000形よりも幅が狭いタイプとなった。各車両に[[車椅子スペース|車椅子・ベビーカースペース]]が設けるなど、[[バリアフリー]]にも対応している。 |
暖色系でまとめられており、床敷物は[[木目調]]となっている。室内灯は埋め込み型の調光式の[[LED照明]]とし、すっきりとした車内空間となっている。優先席付近の窓ガラスは3000形や4000形よりも幅が狭いタイプとなった。各車両に[[車椅子スペース|車椅子・ベビーカースペース]]が設けるなど、[[バリアフリー]]にも対応している。 |
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=== 乗務員室 === |
=== 乗務員室 === |
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[[操縦席|乗務員室]]は全室非貫通構造である<ref name="PICT2020-3-2">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.110 - 113 。</ref> |
[[操縦席|乗務員室]]は全室非貫通構造である<ref name="PICT2020-3-2">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.110 - 113 。</ref> |
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。運転台交換後の4000形、[[小田急1000形電車|1000形リニューアル車]]と同じく運転台計器盤はアナログ式の計器類や表示灯を廃し、これらを液晶ディスプレイ (LCD)3画面に表示する[[グラスコックピット]]方式を採用する<ref name="PICT2020-3-2"/>。但しスピードメーター用ディスプレイの色は4000形、1000形リニューアル車の黒を中心に白文字表示ではなく、E235系などに似た、白を中心に黒文字に変更された。 |
。運転台交換後の4000形、[[小田急1000形電車|1000形リニューアル車]]と同じく運転台計器盤はアナログ式の計器類や表示灯を廃し、これらを液晶ディスプレイ (LCD)3画面に表示する[[グラスコックピット]]方式を採用する<ref name="PICT2020-3-2"/>。但しスピードメーター用ディスプレイの色は4000形、1000形リニューアル車の黒を中心に白文字表示ではなく、E235系などに似た、白を中心に黒文字に変更された。 |
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[[鉄道車両の台車|台車]]は日本車輌製造製のNS台車を採用した<ref name="PICT2020-3-1"/>。[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス方式]]で、軸箱支持は「軸梁式」、形式は動力台車がNS-102形、付随台車はNS-102T形(先頭台車はNS-102TA形)である<ref name="PICT2020-3-1"/>。基礎ブレーキは片押し式[[踏面ブレーキ]]である<ref name="PICT2020-3-2"/>。 |
[[鉄道車両の台車|台車]]は日本車輌製造製のNS台車を採用した<ref name="PICT2020-3-1"/>。[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス方式]]で、軸箱支持は「軸梁式」、形式は動力台車がNS-102形、付随台車はNS-102T形(先頭台車はNS-102TA形)である<ref name="PICT2020-3-1"/>。基礎ブレーキは片押し式[[踏面ブレーキ]]である<ref name="PICT2020-3-2"/>。 |
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戸閉装置(ドアエンジン)は[[富士電機]]製のFCPM方式([[ラック・アンド・ピニオン]]方式)電気式戸閉装置を採用している<ref name="FUJI2019-92">{{PDFlink|[https://www.fujielectric.co.jp/about/company/gihou_2020/pdf/93-02/FEJ93-02-095-2020.pdf 富士電機技報 2020年Vol.93 No.2 ハイライト]}}</ref>。また、小田急の車両では初めての[[空気清浄機]]([[パナソニック]]製「[[ヒドロキシルラジカル|nanoe X]]」<ref>[https://holdings.panasonic/jp/corporate/clean-air/supply/case07.html 首都圏の動脈である小田急電鉄が車両空間の安心・安全に“空気の質”をプラス]</ref>)を搭載している。 |
戸閉装置(ドアエンジン)は[[富士電機]]製のFCPM方式([[ラック・アンド・ピニオン]]方式)電気式戸閉装置を採用している<ref name="FUJI2019-92">{{PDFlink|[https://www.fujielectric.co.jp/about/company/gihou_2020/pdf/93-02/FEJ93-02-095-2020.pdf 富士電機技報 2020年Vol.93 No.2 ハイライト]}}</ref>。また、小田急の車両では初めての[[空気清浄機]]([[パナソニック]]製「[[ヒドロキシルラジカル|nanoe X]]」<ref>[https://holdings.panasonic/jp/corporate/clean-air/supply/case07.html 首都圏の動脈である小田急電鉄が車両空間の安心・安全に“空気の質”をプラス]</ref>)を搭載している。 |
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<!--完全に無出典かつ目撃情報のため、CO--><!-- |
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== 編成別解説 == |
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====== 5051×10 ====== |
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2019年10月31日、当時の川崎重工業兵庫工場(現:川崎車両兵庫工場)から甲種輸送され、2020年3月26日から運行開始された編成である。製造年表記は2020年と書かれているがこれは運行開始年に合わせる為である。(実際は2019年) |
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====== 5052×10 ====== |
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2020年6月29日〜7月2日にかけて当時の川崎重工業兵庫工場(現:川崎車両兵庫工場)から甲種輸送され8月1日から運行が開始された。5051×10との違いは無い。 |
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====== 5053×10 ====== |
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2020年7月16日〜7月17日にかけて総合車両製作所横浜事業所から甲種輸送され8月20日から運行開始。他車との違いはない。 |
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====== 5054×10 ====== |
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2020年8月20日〜8月21日にかけて総合車両製作所横浜事業所から甲種輸送され10月11日から運行開始。こちらも他車との違いはない。 |
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====== 5055×10 ====== |
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2021年1月6日〜1月8日にかけて当時の川崎重工業兵庫工場(現:川崎車両兵庫工場)から甲種輸送され2月11日から運行開始。2021年に増備されたが2020年度扱いである。他車との違いはない。 |
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====== 5056×10 ====== |
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2021年3月8日〜3月9日にかけて当時の川崎重工業兵庫工場(現:川崎車両兵庫工場)から甲種輸送され4月14日から運行開始。初の2021年ダイヤ改正後運行開始車である。他車との違いはない。2021年8月6日に発生した[[小田急線刺傷事件|小田急線殺傷事件]]当該車。 |
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しばらく入庫し8月30日から運行を再開した。 |
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====== 5057×10 ====== |
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2021年5月18日〜5月19日にかけて日本車輌製造豊川工場から甲種輸送された。6月16日から運行開始。他車との違いはない。 |
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====== 5058×10 ====== |
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2021年6月22日〜6月23日にかけて日本車両製造豊川工場から甲種輸送。7月21日から運行開始。他車との違いはない。 |
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====== 5059×10 ====== |
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2021年9月28日〜9月29日にかけて日本車輌製造豊川工場から甲種輸送され、10月26日から運行開始。他車との違いはない。 |
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====== 5060×10 ====== |
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2022年3月2日〜3月4日にかけて川崎車両(旧:川崎重工業)から甲種輸送された。2021年10月に川崎重工業の鉄道部門が分社化され川崎車両になってから初の車両かつ、初の2022年度の編成である。4月11日から運行開始。他車との違いはない。 |
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====== 5061×10 ====== |
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2022年9月29日〜2022年10月1日にかけて川崎車両から甲種輸送され11月7日から運行開始。こちらも他車との違いはない。 |
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====== 5062×10 ====== |
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2022年12月2日〜2022年12月4日にかけて川崎車両から甲種輸送された。輸送中鹿と接触したが無傷であった。計画上では2022年度最終増備車と見られる |
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== 編成表 == |
== 編成表 == |
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; 凡例 : Tc …[[制御車]]、M …[[動力車|電動車]]、T…[[付随車]] |
; 凡例 : Tc …[[制御車]]、M …[[動力車|電動車]]、T…[[付随車]] |
2022年12月11日 (日) 00:58時点における版
お願い:車両の動きなどについては、Wikipedia:検証可能性に反する、個人の目撃報告や外部の私設サイトなどを典拠とする情報を記載しないでください。これらはWikipedia:出典を明記するやWikipedia:独自研究は載せない、Wikipedia:信頼できる情報源などの方針により除去されることがあります。 |
小田急5000形電車(2代) | |
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小田急5000形電車(2代目)5051×10 (2021年11月 祖師ヶ谷大蔵駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 小田急電鉄 |
製造所 |
川崎重工業車両カンパニー→川崎車両 総合車両製作所 日本車輌製造 |
製造年 | 2019年 - |
製造数 | 11編成110両 |
運用開始 | 2020年3月26日 |
投入先 | 小田急線 |
主要諸元 | |
編成 | 10両固定編成 |
軌間 | 1,067mm(狭軌) |
電気方式 |
直流1,500V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 100 km/h[1] |
設計最高速度 | 120 km/h |
起動加速度 | 3.3 km/h/s[2] |
減速度(常用) | 4.0 km/h/s[2] |
減速度(非常) | 4.7 km/h/s[2] |
編成定員 | 1,528名 |
車両定員 |
先頭車:144名(座席45 名) 中間車:155名(座席 51名) |
車両重量 | 25.8 t - 35.4 t |
全長 |
先頭車 20,400 mm 中間車 20,000 mm |
全幅 | 2,900 mm |
全高 |
4,035 mm パンタグラフ折りたたみ時 4,089 mm |
床面高さ | 1,130 mm |
車体 | ステンレス鋼 |
台車 |
軸梁式ボルスタレス空気ばね台車 NS-102形(電動台車)・NS-102T/TA形(付随台車) |
主電動機 |
全密閉外扇式かご形三相誘導電動機 MB-5157-A2形 |
主電動機出力 | 190 kW |
駆動方式 | WN駆動方式 |
歯車比 | 6.31 (101:16) |
制御方式 | フルSiC-MOSFET素子VVVFインバータ制御(純電気ブレーキ対応) |
制御装置 | 三菱電機製 MAP-194-15V330 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | D-ATS-P |
備考 | 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」p.112 参照 |
小田急5000形電車(おだきゅう5000がたでんしゃ)は、2020年(令和2年)から小田急電鉄で運用されている通勤型車両である[3][4]。
小田急では、編成表記の際「新宿寄り先頭車両の車両番号(新宿側の先頭車車号)×両数」という表記を使用しているため、本項でもそれに倣い、特定の編成を表記する際には「5055×10」のように表記する。また、特定の車両を表記する場合は車両番号から「デハ5200番台」などのように表記する。
概要
複々線完成による混雑緩和の実感をコンセプトとし、「より広く、より快適に」をキーワードに開発され、2020年3月26日より営業運転を開始した。本形式の導入に伴い、1000形(未更新車・ワイドドア車)及び8000形の置き換えが行われている。
川崎重工業車両カンパニー(2021年10月より川崎車両へ分社化)・総合車両製作所・日本車輌製造の3社による共同設計で、溶接技術は川崎重工業、車両妻面のオフセット衝突対策については総合車両製作所、車体のブロック工法は日本車輌製造の技術をそれぞれ採用し、各メーカーが持つ技術を結集した車両に仕上がっている[5]。
2020年度には10両5編成の導入が予定されていたが、4編成に変更される事が発表された[6]。川崎重工業に加えて、5053×10・5054×10の2編成では総合車両製作所が製造を担当する[7][8]。同年7月16日から翌日にかけて5053×10が[9]、同年8月20日から翌日にかけて5054×10が甲種輸送された[10]。2021年1月には5055×10が[11]、同年3月には5056×10(営業運転開始は2021年度)が川崎重工業から甲種輸送されている[12]。2021年度には4編成の増備がなされた。日本車輌製造は2021年度以降の導入分で関わる可能性があるとされ[5]、5057×10にて製造を担当している[13]。日本車輌が小田急の通勤車両の製造を担当するのは、2007年に製造された3000形7次車以来約14年ぶりである。2022年度は3編成の増備が予定されており、4月に川﨑車両から5060×10が、10月に5061×10が川崎車両から甲種輸送され既に運用されている。
車両概説
車体
ステンレス製で、8000形以来となる全幅2,900mmの拡幅車体を採用した。万が一の衝突事故発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている[14]。
前頭部は3000形以来となる非貫通構造だが、先頭形状は流線型となっている。左右の前照灯の間には尾灯も兼ねた装飾灯が設けられており、最前部では白く光り、最後部では赤く光る構造となっている[15]。
車体の帯は、4000形と同様のインペリアルブルーに加え、上部に細いアズールブルー帯を追加している。また、ホームドアの導入が進んでいることから車両番号表記は幕板部に、ブランドマークはドア横に変更された[16]。この方式は3000形リニューアル車でも採用された。
内装
車内
暖色系でまとめられており、床敷物は木目調となっている。室内灯は埋め込み型の調光式のLED照明とし、すっきりとした車内空間となっている。優先席付近の窓ガラスは3000形や4000形よりも幅が狭いタイプとなった。各車両に車椅子・ベビーカースペースが設けるなど、バリアフリーにも対応している。
座席は一般席はオレンジ色系の「ビブライトオレンジ色」、優先席は青色系の「ピースブルー色」を採用した[14]。座席表地には龍村美術織物製のものが使用されている[17]。
吊り革は小田急1000形リニューアル車と同様吊り手部分を回して使える丸型であるが、薄いオレンジ色である。
座席はすべてロングシートで、客用扉間に7人がけ・客用扉と連結面の間には3人がけの座席が配置される。座席は一人あたりの幅を460mmとしている。
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車内全景
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優先席
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車椅子スペース
旅客案内機器
車内の各ドア上部には17インチ液晶ディスプレイ (LCD・TVOS) を用いた車内案内表示器を設置した[18]。LCD画面は2台が設置され、左側を「小田急TV」の広告動画用として、右側を行先案内・乗り換え案内等の旅客案内用として使用する[18]。合わせてドア上部には、千鳥配置で防犯カメラ(1両あたり4台)を配置している[18]。ドアチャイムは小田急の通勤車では初の2点式チャイムを採用している。
行先表示器にはフルカラーLED方式が採用されている[18]。前面の行先表示器は長いため、3000形などの『快速急行』『各駅停車』『通勤急行』『通勤準急』などの2段表示はせず、1段で表示する。
側面の行先表示器はサイズは3000形3次車以降と同じ大型のものが採用されたが表示内容は4000形、1000形リニューアル車同様『次は○○』という次駅表示をする。(各駅停車も行う。)但し3000形と異なるのは長い種別を2段にせず1段にするという点である。
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車内案内表示器と防犯カメラ
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行先表示器
乗務員室
乗務員室は全室非貫通構造である[18] 。運転台交換後の4000形、1000形リニューアル車と同じく運転台計器盤はアナログ式の計器類や表示灯を廃し、これらを液晶ディスプレイ (LCD)3画面に表示するグラスコックピット方式を採用する[18]。但しスピードメーター用ディスプレイの色は4000形、1000形リニューアル車の黒を中心に白文字表示ではなく、E235系などに似た、白を中心に黒文字に変更された。
主幹制御器は左手操作形ワンハンドル式を採用した[18](力行1 - 4 ノッチ・常用ブレーキ1 - 7段・抑速・非常 )。抑速ブレーキ機能および定速運転機能を有している[18]。
機器類
制御装置には1000形リニューアル車に引き続いて三菱電機製のフルSiC-MOSFET素子によるVVVFインバータ制御を採用した[19](PGセンサレスベクトル制御・純電気ブレーキ対応[14])。
本形式では使用素子に三菱電機が世界で初めて製品化に成功した「LV100タイプ」のフルSiCモジュール素子を採用しており[20]、1000形リニューアル車のインバータ装置と比較して体積で約30%、質量で約20%の小型軽量化を実現した[19][20]。消費電力量は、1000形リニューアル車とほぼ同じである[20]。本形式ではユニット構成はせず、各電動車に制御器を搭載する1C4M制御方式となっている[14]。
補助電源装置にはIGBT素子を使用した東芝インフラシステムズ[21]製の静止形インバータ (SIV)を採用した[1]。定格出力は260 kVA を有し、主要部を2重系に搭載した待機2重系のシステムを採用している[1] (INV207-E0形[16])。
空気圧縮機 (CP)にはドイツ・クノールブレムゼ社製で、潤滑油が不要なオイルフリーレシプロ式 (VV120-T形[18])を採用している。吐出量は990 L/min、騒音低減のため機器箱に収納されており、1編成で3台を搭載する[18]。
列車情報管理装置には三菱電機製の「N-TIOS・N-Train Information Odakyu management System」を採用している[18][22]。車両間の伝送路にイーサネットケーブルを採用しており、大容量のデータ通信を可能としている[18][22]。
台車は日本車輌製造製のNS台車を採用した[14]。ボルスタレス方式で、軸箱支持は「軸梁式」、形式は動力台車がNS-102形、付随台車はNS-102T形(先頭台車はNS-102TA形)である[14]。基礎ブレーキは片押し式踏面ブレーキである[18]。 戸閉装置(ドアエンジン)は富士電機製のFCPM方式(ラック・アンド・ピニオン方式)電気式戸閉装置を採用している[23]。また、小田急の車両では初めての空気清浄機(パナソニック製「nanoe X」[24])を搭載している。
編成表
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ5050 | デハ5000 | サハ5050 | デハ5000 | デハ5000 | サハ5050 | サハ5050 | デハ5000 | デハ5000 | クハ5050 |
区分 | Tc2 | M5 | T3 | M4 | M3 | T2 | T1 | M2 | M1 | Tc1 |
車両番号 | 5451 | 5401 | 5351 | 5301 | 5201 | 5251 | 5151 | 5101 | 5001 | 5051 |
5452 | 5402 | 5352 | 5302 | 5202 | 5252 | 5152 | 5102 | 5002 | 5052 | |
5453 | 5403 | 5353 | 5303 | 5203 | 5253 | 5153 | 5103 | 5003 | 5053 | |
5454 | 5404 | 5354 | 5304 | 5204 | 5254 | 5154 | 5104 | 5004 | 5054 | |
5455 | 5405 | 5355 | 5305 | 5205 | 5255 | 5155 | 5105 | 5005 | 5055 | |
5456 | 5406 | 5356 | 5306 | 5206 | 5256 | 5156 | 5106 | 5006 | 5056 | |
5457 | 5407 | 5357 | 5307 | 5207 | 5257 | 5157 | 5107 | 5007 | 5057 | |
5458 | 5408 | 5358 | 5308 | 5208 | 5258 | 5158 | 5108 | 5008 | 5058 | |
5459 | 5409 | 5359 | 5309 | 5209 | 5259 | 5159 | 5109 | 5009 | 5059 | |
5460 | 5410 | 5360 | 5310 | 5210 | 5260 | 5160 | 5110 | 5010 | 5060 | |
5461 | 5411 | 5361 | 5311 | 5211 | 5261 | 5161 | 5111 | 5011 | 5061 | |
定員 | 144 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 144 |
脚注
- ^ a b c 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号44P記事。
- ^ a b c 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号42P
- ^ “鉄道部門:車両紹介”. 小田急電鉄. 2020年3月29日閲覧。
- ^ “小田急5000形,3月26日から営業運転を開始|鉄道ニュース|2020年2月7日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2020年9月5日閲覧。
- ^ a b “小田急12年ぶりの新型通勤車両、「5000形」を見る”. 鉄道コム リポート. 朝日インタラクティブ (2019年11月14日). 2020年8月21日閲覧。
- ^ "2020年度の鉄道事業設備投資計画" (PDF) (Press release). 小田急電鉄. 31 July 2020. 2020年8月16日閲覧。
- ^ "「より広く、より快適」な通勤環境を追求した先進車両 新型通勤車両「5000形」を導入 12年ぶりの新型通勤車両が2019年度デビュー" (PDF) (Press release). 小田急電鉄株式会社. 26 April 2019. 2020年4月5日閲覧。
- ^ “小田急,5000形を報道陣に公開”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2019年11月12日). 2020年4月5日閲覧。
- ^ “小田急 5000形 甲種輸送/2020年7月17日(金) - 鉄道コム”. www.tetsudo.com. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “小田急5000形第4編成が甲種輸送される|鉄道ニュース|2020年8月21日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “小田急 5000形 甲種輸送/2021年1月8日(金) - 鉄道コム”. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “小田急 5000形 甲種輸送/2021年3月10日(水) - 鉄道コム”. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “小田急5000形が甲種輸送”. 鉄道ホビダス(鉄道投稿情報局). ネコ・パブリッシング (2021年5月21日). 2021年5月23日閲覧。
- ^ a b c d e f 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。
- ^ 土屋武之 (2021年2月22日). “小田急電鉄の新しい通勤型電車、5000形を評価 - デビューから約1年”. マイナビニュース. 2021年11月15日閲覧。
- ^ a b 『鉄道ピクトリアル 2020年8月臨時増刊号【特集】小田急電鉄』第976、電気車研究会、2020年8月10日、264頁。
- ^ “航空機|鉄道車両|龍村美術織物”. www.tatsumura.co.jp. 2020年9月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.110 - 113 。
- ^ a b 三菱電機技報2020年1月号一般論文 (PDF)
- ^ a b c 「SiCパワーモジュールを適用した鉄道車両用インバータ装置」 三菱電機技報 2020年12月号 特集論文 (PDF)
- ^ 外部リンク内「マイナビ鉄道ニュース」75枚目の写真に「東芝」の記載。
- ^ a b 三菱電機技報2021年1月号一般論文 (PDF)
- ^ 富士電機技報 2020年Vol.93 No.2 ハイライト (PDF)
- ^ 首都圏の動脈である小田急電鉄が車両空間の安心・安全に“空気の質”をプラス
参考文献
外部リンク
- “新型通勤車両5000形徹底紹介(PV)”. YouTube 小田急電鉄公式チャンネル「OdakyuMovie」. 小田急電鉄 (2021年3月26日). 2021年4月30日閲覧。
- 「小田急電鉄5000形、新型車両を報道公開 - 拡幅車体採用 」 - マイナビ鉄道ニュース
- 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号車両紹介「小田急5000形概要」 (PDF) (42-47P掲載)
- 小田急電鉄殿向け 5000形(日本車輌製品一覧)
- 小田急電鉄殿向け5000形の紹介(日車トピックス)