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2022年10月19日 (水) 20:43時点における版
桐野 洋雄(きりの なだお[1][2][3]、1932年〈昭和7年〉11月24日[1][2] - )は、日本の俳優。愛媛県[2]松山市出身[1]。本名同じ。
来歴・人物
ポンジュースの生みの親として知られる桐野忠兵衛の一族であったとされ、父親は愛媛の県会議員を務めていた[3]。
早稲田大学文学部演劇科在学中の1952年、俳優座養成所に四期生として入所し(同期に仲代達矢、中谷一郎、佐藤慶、佐藤充[3]ら)、劇団三期会を経て、1958年に東宝と専属契約[3]。東宝の同期には夏木陽介がおり、契約も2人で同時に行ったという[3]。
社長シリーズやクレージーキャッツの映画の常連であったほか、アクション映画の悪役から、特撮映画の自衛官まで、さまざまなジャンルの作品に個性派の脇役として多数出演。代表作に、『若い娘たち』の学生・橋本、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の精悍な防衛隊員、『100発100中 黄金の眼』のハッサン兄弟(一人二役)などがあり、テレビドラマ『ウルトラマン』の第31話「来たのは誰だ」でゴトウ隊員(正体は吸血植物ケロニア)を演じている[3]。
1970年に芸能界を引退。その後は実業家に転向し、東京都代官山でテーラーを経営していた[4]。
出演作品
映画
- 日本の悲劇(1953年、松竹)
- 日蝕の夏(1956年、東宝)
- 変身人間シリーズ
- 女探偵物語 女性SOS(1958年、東宝)
- 若い娘たち(1958年、東宝)
- 大怪獣バラン(1958年、東宝) - 河田豊[5]
- 上役・下役・ご同役(1959年、東宝)
- 戦国群盗伝 (1959年)
- 暗黒街の顔役(1959年、東宝)
- 野獣死すべし(1959年、東宝)
- 愚連隊シリーズ
- 日本誕生(1959年、東宝) - 大和の兵[6]
- 宇宙大戦争(1959年、東宝) - 岡田隊員[5]
- ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960年、東宝) - 三根中尉[5]
- 暗黒街の弾痕(1961年、東宝)
- 用心棒(1961年、黒澤プロ・東宝)
- 若大将シリーズ(東宝)
- 世界大戦争(1961年、東宝) - 東京ミサイル防衛司令部将校[1][2]
- 暗黒街撃滅命令(1961年、東宝)
- 妖星ゴラス(1962年、東宝) - 真鍋副長[1][2]
- ゴジラシリーズ(東宝)
- 暗黒街の牙(1962年、東宝)
- 太平洋の翼(1963年、東宝) - 中佐参謀[5]
- クレージー作戦シリーズ(渡辺プロ・東宝)
- クレージー作戦 先手必勝(1963年)
- 無責任遊侠伝(1964年)
- 大冒険(1965年) - 隊員A[7]
- クレージーの無責任清水港(1966年) - 桶屋の鬼吉
- クレージーだよ奇想天外(1966年) - 人相の悪い男
- クレージー大作戦(1966年)
- クレージー黄金作戦(1967年) - 山口
- クレージーの怪盗ジバコ(1967年) - ケーリンジャー
- クレージーのぶちゃむくれ大発見(1969年)
- クレージーの大爆発(1969年)
- 海底軍艦(1963年、東宝) - 技師[5]
- 国際秘密警察シリーズ(東宝)
- 国際秘密警察 虎の牙(1964年)
- 国際秘密警察 火薬の樽(1964年)
- 宇宙大怪獣ドゴラ(1964年、東宝) - ダイヤ強盗団手下A[5]
- 侍(1965年、三船プロ・東宝)
- 暗黒街全滅作戦(1965年、東宝)
- 太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965年、東宝) - イ-七号先任将校[5]
- フランケンシュタイン対地底怪獣(1965年、東宝) - 岡部警部[5]
- 社長シリーズ(東宝)
- フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966年、東宝) - 風間二佐[5]
- キングコングの逆襲(1967年、東宝) - フーの手下D[1]
- 東宝8.15シリーズ(東宝)
- 日本のいちばん長い日(1967年)
- 連合艦隊司令長官 山本五十六(1968年) - 通信参謀[5]
- 100発100中 黄金の眼(1968年、東宝)
- クレージー映画(渡辺プロ・東宝)
- 日本一の断絶男(1969年) - 特訓屋・杉本
- クレージーの殴り込み清水港(1970年) - 桶屋の鬼吉
テレビドラマ
- 狂熱のデュエット(1962年、TBS)
- 喪われた街(1964年、NET)
- 青春とはなんだ(1965年 ‐ 1966年、NTV / 東宝) - 金高組組員(第1、5、7、10、22話)
- ウルトラシリーズ(TBS / 円谷プロ)
- 太陽野郎 第18話「さらば用心棒」(1968年、NTV / 東宝)
- 東京バイパス指令 第40話「殺しの相手は二億円」(1969年、NTV / 東宝)
- 鞍馬天狗(1969年、NHK)
- 大河ドラマ(NHK)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g 東宝特撮映画全史 1983, p. 529, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
- ^ a b c d e f モスラ映画大全 2011, p. 51, 「脇役俳優辞典17」
- ^ a b c d e f 別冊映画秘宝編集部 編「夏木陽介(構成・文 友井健人)」『ゴジラとともに 東宝特撮VIPインタビュー集』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年9月21日、85頁。ISBN 978-4-8003-1050-7。
- ^ 中村深海『永遠の東宝映画俳優』くまがい書房、2014年、[要ページ番号]頁。ISBN 978-4990703516。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 東宝特撮映画全史 1983, pp. 536–537, 「主要特撮作品配役リスト」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 39, 「『日本誕生』作品解説/俳優名鑑」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 99, 「『大冒険』作品解説/俳優名鑑」
参考文献
- 東宝映画(友の会会誌)1967年6月号 25頁「東宝映画スター名鑑3」
- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『別冊映画秘宝 モスラ映画大全』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年8月11日。ISBN 978-4-86248-761-2。
- 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。