「岸本斉史」の版間の差分
Kakashinoby (会話 | 投稿記録) |
|||
23行目: | 23行目: | ||
== 経歴 == |
== 経歴 == |
||
[[岡山県]][[勝田郡]]にて双子の兄として誕生。幼少期より絵を愛していた<ref>『NARUTO 秘伝・兵の書』211ページ</ref> |
[[岡山県]][[勝田郡]]にて双子の兄として誕生。幼少期より絵を愛していた<ref>『NARUTO 秘伝・兵の書』211ページ</ref>。 |
||
中学校入学後は野球部に入部し、絵描きよりも野球に熱中するが、近所のタバコ屋に貼ってあった映画『[[AKIRA (漫画)|AKIRA]]』がきっかけとなり、再度絵描きへの情熱を再燃させた。この絵に関して、岸本は約1時間その絵のポスターを見続け、新しくてオリジナルの見たこともないその絵は心に火を付け、その日以後その絵に少しでも追いつきたくて今まで描き続けてきたようであるという。[[岡山県作陽高等学校]]入学後は初めて漫画を描き上げた。『[[週刊少年ジャンプ]]』新人賞に応募するために初の31ページ漫画を描き上げたが、読んだ家族の反応がイマイチだったため、その漫画は自らボツとして応募することはなかったという。[[九州産業大学]]進学後は学校での課題の傍ら、自らの絵の個性の向上のために我武者羅に漫画執筆付けになった。19歳で『週刊少年ジャンプ』の[[ホップ☆ステップ賞]]を目指し、侍漫画を執筆。完成間近で[[和月伸宏]]の『[[るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-|るろうに剣心]]』が読み切りで『週刊少年ジャンプ』に掲載され、自身の能力の未熟さに打ちのめされたという。その侍漫画は力試しと思い、賞に応募したが落選。[[1996年]]の大学4年時に本格的に少年漫画にターゲットを絞り、漫画『カラクリ』を描き上げ、再度ホップ✩ステップ賞に応募し、佳作を受賞。漫画家への一歩を踏み出した。 |
|||
大学卒業後は本格的に漫画を描き続けるも、初めて自分を担当した担当編集者からはボツが続いた。徐々に自分の才能や能力を疑い始め「自分は漫画家になれないのではないか?」と考えるようになり、初心に戻り、漫画の勉強を1からやり直すことにした。図書館に通い、漫画や映画制作関連本を借り、ストーリーの書き方・脚本のハコ書き・ミスリード、前フリのテクニック・つかみ・三幕構成・キャラクターの作り方・見せ方・役割など、基本的な用語から基礎のテクニックまでを理解するまで熟読。映画観賞時も演出や構成など参考になりそうな事柄は全て書き出し、小説読書時も読者を惹きつける話の展開・ひっぱり法・溜め・名詞をわざと言わない手法などを独学で身に付けた。「朝起きて図書館・本屋・レンタルビデオ店・映画館を巡る。そんな生活が2年近く毎日続いた」と語っている。 |
|||
[[1996年]]に『カラクリ』が第132回 2月期ホップ☆ステップ賞にて佳作を受賞し、デビュー。[[1997年]]に『[[赤マルジャンプ]]』にて初の読み切り作品『[[NARUTO -ナルト-]]』を掲載。[[1999年]]に『[[週刊少年ジャンプ]]』にて『NARUTO -ナルト-』の本格連載を開始。[[2014年]][[11月]]に50号掲載の699話・700話を以て『NARUTO -ナルト-』を完結させた。[[2015年]]にその成果を認められて[[芸術選奨新人賞|芸術選奨文部科学大臣新人賞]]を受賞した<ref>{{cite web|url=http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/2015031201.pdf|title=平成26年度(第65回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について|publisher=[[文化庁]]|date=2015-03-12|accessdate=2019-05-12|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150319164737/http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/2015031201.pdf|archivedate=2015-05-19}}</ref>。 |
[[1996年]]に『カラクリ』が第132回 2月期ホップ☆ステップ賞にて佳作を受賞し、デビュー。[[1997年]]に『[[赤マルジャンプ]]』にて初の読み切り作品『[[NARUTO -ナルト-]]』を掲載。[[1999年]]に『[[週刊少年ジャンプ]]』にて『NARUTO -ナルト-』の本格連載を開始。[[2014年]][[11月]]に50号掲載の699話・700話を以て『NARUTO -ナルト-』を完結させた。[[2015年]]にその成果を認められて[[芸術選奨新人賞|芸術選奨文部科学大臣新人賞]]を受賞した<ref>{{cite web|url=http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/2015031201.pdf|title=平成26年度(第65回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について|publisher=[[文化庁]]|date=2015-03-12|accessdate=2019-05-12|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150319164737/http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/2015031201.pdf|archivedate=2015-05-19}}</ref>。 |
||
38行目: | 34行目: | ||
* 最も尊敬する漫画家は[[鳥山明]]であり「神様のような存在」と語っている<ref>『NARUTO 秘伝・兵の書』209ページ</ref>。『NARUTO』にも鳥山の代表作『ドラゴンボール』の影響が見られる。影響を受けた人物は[[鳥山明]]、[[大友克洋]]、[[沙村広明]]、[[西尾鉄也]]、[[沖浦啓之]]、[[森本晃司]]<ref>『NARUTO -ナルト-』岸本斉史の生い立ちヒストリーより</ref><ref>『マンガ脳の鍛え方』104頁</ref>。影響を受けた漫画・アニメは『[[ドラゴンボール]]』『[[幽☆遊☆白書]]』<ref name="togashi">[[冨樫義博]]と対談した『NARUTO秘伝・皆の書 - オフィシャルプレミアムファンBOOK』収録の「二影対談」より</ref>『[[HUNTER×HUNTER]]』<ref name="togashi" />『[[NINKU -忍空-]]』<ref>「WEBアニメスタイル」の西尾鉄也のインタビューより</ref>『[[AKIRA (漫画)|AKIRA]]』<ref name="latimes">[http://www.latimes.com/entertainment/news/arts/la-etw-naruto17-2008dec17,0,4473861.story Los Angels Times Interview: The man behind 'Naruto']</ref>『[[GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊]]』<ref name="latimes" />『[[人狼 JIN-ROH]]』<ref name="latimes" />。影響を受けた映画は[[ビートたけし|北野武]]<ref name="latimes" />、[[クエンティン・タランティーノ]]<ref name="latimes" />、[[マイケル・ベイ]]<ref name="latimes" />。 |
* 最も尊敬する漫画家は[[鳥山明]]であり「神様のような存在」と語っている<ref>『NARUTO 秘伝・兵の書』209ページ</ref>。『NARUTO』にも鳥山の代表作『ドラゴンボール』の影響が見られる。影響を受けた人物は[[鳥山明]]、[[大友克洋]]、[[沙村広明]]、[[西尾鉄也]]、[[沖浦啓之]]、[[森本晃司]]<ref>『NARUTO -ナルト-』岸本斉史の生い立ちヒストリーより</ref><ref>『マンガ脳の鍛え方』104頁</ref>。影響を受けた漫画・アニメは『[[ドラゴンボール]]』『[[幽☆遊☆白書]]』<ref name="togashi">[[冨樫義博]]と対談した『NARUTO秘伝・皆の書 - オフィシャルプレミアムファンBOOK』収録の「二影対談」より</ref>『[[HUNTER×HUNTER]]』<ref name="togashi" />『[[NINKU -忍空-]]』<ref>「WEBアニメスタイル」の西尾鉄也のインタビューより</ref>『[[AKIRA (漫画)|AKIRA]]』<ref name="latimes">[http://www.latimes.com/entertainment/news/arts/la-etw-naruto17-2008dec17,0,4473861.story Los Angels Times Interview: The man behind 'Naruto']</ref>『[[GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊]]』<ref name="latimes" />『[[人狼 JIN-ROH]]』<ref name="latimes" />。影響を受けた映画は[[ビートたけし|北野武]]<ref name="latimes" />、[[クエンティン・タランティーノ]]<ref name="latimes" />、[[マイケル・ベイ]]<ref name="latimes" />。 |
||
* 既婚者<ref>『NARUTO -ナルト-』53巻の作者コメントより</ref>。 |
* 既婚者<ref>『NARUTO -ナルト-』53巻の作者コメントより</ref>。 |
||
* 画風・作画方法は、アクションは頭の中で1度動画にし、そこから切り取る構図を考えて描くと『[[NARUTO -ナルト-]]』連載初期のインタビューにて答えている。「ネーム」と「コマ割り」は文章で描いている。原稿を見やすくするために白と黒に分ける工夫をしており、そのためにトーンは主に61番を使用している。線の太さを変えずに描くことが主義。 |
|||
== 作品 == |
== 作品 == |
2022年10月18日 (火) 10:19時点における版
きしもと まさし 岸本 斉史 | |
---|---|
生誕 |
1974年11月8日(50歳) 日本 岡山県勝田郡奈義町[1] |
国籍 | 日本 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1996年 - |
ジャンル | 少年漫画 |
代表作 | 『NARUTO -ナルト-』 |
受賞 |
|
岸本 斉史(きしもと まさし、1974年11月8日[1] - )は、日本の漫画家である。漫画家の岸本聖史は双子の弟[2]。代表作は『NARUTO -ナルト-』で、2019年に発行部数2億5000万部を突破。世界的に知名度が高く、23ヵ国以上で漫画販売、60ヵ国以上でアニメ放映、90ヵ国以上でライセンス提供が行なわれた[3]。
経歴
岡山県勝田郡にて双子の兄として誕生。幼少期より絵を愛していた[4]。
1996年に『カラクリ』が第132回 2月期ホップ☆ステップ賞にて佳作を受賞し、デビュー。1997年に『赤マルジャンプ』にて初の読み切り作品『NARUTO -ナルト-』を掲載。1999年に『週刊少年ジャンプ』にて『NARUTO -ナルト-』の本格連載を開始。2014年11月に50号掲載の699話・700話を以て『NARUTO -ナルト-』を完結させた。2015年にその成果を認められて芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した[5]。
2015年22・23合併号-32号に『週刊少年ジャンプ』にて『NARUTO -ナルト- 外伝 〜七代目火影と緋色の花つ月〜』を短期集中連載。2016年より『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』(『NARUTO -ナルト-』のその後を描いたスピンオフ)が『週刊少年ジャンプ』にて連載され、原作・監修を担当。2018年12月に自身による原作の新作『サムライ8 八丸伝』の連載を発表し、2019年24号-2020年17号に『週刊少年ジャンプ』にて連載。2019年に『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』が『Vジャンプ』に移籍し、『Vジャンプ』9月号より移籍後連載を開始。2020年に『Vジャンプ』12月号掲載『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』52話後に脚本を担当することになり、2021年より『NARUTO -ナルト-』シリーズに本格的に復帰することとなった[6]。
人物
- 武井宏之は「岸本斉史という人は歪みがなく、とても真正面で正直」と語っており、岸本のまっすぐな人間性は『NARUTO -ナルト-』主人公のうずまきナルトに投影されていると見られる[7]。フレデリック・トゥルモンドは「NARUTOの絵のクオリティは他の日本漫画と比較しても圧倒的」と評している[8]。
- 最も尊敬する漫画家は鳥山明であり「神様のような存在」と語っている[9]。『NARUTO』にも鳥山の代表作『ドラゴンボール』の影響が見られる。影響を受けた人物は鳥山明、大友克洋、沙村広明、西尾鉄也、沖浦啓之、森本晃司[10][11]。影響を受けた漫画・アニメは『ドラゴンボール』『幽☆遊☆白書』[12]『HUNTER×HUNTER』[12]『NINKU -忍空-』[13]『AKIRA』[14]『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』[14]『人狼 JIN-ROH』[14]。影響を受けた映画は北野武[14]、クエンティン・タランティーノ[14]、マイケル・ベイ[14]。
- 既婚者[15]。
作品
連載漫画
- NARUTO -ナルト-(1999年 - 2014年、週刊少年ジャンプ連載)
- サムライ8 八丸伝(2019年 - 2020年、週刊少年ジャンプ連載、原作)
読切漫画
- カラクリ(1998年、週刊少年ジャンプ掲載)
- ベンチ(2010年、週刊少年ジャンプ掲載)
- マリオ(2013年、ジャンプスクエア掲載)
- こちら葛飾区亀有公園前派出所[16](2016年、週刊少年ジャンプ増刊・『こち亀ジャンプ』掲載、岸本が寄稿した描き下ろしの読切)
画集
- UZUMAKI-Jump comics NARUTO(集英社、2004年7月発行)
- NARUTO-ナルト-イラスト集「NARUTO」(集英社、2009年8月発行)
その他
- ロック・リーの青春フルパワー忍伝(2012年、原作)
- ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-(2012年、企画・ストーリー・キャラクターデザイン)
- うちはサスケの写輪眼伝(2014年、原作)
- THE LAST -NARUTO THE MOVIE-(2014年、ストーリー総監修・キャラクターデザイン)
- 高嶋ちさ子「Strings on Fire」(2015年7月1日、アルバムジャケット画)[17]
- BORUTO -NARUTO THE MOVIE-(2015年、製作総指揮・脚本・キャラクターデザイン)
- BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-(2016年、原作・原案・監修)
- BORUTO-ボルト- -SAIKYO DASH GENERATIONS-(2017年、原作)
関連人物
アシスタント経験者
その他
- 相内優香:岸本より「NARUTOアナウンサー」として認定されている。
- 井島由佳:『NARUTO -ナルト-』に感銘を受けている。
脚注
- ^ a b まんがseek・日外アソシエーツ共著『漫画家人名事典』日外アソシエーツ、2003年2月25日初版発行、ISBN 4-8169-1760-8、121頁
- ^ 岸本聖史 著『666〜サタン〜』1巻おまけページより
- ^ “Annual Report 2008” (PDF) (英語). テレビ東京 - IR情報 - Annual Report. テレビ東京. pp. 13 (2008年3月31日). 2009年4月23日閲覧。、『岸本斉史×沙村広明対談』(少年ジャンプWEB)
- ^ 『NARUTO 秘伝・兵の書』211ページ
- ^ “平成26年度(第65回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について”. 文化庁 (2015年3月12日). 2015年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月12日閲覧。
- ^ “NARUTO・BORUTO【原作公式】 on Twitter: "漫画『BORUTO』について Vジャンプ12月号(11/21発売)掲載の『BORUTO』52話をもって、当初からの予定に則り、制作体制が変更となります。 ここまで脚本を務められた小太刀先生、本当にお疲れさまでした。 今後、岸本斉史先生の原案をもとに連載して参ります。" / Twitter”. web.archive.org (2022年8月1日). 2022年8月1日閲覧。
- ^ 『NARUTO 秘伝・皆の書 41ページ』
- ^ 『NARUTO 名言集 絆 ─KIZUNA─ 地ノ巻』
- ^ 『NARUTO 秘伝・兵の書』209ページ
- ^ 『NARUTO -ナルト-』岸本斉史の生い立ちヒストリーより
- ^ 『マンガ脳の鍛え方』104頁
- ^ a b 冨樫義博と対談した『NARUTO秘伝・皆の書 - オフィシャルプレミアムファンBOOK』収録の「二影対談」より
- ^ 「WEBアニメスタイル」の西尾鉄也のインタビューより
- ^ a b c d e f Los Angels Times Interview: The man behind 'Naruto'
- ^ 『NARUTO -ナルト-』53巻の作者コメントより
- ^ 秋本治原作の漫画。
- ^ “『NARUTO -ナルト-』作者・岸本斉史氏、高嶋ちさ子にジャケット画を提供”. ORICON (2015年7月3日). 2015年7月3日閲覧。
- ^ Naruto 6巻, 26ページ
- ^ Naruto 6巻, 66ページ
- ^ Naruto 6巻, 106ページ
- ^ Naruto 6巻, 146ページ
- ^ Naruto 13巻, 126ページ
- ^ Naruto 13巻, 165ページ
- ^ Naruto 24巻, 168ページ
- ^ Naruto 28巻, 28ページ
- ^ Naruto 43巻, 60ページ