「扶桑妻子殺害事件」の版間の差分
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事件発生は[[2022年]]([[令和]]4年)[[8月8日]]から9日までの間とされている<ref name="中日新聞2022-08-14"/>。愛知県丹羽郡扶桑町小淵の自宅で妻Aと口論になり、カッとなったXはAの首を絞めて殺害した。 |
事件発生は[[2022年]]([[令和]]4年)[[8月8日]]から9日までの間とされている<ref name="中日新聞2022-08-14"/>。愛知県丹羽郡扶桑町小淵の自宅で妻Aと口論になり、カッとなったXはAの首を絞めて殺害した。 |
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その後、Xは長女Bと長男Cを車で連れ出し殺害したとされている。[[司法解剖]]の結果、死因はAとCが頚部圧迫による[[窒息死]]とされ、Bは胸を刺されたことにより心臓の周囲に血液がたまって圧迫される「[[心タンポナーデ]]」とみられる<ref name="中日新聞2022-08-11"/>。また、Bには首を絞められた痕もあった<ref name="中日新聞2022-09-02/>。 |
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Xが向かったのは扶桑町の隣市である[[犬山市]]八曽の山林で、山中で行き詰まると、車ごと2人の[[遺体]]をその場に[[遺棄]]した。現場は[[中央自動車道]][[内津峠パーキングエリア]]から西に約500m、[[入鹿池]]から東に約3kmの[[市道]]で、普段は人通りが少ない<ref name="中日新聞2022-08-10"/>。Xの自宅からは直線距離で約13km離れた地点<ref name="中日新聞2022-08-11"/>。 |
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[[8月14日]]、県警はXをAへの殺人容疑で[[名古屋地方検察庁]]に送検した<ref name="中日新聞2022-08-15">『中日新聞』2022年8月15日朝刊第一社会面23頁「妻殺害容疑で逮捕の夫送検」</ref>。また、AがBとCより先に殺害された疑いが強いことが分かった<ref>{{Cite news |title=母親が先に殺害されたか 愛知の母子3人死亡 |newspaper=[[産経新聞]] |date=2022-08-14 |author=|url=https://www.sankei.com/article/20220814-J7RBVVIVLRNYROOSO474FNNPYA/ |access-date=2022-08-16}}</ref>。 |
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2022年9月29日 (木) 00:04時点における版
扶桑町母子3人殺人事件 | |
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容疑者Xが見つかった入鹿大橋 | |
場所 | 日本・愛知県丹羽郡扶桑町小淵、犬山市八曽 |
標的 | 扶桑町在住の一家3人 |
日付 | 2022年(令和4年)8月8日 - 8月9日 (UTC+9〈日本標準時〉) |
概要 | 配線工事業の男Xが自らの妻と長女、長男を殺害した。 |
攻撃手段 | 絞殺・刺殺 |
攻撃側人数 | 1人 |
死亡者 | 3人 |
被害者 | Xの妻Aと長女B、長男C |
犯人 | 男X(42歳)[1] |
容疑 | 殺人罪 |
動機 | 口論になりカッとなった(妻殺害の動機)[1]、犯罪者の子どもとして生きていくのがかわいそうだと思った(子供2人の殺害の動機)[2] |
対処 | 愛知県警察犬山警察署が逮捕[1]・名古屋地方検察庁に送検[3] |
扶桑町母子3人殺人事件(ふそうちょうぼしさんにんさつじんじけん)は、2022年(令和4年)8月8日から同月9日にかけて愛知県丹羽郡扶桑町で発生した殺人事件。
事件の経緯
発生
事件発生は2022年(令和4年)8月8日から9日までの間とされている[1]。愛知県丹羽郡扶桑町小淵の自宅で妻Aと口論になり、カッとなったXはAの首を絞めて殺害した。
その後、Xは長女Bと長男Cを車で連れ出し殺害したとされている。司法解剖の結果、死因はAとCが頚部圧迫による窒息死とされ、Bは胸を刺されたことにより心臓の周囲に血液がたまって圧迫される「心タンポナーデ」とみられる[4]。また、Bには首を絞められた痕もあった[5]。
Xが向かったのは扶桑町の隣市である犬山市八曽の山林で、山中で行き詰まると、車ごと2人の遺体をその場に遺棄した。現場は中央自動車道内津峠パーキングエリアから西に約500m、入鹿池から東に約3kmの市道で、普段は人通りが少ない[6]。Xの自宅からは直線距離で約13km離れた地点[4]。
発覚
8月9日午後4時50分頃、崖から落ちそうになっているXの車を通りがかった男性が発見し、警察に通報した[6]。警察が駆けつけたところ、乗用車の後部座席にBとCが倒れており、その場で死亡が確認された。Bの首あたりに血痕があり、発見時は死後数時間経っていたとみられる。車はエンジンがかかったままで、右前輪が道路から外れて宙に浮いた状態だった。ドアは無施錠で、2人は後部座席の足元に頭を同じ向きにして倒れていた。
9日深夜、警察が車の名義をたどって自宅を調べた結果、Aの遺体が2階の一室で横たわった状態で発見された[3]。発見時、自宅の玄関は施錠されていたという。
8月10日、愛知県警察犬山警察署はBとCの遺体について、扶桑町の小学4年生と1年生の姉弟と確認したと発表した[4]。この時点でXとは連絡が取れない状態になっており、県警はXが何らかの事情を知っているとみて捜索を始めた。この日は車が見つかった山林を30人態勢で捜索したがXを見つけることはできなかった[4]。
事件後のXの行動
自殺を図るも死にきれなかったXは、周囲との連絡を絶ち、現場周辺で野宿などをして潜伏していたとみられている[1]。入鹿大橋の真下で焚き火の跡が見つかったほか、周辺には自ら切ったであろう頭髪が散乱するなど異様な光景がのちに発見された[7]。
事件の収束
出頭・逮捕
8月13日午前8時過ぎ、Xは「入鹿池の赤い橋(入鹿大橋)にいる」と親族に電話。この橋は子2人の遺体が見つかった現場から約2.5km離れた入鹿池の東端にあり、警察が重点的に捜索していた範囲からは外れていた。Xは迎えに行った親族に連れられて9時半頃犬山警察署に出頭、Aへの殺人容疑で逮捕された[1][8][9]。Xの首や腕には深い切り傷があり、病院で治療を受けた。「自分で傷つけた」と話しており、犯行後に自殺を図ったとみられる。Xは容疑を認め、犯行動機について「口論になり、カッとなって殺した」と供述した。
逮捕後
8月14日、県警はXをAへの殺人容疑で名古屋地方検察庁に送検した[3]。また、AがBとCより先に殺害された疑いが強いことが分かった[10]。
9月1日、県警はBとCへの殺人容疑でXを再逮捕した[5]。Xは容疑を認め、「犯罪者の子どもとして生きていくのがかわいそうだと思った」などと供述した[2]。
9月14日、名古屋地検はXの刑事責任能力を調べるため、名古屋地方裁判所に鑑定留置を請求し、認められた[11][12]。期間は2023年(令和4年)1月13日まで。
加害者X
生い立ち
X家は地元の名士で、Xの祖父はメッキ工場を経営しながら町議会議員も務めた[7]。Xの父親も工場で働いていたが、工場は閉めて今は住宅地になっている。Xは2人兄弟の末っ子で、無口で大人しい性格だった。
事件までの動向
Xは2016年まで愛知県津島市にあるアパートで妻と長女の3人で暮らしていたが、長男を授かったことを機に扶桑町の実家近くに住宅ローンを組んでマイホームを新築した[7]。Xは電気工事の仕事をしていて、早朝から深夜まで働く様子が目撃されている。X一家について、近所の住人は口を揃えて「仲のいい家族だった」と証言しており、Xは自作の鉄棒がある庭でよく子供たちと楽しそうに遊んでいたという。事件発生に至るまで言い争うような声は聞かれていない。事件直前の8月6日には親子で木曽川扶桑緑地公園で行われたイベント「KISOGAWAリバーサイドマーケットFUSO」を訪れていた[4]。
関連項目
- 愛知県蟹江町母子3人殺傷事件 - 本事件と同様、愛知県内で発生した一家殺傷事件。
- 愛知豊明母子4人殺人放火事件 - 同上。未解決事件。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f 『中日新聞』2022年8月14日朝刊第一社会面23頁「扶桑3人死亡事件 出頭した夫を逮捕」
- ^ a b “「犯罪者の子どもとして生きていくのかわいそう」逮捕の父親が供述 愛知・扶桑町母子3人遺体で発見”. メ~テレ. (2022年9月3日) 2022年9月7日閲覧。
- ^ a b c 『中日新聞』2022年8月15日朝刊第一社会面23頁「妻殺害容疑で逮捕の夫送検」
- ^ a b c d e 『中日新聞』2022年8月11日朝刊第一社会面29頁「遺体は小学生姉弟 自宅で母親も死亡」
- ^ a b 『中日新聞』2022年9月2日朝刊第一社会面27頁「扶桑3人死亡父再逮捕」
- ^ a b 『中日新聞』2022年8月10日朝刊第一社会面25頁「犬山 車内に男女遺体」
- ^ a b c “《愛知・母子3人殺人事件》「夜になると景色が一変して…」“ぴょんぴょん婆”“トランペット小僧”が出現する“有名心霊スポット”で、またも繰り返された悲劇”. 文春オンライン. (2022年8月20日) 2022年8月21日閲覧。
- ^ “行方不明の父親が見つかり警察が事情聴く 愛知県扶桑町の母子3人死亡事件”. 名古屋テレビ放送. (2022年8月13日) 2022年8月16日閲覧。
- ^ “愛知母子3人死亡、42歳父逮捕 殺人容疑、県警に出頭”. 共同通信. (2022年8月13日) 2022年8月16日閲覧。
- ^ “母親が先に殺害されたか 愛知の母子3人死亡”. 産経新聞. (2022年8月14日) 2022年8月16日閲覧。
- ^ 『中日新聞』2022年9月15日朝刊第一社会面27頁「扶桑の母子死亡、父を鑑定留置」
- ^ “妻と2人の子どもを殺害容疑 男を鑑定留置 責任能力を調べる 名古屋地検”. メ~テレ. (2022年9月14日) 2022年9月15日閲覧。