コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「ながたんと青と-いちかの料理帖-」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
あらすじ: 微修正
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集
出典と制作背景追加など
1行目: 1行目:
{{Infobox animanga/Header
{{Infobox animanga/Header
|タイトル=ながたんと青と-いちかの料理帖-
| タイトル = ながたんと青と-いちかの料理帖-
|ジャンル=戦後[[年の差婚]]・[[料理漫画]]
| ジャンル = 戦後[[年の差婚]]{{R|realsound20211121}}・[[料理漫画]]{{R|kodansha20180713}}
}}
}}
{{Infobox animanga/Manga
{{Infobox animanga/Manga
|出版社={{flagicon|JPN}}[[講談社]]
| 出版社 = {{flagicon|JPN}}[[講談社]]
|作者=磯谷友紀
| 作者 = [[磯谷友紀]]
| 掲載誌 = [[Kiss (雑誌)|Kiss]]
|作画=
| 開始号 = 2017年12月号
|掲載誌=[[Kiss (雑誌)|Kiss]]
| 終了号 =
|開始号=2017年12月号
| 開始日 = 2017年10月25日{{R|natalie20181025}}
|終了号=
|開始日=
| 終了 =
| 巻数 = 既刊7巻(2021年10月13日現在)
|終了日=
|巻数=既刊7巻(2021年11月13日現在)
}}
}}
{{Infobox animanga/Footer
{{Infobox animanga/Footer
| ウィキプロジェクト =[[プロジェクト:漫画|漫画]]
| ウィキプロジェクト = [[プロジェクト:漫画|漫画]]
| ウィキポータル = [[Portal:漫画|漫画]]
| ウィキポータル = [[Portal:漫画|漫画]]
}}
}}
『'''ながたんと青と-いちかの料理帖-'''』(ながたんとあおと いちかのりょうりちょう)は、[[磯谷友紀]]による戦後を舞台にした[[恋愛]][[料理漫画]]。『[[Kiss (雑誌)|Kiss]]』([[講談社]])にて、2017年12月号から連載中<ref>{{Cite web|title=干物女がママになって帰ってきた「ホタルノヒカリ」続編&磯谷友紀の新連載も|url=https://natalie.mu/comic/news/254137|website=コミックナタリー|accessdate=2021-12-01|language=ja|first=Natasha|last=Inc}}</ref>
『'''ながたんと青と-いちかの料理帖-'''』(ながたんとあおと いちかのりょうりちょう)は、[[磯谷友紀]]による[[日本]][[漫画]]作品。『[[Kiss (雑誌)|Kiss]]』([[講談社]])にて、2017年12月号から連載中<ref name="natalie20181025">{{Cite web|title=干物女がママになって帰ってきた「ホタルノヒカリ」続編&磯谷友紀の新連載も|url=https://natalie.mu/comic/news/254137|website=コミックナタリー|accessdate=2021-12-01|language=ja|first=Natasha|last=Inc}}</ref>。戦後の京都・東山を舞台にした[[恋愛]]・[[料理漫画]]{{R|natalie20181025|kodansha20180713}}。


[[年の差婚]]を題材にした恋愛作品でありながら、作中の端々に料理の作り方が挟まれており[[料理漫画]]としても成立しており、老舗料亭を舞台に繰り広げる物語は「まるで朝ドラ!」という評価もある<ref>{{Cite web|title=まるで朝ドラ! 老舗料亭を舞台に繰り広げられる年の差夫婦の物語『ながたんと青と』のエネルギー(リアルサウンド)|url=https://news.yahoo.co.jp/articles/0205d4599cb309900563d24420984a9b81d7d32a|website=Yahoo!ニュース|accessdate=2021-12-01|language=ja}}</ref>。
[[年の差婚]]を題材にした恋愛作品でありながら、作中の端々に料理の作り方が挟まれており[[料理漫画]]としても成立しており、老舗料亭を舞台に繰り広げる物語は「まるで朝ドラ!」という評価もある<ref name="realsound20211121">{{Cite web|title=まるで朝ドラ! 老舗料亭を舞台に繰り広げられる年の差夫婦の物語『ながたんと青と』のエネルギー|url=https://realsound.jp/book/2021/11/post-906354.html|website=リアルサウンド|publisher=blueprint|date=2021-11-21|accessdate=2021-12-02}}</ref>。


2021年10月、『Kiss』が2022年に創刊30周年を迎えることを記念し、[[BE:FIRST]]とコラボレートした企画が開催<ref name="natalie20211025">{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/450708|title=Kiss創刊30周年記念でボーイズグループ・BE:FIRSTとコラボ、撮り下ろし特典しおりなど|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2021-10-25|accessdate=2021-12-02}}</ref>。本作はグループのメンバーのRYUHEIとコラボレートしている{{R|natalie20211025}}。同誌2022年1月号では「7作品のキャラクターをイメージした衣装」のピンナップが掲載され、周の衣装をRYUHEIが着用している<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/454957|title=Kiss×BE:FIRSTのコラボピンナップ、7作品のキャラクターをイメージした衣装で登場|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2021-11-25|accessdate=2021-12-02}}</ref>。
== あらすじ==

時は戦後の[[1951年]]([[昭和]]26年)。京都の東山にある老舗料亭の長女「桑乃木いち日」は34才。戦争で前の旦那と死別後、実家を継がず近所のホテルの厨房で前菜係の料理人として働いていた。そんなある日、妹の「ふた葉」に大阪でホテルを経営する山口家の次男との縁談話が持ち上がる。
== あらすじ ==
時は戦後の[[1951年]][[昭和]]26年。京都の東山にある老舗料亭の長女「桑乃木いち日」は34才。戦争で前の旦那と死別後、実家を継がず近所のホテルの厨房で前菜係の料理人として働いていた。そんなある日、妹の「ふた葉」に大阪でホテルを経営する山口家の次男との縁談話が持ち上がる。


しかし当日の見合いに現れたのは次男ではなく三男の「周」で、しかもまだ19歳で学生。彼の青臭く生意気な態度に、いち日は不躾な態度を取ってしまう。お見合いは破談かと思われたその直後、ふた葉は書き置きを残し店の料理人と駆け落ちし家を出ていってしまう。
しかし当日の見合いに現れたのは次男ではなく三男の「周」で、しかもまだ19歳で学生。彼の青臭く生意気な態度に、いち日は不躾な態度を取ってしまう。お見合いは破談かと思われたその直後、ふた葉は書き置きを残し店の料理人と駆け落ちし家を出ていってしまう。
29行目: 30行目:
その後伯母の思いつきと周本人の思惑で、いち日が代わりに彼を婿として受け入れることになる。お互い好きな人はいるが、それでも構わないという条件で。かくして15歳差の、年の差夫婦の運命や如何に。
その後伯母の思いつきと周本人の思惑で、いち日が代わりに彼を婿として受け入れることになる。お互い好きな人はいるが、それでも構わないという条件で。かくして15歳差の、年の差夫婦の運命や如何に。


==登場人物==
== 登場人物 ==
{{独自研究|section=1|date=2021年12月}}
;桑乃木いち日(くわのき いちか)
;桑乃木いち日(くわのき いちか)
:京都の老舗料亭「桑乃木」の長女、連載開始時34才。前の旦那は戦争で亡くなりそれをきっかけに家を出てホテルの料理人として働いていたが、妹の代わりに15才年下の山口周と再婚、その後実家の料理人として復帰することになる。料理の腕は確かだが、女性が洋食のコックをすることに引け目を感じるなど、やや保守的な考えかたの持ち主で、しばしば夫の周と意見が対立する。
:京都の老舗料亭「桑乃木」の長女、連載開始時34才<ref name="kodansha20200214">{{Cite web|url=https://news.kodansha.co.jp/8143|title=年下男子の童貞こじらせ、不器用な恋。15歳差の夫婦の物語、艶めく最新刊|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|date=2020-02-14|accessdate=2021-12-02}}</ref>。前の旦那は戦争で亡くなりそれをきっかけに家を出てホテルの料理人として働いていたが、妹の代わりに15才年下の山口周と再婚、その後実家の料理人として復帰することになる。料理の腕は確かだが、女性が洋食のコックをすることに引け目を感じるなど、やや保守的な考えかたの持ち主で、しばしば夫の周と意見が対立する。
:タイトルにある「ながたん」は京言葉で「包丁」ので、いち日のを指すと思われる(作中でも前の旦那が出兵前に、いち日に包丁を送るエピソードがある)
:タイトルにある「ながたん」は京言葉で「包丁」のこと<ref name="kodansha20180713">{{Cite web|url=https://news.kodansha.co.jp/6298|title=19歳♂×34歳♀の政略結婚物語が、極上の飯テロを発生中!『ながたんと青と』|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|date=2018-07-13|accessdate=2021-12-02}}</ref>、いち日のことを指すと思われる(作中でも前の旦那が出兵前に、いち日に包丁を送るエピソードがある)
;山口周(やまぐち あまね)
;山口周(やまぐち あまね)
:いち日の夫。大阪でホテルを経営する山口家の三男で連載開始時は19才の大学生。「桑乃木」の見た目や中身の古さを批判する一方で、先進的なアイデアの持ち主であり頭の回転も早く、「桑乃木」を改革して実家を見返してやろうという野心も持つ。
:いち日の夫。大阪でホテルを経営する山口家の三男で連載開始時は19才の大学生{{R|kodansha20180713}}。「桑乃木」の見た目や中身の古さを批判する一方で、先進的なアイデアの持ち主であり頭の回転も早く、「桑乃木」を改革して実家を見返してやろうという野心も持つ。
:タイトルの「青と」は京言葉で「青唐辛子」のであり、彼の青臭い考え方に対して、いち日が作中で命名している。
:タイトルの「青と」は京言葉で「青唐辛子」のことであり、彼の青臭い考え方に対して、いち日が作中で命名している{{R|kodansha20180713|kodansha20200214}}
;戸川(とがわ)
;戸川(とがわ)
:先代の父のころから「桑乃木」で働く料理長。外国人が嫌いで、積極的に外国の客を受け入れようとする周と対立する。
:先代の父のころから「桑乃木」で働く料理長。外国人が嫌いで、積極的に外国の客を受け入れようとする周と対立する。
42行目: 44行目:
;丸川町子(まるかわ まちこ)
;丸川町子(まるかわ まちこ)
:いち日の父方の伯母。「桑乃木」を守るため、ふた葉失踪の後、周といち日の結婚を強引に進めた張本人。
:いち日の父方の伯母。「桑乃木」を守るため、ふた葉失踪の後、周といち日の結婚を強引に進めた張本人。

== 制作背景 ==
=== 制作 ===
作者の磯谷は「久しぶりに恋愛ものを描こう」と考え、本作を構想<ref name="1kan187">{{Harvnb|第1巻|2018a|p=187|loc=ながたんと青と 1巻あとがき}}</ref>。いつか描いてみたい題材であった「料亭」と、「戦後」や「メガネ」や「年の差」や「京都」など、磯谷の「好きなものしか入れない」作品として制作されている{{R|1kan187}}。磯谷は実際に京都の料亭「木乃婦」に取材を行い執筆をしているが、作中の「桑乃木」は「木乃婦」より古い建築物を参考にしている{{R|1kan187}}。

=== 料理について ===
作中に登場する料理は「料亭の料理」であるため、29rotieの料理人である江澤が料理を作り、撮影して描かれている<ref name="2kan173">{{Harvnb|第2巻|2018b|p=173|loc=あとがき}}</ref>。作中に登場する料理のレシピは読者に実際に作ってもらえるよう、「昭和中期と現代を少し混ぜるような形で作っていただいている」という{{R|realsound20211121}}<ref>{{Harvnb|第5巻|2020|p=175|loc=ながたんと青と⑤あとがき}}</ref>。作中の家の場面で周が作る料理は、磯谷が作っている{{R|2kan173}}。


== 書誌情報 ==
== 書誌情報 ==
* 磯谷友紀 『ながたんと青と-いちかの料理帖-』講談社〈KC Kiss〉、既刊7巻(2021年10月13日現在)
* 磯谷友紀 『ながたんと青と-いちかの料理帖-』講談社〈KC Kiss〉、既刊7巻(2021年10月13日現在)
*# {{wikicite|ref={{SfnRef|第1巻|2018a}}|reference=2018年7月13日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000311913|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(1)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-512160-3}}}}
*# 2018年7月13日発売、{{ISBN2|978-4-06-512160-3}}
*# {{wikicite|ref={{SfnRef|第2巻|2018b}}|reference=2018年12月13日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000317975|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(2)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-513901-1}}}}
*# 2018年12月13日発売、{{ISBN2|978-4-06-513901-1}}
*# 2019年7月12日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000322994|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(3)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-516253-8}}
*# 2019年7月12日発売、{{ISBN2|978-4-06-516253-8}}
*# 2020年2月13日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000333479|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(4)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-518622-0}}
*# 2020年2月13日発売、{{ISBN2|978-4-06-518622-0}}
*# {{wikicite|ref={{SfnRef|第5巻|2020}}|reference=2020年9月11日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000344520|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(5)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-520751-2}}}}
*# 2020年9月11日発売、{{ISBN2|978-4-06-520751-2}}
*# 2021年3月12日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000350280|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(6)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-522783-1}}
*# 2021年3月12日発売、{{ISBN2|978-4-06-522783-1}}
*# 2021年10月13日発売<ref>{{Cite web|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000356899|title=『ながたんと青と-いちかの料理帖-(7)』(磯谷 友紀)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2021-12-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-06-525691-6}}
*# 2021年10月13日発売、{{ISBN2|978-4-06-525691-6}}

単行本第2巻の帯では、[[斉藤壮馬]]が推薦のコメントを寄せている{{R|2kan173}}。


== 出典 ==
== 出典 ==
60行目: 71行目:
* [https://comic-days.com/volume/10834108156631771717 ながたんと青と-いちかの料理帖-] -[[コミックDAYS]]
* [https://comic-days.com/volume/10834108156631771717 ながたんと青と-いちかの料理帖-] -[[コミックDAYS]]


{{Kiss連載中}}
{{Manga-stub}}
{{Manga-stub}}
{{デフォルトソート:なかたんとあおと}}
{{デフォルトソート:なかたんとあおと}}
[[Category:漫画作品 な|かたんとあおと]]
[[Category:漫画作品 な|かたんとあおと]]
[[Category:2017年の漫画]]
[[Category:Kiss]]
[[Category:飲食店を舞台とした漫画作品]]
[[Category:飲食店を舞台とした漫画作品]]
[[Category:恋愛漫画]]
[[Category:恋愛漫画]]
[[Category:料理・グルメ漫画]]
[[Category:料理・グルメ漫画]]
[[Category:Kiss]]
[[Category:京都府を舞台とした漫画作品]]
[[Category:継続中の作品]]
[[Category:継続中の作品]]

2021年12月2日 (木) 07:13時点における版

ながたんと青と-いちかの料理帖-
ジャンル 戦後年の差婚[1]料理漫画[2]
漫画
作者 磯谷友紀
出版社 日本の旗講談社
掲載誌 Kiss
発表号 2017年12月号 -
発表期間 2017年10月25日[3] -
巻数 既刊7巻(2021年10月13日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

ながたんと青と-いちかの料理帖-』(ながたんとあおと いちかのりょうりちょう)は、磯谷友紀による日本漫画作品。『Kiss』(講談社)にて、2017年12月号から連載中[3]。戦後の京都・東山を舞台にした恋愛料理漫画[3][2]

年の差婚を題材にした恋愛作品でありながら、作中の端々に料理の作り方が挟まれており料理漫画としても成立しており、老舗料亭を舞台に繰り広げる物語は「まるで朝ドラ!」という評価もある[1]

2021年10月、『Kiss』が2022年に創刊30周年を迎えることを記念し、BE:FIRSTとコラボレートした企画が開催[4]。本作はグループのメンバーのRYUHEIとコラボレートしている[4]。同誌2022年1月号では「7作品のキャラクターをイメージした衣装」のピンナップが掲載され、周の衣装をRYUHEIが着用している[5]

あらすじ

時は戦後の1951年昭和26年)。京都の東山にある老舗料亭の長女「桑乃木いち日」は34才。戦争で前の旦那と死別後、実家を継がず近所のホテルの厨房で前菜係の料理人として働いていた。そんなある日、妹の「ふた葉」に大阪でホテルを経営する山口家の次男との縁談話が持ち上がる。

しかし当日の見合いに現れたのは次男ではなく三男の「周」で、しかもまだ19歳で学生。彼の青臭く生意気な態度に、いち日は不躾な態度を取ってしまう。お見合いは破談かと思われたその直後、ふた葉は書き置きを残し店の料理人と駆け落ちし家を出ていってしまう。

その後伯母の思いつきと周本人の思惑で、いち日が代わりに彼を婿として受け入れることになる。お互い好きな人はいるが、それでも構わないという条件で。かくして15歳差の、年の差夫婦の運命や如何に。

登場人物

桑乃木いち日(くわのき いちか)
京都の老舗料亭「桑乃木」の長女、連載開始時34才[6]。前の旦那は戦争で亡くなりそれをきっかけに家を出てホテルの料理人として働いていたが、妹の代わりに15才年下の山口周と再婚、その後実家の料理人として復帰することになる。料理の腕は確かだが、女性が洋食のコックをすることに引け目を感じるなど、やや保守的な考えかたの持ち主で、しばしば夫の周と意見が対立する。
タイトルにある「ながたん」は京言葉で「包丁」のことで[2]、いち日のことを指すと思われる(作中でも前の旦那が出兵前に、いち日に包丁を送るエピソードがある)。
山口周(やまぐち あまね)
いち日の夫。大阪でホテルを経営する山口家の三男で連載開始時は19才の大学生[2]。「桑乃木」の見た目や中身の古さを批判する一方で、先進的なアイデアの持ち主であり頭の回転も早く、「桑乃木」を改革して実家を見返してやろうという野心も持つ。
タイトルの「青と」は京言葉で「青唐辛子」のことであり、彼の青臭い考え方に対して、いち日が作中で命名している[2][6]
戸川(とがわ)
先代の父のころから「桑乃木」で働く料理長。外国人が嫌いで、積極的に外国の客を受け入れようとする周と対立する。
桑乃木ふた葉(くわのき ふたば)
いち日の妹、連載開始時29才。周とのお見合いをきっかけに、実家の料理人の慎太郎と駆け落ちして家を出ていってしまう。
丸川町子(まるかわ まちこ)
いち日の父方の伯母。「桑乃木」を守るため、ふた葉失踪の後、周といち日の結婚を強引に進めた張本人。

制作背景

制作

作者の磯谷は「久しぶりに恋愛ものを描こう」と考え、本作を構想[7]。いつか描いてみたい題材であった「料亭」と、「戦後」や「メガネ」や「年の差」や「京都」など、磯谷の「好きなものしか入れない」作品として制作されている[7]。磯谷は実際に京都の料亭「木乃婦」に取材を行い執筆をしているが、作中の「桑乃木」は「木乃婦」より古い建築物を参考にしている[7]

料理について

作中に登場する料理は「料亭の料理」であるため、29rotieの料理人である江澤が料理を作り、撮影して描かれている[8]。作中に登場する料理のレシピは読者に実際に作ってもらえるよう、「昭和中期と現代を少し混ぜるような形で作っていただいている」という[1][9]。作中の家の場面で周が作る料理は、磯谷が作っている[8]

書誌情報

  • 磯谷友紀 『ながたんと青と-いちかの料理帖-』講談社〈KC Kiss〉、既刊7巻(2021年10月13日現在)
    1. 2018年7月13日発売[10]ISBN 978-4-06-512160-3
    2. 2018年12月13日発売[11]ISBN 978-4-06-513901-1
    3. 2019年7月12日発売[12]ISBN 978-4-06-516253-8
    4. 2020年2月13日発売[13]ISBN 978-4-06-518622-0
    5. 2020年9月11日発売[14]ISBN 978-4-06-520751-2
    6. 2021年3月12日発売[15]ISBN 978-4-06-522783-1
    7. 2021年10月13日発売[16]ISBN 978-4-06-525691-6

単行本第2巻の帯では、斉藤壮馬が推薦のコメントを寄せている[8]

出典

  1. ^ a b c まるで朝ドラ! 老舗料亭を舞台に繰り広げられる年の差夫婦の物語『ながたんと青と』のエネルギー”. リアルサウンド. blueprint (2021年11月21日). 2021年12月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e 19歳♂×34歳♀の政略結婚物語が、極上の飯テロを発生中!『ながたんと青と』”. 講談社コミックプラス. 講談社 (2018年7月13日). 2021年12月2日閲覧。
  3. ^ a b c Inc, Natasha. “干物女がママになって帰ってきた「ホタルノヒカリ」続編&磯谷友紀の新連載も”. コミックナタリー. 2021年12月1日閲覧。
  4. ^ a b “Kiss創刊30周年記念でボーイズグループ・BE:FIRSTとコラボ、撮り下ろし特典しおりなど”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年10月25日). https://natalie.mu/comic/news/450708 2021年12月2日閲覧。 
  5. ^ “Kiss×BE:FIRSTのコラボピンナップ、7作品のキャラクターをイメージした衣装で登場”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年11月25日). https://natalie.mu/comic/news/454957 2021年12月2日閲覧。 
  6. ^ a b 年下男子の童貞こじらせ、不器用な恋。15歳差の夫婦の物語、艶めく最新刊”. 講談社コミックプラス. 講談社 (2020年2月14日). 2021年12月2日閲覧。
  7. ^ a b c 第1巻 2018a, p. 187, ながたんと青と 1巻あとがき
  8. ^ a b c 第2巻 2018b, p. 173, あとがき
  9. ^ 第5巻 2020, p. 175, ながたんと青と⑤あとがき
  10. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(1)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。
  11. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(2)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。
  12. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(3)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。
  13. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(4)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。
  14. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(5)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。
  15. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(6)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。
  16. ^ 『ながたんと青と-いちかの料理帖-(7)』(磯谷 友紀)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月2日閲覧。

外部リンク