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「オノマクリトス」の版間の差分

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== パウサニアスの記述 ==
== パウサニアスの記述 ==
[[パウサニアス]]は、'''オノマクリトス'''がムーサイオス作と称して詩を贋作したと記している<ref>[[パウサニアス]] [http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text.jsp?doc=Paus.+1.22.7 Pausanias 1.22.7]</ref>。また、[[リュコスラ]]([[:en:Lycosura|Lycosura]])に[[ティーターン]]族の[[アニュトス]]([[:en:Anytos|Anytos]])の像があることを説明する中で、パウサニアスは、「ティーターンという名は、ホメロスから'''オノマクリトス'''が採ったものだが、彼は[[ディオニューソス]]信仰の[[オルギア]]を通して、ティーターンを神に試練を与える者とした<ref>[[パウサニアス]] [http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text.jsp?doc=Paus.+8.37.5 Pausanias 8.37.5]</ref>」と述べている。
[[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]]は、'''オノマクリトス'''がムーサイオス作と称して詩を贋作したと記している<ref>[[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]] [http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text.jsp?doc=Paus.+1.22.7 Pausanias 1.22.7]</ref>。また、[[リュコスラ]]([[:en:Lycosura|Lycosura]])に[[ティーターン]]族の[[アニュトス]]([[:en:Anytos|Anytos]])の像があることを説明する中で、パウサニアスは、「ティーターンという名は、ホメロスから'''オノマクリトス'''が採ったものだが、彼は[[ディオニューソス]]信仰の[[オルギア]]を通して、ティーターンを神に試練を与える者とした<ref>[[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]] [http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text.jsp?doc=Paus.+8.37.5 Pausanias 8.37.5]</ref>」と述べている。


== 出典・脚注 ==
== 出典・脚注 ==

2021年11月15日 (月) 10:58時点における最新版

オノマクリトスギリシャ語: Ὀνομάκριτος, ラテン文字転写: Onomacritos, Onomakritos, 紀元前530年頃 - 紀元前480年)は、古代ギリシア神託編纂者。アテナイ僭主ペイシストラトスの家中に育った。後にホメーロスの詩とされるものの原型を用意したと言われており、古い神託や詩歌の熱心な収集者であると同時に、贋作者でもあった。

ヘロドトスの記述

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ヘロドトスは、オノマクリトスムーサイオス(Musaeus)の神託の編纂のためにペイシストラトスに雇われたが、その際に自作の贋作を書き込んだことが、ヘルミオネのラスス(Lasus of Hermione)に露見した、と記している。このため、オノマクリトスはペイシストラトスの息子ヒッピアスによってアテナイから追放された。後にヒッピアスらペイシストラトスの一族がアテナイから追放され、アケメネス朝ペルシアを頼って逃れると、オノマクリトスは彼らと和解した。ヘロドトスによれば、オノマクリトスは神託によってペルシア王クセルクセス1世を唆し、ギリシアへの遠征(ペルシア戦争)を決心させたという[1]

パウサニアスの記述

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パウサニアスは、オノマクリトスがムーサイオス作と称して詩を贋作したと記している[2]。また、リュコスラ(Lycosura)にティーターン族のアニュトス(Anytos)の像があることを説明する中で、パウサニアスは、「ティーターンという名は、ホメロスからオノマクリトスが採ったものだが、彼はディオニューソス信仰のオルギアを通して、ティーターンを神に試練を与える者とした[3]」と述べている。

出典・脚注

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参考文献

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  • Herodotus 7.6;
  • Pausanias 1.22.7, 8.37.5
  • Peck, Harry Thurston (1898). Harpers Dictionary of Classical Antiquities. New York: Harper and Brothers 
  • Harrison, Jane Ellen (1903). Prolegomena to the Study of Greek Religion. Cambridge: Cambridge University Press