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[[2004年]]には、[[ティムール・ベクマンベトフ]]監督により映画化された。ロシアでは『[[ハリー・ポッター]]』『[[ロード・オブ・ザ・リング (2001年の映画)|ロード・オブ・ザ・リング]]』をしのぐ大ヒット映画となった。[[2005年]]のブリュッセル国際ファンタジー映画祭で銀鴉賞を受賞した。また、第77回(2004年度)[[アカデミー賞]]の[[アカデミー外国語映画賞|外国語映画賞]]のロシア代表に選出された<!--(しかし、ノミネートまで至らず)-->。その後、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では2006年2月17日に3館で公開され、週末[[興行成績]]で初登場51位になった。公開3週目には上映館を158館まで増やし、週末興行成績29位まで上った。日本では2006年4月1日に[[TOHOシネマズ|お台場シネマメディアージュ]]([[メディアージュ]]内)ほか全国で公開された。 |
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[[2008年]][[2月]]には第2作目となる『[[デイ・ウォッチ]]』が公開された。 |
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2021年9月28日 (火) 08:28時点における最新版
『ナイト・ウォッチ』(原題:Ночной Дозор (英字表記:Nochnoy Dozor/Nochnoi Dozor) / 英語題:Night Watch)は、ロシアの作家セルゲイ・ルキヤネンコによって書かれたファンタジー小説。ロシアで300万部を売り上げ大ヒットした。1999年にロシアのSF大賞である「遍歴者賞」を受賞している。本作は、シリーズ3部作の第1作目で、この後『デイ・ウォッチ』 (Дневной Дозор / Day Watch) 、『ダスク・ウォッチ』 (Сумеречный Дозор / Dusk Watch) と続き、その後『ファイナル・ウォッチ』 (Последний Дозор / Final Watch) で終わる。
ストーリー
[編集]人間として生まれながら特殊な超能力に目覚めた異人(アザーズ)たちは、“光の勢力”と“闇の勢力”に分かれ、長い間敵対してきた。しかし、1000年前、ようやく休戦協定が結ばれ、以降、“光”と“闇”の勢力はお互いを監視しあうことで均衡を保ってきた。光が闇(ナイト)を監視するのが「ナイト・ウォッチ」(ナイト・パトロール)。一方、闇が光(デイ)を監視するのが「デイ・ウォッチ」(デイ・パトロール)と呼ばれる。
魔術師、呪術師、吸血鬼などが総出演する、オカルト要素が満載のバトルファンタジー。ただ、登場人物たちは、変身能力や不老不死などの超能力を持ちながら、争いを回避するために設けられたルールにがんじがらめに縛られ、能力を謳歌するどころか、人間以上に悲哀、苦悩にまみれながら生きている。
映画版でゲッサーを演じるウラジーミル・メニショフは、アカデミー賞外国語映画賞『モスクワは涙を信じない』の監督としても有名。
アントン役のコンスタンチン・ハベンスキーは、テレビ・映画で大活躍している。
映画化
[編集]2004年には、ティムール・ベクマンベトフ監督により映画化された。ロシアでは『ハリー・ポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』をしのぐ大ヒット映画となった。2005年のブリュッセル国際ファンタジー映画祭で銀鴉賞を受賞した。また、第77回(2004年度)アカデミー賞の外国語映画賞のロシア代表に選出された。その後、アメリカでは2006年2月17日に3館で公開され、週末興行成績で初登場51位になった。公開3週目には上映館を158館まで増やし、週末興行成績29位まで上った。日本では2006年4月1日にお台場シネマメディアージュ(メディアージュ内)ほか全国で公開された。
2008年2月には第2作目となる『デイ・ウォッチ』が公開された。
原作と映画版の違いなど
[編集]原作者コメンタリーなど、下記の内容が言及されている。
※原作者=映画版脚本執筆者
- 橋の上の戦闘
- 古典的なフェンシングプレイヤーや、鎧好きの人たちを集めて撮影した。原作ではこぢんまりした戦闘をイメージしていたが、映画のシーンを作者は気に入っているという。
- 魔女をたずねるアントン
- 映画版オリジナル。原作では不明。
- 地下鉄の出口の警察官
- 映画版で作者が気にいっていないシーン。コメンタリーで2度も言及している。異種は人間をコントロールできるため、血を吐いたりするアントンが気に食わないという。
- ゲッサー
- およそ3000歳。チベットの英雄、ゲサル王(Gesar)をイメージしたので、原作ではアジア人のよう。映画ではロシア人。
- 大きな罪を消す任務
- スヴェトラーナの渦が大きくなるまで対処しないのは、実はオリガのため。 大きな罪を負っているので、建前上、大きなことをやり遂げないと許されない。原作者によれば、ゲッサーはオリガを愛しているとのこと。
- オリガの魔力
- 作者コメンタリーによると、ゲッサーとどちらが強いか言及されていないが、同規模の能力を持つかもしれない魔女。映画でスヴェトラーナが母の病について告白して呪いが解けたシーンは、実はオリガが呪いを解いたという。決して、誰が呪いをかけたかわかっただけで解けるものではない。
- 災害
- スヴェトラーナの呪いによる災害は、闇側にも嫌なことであるため、映画では、ザヴロンはゲッサーと協力するため会合を行った。
- オリガ
- ふくろうから人間に戻るとき、映画では服を着ていない状態で戻るが、原作ではふくろうになったときの服装のまま人間に戻る。原作では1日に30分しか人間になれない。
- 異界
- 作者的なイメージは、ロード・オブ・ザ・リングの指輪をはめたときのイメージで、映像表現で蚊が飛んでいるのは、気に入らなかったという。最終的に、その他のイメージを調整して映画のシーンのイメージになった。 映画では、実世界と異界にわかれているが、原作では、異界よりさらに深い異界に移動可能。
- 時代
- 原作は1998年ごろ初版なので、アントンは覚醒してから5年程度で、ヴァンパイア狩り5日目の新米。その前は、光側の調査部で働いていたプログラマー。映画では、映画公開の年にあわせて12年前に覚醒したことになっているが、覚醒した年はほぼ同じころということになる。
登場人物
[編集]- アントン・ゴロジェツキー…“光”の異人。「ナイト・パトロール隊」隊員。2級の魔術師。
- スヴェトラーナ・ナザーロヴァ…呪いをかけられた娘。“光”の異人として目覚める。
- ゲセル(ボリス・イグナーヴェチ)…“光”の異人「ナイト・パトロール隊」のボス。伝説の大魔術師。
- オリガ…過去の失策で白フクロウに変身させられている“光”異人。女魔術師。
- イリヤ…“光”の異人。「ナイト・パトロール隊」隊員。
- セミョーン…“光”の異人。「ナイト・パトロール隊」隊員。
- イグナート…“光”の異人。「ナイト・パトロール隊」隊員。
- 虎の子…“光”の異人。「ナイト・パトロール隊」隊員。
- 熊…“光”の異人。「ナイト・パトロール隊」隊員。
- ザヴロン…“闇”の異人。「デイ・パトロール隊」ボス。大魔術師。
- アリサ・ドンニコヴァ…“闇”の異人。「デイ・パトロール隊」隊員。
- イゴール…ヴァンパイアに襲われた少年。限りなく“闇”に近い人間。
外部リンク
[編集]- basilico - ナイト・ウォッチ / セルゲイ・ルキヤネンコ、ウラジーミル・ワシーリエフ(著) - 出版社バジリコによる作品紹介
- 映画「ナイト・ウォッチ/НОЧНОЙ ДОЗОР」オフィシャルサイト -映画公式サイト
- 映画『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』公式ブログ! - livedoor Blog(ブログ) - 映画公式ブログ
- Дневной Дозор: Официальный сайт фильма - ロシアの映画公式サイト(ロシア語)
- Fox Searchlight Pictures - Night Watch Nochnoi Dozor - アメリカでの映画公式サイト(英語)
- Nochnoy dozor - IMDb
- Apple - Trailers - Night Watch (Nochnoi Dozor) - Appleサイト内の映画予告編