「Engrish」の版間の差分
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[[File:The fixed cycle is checked.jpg|thumb|right|200px|Engrishの一例。[[自動券売機]]の定期[[点検]]中を示す。 <ref group="注釈">「{{lang|en|The fixed cycle is checked.}}」前の単語+ is +後ろの単語という[[機械翻訳]]の典型的な特徴が見受けられることから、おそらくは[[インターネット]]上の機械翻訳を安易に用いたものとみられる。似たような例は、このように[[英文]]の需要があると考えられるものの、致命的な英文の誤りを指摘できる担当者が不足している[[交通機関]]などに多数存在する。「固定された周期」で「定期」を表したかったのだが、「{{lang|en|Fixed Cycle}}」では「一定の回転数」という意味になってしまう。また、「{{lang|en|Checked}}」には調べるという意味もあるが、通常は「印を付ける」という意味で使われる。そのため、「一定の回転数に印が付けられる」となり、意味が全く伝わらない。通常は「{{lang|en|Out of Service}}」と書くか、「定期的な点検」であることを強調したければ「{{lang|en|Scheduled Maintenance}}」と書くのが適切。</ref>]] |
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{{出典の明記|date=2015年1月}} |
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{{独自研究|date=2019年3月28日 (木) 10:53 (UTC)}} |
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[[File:The fixed cycle is checked.jpg|thumb|right|200px|Engrishの一例。[[自動券売機]]の定期[[点検]]中を示す。 <ref group="注">「{{lang|en|The fixed cycle is checked.}}」前の単語+ is +後ろの単語という[[機械翻訳]]の典型的な特徴が見受けられることから、おそらくは[[インターネット]]上の機械翻訳を安易に用いたものとみられる。似たような例は、このように[[英文]]の需要があると考えられるものの、致命的な英文の誤りを指摘できる担当者が不足している[[交通機関]]などに多数存在する。「固定された周期」で「定期」を表したかったのだが、「{{lang|en|Fixed Cycle}}」では「一定の回転数」という意味になってしまう。また、「{{lang|en|Checked}}」には調べるという意味もあるが、通常は「印を付ける」という意味で使われる。そのため、「一定の回転数に印が付けられる」となり、意味が全く伝わらない。通常は「{{lang|en|Out of Service}}」と書くか、「定期的な点検」であることを強調したければ「{{lang|en|Scheduled Maintenance}}」と書くのが適切。</ref>]] |
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{{lang|en|'''Engrish'''}} ({{IPA |
{{lang|en|'''Engrish'''}} ({{IPA|/ɪ́ŋgrɪʃ/}}、イングリッシュ) とは、[[アジア系言語]](参考:[[アジア#言語]])話者の使用する、語表現や[[スペリング]]の誤用を伴った[[英語]](English)を[[揶揄]]するための[[俗語]]である。"Engrish" という[[造語]]は "English" の綴り字を変化させたものであり、元々は[[日本語]]話者に特徴的な英語の[[流音]] "R" と "L" の混同を揶揄して作られた。<ref>[https://etymologeek.com/eng/Engrish/19879936 Etymologygeek - Engrish etymology in English], accessed on Sep 20, 2021.</ref> |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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'''{{lang|en|Engrish}}''' とは、[[英語]]({{lang|en|English}})を母語としない話者が使用する、発音、表現等に問題のある[[言語使用]]を揶揄する[[造語]]・[[俗語]]である。具体的には、以下を含む言語表現が Engrish の一例となりうる。 |
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'''{{lang|en|Engrish}}''' とは、[[英語]]({{lang|en|English}})を母語としない話者が使用する、アルファベットの誤用もしくは不自然な表現をはらんだ英語表現を指す[[造語]]ならびに[[俗語]]である。{{lang|en|English}}と{{lang|en|Engrish}}の綴りの違いに見られるように、元々は'''[[L]]/[[R]]'''([[流音]])の区別がない言語(典型的に、[[アジア系言語]])の母語話者が、当該二音を区別できないことを揶揄するために作られた。このことから、例として"{{lang|en|rice}}(米)"と"{{lang|en|lice}}(シラミ)"の混同などが{{lang|en|Engrish}}の典型例であるが、英語母語話者は発話しない(アジア系言語の母語話者による)不自然な文そのものも{{lang|en|Engrish}}と呼ばれる。なお、{{lang|en|Engrish}}が[[日本語]]母語話者の言語使用を指す場合、代替表現として{{lang|en|Japlish}}、{{lang|en|Janglish}}、{{lang|en|Japanglish}}などが用いられる場合もある。 |
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* 発音上の問題([[音素]]の混同など) |
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一般的に、Engrishは[[和製英語]]とは別物である。和製英語とは[[借用語]]の一種であり、「日本語話者が日本語として使う外国語」である一方、Engrishは「日本語話者(など)が(英語として)使う英語」である。なお、和製「英語」とはいうものの、借用元の言語は英語でない場合も多い。 |
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* 不自然な英語表現(意味解釈が困難なもの、意図せず笑いを誘うものなど) |
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* 非母語話者間でのみ用いられる母語話者は用いない英語表現(参考:[[ピジン言語]]) |
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{{lang|en|English}} と {{lang|en|Engrish}} の綴りの違いに見られるように、Engrish という造語は、元来 '''[[L]] / [[R]]''' ([[流音]])の区別がない言語(典型的に、アジア系言語)の母語話者が、当該二音を区別できないことを揶揄するために用いられる。このことから、例として"{{lang|en|rice}}(米)"と"{{lang|en|lice}}(シラミ)"の混同などが {{lang|en|Engrish}} の典型例であるが、(アジア系言語話者による)不自然な文そのものも {{lang|en|Engrish}} と呼ばれる。なお、{{lang|en|Engrish}} が[[日本語]]母語話者の言語使用を指す場合、代替表現として {{lang|en|Japlish}}、{{lang|en|Janglish}}、{{lang|en|Japanglish}} などが用いられる場合もある。 |
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== Engrishがおきる要因 == |
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日本語の場合、[[ら行|ラ行]]の子音は[[歯茎音|歯茎顫動音]]、つまり舌が[[前歯]]の裏側の[[硬口蓋]]に触れる。そのため、英語の {{lang|en|L}} と {{lang|en|R}} の中間のような音になる。また、日本語の「ラ」はアルファベットの {{lang|en|L}}/{{lang|en|R}} などの発音を包括する為、英語が不得手な日本人はしばしば英語を綴るときに {{lang|en|L}}/{{lang|en|R}} を混同する。そして、日本語話者はLをエル(EL)、Rをアール(Ah-le)とカタカナ表記通りに発音する事も多い。こうして、例えば{{lang|en|English}} が {{lang|en|Engrish}} と誤記されたり、演劇用語 「{{lang|en|break a leg}}」(成功を祈る)が 「{{lang|en|break a reg}}」 になっていたり、「{{lang|en|get rid of}}」 と 「{{lang|en|get lid of}}」 を混同する宣伝ポスター、{{lang|en|rice}} ([[米]])と {{lang|en|lice}} ([[シラミ]])の区別がつかないことになる(文脈から区別は可能であるが)。 |
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一般的に、Engrish は[[和製英語]]とは別物である。和製英語とは[[借用語]]の一種であり、「日本語話者が<u>日本語として使う</u>外国語」である一方、Engrish は「日本語話者(など)が<u>英語として</u>使う英語」である。なお、和製「英語」とはいうものの、借用元の言語は英語でない場合も多い。これに加え、和製英語は直訳すると Japanese English となるため、用語上はこちらも Japanglish などと呼ばれることもあるが、これは「日本語で用いられる英語のような横文字」の意であり混同には注意が必要である。 |
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Engrish は、英語からの[[借用語]]を日本語風に発音すること、または英語からの借入語を多く備えた日本の方言を指すこともある。日本語の[[母音]]は5つだけで、[[子音連結]]もほとんどなく、{{lang|en|L}}/{{lang|en|R}} の他にも {{lang|en|[[B]]}}/{{lang|en|[[V]]}}, {{lang|en|Shi}}/{{lang|en|Si}}, {{lang|en|Th}}/{{lang|en|S}} の明確な区別は無いので、英語の借用語はしばしば英語圏の人にとっては異様なまたはユーモラスな発音になる。特に[[下ネタ]]に聞こえるような単語や文は Engrish の話題になりやすい。例えば、ギタリストの[[エリック・クラプトン]] ({{lang|en|Eric Clapton}}) は、日本語では Erikku Kuraputon になるが、英語で {{lang|en|crap}} とは「クソ」を意味するため、英語圏の人からは滑稽に聞こえる。他にも {{lang|en|I love you}} (あなたを愛している)が {{lang|en|I rub you}} (私は[[手淫|貴方を擦る]])、{{lang|en|election}} (選挙) が {{lang|en|erection}}(勃起)、{{lang|en|sit}}(座る)が {{lang|en|shit}}(クソ)、{{lang|en|earth}}(地球)が {{lang|en|ass}}(尻)に聞こえる。 |
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=== 発音が関連するEngrish=== |
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日本語を使う人は、日常会話で 600 を超える英語からの外来語を用いるが、それらはしばしば省略形になっている。例えば、 {{lang|en|handkerchief}} は「ハンカチ」に、{{lang|en|professional wrestling}} は「プロレス」になっている。{{lang|en|[[マクドナルド|McDonald's]]}} は、[[藤田田]]が[[日本マクドナルド]]を創業する際に「マクドナルド」<ref group="注">''McDonald's''の原語発音は「'''マクダーナズ'''」に近いので([[国際音声記号|IPA]] {{IPA-en|məkd'anldz|}})、「マクドナルド」は英語話者に通用しない。</ref>表記を採用し、それが一般的なmacdonaldなどのカタカナ表記として定着しているが、これはさらに省略され「マック」または「マクド」になる。{{lang|en|sandwich}}は略され「サンド」(砂)になっている。発音の変化がより異国風でよりユーモラスであればあるほど、より Engrish であると考えられている。 |
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* ライト |
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: right({{IPA|/ráɪt/}}、「正しい、右」)と light({{IPA|/láɪt/}}、「軽い、光」)で区別がつかない。例えば、「ザッツ・ライト」は「その通りだ」ではなく「それは光だ」となる。 |
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* アース |
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: earth({{IPA|/ɜ́ːrθ/}}、「地球」)の意で用いられることが殆どだが、英語話者には ass({{IPA|/ǽs/}}、「ケツ([[俗語]])」)としか受け取れない場合が多い。例えば、「センター・オブ・ジ・アース」は「地球の中心」ではなく「ケツの中心」となる。 |
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* シット |
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: sit({{IPA|/sɪ́t/}}、「座る」)の意で用いられても、英語話者にはshit({{IPA|/ʃɪ́t/}}、「クソ([[卑語]])」)に聞こえる。例えば、「シットダウン」は「(突っ立ってないで)座りなさい」ではなく「クソをたれなさい」となる。(なお、「座ってください」は "Have a seat" が適切であるため、"Sit down" 自体が文脈上不適当なEngrishとみなされる場合も多い。) |
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=== 表現が関連するEngrish=== |
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注意すべきことは、申し分ない英語からの借用語ですら、英語圏の人にとっては異質に聞こえることがあるという点である。たとえば写真を撮るときに、英語では[i:]を発音する時のように笑顔を作れという意味で使われる {{lang|en|ch'''ee'''se}} を、アクセントの位置を誤って「チー'''ズ'''」と発音する。こうした発音の変化は「言語学的な理由」や「環境の問題」によるものである。一般的に英語を含め他の言語からの借用語は前述の理由などの方法で既に定義、定着済みのカタカナ語や漢字として学習した結果であり、元の発音と違うのは「話者の知性」による問題ではない。 |
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* {{en|Please take advantage of the maid.}} |
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:日本の[[ホテル]]などで見られた掲示。「[[メイド]]をご利用下さい」という意味を表そうとしているが、{{en|take advantage of}} という表現の誤用であり、「メイドの隙につけこんでください」というような意味となる。珍妙な英語を集めた {{en|Anguished English}} という本にも、同様の例が収録されている。 |
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* {{en|WEAK COOL}} |
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:1990年代まで[[阪急電鉄]]の[[鉄道車両]]の窓に貼られていた「[[弱冷房車|弱冷車]]」のステッカー上の文句。漢字をそのまま英単語に置き換えたもので、「弱い涼しい」となり意味をなさない。正しくは {{en|mildly air-conditioned}} など。 |
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* {{en|Please turn the card inside out}}<ref group="外部リンク">[https://spotheory.hatenablog.com/entry/2015/09/22/004126]</ref> |
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:日本のあるホテルの[[レストラン]]で「食事が終わったらカードを裏返してください」という意味を意図して使われたもの。{{en|turn ... inside out}} は、たとえば[[手袋]]や[[セーター]]の内側を外に出すような場合に使う。カードには {{en|inside}}(内部)がないため、{{en|turn ... inside out}} することはできなく、物理法則を無視した指示内容となっている。 |
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* {{en|Please refrain from barking, to avoid nuisances to neighbors.}}<ref group="外部リンク">[https://www.engrish.com/2006/08/please-refrain/]</ref><ref group="外部リンク">[https://www.pre-eikaiwa.com/please-refrain-from-barking/]</ref> |
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:「犬の鳴き声は近隣の方への迷惑となりますのでご注意ください」という掲示に添えられていた英文。「隣人たちへの迷惑を避けるため、吠えるのは控えてください」という意味になり、ヒトではなく[[イヌ]]に対する掲示の意味合いとなる。 |
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* {{en|Because you are dangerous, you must not enter.}}<ref group="外部リンク">[https://fc-partners.net/?p=10015]</ref> |
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:[[名古屋城]]の掲示にあった英語。「危険ですので入らないでください」という意味を意図しているが、「あなたは危険人物だから入ってはいけない」という意味になってしまう。正しくは {{en|DANGER! Do not enter.}} など。 |
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* {{lang|en|[[All your base are belong to us]]}} |
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: [[ゼロウィング]]というゲーム内に見られた有名な Engrish。完全に非文法的な文である。 |
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== Engrishの談話効果 == |
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Engrish は、「{{lang|en|to make speed up find up out document}}」 のように、かつては家庭用電器製品のマニュアルに頻出したが、今ではそれほど多くなくなっている。[[Babelfish]]や[[Google 翻訳]]などの[[機械翻訳]]が出力した訳文を、確認せずにそのまま用いることが、稚拙な翻訳が生まれる原因である。 |
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Engrish は字義的には[[誤用]]を咎める言葉であるが、(i) 非文法的で根本的に意味解釈ができないもの、(ii) 文法的であるが[[コロケーション]]が意味不明なもの、(iii) 解釈は問題なくできるが謎の違和感があるもの、(iv) ある程度文法的でありある程度解釈できるものの、意図されたと思われる意味とは全く別の解釈となり笑いを誘うものなど、その[[談話]]効果は多岐に渡る。 |
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一例として、Engrish はアメリカの[[コメディ・セントラル]]で放映されているアニメ『[[サウスパーク]]』でも何度か取り上げられている。シーズン8の第1話 "{{lang|en|Good Times With Weapons}}" には、登場人物たちが突然[[アニメ|日本アニメ]]のような画風になり、"{{lang|en|let's fighting love}}" という Engrish と[[日本語]]がごちゃまぜの荒唐無稽な日本語の歌が流れるシーンがある。(歌っているのは原作者の[[トレイ・パーカー]]本人である。彼は[[コロラド大学]]在籍当時に日本語を専攻しており、流暢な日本語を話す<ref>[https://www.architecturaldigest.com/story/south-park-trey-parker-colorado-home 「South Park Co-Creator Trey Parker’s Hilltop Retreat in Colorado」], Architectural Digest. [article originally appeared in the May 2010 issue of AD]</ref>)。 |
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== Engrishの例 == |
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;{{en| Crap your hands!}} |
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:「[[拍手]]しろ ({{en|Clap your hands!}})」という意味を表そうとしているが、これでは「[[手]]に[[糞|クソ]]をしろ」という意味になってしまう(ただし {{en|crap}}「クソをする」は自動詞なので、文法的にも誤り)。[[J-POP]]の歌詞<ref> |
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[[KICK THE CAN CREW]]「HANDS」<br />[https://www.uta-net.com/movie/15274/]</ref>、エルモ([[セサミストリート]]のキャラクター)の[[ぬいぐるみ]]のパッケージ<ref>[https://www.engrish.com/2005/08/bad-elmo/](英語)</ref>、[[Tシャツ]]<ref>[https://www.engrish.com/2012/12/if-you%e2%80%99re-happy-and-you-know-it/](英語)</ref>など、至る所に見られる。{{en|"It's too rate." "Lest in peace." "Reisure & Lest"}} など、{{en|L}} と {{en|R}} の取り違えによる {{en|Engrish}} は、数え切れない程ある。 |
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;{{en|Please take advantage of the maid.}} |
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:日本の[[ホテル]]などで見られた掲示。「[[メイド]]をご利用下さい」という意味を表そうとしているが、{{en|take advantage of}} は、目的語が人の場合「~につけこむ」を意味し、さらにそれが[[女性]]だと「~を[[誘惑]]する、かどわかす」という意味になりうる。珍妙な英語を集めた {{en|Anguished English}} という本にも、同様の例が収録されている。 |
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;{{en|WEAK COOL}} |
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:1990年代まで[[阪急電鉄]]の[[鉄道車両]]の窓に貼られていた「[[弱冷房車|弱冷車]]」のステッカーに見られた {{en|Engrish}}。漢字をそのまま英単語に置き換えたもので、「弱い涼しい」となり意味をなさない。正しくは {{en|mildly airconditioned}} など。 |
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;{{en|Please turn the card inside out}}<ref>[https://spotheory.hatenablog.com/entry/2015/09/22/004126]</ref> |
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:日本のあるホテルの[[レストラン]]で「食事が終わったらカードを裏返してください」という意味を意図して使われたもの。{{en|turn ... inside out}} は、たとえば[[手袋]]や[[セーター]]の内側を外に出すような場合に使う。カードには {{en|inside}}(内部)がないため、{{en|turn ... inside out}} することはできない。カードを裏返す場合は {{en|turn over}} が正しい表現。 |
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;{{en|Please refrain from barking, to avoid nuisances to neighbors.}}<ref>[https://www.engrish.com/2006/08/please-refrain/]</ref><ref>[https://www.pre-eikaiwa.com/please-refrain-from-barking/]</ref> |
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:「犬の鳴き声は近隣の方への迷惑となりますのでご注意ください」という掲示に添えられていた英文。「隣人たちへの迷惑を避けるため、吠えるのは控えてください」という意味になる。[[イヌ]]に読まれることを意図しているように見える。 |
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;{{en|Because you are dangerous, you must not enter.}}<ref>[https://fc-partners.net/?p=10015]</ref> |
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:[[名古屋城]]の掲示にあった英語。「危険ですので入らないでください」という意味を意図しているが、これでは「あなたは危険人物だから入ってはいけない」という意味になってしまう。正しくは {{en|DANGER! Do not enter.}} など。 |
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;{{en|low office}}<ref>*[https://mizuho-law.net/](2021年2月21日閲覧)</ref> |
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:法律事務所の公式ページの英語表記に散見される。正しくは{{en|law office}}となる。 |
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;{{en|Science Research Institute}}<ref>『[[怪奇大作戦]]』など。</ref> |
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:[[テレビドラマ]]などで[[科学捜査研究所]]の英訳として使用されている語。科学的手法を用いた捜査を研究する機関というように考えると、Scienceは名詞であるから[[Research]]を修飾することはできず、Researchは[[研究]]や[[学術調査]]を意味するので[[捜査]]の英訳として適切でなく、また[[公共機関]]であるからInstituteは変である。{{en|Scientific Investigation Institution}}などの方が意味としては適切と考えられる。また、厳密に考えれば科学捜査とは[[法科学]]を用いて行われるものであるから、{{en|Forensic Science Institution}}もしくは{{en|Criminalistics Institution}}等でも意味は通じると思われる。 |
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<!--意義のある記述ではない可能性あり。より明瞭な談話効果が例示できるのであれば以下は削除したほうがよいと思われる。(現状削除するとセクション分量が少なくなりすぎるため保持)--> |
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== Engrish 文化 == |
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上記のように、{{lang|en|Engrish}} は時として、面白くする効果や異国の雰囲気を出すためにわざと使われる。[[漢字]]や、[[ギリシア文字]]や[[偽キリル文字]]の[[アルファベット]]が、[[西洋]]の[[ラテン文字]][[社会]]において(大抵は間違った使い方で)そういった目的で使われるのと類似している。これに似た用法で、"Mötley Crüe"([[モトリー・クルー]]、[[音楽バンド]]) や "Hägar the Hørrible" <span style="font-size:x-small;">(<span title="en:Hägar the Hørrible">[[:en:Hägar the Hørrible|英語版]]</span>)</span> (ヘガー・ザ・ ホリブル、アメリカの漫画)、もしくは "Häagen-Dazs"([[ハーゲンダッツ]]、[[アイスクリーム]]の[[ブランド]]) のように、普通の英語の句に[[ウムラウト]]、[[アクセント符号]]、[[Ø]] や[[誤字]]を加えて、エキゾチックな外見にすることがある。 |
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[[File:Toyota RAV4 engrish.jpg|200px|thumb|ファッションとして英語が使用される例。タイヤカバーにデザインとして英語の文章が使われているが、これも間違ったユーモラスな英語の文章になってしまっている。]] |
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<!--ここまで--> |
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== 他言語関連の類似用語 == |
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Engrish は、特に日本の[[大衆文化]]の中で顕著に用いられている。これは、おそらく英語を格好良いものと思う日本人が多く、英語を使用したがる人が多いが、日本人の英語力は教育によりある程度あるが中途半端であるためと思われる。日本の[[マーケティング]]企業が、日本人の英語好きを利用し、一見格好良い英語を使用するため、英語を[[母語]]とする人から見ると極めておかしな、または説明がつかないほど異様な、英語の表現が書かれた膨大な数の広告、製品、被服を生み出す結果となるのだと思われる。こうした新しい英語表現は、れっきとした意味のある用語として使用されるというよりも単にファッションとして用いられる。 |
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* Nihonglish (語源:「日本語」+ "English") |
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: (i) 英語話者が用いる、発音・表現等に問題がある日本語([[i.e.]] Engrish の[[反意語]])、または (ii) [[中間言語#言語学|目標言語]]を日本語とする英語話者の[[中間言語#言語学|中間言語]]。(i) の例としては[[リズム#言語におけるリズム|音節拍]]言語である日本語の[[リズム#言語におけるリズム|強勢拍]]発音が挙げられ、「こんにちは」を普通のアメリカ人が発音すると「こ'''にー'''ちわ」になってしまうことなどに見られる。このような発音をあえて真似る日本語話者がいることに見て取れるように、(i) の意味で用いられる Nihonglish は、 Engrish と同様揶揄の対象となりうる。一方 (ii) の意の Nihonglish は[[言語熟達度]]の問題から生じる[[コードスイッチング|コードミキシング]]である。([https://ithinkincomics.com/2012/06/04/nihonglish/ 例]) |
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* {{仮リンク|Spanglish|en|Spanglish}} |
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いくつかの[[テレビゲーム]]は、Engrish を生み出した。例えば 「{{lang|en|Time over}}」 、『[[ゼロウィング]]』の 「{{lang|en|[[All your base are belong to us]]}}」 、『[[メタルギア]]』の 「{{lang|en|I feel asleep}}」 と 「{{lang|en|The truck have started to move}}」 が挙げられる。ゲームの技術が進歩しゲームの主な購買層が拡大したことでゲーム開発へ投じられる予算が増えるにつれ、プロの翻訳家を雇うことによりこの種の下手な翻訳はほとんど根絶されてきた。それでも、2002年の『[[スーパーマリオサンシャイン]]』の 「{{lang|en|Shine get!}}」 のように、いくつかの日本語版のゲームでは Engrish を見つけることができる。 |
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: [[スペイン語]]と[[英語]]の融合言語。例として、外国語を話そうとして恥をかく英語圏の人を指して、{{lang|es|embarazado}} と呼ぶことがある。これは、[[スペイン語]]で「妊娠した」<ref group="注釈">{{lang|es|-zado}} は男性形のため、正確には女性形で {{lang|es|embarazada}}</ref>という意味だが、英語の {{lang|en|embarrassed}} (「当惑した」「恥をかいた」の意)に似ているため、英語話者がスペイン語を話そうとしてよく間違う言葉である。「男が妊娠して当惑」「妊娠などという言い間違いをして恥ずかしい」というジョークも関連している。 |
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* その他 |
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{{lang|en|Titan}} という会社が製造したコンピュータ用の冷却ファンに書かれた 「{{lang|en|Going faster is the system job}}」 なども、{{lang|en|Engrish}} である。 |
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** {{仮リンク|Chinglish|en|Chinglish}} (中国) |
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** {{仮リンク|Danglish|en|Danglish}} (デンマーク) |
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** [[Denglisch]] / [[Germish]] (ドイツ) |
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** {{仮リンク|Dunglish|en|Dunglish}} (オランダ) |
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** [[Englog]] / [[Taglish]] (フィリピン: タガログ語) |
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** {{仮リンク|Finglish|en|Finglish}} (フィンランド) |
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** [[Franglais]] / [[Frenglish]] (フランス、カナダ) |
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** [[Globish]] (世界共通言語) |
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** [[インド英語#ヒングリッシュ|Hinglish]] (インド: ヒンディー語) |
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** {{仮リンク|Honglish|en|Honglish}} (香港: 広東語をベースにしている) |
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** {{仮リンク|Kanglish|en|Kanglish}} (インド: カンナダ語) |
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** [[Konglish]] (韓国) |
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** {{仮リンク|Manglish|en|Manglish}} (マレーシア) |
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** {{仮リンク|Pinglish|en|Pinglish}} (イラン: ペルシャ語) |
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** {{仮リンク|Runglish|en|Runglish}} (ロシア) |
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** [[Singlish]] (シンガポール) |
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** {{仮リンク|Swenglish|en|Swenglish}} (スウェーデン) |
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** {{仮リンク|Tanglish|en|Tanglish}} (インド: タミル語) |
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** {{仮リンク|Tinglish|en|Tinglish}} / {{仮リンク|Thailish|en|Thailish}} (タイ) |
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** {{仮リンク|Vinish|en|Vinish}} (ベトナム) |
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** {{仮リンク|Wenglish|en|Wenglish}} (ウェールズ) |
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** {{仮リンク|Yinglish|en|Yinglish}} (イディッシュ語) |
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== 注釈 == |
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また、Engrish はアメリカの[[コメディ・セントラル]]で放映されているアニメ『[[サウスパーク]]』でも何度か取り上げられている。その一例を挙げれば、シーズン8の第1話 「{{lang|en|Good Times With Weapons}}」 で、登場人物たちが突然[[アニメ|日本アニメ]]のような画風になり、「{{lang|en|let's fighting love}}」という Engrish と[[日本語]]がごちゃまぜの荒唐無稽な日本語の歌が流れる。番組の終わりの歌も同様である。(歌っているのは原作者の[[トレイ・パーカー]]本人である。彼は[[コロラド大学]]在籍当時に日本語を専攻しており、[[日本]]在住経験を持つ)。 |
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{{Reflist|group="注釈"}} |
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== 出典 == |
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{{lang|en|Engrish}} は時として、面白くする効果や、異国の雰囲気を出すためにわざと使われる。[[漢字]]や、[[ギリシア文字]]や[[偽キリル文字]]の[[アルファベット]]が、[[西洋]]の[[ラテン文字]][[社会]]において(大抵は間違った使い方で)そういった目的で使われるのと同じである。これに似た用法で、「Mötley Crüe」([[モトリー・クルー]]、[[音楽バンド]]) や 『Hägar the Hørrible』<span style="font-size:x-small;">(<span title="en:Hägar the Hørrible">[[:en:Hägar the Hørrible|英語版]]</span>)</span> (ヘガー・ザ・ ホリブル、アメリカの漫画)、もしくは「Häagen-Dazs」([[ハーゲンダッツ]]、[[アイスクリーム]]の[[ブランド]]) のように、普通の英語の句に[[ウムラウト]]、[[アクセント符号]]、[[Ø]] や[[誤字]]を加えて、エキゾチックな外見にすることがある。 |
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{{Reflist}} |
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== 外部リンク == |
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{{lang|en|Engrish}} は大きな問題ではないという人もいるが、たとえば、{{lang|en|moral}} (モラル、[[道徳]])と {{lang|en|morale}} ([[モラール]]、士気)、あるいは{{lang|en|Satan}} (セイタン、[[悪魔]])と {{lang|en|Saturn}} (サターン、[[土星]])、若しくは、{{en|haven}}(ヘイヴン、[[避難所]])と {{en|heaven}}(ヘブン、[[天国]])、又は、{{lang|en|law}} (ロー、[[法律]])と {{lang|en|raw}} (ロー、生もの)のように、意味が全く異なる用語を混同して文章を書く人もおり、笑い事では済まされない場合も少なくない。 |
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{{Reflist|group="外部リンク"}} |
|||
* [https://web.archive.org/web/20131104133457/http://engrish.com/ Engrish.com]{{en icon}} - {{en|Engrish}} の例が画像で紹介されている |
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== その他の用語 == |
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* [https://web.archive.org/web/20061208042708/http://eefoof.com/image/13306][https://web.archive.org/web/20061208042338/http://eefoof.com/image/13307][https://web.archive.org/web/20061208042327/http://eefoof.com/image/13308][https://web.archive.org/web/20061208042211/http://eefoof.com/image/12239][https://web.archive.org/web/20061208041726/http://eefoof.com/image/9955] - Engrishの例 (大きい写真) |
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Engrish の対極の概念に Nihonglish (ニホングリッシュ)がある。これは、英語を母語とする話し手の発音の下手な、あるいは間違った文法の日本語を言う。典型例としては、「こんにちは」 (Konnichiwa) を普通のアメリカ人が発音すると、konni を「'''こんに'''」ではなく「'''こに(ー)'''」と言ってしまうために「こ'''にー'''ちわ(こにちわ)」になってしまうなど。このような例は、日本の英語学習者の会話において英語が使用されるのと同様に、日本に語学留学している英語圏からの学生たちの英語会話中で観察することが出来る。 |
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* {{lang|en|I'm So Ronery}} - 映画『{{lang|en|[[チーム★アメリカ/ワールドポリス|Team America: World Police]]}}』で悪役の Kim Jong Il が歌うソロ。歌詞中の「{{lang|en|L}}」がすべて「{{lang|en|R}}」になっている。作詞・作曲・歌は『サウスパーク』の[[トレイ・パーカー]]。 |
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* [http://www.comedycentral.com/motherload/?lnk=v&ml_video=71765 {{lang|en|Chappelle's Show: Asian Pixie}}]{{リンク切れ|date=2020年10月}} - 日本人が「{{lang|en|Hello, La La}}」を「{{lang|en|Herro, Ra Ra}}」と発音するのを揶揄している。 |
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外国語を話そうとして恥をかく英語圏の人を指して、{{lang|es|embarazado}} と呼ぶことがある。これは、[[スペイン語]]で「妊娠した」({{lang|es|-zado}} は男性形のため、正確には女性形で {{lang|es|embarazada}})という意味だが、英語の {{lang|en|embarrassed}} (「当惑した」「恥をかいた」の意)に似ているため、英語圏の人間がスペイン語を話そうとしてよく間違う言葉である。「男が妊娠して当惑」「妊娠などという言い間違いをして恥ずかしい」というジョークも含めて呼ばれている。 |
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おおむね二か国語が使える集団における英語の特有な使い方 ({{lang|en|Spanglish}}, {{lang|en|Yinglish}}, {{lang|en|[[フラングレ|Franglais]]}}) は、より中立的な意味合いの名前を持っており、大体において英語の技量がその社会の一般の人々の平均以上であるような人について用いる。 |
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== 他言語の場合 == |
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* Chinglish (中国) |
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* Danglish (デンマーク) |
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* Dunglish (オランダ) |
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* Englog (フィリピン) |
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* Finglish (フィンランド) |
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* Franglais (フランス、カナダ) |
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* Germish/Denglisch (ドイツ) |
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* Globish |
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* Hinglish (インド: ヒンディー語) |
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* Honglish または Honkish (香港: 広東語をベースにしている) |
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* Kanglish (インド: カンナダ語) |
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* Konglish (韓国) |
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* Manglish (マレーシア) |
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* Pinglish (イラン: ペルシャ語) |
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* Pseudo-Anglicism (ドイツ: 独製英語) |
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* Runglish (ロシア) |
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* Spanglish (スペイン、ラテンアメリカ) |
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* Singlish (シンガポール) |
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* Swenglish (スウェーデン) |
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* Taglish (フィリピン: タガログ語) |
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* Tanglish (インド: タミル語) |
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* Tinglish/Thailish (タイ) |
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* Vinish (ベトナム) |
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* Yinglish (イディッシュ語) |
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* Wenglish (ウェールズ: Cymraeg) |
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== 脚注 == |
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=== 注釈 === |
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=== 出典 === |
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== 関連項目 == |
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{{Commonscat|Engrish}} |
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* {{lang|en|[[All your base are belong to us]]}} |
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* [[メタル・ウムラウト|ヘビーメタルウムラウト]] |
* [[メタル・ウムラウト|ヘビーメタルウムラウト]] |
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* [[シングリッシュ]]([[シンガポール]]英語) |
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* [[タグリッシュ]]([[フィリピン共和国]]での[[タガログ語]]と英語の混種語) |
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* [[コングリッシュ]](朝鮮語 + 英語) |
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* [[フランポネ]](日本で用いられる不自然なフランス語) |
* [[フランポネ]](日本で用いられる不自然なフランス語) |
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* [[和製英語]] |
* [[和製英語]] |
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* [[日本語話者による英語の/r/と/l/の知覚]] |
* [[日本語話者による英語の/r/と/l/の知覚]] |
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* [[カタカナ英語]] |
* [[カタカナ英語]] |
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== 外部リンク == |
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* [https://web.archive.org/web/20131104133457/http://engrish.com/ Engrish.com]{{en icon}} - {{en|Engrish}} の例が画像で紹介されている |
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* [https://web.archive.org/web/20061208042708/http://eefoof.com/image/13306][https://web.archive.org/web/20061208042338/http://eefoof.com/image/13307][https://web.archive.org/web/20061208042327/http://eefoof.com/image/13308][https://web.archive.org/web/20061208042211/http://eefoof.com/image/12239][https://web.archive.org/web/20061208041726/http://eefoof.com/image/9955] - Engrishの例 (大きい写真) |
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* [https://web.archive.org/web/20070312140722/http://movies.yahoo.com/mv/mf/frame?theme=minfo&lid=wmv-100-s.7679264-0,wmv-56-s.7679233-0,wmv-300-s.7679362-0,wmv-28-s.7679233-0&id=1808579381&f=1808579381&mspid=1808601574&type=c&a=0,15 {{lang|en|I'm So Ronery}}] - 映画『{{lang|en|[[チーム★アメリカ/ワールドポリス|Team America: World Police]]}}』で悪役の Kim Jong Il が歌うソロ。歌詞中の「{{lang|en|L}}」がすべて「{{lang|en|R}}」になっている。作詞・作曲・歌は『サウスパーク』の[[トレイ・パーカー]]。 |
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* [http://www.comedycentral.com/motherload/?lnk=v&ml_video=71765 {{lang|en|Chappelle's Show: Asian Pixie}}]{{リンク切れ|date=2020年10月}} - 日本人が「{{lang|en|Hello, La La}}」を「{{lang|en|Herro, Ra Ra}}」と発音するのを揶揄している。 |
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{{デフォルトソート:Engrish}} |
2021年9月19日 (日) 18:05時点における版
Engrish (/ɪ́ŋgrɪʃ/、イングリッシュ) とは、アジア系言語(参考:アジア#言語)話者の使用する、語表現やスペリングの誤用を伴った英語(English)を揶揄するための俗語である。"Engrish" という造語は "English" の綴り字を変化させたものであり、元々は日本語話者に特徴的な英語の流音 "R" と "L" の混同を揶揄して作られた。[1]
概要
Engrish とは、英語(English)を母語としない話者が使用する、発音、表現等に問題のある言語使用を揶揄する造語・俗語である。具体的には、以下を含む言語表現が Engrish の一例となりうる。
English と Engrish の綴りの違いに見られるように、Engrish という造語は、元来 L / R (流音)の区別がない言語(典型的に、アジア系言語)の母語話者が、当該二音を区別できないことを揶揄するために用いられる。このことから、例として"rice(米)"と"lice(シラミ)"の混同などが Engrish の典型例であるが、(アジア系言語話者による)不自然な文そのものも Engrish と呼ばれる。なお、Engrish が日本語母語話者の言語使用を指す場合、代替表現として Japlish、Janglish、Japanglish などが用いられる場合もある。
一般的に、Engrish は和製英語とは別物である。和製英語とは借用語の一種であり、「日本語話者が日本語として使う外国語」である一方、Engrish は「日本語話者(など)が英語として使う英語」である。なお、和製「英語」とはいうものの、借用元の言語は英語でない場合も多い。これに加え、和製英語は直訳すると Japanese English となるため、用語上はこちらも Japanglish などと呼ばれることもあるが、これは「日本語で用いられる英語のような横文字」の意であり混同には注意が必要である。
発音が関連するEngrish
- ライト
- right(/ráɪt/、「正しい、右」)と light(/láɪt/、「軽い、光」)で区別がつかない。例えば、「ザッツ・ライト」は「その通りだ」ではなく「それは光だ」となる。
- アース
- earth(/ɜ́ːrθ/、「地球」)の意で用いられることが殆どだが、英語話者には ass(/ǽs/、「ケツ(俗語)」)としか受け取れない場合が多い。例えば、「センター・オブ・ジ・アース」は「地球の中心」ではなく「ケツの中心」となる。
- シット
- sit(/sɪ́t/、「座る」)の意で用いられても、英語話者にはshit(/ʃɪ́t/、「クソ(卑語)」)に聞こえる。例えば、「シットダウン」は「(突っ立ってないで)座りなさい」ではなく「クソをたれなさい」となる。(なお、「座ってください」は "Have a seat" が適切であるため、"Sit down" 自体が文脈上不適当なEngrishとみなされる場合も多い。)
表現が関連するEngrish
- Please take advantage of the maid.
- 日本のホテルなどで見られた掲示。「メイドをご利用下さい」という意味を表そうとしているが、take advantage of という表現の誤用であり、「メイドの隙につけこんでください」というような意味となる。珍妙な英語を集めた Anguished English という本にも、同様の例が収録されている。
- WEAK COOL
- 1990年代まで阪急電鉄の鉄道車両の窓に貼られていた「弱冷車」のステッカー上の文句。漢字をそのまま英単語に置き換えたもので、「弱い涼しい」となり意味をなさない。正しくは mildly air-conditioned など。
- Please turn the card inside out[外部リンク 1]
- 日本のあるホテルのレストランで「食事が終わったらカードを裏返してください」という意味を意図して使われたもの。turn ... inside out は、たとえば手袋やセーターの内側を外に出すような場合に使う。カードには inside(内部)がないため、turn ... inside out することはできなく、物理法則を無視した指示内容となっている。
- 「犬の鳴き声は近隣の方への迷惑となりますのでご注意ください」という掲示に添えられていた英文。「隣人たちへの迷惑を避けるため、吠えるのは控えてください」という意味になり、ヒトではなくイヌに対する掲示の意味合いとなる。
- Because you are dangerous, you must not enter.[外部リンク 4]
- 名古屋城の掲示にあった英語。「危険ですので入らないでください」という意味を意図しているが、「あなたは危険人物だから入ってはいけない」という意味になってしまう。正しくは DANGER! Do not enter. など。
- ゼロウィングというゲーム内に見られた有名な Engrish。完全に非文法的な文である。
Engrishの談話効果
Engrish は字義的には誤用を咎める言葉であるが、(i) 非文法的で根本的に意味解釈ができないもの、(ii) 文法的であるがコロケーションが意味不明なもの、(iii) 解釈は問題なくできるが謎の違和感があるもの、(iv) ある程度文法的でありある程度解釈できるものの、意図されたと思われる意味とは全く別の解釈となり笑いを誘うものなど、その談話効果は多岐に渡る。
一例として、Engrish はアメリカのコメディ・セントラルで放映されているアニメ『サウスパーク』でも何度か取り上げられている。シーズン8の第1話 "Good Times With Weapons" には、登場人物たちが突然日本アニメのような画風になり、"let's fighting love" という Engrish と日本語がごちゃまぜの荒唐無稽な日本語の歌が流れるシーンがある。(歌っているのは原作者のトレイ・パーカー本人である。彼はコロラド大学在籍当時に日本語を専攻しており、流暢な日本語を話す[2])。
上記のように、Engrish は時として、面白くする効果や異国の雰囲気を出すためにわざと使われる。漢字や、ギリシア文字や偽キリル文字のアルファベットが、西洋のラテン文字社会において(大抵は間違った使い方で)そういった目的で使われるのと類似している。これに似た用法で、"Mötley Crüe"(モトリー・クルー、音楽バンド) や "Hägar the Hørrible" (英語版) (ヘガー・ザ・ ホリブル、アメリカの漫画)、もしくは "Häagen-Dazs"(ハーゲンダッツ、アイスクリームのブランド) のように、普通の英語の句にウムラウト、アクセント符号、Ø や誤字を加えて、エキゾチックな外見にすることがある。
他言語関連の類似用語
- Nihonglish (語源:「日本語」+ "English")
- (i) 英語話者が用いる、発音・表現等に問題がある日本語(i.e. Engrish の反意語)、または (ii) 目標言語を日本語とする英語話者の中間言語。(i) の例としては音節拍言語である日本語の強勢拍発音が挙げられ、「こんにちは」を普通のアメリカ人が発音すると「こにーちわ」になってしまうことなどに見られる。このような発音をあえて真似る日本語話者がいることに見て取れるように、(i) の意味で用いられる Nihonglish は、 Engrish と同様揶揄の対象となりうる。一方 (ii) の意の Nihonglish は言語熟達度の問題から生じるコードミキシングである。(例)
- スペイン語と英語の融合言語。例として、外国語を話そうとして恥をかく英語圏の人を指して、embarazado と呼ぶことがある。これは、スペイン語で「妊娠した」[注釈 2]という意味だが、英語の embarrassed (「当惑した」「恥をかいた」の意)に似ているため、英語話者がスペイン語を話そうとしてよく間違う言葉である。「男が妊娠して当惑」「妊娠などという言い間違いをして恥ずかしい」というジョークも関連している。
- その他
- Chinglish (中国)
- Danglish (デンマーク)
- Denglisch / Germish (ドイツ)
- Dunglish (オランダ)
- Englog / Taglish (フィリピン: タガログ語)
- Finglish (フィンランド)
- Franglais / Frenglish (フランス、カナダ)
- Globish (世界共通言語)
- Hinglish (インド: ヒンディー語)
- Honglish (香港: 広東語をベースにしている)
- Kanglish (インド: カンナダ語)
- Konglish (韓国)
- Manglish (マレーシア)
- Pinglish (イラン: ペルシャ語)
- Runglish (ロシア)
- Singlish (シンガポール)
- Swenglish (スウェーデン)
- Tanglish (インド: タミル語)
- Tinglish / Thailish (タイ)
- Vinish (ベトナム)
- Wenglish (ウェールズ)
- Yinglish (イディッシュ語)
注釈
- ^ 「The fixed cycle is checked.」前の単語+ is +後ろの単語という機械翻訳の典型的な特徴が見受けられることから、おそらくはインターネット上の機械翻訳を安易に用いたものとみられる。似たような例は、このように英文の需要があると考えられるものの、致命的な英文の誤りを指摘できる担当者が不足している交通機関などに多数存在する。「固定された周期」で「定期」を表したかったのだが、「Fixed Cycle」では「一定の回転数」という意味になってしまう。また、「Checked」には調べるという意味もあるが、通常は「印を付ける」という意味で使われる。そのため、「一定の回転数に印が付けられる」となり、意味が全く伝わらない。通常は「Out of Service」と書くか、「定期的な点検」であることを強調したければ「Scheduled Maintenance」と書くのが適切。
- ^ -zado は男性形のため、正確には女性形で embarazada
出典
- ^ Etymologygeek - Engrish etymology in English, accessed on Sep 20, 2021.
- ^ 「South Park Co-Creator Trey Parker’s Hilltop Retreat in Colorado」, Architectural Digest. [article originally appeared in the May 2010 issue of AD]
外部リンク
- Engrish.com - Engrish の例が画像で紹介されている
- [5][6][7][8][9] - Engrishの例 (大きい写真)
- I'm So Ronery - 映画『Team America: World Police』で悪役の Kim Jong Il が歌うソロ。歌詞中の「L」がすべて「R」になっている。作詞・作曲・歌は『サウスパーク』のトレイ・パーカー。
- Chappelle's Show: Asian Pixie[リンク切れ] - 日本人が「Hello, La La」を「Herro, Ra Ra」と発音するのを揶揄している。