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「カモン!!」の版間の差分

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2021年9月6日 (月) 11:06時点における版

「カモン!!」
スレイドシングル
B面 アイム・ミー
リリース
ジャンル
時間
レーベル ポリドール
作詞・作曲
プロデュース チャス・チャンドラー
チャート最高順位
後述を参照
スレイド シングル 年表
  • カモン!!
  • (1973年)
スレイデスト 収録曲
カモン!!
(A-1)
恋の赤信号
(A-2)
音源
「Cum On Feel the Noize」 - YouTube
テンプレートを表示

カモン!!」(原題 : Cum On Feel the Noize)は、スレイドの楽曲。作詞作曲はノディ・ホルダージム・リー英語版で、プロデューサーはチャス・チャンドラー。1973年にシングルで発売され、全英シングルチャートで4週連続で1位を獲得し、12週にわたってチャートインした[6]。オリジナル・アルバムには未収録となり、コンピレーション・アルバム『スレイデスト』でアルバム初収録となった。

なお、原題は「Cum On Feel the Noize」とスペルを間違えている[注釈 1]が、これは意図的なもの[7]

1983年にアメリカのヘヴィメタル・バンド、クワイエット・ライオットによるカバー・バージョンが発売され、Billboard Hot 100チャートで最高位5位を獲得。

背景

本作は、バンドのライブの雰囲気を表現した楽曲。当初のタイトルは「Cum On Hear the Noize」だったが、ホルダーは1972年に行ったスレイドの英国ツアーのタイトルを思い出し、現行のタイトルに変更された[8][9]。曲の冒頭でホルダーが「Baby, baby, baby」とシャウトしているが、これはマイクのテスト用に叫んだもので、レコーディングのために意図されたものではない[10]

1984年のレコード・ミラー英語版誌のインタビューで、リーは本作と「クレイジー・ママ」について、「1972年にチャック・ベリーのライブを見に行ったら、観客全員が彼の歌を歌っていて、それがとても素晴らしく思えたんだ。それで「観客のことを歌にするのはどうだろうか」と思って、僕らは『カモン!!』と『クレイジー・ママ』を書いた。」と語っている。1986年のファンクラブのインタビューで、デイヴ・ヒル英語版は「この曲は観客とバンドの間で起こったことに基づいている。」と語っている[11]

1973年2月に同年の第1弾シングルとして本作を発売。バンドはマネジャーであるチャス・チャンドラーとともにチャート1位を獲得するために、発売前よりラジオなどを通じて曲をオンエアして購入を促すという計画を考えた。これによりシングル盤は、発売初週で1位を獲得し[12]、1969年に発売されたビートルズの『ゲット・バック』以来となる4週連続での1位を獲得し、発売から3週間の時点で50万枚の売り上げを記録した[13]。なお、アメリカのBillboard Hot 100では最高位98位を獲得[14]

リリース

「カモン!!」は、イギリス、アイルランド、ヨーロッパ全土、スカンディナヴィア、ユーゴスラビア、イスラエル、カナダ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、ブラジル、日本などの国で7インチシングルとして発売された[15]。B面には「アイム・ミー」が収録され、この楽曲は2007年に発売されたコンピレーション・アルバム『B-Sides』にも収録された[16]

1983年に7インチシングルと12インチシングルの2形態で再発売され、全英シングルチャートで98位に再浮上した[17]

1991年に発売されたシングル『ラジオ・ウォール・オブ・サウンド』(12インチシングル、マキシシングル)にカップリング曲として収録された。

プロモーション

「カモン!!」のミュージック・ビデオが制作されており、オランダのデン・ハーグで開催されたライブにて撮影が行われた[18]

なお、本作はBBCの音楽番組『トップ・オブ・ザ・ポップス』をはじめとしたイギリスの音楽番組やヨーロッパのテレビ番組でも披露された。

シングル盤収録曲

7インチシングル
全作詞・作曲: ノディ・ホルダージム・リー英語版
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)ノディ・ホルダージム・リー英語版ノディ・ホルダージム・リー英語版
2.「アイム・ミー」(I'm Mee, I'm Now, An' That's Orl)ノディ・ホルダージム・リー英語版ノディ・ホルダージム・リー英語版
合計時間:
7インチシングル(米国プロモ盤)
全作詞・作曲: ノディ・ホルダー、ジム・リー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
2.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
合計時間:
7インチEP(シンガポール)
#タイトル作詞・作曲時間
1.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)
  • ノディ・ホルダー
  • ジム・リー
2.「アイム・ミー」(I'm Mee, I'm Now, An' That's Orl)
  • ノディ・ホルダー
  • ジム・リー
3.ゲット・ダウン(Get Down and Get with It)ボビー・マーチャン
4.「グッバイ・グッバイ」(Gudbuy Gudbuy)
  • ノディ・ホルダー
  • ジム・リー
合計時間:
7インチEP(1975年オーストラリア)
全作詞・作曲: ノディ・ホルダー、ジム・リー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
2.クレイジー・ママ(Mama Weer All Crazee Now)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
3.エヴリデイ(Everyday)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
4.スクゥイーズ・ミー、プリーズ・ミー(Skweeze Me, Pleeze Me)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
合計時間:
7インチシングル(1983年英国再発盤)
全作詞・作曲: ノディ・ホルダー、ジム・リー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
2.恋のバック・ホーム(Take Me Bak 'Ome)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
3.グッバイ・ジェーン(Gudbuy T'jane)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
合計時間:
12インチシングル(1983年英国再発盤)
全作詞・作曲: ノディ・ホルダー、ジム・リー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「カモン!!」(Cum On Feel the Noize)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
2.「恋のバック・ホーム」(Take Me Bak 'Ome)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
3.「グッバイ・ジェーン」(Gudbuy T'jane)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
4.だから君が好き(Coz I Luv You)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
合計時間:

演奏

カバー・バージョン

クワイエット・ライオットによるカバー

「カモン・フィール・ザ・ノイズ」
クワイエット・ライオットシングル
初出アルバム『メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜
B面 ラン・フォー・カヴァー
リリース
ジャンル
時間
レーベル パシャ・レコード
作詞・作曲
プロデュース スペンサー・プロッファー英語版
ゴールドディスク
下記を参照
チャート最高順位
下記を参照
クワイエット・ライオット シングル 年表
  • メタル・ヘルス
  • (1983年)
  • カモン・フィール・ザ・ノイズ
  • (1983年)
  • スリック・ブラック・キャデラック
  • (1983年)
メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜 収録曲
メタル・ヘルス
(1)
カモン・フィール・ザ・ノイズ
(2)
ドント・ワナ・レット・ユー・ゴー
(3)
ミュージックビデオ
「Cum On Feel the Noize」 - YouTube
テンプレートを表示

アメリカのヘヴィメタルバンドクワイエット・ライオットは、1983年に本作をカバーした。このカバーは1983年7月にオリジナル・アルバム『メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜』からの先行シングルとして発売され、Billboard Hot 100で最高位5位を獲得[19]。このヒットが当時人気が衰退していたスレイドのリバイバル・ブームに繋がることとなった。なお、クワイエット・ライオットによるカバー・バージョンは、アメリカレコード協会よりゴールド認定を受けた。

クワイエット・ライオットにとってヒット曲となったカバー・バージョンだが、リード・ボーカルのケヴィン・ダブロウはアルバムの曲はすべて自分で書くことを好んでおり、カバー曲を収録することを好ましく思っていなかった。同時にライオットはスレイドの音楽性を好ましく思っておらず、カバーにあたっては原曲の雰囲気を破壊することを考えていたが、レーベルによって阻止された[20]

クワイエット・ライオットのカバー・バージョンは、2008年公開の映画『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』のサウンドトラックとして使用され、映画『ピザ男の異常な愛情』、テレビドラマ『マルコム in the Middle』などでも使用された。

2009年にVH1が発表した「best hard rock song of all time」で第41位にランクインした[21]

その他のアーティストによるカバー

チャート成績

認定(クワイエット・ライオット版)

国/地域 認定 認定/売上数
カナダ (Music Canada)[34] Gold 50,000^
アメリカ合衆国 (RIAA)[35] Gold 1,000,000^

^ 認定のみに基づく出荷枚数

脚注

注釈

  1. ^ 正しいスペルは「Come On Feel the Noise」。

出典

  1. ^ Slade - Cum On Feel The Noize”. 2020年6月25日閲覧。
  2. ^ Slade - Cum On Feel The Noize”. 2020年6月25日閲覧。
  3. ^ Savage, Jon (2013年2月1日). “The 20 best glam-rock songs of all time”. The Guardian. https://www.theguardian.com/music/2013/feb/01/20-best-glam-rock-songs-all-time 2020年6月25日閲覧。 
  4. ^ Wayne Robins (2016-03-31). A Brief History of Rock, Off the Record. Routledge. p. 147. ISBN 978-1-135-92346-4. https://books.google.com/books?id=PfvdCwAAQBAJ&pg=PA147 
  5. ^ Zara, Christopher (2014年2月3日). “GoldieBlox Super Bowl Ad: Toy Startup Parodies Slade/Quiet Riot With Help From Intuit (INTU)”. International Business Times. http://www.ibtimes.com/goldieblox-super-bowl-ad-toy-startup-parodies-sladequiet-riot-help-intuit-intu-1552945 2020年6月25日閲覧。 
  6. ^ cum on feel the noize | full Official Chart History”. Official Charts Company. 2020年6月25日閲覧。
  7. ^ Du Noyer, Paul (2003). The Illustrated Encyclopaedia of Music (1st ed.). Fulham, London: Flame Tree Publishing. ISBN 978-1-904041-96-2 
  8. ^ Thompson, Dave. Cum on Feel the Noize - Slade | Song Info - オールミュージック. 2020年7月14日閲覧。
  9. ^ Powell, Don; Falkenberg, Lise Lyng (11 October 2013). Look Wot I Dun: Don Powell of Slade. Omnibus Press. ISBN 978-1783050406. https://books.google.com/books?id=3jj_AgAAQBAJ&printsec=frontcover&dq=don+powell&hl=en&sa=X&redir_esc=y#v=onepage&q=cum%20on%20feel&f=false 
  10. ^ Charlesworth 1997.
  11. ^ Slade International Fan Club newsletter March - April - May 1986
  12. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年9月11日閲覧。
  13. ^ Slade Fan Club Newsletter April - May 1973
  14. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1973年6月2日). 2020年6月25日閲覧。
  15. ^ ALL Discography @ www.collectadisc.co.uk”. Collectadisc.co.uk. 2020年6月26日閲覧。
  16. ^ CD Album - Slade - B-Sides - Salvo - Europe”. 45worlds.com. 2020年6月26日閲覧。
  17. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年9月12日閲覧。
  18. ^ 1986 - Slade Fan Club www.sladefanclub.com”. Sladefanclub.com. 2020年6月26日閲覧。
  19. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1983年11月19日). 2020年9月12日閲覧。
  20. ^ Frankie Banali of Quiet Riot : Songwriter Interviews” (英語). www.songfacts.com. 2020年6月26日閲覧。
  21. ^ Spreadit.org : Music”. Spreadit.org. 2009年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月26日閲覧。
  22. ^ Erlewine, Stephen Thomas. Glee - Bran Van 3000 | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年6月26日閲覧。
  23. ^ "Australian-charts.com – Slade – Cum On Feel The Noize". ARIA Top 50 Singles. 2020年9月11日閲覧。
  24. ^ "Austriancharts.at – Slade – Cum On Feel The Noize" (in German). Ö3 Austria Top 40. 2020年9月11日閲覧。
  25. ^ "Ultratop.be – Slade – Cum On Feel The Noize" (in French). Ultratop 50. 2020年9月13日閲覧。
  26. ^ "Ultratop.be – Slade – Cum On Feel The Noize" (in Dutch). Ultratop 50. 2020年9月13日閲覧。
  27. ^ The Irish Charts - All there is to know”. IRMA. 2020年6月25日閲覧。
  28. ^ BigKev. “Forum - ARIA Charts: Special Occasion Charts – Top 100 End of Year AMR Charts - 1984”. Australian-charts.com. Hung Medien. 2020年6月26日閲覧。
  29. ^ Top Singles - Volume 39, No. 18”. RPM. Library and Archives Canada (1983年12月31日). 2015年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月12日閲覧。
  30. ^ Top Singles - Volume 39, No. 18”. RPM. Library and Archives Canada (1983年12月31日). 2015年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月12日閲覧。
  31. ^ "Charts.org.nz – Quiet Riot – Cum On Feel the Noize". Top 40 Singles. 2020年9月12日閲覧。
  32. ^ "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年9月12日閲覧。
  33. ^ “Talent Almanac 1985: Top Pop Singles”. Billboard 96 (51): TA-19. (22 December 1984). 
  34. ^ "Canadian single certifications – Cum on Feel the Noize". Music Canada. 2020年9月12日閲覧
  35. ^ "American single certifications – Cum on Feel the Noize". Recording Industry Association of America. 2020年9月12日閲覧

参考文献

外部リンク