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「ヤマタニシ科」の版間の差分

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2021年8月29日 (日) 00:04時点における版

ヤマタニシ科
生息年代: Cenomanian–現世
ヤエヤマヤマタニシ 石垣島産
分類
: 動物Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
亜綱 : 新生腹足類 Caenogastropoda
: 原始紐舌類 Architaenioglossa
上科 : ヤマタニシ上科 Cyclophoroidea
: ヤマタニシ科 Cyclophoridae (Gray, 1847)[1]

ヤマタニシ科 Cyclophoridaeは、東南アジアなど温暖な地域の陸上に棲む巻貝である。カタツムリとは体の構造が異なり、淡水に棲むタニシ科や、淡水性と海水性の両方を含むオニノツノガイ上科その他多数の海に棲む巻貝類と同様に、蓋つきで雌雄の別があり、新生腹足類 Caenogastropodaに分類される[2]カタツムリとの主な相違点を下表に示した[3]。メスはオスと交尾して卵を育て、産卵する。卵からは直接稚貝が孵化する。幼生が海流に乗って拡散することが無いため、同じ種でも地域による差が認められる[4]。落葉の下や葉の裏側などに生息する[5]。 

表  ヤマタニシとカタツムリのちがい[3]
特徴 ヤマタニシ カタツムリ
丸い蓋をもつ 蓋は無い
触角 1対 大小2対[6]
眼の位置 触角のつけね 触角の先
雌雄の別 雌雄異体 雌雄同体
呼吸 外套膜腔、空気呼吸 肺、空気呼吸
粒状 ひも状

種類

主な属と種を以下に示す[2]


  以下にヤマタニシ科を含む分岐図を示す[7][8]

古腹足類から分岐 
 Heterobranchia 異鰓類 

Opisthobranchia 後鰓類(ウミウシアメフラシ

Pulmonata 有肺類(カタツムリナメクジ

 Caenogastropoda 新生腹足類 
 ヤマタニシ上科 

Neocyclotidae(中南米のヤマタニシ、陸生)Aperostoma

Pupinidae アズキガイ科

Diplommatinidae ゴマガイ科

 ヤマタニシ科 

Alycaeus サンショウムシオイ

Cyclophorus ヤマタニシ

Cyclotus アツブタガイ

Megalomastomatidae インゲンガイ科

Ampullarioidae リンゴガイ科(南米のタニシ、淡水性)

Viviparidae タニシ科(淡水性、卵胎生)

Cerithioidea オニノツノガイ上科(淡水性、海水性)

古腹足類をのぞく多くの海水性の貝類


上のような進化は、海水温度や気温の変動、平均海面水位の変動、大陸の移動、小惑星の衝突などの影響を受ながら進行した[9][10]

出典

  1. ^ Cyclophoridae”. WoRMS. 2021年8月9日閲覧。
  2. ^ a b 『世界文化生物大図鑑『貝類』湊宏ら p.66』世界文化社、2004年。ISBN 4-418-04904-5 
  3. ^ a b カタツムリ展2012児嶋格”. 貝塚市立自然遊学館. 2021年8月9日閲覧。
  4. ^ 『貝類の多様性保全 久保弘文 p.47』日本貝類学会、2021年。 
  5. ^ 沖縄の陸産貝類”. カエル商会. 2021年8月9日閲覧。
  6. ^ ウミウシのツノ、カタツムリのメダマ:Euthyneuraの触角と進化的放散”. 日本貝類学会 狩野泰則. 2021年5月22日閲覧。
  7. ^ Cretaceous amber fossils highlight the evolutionary history and morphological conservatism of land snails”. Takahiro Hirano. 2021年8月11日閲覧。
  8. ^ Phylogeny of the Caenogastropoda (Mollusca), based on comparative morphology”. Luiz Ricardo & L. Simone. 2021年8月11日閲覧。
  9. ^ 『日本列島の歴史 糸魚川淳二』講談社、1973年。 
  10. ^ 東アジア産陸産貝類の多様化パターン”. 日本貝類学会 平野尚浩. 2021年5月22日閲覧。