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「クロックタワー2」の版間の差分

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: 事件から生還したジェニファーの保護者として彼女を引き取り、共に大学宿舎で暮らしている。
: 事件から生還したジェニファーの保護者として彼女を引き取り、共に大学宿舎で暮らしている。
: ゼミ参加がきっかけで才能を認められ研究室に入ったが、最近ではバートンのやり方を疑問視しており、対立している。知的で凛とした美女。
: ゼミ参加がきっかけで才能を認められ研究室に入ったが、最近ではバートンのやり方を疑問視しており、対立している。知的で凛とした美女。
:カウンセラーとしてのヘレンは一般の人々からは敬遠される傾向が強く、犯罪心理学者ほどの評価はされていない。シンプソンなど、特殊な人々からは歓迎される傾向もある。<ref>{{Cite book|title=クロックタワー2 公式ガイドブック|date=1997年1月10日|year=1997|publisher=株式会社アスペクト|pages=8,60,}}</ref>
; ノラン・キャンベル (Nolan Campbell)
; ノラン・キャンベル (Nolan Campbell)
: 声 - [[ジェフ・マニング]] / [[真殿光昭]]
: 声 - [[ジェフ・マニング]] / [[真殿光昭]]
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; 時計塔屋敷
; 時計塔屋敷
: 巨大な[[時計塔]]に由来するバロウズ邸の別名。クロックタワー事件の事件現場となった。付近の人々はこの鐘の音を合図に生活していた。
: 巨大な[[時計塔]]に由来するバロウズ邸の別名。クロックタワー事件の事件現場となった。付近の人々はこの鐘の音を合図に生活していた。
; 催眠療法
: プロファイリングにおいて、催眠は犯人の無意識の働きを探るという目的で用いられることがある。事前に犯行を計画し、論理的で一貫した行動をとる「秩序型」殺人者なら動機は比較的判断しやすい。しかし、衝動的な殺人を繰り返す「無秩序型」殺人者の場合は、通常の取り調べによる動機の把握は往々にして困難となる。「無秩序型」殺人者の犯行動機は精神疾患が原因となっているケースが多く、日常的な文脈の中では理解が困難だからであり、そういった状況において、催眠の適用は行われる。<ref>{{Cite book|title=クロックタワー2 公式ガイドブック|date=1997年1月10日|year=1997|publisher=株式会社アスペクト|page=23}}</ref>
; 大きな城のリトルジョン
; 大きな城のリトルジョン
: バロウズ城の怪物をモチーフに周辺地域で歌われた童歌。ラストシナリオで聞くことになる。3番まであり、『[[ファミ通]]』攻略本に歌詞が掲載されている。
: バロウズ城の怪物をモチーフに周辺地域で歌われた童歌。ラストシナリオで聞くことになる。3番まであり、『[[ファミ通]]』攻略本に歌詞が掲載されている。

2021年8月13日 (金) 04:32時点における版

クロックタワー2
ジャンル アクションアドベンチャー
ポイント・アンド・クリックアドベンチャー
サバイバルホラー
対応機種 プレイステーション[PS]
ゲームアーカイブス[GA]
開発元 ヒューマン
発売元 ヒューマン[PS]
サン電子[GA]
人数 1人
メディア [PS]CD-ROM
発売日 [PS]1996年12月13日
[GA]2012年2月22日
対象年齢 CEROC(15才以上対象)
売上本数 約40万本
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クロックタワー2』(クロックタワーセカンド[1]、CLOCK TOWER 2[2])は、1996年12月13日ヒューマンから発売されたPlayStationゲームソフト

概要

ダリオ・アルジェント監督のホラー映画をモチーフにした古典ホラー的世界観がベースであった前作に対し、今作ではサイコホラー的な世界観が取り入れられ、平穏な日常が殺人鬼の出現によって一瞬にして非日常に変貌してしまう恐怖が描かれている。グラフィックの3D化により、演出、音響面も大きく向上し、前作とは一味違う雰囲気を演出している。

前作同様、3人称視点のマップ内に点在するクリックポイントを調査することで主人公が状況に応じた行動をとるシステムとなっている。

ストーリー

クロックタワー事件」がノルウェー全土に一大センセーションを巻き起こしてから1年後のオスロが舞台。悲劇の少女として一躍有名になったジェニファーが証言する“巨大なハサミを持った不死身の怪物”がマスコミに「シザーマン」と名付けられ、若者の間で恐怖のシンボルとされる中、彼女の精神治療を担当するバートンはそれを恐怖が生み出した幻想だとしながらも犯人像の割り出しに手間取っていた。そんなある日、死んだはずのシザーマンが再びジェニファーの前に現れる。

登場人物

声優表記は「ゲーム版 / ドラマCD版」。

主要人物

ジェニファー・シンプソン (Jennifer Simpson)
- ルミコ・バーンズ / 西村ちなみ
「ジェニファー編」の主人公。15歳。幼い頃に両親と離別し孤児院で育った長い黒髪の美少女。クロックタワー事件の生還者。
友人を惨殺され自らも命を狙われたショックによるトラウマを患うが、現在はヘレン・マクスウェルの保護の元で落ち着きを取り戻している。
可憐で儚げな容姿とは裏腹に、精神的にはタフで逆境に強い。機械や読書は苦手で、大量の本を見ると頭が痛くなるらしい。
ヘレン・マクスウェル (Helen Maxwell)
声 - リサ・シライシ / 鶴ひろみ
「ヘレン編」の主人公。30歳。サミュエル・バートン研究室の犯罪心理学助教授。
事件から生還したジェニファーの保護者として彼女を引き取り、共に大学宿舎で暮らしている。
ゼミ参加がきっかけで才能を認められ研究室に入ったが、最近ではバートンのやり方を疑問視しており、対立している。知的で凛とした美女。
カウンセラーとしてのヘレンは一般の人々からは敬遠される傾向が強く、犯罪心理学者ほどの評価はされていない。シンプソンなど、特殊な人々からは歓迎される傾向もある。[3]
ノラン・キャンベル (Nolan Campbell)
声 - ジェフ・マニング / 真殿光昭
オスロウィーク新聞社の三流イエローペーパー記者。26歳。
クロックタワー事件に強い関心を持ち、ジェニファーに近付いたことで事件に巻き込まれてしまう。
精悍で甘さを湛えた顔立ちゆえに軽薄な印象を与えてしまうのは否めないが、記者としての洞察力に優れ、ジェニファーたちを積極的にサポートする。
シナリオ分岐次第で特定のシナリオにて彼を操作することとなる。
実は妹をクロックタワー事件で亡くしており、事件の真相の公表を動機としてジェニファーに接近してきたことが小説版にて明らかにされた。軽薄な印象が強い一方、根は真面目な性格だが、時折主語が「俺」になったり、度を越したホラー映画マニアぶりで取材に支障をきたすティムを「ホラーオタクのデブ」呼ばわりしたりと、粗野な一面も描かれている。
スターン・ゴッツ (Stan Gotts)
声 - ピーター・ストーン / 佐藤正治
クロックタワー事件担当の警部補。42歳。事件発生当事警部が入院中だったため捜査を担当することになった。よくジェニファーに警部と間違えられる。
経験至上主義者で超常現象などは一切信じないが、そんな彼もまたシザーマンの恐怖に巻き込まれてしまう。
ノラン同様、シナリオ分岐次第で特定のシナリオにて彼を操作することとなる。
サミュエル・バートン (Samuel Barton)
声 - ロバート・スペンサー / 大塚明夫
南オスロ大学犯罪心理学教授。52歳。クロックタワー事件を引き起こした犯人に興味を持ちプロファイリングを行う。ジェニファーとエドワードの治療も受け持っている。
学者としては優秀なものの、強引さもはらんだ研究手法については批判も多く、ジェニファーの催眠療法の件で弟子のヘレンと対立している。
“不死身の怪物シザーマン”の存在を冷徹に否定する一方、一連の事件を「面白い」と言い放つエキセントリックな一面も持つ。
彼の机の上にはシザーマンのハサミのレプリカが置かれているが、ヘレン編ではその伏線を回収するかのような展開が用意されている。
プロローグではバートンを操作してゲームを進行する。途中、ハリスに1回話しかければヘレン、2回以上話しかければジェニファーが本編での主人公となる。

その他の人物

ハリス・チャップマン (Harris Chapman)
声 - ジョジョ・オオタニ
バートン研究室所属の研究助手。35歳。優秀だが陰気で挙動不審であり、女性であるヘレンが助教授への昇進を先取りしてしまったこともあり、研究室では浮いた存在となっている。ロリコン気質の持ち主でジェニファーに対して屈折した愛情を抱いている。
ヘレン編では条件を満たせば生存するが、ジェニファー編ではシナリオ開始直後のイベントシーンで何者かに唆されて模倣殺人を行っていたことを自白した直後、シザーマンにより刺殺される。
エドワード / ダン・バロウズ (Edward / Dan Barrows)
声 - テリー・オサダ / くまいもとこ(シザーマン姿 - 大塚明夫)
クロックタワー事件の現場から救出されたもう一人の生存者。10歳。見る者に恐れを感じさせるほどの雪肌を持つ金髪碧眼の美少年。
発見時、事件を含むすべての記憶を失っており、身元不明のままグラニット孤児院に引き取られた。「エドワード」はケイが与えた仮の名前。ジェニファーと同じく、バートンの治療を受けている。
実は本作におけるシザーマンで事件の犯人。正体は前作に登場したシザーマンこと「ボビィ・バロウズ」の双子の兄である「ダン・バロウズ」。
バロウズ家の信仰する邪教の神の使徒として生を受けた存在で、前作では「さなぎ」と呼ばれる巨大な胎児の姿で成長の途上にあったが、ジェニファーが転げ落とした灯油缶の爆発がもたらした熱により成長が促進され短期間で成体に成長した。成体は極普通の人間と変わらない容姿であり、それを利用して生存者を装って屋敷を抜け出した後、ジェニファーに執着していたハリスとクロックタワー事件に強い関心を持っていたバートン教授を唆して操り、一連の事件を引き起こした[4]
ベス (Beth)
声 - サヨコ・カメイ
ゼミ生。23歳。仮眠室に自分用の枕を持ち込むなど子供っぽさを残し、事件にも面白半分で首を突っ込む。
ダニー (Danny)
ゼミ生。25歳。興味本位でバートンのゼミに参加する。クラッシュしたハードディスクを修復するなどパソコンに強い。
ローズ (Rose)
フィエロ社会学研究室の一員でヘレンの友人。30歳。異性に軽率で仮眠室に恋人を連れ込むこともしばしばである。
ベイカー (Baker)
フィエロ社会学研究室の一員でローズの恋人。 32歳。ジェニファー編には登場しない。
ティム (Tim)
ノランの相棒にして抑え役のカメラマン。太めの体型と赤い帽子が特徴。27歳。
小説版ではホラー映画マニアとして描かれており、ゲーム版とは逆にそのホラー映画マニアぶりでノランを辟易させている。
リック (Rick)
声 - バリー・ジャーディ / 塚田正昭
クロックタワー事件の現場となった時計塔屋敷に10年前まで執事として仕えていた老人。65歳。バロウズ家の秘密を知る数少ない人物。
引退後は何かから隠れるように暮らしていた。セント・バーナードのビクターを番犬に飼っている。
サリバン (Sullivan)
声 - 伊井篤史
市立図書館館長でバートンの師の同僚。72歳。冒険好きでさばけた人物だが、ジェニファー曰く「話が長い」。
サンドラ (Sandra)
声 - 守友都
市立図書館の役員。
ケイ・サターホワイト (Kay Satterwhite)
声 - マヤ・ムーア
グラニット孤児院の教師でエドワードの後見人。26歳。

ゲームシステム

カーソルとクリックポイント
常に画面に表示されている矢印(カーソル)の移動とクリックの組み合わせによって、移動、アイテムの入手・使用、選択肢の決定などの全てのアクションを行う。イベントの設定された場所はクリックポイントと呼ばれ、その上ではカーソルの形が変化する。カーソルは色の変化で体力を表示するほか、激しい点滅によってキャラクターがパニック状態に陥っていることを知らせる。
アイテムウインドウ
所持アイテムを表示するウィンドウ。画面上部の黒帯の部分が表示領域となっており、カーソルをそこへ移動させることで入手アイテムが表示される。アイテムをクリックするとアイテムのアイコンがカーソルの先端に付き、この状態で使用対象をクリックすることでアイテムが使用される。表示中もゲームの進行は止まらず、シザーマン出現の不安を常にプレイヤーに与え続ける。
一部、入手してもアイテムウインドウに表示されず、特定の箇所をクリックした際に自動で使用されるアイテムもある。
シナリオ
シザーマンに襲われた主人公が閉じ込められた建物からの脱出を図る、ゲームの主軸となるパート。プロローグ・シナリオ1・シナリオ2・ラストシナリオの4部構成。プロローグのみシザーマンは出現しない。
通常状態
シナリオ中、シザーマンが出現していない状態。調査や脱出へのフラグ立てはこの状態でしか行えない。
逃走状態
主人公がシザーマンに追跡されている状態。クリックポイントが通常状態と異なり、何らかのイベントによってシザーマンを撃退、もしくは回避しない限り解除されない。シザーマンの出現パターンは特定のイベントによる「イベント出現」、撃退後の時間経過による「ランダム出現」、特定の地点をクリックした時の「トラップ出現」の3種類。
パニック状態
主人公が生命の危機にさらされている状態。カーソルが点滅している間に×ボタン(マウスでは右ボタン)を所定の回数連打することで回避できる。連打に失敗した場合は死亡する。体力が最低値の場合は連打にかかわらずゲームオーバーとなる。メニュー画面に戻った後、コンテニューを選ぶと殺された地点に入室した直後の状態から再スタートとなる。なお、階段等の段差がある場所でシザーマンに追い詰められた場合、連打の有無に関わらず殺されてしまう事がある。
また、本作ではクリックしても必ず殺されてしまう罠の回避ポイントや、回避の成功がランダムで決まる回避ポイントの他、カーソル点滅中に特定の手順を踏まないと回避できないトラップも数多く仕掛けられている。
スタッフはこのボタン連打による緊急回避を「Renda Sezuniwa Irarenai(連打せずにはいられない)」の頭文字を取ってRSIシステムと命名している。
オープニング状態
シナリオの冒頭部分。日常と非日常の境目。主に人物との会話を行ってフラグを立てる半自動進行で、シザーマンの出現をもって逃走状態に移行する。
通常状態と異なり、移動地点及びシザーマンの回避・撃退に有効なクリックポイントしか表示されなくなる。
プロローグとラストシナリオにはこの状態は存在しない。
インターミッション
シナリオとシナリオの間に挿入されるパート。オスロ市の俯瞰図から施設に入り、そこにいる人物と会話をすることで次のシナリオへのフラグを立てていく。昼間の時間帯=日常のシーンであり、シザーマンが出現しない。
大学研究棟
南オスロ大学の研究棟。サミュエル・バートン研究室がある。1階には警備員が2人常駐している。
大学職員官舎
ヘレンとジェニファーが住む南オスロ大学の職員寮。
市立図書館
サリバンが館長を務める図書館。シンボルの大時計は長い間動かされていない。
ノルウェー国際ホテル
ケイとエドワードが滞在しているホテル。
オスロウィーク新聞社
ノランとティムが勤める新聞社。
警察署
ゴッツが勤務する警察署。
リックの家
オスロ郊外に位置する邸宅。
シナリオ分岐 / マルチエンディング
プロローグでの行動によって、物語は「ジェニファー編」と「ヘレン編」に大きく分岐する。その後もプレイヤーの行動によって展開は変化し、それぞれA〜Eまで用意されたエンディングのいずれかを迎えることになる。また、主人公以外の人物の生死もその多くがプレイヤーに委ねられている。

シナリオの分岐

プロローグにおけるプレイヤーの行動によって主人公がジェニファーもしくはヘレンに決定され、前者なら「ジェニファー編」、後者なら「ヘレン編」として以降の物語が進行する。物語は双方で独立しており、謎解きの手順やシナリオの展開、各エンディングの内容などは異なる。

プロローグ
大学研究棟(サミュエル・バートン)
何としても事件の手がかりを得たいバートンはジェニファーに退行催眠を施す。
シナリオ1
大学研究棟(ジェニファー・シンプソン / ヘレン・マクスウェル)
ジェニファー編:ノランとのデートの帰り、誰かにつけられているような気配を感じたジェニファーは南オスロ大学の校舎へ逃げ込む。
ヘレン編:仮眠室で休んでいたヘレンは何者かのノックの音に目を覚ます。
シナリオ2
リックの家(ノラン・キャンベル / スターン・ゴッツ)
ジェニファー編:ジェニファーの依頼でリック宅を訪れたノランはイギリスにあるというバロウズ城の話を聞かされる。
ヘレン編:ヘレンの依頼でリック宅を訪れたゴッツはイギリスにあるというバロウズ城の話を聞かされる。
市立図書館(ヘレン・マクスウェル)
シザーマンの手がかりを得るために図書館の希覯本閲覧室を訪れたヘレンは歴史書にバロウズ城の記述を発見する。
ラストシナリオ
バロウズ城(ジェニファー・シンプソン / ヘレン・マクスウェル)
シザーマンの謎に迫るためイギリスへ飛んだ一行はバロウズ城付近の森でキャンプを張るが、翌朝ジェニファー、ハリス、エドワードの3人が姿を消してしまう。ヘレンたちは急いでバロウズ城へと向かう。

キーワード

これらは後述のノベライズ版にて明らかにされた設定である。

バロウズ家
15世紀初頭、バーシー家の従臣から辺境領主として起こったイングランドの貴族スコットランドとの国境を5世紀に渡り統治していた。1912年にイギリスからノルウェーへ移住。
セオドール・バロウズ
バロウズ家初代城主。百年戦争から帰還した後、極端に死を恐れるようになり邪教を崇拝するようになる。死と恐怖を求める神にそれらを献上するという信仰の元、領地の子供を誘拐しては虐殺したため「人喰いバロウズ」と畏怖された。
バロウズ城
イングランド北部、イギリス海峡に面した崖の上に立つ城。15世紀半ば、当時この地方の領主だったセオドール・バロウズが百年戦争から帰還した際に建造。簡素で戦闘的であるにもかかわらず城壁や堀を持たない外観は、非物理的な力による防衛が図られていたことを示しているという。
偉大なる父
バロウズ家が信仰する宗教における神。人々に死を与え、彼を崇拝する者には魂の不死を与えると言われる。
偉大なる父の息子
バロウズ家が信仰する宗教において、崇拝者に死と恐怖をもたらす存在。「偉大なる父の使徒」とも。神学における天使のような存在で巨大なハサミを持ち、扉を開いて降臨すると言われる。彼らに肉体を滅ぼされることで崇拝者は魂の不死を獲得し、人々の恐怖を糧に永遠の時を生きるとされる。
バロウズ家の女の腹を通じて生まれ、生後10年をかけて「サナギ」と呼ばれる巨大な嬰児の姿に成長したのち、羽化して成体となるが、生殖機能はない。「強力なサイ・パワーを有し、その肉体は物理的衝撃の一切を無効化する。また、成体は極普通の人間の姿だがそれは擬態に過ぎず、粘液に塗れた肉体と鋭い牙を備えた獣のような姿が正体である。
人間と異なる次元に潜む存在であり、生まれ出る時とは逆に「次元の扉」を通じて元いた次元に追放することで倒すことができる。しかし異次元の存在ゆえに魂そのものを滅ぼすことはできず、いずれまた人の世に生れ落ちる時が来るとされている。
13代目クウェンティン・バロウズの代に、彼の手によって「偉大なる父の息子」の追放が果たされて以来、その後80年近くバロウズ家に異変が起きることはなかったものの、サイモン・バロウズの代になって再びシザーマンが生れ落ちることになる。
クェンティン・バロウズ
バロウズ家13代目城主。初代セオドールから4世紀に渡り続いてきた邪教信仰に反対した人物。自らの代に生まれた偉大なる父の息子を滅ぼし邪教信仰を根絶しようと試みたが、邪教派により暗殺された。
邪教の使徒であるシザーマンを追放する手立てに関する秘密を城内に密かに残しており、シザーマン打倒を目指すジェニファーら一行にとって大きな手掛かりとなる。
グラニット孤児院
ジェニファーが育った孤児院。ケイはジェニファーがバロウズ邸に引き取られた後にここに就任した。
時計塔屋敷
巨大な時計塔に由来するバロウズ邸の別名。クロックタワー事件の事件現場となった。付近の人々はこの鐘の音を合図に生活していた。
催眠療法
プロファイリングにおいて、催眠は犯人の無意識の働きを探るという目的で用いられることがある。事前に犯行を計画し、論理的で一貫した行動をとる「秩序型」殺人者なら動機は比較的判断しやすい。しかし、衝動的な殺人を繰り返す「無秩序型」殺人者の場合は、通常の取り調べによる動機の把握は往々にして困難となる。「無秩序型」殺人者の犯行動機は精神疾患が原因となっているケースが多く、日常的な文脈の中では理解が困難だからであり、そういった状況において、催眠の適用は行われる。[5]
大きな城のリトルジョン
バロウズ城の怪物をモチーフに周辺地域で歌われた童歌。ラストシナリオで聞くことになる。3番まであり、『ファミ通』攻略本に歌詞が掲載されている。

スタッフ

  • ディレクター - 河野一二三
  • メインプログラマー - 樋口正樹
  • ビジュアルディレクター - 島崎洋一郎
  • サウンドディレクター - 高添香織
  • ミュージックコンポーザー - 新倉浩司

メディア展開

ラジオドラマ

ラジオ番組『子安・氷上のゲムドラナイト』でラジオドラマがオンエアされた。

リスナーの投票で放送されるシナリオが決まるというもので、同作品を収録したドラマCDには未放送分も完全収録されている。

予告で披露したヘレンの物真似の元ネタは、「1」は淀川長治、「2」は小森和子である。

小説

牧野修が手がけたノベライズ版『クロックタワー2 アドベンチャーノベル』が、『ジェニファー編』と『ヘレン編』の2作発売された。選択肢によって展開が分岐する方式でゲームの雰囲気を再現する試みがなされている。ストーリーはゲームにほぼ忠実だが、ゲーム中では語られなかった多くの設定が明らかにされている。ゲーム同様に両者ともにでシナリオの細部の展開や結末は独立したものになっている。

脚注

  1. ^ ゲームソフトのパッケージの表紙に「クロックタワーセカンド」と読み仮名が付けられている。オープニングムービー中のタイトルコールでの読みは「ツー」だが、CMでは「セカンド」であり、こちらが公式となっている。
  2. ^ ゲームソフトのパッケージの英語表記の背表紙に「2(second)」と読み仮名が付けられている。
  3. ^ クロックタワー2 公式ガイドブック. 株式会社アスペクト. (1997年1月10日). pp. 8,60, 
  4. ^ 小説版より。また、本作の発売後に発売されたPS版『〜The First fear〜』では、このシーンが本作に繋がる伏線として追加されている。
  5. ^ クロックタワー2 公式ガイドブック. 株式会社アスペクト. (1997年1月10日). p. 23 

関連項目

外部リンク