「巡礼」の版間の差分
巡礼 (アニメ・ゲーム) に分割 |
巡礼 (ドラマ・小説) に分割 |
||
66行目: | 66行目: | ||
現在ハッジの希望者数は受け入れ可能人数を超えており、ハッジに参加するにはマッカを管理する[[サウジアラビア]]政府の発給する特別[[査証|ビザ]]が必要。ビザ発給枠はムスリム人口を考慮し各国に割り当てられる。サウジアラビア政府は巡礼地での礼拝時の宗教的興奮において起こると危惧される政治的混乱を恐れている。 |
現在ハッジの希望者数は受け入れ可能人数を超えており、ハッジに参加するにはマッカを管理する[[サウジアラビア]]政府の発給する特別[[査証|ビザ]]が必要。ビザ発給枠はムスリム人口を考慮し各国に割り当てられる。サウジアラビア政府は巡礼地での礼拝時の宗教的興奮において起こると危惧される政治的混乱を恐れている。 |
||
==ファン心理に基づく巡礼== |
|||
ファンの心理に基づいたもので特定分野の熱烈なファンが彼らにとって重要な意味を持つ場所(これも聖地と呼ばれる)に訪れるという行動も巡礼と呼ばれる。 |
|||
アニメやゲームの中には作品にリアリティを出す等の目的で実在の場所をモデルに用いているものがあり、このようなケースでは地名が登場しないかまったく別の地名にするものがあるが、中には実際の地名がそのまま用いられたり、架空の地名としていてもモデルの地名をもじった地名にすることもある。また、登場キャラクターの名前の元ネタが実際の地名だったりすることもある。それらのファンがそのアニメ等の舞台や元ネタとなった場所を聖地巡礼と称して訪れる場合が目立つ。また、別パターンとして物語にまったく関係が無くてもキャラクターの名前や舞台と同じ地名なども巡礼の対象になることがある。 |
|||
また、これらのアニメファン等による聖地巡礼は、Webページを用いた巡礼の概要報告が伴うことが多いことも特徴的である。多くの場合はアニメ等の場面とそれに該当する現地の写真を掲載してそれらを比較するという形態を取っており、エスカレートしたものの中にはその場面に登場する[[キャラクター]]の[[コスプレ]]をして同じポーズをとって写真に収まっているというものまで存在している。 |
|||
さらに、外国のある場所を舞台とするアニメのファンが聖地巡礼を敢行したり、外国のエロゲーファンが来日して[[エルフ (ブランド)|エルフ]]本社を巡礼したりするといった極端な例も存在している。このような傾向はその他の分野のファンと比較しても異彩を放っているところである。 |
|||
このことによる影響として近年では町興しの一環として地元[[フィルム・コミッション]]や[[観光協会]]が積極的にアニメ作品に協力したり、活用したりする例も増えている。 |
|||
ただし近年問題化している小学生女児が被害者になっている事件の影響で、作品によっては発行元が'''聖地巡礼自粛のお願い'''を呼びかける事象も発生している。これは巡礼対象となる小学校周辺で普段見かけない人物が徘徊することで近隣住民に過度な不安を抱かせないようにとの配慮であると思われる。また、一方である峠の走り屋を題材としたアニメでは、取り上げられた峠に走り屋が集結して、地元警察が対策に乗り出す例もある。 |
|||
===有名な聖地(小説関係)=== |
|||
最近は推理小説関係が多い |
|||
*[[夏目漱石]]関係 - 松山市など |
|||
*[[三島由紀夫]]関係 - 国内多数 |
|||
*[[西村京太郎]]関係 - 国内多数 |
|||
*[[ロンドン]](『[[シャーロック・ホームズ]]』、『[[ハリー・ポッター]]』関係) |
|||
*[[米沢市]](上杉祭り)、[[松本市]]、[[箱根町|箱根]]、[[高野山]]等(『[[炎の蜃気楼]]』関係、通称ミラージュツアー) |
|||
===有名な聖地(バラエティ番組関係)=== |
|||
*[[水曜どうでしょう]] - 札幌市豊平区平岸([[北海道テレビ放送]]本社、[[平岸高台公園]]、[[ローソン]][[南平岸駅]]店) |
|||
*[[ドラバラ鈴井の巣]] - 札幌市白石区(菊水円形歩道橋、[[札幌コンベンションセンター]]など) |
|||
===有名な聖地(その他一般)=== |
|||
*[[秋葉原]] ([[パーソナルコンピュータ|パソコン]]、[[アニメ]]、[[ゲーム]]、[[同人誌]]等現代日本の[[サブカルチャー]]の中心地) |
|||
*[[池袋]]乙女ロード(サンシャイン60の向かいの通り、秋葉原に対して[[ボーイズラブ]]の中心地) |
|||
*[[東京国際展示場|東京ビックサイト]] (日本最大の[[同人誌即売会]][[コミックマーケット]]の開催地) |
|||
==関連項目== |
==関連項目== |
2006年10月21日 (土) 19:06時点における版
このテンプレート(Template:記事分割)は廃止されました。「Template:分割提案」を使用してください。 |
この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。 (エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。) |
巡礼(じゅんれい)は、聖地を巡るという宗教的行為のことを指す。
本来、巡禮とは日本における各地の神社、寺院を訪ね巡り礼拝することである。明治以降各宗教の聖地への行く事をこの言葉に翻訳した。
概要
一般に、キリスト教やイスラム教に見られる一つの聖地だけに巡礼する直線型と、インドや東洋で見られる複数の聖地を巡る回国型に分類される。
巡礼と同じような意味の言葉に巡拝(じゅんぱい)がある。巡礼は宗教色が強く、巡拝はどちらかと言えば観光や娯楽の意味合いが強いとされるが、明確な区別はない。
日本における巡礼
平安時代の源氏物語に見られるような、貴族階級による願掛けを中心とした神社参詣がその初期形態ではないかとされ、その後末法思想の流行により、後白河法皇の熊野詣でなど浄土信仰を背景とした極楽往生を願う巡礼へと変化し、中世に入ると、戦乱や貧困の中で一般階級による巡礼も行なわれるようになった。近世に入ると平和な世の中を反映して、人々は現世利益を求めるようになり、旅行の要素も加わって大衆化した。伊勢神宮などの大寺社では御師(おんし)と呼ばれるツーリストが誕生し、宿坊と共にそれぞれの担当地域の巡礼者を案内していた。
主な巡礼
寺院
- 西国三十三箇所
- 四国八十八箇所 - 遍路・お遍路
- 摂津国八十八箇所
- 篠栗四国八十八箇所
- 坂東三十三箇所
- 秩父三十四箇所
- 善光寺 - 善光寺参り。
- 高野山
- 大山 - 神奈川県藤沢遊行寺
- 成田山
- 親鸞上人の聖徳太子参詣
神社
その他
キリスト教の巡礼
- キリスト教は、当初から殉教者を出したが、その墓所に詣でて敬意を表する信者がいた。これをマルティリウムといい、礼拝の場である教会と並び、キリスト教コミュニティの重要な中心となった。
- 4世紀にキリスト教が公認されると、キリスト教発祥の地であるパレスチナ、ことにキリストの生地であるベツレヘム、受難の地であるエルサレムへ、その遺構に参拝する信者が旅行するようになった。また各地の殉教者記念堂も巡礼の対象となった。
- キリスト教における巡礼は聖地への礼拝だけでなく、巡礼旅の過程も重要視されている。すなわち聖地への旅の過程において、人々は神との繋がりを再認識し信仰を強化するのである。
- 地中海沿岸からヨーロッパ各地に諸聖人の遺骨(聖遺物または不朽体)または十字架、ノアの箱舟の跡などの遺物を祭ったとされる教会、聖堂などが多数あり、そのような地への巡礼が行われた。巡礼は多くの旅行者を集めた(『カンタベリー物語』など。)。もっとも有名なものには、エレナが発見したとされる十字架の遺物、アルメニア王アブガルス3世に贈られ、エデッサからコンスタンティノポリスにもたらされたマンドリオン('手で描かれたのではない聖像')、コンスタンティノポリスの聖母マリヤの衣、洗礼者ヨハネの首などがある。これらの宝物は中世後期に失われた。また、巡礼者を惹きつけるために他の教会から聖遺物を盗んできたり、偽造するということもあったとされる。また西方では、中世中期からミラノのキリストの聖骸布、聖杯(聖杯伝説や騎士道物語を生み出す元になった)などの伝承が生まれた。
- 古代後期から、殉教者の遺骨によって奇跡がおき、参拝した巡礼者に病気が治癒したりや歩けなかった足が動くようになったなどの事例が報告されるようになった。こうした奇跡が起こったということから巡礼者が集まるようになったというものも多い。スペインとフランスの国境、ピレネー山中のルルドや、ローマ、エルサレムと並ぶ西方キリスト教(カトリック)の三大巡礼地の1つ北スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ(ここへの巡礼の物語を時間と空間を越える神の存在への問いかけの物語にしたフランス映画で「銀河」がある)など。例えば、ライ麦につく麦角菌に起因する麦角病(四肢が壊疽したり、精神錯乱を招く)は巡礼に赴くことで癒えるとされた。巡礼中の断食により、汚染したライ麦を食べなくなったためであったという。このように「奇跡」とされるものには、科学的に説明がつく例もある。
- こうした巡礼の旅で病に倒れた人、宿を求める人を宿泊させた巡礼教会、その小さなものをHospice(終末期の患者が残りの時を過ごす近代的なホスピスの語源)と呼んだが、そこでのもてなしから「歓待」(Hospitality)の語がうまれ、病人の看護などの仕事をする部門が教会の中に作られるようになって今日の英語でいう「病院」(Hospital)が派生した。ゆえに、Hospitalは、病院だけではなく、老人ホーム、孤児院の意味も持つ。
イスラム教の巡礼
詳細はハッジを参照
マッカ(メッカ)にあるカアバ神殿へ歩いて向かうこと。アラビア語でハッジ。
イスラム教の五行のひとつ。行程に若干異なる点があるが、巡礼にはイスラム教各宗派の信徒が共に参加する。
ヒジュラ暦で12番目の月を「ハッジの月(巡礼月)」と呼び、この月にマッカのカアバへ巡礼することは、特に奨励されている。これを大巡礼と言う。
対して、これ以外の月に巡礼することは小巡礼(ウムラ)と言う。
巡礼は、体力的、経済的に可能な者に、一生に一度は行なうよう勧められている行為であるが、巡礼を果たしたムスリム(イスラム教徒)は、「ハージー」と呼ばれ、特に尊敬される。
現在ハッジの希望者数は受け入れ可能人数を超えており、ハッジに参加するにはマッカを管理するサウジアラビア政府の発給する特別ビザが必要。ビザ発給枠はムスリム人口を考慮し各国に割り当てられる。サウジアラビア政府は巡礼地での礼拝時の宗教的興奮において起こると危惧される政治的混乱を恐れている。
関連項目
関連書
- 佐藤久光 『遍路と巡礼の社会学』 人文書院 ISBN 4-409-54067-X
- 佐藤久光 『遍路と巡礼の民俗』 人文書院 ISBN 4-409-54072-6