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2014年6月に約3億5千万ドル(約380億円)を調達したことでTheranosの時価総額は約800億ドル(約9000億円)になったとされ、株式の過半を所有するホームズは「自力でビリオネアになった最年少の女性」として話題になった<ref name="theranos_update" />。[[オラクル]]の[[ラリー・エリソン]]も投資しており、[[社外取締役]]には[[ジョージ・シュルツ]]元[[国務長官]]を始め、[[ウィリアム・ペリー]]元[[国防長官]]、[[ヘンリー・キッシンジャー]]元[[国務長官]]等、錚々たる面々が揃っていた<ref name="theranos_update" />。[[ |
2014年6月に約3億5千万ドル(約380億円)を調達したことでTheranosの時価総額は約800億ドル(約9000億円)になったとされ、株式の過半を所有するホームズは「自力でビリオネアになった最年少の女性」として話題になった<ref name="theranos_update" />。[[オラクル]]の[[ラリー・エリソン]]も投資しており、[[社外取締役]]には[[ジョージ・シュルツ]]元[[国務長官]]を始め、[[ウィリアム・ペリー]]元[[国防長官]]、[[ヘンリー・キッシンジャー]]元[[国務長官]]等、錚々たる面々が揃っていた<ref name="theranos_update" />。[[Apple]]の影響を多分に受けた同社は徹底した秘密主義で、全ての決済権はホームズが握っていた<ref name="theranos04" />。 |
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事業内容は、被験者の指先から採取した少量の血液を診断センターに輸送し、「エジソン」という自社開発の診断器を使って迅速に検査結果を出すというもので、1滴の血液で30種類の検査項目を実施できるという。大手[[ドラッグストア]]・チェーンである[[ウォルグリーン]]の、全米数十カ所の店舗に血液採取センターを設置していた<ref name="theranos_update" />。 |
事業内容は、被験者の指先から採取した少量の血液を診断センターに輸送し、「エジソン」という自社開発の診断器を使って迅速に検査結果を出すというもので、1滴の血液で30種類の検査項目を実施できるという。大手[[ドラッグストア]]・チェーンである[[ウォルグリーン]]の、全米数十カ所の店舗に血液採取センターを設置していた<ref name="theranos_update" />。 |
2021年5月20日 (木) 12:54時点における版
種類 | 非公開会社 |
---|---|
本社所在地 |
アメリカ合衆国 カリフォルニア州パロアルト |
設立 | 2003年 |
業種 | 医療 |
事業内容 | 医療用検査、血液検査(免停処分中) |
代表者 | エリザベス・ホームズ(創業者兼CEO) |
従業員数 | 〜24人 |
外部リンク | 公式ウェブサイト |
セラノス(英: Theranos)は、血液検査を手がけていたアメリカ合衆国カリフォルニア州の企業。2018年9月に解散を決定した[1]。
概要
スタンフォード大学の化学工学科の2年生だったエリザベス・ホームズは、2003年に大学を中退、「少量の血液で200種類以上の血液検査を迅速かつ安価に出来る」というふれ込みで、医療ベンチャー企業『Theranos』を創業した[2]。
2014年6月に約3億5千万ドル(約380億円)を調達したことでTheranosの時価総額は約800億ドル(約9000億円)になったとされ、株式の過半を所有するホームズは「自力でビリオネアになった最年少の女性」として話題になった[3]。オラクルのラリー・エリソンも投資しており、社外取締役にはジョージ・シュルツ元国務長官を始め、ウィリアム・ペリー元国防長官、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官等、錚々たる面々が揃っていた[3]。Appleの影響を多分に受けた同社は徹底した秘密主義で、全ての決済権はホームズが握っていた[4]。
事業内容は、被験者の指先から採取した少量の血液を診断センターに輸送し、「エジソン」という自社開発の診断器を使って迅速に検査結果を出すというもので、1滴の血液で30種類の検査項目を実施できるという。大手ドラッグストア・チェーンであるウォルグリーンの、全米数十カ所の店舗に血液採取センターを設置していた[3]。
しかし、2015年にウォール・ストリート・ジャーナルが、Theranosによる血液検査の信憑性に疑問を投げかける記事を掲載してから、投資家の評価は下がり[3]、さらにTheranosの年商が1億ドル(約110億円)に達していないことが、フォーブスの調査で明らかになった[5]。
2016年夏に、医療保険当局によって臨床検査の免許を取り消され、2016年10月5日、3カ所の検査施設を閉鎖すると共に、従業員のおよそ40%に当たる340人を解雇すると発表した[6]。
2017年、2年間にわたる臨床検査ラボの運営停止を受け入れて、連邦機関のメディケア&メディケイド・サービスセンター(CMS)と和解。今後は自社で検査ラボを運営するのではなく、小型検査機器「ミニラボ」を医師や病院に売るとしている[7]。
2018年4月、従業員125人の内、新たに100人を解雇[8]。
2018年6月、連邦検察は、創業者で最高経営責任者だったエリザベス・ホームズと、元ナンバー2でホームズと恋人関係にあった最高執行責任者のサニー・バルワニを、詐欺罪で起訴[9]。
2018年9月、株主に対して会社の解散をメールで通知。残った資金は同日から数ヵ月以内に債権者に対して返済される予定[1]。
主な株主
2018年5月に開示された資料によると、Theranosが集めた投資総額は6億8630万ドル。この投資で100万ドル以上を失った人物は、最低でも10名に上るとしている[10]。
名称 | 出資額 | 出資時期 |
---|---|---|
ウォルトン家 | 1億5000万ドル | 2014年 |
ルパート・マードック | 1億2500万ドル | 不明 |
ベッツィ・デヴォス | 1億ドル | 2013年 - 2015年 |
コックス家 | 1億ドル | 不明 |
カルロス・スリム | 3000万ドル | 不明 |
オッペンハイマー家 | 2000万ドル | 不明 |
ライリー・ベクトル | 600万ドル | 不明 |
関連項目
脚注
- ^ a b 『セラノスの終わり』 2018年9月5日配信 2018年9月6日閲覧 Onebox News
- ^ “投資コミュニティから世間に富を再配分している(かもしれない)Theranos”. 2016年12月25日閲覧。
- ^ a b c d “Theranosのその後”. 2016年12月25日閲覧。
- ^ ジョブズになり損ねた女:DNA検査の寵児、エリザベス・ホームズの墜落
- ^ 疑惑のユニコーン「セラノス」 1兆円の企業価値がゼロになった理由
- ^ 「疑惑」のセラノス、検査施設を閉鎖へ 従業員4割を解雇
- ^ 失墜したセラノスが見せる驚きのしぶとさ
- ^ “セラノスは新たに従業員の大半を解雇し延命を図る”. Onebox News. (2018年4月16日)
- ^ “連邦検察はセラノス創業者と元COOを詐欺罪で刑事訴追”. Onebox News. (2018年6月21日)
- ^ “セラノスに騙された世界でもっと最も裕福で著名な人々”. Onebox News. (2018年5月9日)