「騎士道物語」の版間の差分
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*[[ローマの素材|ローマもの]] - [[アキレウス]]や[[アレクサンドロス3世]](大王)、[[ガイウス・ユリウス・カエサル|カエサル]]など、[[ギリシア]]・[[ローマ]]の英雄を題材にしたもの。古代の人々を中世の観点から描いているため、過度の[[アナクロニズム]]が見られる。 |
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2021年1月24日 (日) 21:57時点における版
騎士道物語(きしどうものがたり、フランス語:Roman courtois or Roman de chevalerie, 英語:Romance or chivalric romance, スペイン語:Libros de caballerías or Romance)とは中世ヨーロッパに発展した文学のジャンルで騎士道をテーマとする韻文および散文の物語。宮廷文学、ロマンス、騎士道ロマンス、騎士文学、騎士道小説ともいわれる。騎士の武勲や恋愛を取上げている。
11世紀頃からフランスを中心に発達し、吟遊詩人により歌われた武勲詩が発展したものである。初期は韻文作品のみだが、後期には散文作品も作られた。 それまでのラテン語ではなくフランス語、スペイン語などのロマンス諸語で書かれたという点も重要である。つまり重々しさのない言葉で語られた。後に恋愛小説を意味することになる「ロマンス」のはしりとなる。
本来は騎士の武者修業(Knight-errant)について書かれた物語であるが、典型的なストーリーは、騎士が見知らぬ土地を冒険し、美しい貴婦人の為に住民達を苦しめる強大な敵(しばしばドラゴンや巨人といった想像上の怪物を含む)を倒し王に認められるというもので、ヒロイック・ファンタジーや恋愛小説の原型といえる。
騎士道物語は16世紀までに最盛となりその後下火となる。 17世紀、セルバンテスによる、騎士道物語をパロディにした大作『ドン・キホーテ』が、画期となりスペイン文学の古典となった。なお作中ドン・キホーテが愛読する作品は『ティラン・ロ・ブラン』である。
現代まで、騎士道物語とよく似た主題あるいは筋書きは、映画(『スターウォーズ』など)、漫画、ロールプレイングゲーム(『ドラゴンクエスト』シリーズなど)に形を変え展開されている。
主なジャンルと作品
- ブルターニュもの(ブリテンの話材) - アーサー王とその円卓の騎士達を題材にしたもの
- フランスもの - シャルルマーニュとその騎士(パラディン)達を題材にしたもの。
- ローマもの - アキレウスやアレクサンドロス3世(大王)、カエサルなど、ギリシア・ローマの英雄を題材にしたもの。古代の人々を中世の観点から描いているため、過度のアナクロニズムが見られる。