「ロスコスモス」の版間の差分
Anothercat (会話 | 投稿記録) 編集の要約なし タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
|||
22行目: | 22行目: | ||
[[ファイル:Zal raketnoi techniki.JPG|300px|thumb|[[ソビエト連邦の宇宙開発|ソ連の宇宙開発]]を伝える展示物。こうした技術はロスコスモスに受け継がれた。]] |
[[ファイル:Zal raketnoi techniki.JPG|300px|thumb|[[ソビエト連邦の宇宙開発|ソ連の宇宙開発]]を伝える展示物。こうした技術はロスコスモスに受け継がれた。]] |
||
[[ |
[[ソビエト連邦の崩壊]]に伴い、[[1992年]]2月25日、[[エリツィン]]大統領の政令によって'''ロシア宇宙庁'''<ref>{{lang-en-short|Russian Space Agency}}</ref>が新たに設立された。これにより、ロシア連邦は[[ソビエト連邦の宇宙開発|ソビエト時代の宇宙開発技術・設備]]を継承することとなった。[[1999年]]には'''ロシア航空宇宙局'''<ref>{{lang-en-short|Russian Aviation and Space Agency}}、{{lang|ru-Latn|Rosaviakosmos}}</ref>に改組。[[2004年]]3月に'''ロシア連邦宇宙局'''<ref>{{lang-ru-short|Федеральное космическое агентство России}}、{{lang-en-short|Russian Federal Space Agency}}</ref>となった<ref>「{{llang|en|Agency|エイジェンシー}}」の翻訳のし方により、'''ロシア連邦宇宙庁'''とされることもある。</ref>。 |
||
宇宙庁の成立以後、宇宙ステーション[[ミール]]の運営、[[国際宇宙ステーション]]計画への参加、[[ソユーズ]]、[[プログレス補給船|プログレス]]宇宙船の開発と運用、[[アンガラロケット]]の開発、月・火星・金星探査機の開発、科学観測などを行っている。[[2011年]]の[[スペースシャトル]]の退役後は、一時的に世界の[[有人宇宙飛行|有人宇宙事業]]を独占した状態になるなど、宇宙開発の分野において大きな影響力を示している。 |
宇宙庁の成立以後、宇宙ステーション[[ミール]]の運営、[[国際宇宙ステーション]]計画への参加、[[ソユーズ]]、[[プログレス補給船|プログレス]]宇宙船の開発と運用、[[アンガラロケット]]の開発、月・火星・金星探査機の開発、科学観測などを行っている。[[2011年]]の[[スペースシャトル]]の退役後は、一時的に世界の[[有人宇宙飛行|有人宇宙事業]]を独占した状態になるなど、宇宙開発の分野において大きな影響力を示している。 |
2020年12月25日 (金) 23:47時点における版
ロスコスモス | |
---|---|
ロゴマーク | |
組織の概要 | |
設立年月日 | 1992年2月25日 |
管轄 | ロシア連邦政府 |
本部所在地 | モスクワ |
年間予算 | 1,698億ルーブル(2013年度) |
ウェブサイト | www.roscosmos.ru |
ロスコスモス(露: Государственная корпорация по космической деятельности "Роскосмос"、英: Roscosmos State Corporation for Space Activities)は、ロシア共和国における宇宙開発全般を担当する国営企業である。本部はモスクワ付近の町、スターシティに存在する。
ロスコスモス社の形態となったのは2016年からであり、元々はロシアの宇宙科学、航空工学などを担当していた宇宙開発機関のロシア連邦宇宙局(通称は同じくロスコスモス)と、ロシアの民間宇宙企業を統合して設立された国営企業統一ロケット・宇宙会社 (ORKK) に端を発している。[1] 人類初の人工衛星や有人宇宙飛行を成し遂げたソビエト連邦の宇宙開発を継承する組織である。
概要
ソビエト連邦の崩壊に伴い、1992年2月25日、エリツィン大統領の政令によってロシア宇宙庁[2]が新たに設立された。これにより、ロシア連邦はソビエト時代の宇宙開発技術・設備を継承することとなった。1999年にはロシア航空宇宙局[3]に改組。2004年3月にロシア連邦宇宙局[4]となった[5]。
宇宙庁の成立以後、宇宙ステーションミールの運営、国際宇宙ステーション計画への参加、ソユーズ、プログレス宇宙船の開発と運用、アンガラロケットの開発、月・火星・金星探査機の開発、科学観測などを行っている。2011年のスペースシャトルの退役後は、一時的に世界の有人宇宙事業を独占した状態になるなど、宇宙開発の分野において大きな影響力を示している。
一方で、ソ連崩壊直後の混乱、ならびに1998年のロシア財政危機や2007年の世界金融危機での予算削減により、熟練技術者の流出や新規技術者の育成が行えなかったことから、2000年代後半以降たびたびトラブルに見舞われている。[6]
2015年1月、ロシア政府はロシア連邦宇宙局と2014年にロシアの民間宇宙企業を統合する形で発足させた国営企業統一ロケット・宇宙会社[7]を統合し、国営ロスコスモス社を発足させることを発表した。省庁の企業化としては過去にも原子力分野におけるロスアトム社の成功例があり、トラブルが続く宇宙産業の立て直しが目的とされている。[8] 統合案は同年中に承認され、2016年1月1日付でロシア連邦宇宙局は廃止され、ロスコスモス社が発足した[1]。
ロシアのロケット発射場
- ロスコスモス管轄
- バイコヌール宇宙基地 - カザフスタン領内にある。
- プレセツク宇宙基地 - 航空宇宙軍の主要な発射場でもある。
- ボストチヌイ宇宙基地 - 2007年に閉鎖されたスヴォボードヌイ宇宙基地の跡地に建設された。2016年には初の打ち上げが行われている。
- ロシア航空宇宙軍管轄
過去の機構
連邦宇宙局長官
- 科学技術会議
- 参事会
次官(4人)
- 操縦プログラム局
- 自動宇宙複合体・統制システム局
- プログラム実現・会計登録保障局
- 宇宙活動組織総合統制局
- 戦闘ロケット機材局
- 総務局
- 国際協力局
- 地上宇宙インフラ建設手段・協業関係局
- 人事・保安局
歴代宇宙局長官
- ユーリー・コプテフ 初代長官(1992年2月-2004年3月)
- アナトーリー・ペルミノフ(2004年3月 -2011年4月)
- ウラジーミル・ポポフキン(2011年4月 -2013年10月)
- オレグ・オスタペンコ(2013年10月10日 -2015年1月)
- イゴール・コマロフ(2015年1月 -2015年8月)
- アレクサンダー・イワノフ(2015年8月 -)
関連項目
脚注
- ^ a b “ロシア連邦宇宙庁が廃止、来年に国営宇宙開発企業「ROSKOSMOS」が誕生へ”. Sorae.jp (2015年12月31日). 2015年1月1日閲覧。
- ^ 英: Russian Space Agency
- ^ 英: Russian Aviation and Space Agency、Rosaviakosmos
- ^ 露: Федеральное космическое агентство России、英: Russian Federal Space Agency
- ^ 「Agency (エイジェンシー)」の翻訳のし方により、ロシア連邦宇宙庁とされることもある。
- ^ 松浦晋也 (2014年8月29日). “「ガリレオ」失敗からロシアの退潮が見える -ロシアの技術力衰退がより明確に-”. 日経BP. 2015年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月31日閲覧。
- ^ 小泉悠 (2014年6月17日). “ロシアの宇宙ビジネス”. ユーラシア研究所. 2015年1月28日閲覧。
- ^ “ロシア連邦宇宙庁、統一ロケット・宇宙会社と統合 国営ロスコスモス社が誕生”. Sorae.jp (2015年1月27日). 2015年1月28日閲覧。