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[[2014年]]10月19日に一軍投手コーチ専任となることが発表され、分析コーチの肩書が外れた<ref>[https://www.carp.co.jp/news14/s-069.html 2015年度 コーチングスタッフ発表] 広島東洋カープ公式サイト 2014年10月29日</ref>。
[[2014年]]10月19日に一軍投手コーチ専任となることが発表され、分析コーチの肩書が外れた<ref>[https://www.carp.co.jp/news14/s-069.html 2015年度 コーチングスタッフ発表] 広島東洋カープ公式サイト 2014年10月29日</ref>。


[[2015年]]は[[緒方孝市]]監督から投手起用に関する全権を与えられた<ref>[http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20150107-OHT1T50238.html 【広島】黒田、初登板はヤクルトとの開幕カード!畝投手コーチが示唆] スポーツ報知 2015年1月8日</ref>。オープン戦では[[黒田博樹]]の復帰戦となった3月8日の[[東京ヤクルトスワローズ]]戦で、黒田の球数を10球間違え、予定より早く降板させてしまう勘違いがあった<ref>[http://www.sanspo.com/baseball/news/20150314/car15031412000001-n6.html 【黒田、小早川氏とコイ対談】苦しい時どれだけ力になれるか…そこに挑戦したい] サンケイスポーツ 2015年3月14日</ref>。レギュラーシーズンでは、エースの[[前田健太]]と黒田を別々のカードで起用し、大型連敗を防ぐローテーションを組んだ。3、4月は試合日程に余裕があったこともあり、先発投手の月間防御率が2.11とリーグ2位の結果を残した。救援投手の防御率も2.75とリーグ2位の好成績であったが、接戦での失点が目立ちわずか1ヵ月で8敗を喫した。予定していた勝ちパターンの[[一岡竜司]]、[[中翔太]]、[[デュアンテ・ヒース]]の全員が救援失敗する事態となり、リリーフ再編を余儀なくされた。5月にはセットアッパーを日替わり起用とする方針を示し<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2015/05/19/0008038803.shtml セットアッパー競争…一岡不調でぼっ発] デイリースポーツ 2015年5月1日</ref>、6月には[[戸田隆矢]]をセットアッパーとして起用することを明らかにした<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2015/06/02/0008084166.shtml 戸田「八回の男」襲名 畝コーチ明かす] デイリースポーツ 2015年6月2日</ref>。しかし、戸田も制球難から崩れる場面があり、信頼を得ることができなかった。地元マスコミや球団OBらの声もあり<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/carp/article/article.php?comment_id=159261&comment_sub_id=0&category_id=125 「抑え大瀬良 推したい」] 中国新聞 2015年5月31日</ref>、最終的には、先発で勝ち星に恵まれていなかった[[大瀬良大地]]を交流戦限定でリリーフ起用する方針を示し<ref>[http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20150612/bbl1506120830002-n1.htm 先発か中継ぎか…大瀬良の起用法に揺れる広島 首脳陣は両にらみ] 夕刊フジ 2015年6月12日</ref>、そのままシーズン終了まで大瀬良と中崎を勝ちパターンとすることで落ち着いた。中盤は配置転換が奏功し、序盤とは打って変わってリーグ屈指の強力リリーフ陣となった。「3連戦の初戦はしっかり勝つ」という方針から、勝ちパターンの2人に登板を集中させ、4点以上リードがある場面や同点時、回跨ぎ、連投などの起用も辞さなかった。大瀬良はシーズン終盤に大きく調子を落とし、[[クライマックスシリーズ]]進出がかかった大事な試合でのリリーフ失敗が続いた<ref>[http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2015/10/08/kiji/K20151008011279080.html 大瀬良 号泣の救援失敗「悔しさばかりが残ります」] スポーツニッポン 2015年10月8日</ref>。また、大瀬良が抜けた先発ローテーションの再編に苦慮し、6連戦が続く8月には前田、[[クリス・ジョンソン (投手)|K.ジョンソン]]、黒田、福井以外に2人足りないことが常態化してしまった。9月には雨天中止の影響で12連戦が組まれたが、中4日ローテの導入など登板間隔を詰めることで対処した。崩壊したリリーフ陣を配置転換により立て直し、大瀬良と中崎の勝ちパターンを確立したことが評価されたが、その勝ちパターンに起用が集中したことや、一軍にいながらほとんど登板機会に恵まれない投手がいたことについては批判が寄せられた<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/carp/article/article.php?comment_id=191267&comment_sub_id=0&category_id=124 「【失意のBクラス 緒方カープ元年】<上>苦心のベンチ 盗塁死リーグ最多の50」] 中国新聞、2015年10月9日</ref>。10月28日に一軍投手コーチ留任が発表された<ref>[http://www.carp.co.jp/news16/2015/s-051.html 2016年度 コーチングスタッフ発表] 広島東洋カープ公式サイト 2015年10月28日</ref>。
[[2015年]]は[[緒方孝市]]監督から投手起用に関する全権を与えられた<ref>[http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20150107-OHT1T50238.html 【広島】黒田、初登板はヤクルトとの開幕カード!畝投手コーチが示唆] スポーツ報知 2015年1月8日</ref>。オープン戦では[[黒田博樹]]の復帰戦となった3月8日の[[東京ヤクルトスワローズ]]戦で、黒田の球数を10球間違え、予定より早く降板させてしまう勘違いがあった<ref>[http://www.sanspo.com/baseball/news/20150314/car15031412000001-n6.html 【黒田、小早川氏とコイ対談】苦しい時どれだけ力になれるか…そこに挑戦したい] サンケイスポーツ 2015年3月14日</ref>。レギュラーシーズンでは、エースの[[前田健太]]と黒田を別々のカードで起用し、大型連敗を防ぐローテーションを組んだ。3、4月は試合日程に余裕があったこともあり、先発投手の月間防御率が2.11とリーグ2位の結果を残した。救援投手の防御率も2.75とリーグ2位の好成績であったが、接戦での失点が目立ちわずか1ヵ月で8敗を喫した。予定していた勝ちパターンの[[一岡竜司]]、[[中翔太]]、[[デュアンテ・ヒース]]の全員が救援失敗する事態となり、リリーフ再編を余儀なくされた。5月にはセットアッパーを日替わり起用とする方針を示し<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2015/05/19/0008038803.shtml セットアッパー競争…一岡不調でぼっ発] デイリースポーツ 2015年5月1日</ref>、6月には[[戸田隆矢]]をセットアッパーとして起用することを明らかにした<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2015/06/02/0008084166.shtml 戸田「八回の男」襲名 畝コーチ明かす] デイリースポーツ 2015年6月2日</ref>。しかし、戸田も制球難から崩れる場面があり、信頼を得ることができなかった。地元マスコミや球団OBらの声もあり<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/carp/article/article.php?comment_id=159261&comment_sub_id=0&category_id=125 「抑え大瀬良 推したい」] 中国新聞 2015年5月31日</ref>、最終的には、先発で勝ち星に恵まれていなかった[[大瀬良大地]]を交流戦限定でリリーフ起用する方針を示し<ref>[http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20150612/bbl1506120830002-n1.htm 先発か中継ぎか…大瀬良の起用法に揺れる広島 首脳陣は両にらみ] 夕刊フジ 2015年6月12日</ref>、そのままシーズン終了まで大瀬良と中崎を勝ちパターンとすることで落ち着いた。中盤は配置転換が奏功し、序盤とは打って変わってリーグ屈指の強力リリーフ陣となった。「3連戦の初戦はしっかり勝つ」という方針から、勝ちパターンの2人に登板を集中させ、4点以上リードがある場面や同点時、回跨ぎ、連投などの起用も辞さなかった。大瀬良はシーズン終盤に大きく調子を落とし、[[クライマックスシリーズ]]進出がかかった大事な試合でのリリーフ失敗が続いた<ref>[http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2015/10/08/kiji/K20151008011279080.html 大瀬良 号泣の救援失敗「悔しさばかりが残ります」] スポーツニッポン 2015年10月8日</ref>。また、大瀬良が抜けた先発ローテーションの再編に苦慮し、6連戦が続く8月には前田、[[クリス・ジョンソン (投手)|K.ジョンソン]]、黒田、福井以外に2人足りないことが常態化してしまった。9月には雨天中止の影響で12連戦が組まれたが、中4日ローテの導入など登板間隔を詰めることで対処した。崩壊したリリーフ陣を配置転換により立て直し、大瀬良と中崎の勝ちパターンを確立したことが評価されたが、その勝ちパターンに起用が集中したことや、一軍にいながらほとんど登板機会に恵まれない投手がいたことについては批判が寄せられた<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/carp/article/article.php?comment_id=191267&comment_sub_id=0&category_id=124 「【失意のBクラス 緒方カープ元年】<上>苦心のベンチ 盗塁死リーグ最多の50」] 中国新聞、2015年10月9日</ref>。10月28日に一軍投手コーチ留任が発表された<ref>[http://www.carp.co.jp/news16/2015/s-051.html 2016年度 コーチングスタッフ発表] 広島東洋カープ公式サイト 2015年10月28日</ref>。


[[2016年]]は投手起用について全権を持つのではなく、緒方監督と共に起用を決定するよう方針の変更が行われた<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/carp/article/article.php?comment_id=264869&comment_sub_id=0&category_id=124 「【貯金19ターン 前半戦回顧】<上>ベンチワーク、連携円滑 77盗塁の成果」] 中国新聞、2016年07月15日</ref>。開幕は前年200イニングを投げた前田健太のメジャー移籍や、先発に復帰する予定だった大瀬良大地の故障離脱を受け、新人の[[横山弘樹]]と[[岡田明丈]]を加えたローテを組んだ。横山は[[3月30日]]の[[中日ドラゴンズ]]戦でプロ初勝利を挙げ<ref>[http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/03/31/kiji/K20160331012312750.html 広島ドラ2横山 初登板初先発初勝利「この1勝が始まり」] スポーツニッポン 2016年03月31日</ref>、岡田は好投しながら勝ち星に恵まれなかったが、[[6月25日]]の[[阪神タイガース]]戦でプロ初勝利を挙げた<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/06/25/0009221605.shtml 広島8連勝 岡田が待望プロ初勝利] デイリースポーツ 2016年6月25日</ref>。その後、横山は不振で登録抹消、岡田も故障で離脱したが、[[九里亜蓮]]、[[中村恭平 (野球)|中村恭平]]、戸田隆矢を起用することで対応した。九里は2年振り<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/05/26/0009123335.shtml 勝利の立役者は九里&安部!初お立ち台] デイリースポーツ 2016年5月26日</ref>、中村は3年振りの勝利を挙げ<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/05/29/0009131247.shtml 中村恭3年ぶり勝利 DeNA再び借金] デイリースポーツ 2016年5月29日</ref>、戸田はプロ初完封を記録した<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/07/10/0009272842.shtml?sj_PageID= 広島が15安打快勝 戸田がプロ初完封 貯金は今季最多の19に] デイリースポーツ 2016年7月10日</ref>。終盤はリリーフを務めていた[[ブレイディン・ヘーゲンズ]]、[[薮田和樹]]を先発で起用するなど柔軟な采配を見せ、最終的には2桁勝利投手3人、先発防御率はリーグ1位の3.29を記録した。救援陣は開幕時に起用された[[中田廉]]や[[仲尾次オスカル]]が不調で、[[3月31日]]の中日戦では5点リードから逆転負けを喫する<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/03/31/0008946407.shtml 広島リリーフ陣が大炎上 七回に7失点] デイリースポーツ 2016年3月31日</ref>など再編を余儀なくされたが、新戦力の[[ジェイ・ジャクソン]]、ヘーゲンズ、前年クローザーを務めた中崎翔太の固定により勝ちパターンを確立した。ビハインドも復活した[[今村猛]]がフル回転し、中盤以降は一岡竜司、大瀬良が加わることで、救援防御率はリーグ2位の3.06を記録した。[[11月24日]]に一軍投手コーチ留任が発表された<ref>[http://www.carp.co.jp/news16/s-096.html 2017年度 コーチングスタッフ発表] 広島東洋カープ公式サイト 2016年11月24日</ref>。
[[2016年]]は投手起用について全権を持つのではなく、緒方監督と共に起用を決定するよう方針の変更が行われた<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/carp/article/article.php?comment_id=264869&comment_sub_id=0&category_id=124 「【貯金19ターン 前半戦回顧】<上>ベンチワーク、連携円滑 77盗塁の成果」] 中国新聞、2016年07月15日</ref>。開幕は前年200イニングを投げた前田健太のメジャー移籍や、先発に復帰する予定だった大瀬良大地の故障離脱を受け、新人の[[横山弘樹]]と[[岡田明丈]]を加えたローテを組んだ。横山は[[3月30日]]の[[中日ドラゴンズ]]戦でプロ初勝利を挙げ<ref>[http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/03/31/kiji/K20160331012312750.html 広島ドラ2横山 初登板初先発初勝利「この1勝が始まり」] スポーツニッポン 2016年03月31日</ref>、岡田は好投しながら勝ち星に恵まれなかったが、[[6月25日]]の[[阪神タイガース]]戦でプロ初勝利を挙げた<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/06/25/0009221605.shtml 広島8連勝 岡田が待望プロ初勝利] デイリースポーツ 2016年6月25日</ref>。その後、横山は不振で登録抹消、岡田も故障で離脱したが、[[九里亜蓮]]、[[中村恭平 (野球)|中村恭平]]、戸田隆矢を起用することで対応した。九里は2年振り<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/05/26/0009123335.shtml 勝利の立役者は九里&安部!初お立ち台] デイリースポーツ 2016年5月26日</ref>、中村は3年振りの勝利を挙げ<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/05/29/0009131247.shtml 中村恭3年ぶり勝利 DeNA再び借金] デイリースポーツ 2016年5月29日</ref>、戸田はプロ初完封を記録した<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/07/10/0009272842.shtml?sj_PageID= 広島が15安打快勝 戸田がプロ初完封 貯金は今季最多の19に] デイリースポーツ 2016年7月10日</ref>。終盤はリリーフを務めていた[[ブレイディン・ヘーゲンズ]]、[[薮田和樹]]を先発で起用するなど柔軟な采配を見せ、最終的には2桁勝利投手3人、先発防御率はリーグ1位の3.29を記録した。救援陣は開幕時に起用された[[中田廉]]や[[仲尾次オスカル]]が不調で、[[3月31日]]の中日戦では5点リードから逆転負けを喫する<ref>[http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/03/31/0008946407.shtml 広島リリーフ陣が大炎上 七回に7失点] デイリースポーツ 2016年3月31日</ref>など再編を余儀なくされたが、新戦力の[[ジェイ・ジャクソン]]、ヘーゲンズ、前年クローザーを務めた中崎翔太の固定により勝ちパターンを確立した。ビハインドも復活した[[今村猛]]がフル回転し、中盤以降は一岡竜司、大瀬良が加わることで、救援防御率はリーグ2位の3.06を記録した。[[11月24日]]に一軍投手コーチ留任が発表された<ref>[http://www.carp.co.jp/news16/s-096.html 2017年度 コーチングスタッフ発表] 広島東洋カープ公式サイト 2016年11月24日</ref>。

2020年12月9日 (水) 02:19時点における版

畝 龍実
広島東洋カープ 三軍統括コーチ #78
2014年3月11日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 広島県安芸郡坂町
生年月日 (1964-06-21) 1964年6月21日(60歳)
身長
体重
183 cm
82 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 1988年 ドラフト3位
初出場 1989年4月19日
最終出場 1991年8月21日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ歴
  • 広島東洋カープ (2014 - )

畝 龍実(うね たつみ、1964年6月21日 - )は、広島県出身の元プロ野球選手投手)。1992年の登録名は畝 辰実(読み同じ)。

来歴・人物

プロ入り前

広島・広島工高では、エースとして1982年夏の甲子園県予選準決勝に進むが、広島商に敗退し甲子園出場はならなかった。専修大学に進学。東都大学リーグでは二部降格も経験し、在学中の一部優勝には届かなかった。大学同期にエースの関清和がおり、その陰に隠れがちであった。他の同期に宮里太西俊児がいる。卒業後はNTT関東に進む。1987年都市対抗に出場するが、1回戦で2本塁打を浴びヨークベニマルに大敗。翌1988年大会には新日鐵君津の補強選手として出場する。1回戦でNTT四国渡辺智男投手に抑えられ敗退。

現役時代

1988年ドラフト3位で広島入団。横手左腕から繰り出されるシュートスライダーを軸に中継ぎとして期待されるも、課題の制球力を克服できずプロでは短命に終わる。1992年限りで現役引退。

引退後

引退後は広島のスコアラーに就任。2001年プロ野球コンベンション会議にて動作解析装置開発の功績を評され、各球団が選ぶ球団スタッフ賞を受賞している。「動作解析のエキスパート」といわれており、高い分析能力に定評がある[1][2]

2013年11月4日に一軍投手コーチ兼分析コーチに就任する事が発表された[3]

2014年10月19日に一軍投手コーチ専任となることが発表され、分析コーチの肩書が外れた[4]

2015年緒方孝市監督から投手起用に関する全権を与えられた[5]。オープン戦では黒田博樹の復帰戦となった3月8日の東京ヤクルトスワローズ戦で、黒田の球数を10球間違え、予定より早く降板させてしまう勘違いがあった[6]。レギュラーシーズンでは、エースの前田健太と黒田を別々のカードで起用し、大型連敗を防ぐローテーションを組んだ。3、4月は試合日程に余裕があったこともあり、先発投手の月間防御率が2.11とリーグ2位の結果を残した。救援投手の防御率も2.75とリーグ2位の好成績であったが、接戦での失点が目立ちわずか1ヵ月で8敗を喫した。予定していた勝ちパターンの一岡竜司中﨑翔太デュアンテ・ヒースの全員が救援失敗する事態となり、リリーフ再編を余儀なくされた。5月にはセットアッパーを日替わり起用とする方針を示し[7]、6月には戸田隆矢をセットアッパーとして起用することを明らかにした[8]。しかし、戸田も制球難から崩れる場面があり、信頼を得ることができなかった。地元マスコミや球団OBらの声もあり[9]、最終的には、先発で勝ち星に恵まれていなかった大瀬良大地を交流戦限定でリリーフ起用する方針を示し[10]、そのままシーズン終了まで大瀬良と中崎を勝ちパターンとすることで落ち着いた。中盤は配置転換が奏功し、序盤とは打って変わってリーグ屈指の強力リリーフ陣となった。「3連戦の初戦はしっかり勝つ」という方針から、勝ちパターンの2人に登板を集中させ、4点以上リードがある場面や同点時、回跨ぎ、連投などの起用も辞さなかった。大瀬良はシーズン終盤に大きく調子を落とし、クライマックスシリーズ進出がかかった大事な試合でのリリーフ失敗が続いた[11]。また、大瀬良が抜けた先発ローテーションの再編に苦慮し、6連戦が続く8月には前田、K.ジョンソン、黒田、福井以外に2人足りないことが常態化してしまった。9月には雨天中止の影響で12連戦が組まれたが、中4日ローテの導入など登板間隔を詰めることで対処した。崩壊したリリーフ陣を配置転換により立て直し、大瀬良と中崎の勝ちパターンを確立したことが評価されたが、その勝ちパターンに起用が集中したことや、一軍にいながらほとんど登板機会に恵まれない投手がいたことについては批判が寄せられた[12]。10月28日に一軍投手コーチ留任が発表された[13]

2016年は投手起用について全権を持つのではなく、緒方監督と共に起用を決定するよう方針の変更が行われた[14]。開幕は前年200イニングを投げた前田健太のメジャー移籍や、先発に復帰する予定だった大瀬良大地の故障離脱を受け、新人の横山弘樹岡田明丈を加えたローテを組んだ。横山は3月30日中日ドラゴンズ戦でプロ初勝利を挙げ[15]、岡田は好投しながら勝ち星に恵まれなかったが、6月25日阪神タイガース戦でプロ初勝利を挙げた[16]。その後、横山は不振で登録抹消、岡田も故障で離脱したが、九里亜蓮中村恭平、戸田隆矢を起用することで対応した。九里は2年振り[17]、中村は3年振りの勝利を挙げ[18]、戸田はプロ初完封を記録した[19]。終盤はリリーフを務めていたブレイディン・ヘーゲンズ薮田和樹を先発で起用するなど柔軟な采配を見せ、最終的には2桁勝利投手3人、先発防御率はリーグ1位の3.29を記録した。救援陣は開幕時に起用された中田廉仲尾次オスカルが不調で、3月31日の中日戦では5点リードから逆転負けを喫する[20]など再編を余儀なくされたが、新戦力のジェイ・ジャクソン、ヘーゲンズ、前年クローザーを務めた中崎翔太の固定により勝ちパターンを確立した。ビハインドも復活した今村猛がフル回転し、中盤以降は一岡竜司、大瀬良が加わることで、救援防御率はリーグ2位の3.06を記録した。11月24日に一軍投手コーチ留任が発表された[21]

息子の畝章真は、2018年より投手として四国アイランドリーグplus香川オリーブガイナーズに所属し[22]、2019年育成ドラフトにおいて、広島東洋カープから3巡目指名を受けた[23]

エピソード

金本知憲は広島時代、左ピッチャーが打てずなかなかレギュラーになれなかったため、オフシーズンに左ピッチャーを打ち込むことで左を克服した。その際金本にボールを投げ続けたのが畝(一番難しいタイプの変則的フォームだったから、彼に慣れることで克服しようとした)で、その甲斐あって金本は他の左ピッチャーを打てるようになりレギュラーを獲得した[24][25]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
1989 広島 4 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 19 3.1 5 0 4 0 1 4 0 0 6 5 13.50 2.70
1990 2 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 14 3.0 2 1 2 0 1 0 0 0 1 1 3.00 1.33
1991 1 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 7 1.1 1 1 2 0 0 1 0 0 3 3 20.25 2.25
NPB:3年 7 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 40 7.2 8 2 8 0 2 5 0 0 10 9 10.57 2.09

記録

背番号

  • 26 (1989年 - 1992年)
  • 78 (2014年 - )

登録名

  • 畝 龍実 (うね たつみ、1989年 - 1991年)
  • 畝 辰実 (うね たつみ、1992年)

脚注

  1. ^ 広島 スコアラー一筋、畝氏が投手兼分析コーチで初入閣 Sponichi Annex 2013年11月5日、広島スコアラー21年畝氏異例コーチ抜てき  日刊スポーツ 2013年11月5日
  2. ^ 広島投手陣支える異色のスタッフ スコアラーから転身した畝コーチ 夕刊フジ 2014年4月24日
  3. ^ 2014年度 コーチングスタッフ発表 広島東洋カープ公式サイト 2013年11月4日
  4. ^ 2015年度 コーチングスタッフ発表 広島東洋カープ公式サイト 2014年10月29日
  5. ^ 【広島】黒田、初登板はヤクルトとの開幕カード!畝投手コーチが示唆 スポーツ報知 2015年1月8日
  6. ^ 【黒田、小早川氏とコイ対談】苦しい時どれだけ力になれるか…そこに挑戦したい サンケイスポーツ 2015年3月14日
  7. ^ セットアッパー競争…一岡不調でぼっ発 デイリースポーツ 2015年5月1日
  8. ^ 戸田「八回の男」襲名 畝コーチ明かす デイリースポーツ 2015年6月2日
  9. ^ 「抑え大瀬良 推したい」 中国新聞 2015年5月31日
  10. ^ 先発か中継ぎか…大瀬良の起用法に揺れる広島 首脳陣は両にらみ 夕刊フジ 2015年6月12日
  11. ^ 大瀬良 号泣の救援失敗「悔しさばかりが残ります」 スポーツニッポン 2015年10月8日
  12. ^ 「【失意のBクラス 緒方カープ元年】<上>苦心のベンチ 盗塁死リーグ最多の50」 中国新聞、2015年10月9日
  13. ^ 2016年度 コーチングスタッフ発表 広島東洋カープ公式サイト 2015年10月28日
  14. ^ 「【貯金19ターン 前半戦回顧】<上>ベンチワーク、連携円滑 77盗塁の成果」 中国新聞、2016年07月15日
  15. ^ 広島ドラ2横山 初登板初先発初勝利「この1勝が始まり」 スポーツニッポン 2016年03月31日
  16. ^ 広島8連勝 岡田が待望プロ初勝利 デイリースポーツ 2016年6月25日
  17. ^ 勝利の立役者は九里&安部!初お立ち台 デイリースポーツ 2016年5月26日
  18. ^ 中村恭3年ぶり勝利 DeNA再び借金 デイリースポーツ 2016年5月29日
  19. ^ 広島が15安打快勝 戸田がプロ初完封 貯金は今季最多の19に デイリースポーツ 2016年7月10日
  20. ^ 広島リリーフ陣が大炎上 七回に7失点 デイリースポーツ 2016年3月31日
  21. ^ 2017年度 コーチングスタッフ発表 広島東洋カープ公式サイト 2016年11月24日
  22. ^ 高田博史 (2018年6月4日). “香川・畝 広島コーチの父の言葉を胸にローテ守るルーキー(アイランドリーガー伝)”. デイリースポーツ. https://www.daily.co.jp/baseball/shikoku/2018/06/04/0011321482.shtml 
  23. ^ ILから4人の選手がドラフト指名を受けました! - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2019年10月17日)
  24. ^ プロ野球 引退するスター選手たち「あの頃、君は細かった」page=2 - 現代ビジネス Sportsプレミア
  25. ^ 高校野球小僧、白夜書房、2008年3月号、p180

関連項目

外部リンク