「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の版間の差分
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: OVAエンディングテーマ。作詞は分島花音、作曲は[[草野華余子|カヨコ]]、編曲は千葉"naotyu-"直樹、歌はヘスティア([[水瀬いのり]])。 |
: OVAエンディングテーマ。作詞は分島花音、作曲は[[草野華余子|カヨコ]]、編曲は千葉"naotyu-"直樹、歌はヘスティア([[水瀬いのり]])。 |
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; 「REALIZE 〜始まりのとき〜」 |
; 「REALIZE 〜始まりのとき〜」 |
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: 第6話挿入歌。作詞は[[うらん (作詞家)|うらん]]、作曲は[[Rie]]、編曲は[[渡辺剛 (キーボー |
: 第6話挿入歌。作詞は[[うらん (作詞家)|うらん]]、作曲は[[Rie]]、編曲は[[渡辺剛 (キーボーディスト)|渡辺剛]]、歌はリリルカ・アーデ([[内田真礼]])。 |
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; 第2期 |
; 第2期 |
2020年11月30日 (月) 22:28時点における版
このフィクションに関する記事は、全体として物語世界内の観点に立って記述されています。 |
ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか | |
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ファイル:Dungeon ni Deai o Motomeru no wa Machigatteiru Darō ka logo.png | |
ジャンル | ファンタジー |
小説 | |
著者 | 大森藤ノ |
イラスト | ヤスダスズヒト |
出版社 | SBクリエイティブ |
レーベル | GA文庫 |
刊行期間 | 2013年1月15日 - |
巻数 | 既刊16巻(2020年10月現在) |
小説:ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア | |
著者 | 大森藤ノ |
イラスト | ヤスダスズヒト(キャラクター原案) はいむらきよたか |
出版社 | SBクリエイティブ |
レーベル | GA文庫 |
刊行期間 | 2014年1月15日 - |
巻数 | 既刊12巻(2020年2月現在) |
小説:ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか ファミリアクロニクル | |
著者 | 大森藤ノ |
イラスト | ヤスダスズヒト(キャラクター原案) ニリツ |
出版社 | SBクリエイティブ |
レーベル | GA文庫 |
刊行期間 | 2017年3月15日 - |
巻数 | 既刊2巻(2019年12月現在) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ライトノベル |
ポータル | 文学 |
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(ダンジョンにであいをもとめるのはまちがっているだろうか)は、大森藤ノによる日本のライトノベル、およびその派生作品群。本編のイラストはヤスダスズヒトが担当、派生作品のイラストははいむらきよたかとニリツが担当する。2013年1月からGA文庫(SBクリエイティブ)より既刊30冊(本編16冊、派生作品14冊、2020年10月現在)が刊行されている。また、本作品を原作とする漫画、テレビアニメ、劇場版アニメ、ゲームなどの作品がメディアミックスされている。略称は『ダンまち』。
概要
円形都市オラリオとその地下に広がるダンジョンを主な舞台とした神の眷族が織り成すファンタジー作品[1]。本編は駆け出しの冒険者である主人公ベル・クラネルがオラリオで出会ったヒロインたちを救い、仲間との絆を育みながら英雄へと成長する物語である[2]。外伝『ソード・オラトリア』は本作品のヒロインであるアイズ・ヴァレンシュタインがあまりにも強過ぎて、本編で全ての出番を奪いかねないことから、その実力を遺憾なく発揮できる場として企画された派生作品であり[3]、『ファミリアクロニクル』シリーズは本編と外伝で掘り起こしきれない多くのキャラクターたちの過去を描くための作品である[4]。
本作品は大森のデビュー作であり、小説投稿サイト「Arcadia」に『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のタイトルで投稿されていた[注 1]。これを『ファミリア・ミィス』へ改題し、第4回GA文庫大賞へ投稿して大賞を受賞し[5]、タイトルを戻して2013年に書籍化された。さらに、アイズ・ヴァレンシュタインを主人公にした外伝『ソード・オラトリア』が2014年から連載され、『ファミリアクロニクル』シリーズがリュー・リオンを主人公として2017年に刊行され、2019年においてシリーズの累計で1200万部が発行されている[6]。第3回『ラノベ好き書店員大賞』を2014年に受賞し[7]、2016年に『第2回SUGOI JAPAN Award』でラノベ部門1位を獲得[8]。2020年版『このライトノベルがすごい!』では2010年代総合ランキングで第4位に入っている[9]。
メディアミックスとして、2013年に本編、2014年に外伝『ソード・オラトリア』が漫画化される。2015年に本編のテレビアニメが放送され、ヘスティアのキャラクターが話題となり[10]、同年には『クロス・イストリア』のタイトルでゲーム化される。2017年には外伝『ソード・オラトリア』のテレビアニメが放送され、『ファミリアクロニクル episodeリュー』の漫画が文庫本と同時連載され、『メモリア・フレーゼ』のタイトルなどがゲーム化される[11]。2019年には劇場版アニメ『オリオンの矢』が公開され[12]、同年に本編のテレビアニメ第2期が放送され[13]、『インフィニト・コンバーテ』のタイトルがゲーム化される[2]。2020年10月から本編のテレビアニメ第3期が放送されている[14]。
作風・テーマ
作品世界では、千年前よりも昔の時代、ダンジョンから無限に産み出されるモンスターが、問答無用に人間に襲いかかる敵として存在しており[15]、モンスターと戦った英雄たちの活躍が様々なお伽噺(英雄譚)として本編の時代に伝わっている。約千年前に天界より神々が降臨し、神の眷族となった人間たちはファミリアを組織して下界に蔓延るモンスターに対抗するようになり[16]、ダンジョンの上に建設されたバベルという巨塔によりモンスターがダンジョンに閉じ込められたため、地上には一定の秩序がもたらされる[17]。本編が開始される15年前にオラリオで最強を誇ったファミリアが黒竜に敗れて全滅し、過激派ファミリアが跋扈する暗黒期がオラリオに訪れるが[18]、5年前にギルド等により過激派は鎮圧される[19]。新たなファミリアも台頭し、オラリオに再び安寧がもたらされた時代に本物語が始まる。
本作品に登場する神々は、ギリシャ神話や北欧神話、インド神話等に登場する神の名を冠し、ヘスティアが炉の神である設定等は現実世界の神話を踏襲している[20]。本作品の神々は天界での退屈に耐えられず下界に降臨し、超越的な能力が封じられる代わりに、神の恩恵を授けた人間が織り成す未知の物語を楽しんでいるが、自身の娯楽を最優先に行動する者も多く、人間たちを騒動に巻き込んだりもしている[14]。人間たちは、ヒューマン、エルフ、ドワーフ、アマゾネス、小人族、獣人などの種族が登場し、神々から恩恵を授けられた者にはロールプレイングゲームのようなレベルや能力などを数値で示した神聖文字が体に刻まれる[21]。これにより、モンスターと戦うことができるように心身が強化され、魔法などの超常的な力も使えるようになる[21]。冒険者と呼ばれる神の眷族は、未知への探求心から、またモンスターとの戦闘により得られる富や栄誉を求め、ダンジョンに挑戦しており[17]、高い能力の者は残された黒竜の討伐を望む作品世界の人々から新たな英雄として期待されている[18]。
主人公のベル・クラネルは、英雄譚のような異性との運命の出会いに憧れてオラリオにやって来て、ヘスティアのファミリアに入団した駆け出しの冒険者であり、物語では様々な出会いと冒険を通じたベルの成長、そして出会いの結実やファミリアの絆が描かれる[22]。素朴で純粋な動機でダンジョンに挑むベルの行動が次々とヒロインを救うことに繋がり、無意識的にヒロインたちから想いを寄せられてゆくストーリ展開や、憧れを目指して努力や友情によりベルが強くなってゆく昔ながらの少年漫画のような「熱血」な展開が本作品の特徴となっている[23]。
本編あらすじ
本編 第一部
主人公ベルとヒロインたちの出会い、ベルの最初の冒険などが描かれる。
- 本編 第1巻
- ヘスティア・ファミリアで唯一の団員である駆け出しの冒険者ベル・クラネルは、単独でダンジョンに臨み、我流でモンスターと戦っていた。いつものように上層で戦っていたベルは、不運なことに中層級の強さをもつミノタウロスに襲われる。なすすべもなく追い詰められたベルは、間一髪のところでロキ・ファミリアの女性冒険者アイズ・ヴァレンシュタインに助けられたが、礼も言わずにその場から逃げ去ってしまう。あまりの衝撃的な出会いにより、アイズに一目惚れしてしまったベルは、彼女に釣り合うような立派な冒険者となろうと心に誓う。これが切っ掛けとなりベルにスキル憧憬一途が発現し、規格外の急成長を遂げてゆく。
- ダンジョンに向かう道すがら出会った酒場「豊饒の女主人」のシル・フローヴァから招かれ、酒場で食事をとっていたベルは、自分の醜態を嘲笑するロキ・ファミリアの団員の話を耳にする。憧れの人であるアイズの前で嘲笑されされたことに耐えきれなかったベルは酒場から逃げ出してしまい、自分の弱さを思い知らされ、憧れの人に追いつくために強くなりたいと心から願うようになる。ベルの願いを知ったヘスティアは、神友である女神ヘファイストスに強引に頼み込み、神(ヘスティア)のナイフを作製してもらう。
- ベルは女神フレイヤから見初められ、ベルを見定めるためのフレイヤの暗躍により、ガネーシャ・ファミリアが主催する怪物祭からモンスターが地上に解き放たれる。逃げ出したモンスターは執拗にヘスティアを狙い、ベルはヘスティアを守るためにモンスターと対峙し、ヘスティアから託された神のナイフを使い、格上のモンスターを辛うじて打倒する。
- 本編 第2巻
- ベルを担当するギルド職員エイナ・チュールは、駆け出しのベルの不用意な行動を心配していたが、ベルの異常な成長を確認した後、成長したベルに相応しい防具を準備するために、ヘファイストス・ファミリアの店にベルを誘う。ベルは店の片隅にあったヴェルフ・クロッゾ製の軽装防具を気に入り、有り金を叩いて購入する。
- ベルの成長を促すフレイヤの企みにより「豊饒の女主人」へ魔導書が届けられ、シルがこれをベルに貸し与えたことで、ベルに魔法ファイアボルトが発現する。ベルは喜びのあまり魔法を使いまくり、精神疲弊を起こしてダンジョン内で意識を失う。偶然に通りがかったアイズが気絶したベルを介抱するが、意識を取り戻したベルは状況を把握できず、再び逃げ出してしまう。
- ベルは冒険者に追われていたリリルカ・アーデと出会い、彼女を助けるために冒険者を追い払う。ベルが持っていた神のナイフに目を付けたリリルカは、魔法で外見を変えてベルに近づき、サポーターとしてベルとパーティを組むようになる。一方、エイナはリリルカの所属するソーマ・ファミリア団員の尋常でない振る舞いをギルドで目にしており、リリルカとパーティを組んだベルが心配でソーマ・ファミリアを調査し始める。面識のあったロキ・ファミリアの副団長による仲介で酒に造詣が深い女神ロキと面談し、男神ソーマの作る神酒の異常性とソーマ・ファミリアの団員の尋常でない行動との関係を察し、リリルカに対する懸念をヘスティアへ伝える。
- リリルカはベルの信用を利用して神のナイフを盗み出すものの、「豊饒の女主人」のリュー・リオンが取り返し、神のナイフはベルの手に戻る。リリルカは、もう一度、ベルの命を顧みない入念な作戦を立て、神のナイフを盗み出すことに成功する。地上に戻ろうとしたリリルカはソーマ・ファミリア団員の罠に嵌り、自身が命の危機に晒されるが、ベルが間一髪で駆けつけてリリルカは九死に一生を得る。リリルカはこれまで騙し続けてきたベルに助けられたことに困惑したが、ベルの純粋な優しさに心を打たれ、本当の意味でベルのサポーターになることを決意する。
- 本編 第3巻
- エイナの計らいによりアイズと対面したベルは、これまでの礼をアイズにしっかり伝え、アイズからの提案で戦い方を教えてもらえることになる。口下手なアイズは言葉でベルを導くことはせず、実戦形式の訓練を通じて、戦闘の技と駆け引きの基礎をベルに授ける。
- フレイヤは魔法を得て輝きが増したベルの更なる成長を望んでおり、ファミリアの団長オッタルとの会話から、ベルの成長を妨げている原因がミノタウロスへのトラウマにあると考え、ベルがトラウマを克服するための舞台の準備をオッタルへ命じる。フレイヤの命を受けたオッタルはダンジョン上層で片角のミノタウロスを鍛え上げ、これをベルに直接ぶつけることで彼の成長を促すことにする。
- ヘスティアはリリに対して懐疑的だったが、リリの言葉とベルの判断を信用してリリを受け入れ、ベルはリリとのパーティを続けることにする。フレイヤたちの企みを知らないベルはリリと共にダンジョンに潜り、オッタルに調教された片角のミノタウロスと対峙する。恐怖で怯えるベルだったが、リリだけは何とか逃がし、戦いながら自身も逃げる算段をしていたところにアイズが駆けつける。ベルを助けようとするアイズに対して、ベルは憧れの人に再び助けられることを拒み、自身で決着をつけるべく格上のミノタウロスと真正面から戦う決意をする。
- ベルはアイズから教わった技と駆け引き、魔法、神のナイフなど、自身の全てを賭して片角のミノタウロスと戦い、最後は立ったまま精神疲弊で意識を失ったが、片角のミノタウロスに勝利する。その戦う姿は目撃したロキ・ファミリア幹部たちに衝撃を与え、自分たちが冒険者であることを再認識させ、深く印象に残るものとなる。
本編 第二部
ベルの仲間となる者たちのヘスティア・ファミリアへの集結などが描かれる。
- 本編 第4巻
- 中層級のミノタウロスを単独で倒したことで、ベルは僅か1か月半という前代未聞の最短記録でLv.2にランクアップし、オラリオで一躍注目の的となり、神々からの疑惑と多数の冒険者からのやっかみも買うことになる。ランクアップにより、ベルには新たなスキル英雄願望が発現し、神々から二つ名「未完の少年(リトル・ルーキー)」を授けられる。
- ベルはミノタウロスとの死闘で傷んでしまった防具を新調するために、ヘファイストス・ファミリアの店を訪れ、元の防具の製作者である鍛冶師ヴェルフと出会う。ヴェルフから専属契約とパーティの打診を受けたベルは、リューからパーティの仲間を増やすことを勧められていたこともあり、ヴェルフの提案を受け入れ、リリを含めてパーティを組む。エイナと相談の上、装備を調えたベルたちはダンジョン中層の13階層を目指すことになる。
- クエスト×クエスト
- 同時掲載の短編。時系列は本編第3巻2章と3章の間に相当する[24]。
- ある日ベルは懇意にしているミアハ・ファミリアの団長ナァーザ・エリスイスから冒険者依頼を頼まれ、後に合流したリリと共に実行に移し、無事ドロップアイテムの採取に成功する。しかし、ナァーザからの報酬が依頼内容に見合わないものであることをリリに見抜かれてしまう。男神ミアハはナァーザを咎めたが、ファミリアにはナァーザの義手を作製した ディアンケヒト・ファミリアからの莫大な借金があり、そんなファミリアを救うためにナァーザは報酬をごまかしていたことを吐露する。ベルたちと和解したナァーザは改めて冒険者依頼を発注し、それによって得たアイテムを材料にして新たなポーションの作製に成功する。
- 女神へのカンパネラ
- 同時掲載の短編。時系列は本編1巻の開始前に相当する[24]。
- 結成したばかりのヘスティア・ファミリア。日々の生活の中、ベルとヘスティアはお互いの理解を深めてゆく。そんなある日、ベルが武器屋の店先で剣を、ヘスティアが商店の店先で髪留めを、物欲しそうに眺めているところをお互いが目撃する。
- 本編 第5巻
- ベルたちのパーティは順調に13階層を踏破していたが、タケミカヅチ・ファミリアのパーティから怪物進呈され、15層へ落とされてしまう。ダンジョン中層で遭難したベルたちは、場所と被害状況を考慮したリリの提案により、上層へ戻るよりもより深い階層の安全地帯である18階層へ逃げ込む決断をする。一方、ベルたちの危機を察したヘスティアと、男神ヘルメスとそのファミリアの団長アスフィ・アル・アンドロメダ、そして助っ人としてリューがベルたちの救助に向かう。
- ベルたちのパーティは命辛々18階層に到着し、遠征からの帰還の途にあるロキ・ファミリアに救われる。救助に向かっていたヘスティアたちとも合流し、ベルたちはロキ・ファミリアの団員やヘルメスらと交流し、しばし穏やかな時を過ごす。ロキ・ファミリアが上層へ出発した後、一部の冒険者の嫉妬と悪意を利用したヘルメスの策略によりヘスティアが攫われてしまう。ヘスティアは神威を開放することで冒険者たちから解放されたが、神威を感じとったダンジョンが階層主の変異種である漆黒のゴライアスを生み出してしまう。
- 漆黒のゴライアスの誕生により上層への通路が塞がれたため、ベルたちとリヴィラの街の百人を越す冒険者たちは力を合わせて漆黒のゴライアスに立ち向かうことになる。漆黒のゴライアスの異常な再生能力に苦戦したが、ステイタスの高いリューやアスフィが主力となって戦い、最終的にベルの英雄願望により漆黒のゴライアスは打倒される。
- 本編 第6巻
- 18階層からの帰還後、ベルは恋多き男神アポロンに目を付けられてしまう。アポロンはベルを我が物にするために様々な策略を巡らし、本拠を襲撃してベルを追い回し、ベルを孤立させるためにリリをソーマ・ファミリアに捕えさせて、ついにはファミリア同士の総力戦である戦争遊戯を実現する。オラリオ以外の冒険者一人の助っ人が認められたが、戦争遊戯の内容が攻城戦となったことで団員一人のヘスティア・ファミリアの勝利は絶望的となる。
- ベルは再びアイズに特訓をつけてもらうためにロキ・ファミリアの本拠へ向かい、アイズと対人戦を想定した1週間の猛特訓を行う。この間、ヘスティアはリリを救出すべくソーマ・ファミリアの本拠に殴り込みをかける。ソーマは神酒の誘惑を乗り越えたリリを認め、ヘスティアは神のナイフを脱退金の担保にすることで、リリの身柄を確保する。タケミカヅチ・ファミリアのヤマト・命は13階層での怪物進呈を悔やんでおり、タケミカヅチに自ら申し出て1年間限定でヘスティア・ファミリアに改宗する。リリとヘファイストスの許しを得たヴェルフもヘスティア・ファミリアに改宗し、助っ人としてリューが参戦することになり、ヘスティア・ファミリアは5人で戦争遊戯に挑むことになる。
- 戦争遊戯ではリリが変身魔法を駆使して予め城内を攪乱し、リューがクロッゾの魔剣を用いてアポロンの団員の半数を城外に引きつけ、命が残った城内の半数を重圧魔法により動きを封じ、ベルとヴェルフが僅かに残った団員たちとの個人戦に持ち込むことで、ヘスティア・ファミリアは速効で圧倒的な数の不利をひっくり返す。シルから貰ったアミュレットの助けもあり、ベルはレベルの差を物ともせずアポロン・ファミリア団長ヒュアキントス・クリオを一騎打ちで討ち取り、戦争遊戯はヘスティア・ファミリアの勝利で終わる。
- 本編 第7巻
- 戦争遊戯に勝利したヘスティア・ファミリアはアポロン・ファミリアから没収した財産や新たな本拠「竈火の館」を手に入れ、ベルは僅か1ヶ月でLv.3にランクアップを果たす。
- その喜びも束の間、女神イシュタルが支配する歓楽街に、命の幼なじみサンジョウノ・春姫と似た狐人が捕らわれているとの噂を聞きつけ、真相を確かめるために、ベルたちは歓楽街へ向かう。歓楽街で迷ったベルは戦闘娼婦アイシャ・ベルカに絡まれ、イシュタル・ファミリアの団長フリュネ・ジャミールから追い回される。ベルは彼女から必死で逃げ、とある娼館の部屋に身を隠し、そこに現れた娼婦である春姫と出会う。
- 本拠に戻ったベルたちは春姫を身請けするために、高額な冒険者依頼を引き受けるが、これはフレイヤへの嫌がらせのためにイシュタルが画策した罠であり、ベルと命は歓楽街に捕えられてしまう。春姫は隙を見てベルと命の逃亡を手助けするが、フレイヤを打倒するために今夜行われる殺生石の儀式で犠牲となること、自身に逃亡防止の魔道具が仕掛けられいることを告げ、同行を拒否する。それを聞いたベルと命は春姫を奪還するために、二人でイシュタルたちと戦う決意をする。
- 歓楽街を攪乱するための囮となったベルだが、フリュネたちに直ぐに追い詰められる。イシュタルは捕らえたベルを魅了するが失敗し、その隙にベルは逃げ出す。一方、春姫は助けに来た命に、娼婦である自分は救われる価値がないとの想いを吐露し、救出を拒む。春姫の救出に失敗したベルと命は、殺生石の儀式に乱入し、命が決死の魔力暴発を行い、ベルが間一髪で殺生石を破壊する。春姫は救って欲しいとの本心を初めてベルに告げるが、アイシャにより連れ去られる。
- イシュタルの動きを内偵していたフレイヤは、イシュタルとの全面戦争を決断し、フレイヤたちの一気果敢な攻勢により歓楽街は大混乱となり、イシュタルの団員たちは悉く打ち倒され、最後に残ったフリュネはオッタルに徹底的に痛めつけられる。その混乱の中、アイシャは、けじめを付けるためにベルと対峙し、ベルに覚悟を問う。ベルは真っ向勝負でアイシャを撃破し、あなたを助けにきましたと春姫に告げる。崩壊した歓楽街の中で、フレイヤはイシュタルを崖の下に突き落とし、イシュタルが天界に送還され、イシュタル・ファミリアは壊滅する。
- 本編 第8巻[注 2]
- ラキア王国の男神アレスが三万の眷属を率いて、オラリオに出兵してきた。ギルドはオラリオの最大派閥ロキとフレイヤのファミリアに防衛に当たらせる。眷属のレベルの違いから戦力差は圧倒的であり、オラリオでは平穏な日常が流れ、ヘスティア・ファミリアでは新たに仲間となった春姫の力をダンジョンで確認していた。
- ベルは「豊饒の女主人」からの帰り道で店に不在だったシルを見かけ、後をつける。シルはダイダロス通りの孤児院に通っており、ベルは孤児たちと交流を持つ。ベルは地下調査を依頼され、シルたちと共に地下に降り、血塗れのモンスターと遭遇し、モンスターの戦い方に違和感を抱きつつ、討伐を試みるが苦戦する。見るに見かねてシルを護衛していたフレイヤの団員にモンスターは討伐される。
- ヴェルフは戦争の混乱に紛れてオラリオに侵入したラキア王国の父と再会し、父からクロッゾの魔剣の作製を頼まれる。魔剣を受け取るためにヴェルフを呼び出したアレスの眷属たちは、ロキ・ファミリア団長フィン・ディムナの指示でヴェルフを見張っていたヘファイストスの団員に一網打尽にされる。ヴェルフの説得に失敗したアレスは、今度はヘスティアの誘拐を企てるが有効な手はなかった。ところが、バイト先からの頼まれ事でヘスティアがオラリオから外出してしまい、アレスたちは都合良くヘスティアを捕えることに成功する。ヘスティアの拉致を知ったロキとヘルメスは、アスフィに空から逃走先を特定し、アイズに追跡するよう指示し、ベルはこれに強引に同行する。ベルたちはベオル山地でアレスたちに追いつき、乱戦の混乱でヘスティアは崖下の川へ落ちてしまう。ベルとアイズはヘスティアを助け出し、たどり着いたエダスの村でヘスティアを看病しつつ休息をとる。エダスの村では、かつて神の眷属であった村の長老が天に召され、これを看取ったヘスティアは悠久を生きる自分を必要以上に恐れずに、自分と向き合って欲しいとベルに告げる。
- ヘスティアの拉致に失敗したアレスは、ロキたちに捕縛される。アレスはオラリオの捕虜になった数万もの自身の眷属たちのステイタスを封印した上で眷属たちと共にオラリオから追い返され、ラキア王国との戦争は終結する。
本編 第三部
異端児による事件を経験したベルの葛藤、覚悟、精神的な成長などが描かれる。
- 本編 第9巻
- リヴィラの街の冒険者依頼に借り出されたベルは、19階層で傷ついて怯えた竜女と出会う。竜女にはモンスター特有の恐怖感がなく、ベルが傷を癒すために近づくと、竜女は人語を話し始める。驚愕したベルは、竜女を追う冒険者たちから咄嗟に竜女を外套で隠して「竈火の館」へ連れ帰る。ベルたちは竜女にウィーネと名付けて保護するものの、当初はウィーネを警戒していたが、会話や食事、風呂を共にして次第に打ち解け、ウィーネはベルと春姫を筆頭にリリたちに懐いてゆく。
- ウィーネとベルたちを密かに監視していたギルドの主神ウラノスは、ヘスティア・ファミリアへ強制任務を発令し、ベルたちは指示に従ってウィーネと共に20階層へ向かい、指定された広間の壁を壊した先の未開拓領域へ進む。そこで、ベルたちは蜥蜴人に襲われ、ベルを吹き飛ばした蜥蜴人はウィーネを狙うが、春姫とリリが必死にウィーネを庇う姿を見て、蜥蜴人は人語で笑い出す。蜥蜴人は自らをリドと名乗り、ベルたちを試していたと謝罪してベルに握手を求める。戸惑いながらベルがこれに応えると周囲から歓声が沸き、リドは自分たちを異端児と名乗り、ベルたちを歓迎する。異端児との交流後、ベルは別れを惜しみつつウィーネをリドたちへ託す。この時、ベルは異端児を狙う狩猟者の存在を初めて知る。
- 一方、ヘスティアはフェルズの案内でウラノスと秘密裏に対面し、異端児の存在を知らされる。ウラノスは異端児を保護という名で支援しており、フェルズの他にガネーシャとヘルメスが協力者であると伝え、最終的に異端児と人の共生を目指しており、強制任務は共生に向けた僅かな期待であると告げる。
- ウィーネを追っていた冒険者たちはイケロス・ファミリアであり、団長ディックス・ペルディクスは取り逃がした上物の狩猟を諦めていなかった。ディックスはウィーネが起こした街での騒動や男神イケロスの情報から、ウィーネとヘスティア・ファミリアとの関係を確信し、地上から20階層へ向かうベルたちを監視して追跡していたが、ヘルメスたちの二重尾行に気付き、拠点へ撤退する。
- 本編 第10巻(章は第9巻から継続)
- ディックスたちは罠を張り、「隠れ里」へ向かう異端児たちのパーティを24階層で惨殺し、ウィーネを攫うことに成功する。一方、眼晶を通じてこの惨劇を見ていた異端児は激怒し、復讐とウィーネの救出のために、殺された仲間の臭いを辿り、リヴィラの街を襲う。これを知ったウラノスはベルを加えたガネーシャ・ファミリアを討伐隊と称して、18階層へ向かわせる。
- 異端児たちは狩猟者を拷問してウィーネの行き先を聞き出し、一部の異端児たちが18階層に残って討伐隊を足止めする。リドたちは敢えて開放された隠し扉から「地下迷宮クノッソス」に誘い込まれ、ベルとフェルズも偶然手に入れた鍵を用いて、クノッソスへ侵入を果たす。これを待ち構えていたディックスは呪詛を放ち、正気を失ったリドたちは同士討ちを始める。さらにディックスは磔にされたウィーネの額から紅石を剥ぎ取り、見上げるほどの怪物となったウィーネがベルを襲う。それでもウィーネを助けようとするベルにディックスは偽善者と罵るが、ベルは助けを求める者に人もモンスターも無いと叫ぶ。この叫びにより正気を取り戻したリドたちはベルと共闘してディックスを追い詰める。ディックスはウィーネに呪詛をかけて地上へ誘導し、ベルとリドたちにその後を追わせて、自身はクノッソス内部に逃れる。18階層で討伐隊を難なく制圧した異端児のアステリオスがクノッソスに進攻してイケロスの団員を次々と始末し、ディックスを一撃で両断する。
- 地上では暴走したウィーネを討伐するためにロキ・ファミリアが現れる。ベルは衆目の前で彼らと対峙するが、フィンはベルを無視し、リドたちとウィーネの討伐に動く。そこに現れたアステリオスが単独でロキの第一級冒険者たちと戦い、この隙にリドたちは散り散りに逃亡し、ベルはウィーネを追走する。ベルは冒険者たちに攻撃を仕掛けるものの、魔法の一斉砲撃が放たれ、長槍がウィーネを貫く。ベルはウィーネと共に崩壊した地面の下に落ち、最期の時を迎えるウィーネを抱きしめる。その胸の中から大量の灰がこぼれ落ちた瞬間、フェルズのみに許された蘇生魔法が捧げられ、奇跡が起こる。
- イケロスはオラリオから追放処分となり、イケロス・ファミリアは壊滅、ひとまず事件は収束したが、ロキ・ファミリアから逃れた異端児は未だ地上に取り残されていた。
- 本編 第11巻
- イケロスからクノッソスの情報を得たフィンは、ダイダロス通りをいち早く封鎖し、団員にベルの監視を指示する。オラリオではモンスターを庇ったベルへの失望が蔓延していたが、ヘスティア・ファミリアは異端児たちへの協力を決意し、フェルズの魔道具を入手してフェルズと共に身を隠したリドたちと眼晶で連絡を取り、ヘルメスから得た「ダイダロスの手記」を元にリドたちをクノッソスの出入口からダンジョンへ帰還させる作戦を決行する。
- ヘスティアと春姫は眼晶を使ってリドたちをダイダロス通りへ誘導し、ナァーザが協力してダイダロス通りを混乱させ、リューがベルの見張りについたアイズの足止めに協力し、ベルは囮として動き回る。リリはフィンに変身してロキ・ファミリアの陣営を切り崩し、ヴェルフと命、ヘファイストス・ファミリアの団長椿・コルブランドがフェルズの魔道具と魔剣でロキ・ファミリアに対抗する。しかし、この混乱でウィーネがはぐれてしまい、ベルと春姫がウィーネを助けに向かう。春姫とアイシャがベートの足止めに成功するが、ベルとウィーネはアイズと対峙する。ウィーネはベルを守るために必死に想いを訴え、自分の過去とウィーネを重ねたアイズは、二人を見逃してしまう。ウィーネは散り散りになっていた異端児と共にアステリオスから譲り受けた鍵を使い、ベルが思い出した孤児院の地下からダンジョンへ帰還する。一方、ロキ・ファミリアから逃れたリドたちは「ダイダロスの手記」が示す場所に向かうが、そこに出入口はなく、ヘルメスが待ち構えていた。「ダイダロスの手記」は偽物であり、ヘルメスは本当の出入口の場所を教える代償として、ベルの名誉回復のためにリドたちへ犠牲を求める。
- ヘルメスとの取引に基づき石竜のグロスが地上で暴れてベルに討たれようとするが、ベルはこれを受け入れようとせず、膠着した場にアステリオスが割って入る。アステリオスはベルが倒した片角のミノタウロスが生まれ変わった存在であり、ベルに対して再戦を熱望する。オッタルたちがロキ・ファミリアを抑えたことで、衆目の前でベルとアステリオスの一騎打ちの激闘が進められ、アステリオスはベルに勝利し、ベルに次の戦いを誓ってダンジョンへ去る。この戦いはオラリオの冒険者や街の人々にヘルメスの思惑すら越えた強い印象を残すことになる。
本編 第四部
- 本編 第12巻
- ベルはアステリオスに敗北したが、街の人々から軽蔑や非難の目を向けられることもなくなり、2ヶ月でLv.4へランクアップを果たし、新しい二つ名「白兎の脚(ラビット・フット)」を得る。
- ヘスティア・ファミリアはギルドから遠征の強制任務を与えられ、特訓や準備を進めていた。これまで懇意にしてきたミアハの派閥からダフネ・ラウロスとカサンドラ・イリオンが、タケミカヅチの派閥からカシマ・桜花とヒタチ・千草が参加し、個人参加のアイシャを含めた派閥連合でベルたちは遠征へ出発する。
- ベルは異端児の事件を経て、強くなる覚悟、偽善者となる覚悟を決め、頼もしさと安心感が格段に増していた。パーティは目標である25階層へ進攻し、巨蒼の滝に感嘆しつつ、強制任務の要求アイテムや迷宮のお宝を順調に入手する。24階層へ引き返そうとしたベルたちは、右手を失ったエルフの冒険者(ルヴィス)を襲うモンスターと遭遇する。このモンスターは狡賢く多くの冒険者たちを襲撃してきた強化種であり、ベルたちは襲われたルヴィスの仲間とモンスターの種子に寄生された千草を救うべく、強化種の打倒を決意する。しかし、ベルたちは強化種の罠に嵌り、水中に引き込まれたベルがパーティから分断される。水中戦に不慣れなベルは強化種により巨蒼の滝から突き落とされるものの、一命を取り留めて滝壺に降り立つ。そこで出会った人魚の異端児マリィの血により全回復したベルは、マリィの案内で引き離されたリリたちの下へ急行する。一方、瀕死のルヴィスの仲間を確保したリリたちは、同じ強化種に襲われたドワーフの冒険者(ドルムル)たちも引き連れて、ベルの無事を信じて24階層まで撤退を図るが、その道中、強化種により怪物進呈を仕掛けられる。春姫の新たな魔法によりリリたちは大量のモンスターを何とか打ち倒すが、これも強化種の企みであり、大量の魔石を喰らうことで能力向上を果たした強化種にリリたちは追い詰められる。
- 間一髪でリリたちの下に駆け付けたベルは、英雄願望を付した魔法で強化種とモンスターを吹き飛ばし、自らの力で考案した魔法と斬撃の同時蓄力による新技である聖炎の英斬により強化種を打ち倒す。ベルたちは傷付いた冒険者と共にリヴィラの街へ戻るが、疾風による殺人事件の報が伝えられ、衝撃を受ける。
- 本編 第13巻
- リューの潔白を信じるベルたちは、冤罪を晴らすために疾風の討伐隊に参加する。カサンドラはパーティが破滅する予知夢を見たが、自身も討伐隊に同伴してベルたちを救う決意をする。24階層に到着した討伐隊は二手に分かれ、ベルは27階層へ向かう選抜隊に同行し、リリたちはリューの犯行を証言した冒険者(ターク)を監視するために24階層で待機する。
- 27階層に到着した選抜隊の下に爆発音が響き渡り、ベルは単独でその場へ急行し、殺気と共に冒険者(ジュラ)を踏みつけるリューを発見する。リューの言葉を信じたベルはジュラの古傷を確認し、殺人事件がリューに恨みを持つジュラの自作自演であると確信する。企みが露見したジュラは、調教した深層のモンスターであるラムトンを呼び出してリューたちに嗾けるが、ベルとリューはラムトンを圧倒してジュラを追い詰める。一方、リリたちは、25階層へ向かったタークのパーティを追跡するものの、痺れを切らしたタークはジュラから託されたラムトンをリリたちに嗾け、その追跡から逃れる。春姫の魔法で強化されたヴェルフと桜花が盾となり、アイシャが止めを刺してラムトンを討伐するが、その隙に、タークは25階層で大量の火炎石を爆発させ、ダンジョンの大規模破壊に成功する。ジュラの思惑の通り、ダンジョンからジャガーノートが生み出され、ジャガーノートは次々に討伐隊を襲撃し、水の迷都は冒険者の血で赤く染まり、カサンドラが予知した厄災が始まる。
- リューはトラウマが原因で十全でなく、ベルはジャガーノートと一騎打ちとなる。その破爪に右腕を切断され、首の骨まで砕かれたベルだが、戦いを見守っていたマリィが自身の血によりベルの腕を繋いで全快させる。ベルは再び戦いの場に戻り、討伐隊のリーダを庇って足を折られたリューを間一髪で救う。カサンドラの勧めで装備していた防具のみが破爪に対抗でき、これを盾にベルは超近接戦を仕掛け、聖火の英斬でジャガーノートに深傷を負わせる。その隙に、ジュラは傷付いたジャガーノートの調教を試み、リューの殺害を命ずるが、逆にジャガーノートに瞬殺される。
- 瀕死のリューとベルはジュラの最期の命令に従ったラムトンにより37階層へ落とされる。一方、25階層では次産時期を無視して誕生した階層主アンフィス・バエナが、ベルの救助に向かおうとするリリたちに襲い掛かろうとしていた。
- 本編 第14巻(章は第13巻から継続)
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- 前半[25]
- リリからの手紙でリューの危機を知ったヘスティアとミアハは、椿と「豊饒の女主人」のアーニャたちにヘスティア・ファミリアとリューの救出を依頼する。一方で、ウラノスとフェルズも、クノッソス攻略の作戦中ながらも異端児の半分をベルたちの救出に向かわせる。
- アンフィス・バエナと対峙したリリたちはヴェルフの言葉で戦意を漲らせ、リリの指揮の下、春姫の魔法により能力が底上げされたパーティでアンフィス・バエナを順調に削ってゆく。巨蒼の滝を昇ったアンフィス・バエナによる起死回生のダイブで戦況が一変するが、重傷を負った命が自爆覚悟で水中から魔法を放ってアンフィス・バエナを抑え、桜花が命の魔法による勢いを借り、その片首を切り落とす。アイシャが斬撃により魔石を打ち砕き、その討伐に成功する。
- 水の迷都は、これまでの破壊や戦闘で崩壊しかけており、リリたちは24階層へ戻るか、ベルを助けるために26階層へ向かうかで揉めていたが、カサンドラが予知夢の解釈に成功し、26階層への退路を提示する。ダフネがカサンドラ自身を信じてパーティを導き、ダンジョンの崩壊から逃れる。遅れて到着した椿たちは崩壊後の水の迷都に唖然とするが、無事を信じてリリたちの後を追う。
- ベルを助けに向かうリリたちはアイテムが尽き、モンスターの異常発生に苦戦する。窮地を切り抜けるためにヴェルフはダンジョンで魔剣の鍛冶を敢行し、朽ちない新たな魔剣の創製に成功する。ヴェルフの魔剣により危機を乗り越え、道中で遭遇した討伐隊のリーダの案内でベルのいた27階層へ到着したリリたちは、大量のモンスターに包囲されるが、間一髪で椿たちと異端児の救出隊が到着する。リリたちを助けた異端児は引き続きベルが落とされた37階層へ救出に向かい、リリたちと椿たちもこれに同行する。
- 後半[25]
- 絶望的な状況の中、瀕死のベルとリューは協力して37階層からの脱出を試みるが、リューは自身を犠牲にしてでもベルを助ける決意をしていた。上層へ向かうためにはモンスターが無限発生する闘技場を通り抜けるしかなく、二人はモンスターの血と皮を被り、その中を進むが、足下から出現したモンスターに襲われる。死を覚悟したリューはベルを騙し、ベルだけを上層への連絡路へ向かわせ、魔法により連絡路を破壊する。しかし、闘技場に残ったリューを救うべく、別の連絡路から戻ってきたベルは、英雄願望を付した火炎石を爆発させ、モンスター諸共、闘技場を破壊する。
- 崩壊した闘技場下の安全地帯に落ちた二人は束の間の休息を得る。リューは、かつて所属していたアストレア・ファミリアでの情景を回想し、見殺しにした仲間、正義への裏切りなどについて吐露するが、ベルはリューの正義は生き続けていると告げ、リューにその言葉が染み渡る。回復した二人は意を決し、上層を目指して出発し、正規ルートを見つけて上層へ急ぐが、ジャガーノートが待ち構えていた。ジャガーノートの新たな遠隔攻撃により腹を割かれたベルは魔法で強引に傷を塞ぎ、追撃されたベルをリューが身を挺して庇って狭隘な通路に逃げ込むことで二人は難を逃れる。傷を負ったリューを休ませたベルは一人で対決の場へ向かい、眠っていたリューは夢の中でアストレア・ファミリアの団員から勇気を貰う。
- ベルが再びジャガーノートに真っ向勝負を挑む中、トラウマを乗り越えたリューが駆け付ける。リューは魔法の並行詠唱を行い、ベルは聖火の英斬を発動し、ジャガーノートへ駆け引きを迫る。隙を見せたジャガーノートにベルが仕掛けて遠隔攻撃の手段を奪い、リューが残った破爪を破壊、ベルの魔法により装甲殻を内側から破壊する。リューは渾身の魔法を放ち、かつての仲間を想いながらジャガーノートを追い詰めて魔法を直接打ち込み、ついにジャガーノートを打倒する。精根尽き果てたベルとリューは倒れ込み、意識を失いかける。そこに、異端児、椿たち、リリたちが到着してベルとリューは命を繋ぎ、地上に帰り着く。
- 本編 第15巻
- ベルはジャガーノートとの戦闘で殆ど破壊された左腕の治療経過をアミッド・テアサナーレに診て貰い、遠征後2週間の無理が祟って、左腕をギプスで完全に固定された上で絶対安静を言い渡される。ヘスティアは遠征後のドタバタで延び延びとなっていた団員たちのステイタスを更新し、ベルの異常なアビリティ向上に頭を抱える。命たちも大幅にステイタスが向上し、リリは念願のランクアップを果たし、ヴェルフや春姫には新たなスキルが発現する。春姫もランクアップ可能だったが、浮かれるリリに対する配慮とアイシャの助言から、ランクアップを保留する。
- リリはファミリアの実力以上の成果を伏せるために、遠征を失敗としてギルドへ報告する。ベルはエイナにだけ、ありのままを伝えるが、あまりの出来事にエイナは机に突っ伏してしまう。ヴェルフはヘファイストスの下へ向かい、新たな魔剣を認めてもらい、飛び上がりたいほど歓喜する。それぞれ、自身の確かな前進を噛み締め、ふとオラリオに来た昔を振り返る。その後、ベルのギプス脱装と、リリ、ダフネとカサンドラのランクアップのお祝いも兼ねて、ベルたちはタケミカヅチとミアハの団員たちと「豊饒の女主人」で宴会を行い、シルたちからも無事の帰還を祝福されるが、リューだけがベルと顔を合わせようせず、気まずい雰囲気となる。ベルは外に一人出たリューに話しかけるが、自身の感情に混乱するリューに投げ飛ばされて気絶する。リューはベルを連れ出して介抱し、気がついたベルの願いでアストレア・ファミリア時代の思い出を語る。春姫の経験値稼ぎのためにダンジョン上層に潜ったベルたちは、リリの上機嫌な様子に苦笑し、春姫の一向に戦えない様子に難儀していたが、命だけは春姫と出会ったころを思い出して春姫の成長を確信する。
- ベルの完治を確認した後、ダンジョン探索を再開したベルたちは同業者の死に立ち会う。折しもベルがオラリオに来てから半年、オラリオでは過去の英雄たちを哀悼し、亡くなった冒険者を弔う挽歌祭が開かれていた。亡くなった同業者の墓前に参ったベルは英雄たちの記念碑の前でアイズと出会い、迷宮神聖譚の大英雄とアイズの名の類似性に気がつき、驚愕する。
- 本編 第16巻
- シルはフレイヤとの交渉の末、自身の望みを叶えるためにベルとのデートを決意をする。フレイヤの侍従頭ヘルンからシルの手紙を受け取ったベルは、シルの本意を確かめるために「豊饒の女主人」へ向かうが、その道中でフレイヤの眷属ヘディンに捕えられる。シルのデート相手として相応しい紳士とすべく、ヘディン師匠による容赦ない教育がベルに施される。
- 女神祭の1日目、ついにベルとシルのデートが始まる。ベルは特訓の成果を活かし、見事にシルをエスコートし、シルはベルのらしくない振る舞いに胸を高鳴らせる。多くの監視の目を巻いた二人は楽しい時を過ごし、船上レストランで夕食をとっていたが、シルの護衛を務めるフレイヤの眷属たちに襲われる。シルを見守っていたアーニャたちと、ヘスティアと共にベルを追跡していたアイズが立ち向かう中、二人は船から水路に飛び込む。ずぶ濡れになった二人は宿に逃げ込み、シルはベルに迫るものの、自分らしくないと言い、引き下がる。夜の十二時となり、シルは眠っているベルに気付かれることなく一人宿を後にする。
- 女神祭の2日目、目覚めたベルは工業区でシルを見つけ出すが、シルはフレイヤの眷属ヘグニに襲撃される。ヘグニらから逃れた二人はヘスティアとアイズ、ヘルメスと出会す。シルはヘルメスに助けを求め、ヘルメスに依頼されたアイズはヘグニらと対峙する。僅かな時間を得て廃墟に身を隠したシルはベルの背に手を回そうとするが、その手をベルは拘束し、シルの手からナイフが地に落ちる。ベルは初めからこのシルが偽者であると見抜いており、何者かと問う。彼女はベルとだけの思い出の場所にシル様がいるとのみ語り、ベルはシルから初めて告白された場所に向かう。フレイヤ・ファミリアの副団長アレンは廃墟に一人残った偽者のシルを叩きのめし、変身魔法が解かれたヘルンに真意を問う。ヘルンは自身の望みを語り、フレイヤとの勝負には敗れたが、結果は同じになると笑う。
- シルを見つけたベルは、シルからもう一度真剣に告白される。ベルもシルの望みに真剣に応え、ごめんなさいと告げる。雨に打たれ、うつむくシルは、ベルを盗るための準備をオッタルへと命じ、フレイヤへとその姿を変える。望みに決着が着いた娘は死に、拘りが無くなった神は笑う。
派生作品あらすじ
外伝『ソード・オラトリア』
- 『都市の破壊者編』[26]
アイズを主人公に据え、本編の裏で同時進行していたオラリオの運命を賭けた事件が描かれる。
外伝 第一部
- 外伝 第1巻
- 時系列は本編1巻に相当する。
- ロキ・ファミリアは、これまで未踏破であったダンジョン59階層へ挑戦していた。部隊は50階層の安全地帯に到着し、冒険者依頼を果たすために、フィンたち幹部を中心とした小部隊が51階層を探索していた。
- そこで、フィンたちは未知の極彩色のモンスター(巨蟲)と遭遇する。大量の巨蟲が強力な腐食液を用いてフィンたちの武器を次々と破壊したため、フィンたちは物量に押されて為す術がなくなり、50階層へ撤退する。そこに、下半身が巨蟲で上半身が女性の人体である未知のモンスターに襲われ、部隊は窮地に陥る。
- フィンは部隊の地上への撤退を決断し、腐食液に対処可能なアイズだけを未知のモンスターと対峙させ、その間に部隊を安全に撤退させる作戦を指示する。アイズは、これに応え、部隊の撤退を確認した後、未知のモンスターを撃破し、遠征部隊は難を逃れる。その後、部隊の撤退中にアイズは偶然ミノタウロスに襲われたベルを助けたが、ベルは脱兎の如く逃げ出してしまう。
- 地上に戻ったアイズは何故か元気が無く、それを心配したティオナたちが遊びに誘い出し、少し調子を取り戻す。その後、アイズはロキにも強引に怪物祭へ連れ出されるが、突如、地上に現れた極彩色のモンスター(食人花)と対峙する。この戦闘に、怪物祭の見学に来ていたティオネとティオナも参戦するが丸腰だっため苦戦し、レフィーヤは重傷を負う。食人花はアイズたちを追い詰めるが、レフィーヤが執念で起ち上がり、召喚魔法により食人花を氷結してアイズたちが止めを刺すことで事無きを得た。
- 外伝 第2巻
- 時系列は本編2巻開始前から前半に相当する。
- ロキはベートと共に怪物祭の騒動で地上に現れた食人花の出現ルートを調べ、旧式の地下水路で食人花を発見し、これをベートが退治する。地上に戻ったところ、ディオニュソスとフィルヴィスと遭遇し、ディオニュソスは極彩色のモンスターの件でロキに協力関係を打診する。
- 一方、アイズは怪物祭の騒動で破壊した代剣を弁償するためにダンジョンで資金稼ぎをするつもりだったが、これにフィン、リヴェリア、ティオネ、ティオナ、レフィーヤが付き合い、パーティでダンジョンに向かう。18階層へ到着したアイズたちは、リヴィラの街で殺された冒険者の犯人捜しに協力し、アイズとレフィーヤは殺された冒険者から受け取った胎児が封入された緑色の宝玉の運び屋役である冒険者(ルルネ)を捕らえるが、冒険者を殺害した謎の女性(レヴィス)から襲われる。アイズはレヴィスに追い詰められるが、間一髪でフィンとリヴェリアが間に合いレヴィスを追い返す。胎児は多くの食人花を巻き込んで精霊の分身となり、リヴィラの街は大混乱となるが、レフィーヤが魔法で食人花の群れを殲滅し、ティオナとティオネにより精霊の分身は討伐され、ひとまず18階層の騒動は沈静化する。
- その後、フィンたちは下層の37階層まで探索して十分な成果が得られたために地上へ帰還するが、レヴィスが自身を「アリア」と呼んだことや戦闘で敵わなかったことに思い詰めるアイズはダンジョンに残り、単身でウダイオスに挑戦して討伐に成功する。その帰還の途、アイズは精神疲弊したベルと遭遇し、ベルを介抱するが、気がついたベルは再び逃げ出してしまい、アイズは呆然とする。
- 外伝 第3巻
- 時系列は本編2巻後半から本編3巻冒頭に相当する。
- アイズはLv.6へランクアップしたが、その心はどこか曇っていた。いつものようにダンジョンに向かうアイズは、その道中でエイナからベルの救援を依頼される。10階層へ急行したアイズはベルを手助けするが、焦るベルはアイズに気付かずに慌てて上層へ向かってしまう。その場に残されたアイズはフェルズと遭遇し、24階層の食料庫における騒動の調査と鎮圧を目的とした冒険者依頼を受け、リヴィラの街で落ち合ったアスフィたちとパーティを組んで24階層へ出発する。
- フィンが巨蟲対策のための武器作製と遠征への同行をヘファイストス・ファミリアに依頼する中、ディオニュソスから呼び出されたロキは24階層の騒動について相談されていた。その場にアイズからの手紙が届き、ロキはベートとレフィーヤを24階層へ急遽派遣し、ディオニュソスはロキの信用を得るためにフィルヴィスを同行させる。24階層へ向かう道中のフィルヴィスはベートたちに頑な態度を取るが、レフィーヤが強引に距離を縮めたことで二人は親しくなってゆく。
- パーティからアイズが分断されてしまうが、アスフィたちは不気味な緑肉で覆われた24階層の食料庫に到達、6年前の27階層の悪夢で死亡したはずのオリヴァスが現れ、闇派閥の残党、食人花の群れと戦闘となり、食料庫に駆け付けたレフィーヤたちも加わり乱戦となる。レフィーヤに支援されたベートの攻撃で追い詰められたオリヴァスは、怪人に生まれ変わった自身の姿を明らかにし、自分たちの目的がオラリオの破壊であると宣言する。一方、分断されたアイズを生け捕りにしようとするレヴィスは、Lv.6の力を得たアイズに圧倒される。アイズは「アリア」について問い質すものの、追い詰められたレヴィスは食料庫に逃げ込み、衰弱したオリヴァスの魔石を喰らって自身の能力を強化する。しかし、ベートとレフィーヤの援護を受けたアイズに深傷を負わされたレヴィスは、巨大花を暴走させ、食料庫の大柱に取り付いていた宝玉を「エニュオ」に渡せと仮面の人物(エイン)に告げ、アイズに59階層へ向かうように挑発して撤退する。
- 地上に帰還したアイズは、エイナの助けで漸くベルと対面することができ、お互いに伝えたい言葉を交わし合い、ベルの一言が切っ掛けで、アイズはベルに師事されることになる。
- 外伝 第4巻
- 時系列は本編3巻に相当する。
- アイズはベルの成長の秘密に興味があり、朝早くからベルとの訓練の場へ出かける。その姿を偶然見かけたレフィーヤはアイズの後を追い、その道中でベルと出会う。その後、拠点に戻ったアイズは、レフィーヤからの思わぬ圧力によりベルとの訓練を打ち明けてしまい、半ば強引にレフィーヤにも師事されることになり、59階層への再遠征までの間、アイズは忙しい日々を過ごす。
- ロキ・ファミリアは再遠征に出発し、その道中の9階層でベルの冒険に立ち会い、衝撃を受ける。ベルに当てられたベートたちは、深層へ向かう道中で熱が入り過ぎるが、部隊は予定通り50階層に到着し、ファミリアの幹部と椿やレフィーヤ等を加えた選抜隊のみで59階層に向かう。52階層で砲竜による階層無視の砲撃を受け、選抜隊は二隊に分断され、砲撃の穴に落下したレフィーヤは、フィルヴィスやアイズとの訓練でものにした魔法の並行詠唱を早速実践し、深層のモンスターを一掃してティオネたちと共に58階層に降り立つ。さらに遅れて降り立ったガレスが砲竜の群れを一人で始末し、階層無視の砲撃の元を絶つ。一方、正規ルートで急ぎ59階層へ向かうフィンたちは、53階層でエインが率いる巨蟲の群れに遭遇するが、事前の準備が功を奏して巨蟲を難なく討伐し、椿がエインの片腕を切断して追い返す。58階層で合流した選抜隊は59階層へ侵入し、巨蟲と食人花の魔石を大量に喰らった精霊の分身と対峙する。精霊の分身はアイズをアリアと呼び、アイズに照準を定めて強力な魔法を放ち、パーティは壊滅に近い状態となる。フィンはベルを出しにしてパーティに奮起を促し、レフィーヤを含む幹部たちの突撃により精霊の分身に肉薄し、最期はアイズが止めを刺す。
- 戦いに勝利したフィンは怪人の企みを、宝玉を用いた地上での精霊の分身の召喚と推測し、これに対処する必要があると考える。一方、地上では、アイズに持たせた眼晶から24階層の争乱を観察していたフェルズはエニュオが事件の重要神物であると考えるが、ウラノスはエニュオという名の神は知らず、神の言葉では都市の破壊者という意味であると語る。ロキはディオニュソスとヘルメスと対談し、極彩色のモンスターや怪人に対処すべく、ダンジョンのもう一つの出入口を明らかにするために三者間で同盟を結ぶ。
外伝 第二部
- 外伝 第5巻
- 時系列は本編4巻後半から本編5巻に相当する[27]。
- 59階層からの帰還の途、ロキ・ファミリアの部隊は毒妖蛆の異常発生にかちあい、部隊の多くが行動不能となり、18階層での休息を余儀なくされる。そこに、中層で遭難したベルたちのパーティが到達し、フィンはベルたちを受け入れて治療を施す。間もなく、ベルたちを助けにきたヘスティアとヘルメス、その護衛であるアスフィとリューが合流する。ティオナたちは英雄譚に詳しいベルに精霊「アリア」について問うが、核心について何も得られなかった。その後、ティオナたちのアイズへの心配に配慮したリヴェリアは、アイズには精霊の血が流れていることを明かす。
- ヘルメスの男の浪漫に付き合わされたベルはレフィーヤの怒りを買い、18階層の森の中で追い回され、二人で迷子になってしまう。怒りが多少収まったレフィーヤはベルと野営地へ戻ろうとするが、その道中で闇派閥と考えられる人物たちを発見、ベルと共に彼らを尾行するものの、落とし穴のような罠に嵌る。溶解液で満たされた穴そのものが極彩色のモンスター(巨靫蔓)であったが、レフィーヤはベルへの蟠りを捨て、自身の砲撃魔法とベルの英雄願望の協奏で二人は罠から抜け出すことに成功する。瀕死のレフィーヤとベルは闇派閥が操る食人花から追撃されるが、リューが現れて食人花を討伐する。リューはベルとレフィーヤを治療し、騒ぎを察知したアイズたちが到着したので、その場を後にする。
- ベルとレフィーヤがアイズと共に野営地に戻った後、フィンたちはその場を調査したが、闇派閥に関する証拠は何も見つからなかった。フィンはこの場を改めて調査することにし、毒の特効薬が地上から届いて団員の治療が済んだので、部隊を地上へ撤退させる。リューは食人花を解き放った闇派閥を捕らえて尋問していたが、エインにより闇派閥の団員は魔剣で消し炭にされ、口封じされてしまう。リューはその跡地で「D」の文字が刻まれた謎の魔道具を手に入れる。
- 外伝 第6巻
- 時系列は本編6巻の開始前から冒頭までに相当し[28]、ロキ・ファミリア入団前のティオネとティオナの過去が描かれる。
- 遠征から戻ったロキ・ファミリアではベート、ティオネ、ティオナがLv.6へランクアップし、レフィーヤも魔力のアビリティが成長するまで保留したが、ランクアップ可能となる。団員たちは遠征の後始末でそれぞれ忙しい日々を過ごしていた。
- ロキはディオニュソスと話し合い、ダンジョンへのもう一つの出入口を見つけ出すために、ディオニュソスは都市を調査し、ロキはメレンの調査に向かう。ロキ・ファミリアは女性団員だけでメレンへ赴き、かつてダンジョン下層と繋がっていたロログ湖の出入口を調査したが、封印は健在だった。しかし、ロログ湖に食人花を確認し、この地に地上とダンジョンを繋ぐ経路の存在が示唆され、ロキは男神ニョルズ、ギルド支部、メレンの長に調査への協力を求める。
- ロキたちは、かつてティオネとティオナが所属していたテルスキュラの女神カーリーと出会う。カーリーはフレイヤを打倒するためにイシュタルが呼び寄せた戦力だったが、ティオネとアルガナ、ティオナとバーチェとの闘争の儀式を望み、報酬の代わりにロキ・ファミリアの足止めをイシュタルに要望する。イシュタルは食人花をメレンの街で暴れさせ、フリュネがアイズを足止めし、カーリーはレフィーヤを攫って人質にして、ティオネとティオナを儀式に引きずり出すことに成功する。
- ロキは罠を張り、ニョルズ、ギルド支部、メレンの長の共犯関係を暴き出す。ニョルズたちは海のモンスターを退治させるために、モンスターを襲う食人花を海に解き放っていた。ロキはニョルズからカーリーによる儀式の場所を聞き出し、男性団員をメレンに呼び寄せ、全力でカーリーの企みを潰しにかかる。
- ベートがフリュネを叩きのめし、ガレスがレフィーヤ、アイズがティオナ、フィンがティオネを救出してメレンの騒動は収束する。その後、ニョルズは前髪で片目を隠した陰湿そうなヒューマンから食人花の提供を受け、その運び屋としてイシュタル・ファミリアと関係し、その代わりに陰湿そうなヒューマンの金儲けのための密輸に協力していたと打ち明ける。カーリーはイシュタルからメレンに招かれた理由は明かさなかったが、イシュタルには他にも「隠し玉」があるのだろうと示唆する。
- 外伝 第7巻
- 時系列は本編7巻に相当する[29]。
- ロキたち同盟の神々は、これまでの調査結果からダンジョンのもう一つの出入口がダイダロス通りにあると確信し、ヘルメスはダイダロス通り近くに歓楽街を構えるイシュタルを、ロキはダイダロス通りの調査を開始する。一方、レヴィスはエインからの連絡でロキ・ファミリアによるクノッソスへの進攻が近いことを男神タナトスに伝える。タナトスはバルカに命じて、ヴァレッタとフィン、レヴィスと「アリア」の決着の場を設け、他は始末するように罠を巡らせる。
- ダイダロス通りの旧式の地下水路を探索していたフィンたちは、最硬精製金属製の扉を発見する。フィンは罠の可能性を認識しつつ扉内部への侵入を決意、フィルヴィスもレフィーヤの護衛のために同行する。事前に張り巡らされた罠によりパーティは数人規模の集団に分断され、アイズが孤立し、ティオネの集団は暗殺者による弱体化攻撃に遭い、ティオナの集団は毒妖蛆に襲われ、ガレスの集団は闇派閥による自爆攻撃を受け、ベートの集団はディックスの呪詛に苦しめられる。レヴィスの急襲によりフィンが深傷を負い、フィンの集団はヴァレッタに執拗に狙われるが、フィンを囮にしたラウルとアキたちによる眼黽の怪物進呈により難を逃れる。二人となったレフィーヤとフィルヴィスは退路を探索する中で、六天使と竜の絵画が飾られた広間でタナトスと出会い、タナトスと闇派閥の真意を知らされる。
- アイズは能力強化を果たしたレヴィスに襲撃され、圧倒されるが、地下空間全体に及ぶ風を巻き起こして分断された仲間を呼び寄せる。集結を果たしたロキ・ファミリアがレヴィスと対峙するものの、イシュタルの意向で精霊の分身がその場に放たれる。アイズの風に興奮した精霊の分身はレヴィスの指示が届かず、レヴィスは他の精霊の分身の様子を探るために撤退する。ガレスとティオネとティオナが殿として精霊の分身と戦い、フィンたちはレフィーヤが見つけた退路から撤退する。精霊の分身はティオネの魔法とガレスとティオナの力業で絞首され、最期はガレスにより息の根を止められる。
- 複数の団員の死亡が確認され、怒りに燃えるロキが次なる戦いを決意した時、フレイヤ・ファミリアによるイシュタル・ファミリア壊滅が知らされる。
- 外伝 第8巻
- 時系列は本編7巻後から本編8巻前に相当し、ロキ・ファミリア入団前のベートの過去が描かれる。
- フィンたちは地下迷宮の鍵の情報を収集するために、全団員による人海戦術で破壊された歓楽街での鍵の捜索と元イシュタルの眷属たちへの接触を開始する。一方、地下迷宮への進攻で殺されたリーネにかけた言葉が原因で、ベートはファミリア内で孤立する。フィンは混乱を避けるために、ベートに暇を出す。
- 酒場でやらかし、アイズにまで突き放されたベートが街を彷徨っているところ、元イシュタルの眷属であるレナに絡まれる。レナはメレンで自身を打ち倒したベートに惚れており、ベートは鍵を探すために、不承不承ながらレナとのデートに付き合い、共にイシュタルの元歓楽街に向かう。そこで、バルカの呪道具で武装したヴァレッタが率いる暗殺者から襲われ、その狙いが自分であると気付いたレナは暗殺者たちを引きつけるためにベートから離れ、ヴァレッタはベートを足止めするためにリーネたちの殺害ついて挑発的に暴露し、ベートの怒りが許容範囲を超えたことを察して一時撤退する。
- ヴェレッタは鍵の流失を防ぐために元イシュタルの眷属であるアマゾネスたちを襲撃し続け、呪道具による傷がアミッドの魔法でしか治療が不可能であるため、命を落とすアマゾネスもいた。精神疲弊寸前のアミッドから治療を受けたベートは咆哮を上げ、一人街に出て行き、フィンはヴァレッタの件をベートに一任し、ヴァレッタたちの退路を断つためにクノッソスの扉に繋がる地下通路を封鎖する。ベートは暗殺者たちを次々と始末し、誘いに導かれて地下の広間でヴァレッタと対峙する。事前に施されていたヴァレッタの結界魔法により、ベートはLv.4程度まで弱体化させられる。魔剣の集中攻撃を浴びつつ、ベートは自らの弱さを象徴するかのような詠唱を行い、魔法を発動する。ベートは魔法による吸収効果と爆発的な威力により周囲のものを全て破壊し、命乞いするヴァレッタを容赦なく消し炭に変える。
- その後、ロキの一芝居もあって、ベートの罵詈雑言は弱者への叱咤激励であることがファミリアに直接伝わり、ベートの孤立は解消し、逆に下位団員から付きまとわれる。また、アミッドによる秘薬の開発が間に合い、命を繋ぎ止めたレナからも付きまとわれ、ベートには顔を真っ赤にして怒鳴り散らすことしかできなかった。
- 外伝 第9巻
- 時系列は本編8巻に相当する[30]。
- ラキア王国の進攻に対して、ロキ・ファミリアは前線で防衛の任に就き、レフィーヤは移動砲台となって広域魔法を放ち、ラキア王国の眷属たちから恐れられる。ラキア王国は徒に戦線を長期化しており、フィンはその狙いがオラリオ内部にあると確信し、フレイヤ・ファミリアに防衛を任せ、団員たちにはクノッソスの鍵と扉の探索を指示する。これにより、闇派閥が密輸に使っていた地上の洞窟とダンジョン18階層の隠し扉が明らかになる一方、壊滅した歓楽街の再調査では鍵を発見できないでいた。
- フレイヤは先の抗争でイシュタル・ファミリアの副団長タンムズを魅了し、その身柄と鍵を確保しており、闇派閥、クノッソス、精霊の分身などについても把握していたが、神の勘に基づき鎌を掛けてきたロキにしらを切り通す。ロキはヘルメスを呼び出して鍵の入手を依頼するが、ヘルメスは異端児についてウラノスとも協力関係にあり、板挟みになっていた。
- ラキアとの戦争ではヘスティアがアレスにより攫われてしまい、ベルと共にこれを追走したアイズは、ヘスティアの体調が回復するまでベオル山地のエダスの村で休息を余儀なくされる。村の人々との交流により良い村だと考えていたアイズは、モンスター除けに奉られている黒竜の鱗を見た途端、自身の異常な闘争心が抑えられず、ベルや村人との距離が一気に広がったと感じる。村の祭りでヘスティアやベル、村人の楽しそうな様子を見て、アイズはさらに孤独を感じるが、ヘスティアがアイズの悩みを見抜いて相談にのることで悩みが和らぎ、さらに、ヘスティアと一緒に踊ることで、微かな笑みを浮かべるようになる。
- 本巻ではロキ・ファミリア入団直後の幼少期のアイズが描かれる。幼少期のアイズは今以上に戦うことにしか興味がなく、教育係となったリヴェリアを始め、フィンやガレスに我が儘し放題だった。復讐心に駆られるアイズは、タナトスに目を付けられて闇派閥に勧誘されたが、自身の意志で断る。タナトスはアイズを始末するために、ダンジョン12階層で神威を開放し、漆黒の翼竜をダンジョンに産ませたが、アイズは初めて魔法エアリエルを唱え、これを討伐する。
外伝 第三部
- 外伝 第10巻
- 時系列は本編9巻から本編11巻に相当する[31]。
- アイズは地上に出現した竜女を庇うベルの行動と、互いに庇い合う武装したモンスターたちのあってはならない姿に懊悩する。フィンはウラノスとヘルメスが理知のあるモンスターを囲っていることを見抜き、全てを捨てる覚悟で竜女を庇ったベルの愚直な行動を尊いと感じる自身に対して憂鬱になる。
- フィンは自身の推測をリヴェリアとガレスにだけは打ち明けるが、自身の成り立ちと感情からモンスターとの結託を拒否、鍵の入手を目的とした、モンスターの確保とそれを囮にして闇派閥を釣り出すための二面作戦を立案し、ダイダロス通りの地上と扉へファミリアを布陣する。ラウルの布陣の綻びがリリの仕業だと見破ったフィンは、アキに命じてリリの身柄を確保させ、その変身魔法を利用して闇派閥を釣り出し、クノッソスの鍵を入手する。 地上では、一度は地下に逃げ込んだ石竜が再び現れ、衆目の前でベルと対峙する。状況の出来過ぎさから、フィンはヘルメスによる茶番と気付いていたが、石竜を最後まで信じたベルの愚しいほど眩しい行動に再び衝撃を受け、ベルに感化されたことを自覚の上、これまでの自分を捨てて本物の英雄となる決意をする。
- アキから鍵を託されたリヴェリアの妖精部隊はクノッソスを速効で蹂躙し、闇派閥から新たな鍵を手に入れ、ダンジョン12階層の扉を発見した後も進攻を深める。一方、ヘルメスはクノッソスの扉に陣取るクルスと交渉し、フレイヤから譲り受けた鍵を渡す代わりにクルスたちを撤退させ、フェルズと異端児たちをクノッソスへを導く。これを知ったタナトスはクノッソスの扉を操作して異端児たちと妖精部隊を遭遇させ、その場に闇派閥とレヴィスも加わって乱戦が始まる。乱戦の中、歌人鳥が身を挺してレヴィスの剣からアリシアを庇い、妖精部隊のエルフたちは衝撃を受ける。レヴィスが追撃を仕掛けた瞬間、間一髪でフィンやガレスが駆け付け、フェルズたちにも同行を促しつつ素早くその場から撤退する。新たな決意を得たフィンは歌人鳥の治療を指示し、フェルズと異端児に向かって共闘を呼びかける。
- リューを振り切ったアイズは竜女を守るベルと戦闘になるが、ベルを庇った竜女は自身の爪や翼を折り、自身の想いをアイズに告げる。竜女の行動と言葉に自身の過去を投影したアイズは竜女を見逃してしまい、自身の誓いを初めて破ったことに衝撃を受け、雨に打たれながら立ち尽くす。
- 外伝11巻
- 時系列は本編12巻前から本編14巻に相当する。
- クノッソスの鍵を確保したフィンは、異端児やウラノスとの協力関係を得て、クノッソスへの本格的な進攻作戦を計る。自身の誓いを破ったことに苦しんでいたアイズは、前に進む決心を固め、フレイヤへの借りを代償にオッタルとの訓練に臨む。ヘルメスはこの件からベルを遠ざけるためにヘスティア・ファミリアへの強制任務をウラノスへ要求する。ロキはディオニュソスから自身とその眷属たちの作戦への同行を依頼され、同意する。
- ダンジョン18階層から異端児が、地上からフィンたちが、クノッソスへの挟撃を開始する。唯一の懸念であったレヴィスは囮として12階層から進攻したアイズが抑え、フィンたちは二度の経験から効率的にクノッソスへ攻め入り、隠密行動していたアスフィらがバルカを追い詰め、ついに「ダイダロスの手記」を手に入れる。これによりフィンたちはクノッソスの構造を完全に掌握し、タナトスと闇派閥の幹部たちを包囲する。観念したバルカは自身に宝玉の胎児を寄生させて異形の怪物へ変わり果て、その強力な呪詛にフィンたちは苦戦するが、アミッドの全癒魔法によりバルカだったものは絶命する。
- ロキはタナトスと対峙して最期を言い渡すが、ディオニュソスの不在に気付き、慌てて眼晶で呼びかける。眼晶に前後不覚のディオニュソスがエニュオに殺害された様子が伝わり、神の強制送還の衝撃が届いた瞬間、クノッソス内部に全てを飲み込む緑肉が爆発的に発生する。主神の送還により常人となったフィルヴィスは、レフィーヤの目前でエインに首を折られて緑肉に飲み込まれ、ディオニュソスの眷属も逃げ遅れて全員死亡する。その他の進攻部隊は撤退に成功するが、ロキとフィンたちは逃げ場を失う。タナトスはエニュオに踊らさせられていた腹癒せに自刃し、神の送還で穿たれた穴からロキたちに逃げろと告げる。ロキたちは慌てて撤退し、逃げ遅れたフィンもレイが間一髪で助け出す。
- クノソッスから撤退後、ロキとヘルメスはディオニュソスを黒幕と推理していたと互いに打ち明ける。ヘルメスは悔しさを滲ませ、元凶探しに走る。感傷的になっていたロキの前に偶然ソーマが現れてロキから神酒の匂いを察知し、ディオニュソス・ファミリアの本拠に向かったロキは、神でさえ酔わすことができる葡萄酒を発見し、とある神を思い浮かべる。
- 外伝 第12巻
- 時系列は本編14巻後から本編15巻前に相当する[32]。
- ギルド本部に向かっていたアイズたちは街角で左腕に妙な鎧を装着したベルと出会い、レフィーヤがクノッソスで見た六天使と竜の絵画が、精霊とニーズホッグとのお伽噺を示すものであると知る。ウラノスは異端児と信頼するファミリアに緑肉の除去を進めさせ、フィンはフェルズ、シャクティ、椿などの各派閥の代表者と作戦会議を行い、敵の狙いが六体の精霊の分身を用いた大秘術「精霊の六円環」によるオラリオの破壊であると告げる。ロキはヘルメスと会い、エニュオについての推理を説明し、それを受けてヘルメスは女神デメテルを追跡する。拠点に戻ったロキはフィルヴィスの死に直面して心を閉ざしたレフィーヤにエインについての推理を伝え、その驚くべき内容にレフィーヤは叫き散らし、真実を確かめるために再起する。
- オラリオと異端児の部隊はクノッソスに侵入し、六体の精霊の分身と対峙し、その防御機構を潰す事に専念する。フェルズがクノッソス内部の魔力回路を破壊したところで、フレイヤやカーリーの眷属が参戦し、異端児の部隊にはアステリオスが合流する。また、ヘスティアの眷属も参戦し、これらの援軍により、精霊の分身を追い込んでゆく。地上では食人花が暴れ回るが、ギルドが旗を振り、作戦に参加しなかった冒険者やニョルズの眷属たちが対処する。ヘルメスはベオル山地の隠し小屋でデメテルを見つけ、貴女はエニュオではないと告げる。
- アイズはレヴィスと対峙し、スキル復讐姫と魔法エアリエルを結合した黒き力でレヴィスを12階層まで落とし、ベートとレフィーヤもエインにより落とし穴で12階層まで落とされる。エインと対峙したレフィーヤはロキの推理を語り、ついに正体を明かしたエインは分身魔法を解除して真の姿を晒す。アスフィとリュー、アイシャと春姫が駆け付け、レフィーヤたちとエインの戦いは熾烈を極める。一方、ロキはクノッソスの隠し通路の先でエニュオと一人で対峙し、自身の推理を語る。エニュオは正体を明かし、自身の目的はモンスターに襲撃されて子供たちが狂い叫ぶ時代の復活であり、そのために怪人や闇派閥と手を結んで、この動乱を15年前から進めていたことを暴露する。追い詰められたはずのエニュオは切り札を隠しており、七体目の精霊の分身(ニーズホッグ)による冒険者たちの殲滅こそが本命だと笑い出す。ニーズホッグを発見したラウルから連絡を受けたフィンには既に打つ手が無かったが、神の思惑に対抗するための「未知」を閃き、ベルをニーズホッグの下に運ぶようにレイに命令する。ベルはニーズホッグと対峙し、全力で英雄願望の蓄力を始め、クノッソスに大鐘楼の音が響き渡る。
- アイズは消耗戦となりつつあるレヴィスとの戦闘で、さらに自身の黒き復讐心に頼ろうとするが、そこにベルの鐘の音が響き渡る。アイズは復讐心に飲み込まれる直前で踏み止まり、白き一撃でレヴィスに止めを刺す。エインとの戦闘で深傷を負っていたベートたちは、ベルの鐘の音が切っ掛けで起ち上がる。春姫の魔法によりLv.7の力を得たベートは、エインに挑むが決定打に欠け、最後の手段である魔法を詠唱する。その間、レフィーヤたちがエインの攻撃を受け止め、ベートは完成した魔法を付与した渾身の拳を叩きつけ、さらにレフィーヤが追撃する。ついに、エインはレフィーヤに魔石を砕かれて力尽き、ニーズホッグはベルの英雄願望により消滅する。打つ手の無いエニュオをロキが容赦無く叩きのめす中、灰化が進むエインの片割れが駆け付ける。エインの片割れはエニュオから歪んだ愛を語られて満足して逝き、エニュオは最期にダンジョンはもう限界だと言い残し、自刃して天界に送還される。
- アイズはベルの下に向かい、精神疲弊したベルに感謝の言葉を告げ、その隣で休息を取る。レフィーヤは灰化するもう一方のエインの片割れと、最期の言葉を交わし、レフィーヤの慟哭がクノッソスに轟き、エニュオによる動乱は幕を閉じる。
ファミリアクロニクル
episodeリュー
- グラン・カジノをぶっつぶせ!
- ベルと出会って2ヶ月後、酒場「豊饒の女主人」のリューは、娘アンナを賭博の担保に取られて嘆く夫婦と出会い、アンナの救出を画策する。リューはアスフィに調査を依頼し、ギルドも手が及ばないオラリオ最大のカジノ「エルドラド・リゾート」にアンナが捕らわれていることが明らかとなる。シルがとある猫人からカジノの招待状を入手し、リューとシルは夫婦に扮してカジノに侵入する。モルドに連れられてカジノに来ていたベルの「幸運」もあって、賭けに勝って資金を得たリューとシルは貴賓室に招かれ、オーナーのテリーと対峙する。テリーはシルの身柄を賭金として要求するが、シルはテリーたちとポーカーで勝負に挑み、不利な状況をものともせずに悉く勝利する。リューによりテリーが偽者であり、その正体がかつてアストレア・ファミリアに捕らえられたテッドであることが暴露され、テッドは用心棒として雇っていた賞金稼ぎの黒拳と暗殺者の黒猫を嗾けるが、その黒拳と黒猫も偽者であり、リューに倒される。テッドはアンナを連れて金庫に閉じ籠もるが、リューの魔法で金庫は破壊され、リューに殴り飛ばされたテッドは、シルの耳打ちにより観念し、ガネーシャ・ファミリアに捕縛される。囲われていた女性たちも開放され、リューとシルは無事にアンナを両親の下へ送り出す。
- そこは豊饒の酒場〜Girl meets Girls〜
- 賞金稼ぎで黒拳の通り名で有名なルノアはリューの討伐をブルーノ商会から依頼され、暗殺者で黒猫の通り名で有名なクロエもリューの殺害をドワーフの商人から依頼され、それぞれ、これを最後に引退するつもりで依頼を引き受ける。
- 路地裏を通りかかったシルは、闇派閥への復讐を果たした瀕死のリューを見つけ、「豊饒の女主人」に運び込んで介抱する。女主人ミアが作った食事を平らげたリューは、宿代を含めて5000万ヴァリスの借金を言い渡され、シルは嘘っぽく泣き崩れ、リューは「豊饒の女主人」で働くことになる。リューは慣れない酒場の仕事に失敗続きであり、シルに何故自分の世話を焼くのかを尋ねる。シルは、暗黒期だったオラリオが再び笑うようになった変化をリューに示し、リューのおかげであると感謝を伝える。リューはシルの言葉からアリーゼたちが残したものを見届ける未来を見出し、シルに恩を返すために「豊饒の女主人」にしばらく厄介になると決める。
- ミアはルノアとクロエの監視に気付いたリューに自分で落とし前を付けろと告げ、シルと共にフレイヤの下へ出かける。これ幸いと馬鹿騒ぎした店員たちを介抱し、眠ろうとしたリューに、クロエが襲いかかり、次いでルノアが襲撃する。リューはルノアと一騎打ちとなり、漁夫の利を狙って観戦していたクロエは眼を覚ましたアーニャと戦闘になる。リューは自爆覚悟で魔法を放ち、店の一部を含めて周囲を爆発させる。そこに、ブルーノ商会たちが現れ、今回の件が三人を潰し合いさせるための罠であると暴露し、リューたちに襲いかかる。リューたちは共闘して商人たちを圧倒するが、図ったようにミアとシルが帰宅する。店の惨状を知ったミアは、拳骨1つでアーニャを沈め、店を壊した者たちに雄叫びを上げる。
- 事情を把握したミアは、ブルーノ商会とそのバックにいたファミリアを根刮ぎ壊滅させる。ルノアとクロエはミアから1億ヴァリスの借金を背負わされるが、リューも含めてミアを母さんと呼ぶ「豊饒の女主人」の仲間となる。
episodeフレイヤ
- アリィと8人の眷族
- 女神フレイヤは「伴侶」探しの発作を起こし、オラリオの外へ旅に出る。砂漠のオアシスであるリオードの町に辿り着いたフレイヤは、そこで奴隷商人に捕らわれていたアリィを見初める。アリィは隣国の襲撃により一人奴隷に扮して王都から何とか逃げ出した王族であり、臣下と落ち合うために隠し砦への帰還をフレイヤに願い出る。フレイヤは隠し砦に戻るアリィにデートと称して同伴し、自由奔放な振る舞いでアリィを困らせるが、その道中で王として懊悩するアリィに、勝負においては博打を打つこと、楽しみを持つ意義、己を賭して気高くあれ等の助言をしてゆく。隠れて随伴していたオッタルらファミリア幹部8名の護衛により、難無く隠し砦に到着したアリィは、惨殺された臣下たちの姿に声を失う。
- アリィは隣国へ対抗するために、オッタルたちの力を借りたいとフレイヤに頼む込むが、フレイヤはこれを拒否し、アリィに奪ってゆけと告げ、盤上遊戯の勝負を挑む。アリィは腹を括り、自身の身を賭けた勝負に臨むものの、勝負は圧倒的にフレイヤが優位に進む。アリィは諦めずに自身も気がつかない起死回生の一手を放つ。フレイヤは笑い声をあげ、アリィに自身の負けを説明し、オッタルたちを貸し与える約束をし、さらにご褒美を与える。8万の敵に対してアリィはオッタルら8人の第一級冒険者のみが戦力だったが、質が量を圧倒して敵国は壊滅する。
- 国には平和が戻り、アリィはフレイヤに感謝を述べる。フレイヤはアリィの輝きが王である責務に基づくものであることに気づき、自身の「伴侶」とすることを諦め、アリィに王として生きろと告げる。オラリオに戻ったフレイヤは、再び退屈を持て余していたが、ベルという新たな「伴侶」の候補を見つけ、高揚感に打ち震える。
- 最強の起源
- フレイヤの許しを得たオッタルは、アイズの偉業で明らかとなったドロップアイテムを目当てに、37階層の階層主ウダイオスの単独討伐に向かうが、その道中の25階層で同じファミリアのアレン、ヘグニ、ガリバー四兄弟から襲撃される。フレイヤ・ファミリアではフレイヤの寵愛を得るために、眷族間の殺し合い紛いの戦いは日常茶飯事であり、オッタルは自身がLv.2だったころの激しい洗礼を思い出していた。当時、団長であり食事も担っていたミアに、自身を追うのではなく、常に考え、視野を広く持ち、とにかく食べろと告げられ、また、オッタル自身が追われる者になるだろうとも語られていた。体も大きくなり、副団長を経て団長となり、オラリオ最強と呼ばれる身だが、かつてゼウスやヘラ・ファミリアに所属していたLv.8やLv.9の冒険者に軽くあしらわれてきたオッタルは、更なる高みにしか興味がなく、自分を追うアレンたちは眼中になかった。それでもオッタルは助言をしながらアレンたちの相手をしたが、ヘディンがフレイヤの署名を持って、アレンたちを止めさせる。オッタルは37階層でウダイオスと対峙し、戦闘はオッタルの一方的優勢に進み、ウダイオスは大黒剣による一撃を放つ。オッタルは回避せずに真っ正面からこれを受け止め、絶対防御は健在だが体は耐えきれず、自身の未熟を知る。オッタルは魔法によりウダイオスを討伐、大黒剣を加工した新たな武器にフレイヤは覇黒の剣と命名する。
- それぞれの昔日
- アレンとその妹、ガリバー四兄弟、ヘグニとヘディン、そしてシルとフレイヤとの出会いが短く描かれる。
主な登場人物
この節には、過剰に詳細な記述が含まれているおそれがあります。百科事典に相応しくない内容の増大は歓迎されません。 |
ストーリー展開に影響を与える人物のみ掲載してください。掲載基準を設けていますので、ノートをご覧ください。
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主人公
- ベル・クラネル
- 声 - 松岡禎丞[33]
- 本作品の主人公。ヘスティア・ファミリア団長。紅眼白髪の14歳の少年でヒューマン[34]。その容姿から作中では兎に喩えられる[35]。物語開始時のステイタスはLv.1の駆け出しだったが、急激な速度でランクアップしており、本編16巻時点ではLv.4となっている[36]。本作品では、純真な意志を失わず、憧れを目指して鍛錬を続けることで真っ直ぐに成長してゆくベルの姿が描かれており、これが読者の共感を呼んでいると評価されている[14]。
- 田舎で2人暮らしをしていた育ての祖父の死後[注 3]、異性との出会いを求めて冒険者となるべくオラリオを訪れる[38]。どのファミリアからも門前払いをくらい、途方に暮れていた時に女神ヘスティアと出会い、彼女の最初の眷属となる[39]。性格は基本的に善良かつ奥手だが、祖父の影響で異性に抱く憧れが強く、年上の女性を意識する[40]。祖父から英雄譚(原典)を聞いて育ったために人一倍英雄譚に詳しく[41]、年甲斐もなく英雄になりたいという想いを秘める[42]。
- アイズから指導されたために戦い方が似ており、主にナイフなどの刃渡りの短い刀剣や軽装の鎧を装備し、自身の速度を生かした戦い方を行う[43]。持ち主と共に成長するという特異な特性を持つ神(ヘスティア)のナイフ[注 4]と、作品世界では先例のない無詠唱の魔法ファイアボルトを使用する[47]。
- アイズへの憧憬から発現したレアスキル憧憬一途(リアリス・フレーゼ)を会得し[48]、アビリティの急激な成長と限界突破を成し遂げており[49][注 5]、その副次効果で魅了(チャーム)が効かない設定がなされている[50]。また、9階層での片角のミノタウロスとの死闘後、「英雄になりたい」という願いから発現した、蓄力(チャージ)により攻撃や魔法などの能動的な行動の威力を増幅し、英雄の一撃を放つスキル英雄願望(アルゴノゥト)を得ており[51]、このスキルの特徴を応用した聖火の英断(アルゴ・ウェスタ)という技を独自に編み出す[52]。
- 物語当初は戦う術も覚悟も力もない子供だったが、アイズに憧れを抱いて強くなりたいと願い、片角のミノタウルスとの死闘を経て未知に挑む冒険者となり[53]、ベルを見初めた神々が関与した様々な騒動を乗り越えて力を付ける[54]。異端児の事件を通じて偽善者となる覚悟と新たな好敵手を得てからは精神的にも成長し、周囲からの信頼を掴み取って英雄に喩えられるようになる[55][56]。
- 最初の二つ名は未完の少年(リトル・ルーキー)[57]。Lv.4にランクアップした際に白兎の脚(ラビット・フット)という新たな二つ名となる[58]。
- アイズ・ヴァレンシュタイン
- 声 - 大西沙織[33]
- 外伝『ソード・オラトリア』の主人公[3]。作者から本編では最後に救いたいヒロインと位置付けられている[10]。ロキ・ファミリアの中核を担う金髪金眼の冒険者で16歳のヒューマン。ステイタスは単身で階層主ウダイオスを討伐してLv.6へランクアップ[59]。
- ベルが冒険者の駆け出しのころに、ミノタウロスに襲われていたベルを間一髪で救い、ベルと出会う[60]。主人公ベルの目標であり憧れの人という立場。駆け出しのベルに戦い方を初めて教えたため[43]、ベルにとって戦闘の師匠でもあり、物語が進むにつれベルとの関わりが深まっている。性格は、物静かで感情をあまり表に出さず、精神的には幼く、対人関係も苦手。その美貌も相まって神秘的な印象を持たれがちであるが、天然な行動が多く[61]、酒乱という設定もある[62]。オラリオの有名人の一人で[63]、ファミリアの内外で尊敬と人気を集めている[34]。強くなることが何よりも最優先でそれ以外の事柄には関心が薄いため、暇さえあればダンジョンへ潜っている[64]。
- 戦闘では強力な剣士であり、パーティでは主に前衛を務め、自身に風を纏わせる付与魔法エアリエルにより攻撃力と防御力を高める戦闘スタイル[65]。必殺技は武器に風を纏いながら突撃する刺突技リル・ラファーガ[66]。神の恩恵を刻まれた当初からモンスターに対する攻撃力の高域強化と竜種に対する攻撃力を超域強化するスキル復讐姫(アヴェンジャー)を発現しており[67]、憎悪の丈によってその効果が向上する[68]。
- ロキ・ファミリアへの入団は7歳で[69]、その動機は私怨。幼少期から「怪物は必ず殺す」と自らに誓いを立てるなどモンスターに対して並々ならぬ憎悪があり、自身や武器を顧みずに、人形のように無表情でモンスターを狩る姿から人形姫、モンスターに対する容赦ない戦いぶりから戦姫とも呼ばれるようになる[70]。また、モンスターを殺すこと、強くなること以外に全く興味がなかったため、特に教育係であるリヴェリアを困らせていた[71]。
- 作中では、自分の前には英雄は現れないという絶望と、自身が強くなる必要があるという必死の想いが過去の回想と絡めて幾度も描かれる[72]。母の名がアリア[73]、彼女の中に精霊の血が流れていること[74]、黒竜に対する憎悪[75]、迷宮神聖譚の大英雄アルバート[注 6]との関連が示唆されている[76]。ただし、彼女の秘密はロキとファミリア首脳陣の限られた人しか知らない[77]。
- 二つ名は剣姫(けんき)[60]。
主なファミリア・組織
ヘスティア・ファミリア
- 女神ヘスティアが運営する新参の探索系ファミリア。本編で主役を担うファミリアである。ファミリア結成直後の本拠は教会の隠し部屋だったが[38]、戦争遊戯後にアポロン・ファミリアの本拠だった豪邸に移転する[78]。新たな本拠は「竈火の館(かまどのやかた)」、エンブレムは重なりあった鐘と炎[78]。戦争遊戯後に入団希望者が殺到するが、ヘスティアの莫大な借金が露呈した結果、入団希望者が皆無の状態に戻る[79]。異端児による事件の終結後、ベルがLv.4にランクアップしたことで派閥の等級がD級となる[58]。
- [[ヘスティアー|ヘスティア]]
- 声 - 水瀬いのり[33]
- 本作品のヒロインの一人[34]。ヘスティア・ファミリアの主神で炉の女神[80]。黒髪ツインテールで身長140C[注 7]の幼い外見だが巨乳であり、他の神からは「ロリ巨乳」や「ロリ神」と呼ばれ、道行く人やバイト先の客からはマスコットキャラのように可愛がられる[81]。2015年に本編がアニメ化された際にキャラクターの人気に火がつく[10]。詳細はテレビアニメの節を参照。
- 下界に来た当初は友人であるヘファイストスの下に身を寄せていたが、怠惰な生活を改めなかったため、ついには追い出され[82]、自身のファミリアへの入団者を見つけられずにいた時に、同じく路頭に迷っていたベルと出会い、彼を眷属にしてファミリアを構える[39]。
- ファミリアを構えた後は態度を改め、ファミリアの運営と生活のために幾つものバイトを掛け持ちして、ファミリアの運営に取り組んでいる。ベルのために丸一日かけてヘファイストスに土下座までして頼み込んで神(ヘスティア)のナイフ[注 4]を打ってもらい[83]、その代償として2億ヴァリス[注 8]の借金を抱え、ヘファイストスの店でタダ働きをしている[87]。
- 神と人の違いを乗り越えてベルと相思相愛になることを夢見ており、彼が想いを寄せるアイズや彼に想いを寄せる女性を警戒している[88]。本編8巻では、祖父を失い一人になった寂しさの経験から、永遠を生きる自分に喪失の痛みを与えることを恐れていたベルに、神々との愛を怖がらないで欲しいと告げる[89]。
- 同じく零細のファミリアを運営するミアハやタケミカヅチと親交がある一方、フレイヤには苦手意識を持っており[90]、ロキとは取っ組み合いの喧嘩をするほど仲が悪い[91]。下界に降り立った神々の中でも根っからの善神であり、天界では誰に対しても差別せず平等に接する人物としても知られ、神格の高さもあり神々からは一目置かれている[92]。
- ベル・クラネル
- →「#ベル」を参照
- リリルカ・アーデ
- 声 - 内田真礼[33]
- 本作品のヒロインの一人。栗色の髪を持つ小人族で15歳の少女[93]。元ソーマ・ファミリアの眷属。愛称はリリ。ステイタスは、派閥連合での遠征を経て、Lv.2にランクアップする[94]。
- ベルにとって最初のパーティメンバー[93]。初めはベルを騙すことが目的で近づいたが、自分を許してくれたベルに好意を抱き、ベルを支えてゆくことを決意する[95]。戦争遊戯に参加するために、正式にヘスティアの眷属となる[96]。作者はリリのヘスティア・ファミリアへの加入の書き方には苦労したとのことで、本編2巻のベルのセリフを思い出してストーリを作成している[97]。また、リリを本作における才能のないキャラクター代表として位置付け、ランクアップさせないつもりであったが、編集長からの助言から、これまでの修羅場を考えると成長しないのはおかしいと考えてランクアップさせている[98]。
- 基本的に誰に対しても敬語であり、敬称をつけて話すが、親しくなった者には皮肉や毒を吐くことがある。オラリオの様々な知識や世故に通じており、世間に疎い純朴な団員の中では世慣れしている。お金にはがめつく[99]、ファミリアの会計係も務める[100]。フィンから求婚されるが、ベルを支えたいという気持ちから求婚を断る[101]。
- 戦闘力が低いので直接的な戦闘は苦手でありサポーターを務めるが、ボウガンやアイテムなどを駆使したモンスターへの立ち回りには精通している[102]。また、モンスターも含め、自分に似た体格の対象に姿を変え、自身の能力の範囲内で相手の身体能力もコピーできる変身魔法を使用する[103]。物語初期からパーティの参謀的な役割も果しており、物語が進むにつれ指揮官の役割を身に付けつつある[104][105]。
- 両親ともソーマの眷属であり、少なくとも3歳の時点で既にソーマの眷属だった[106]。このころから、両親の求めにより物乞いをしていたが、6歳の時点でソーマの神酒の魔力に取り憑かれ、神酒欲しさに金儲けに目の色を変えるようになる。戦闘力の弱さから、やむなくサポーターになったが、ソーマ・ファミリアを含む冒険者たちに虐げられ、搾取され続けていた[106]。神酒の魔力が低下したころから冒険者を憎むようになり、ファミリアを脱退するための資金を得るために、冒険者を騙して盗賊まがいの真似までしていた[106]。
- ヴェルフ・クロッゾ
- 声 - 細谷佳正[33]
- 赤髪で意志の強そうな眼差しのヒューマンの青年で17歳の鍛冶師[107]。元ヘファイストス・ファミリアの眷属[34]。ステイタスはLv.2。
- 自分が作製した防具を探していたベルと出会い、ベルとパーティを組んでダンジョンに臨んだ結果、ランクアップして念願の鍛冶アビリティを入手する[108]。戦争遊戯において、ベルたちを助けるためにヘスティアの眷属となる[109]。ヴェルフとリリのヘスティア・ファミリアへの加入は、仲間が集結するカタルシスを得るために、担当編集からの要望を断り、作者の強い意向で戦争遊戯後のタイミングとなった[97]。
- 気前のいい職人気質な性格で[107]、ベルの兄貴分のような存在[110]。自身の作品に対して愛玩動物のような妙な名前を付けたがる[111]。自分の主神だったヘファイストスには尊敬や恩義以上の感情を抱いており、いつかヘファイストスに認められる武具を作ることができた時、自分と付き合って欲しいと宣言する[112]。
- 「戦える鍛冶師」を自称しており、戦闘では主に太刀を装備して前衛を担う[113]。敵の魔力暴発を誘発させて自爆させる、超短文詠唱の対魔力魔法を使用する[114]。
- 鍛冶師として、武器は使用者と最後まで寄り添うべきものであると考えており、使用者を残して壊れる魔剣や、さらに自身の鍛冶技術と関係なく血のみに由来して鍛錬できるクロッゾの魔剣を憎んでいる[115]。意地でもクロッゾの魔剣を鍛錬しなかったが、ヘファイストスの助言により意地を捨て、ベルを助けるために魔剣を鍛錬するようになる[116]。派閥連合による初の遠征中に新たな魔剣の作製に成功し[注 9]、遠征後、魔剣に対して少しだけ前向きな考えを持てるようになる[118]。
- ラキア王国の出身であり、10歳頃にスキルが発現し、没落した鍛冶貴族であるクロッゾ一族の中で唯一クロッゾの魔剣を打つことができるようになるが、そのことで家族から魔剣の鍛錬を強要されたために嫌気がさして、ラキア王国から出奔する[119]。
- 二つ名は不冷(イグニス)[120]。
- ヤマト・命(ヤマト・みこと)
- 声 - 赤﨑千夏[121]
- 青紫の瞳で1つに結った艶のある長い黒髪を持つヒューマンで16歳の少女[122]。元タケミカヅチ・ファミリアの眷属[34]。ステイタスは本編4巻でLv.2へランクアップ[123]。
- ベルとの出会いはタケミカヅチの眷属の時であり、ダンジョン中層で負傷した千草を救うために、ベルたちのパーティに怪物進呈した事件が始まり[124]。その後、ヘスティア・ファミリアと和解したが、ベルたちへの恩を返すため、戦争遊戯においてタケミカヅチに願い出て、1年間の期限でヘスティア・ファミリアに改宗する[125]。作者は、ヘスティア・ファミリアへの加入をリリとヴェルフだけでは地味と考え、命の加入を本編第6巻の執筆直前に決めている[97]。
- 非常に生真面目で礼儀を重んじており、義理堅い性格。そのため、嘘をつくのが下手。大の風呂好きで料理が得意[126]。タケミカヅチを父として敬愛すると同時に異性としても慕っており、多くの異性と分け隔てなく接する彼を見かけてはヤキモチを妬いている[127]。
- 戦闘では、あらゆる配置をこなすオールラウンダーでモンスターや味方の位置を探る優秀な探索・探知スキルもあり、ダンジョン探索において重要な役割を担う[128]。また、巨大なドーム状の重力結界を展開して中にいるものを押し潰す重圧魔法を使用する[129]。
- 極東の出身で孤児[130]。タケミカヅチ・ファミリアの桜花や千草とは幼なじみであり、高貴な身分である春姫とも幼少期に出会う[131]。「お姫様」である彼女を敬愛し、春姫の恩に報いるために神の恩恵を授かり守ることを心に決めていた[132]。
- 二つ名は絶†影[123]。
- サンジョウノ・春姫(サンジョウノ・はるひめ)
- 声 - 千菅春香[121]
- 本作品のヒロインの一人。翠の瞳で金色の長髪と太い尾を持つ狐人で16歳の少女[133]。元イシュタル・ファミリアの眷属[34]。ステイタスはLv.1。
- イシュタルの歓楽街に捕らわれていたが、自分を救出するために奮闘するベルに物語の英雄を重ねて好意を抱き[134]、イシュタル・ファミリアの壊滅後にヘスティア・ファミリアへ改宗する[135]。
- 極東の貴族出身で礼儀正しく気品がある[132]。命やタケミカヅチ・ファミリアの面々とは旧知の仲[131]。温和で純朴、誰に対しても丁寧にしゃべる。幼少期は何事につけ他人から決められたことに従順だった。外の世界を本でしか知ることができなかったため、お伽噺や童話が好きで各物語に対する造詣が深い[136]。
- 11歳頃に父に勘当され、紆余曲折を経てオラリオに売られ、魔法(妖術)に目を付けたイシュタルの元で娼婦として囲われる[136]。歓楽街でも自主的には何もできず、このころからアイシャに何かと世話をしてもらう[136]。男の裸をみると必ず気絶するほどに初心であり、娼婦としても役立たずだったために、本人も知らないが実際には生娘である[137]。イシュタルが企む殺生石の儀式により自身が消滅することを理解していたが、諦めてイシュタルたちに従っていた[138]。
- ヘスティア・ファミリアでは独り立ちの意志を示し、ファミリア内の世話係を自主的に務める[139]。異端児の事件では、ウィーネと母子または姉妹ともいえるような間柄となり、ウィーネを守るためにベートと対峙した際には一歩も引かない強さを示す[140]。
- 戦闘では、直接の戦闘力は皆無であり、専ら後衛を務め、対象者のレベルを一時的に1つランクアップさせる、規格外の階位昇華の魔法を有し[141]、遠征の前に会得した付与魔法により複数に同時発動することも可能となる[142]。イシュタルの眷属のころから幾度となく妖術を使用してきたため、魔法の詠唱速度だけは上級魔導士を凌駕する。
ロキ・ファミリア
- 女神ロキが運営する探索系ファミリアであり、外伝『ソード・オラトリア』で主役を担う。本拠は「黄昏の館」、エンブレムは道化師であり、女好きのロキの方針ゆえに、女性冒険者の割合が高い[143]。団長のフィンをはじめとする幹部たち7名の第一級冒険者と、第二軍の中核メンバーであるヒューマンのラウル・ノードル、猫人のアナキティ・オータム(通称アキ)、エルフのアリシア・フォレストライトなどの第二級冒険者が多数所属するオラリオ最強ファミリアの一角[144]。ロキとヘスティアの仲が悪いため、表立っての付き合いはないが、幹部クラスの者はベルに注目している。
- [[ロキ|ロキ]]
- 声 - 久保ユリカ[33]
- ロキ・ファミリアの主神[34]。朱色の髪の女性で、エセ関西弁で喋り、無類の酒好き[145]。胸がコンプレックスであり、無乳と称されるほど絶壁。天界では退屈凌ぎに他の神々を扇動して殺し合いをさせようとする物騒な神でトリックスターとも言われていたが、下界に来てから丸くなった[146]。
- フレイヤのベルに対する興味にいち早く気づいており[147]、怪物祭や片角のミノタウロスの騒動がフレイヤの企みであることに当たりをつけているが、フレイヤとはベルへの行動に干渉しない取引をしている[148]。ベルには関心がなかったが、異端児を救ったベルを「本物の馬鹿な子」と評し、初めて興味を示す[149]。天界ではヘスティアとよく喧嘩をしており、下界に降りて来てからも続いている[91]。その一方で、ヘスティアの善性は信頼している[92]。
- フィンの一番の応援者を自認しており、ウラノスには異端児の件でフィンの弱みに付け込もうとしたり、強請ろうとしたら即座にヘルメス諸共殲滅しに行くと告げる一方、フィンの歩む道を守るのならば、異端児のことを他言しないとウラノスと契約を交わす[150]。
- 外伝『ソード・オラトリア』ではダンジョン24階層の食料庫における騒動を経て[151]、ヘルメスとディオニュソスの2人と同盟を組み[152]、4度のクノッソスへの進攻の末に正体不明であったエニュオを追い詰め、オラリオの危機を救う。
- フィン・ディムナ
- 声 - 田村睦心[153]
- ロキ・ファミリアの団長。ファミリアの最古参で首脳陣の一人。金髪青眼の幼い少年のような外見の小人族。年齢は40代。ステイタスはLv.6。
- 外見に反して泰然とした穏やかな物腰であり、カッコよくて可愛いと評される[154]。そのため、オラリオの女性冒険者の間で人気である[155]。
- 戦闘では主にパーティの指揮官を担う。非常に頭が切れ、指揮官として計算された戦略や戦術が得意。現場では親指の疼きを信じた直感に基づく判断も行い[156]、自身が先頭に立って味方を鼓舞することで仲間の士気を高める天才でもある[157]。個人としては、小柄な体格を活かした素早い身のこなしと、長槍を組み合わせた戦法を用いる[158]。まともな判断能力を失う代償に戦闘意欲が引き出され、全能力が超高強化される魔法により、指揮官ではなく一人の戦士として戦う場合もある[159]。
- 衰退している小人族の再興が野望であり、小人族の架空の女神フィアナを崇拝しており、自身がフィアナと同等の名声を得て、小人族の象徴となることで野望の実現を目指していた[160]。自身の後継者となる子孫も考慮しており、密かに小人族の嫁を探している[160]。自身の二つ名も神々の発案でなく、ロキに掛け合って強引に得た称号であり、そのために自身を「人工の英雄」と称していた[161]。しかし、ベルと片角のミノタウロスとの戦いや異端児に対するベルの行動を目撃したことにより[162]、ベルに感化されたことを自覚の上で「本物の英雄」を目指すためにフィアナを超えた存在になることを決意する[163]。
- 二つ名は勇者(ブレイバー)[161]。
- リヴェリア・リヨス・アールヴ
- 声 - 種田梨沙(本編第1期)、 川澄綾子(外伝『ソード・オラトリア』[153]、本編第3期)
- ロキ・ファミリアの副団長。ファミリアの最古参で首脳陣の一人。深緑の長い髪で仙姿玉質な容姿のハイエルフの女性[164]。ステイタスはLv.6。
- エルフの王族出身であり堅物だが、自分に対する過剰な慇懃は苦手である[164]。洞察力に優れており、相手の反応の機微から物事を察知することに長ける[164]。未だ見ぬ外の世界を見たい一心から里を飛び出し、強引にロキの眷属にされたが、いつかはファミリアを脱退して世界を旅することを決めている[165]。アイズを幼少期から世話しており[71]、紆余曲折を経て母と子のような関係となる[166]。
- 戦闘では自他共に認めるオラリオ最強の魔法使いであり、攻撃・防御・回復の3種類の魔法に加え、それぞれ3段階の階位を含めた魔法を詠唱連結によって計9つの魔法を使いこなすことができ、二つ名の由来となっている[167]。自分の魔法円の中にいるエルフと自身の魔法効果を増大させ、周囲の魔素を回収して精神力も回復させることができるレアスキルにより、リヴェリアを中心としたエルフだけの部隊である妖精部隊(フェアリー・フォース)が作られる[168]。
- 片角のミノタウロスとの死闘で精神疲弊したベルの恩恵を読みとっており、アイズに加えて、ベルがアビリティの限界を超えたことを知る数少ない人物の一人である[169]。
- 二つ名は九魔姫(ナイン・ヘル)[170]。
- ガレス・ランドロック
- 声 - 乃村健次[153]
- ファミリアの最古参で首脳陣の一人。髭を蓄えたドワーフの老兵冒険者。ステイタスはLv.6。
- 豪胆な性格で細かな言動は苦手[171]。ロキの眷属になる前は炭坑や鉱山で働いていた[172]。ファミリア結成当初は種族同士の対立からリヴェリアと犬猿の仲であり、仲裁を試みたフィンに対してもリヴェリアと共に侮蔑していたが、時を経るに連れ、お互いに大切な仲間となる。同じドワーフのミアとは腐れ縁であり、昔からの喧嘩仲間[173]。
- 戦闘ではオラリオで1、2を争う力と耐久を活かした超前衛特化型であり[174]、撤退時には部隊の殿を担う[175]。その拳はいかなる敵も砕く破砕鎚となり、その体は何ものよりも強固な盾となる[174]。普段は若い団員の成長を見守る立場にあるため、裏方に回っているが、ひとたび前に出ると豪快な戦いぶりで敵を圧倒する[174]。
- 二つ名は重傑(エルガルム)[174]。
- ティオネ・ヒリュテ
- 声 - 高橋未奈美[153]
- ティオナの双子の姉で長い黒髪のアマゾネス。ステイタスは59階層への遠征を経てLv.6にランクアップ[176]。
- 普段は冷静沈着に振る舞っているが、本来は粗暴な性格。フィンに惚れており、フィンに好かれるために髪を伸ばし、口調や立ち振舞いを矯正しているが[177]、激昂すると口調が戻ってしまう。フィンへのアプローチには遠慮がなく、常に彼のために献身的かつ積極的である[178]。
- 戦闘では主にパーティの中衛を担う。武器や体術を駆使して戦い、ダメージを負う度に攻撃力が上昇し、怒りの丈によって効果が向上するスキルを持ち[179]、瀕死になると力のアビリティに超高補正がかかるレアスキルにより、追い詰められてからが最も強い[180]。魔法は得意ではないが、魔力で具現した光の鞭で対象を捕らえる束縛魔法を発現している[181]。
- 生まれ故郷であるテルスキュラではカーリーの眷属であり[182]、風習に従って同族たちと命懸けの闘いの日々を送っていたが、ある日闘って殺したアマゾネスが同じ石部屋で姉のように慕っていたセルダスであったことに絶望する[183]。今でもセルダスを殺したことを後悔しており、カーリーとその眷族を嫌悪し[184]、師であるアルガナに恐怖とそれ以上の怒りを持っている[185]。
- 二つ名は怒蛇(ヨルムガンド)[186]。
- ティオナ・ヒリュテ
- 声 - 村川梨衣[153]
- ティオネの双子の妹で短髪黒髪のアマゾネス。ステイタスは59階層への遠征を経てLv.6にランクアップ[176]。
- 天真爛漫な性格で誰とでも臆することなく接するので、誰とでも直ぐ仲良くなる[187]。英雄潭が好きであり各物語に詳しく、ベルと話が合う[41]。肉付きの薄いスレンダーな体型で胸が無いことを気にしており、ロキやティオネ、カーリーから弄られる[188]。
- ベルと片角のミノタウロスとの戦いを目撃し、幼少期に読んだ童話に準えて、ベルを「アルゴノゥト君」と呼んで気に入っている[189]。戦争遊戯が開始されるまでの1週間、アイズに特訓をつけてもらいに来たベルに協力しており、率先して食料や武器の調達などを行い、アイズと共にベルを鍛え上げる[190]。
- 戦闘では主にパーティの前衛を担う。大型武器を駆使した豪快な戦い方を好み、ダメージを負う度に攻撃力が上昇するスキルを持ち[191]、瀕死になると全アビリティの能力に高補正がかかるレアスキルにより、追い詰められてからが最も強い[180]。
- 生まれ故郷であるテルスキュラでは、唯一の肉親であるティオネと殺し合いたくなかったため、主神のカーリーに「国を出たい」と申し出ており、カーリーの許可を得てティオネと共にテルスキュラから去っている[185]。バーチェから闘い方を叩き込まれており、鍛練の途中にバーチェに英雄潭を読んでもらい、物語の面白さを知ってからは、それまで以上によく笑うようになる[192]。
- 二つ名は大切断(アマゾン)[193]。
- ベート・ローガ
- 声 - 岡本信彦[33]
- 灰色の毛並みの狼人の男性で180C[注 7]を越える長身、左の頬に入れ墨がある[194]。ステイタスは59階層への遠征を経てLv.6にランクアップ[176]。
- 普段から誰に対しても容赦なく罵詈雑言を吐き、常に攻撃的な悪漢のように振る舞っている[194]。同じファミリの団員にも罵詈雑言を吐くので、首脳陣と好意を寄せていたリーネ以外の団員からは人望が無かった[195]。一方で、貪欲に強さを求めるアイズの姿勢と実力を認めており、自らの理想を重ねて好意を抱いている[196]。
- 豊饒の女主人では、本人がいるとは知らずに酔った勢いで駆け出しのベルを口汚く罵るが[197]、これがアイズとベルの間柄を深める切っ掛けともなる。ベルと片角のミノタウロスとの一騎打ちを目撃してからは、ベルに対する評価を変えている[198]。
- 戦闘では主にパーティの中衛を担う。ファミリアでトップの速度を有し、接近戦で強力な膂力を叩きつける戦闘スタイルを好む[199]。魔法効果を吸収できる武器を使った蹴技、月の光を浴びることによる獣化、魔力を見境無く吸収して傷を負うほどに攻撃力が際限なく高まる付与魔法を切り札とする[200][201]。ただし、自身の弱さを象徴するかのような詠唱が気に入らず、自ら魔法の使用を禁じているが、ヴァレッタ戦と分身を解いたエイン戦で使用する[201][202]。
- 平原を放浪する獣人部族の出身[203]。12歳頃から、自身の不在時に自身の大切な人を奪われる経験を何度もしており、その経験から弱者の犠牲を許せず、弱者が戦う場に参加することを嫌うようになる[203]。そして、戦う者には弱者であることを許さず、弱者を鼓舞するための罵詈雑言を吐くようになっている[201]。
- 二つ名は凶狼(ヴァナルガンド)[204]。最初の二つ名は灰狼(フェンリス)。
- レフィーヤ・ウィリディス
- 声 - 木村珠莉[153]
- 山吹色の髪をしたエルフの少女。15歳。ステイタスはクノッソスでの最終戦の前にLv.4となる。本編ではアイズの設定を回収し難いため、いろいろと掘り下げるための仲間として外伝で設定されたキャラクター[10]。
- 魔力に秀でたウィーシェの森の出身であり[205]、学区からロキ・ファミリアに入団する[176]。心優しい性格でファミリアではアイズを特に慕う。また、アイズが気に掛けているベルに対して、一方的にライバル意識を持っており、ベルのランクアップの情報を知ると焦りを見せる[206]。ベルに嫉妬や敵意を向けることも多いが[207]、18階層での共闘を通じて彼の人柄は理解しており[208]、ベルとアステリオスの戦いでは思わず声援を送り、ベルの冒険に感化された一人となる[150]。派閥同盟を組んだディオニュソス・ファミリアのフィルヴィスと個人的にも親交を深めていたが[209][210]、外伝12巻でその正体を知り、悲しみと葛藤を抱えつつ打倒する[211]。
- 戦闘ではアイズやヒリュテ姉妹の攻撃力を越える魔法を放つ程の魔法特化型であり[212]、ロキからは「馬鹿魔力」と評される[176]。エルフの魔法に限って、詠唱とその効果を完全把握していれば、他者の魔法を使用できる召喚魔法を有し、二つ名の由来となっている[213]。この召喚魔法によりリヴェリアの魔法を全て使用でき、将来、ファミリアを離れるリヴェリアの後釜として[176]、彼女から日々指導を受ける[214]。Lv.4へのランクアップにより、先行して詠唱した魔法を保持しながら、次に詠唱中の魔法を放棄することなく、保持中の魔法を任意に発動できるレアスキルを発現する[215]。
- 二つ名は千の妖精(サウザンド・エルフ)[216]。
- アイズ・ヴァレンシュタイン
- →「#アイズ」を参照
フレイヤ・ファミリア
- 女神フレイヤが運営する探索系ファミリア。本拠は「戦いの野」、エンブレムは戦乙女の側面像[217]。団長のオッタルは都市最高のLv.7、副団長の猫人でオラリオ最速のアレン・フローメル、白エルフで英明なヘディン・セルランド、黒エルフで厨ニ病なヘグニ・ラグナールはLv.6、小人族のガリバー四兄弟はLv.5の第一級冒険者であり、ロキ・ファミリアをも凌駕するオラリオ随一の戦力を誇る[218]。主神のフレイヤとロキとの仲は悪くはないが、ファミリアとしては犬猿の仲である。オッタルを除いた団員たちはフレイヤのベルへの執心に少なからず嫉妬しているが、フレイヤへの忠誠は揺らいでいない[219]。
- [[フレイヤ|フレイヤ]]
- 声 - 日笠陽子[33]
- フレイヤ・ファミリアの主神[34]。神々の中でも随一の美貌をもつ美の女神[153]。ファミリアクロニクル『episodeフレイヤ』では主人公[220]。その美による魅了の効果は絶大でモンスターや神ですら簡単に虜にすることができ、本気で魅了の力を行使すれば、下界の全てを掌握できる絶対支配の力がある[221]。
- 愛の他に勇気と英雄を尊び[222]、魂の本質を見抜く洞察眼を持つことから、天界にいたころから英雄と謳われる戦死者を収集しており、下界でもその趣味は変わっていない[218]。かつてヘラとの抗争に敗れた時の約束によりオラリオに留まっているが、発作的に伴侶(オーズ)を探すために旅に出て行こうとする[223]。
- かつて見たことが無いほど透き通った綺麗な魂の色をもつベルを偶然目撃して彼を気に入り、これまでと趣向を変えて今回は影ながらベルが成長する姿を見て楽しんでいる[218]。ベルとの直接的な出会いは本編6巻のアポロンが主催した宴の場であるが[224]、最終的に自分のモノとして相応しい能力を身に付けさせるため、本編1巻から密かに試練を与えたり手助けをして成長を促している[225]。ベルに対する執着は尋常でなく、ベルが自分以外の女性と親しくする度に嫉妬心を露わにする[226]。一部の神には堂々とベルを自分のモノと宣言しており[227]、たとえベルが死んだとしても天界まで追い掛けて彼の魂を捕まえると言い切るほど。
- シルを娘と呼んでおり、副団長のアレンを護衛に就かせている。本編16巻で自身がシルでもあるという正体が明らかとなる[228]。シルとしてベルに好意を伝えるが正式に振られ、拘りを捨てたフレイヤはベルを盗りに行くと宣言する[228]。
- [[オッタル|オッタル]]
- 声 - 小柳良寛[153]
- フレイヤ・ファミリアの団長。32歳。猪人で身長210C[注 7]の大男[229]。ステイタスはオラリオにおいて唯一のLv.7であり[153]、魔力を除いたアビリティは全てS級のほぼ最大値に達する[230]。
- 常に冷静沈着で表情を表に出すことはあまり無いが、実直で武人肌な性格。フレイヤの側仕えのような存在であり、彼女を侮辱する者には普段の姿から一転して激しく激昂するなど、一貫してフレイヤに尽くす[34]。何もわからなかった幼少期にフレイヤに拾われ、その名もフレイヤに名付けられている[231]。
- 都市最強と謳われ、頂天と渾名される[232]。戦闘では絶対防御と呼ばれる安定感を有し、単身で49階層まで踏破したことがあり[233]、ロキ・ファミリア首脳陣全員が全力で挑むことで、ようやく互角の戦いとなるほどの実力者である[234]。たった一人で戦略も戦術も覆せる数少ない存在であり、外伝12巻ではフィンの勇気を認めたフレイヤの命令により参加したクノッソス最終戦において、ベートたちと分断されたアナキティたちの部隊に加入して精霊の分身をほぼ一人で討ち取る[56]。
- 本編3巻では、心の中でベルを激励しつつ片角のミノタウロスを鍛え上げ[235]、片角のミノタウロスとベルとの戦いでは邪魔が入らないようにベルを助けに向かうアイズたちと対峙し、アステリオスとベルの戦いではフィンたちの介入を阻止する[236]。外伝11巻では、異端児の事件で迷いを抱えるアイズの訓練に付き合い、その心の内を見抜いて助言する[237]。
- 二つ名は猛者(おうじゃ)[232]。
ヘファイストス・ファミリア
- 女神ヘファイストスが運営する鍛冶系ファミリア。エンブレムは交差する2本の槌に火山。ヘファイストス・ファミリア製の武具に付けられるブランド名「Hφαιστοs」は世界クラスの高級ブランドであり、冒険者の間で最も信頼が厚い[86]。Lv.2以上の「鍛冶」アビリティを習得した鍛冶師が鍛錬し、ヘファイストスと幹部たちが認めた製品のみにその銘が打たれ、その価格は短刀ですら800万ヴァリス[注 8]である[86]。武具販売の収益が絶大であることから、オラリオ内で唯一ダンジョンからの収入に頼らずに運営されている[238]。
- [[ヘーパイストス|ヘファイストス]]
- 声 - 寺崎裕香
- ヘファイストス・ファミリアの主神。右目に眼帯をつけた赤髪で男装の麗神。鍛冶の神としては他の追随を許さないほどの技術を保有する[34]。
- 面倒見の良い姉御肌な性格[34]。ヘスティアの神友であり、彼女が下界に降りた時からホームとなる廃教会を与えたり、バイトを紹介したりと何かと彼女の世話をする[82]。また、懇願するヘスティアのためにベルの武器となる神(ヘスティア)のナイフ[注 4]を鍛錬する[83]。異端児の事件ではヘスティアから内密に相談され[239]、ヘスティア・ファミリアへの協力を決意する。派閥間の付き合いでロキとも馴染みであり、ロキ・ファミリアの遠征に椿をはじめとする眷属たちの同行を許可する[240]。
- 自分の元眷族であるヴェルフに目を掛けており[87]、魔剣に意地を張る彼を諭す[241]。本編8巻でヴェルフから自分に認められる武具を作れたら付き合ってほしいと告げられ、右眼を見ても毅然とした態度を見せた彼に好意を抱く[112]。本編15巻でヴェルフが鍛錬した新たな魔剣[注 9]を評価し、付き合ってもいいとヴェルフに告げようとしたところ、ヴェルフが立ち去ってしまい、地団駄を踏んで少女のように悔しがる[118]。
- 椿・コルブランド(つばき・コルブランド)
- 声 - 生天目仁美[153]
- ヘファイストス・ファミリアの団長。極東出身のヒューマンとドワーフの間に生まれたハーフドワーフの女性[242]。ステイタスはLv.5[34]。
- 黒髪赤眼で左眼に眼帯を装着し、鍛冶師として常に熱気に晒されるため、さらしを巻いた姿である[243]。豊満な胸をはじめ美しい肢体だが、なによりも鍛冶優先な考え方と愉快で快活な性格も相まって、見た目に反して色気が薄い[242]。オラリオ最高の鍛冶師であり[153]、ダンジョンで自らの武器を試し斬りし続けて強くなった第一級冒険者でもある[242]。
- 普段はヴェルフを「ヴェル吉」と呼んでからかっているが、鍛冶師としてヴェルフの魔剣に対する意地を無意味な拘りと非難する[243]。異端児の事件では主神の指示でヘスティア・ファミリアの支援にまわり魔剣をガレスに撃ち[244]、本編14巻ではベルたちの救出のためにアーニャたちと共にダンジョンに向い、ヴェルフが作り上げた新たな魔剣[注 9]を見て、ヴェルフを自分と同じ領域に到達した同族だと歓迎する[117]。
- ロキ・ファミリアとは繋がりが深く、ガレスとは直接契約を結んでおり[245]、ベートの武器は彼女の作品である[246]。幼少期のアイズとも出会っており、武器の作製を依頼されるが、アイズ自身を剣と評して断る[245]。ロキ・ファミリアの遠征に不壊属性の武器を提供して自らも深層まで同行し[247]、クノッソスでの最終戦ではガレス率いる部隊に加入し、彼らと共闘する。
- 二つ名は単眼の巨師(キュクロプス)[242]。
- ヴェルフ・クロッゾ
- →「§ ヴェルフ」を参照
ミアハ・ファミリア
- 男神ミアハが運営する回復薬を扱う道具店を営む商業系ファミリア[248]。本拠は「青の薬舗」、エンブレムは五体満足の人の体[249]。かつては名の知られた中堅ファミリアだったが、物語開始当初は派閥の等級がHであり、団員がナァーザだけという零細ファミリア[250]。ヘスティア・ファミリア結成直後から親交があり[251]、戦争遊戯で有名になったベルのおかげで客足も増え、戦争遊戯後にはダフネとカサンドラが加入する[249]。本編12巻ではヘスティアとタケミカヅチと派閥連合を結成して遠征に参加する[105]。
- ミアハ
- 声 - 古川慎
- ミアハ・ファミリアの主神。群青色の髪で高身長、美麗な目鼻立ちの青年[248]。借金のためにファミリアは没落したが、ベルをはじめとする多くの知人にタダ同然でポーションをばら撒いたりするため[34]、ファミリアの経営は常に火の車である[252]。タケミカヅチと同様に、天然ジゴロで無自覚に女性をたらし込んでいるが、その神格からあまり反感をもたれていない[253]。ヘスティアとは懇意であり、ヘスティア・ファミリアの危機には何度も助力しており[254][255]、異端児の事件では、その存在を内密に相談され[239]、オラリオ全体から顰蹙を買ったヘスティアたちの支援を決意する[256]。
- ナァーザ・エリスイス
- 声 - 葉山いくみ
- ミアハ・ファミリアの団長。瞼が半分降りた眠たそうな眼をしている犬人の女性で18歳[257]。ステイタスはLv.2[258]。
- かつては冒険者だったが瀕死の重傷を負い、現在は心的外傷によりダンジョンに潜ることができないため[252]、冒険者を廃業して薬師に専念している[259]。右腕は本物の腕と変わらず自在に動かせる高度な魔道具の義手であり[252]、ファミリアの全財産を投げ打って自分を救ってくれたミアハに好意を持っている[259]。
- ファミリアの経営の観点から、金に対して厳しく[260]、ポーションの売り込みに余念がない[34]。駆け出しのベルにぼったくり価格でアイテムを売りつけていたが[257]、本人も反省した後、ヘスティア・ファミリアの団員とは友好的な関係を築いており[252]、ベルを助けるためにヒュアキントスへ矢を放ったり[254]、異端児の事件ではフェルズの魔道具を使ってダイダロス通りの冒険者たちを幻覚にかける役を引き受ける[261]。
- 二つ名は医神の忠犬(ミーヤル・ハウンド)[262]。
- ダフネ・ラウロス
- 声 - 小若和郁那[121]
- アポロンの元眷族であり、戦争遊戯後にミアハの眷族となる。ヒューマンの女性で18歳。ステイタスは本編15巻でLv.3へランクアップ[260]。
- 短髪吊り目の美少女で外見から強気そうな印象を持たれがちだが、冷静で落ち着きのある人物[263]。過去に無理やり迫られて眷属にされた経緯があるため、アポロンに対して複雑な感情を持っており、戦争遊戯前は同じ境遇のベルに対しても多少同情的だった[264]。戦争遊戯後はカサンドラと共にヘスティア・ファミリアへの入団を志望するが[265]、ヘスティアの莫大な借金を知って入団を取り止め[79]、紆余曲折を経てカサンドラと共にミアハ・ファミリアに改宗する[249]。
- 戦闘ではアポロン・ファミリア時代に致し方なく指揮官の役割を担っており、その経験から、ヘスティア・ファミリアとの派閥連合による遠征において、リリにパーティの指揮について指導する[266]。耐久と敏捷に補正のかかるスキルと魔法を有し、パーティでは主に中衛役であるが[105]、アンフィス・バエナとの戦闘では戦力不足のために前衛として活躍する[267]。アンフィス・バエナとの戦闘後、カサンドラの予知夢をいつものように受け入れようとしなかったが、彼女自身を信じた決断が派閥連合を救う[267]。
- 二つ名は月桂の遁走者(ラウルス・フーガ)[262]。
- カサンドラ・イリオン
- 声 - 真野あゆみ[121]
- 本作品のヒロインの一人[268]。アポロンの元眷族であり、戦争遊戯後にミアハの眷族となる。ヒューマンの女性で18歳。ステイタスは本編15巻でLv.3へランクアップ[260]。
- 外見や雰囲気から、あどけいない印象を受ける長髪垂れ目の美少女[263]。戦闘では範囲回復魔法と解害・解呪魔法によりパーティを支える後衛役を担う[105]。神でさえも理解不可能なスキルを発現しており、そのスキルから予知夢を見ることができるが、その予知夢は誰にも信用されない呪縛がある。そのため、アポロン・ファミリアの面々から妄想癖があると思われており、戦争遊戯の当初もファミリアに危機が訪れることを予知して警告を発していたが、誰にも相手にされなかった[269]。
- ヘスティア・ファミリアとの派閥連合による遠征では、パーティが全滅する最悪の予知夢を回避するために行動し、ヴェルフに頼んで作製してもらった漆黒のゴライアスのマフラーが、ジャガーノートとの戦いでベルの命を繋ぐ要となる[270]。アンフィス・バエナの討伐後、予知夢の解釈に成功してパーティの壊滅を回避し[267]、異端児の事件中に予知夢に従って嫌々ながら匿った白い一角兎のアルルと黒犬のへルガが広いダンジョンの中から匂いを辿って自分の場所を特定し、これらの予知夢が深層に落ちたベルとリューの救出に繋がる[271]。
- 戦争遊戯後に自分の予知夢を初めて信じてくれたベルに感激し[272]、遠征後には予知夢の厄災を打ち破ったベルに想いを寄せる様子を見せる[273]。作者が物語の早期の段階で考えていた予言者としてのキャラクターだが、作者の想定以上に活躍してヒロインに昇格し、作者自身も驚いている[268]。
- 二つ名は悲観者(ミラビリス)[262]。
タケミカヅチ・ファミリア
- 男神タケミカヅチが運営する探索系ファミリア。本拠は「仮住居の長屋」、エンブレムは地面に突き立った剣[274]。本編5巻時点で極東出身者6人のヒューマンが所属し[122]、あらゆる武術や武具の取り扱いに長け、本編8巻時点でLv.2の団員が3人となる[275]。ヘスティア・ファミリアとは懇意であり、ダンジョンでの滞在を試すための小遠征を共同で行った後[276]、ヘスティアとミアハと派閥連合を結成して遠征に参加する[105]。
- [[タケミカヅチ|タケミカヅチ]]
- 声 - 間島淳司[277]
- タケミカヅチ・ファミリアの主神。頭髪が角髪の凛然とした容姿であり[122]、女性絡みの対応が天然ジゴロでオラリオ中の女性や子供から好意を寄せられる[123]。下界では新参者であり、普段は街でバイトをしてファミリアの運営の足しにしている[122]。武の神であり、神の恩恵とは関係のない戦う技術に精通しており、団員たちに技と駆け引きや連携の稽古をつける[278]。ヘスティアとは神友(親友)で[279]、土下座を教えたり[83]、本拠の留守番を引き受けたりする仲であり[275]、異端児の事件ではヘスティアから内密に相談され[239]、オラリオを敵に回したヘスティアたちへの助力を決意する[280]。
- カシマ・桜花(カシマ・おうか)
- 声 - 興津和幸[277]
- タケミカヅチ・ファミリアの団長。大柄な体格のヒューマンの青年。ステイタスはLv.2。
- ダンジョン中層で千草が怪我を負った際、地上に撤退するために偶然居合わせたベルたちのパーティに怪物進呈を仕掛ける[124]。その後、ヘスティアたちと共にベルたちを救出するために18階層へ向かい、団長として怪物進呈の決断に後悔はなかったが、彼らに土下座で謝罪する[281]。ヴェルフとは折り合いが悪かったが、アポロンやイシュタルによる騒動[282]、17階層への小遠征を経てお互いに戦友と呼べる関係となる[276]。戦闘では盾役もこなす前衛であり、漆黒のゴライアス戦では体を張ってベルを守り[283]、派閥連合による遠征ではパーティの盾役となり、アンフィス・バエナ戦ではその片方の首を戦斧で斬り落とす[267]。
- 二つ名は武神男児(マスラタケオ)[284]。
- ヒタチ・千草(ヒタチ・ちぐさ)
- 声 - 井口裕香
- いつも前髪で瞳を隠しているヒューマンの女性冒険者で16歳。ステイタスは本編8巻でLv.2へランクアップ[275]。
- 気弱な性格で人見知りだが、命とだけは自然に話ができ、互いの思い人を知っているほどの仲であり、自身は幼馴染である桜花に好意を持っている[275][285]。ファミリアの中では桜花と命の二人に次ぐ力量をもつ[286]。弓が命よりも上手であり、ラムトンとの戦いではその感知器官を弓で正確に打ち抜く[287]。
- 二つ名は比翼少女[120]。
- ヤマト・命(ヤマト・みこと)
- →「#命」を参照
ヘルメス・ファミリア
- 男神ヘルメスが運営する探索系ファミリア。本拠は「旅人の宿」、エンブレムは翼のついた旅行帽と靴[288]。ヘルメスの意向で団員のレベルをギルドへ申告していないため、派閥の等級はFに留まっている[289]。ヘルメスがオラリオにほぼ不在なので、団長のアスフィがまとめている[122]。儲け話ならどんなことにでも手を出すと評判で[290]、立場上、物語で起きる多くの事件に関わっており、団員全員が異端児や闇派閥や怪人といった情報に精通している。
- [[ヘルメース|ヘルメス]]
- 声 - 斉藤壮馬[291]
- ヘルメス・ファミリアの主神[34]。普段は情報収集のために旅をしており、滅多にオラリオにはいない[122]。おどけた言動が多いがその大半は演技であり、勘も鋭く、掴みどころのない性格で全般的に食えない人物[292]。
- ゼウスの使い走りをしていた経緯で、もともとベルに興味を抱いていた[293]。最初の出会いではベルを探るために騒動の火種を蒔き[294]、事件を収束させたベルを英雄の器と認め、ベルと周囲の英雄候補たちが織りなす神々が予想もできない物語を神託する[295]。イシュタルの事件ではベルを最後の英雄に押し上げると決意し[296]、異端児の事件ではベルとアステリオスの闘争を神意すら越えた未知と評し、打ち震えている[297]。何よりもベルを英雄に押し上げることを優先しており、この点についてはフレイヤと目的を共有し[298]、応援者としてお節介をしてゆくとベルにも直接伝えている[299]。
- 物語全般に裏から影響を及ぼしており、調停者を自称する[300]。異端児の事件では、地に落ちたベルの名誉回復、異端児の保護を目指すウラノス、異端児討伐を目指すロキ・ファミリア、ロキとの派閥同盟の目的である鍵の入手、これらの間で板挟みとなるが[301]、厳しい状況を際どい立ち回りと裏取引により切り抜ける姿が本編と外伝を絡めて描かれる[302]。また、本編8巻のイシュタル・ファミリアの壊滅や本編12巻のヘスティア・ファミリアの遠征についても、ヘルメスによる裏からの介在が外伝で描かれており[303]、外伝のクノッソス最終戦でも、各ファミリアに共闘の誘いの書状を送り、まだ温存しておきたかったベルも参加させことがオラリオの勝利に繋る[304]。
- アスフィ・アル・アンドロメダ
- 声 - 茅野愛衣[153]
- ヘルメス・ファミリアの団長。眼鏡を掛けた理知的な雰囲気を持つヒューマンの女性冒険者。22歳。ステイタスはLv.4[305]。
- いつもヘルメスに振り回される苦労人で、時折歳に似合わない蓄積された疲労感を醸し出すときがある[306]。ヘルメスの行動に嫌気が差しており、立場を越えて小言や嫌みを言ったり、折檻したりもするが[307]、渋々ながらも結局は命令に従って行動する。立ち居振る舞いや仕草が洗練されており、とある海国の姫であると噂される[308]。
- 調合と彫金に加えて、レアアビリティ神秘を保有する稀代のアイテムメイカーとして名声が知れ渡っており[309]、様々な魔道具を開発する[310]。被ると透明状態になることができる帽子のような漆黒兜は、パーティの隠密行動や奇襲に活用されており[311]、また、装備者に飛行能力を与える飛翔靴は人間が空中を飛行するための作中唯一の手段であり、漆黒のゴライアス戦で初めて衆目の前で使用され[129]、その後も様々な場面でアスフィの切り札として使用される[312]。クノッソスでの最終戦ではフェルズ製の眼晶に感化されて、クノッソスの鍵を自作する[313]。
- パーティの戦闘では中衛で指揮を担当し、パーティの要である[305]。個人としては、発現している魔法がしょぼいため[314]、空気に触れると爆発する液体を小瓶に入れた爆炸薬を多用する。また、行動と魔法を凍結可能な凍炸薬を新開発しており、分身を解いたエイン戦で使用する[202]。
- 二つ名は万能者(ペルセウス)[315]。
- ルルネ・ルーイ
- 声 - 赤尾ひかる[153]
- 犬人の女性冒険者で18歳[316]、ステイタスはLv.3[317]。
- 役割が盗賊ゆえに、マッピングが得意[318]。裏で何かと画策するヘルメス・ファミリアにおいて、口が軽く、何事も少し脇が甘いので、アスフィを疲れさせる原因の一人である[319][320]。
- 外伝『ソード・オラトリア』では、小金欲しさに地上まで緑色の宝玉を運ぶ冒険者依頼をフェルズから引き受け、レヴィスに襲われそうになるがアイズとレフィーヤに保護される[316]。その後もフェルズにレベルの虚偽をギルドに報告すると脅迫され、24階層の食料庫の調査をヘルメス・ファミリア総出で泣く泣く引き受ける羽目に陥る[319]。これらの件を通じて、アイズとは個人的に知り合いとなり、名前で呼び合う[317]。
- 二つ名は泥犬(マドル)。
- アイシャ・ベルカ
- 声 - 渡辺明乃[121]
- 元イシュタル・ファミリアの幹部でヘルメス・ファミリアに改宗。容姿端麗なアマゾネス。21歳。ステイタスはヘルメス・ファミリア入団後にLv.4へランクアップ[321]。
- 性格は剛胆かつ色欲に忠実。戦闘では大剣と体術を流れるように駆使する[321]。また、並行詠唱の使い手でもあり、巨大な紅色の斬撃波を放つ攻撃魔法を使用する[322]。
- 姉御肌でめんどう見がよく、イシュタル・ファミリアでは、戦闘娼婦たちを束ねており、多くのアマゾネスたちから慕われ、妹分として春姫の世話をする[323]。歓楽街で彷徨っているベルと偶然に出会い、一目見て気に入る[324]。イシュタル・ファミリアから春姫を救おうとするベルに対して、魅了の影響で見て見ぬ振りができないこともあり、何度もベルの前に立ち塞がり、ベルの覚悟を見定める。
- イシュタル・ファミリア消滅後、春姫をヘスティア・ファミリアに任せ[135]、自身は殺生石の流通を監視するために情報通のヘルメス・ファミリアへ入団し[325]、アスフィとリューと組んで何度も共闘するが、隙あらばベルに迫ろうとしており、リューとは険悪になることもある[326]。また、春姫を守るためにベートと戦ったり、魔導書を使って春姫に新たな魔法を発現させたりして、世話をし続ける[142]。ヘスティア・ファミリアの遠征ではベルのいない戦力不足のパーティで主戦力となってアンフィス・バエナと戦って止めを刺し[267]、クノッソスでの最終戦では元イシュタル・ファミリアの戦闘娼婦たちを率いてクノッソスに突入し、春姫も連れて分身を解いたエインと対峙する[202]。
- 二つ名は麗傑(アンティアネイラ)[327]。
ギルド
- オラリオの都市運営、冒険者および迷宮の管理、魔石の売買を司る機関。男神ウラノスが長であるが、中立性を示すため、ウラノスはギルドの職員たちに恩恵を授けていない[16]。あくまでも迷宮が生み出す富を管理するための組織であり、運営は職員たちが行う[328]。冒険者やファミリア間のトラブルには余程のことがない限り介入しないが、ギルドの傘下であるファミリアや個人はキルドからの緊急の指令には必ず従う決まりがある。
- [[ウーラノス|ウラノス]]
- 声 - 大川透[153]
- ギルドの主神[34]。2M[注 7]を超える巨大な老神であり[328]、この地に神の恩恵をもたらした最初の神[16]。千年前に神々が降臨した際に当時のギルドを再編成して作り直す[328]。以降は「君臨すれども統治せず」を貫き[16]、自身はギルドの地下で祈祷を捧げ続け、圧倒的な神威でモンスターの大移動や地上への進出を抑え込んでいる[328]。
- ゼウスとヘラのファミリアが失脚した後、彼個人が動かすことができて信頼できる戦力はフェルズだけであり、組織的な戦力に乏しい[329]。本編開始の15年ほど前に知った異端児との共生を望み[330]、秘密裏に異端児を庇護すると共にダンジョンの問題に当たらせていたが[331]、クノッソスを根城とするイケロス・ファミリアの存在には気付けずに、彼らが異端児に手を出す隙を与えることになる。異端児との共存の架け橋となるべくウィーネと関わったヘスティア・ファミリアを異端児と出会わせ[332]、異端児が暴走した際にはベルをギルドからの依頼の形で討伐隊に同行させたことが、後にウィーネを救う奇跡に繋がる。
- エイナ・チュール
- 声 - 戸松遥[33]
- 本作品のヒロインの一人。19歳[333]。ギルドの受付嬢を務める眼鏡を掛けたハーフエルフの美女であり[34]、書籍化により作者である大森のビジュアルイメージが膨らんだキャラクター[10]。
- 有能で真面目なギルド職員[334]。ベルの担当アドバイザーであり、「冒険者は冒険してはいけない」を信条とする[335]。ベルが冒険者の駆け出しのころから、ダンジョンで生き抜くための知識を叩き込んでいる[336]。ベルの尋常ではない成長速度に頭を悩ませており、自身の予想以上に危ない状況に陥るベルを警戒も含めて心配をする。僅かながら神聖文字が読めるため、何度かベルのステイタスを見る機会があったが、ベルの成長の秘密まではわかっていない[337]。
- ギルドの同僚や冒険者の異性から人気があるが、本人は少し困っている[338]。自他共に認める世話好きな性格であり、ぐいぐい引っ張られるよりも、少し頼り無く世話をしてあげられる男性が好み[339]。駆け出しのベルを弟のように思いながら公私でめんどうを見ていたが[340]、アステリオスと激戦の上に敗北して悔し涙を流す姿を見て以降、ベルに対する恋心を自覚する[341]。
- エイナの母はリヴェリアと一緒にエルフの里を出奔した仲[164]。学区を卒業してギルドに就職してから担当する冒険者の死を何度も経験するが、同僚から勧められる冒険者との距離感についての助言に従わずに、冒険者に積極的に深入りしている[342]。そのため、ベルだけに限らず、アドバイザーとしての教えはスパルタである[334]。
- フェルズ
- 声 - 小松未可子[153]
- ウラノスに仕える魔術師[34]。ステイタスはLv.4[343]。
- 全身を黒衣に包み、容姿どころか性別も判断できない[344]。800年前に神秘のアビリティを極めて永遠の命を生み出す賢者の石を作り出した賢者であり、不死の秘法を編み出した結果として肉が腐り落ち骸骨の姿となり、その後は愚者(フェルズ)と名乗る[344]。紆余曲折を経てオラリオに流れ着き、ウラノスの右腕として仕えており、異端児との連絡役や裏の仕事を引き受ける[344]。その容姿から幽霊(ゴースト)という名で噂される[345]。
- 異端児の事件でベルと出会い、偽善者と罵られて悩むベルに、偽善者こそ英雄になる資格があり、愚者であれと語る[346]。ウィーネたちを無事にダンジョンへ送り届けた後は、異端児の未来についてベルに全てを賭けると決意し[347]、異端児と共生するためにはダンジョン最下層の攻略が必要であるとベルに告げる[348]。
- 神秘のアビリティで数々の魔道具を開発しており、全身を包む黒衣は呪詛を防ぐことができ、魔力を弾にして衝撃波を放つ攻撃用の魔咆手を装備する[349]。異端児の事件ではフェルズが開発した遠隔通信を可能とする眼晶をはじめ、様々な魔道具が重要な役割を果たす[350][注 10]。魔導のアビリティを持つ魔導士でもあり、全癒魔法はどんな疲労や負傷でも全快にまで回復でき、ディックスとの戦闘で負傷したベルを完治する[354]。一度も成功したことがないために無駄な魔法と嘆いていたが、死んだ者を蘇らせる奇跡の魔法である蘇生魔法を発現しており、ウィーネの蘇生に初めて成功する[355]。
豊饒の女主人
- 女主人のミア・グランドが、オラリオの治安が悪かった時代に、誰でも笑って酒が飲めるようにと一代で起ち上げた人気の酒場[356]。本編1巻でウェイトレスのシルが街で偶然出会ったベルを店に誘い、従業員たちとベルは知り合い[357]、本編と外伝においてヘスティア・ファミリアやロキ・ファミリアが宴会の場に度々利用する[197][358][62][260]。
- 従業員は全て女性であり、ミアを「母さん」と呼んでおり[359]、訳ありで腕っ節の強い娘が多い。女主人のミアはドワーフだがベルを上回る身長と数倍する横幅を誇り[360]、酒場の女主人となってからは半脱退の状態であるが[359]、かつてフレイヤ・ファミリアに借りがあったために嫌々ながらもフレイヤの眷族となり、団長までになったLv.6の実力者である[361]。ウェイトレスのアーニャ・フローメルは思慮の足りない行動が目立つ少しお馬鹿な猫人であり、店員になった経緯は不明だが、Lv.4の元フレイヤ・ファミリアの冒険者で副団長のアレンとは実の兄妹。ヒューマンのウェイトレスであるルノア・ファウストは素手での直接戦闘を得意とするLv.4の元賞金稼ぎであり、猫人のウェイトレスであるクロエ・ロロは幻影魔法などの絡め手を得意とするLv.4の元暗殺者である[362][注 11]。ファミリアクロニクル『episodeリュー』では、かつてルノアとクロエはリューを狙って仕事が被り、それが切っ掛けで店員になった事情が語られている。
- シル・フローヴァ
- 声 - 石上静香[33]
- 本作品のヒロインの一人。18歳のヒューマンの少女。作中のメインキャラの中では唯一の一般市民。
- 豊饒の女主人のウェイトレス[34]。ちゃっかりしているものの、基本的にドジッ子体質。知らない人と触れ合う事が趣味であり、人を見ることが好き[359]。純朴そうな雰囲気であるが、人の心の機微に聡く、瞳を見ただけで人の思考を読み取る事ができ、アーニャやクロエはシルを「魔女」とぼやいており[365]、ロキは豊饒の女主人の中で最も警戒すべき人物と評する[149]。
- 駆け出しのころのベルと偶然に出会い、店にベルを招待する[357]。ベルに対して好意を抱いており、ちょくちょくベルに弁当を差し入れる[366]。冒険者という危険な立場のベルを心配するが[367]、ミノタウロスを倒してLv.2にランクアップした際は心から喜んでいた。店に置いてある魔導書やアミュレットをベルに貸し与えて、それらがベルの窮地を脱することに役立つ[368]。ダイダロス通りで偶然マリアの孤児院を見掛けてからは、たまに店を休んで孤児院の子供たちの世話に赴く。フレイヤ・ファミリアの団員からはシル様と呼ばれる[369]。
- かつて貧民街で孤独で飢えていた時にフレイヤと出会い、シルはフレイヤになりたいと告げ、フレイヤと取引をする[369]。本編16巻でこの取引が真名の交換であり、普段のシルはフレイヤが成り代わった少女であるという正体が明らかになる[228]。かつての「シル」はフレイヤの眷属となって彼女の侍従頭ヘルンを務め、フレイヤにだけ変身できる魔法を得て、心身をフレイヤと共有するようになる[228]。そのため、自身もベルに心惹かれてゆくものの、フレイヤへの過度な敬愛から女神を小娘へと堕落させるベルに対して殺意を抱くようにもなり、秘密裏にフレイヤへ勝負を持ち掛ける[370]。
- リュー・リオン
- 声 - 早見沙織[33]
- 本作品のヒロインの一人で[25]、ファミリアクロニクル『episodeリュー』の主人公[4]。女神アストレアの眷属。薄緑の髪のエルフの女性。21歳。ステイタスはLv.4。
- 豊饒の女主人に住み込みで働くウェイトレス[34]。料理の腕は、からっきし駄目。謹厳で実直な性格であり、口調も厳しめだが、気を許した相手には若干柔らかい態度になる。18階層にアストレア・ファミリアの仲間たちの墓を作り、定期的に墓参りに行くが、かつて起こした事件のために冒険者の地位を剥奪されており、素性を隠している[19]。
- 同僚であるシルとの縁で駆け出しのころのベルと出会い[371]、元冒険者の経験を踏まえ、ベルにアドバイスする[367]。また、シルのベルへの想いを応援し、将来の伴侶と勝手に定めており[372]、このころは自分よりシルを優先するようにと常にベルに言い聞かせていた[366]。
- Lv.4の腕前は未だ健在であり、戦闘では疾走系スキルを活かした直接戦闘の技術が高く、風の広域攻撃魔法を洗練された平行詠唱で使いこなし、回復魔法も有するオールラウンダーである。そのため、ヘスティア・ファミリアやヘルメス・ファミリアの助っ人として、何度も駆り出される[373]。
- 11歳頃、エルフに同族嫌悪を抱いて里を飛び出した後にオラリオでアストレアと出会い、アリーゼの強引な勧誘によりアストレア・ファミリアの一員となる[374]。オラリオに来てからもエルフの性癖は抜けず、基本的に他者との肌の接触を極端に嫌うが、アリーゼだけは平気であり、ベルとシルにも触れることができる[375]。本編開始の5年前、闇派閥の罠により自身を除いた全団員が殺され、その復讐心から多くの者を血祭りにした結果[注 12]、ギルドのブラックリストに載り、一時は賞金を賭けられていた[19]。
- 本編13巻で助っ人としてクノッソス攻略戦に参加するヘルメス・ファミリアに同行するが[377]、ジュラの罠によりベルと共に瀕死の状態で深層に落とされる[378]。ベルと共に深層からの決死の脱出を図る過程で彼を無意識に「ベル」と呼ぶようになり、ベルから貰った言葉により仲間たちを失った自責の念からも開放される。深層からの脱出後、ギルドから疾風は死亡したとの公式発表が行われ、ブラックリストから解除されるが、ベルの顔を直視できないほど意識するようになり[379]、本編16巻で自分の想いに直面する。
- 二つ名は疾風[380]。
異端児
- 本編9巻から登場する理知を備えたモンスター。高い知性や心を持ち、人間の言葉を理解し話す者もいる[332]。ウラノスによって保護され、自らを神の言葉で異端を意味する異端児(ゼノス)と名乗る[332]。ダンジョン内の安全な「隠れ里」を拠点とし、冒険者が落とした武器を装備してダンジョンを巡回しつつ同胞を探しているが[331]、通常のモンスターからも敵として認識されるので、生き残っている者は40体ほどである[330]。アステリオスを除く全員に共通して地上や人間に対する強烈な憧憬を持ち、いつか地上に出ることを夢見ている[330]。
- 本編10巻でイケロス・ファミリアによるウィーネの拉致と仲間たちの虐殺により暴走、地上を巻き込んだ事件に発展したが、全てを失う覚悟で自分たちを救おうとしたベルの決意と覚悟が異端児たちの心に大きな影響を与え[381]、その後もヘスティア・ファミリアと親交が続き、ウラノスとロキ・ファミリアの協力関係が構築された後には、クノッソス攻略についてロキ・ファミリアとも連携する[382]。
- ウィーネ
- 声 - 日高里菜[291]
- ベルよりも年下の初めてのヒロインであり、ベルにとって庇護の対象となる立ち位置にある[383]。竜女(ヴィーヴル)の異端児であり、青銀の髪に琥珀色の瞳を持ち、蛇のような下半身をした通常の竜女と異なり、人と同じように足が生えた姿をしている[384]。
- ベルが初めて出会った異端児[385]。「竈火の館」に保護されて生活を共にしたヘスティア・ファミリア全員に心を許しており、特にベルと春姫に懐く[386]。ディックスの企みにより地上で暴走し、自分を救おうとしてくれたベルに感謝と好意を伝えて一度は命を失うが、フェルズの魔法により奇跡的に蘇る[355]。不安で寂しかった自分を何度も救ってくれたベルの優しさと強さに感化され、怖がられることを覚悟で子供を助けたり、ベルを助けるために自らアイズと対峙したりする程の強さを身につける[387]。本編14巻では深層に落とされたベルを救出するためにリドたちに同行し、ヘスティア・ファミリアの面々と再会を果たす。クノッソス攻略戦にも、地上への恩返しのために自ら参加する[388]。
- リド
- 声 - 水中雅章[291]
- 赤緋色の鱗と雄黄の瞳が特徴的な蜥蜴人(リザードマン)。異端児の最初期からのメンバーであり、古株の木竜のグリューが巨体で気軽に動けない代わりにリーダーを務める[330]。
- 人間との共生を望んでおり[332]、ウィーネと共に20階層の「隠れ里」に訪れたベルたちを歓迎する[331]。気さくな性格であり、ベルのことを「ベルっち」、リリのことを「リリっち」と呼んでいる[330]。ディックスたちにより同胞が惨殺された際には、人間に復讐しようとする石竜のグロスたちの暴走を最後まで止めようとしたが、討伐隊に紛れて会いに来たベルに自分も怒りを抑えきれないと吐露する[389]。クノッソスに誘い込まれた後にディックスの呪詛に苦しめられたが、ベルの言葉に感動して自力で呪詛の効果を打ち破る[390]。ウィーネの拉致から始まった事件が解決した後も人間たちと関わりを持ち、フェルズからベルたちの危機を知らされ際には、異端児の半数を率いて深層へ向かい、37階層でベルとリューを救助する。外伝ではクノッソスに部隊を率いて、眼黽の簡易苗花を潰し[388]、精霊の分身と対峙する。
- レイ
- 声 - 高田憂希[291]
- 毛先が青みがかったくすんだ金髪と青い瞳が特徴的な美しい相貌の歌人鳥(セイレーン)[331]。異端児の最初期からのメンバー[330]。一部は片言だが人の言葉を喋ることができ[331]、美しいその歌声は一部の冒険者たちの間で噂になる[391]。夢は日の光を浴びて空を羽ばたくことと、両腕が翼であるため、抱きしめることのできない翼の代わりに愛する人に抱きしめられることである[392]。
- 本編ではウィーネの情報を得るためにダンジョン19階層に向かったベルとヴェルフの前に現れ、人とモンスターの共生ができるかについて問いかけ[393]、20階層の「隠れ里」では姿を晒して命とダンスを共にし、ベルたちを歓迎する。外伝ではロキ・ファミリアのアリシアの危機に対して身を挺して庇い、精霊の分身の緑肉に飲み込まれそうになったフィンを危機一髪で助けており[394]、人間に対する友愛を自らの行動で示す。フィンを救った後にロキ・ファミリアの本拠に保護され、ロキやティオネ、アリシアとも交流する[395]。
- アステリオス
- 黒い猛牛(ミノタウロス)[注 13]の異端児。異端児の中では新参者でありながら最強であり[397]、オラリオを代表する冒険者たちを悉く払いのけた実力はLv.7に匹敵する[注 14]。作者の大森は本作品の着想からしてミノタウロスに特別な位置付けを与えており[1]、ベルの好敵手を設定するにあたってはミノタウロスしかないと考え、彼を第三部の猛牛(ヒロイン)と位置付けている[401]。
- ベルが駆け出しのころに戦って討ち取った片角のミノタウロスの記憶を持っており、ベルとの再戦が憧憬であり[402]、名前の由来も前世の最期に見たベルのファイアボルト(雷光)である[403]。本編11巻の地上に残された異端児たちの帰還戦においてベルとの再会を果たし、自身の想いを伝えて再戦を申し込む。瀕死で隻腕の状態ながら、全霊を捧げてベルと一対一の戦闘を繰り広げ、ベルの英雄願望による一撃をも粉砕して戦いに勝利する[404]。次回の闘争での決着の意志をベルに告げ、フェルズに右腕を元通りに治療してもらった後、修行のためにダンジョン深層へ向う[347]。外伝12巻のクノッソスでの最終戦では、深層まで迎えに来た石竜のグロスと共に参戦し、ベルの英雄願望による大鐘楼の音に興奮するが、リドたちの必死の説得によりベルの下へ向かうのを思いとどまり、精霊の分身を討ち取る。
- マリィ
- 人魚(マーメイド)の異端児。下半身が魚であるため、ダンジョン下層の「水の迷都」から離れられず留守番をしている。普段からリドたちが出かけている間は一人なため、初対面にもかかわらず優しく接してくれたベルには好感を抱く。生まれ落ちたばかりでもないのに言動が幼く、リドたちと異なり好奇心旺盛であり、ベルはマリィから精霊のような印象を受ける[405]。
- 通常の人魚と同様に、歌声を使った魅了の力と水中での圧倒的な速度を有するが、自身の性格もあって基本的に戦闘は苦手[406]。自身の血に宿る類稀な回復能力が特徴であり、ジャガーノートと戦ったベルを何度も窮地から救う[405]。
その他の登場人物
ストーリー展開に影響を与える人物のみ掲載してください。掲載基準を設けていますので、ノートをご覧ください。 |
現存するファミリア・組織
現存するファミリア・組織とその登場人物を説明する。
- ガネーシャ・ファミリア
- 男神ガネーシャが運営する大手の探索系ファミリア。派閥の等級はSであり、本拠は「アイアム・ガネーシャ」[407]。エンブレムは象の顔。Lv.5の団長シャクティ・ヴァルマをはじめとして上級冒険者をオラリオで最も多く抱え、戦力はロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアにも劣らない[408]。腕の良いモンスターの調教師が多数所属し、ギルドが企画し、観客の前でモンスターを調教する祭典である怪物祭(モンスターフィリア)を主催・運営する[409]。
- 主神のガネーシャは自身を群衆の主(ガネーシャ)と標榜しており、神々の中でも特に人間たちへの愛が深い。常に顔の上半分を覆う象の仮面を装着しており、大抵の場合、会話の一言目は「俺がガネーシャだ!」であり、本拠の建物はあぐらをかいた巨大な自分の像(しかも入り口は股間)へ改築しており、変神として有名である[407]。ただし、好漢としても有名であり、ファミリアの勢力も他を圧倒するため、ギルドからの要請に基づきオラリオの治安維持を担う[408]。ウラノスからも信頼されており、本編9巻時点より前に異端児の存在を知らされていた数少ない人物であり、怪物祭も異端児との将来の融和を想定して実施している[410]。ただし、全ての団員が異端児に対して歩み寄れないとも理解しており、現状では団長のシャクティなどのごく一部にのみ異端児の存在を明かしている[411]。人々と異端児が理解し合える時代を目指しており、そのような時代にはネオ・ガネーシャとなることも決意している[411]。
- ソーマ・ファミリア
- 男神ソーマが運営するファミリア。探索系のファミリアだが神酒ソーマの販売も行い、Lv.3以上の冒険者はいないが神酒に魅せられて多数の冒険者が集まったために団員数が非常に多い[412]。エンブレムは三日月に杯[413]。
- 主神のソーマは神酒造りにしか興味がなく、他の神々との親交も全くなく、ファミリアの運営にも全く興味がなかった[414]。酒造りの資金のためにファミリアを設立したが[414]、団員たちは我先に報償の神酒を得るために他者を蹴落とす荒くれ者と化す[145]。神酒に溺れてしまう自らの眷族に失望して何も対処しなかった結果[145]、エイナの告発によりギルドから警告を受けて[415]、唯一の生き甲斐である酒造りを禁止され、一時は自室の隅で膝を抱えて完全な無気力状態に陥ってしまう[123]。本編6巻では、眷属たちがアポロン・ファミリアと手を組んでリリルカを捕らえるものの、ソーマはリリルカに「神酒を飲んでも溺れなければ耳を貸す」と試練を与え、神酒の誘惑に打ち勝ったリリルカに心を動かされる[416]。その後、ソーマはファミリアの運営に気を配り、ファミリアの状況は少しずつだが改善してゆく[417]。外伝では、ソーマがロキから嗅ぎ付けた神酒の僅かな香りが切っ掛けとなり、ディオニュソスの企みの真相が暴れる[418]。
- リリルカ・アーデ
- →「#リリ」を参照
- ディアンケヒト・ファミリア
- 男神ディアンケヒトが運営する大手の医療系ファミリア[419]。回復薬の販売や原材料の買取り、専門的な医療の提供などを通じて、ロキ・ファミリアをはじめ、多くの冒険者と取引がある[419]。エンブレムは光玉と香草[420]。
- 主神のディアンケヒトは髭を蓄えた初老の男神で、腕は確かだが性格が悪く、足元を見た依頼を発注するなど意地が悪いことで有名。同じ医療系ファミリアの神であるミアハとは犬猿の仲[421]。オラリオ最高の治療師(ヒーラー)と評されるアミッド・テアサナーレは、白銀長髪の小柄な美少女であり、頭が良く優しい気性で沈着冷静なLv.2のヒューマン[422]。魔法円の中にいる者のありとあらゆる傷や異常を全て完全に回復するオラリオ最強の全癒魔法を持ち[423]、支援ではなく攻勢に作用する希有な治療師であり、リヴェリアでさえ治癒能力では太刀打ちできない[423]。発展アビリティの神秘も有しており、外伝ではバルカの強力な呪道具で傷付いた元イシュタル・ファミリアのアマゾネスたちの治療をしながら、その呪詛に対抗するための秘薬を作り出す。クノッソス攻略戦には2度参加し[304]、規格外の後衛として戦線を支える[424]。また、本編ではジャガーノートとの戦闘で壊滅したベルの左腕を作り直す治療を施し[425]、その後にクノッソスでの最終戦で無理をしたベルを大叱咤し、特殊なギプスでベルの左腕を完全に固定し、治癒に専念させる[426]。
- ラキア王国
- 男神アレスを一柱の神として信仰する国家系ファミリア[253]。ラキア王国はオラリオの西部に位置し、緑豊かで肥沃な大地を有し、王都には巨大な王城と城下町が存在する豊かな国だが、他国や他都市に戦争を仕掛ける軍事国家でもある[253]。アレスの神意で歴代の王が選ばれており、王が派閥の団長を兼ねる君主制の国家。60万を超える全ての兵士や軍人は神の恩恵を授かる眷族兼戦闘員であるが、ダンジョンが無いためにステイタスは低い[253]。ヘスティア・ファミリアのヴェルフの出身国である。
- 主神のアレスは獅子のような光り輝く金髪に、精悍で逞しい美丈夫の容貌をもつ闘神[253]。頭まで筋肉と称されるほど猪突猛進な性格であり、建国前から所かまわず戦争を仕掛けるため、第一王子であり副団長でもあるマリウス・ウィクトリクス・ラキアをはじめとする配下の将軍や副官たちを振り回して苦労させている[308]。
- かつては大量のクロッゾの魔剣を配備し、圧倒的な魔剣の力で連戦連勝をしていたが、精霊やエルフがいる森まで焼き払ったために精霊の怒りを買い、戦争に使われていた魔剣は悉く破壊され、一気に連敗を喫する[427]。これまでオラリオにも幾度となく進攻していたが、眷属たちのステイタスの差により全て惨敗する[427]。本編8巻では、6度目のオラリオ進攻を行うが、ロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアに軽くあしらわれる[253]。進攻の真の狙いはクロッゾの魔剣を作ることができるヴェルフの確保であり[427]、そのためにヘスティアを誘拐するが[428]、企みは敢え無く失敗する。オラリオの援軍に捕縛されたアレスは、捕虜になった眷属たちのステイタスの放棄と多大な賠償を条件に解放され、眷族と共に故郷へ戻る[429]。
- テルスキュラ
- 女神カーリーが治めるアマゾネスの国家系ファミリア。テルスキュラはオラリオからずっと離れた東南にある半島に位置した海と断崖絶壁に囲まれた陸の孤島であり、原則、男子禁制でアマゾネスしかいないためアマゾネスの聖地と呼ばれ[182]、カーリーの眷属たちは互いに殺し合って研鑽を積むことで真の戦士を目指す[430]。ダンジョンは無いが眷属たちのステイタスは高く、団長を務めるアルガナ・カリフとバーチェ・カリフの姉妹はLv.6に達する[182]。ロキ・ファミリアのヒリュテ姉妹(ティオネとティオナ)の出身国である[182]。
- 主神のカーリーは赤い髪と褐色の肌で、骸骨の首飾りと牙を生やした仮面を身に着けた幼女のような外見であり、闘争と殺戮こそが子供たちの真理であるという考えの女神である[431]。アルガナは蛇のような印象を与えるアマゾネスで[432]、カーリーに本質が近く、二つ名の習わしが無いにも拘わらず女神の分身(カーリマー)の異名を持っており、かつて凄惨なやり方でティオネに戦い方を教えていた[185]。バーチェは顔の下半分をヴェールによって隠した砂色の髪のアマゾネスであり[433]、かつて壮絶な姉を恐れ、姉を打倒するための糧とすべくティオナを指導していた[192]。
- 外伝6巻でフレイヤを打倒するためにイシュタルから秘密裏に呼び出され、港町メレンでロキ・ファミリアと対峙する。カーリーの望みにより、カリフ姉妹とヒリュテ姉妹との殺し合いの儀式が行われるが[434]、アルガナとティオネの儀式は決着が着く直前にフィンの介入によって終了し[435]、バーチェとティオナの儀式は最後まで笑顔を絶やさなかったティオナの勝利で終わる[436]。アルガナはアマゾネスの習性の通り、自身を倒したフィンに惚れ、腑抜けになった姉に恐怖する必要がなくなったバーチェは真の戦士になる意味を失い[437]、カーリーはカリフ姉妹の変わり様を嘆く。外伝12巻ではヘルメスからの誘いを受けてクノッソス攻略の援軍として参戦し、アルガナはティオネと、バーチェはティオナと精霊の分身に対して共闘する。
- その他
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- モルド・ラトロー
- 声 - 相馬康一
- オグマ・ファミリアに属する、ヒューマンの平凡な上級冒険者。35歳。ステイタスはLv.2。
- 本編4巻では「豊饒の女主人」で駆け出しのベルにやっかんで絡むが、リューたちに叩きのめされて追い出され[358]、本編5巻では早々に18階層に到達したベルに焦りと嫉妬を抱き、ヘルメスに唆されてベルを痛めつける悪巧みを企てる[438]。アスフィの魔道具を使い透明状態となり、ヘスティアを人質にしてベルを一方的にいたぶるが、神威を解放したヘスティアに怖気づいて逃げ出す[439]。その後、18階層に出現した漆黒のゴライアスとの戦いで窮地をベルに助けられ、階層主に果敢に立ち向かうベルたちの姿を見て考えを改め、周囲の冒険者たちを奮い立たせて共に立ち向う[440]。階層主との戦いが終わった後もベルには好意的な印象を抱いており、度々登場してはベルに味方する立ち位置にいる。
- アンナ・クレーズ
- ファミリアクロニクル『episodeリュー』に登場する美しいヒューマンの街娘であり、オラリオに滞在する男神たちから度々求婚されるほどの美貌の持ち主[441]。その美貌に目をつけたテッドの差し金により、父が賭博で多額の借金を背負わされ[441]、担保として交易所に連れて行かれた末に、オラリオ最大のカジノ「エルドラド・リゾート」に買い取られてオーナーであるテッドの愛人にさせられる[442]。「エルドラド・リゾート」に潜入したリューたちによって救出され、男装していたリューに恋心を抱いてしまい、別れ際にリューに告白しそうになったところで男装を解いたリューが女性であったことを知って衝撃を受ける[443]。呆然としたままリューが手配していた馬車に乗り、母の待つ場所へ送り届けられた[443]。
- アリィ
- ファミリアクロニクル『episodeフレイヤ』に登場するシャルザード王国の第一王子アラム・ラザ・シャルザードであり、王子アラムとして男性のように振る舞うが、実際は褐色の肌で薄紫色の瞳を持つ美しい16歳の女性であり、本来の名がアリィ[444]。傭兵系のラシャプ・ファミリアを引き入れたワルサ国の進攻により、シャルザード王が殺害されて王都も陥落し、奴隷に扮装して紙一重で王都から逃げ出した先でフレイヤに見初められる[445]。フレイヤからの助言と協力により国を取り戻した後、男としても女としても報われないことを承知の上で国を選ぶか、国を捨てて男としても女としても満たすというフレイヤの手を取るか、渇望と葛藤が入り混ざるが、フレイヤから王として生きろと告げられる[446]。後に、シャルザードはアラム王の治世のもと最盛期を迎え、アラム王は後継者も残し、最後まで善政を尽くして「王にして英雄」と呼ばれるまでになる[447]。
消滅したファミリア・組織
物語開始後に、消滅したファミリア・組織とその登場人物を説明する。
- アポロン・ファミリア
- 本編6巻でヘスティア・ファミリアと対峙した男神アポロンが運営する探索系ファミリア。派閥の等級はDで、エンブレムは太陽に弓矢[448]。アポロンが見初めた者たちが数多く所属しており、美男美女が多い[449]。
- 主神のアポロンは月桂樹の冠を被った金髪の美男子で、1度見初めた相手は絶対に手に入れようとする執念深い性格であり、茶髪で色白な長身の美青年であるファミリアの団長ヒュアキントス・クリオをはじめ、見初めた相手は女性よりも男性の方が多い[450]。天界ではヘスティアにも求愛しており、彼女からは苦手意識を持たれている[449]。恋多き神であるため、他の神からは悲恋(ファルス)と渾名を付けられて笑いものにされる[451]。
- アポロンは最短でランクアップを果たしたベルを見初め、ソーマ・ファミリアと極秘に手を結び、卑劣な手段を用いてベルとヘスティアを追い詰めて戦争遊戯の開催に持ち込ませた[452]。戦争遊戯ではLv.3のヒュアキントスがLv.2のベルと一騎打ちとなり、ベルから渾身の拳を頬に受けて敗北する[453]。戦争遊戯の終了後、アポロンはヘスティアに許しを請うたが、これまでの行いに怒り狂う彼女に聞き入れられず、本拠を含めた全財産を没収され、団員のステイタスを改宗可能な状態にしてファミリアを解散し、自身はオラリオから永久追放される[417]。ヒュアキントスをはじめとする団員の一部はアポロンを追い、ギルドの戦力流出禁止令を無視してオラリオを去る[417]。
- イシュタル・ファミリア
- 本編7巻でヘスティア・ファミリアと対峙した女神イシュタルが運営する娼館ファミリア。派閥の等級はA[327]。本拠は「女主の神娼殿」、エンブレムは娼婦[454]。オラリオの南にある歓楽街を牛耳っており、莫大な利益を上げる[327]。構成員の大半は戦闘娼婦のアマゾネスたちが占める[327]。
- 主神のイシュタルは黒髪を編み込んだ褐色の肌を有する性愛の神であり[454]、自身と同じ美の神であるフレイヤを尋常でないほど憎んでいた[455]。本格的にフレイヤを打倒するために、春姫と殺生石を使った団員の強化のための儀式を計画し、テルスキュラを味方に付け、闇派閥とも手を結び精霊の分身の準備も進めていた[456]。団長のフリュネ・ジャミールはLv.5のアマゾネスの戦闘娼婦であり、おかっぱ頭に大きな目と裂けた口、短い手足の割りに顔と胴体がずんぐりと太った人間離れした2M[注 7]を超える風貌と「ゲゲゲッ」という笑い方も相まって、同じ派閥の団員たちからヒキガエルと蔑まれる[457]。外伝6巻ではテルスキュラの依頼に基づき、春姫の魔法でランクアップした状態でアイズと戦ったが、魔法を使わない剣技のみで対応したアイズに敵わず、さらに月光の下で獣化したベートにロログ湖まで蹴り飛ばされる[458]。この時、ベートに一撃で倒されたアマゾネスの少女レナ・タリーはアマゾネスの性癖に従って彼に惚れ、外伝8巻でベートの前に現れて以降、ベートに求婚を繰り返す。
- 本編7巻でイシュタルはヘルメスを尋問してフレイヤがベルに執心していると知り、彼女より先にベルを我が物にしようとするが、捕らえたベルには魅了が効かず、戦慄と屈辱を抱く[459]。ベルに手を出したことがフレイヤの逆鱗に触れ、フレイヤ・ファミリアから急襲される。フリュネはフレイヤを侮辱したことでオッタルの怒りを買い、再起不能になるほどの恐怖を叩き込まれ、イシュタルはフレイヤに美しさという自分の矜持すら砕かれて天界へ強制送還され[460]、イシュタル・ファミリアは歓楽街と共に壊滅する。
- イケロス・ファミリア
- 本編9巻と10巻でヘスティア・ファミリアと対峙した男神イケロスが運営するファミリア。派閥の等級はBで20年以上前からオラリオに存在し[461]、クノッソスを根城にしていた。異端児を捕まえては怪物趣味の貴族に売り飛ばしていた無法者の狩猟者集団である。団長のディックス・ペルディクスがウィーネを確保するために24階層で多数の異端児を惨殺したことが、リヴィラの街と地上を巻き込んだ異端児たちの動乱に発展する[462][463]。
- 主神のイケロスは紺色の髪と瞳、褐色の肌に黒い衣装を纏い、常に卑屈そうな眼差しに軽薄そうな笑みを浮かべた神[462]。ディックスから顎でこき使われ、眷属達の悪行も把握していたが、ディックスの狂気を獣の夢として面白がり、それで良しとしていた[464]。左の瞳が赤く、煙水晶のゴーグルを掛けたディックスは奇人ダイダロスの子孫であり、バルカの弟である[465]。ステイタスはLv.5であり、超短文詠唱で広範囲に幻惑と錯乱をもたらす呪詛を武器とする[466]。先祖代々のダイダロス一族の呪縛を自覚しているが[467]、異端児を痛めつけることに一族の狂気を越える欲望を見出し、捕らえた異端児を拷問した後に貴族たちへ密輸しており、自身の生き甲斐とクノッソス完成のための資金集めを両立していた[468]。
- 本編10巻でイケロスはファリアの全てをヘルメスに暴露し[464]、ガレスに捕らわれそうになったフェルズを逃がすためにヘルメスの取引材料にされる[469]。外伝10巻でロキ・ファミリアに闇派閥との協力関係を自白するが、イケロスはエニュオの計画に関与していないことが明らかとなり[149]、ギルドに身柄を引き渡される[470]。クノッソスで異端児とベルに追い詰められたディックスは、怪物と化したウィーネに呪詛を放って地上に誘導し、自身はクノッソス内部に逃げ込むが、最期にはアステリオスの一撃を喰らって死亡する[471]。その他の団員も異端児たちに皆殺しにされ、唯一生き残ったイケロスはオラリオから永久追放の処分となり、本編10巻でファミリアは消滅する[470]。
- タナトス・ファミリア
- 外伝『ソード・オラトリア』でロキ・ファミリアと敵対した男神タナトスが運営するファミリア。クノッソスを拠点とし、タナトスが闇派閥の残党を束ね、その幹部のヴァレッタ・グレーデとバルカ・ペルディクスと共に、エニュオや怪人たちと手を組んでオラリオの破壊を企む[472]。
- 主神のタナトスは長髪で闇を凝縮したかのような風貌の退廃的で陰鬱な神[472]。天界では死を司る神であり、人間は昔のように頻繁に死んだ方が良いと考えており[472]、タナトスから死後の転生を信じさせられていた眷族たちは、自爆覚悟で戦う死兵と化す[473]。本編開始の8年前、幼少期のアイズに宿る黒い炎を見抜いたタナトスは、ダンジョンで顔を隠して闇派閥にアイズを勧誘する[474]。アイズの取り込みには失敗するが、この事件が穢れた精霊にアイズの存在を気付かせる切っ掛けとなり、エニュオによる動乱を具体化することに繋る[475]。古くからの闇派閥の幹部でLv.5のヴァレッタは口の悪い下品な女であり、27階層の悪夢を画策した悪党である[476]。もう一人の幹部でLv.4のバルカは奇人ダイダロスの子孫であり、ディックスの兄である[465]。ディックスとは逆にダイダロスの呪縛に囚われ、クノッソスの完成以外は一切の興味がない[477]。レアアビリティ神秘を有する呪術師でもあり、バルカが作製した武器は、傷が癒えない呪いがかけられており、ディックスの他、ヴァレッタとセクメト・ファミリアの暗殺者たちにも供給され、ロキ・ファミリアを苦しめる[478]
- 外伝7巻でフィンを取り逃がしたヴァレッタは、その腹癒せにリーネをはじめとするロキ・ファミリアの団員たちを殺害し[479]、外伝8巻で自身の結界魔法を施した罠にベートを誘き出して殺そうとしたが、ベートの魔法により部下と共に焼き尽くされて死亡する。外伝11巻で超強力な呪詛を巻き散らす異形の怪物となったバルカは、アミッドの全癒魔法により全ての呪縛から解放され、生きる意味を失って死亡する[480]。その他の団員たちも精霊の分身の緑肉に飲み込まれて全滅し、主神のタナトスもエニュオに道具として利用された意趣返しとばかりに自らへ短剣を突き刺して天界へ強制送還され[481]、外伝11巻でファミリアは消滅する。
- ディオニュソス・ファミリア
- 男神ディオニュソスが運営する中堅クラス規模のファミリア。外伝『ソード・オラトリア』において、闇派閥や怪人、都市の破壊者であるエニュオと敵対する。
- 主神のディオニュソスは貴公子然とした様相で上品さと優雅さを兼ね備え、オラリオの住民に敬われており、特に女性には人気がある酒神である[482]。外伝1巻の神会でデメテルと共にロキと顔を合わせ[483]、外伝2巻で極彩色のモンスターに殺害された眷属の敵討ちと称してロキに近づく[484]。外伝3巻でロキの信用を得るために、24階層の食料庫に向かうレフィーヤとベートのパーティに団長のフィルヴィス・シャリアを同行させ[485]、外伝4巻でロキとヘルメスと共に派閥同盟を組む[152]。団長のフィルヴィスはファミリアで唯一のLv.3であり、赤緋の瞳に白い肌で濡れ羽色の長髪を有する美しいエルフの少女だが[486]、6年前の27階層の悪夢で一人だけ生き残った後も、参加したパーティが四度とも彼女を除いて全滅したために死妖精(バンシー)の悪名で呼ばれ[487][注 15]、団員を含む冒険者たちから忌み嫌われる[488]。そのため、他者に対して気を許さず、潔癖性で排他的な振る舞いや言動が多かったが[489]、外伝3巻でレフィーヤと出会い、強引に親交を深めようとするレフィーヤに根負けして、次第に心を開くようになる[209]。上級中衛職である魔法剣士であり、攻撃と防御の超短文魔法による並行詠唱を得意としており、外伝4巻で深層の遠征に赴くレフィーヤに並行詠唱を指導し、自身の障壁魔法を授ける[210]。
- 外伝11巻でディオニュソスは団員と共に自らクノッソスの進攻部隊に同行するが、エニュオと思われる神物に襲われて天界に強制送還され、その様子が眼晶を通じてロキへ伝えられる[490]。フィルヴィスはレフィーヤの眼前でエインに首をへし折られた後、食人花に捕食され[491]、団員も精霊の分身の緑肉に飲み込まれて全て死亡する[492]。しかし、外伝12巻において、ディオニュソスとフィルヴィスの死は偽装であることが明らかとなる。
- 怪人
- 外伝『ソード・オラトリア』に登場する人間とモンスターの混合種[493]。穢れた精霊により極彩色に輝く魔石を人の身体に埋め込まれた強化種であり、どんな傷でも自己再生する強力な治癒能力を有し[494]、極彩色のモンスターや精霊の分身に命令できる。穢れた精霊の意志に従う存在として、エニュオと呼ばれる神物、闇派閥の残党、暗殺者と利用し合う関係にある。外伝3巻において、27階層の悪夢の首謀者であり、死亡したと認識されていたオリヴァス・アクトが、怪人として蘇った姿を自ら晒し、オラリオを滅ぼすと宣言[495]、ロキ・ファミリアをはじめとしたオラリオ全体と敵対する。
- レヴィス
- 声 - 大原さやか[153]
- 赤い髪の女性。外伝2巻で初めて登場し、当初、素性が謎に包まれており、食人花を操っていたため、フィンは調教師だと考えていた[496]。
- フェルズの依頼で緑色の宝玉を持ち去ったハシャーナをリヴィラの街で殺害し、宝玉を探索していた折りにアイズと出会い、初めて会ったアイズを「アリア」と呼び、レフィーヤの援護を受けたLv.5のアイズを圧倒する[497]。これ以降、「アリア」の確保に執着する穢れた精霊の命令を実現するためにアイズと何度も対峙する。外伝3巻では24階層の食料庫でLv.6となったアイズに圧倒されたため、仲間であるオリヴァスの魔石を喰らうことで能力を強化し、純粋な身体能力だけはアイズを上回るが、アイズの渾身の袈裟斬りで深手を負わされる[498]。その後も大量の魔石を喰らうことで能力が強化され、外伝7巻のクノッソス戦では、フィンに深手を負わせ、アイズに必殺の袈裟斬りを放し返す[499]。フィンから最も警戒すべき敵として認識され、外伝10巻ではリヴェリアの妖精部隊を追い詰めるが、エインの指示で追撃することなく撤退する。外伝11巻ではアイズを囮にした部隊と対峙し、進攻部隊から遠ざけられる[500]。
- 外伝12巻のクノッソス戦でスキル復讐姫を発動したアイズと対峙し、穢れた精霊を惰性で守る役割を含めて、この世の全てをくだらないと感じていたが、アイズとの対戦が愉快であり剣を交えることに夢中だったと語る[68]。一対一でアイズと死力を尽くして戦い、最期には極彩色の魔石を両断され、灰となって消滅する[501]。
- エイン
- 声 - 金元寿子
- 紫紺の外套に両手にメタルグローブを装着した仮面の怪人。外伝3巻でアイズやレフィーヤ、フィルヴィスらの眼前に正体不明の怪人としてオリヴァスと共に現れ[502]、その後も度々登場していたが[503]、外伝12巻でその正体がフィルヴィスであることが明かされる。真の姿は27階層の悪夢において穢れた精霊の分身により極彩色の魔石を埋め込まれた怪人であり[504]、普段は分身魔法によりディオニュソスの眷属役のフィルヴィスと、仮面を被った怪人役のエインの二人に分かれていた[505]。
- 怪人となった当初、汚れた自分が許せずに何度も死のうとしたが、怪人の自己再生力によりそれも叶わず[505]、汚れた自分を愛していると語るディオニュソスに救われ、彼の願いを共にかなえることが生きる目的となる[506]。外伝3巻で心を通わせたレフィーヤだけは死なないで欲しいという願いと、仇敵の生存を隠していたディオニュソスに対する忠誠との間で心が引き裂かれてゆく[507][506]。
- 外伝11巻では、食人花を率いてレフィーヤをクノッソスの門前へ誘導して自分に自分を殺させ[504]、レフィーヤの心を壊してでもクノッソスから遠ざけようとする[506]。しかし、外伝12巻で再起したレフィーヤに正体を突き付けられ[注 16]、分身魔法を解除してレヴィスよりも強力な怪人としてレフィーヤたちと対峙する[506]。最期にはレフィーヤに魔石を砕かれて致命傷を負い、再び分身したエインはディオニュソスの下へ向かいディオニュソスに抱かれながら消滅し[509]、もう一方のフィルヴィスはレフィーヤに抱かれ、感謝の言葉を残して笑顔を浮かべながら消滅する[211]。
- 都市の破壊者
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- エニュオ
- 外伝『ソード・オラトリア』に登場するオラリオの破壊を企む黒幕。エニュオとは神々の言葉で都市の破壊者という意味[510]。外伝3巻で謎の神物として初めて名前のみ登場し[511]、その後も事件の黒幕として描かれていたが、外伝12巻でその正体がディオニュソスであることが明かされる。普段は自身が作った神酒を飲んだ直後にグラスに映った自身の瞳を通して自分を正義の神であると自己暗示をかけていたため、同盟を組んでいたロキやヘルメスにもその偽りの姿を見抜けなかった[475]。
- かつてモンスターに蹂躙された子供達が泣き叫ぶ時代「狂乱(オルギア)」を楽しんでいたが、ウラノスによりモンスターがダンジョンに閉じ込められたため[512]、「狂乱」を再び引き起こすためにゼウスとヘラがオラリオから出奔した15年前からオラリオの破壊計画を描き始める[513]。6年前にアイズを求めて27階層に出現した穢れた精霊の分身がフィルヴィスを怪人化したことでその存在に唯一気付き、自身の計画を実現するために怪人や闇派閥と手を結び、アイズを狙う穢れた精霊の要求に応えるためにロキ・ファミリアに近づく[475]。
- 神酒を使って、ダイダロス通りに住む老婆の女神ペニアを利用し、自身の眷属をペニアの眷属へ改宗させて隠れ蓑とし、また自身に探りを入れてきた女神デメテルの眷属をクノッソスへ誘拐し、数名の眷属たちを殺害してデメテルを脅迫して自身の身代わりに仕立て上げる[514]。外伝11巻で自身の死を偽装するためにペニアを殺害し、ロキやヘルメスを一度は欺くことが出来たが、外伝12巻において、葡萄酒を持ち歩いたペニアが行方不明であること、何よりディオニュソスに対する恐いというヘスティアの印象からロキに正体を見破られる[515]。計画の最終段階で神の思惑を越える未完の英雄により全ての企みは失敗し[56]、最期は笑いながら自刃して天界に強制送還される[509]。
- その他
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- ジュラ・ハルマー
- 本編13巻に登場する元ルドラ・ファミリアの団員。猫人の男性冒険者で怪物趣味の志向をもつ隻腕の調教師。
- 本編開始の5年前、敵対するアストレア・ファミリアを全滅させるために策を弄し、これによりジャガーノートを誕生させてしまい、リューと自身を残して両ファミリア共に壊滅するが、この時の圧倒的なジャガーノートの強さに魅せられてしまう[516]。復讐のために本拠に襲撃してきたリューに右腕を斬り落とされたが、何とかクノッソスに逃げ込み、リューへの恐怖に苛まれつつもジャガーノートを自分の所有物にするために計画を練り続ける。本編13巻で一連のクノッソスでの騒動から身を隠しきれないと悟ったジュラは、タークの協力を得て計画を実行する[516]。
- タークはリヴィラの街でジャンを殺害し[517]、ジャンが疾風に殺されたと騒ぎ立て[518]、ジュラがリューを引きつけている間に、25階層を大規模に破壊してジャガーノートを再び誕生させる[519]。ジュラはリューを罠に嵌めてジャガーノートとリューを対峙させ、ジャガーノートが弱った隙に魔道具で調教を試みるが効果はなく、その尾に胴を両断されて死亡し[520]、タークは25階層の崩壊に巻き込まれて死亡する[267]。
- テッド
- ファミリアクロニクル『episodeリュー』に登場するドワーフの男性。テリー・セルバンティスの事故死を利用して彼に成り済まし、オラリオ最大のカジノ「エルドラド・リゾート」を取り仕切る[521]。気に入った女性がいると、その女性の親近者に賭けことを持ちかけて多大な借金を背負わせた上、脅しをかけて女性を奪う手口で何人もの女性を囲う[522]。アンナを助けにきたリューとシルに正体を暴かれ[521]、シルから後ろ盾として囁かれたフレイヤ・ファミリアの名前を聞いて戦意喪失、ガネーシャ・ファミリアに拘束される[523]。
過去に存在したファミリア・組織
物語開始前に、既に消滅していたファミリア・組織とその登場人物を説明する。
- ゼウス・ファミリア
- 本編開始の15年前までオラリオ最強を誇った探索系ファミリアであり、Lv.8の眷族が所属していたが[524]、黒竜に敗北してファミリアが全滅し、主神のゼウスはロキとフレイヤにオラリオから追放されて姿を消す[18]。ゼウスはベルの回想で語られる祖父の正体であるが、ベル自身は育ての祖父がゼウスであることや、物語開始時点でも存命であることを知らない。ゼウスとヘルメスには親交があり、ヘルメスがベルに興味を持つ切っ掛けとなる[295]。作者からゼウスとヘラは本作品の重要なキーワードと評されている[525]。
- ヘラ・ファミリア
- 本編開始の15年前までゼウス・ファミリアと双璧を成したオラリオ最強のファミリアであり、Lv.9の眷族が所属していたが[524]、黒竜に敗れて主力団員が全滅し、主神のヘラはゼウスと共にオラリオから追放される[18]。ヘラはヘルメスから「ヤンデレ」と評され[18]、ロキからは「最強最悪、超絶残虐破壊衝動女」と評される[92]。また、フレイヤはかつてのヘラとの抗争を、ゼウスとヘラによる「夫婦劇」に巻き込まれたと語る[524]。
- アストレア・ファミリア
- かつて女神アストレアが運営していた探索系ファミリア[19]。派閥の等級はB。ガネーシャ・ファミリアと共にオラリオの秩序を乱す者を取り締まる役割を担っており、オラリオに住む市民から慕われていた[526]。
- 正義と秩序を司る主神のアストレアは胡桃色の髪をまとめた藍色の瞳を持つ気品ある神であり[527]、団長のアリーゼは自らを清く完璧と自賛する、赤い髪をした快活で美しいLv.4のヒューマンの少女で、リュー曰く、いつでも前を向いて誰にも分け隔てなく接する優しさを持つ「尊敬する人物」である[528]。11人の団員は全て女性の第二級冒険者であり、一見、正義の派閥らしからぬ者たちも所属していたが、アストレアとアリーゼの下、オラリオの暗黒期を終わらせ、安寧をもたらすために団結していた[529]。
- 本編開始の5年前、ジュラの策により産まれたジャガーノートに団員が瞬殺され[516]、辛うじて生き残ったアリーゼもリューを救うために犠牲となり、リューの魔法によりジャガーノートと共に消滅する[376]。アストレアはオラリオの外で存命だが、リュー以外の団員が全滅したため、ファミリアは事実上消滅する[376]。本編14巻で危機に陥ったリューの回想の中で団員たちが登場し、リューの中に正義と希望が残っていることを伝え、リューにトラウマであるジャガーノートに立ち向かう勇気を与える。
- リュー・リオン
- →「#リュー」を参照
- 闇派閥
- かつて存在した邪神を名乗る神々が束ねていた過激派ファミリアの総称。ゼウスとヘラのファミリアが壊滅した後、秩序の崩壊や破壊工作を繰り返してオラリオに混沌をもたらす暗黒期を主導していた[530]。
- 本編開始の6年前、ギルドから追い詰められたヴァレッタら幹部は、オリヴァスを唆して闇派閥の団員とギルド傘下の冒険者の潰し合いをダンジョン27階層で画策したが、企みを見抜いたフィンの活躍により戦いはギルド側の勝利に終わる[476]。双方多くの犠牲を出したこの事件は「27階層の悪夢」と呼ばれ、生き残ったヴァレッタはフィンに激しい憎悪を抱くものの、幹部たちだけは死んだ振りをしてギルドから身を隠すことに成功し、闇派閥の壊滅を印象付ける[476]。
- 本編開始の5年前、アストレア・ファミリアの疾風によるルドラ・ファミリアをはじめとする闇派閥の残党への復讐が行われた結果、関連する組織は壊滅し、男神ルドラなどの邪神たちも天界に強制送還され、オラリオの暗黒期は終焉を向かえる[注 12]。
- →「§ タナトス・ファミリア」も参照
用語
ファミリア関連
- ファミリア
- 「神の眷族」の意味であり、下界に降りた神が神の恩恵を与えた人々を集めて組織した集団[21]。ファミリアの主である神は主神と呼ばれ、主神の名を冠して呼ばれる[21]。ギルドからIからSまで等級付けされ、等級が高くなるほどギルドからの徴税額も上がり[531]、ダンジョン探索系のファミリアの場合は派閥の等級がD以上になると遠征の強制任務が課せられる[532]。
- ダンジョン探索系が最も多いが、デメテル・ファミリア[注 17]やニョルズ・ファミリア[注 18]のような食料生産を担う商業系、ヘファイストス・ファミリアやゴブニュ・ファミリアのような武器の生産や建築を担う製作系、ディアケンヒト・ファミリアやミアハ・ファミリアのような医療系、暗殺者集団で構成されるセクメト・ファミリアのような犯罪系、果てはラキア王国やテルキュスラのような国家系のファミリアも存在する[535][536]。
- 神の恩恵(ファルナ)
- 神が神血を媒体にして人間の体に神聖文字を刻む事で発現し、様々な事象から経験値を得て能力を引き上げ、新たなる能力を発現させることを可能とする[21]。本作品の根幹を成す設定であり、作者が現実のヒエログリフから思いついた[1]。テレビアニメではベルと神のナイフに刻まれた神聖文字の文章を作者自らが考案している[1]。
- 神の恩恵を具体的に数値化したものをステイタスと総称し、基本アビリティ、発展アビリティ、スキル、魔法(呪詛)、そして総合的階位を示すレベルから構成される。
- 戦争遊戯(ウォーゲーム)
- 本編6巻で行われた神の代理戦争[537]。ファミリアの間でルールを定めて行われるファミリア同士の決闘であり、所属する眷族を駒に見立てたボードゲームの如く、神と神が己の神意を通すためぶつかり合う総力戦[537]。神会で事前に手続きや勝負形式、勝利後の要求などの取り決めを行い、戦争遊戯に敗北した神は勝利した神の要求を絶対に応えなければならない。勝負形式は一騎討ち、攻城戦などさまざまある[538]。
冒険者関連
- 冒険者
- 神の恩恵を得て、ダンジョンに潜り、モンスターと戦い、そこから得た収入で生計を立てる者の総称[539]。レベル(Lv.)1の冒険者は「下級冒険者」、Lv.2以上は「上級冒険者」と呼ばれ、上級冒険者はLv.5以上が第一級、Lv.3とLv.4が第二級、Lv.2が第三級冒険者と呼ばれる。オラリオの冒険者の過半数が下級冒険者であり、残りの半分が第三級冒険者である[540]。下級冒険者はダンジョンの11から12階層まで攻略可能とされる[541]。
- 冒険者が別のファミリアに移転する再契約の儀式を「改宗」(コンバージョン)と呼び、一度改宗を行うと最低1年間は再改宗できない[542]。事件を起こしてギルドから登録を取り消された冒険者は、魔石やドロップアイテムを換金できなくなり、最悪の場合ファミリアから脱退させられる[541]。また、度が過ぎた冒険者の犯罪行為はギルドにより取り締まられており、刑罰が課される[541]。
- 冒険者の「二つ名」は、神々が上級冒険者に与える称号であり、3か月に1回開催される神会において神々の多数決により決定される[123]。ランクアップする毎に改名の機会となるが、現状維持の場合もある。個人的に親しい場合や同じファミリア内の場合を除き、上級冒険者は、本名ではなく、二つ名で呼び表す慣習がある[543][380][327]。
- サポーター
- 冒険者が倒したモンスターの魔石やドロップアイテムなどを収集し、予備武器やアイテムなどを持つ役割もこなすため、ダンジョン攻略の生産性と戦力の観点から重要視される[85]。特に魔石は、ダンジョン内に放置すると強化種を生む原因になるため、その回収は義務であり、サポーターの役割は重要である。ただし、同じファミリアの高レベル冒険者のサポーターを務める場合は別だが[544]、専業として様々なパーティに雇われる場合は様々な理由でドロップアウトした冒険者がなることが多く、冒険者から目下に見られ[545]、雑用係のように手ひどく扱われることがある[546]。
- 怪物進呈
- 冒険者が大量のモンスターを他者に押し付ける行為の総称。ダンジョン内では日常茶飯事であり、上手く利用することが上手く生き残る技術でもあることから、モンスターの押し付けはお互い様であるため、冒険者の間では、そこに悪意が無い限り、一定の理解を払うという不文律がある[547]。
- 冒険者依頼
- 依頼人が抱える様々な問題を冒険者に解決してもらう依頼の総称であり、依頼者は報酬を用意し、冒険者は依頼をこなして報酬を受け取る[548]。信用度の高い冒険者依頼の多くはギルドが仲介しており、ほとんどのダンジョン絡みの依頼は中層以下が対象である[548]。ギルドを介さない依頼は、報酬を踏み倒されたり、胡散臭い可能性が高い[548]。
- 三大冒険者依頼
- 神の降臨前にダンジョンから地上へ進出した強力な三体のモンスターである「陸の王者」(ベヒーモス)、「海の覇王」(リヴァイアサン)、および「黒竜」の討伐を指す[18]。最強の冒険者が揃うオラリオには、これらを討伐する責務と資格があり、陸の王者と海の覇王はゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアにより既に討伐され、残された黒竜の討伐は下界全土の悲願である[18]。黒竜は英雄譚の最後を飾る暴虐の竜王であり、最強の英雄アルバート[注 6]が己の命と引き替えに片目を潰して、この地から退けたとされており、古から「隻眼の竜」の名で伝わる生きる伝説的な存在である[18]。作中では黒竜と、アイズおよびその父親との因縁が示唆されている[75]。
能力関連
- レベル
- 神の眷族のランクを総合的に示す数値。冒険者のステイタスは部外秘であるが、レベル(Lv.)はギルドへの申告が義務づけられており、公開される[550]。 レベルアップ(ランクアップ)するためには任意の基本アビリティがD以上となり、自分の限界を突破するような特別な経験(偉業)を積む必要がある[367]。ランクアップは上位存在たる神に一歩近づくことを意味し、ランクアップにより心身の強化と器の進化が実現される[551]。本編16巻時点の最高峰はLv.7であり、オッタルと名前も登場していない人物の2人だけであるが[552]、過去にはLv.8やLv.9の冒険者も存在していた[524]。
- 基本アビリティ
- 力・耐久・器用・敏捷・魔力の5項目からなる基礎能力。0 - 999の数字と等級によって示される(0 - 99はI、900 - 999がSといった具合)[21]。訓練や実戦によって上昇するが、ランクアップのための経験(偉業)とは別物[367]。ランクアップした場合は、アビリティの全ての項目は一旦0に戻る。ただし、以前のレベルで獲得した数値は潜在値の形で残って反映される。通常、この上限を超えることは不可能とされるが、ベルはスキルの効果によってこれを突破し、等級はSSやSSSで示される[49]。
- 発展アビリティ
- 基本アビリティよりも専門的に特化した能力[21]。例えば、「耐異常」は毒などに対する耐性が向上し[553]、「鍛冶」は魔力を込めて武具を鍛錬できるようになり、製作した武具の性能が向上する[554]。「魔導」は魔法の発動時に魔法円(マジックサークル)が発現し、魔法の威力や精神力の運用効率が向上する[555]。
- Lv.2以降のランクアップの際に発現する可能性があり、基礎アビリティと同じくI - Sの等級が存在する[554]。発展アビリティの等級は上がり難く[554]、特定のレベルでしか発現しない発展アビリティもある[553]。また、発現するアビリティは、これまでの行動や経験と相関があり、例えば、薬やアイテム作製の機会が多いと「調合」が発現し易い[556]。
- 発現すること自体が珍しいレアアビリティもあり、「神秘」は神の奇跡を実現するような貴重なアイテムを作製できるようになる[554]。神の恩恵にアビリティの説明がないため、ベルに発現した「幸運」のように前例のないアビリティは効果が不明であり、ヘスティアは加護に近いと推測する[553]。
- スキル
- 特殊な効果や作用を肉体にもたらす能力であり、ステイタスが器の強化であることに対して、スキルは器の中での特殊な化学反応を起こさせる効果があり[21]、発現者の特定の行動、基本アビリティ、魔法などを補正・強化する能力が一般的。スキルの発現自体が稀であるが、中でも他にはない特殊な効果をもつスキルはレアスキルと呼ばれる。ランクアップ時以外でも発現し、その効果の説明がステイタスに刻まれる。スキルは、本人の本質や望みを反映しており、同じような効果でもスキルの名称は個人毎に異なる[42]。
- 魔法
- 精神力(マインド)というエネルギーを消費して超常現象を引き起こす力[257]。発動するには詠唱を必要とし、詠唱が長いほど効果が強力になる傾向がある。人によって1 - 3個のスロットを持っており、スロット1つにつき1個の魔法を発現できるが、大多数の者は発現しないまま、その生涯を終える[557]。
- 魔導士には、魔力が暴走すると「魔力暴発」と呼ばれる自爆現象が起こるため魔力の制御技術が求められ[558]、精神力の消費が激しいと「精神疲弊」して気絶するため高い精神力が求められる[257]。「並行詠唱」は戦闘や機動を行いながら魔術を発動させる高等技術であり、熟練者はさながら移動砲台と呼ばれる[559]。
- 呪詛(カース)
- 通常の魔法とは異なる「呪い」に分類される力。魔法と同じく詠唱によって発動し、幻影・錯乱・金縛り・痛覚の付与など、肉体や精神に致命的なデメリットを引き起こす。防御と治療には専用の魔道具が必要であり、耐異常の発展アビリティでも防ぐことはできない[560]。強力な力を発現する反面、術者に代償を伴い、この点が魔法との違い[561]。
アイテム関連
- 魔石
- モンスターの胸部などの中心部に存在する生命力の核[15]。魔力が込められた紫紺の結晶であり、砕かれるとモンスターは即死する[15]。さまざまな道具に加工され、夜に明かりを灯す魔石灯となったり[562]、発火装置や冷凍器、昇降機のような機械に利用される貴重な資源である[15][86]。冒険者はモンスターを倒し、これをギルドで換金することで主な収入源とする[15]。
- ドロップアイテム
- 魔石とは別に、倒したモンスターが残すことがある身体の一部[15]。様々な武具や道具などの優れた素材になるため、魔石よりも高く取引され、高レベルのモンスターが残すドロップアイテムほど高値が付き、魔石も含めて探索系ファミリアの収入源となる[15]。
- 魔剣
- 魔法を放つ剣で、基本的に高レベルの鍛冶アビリティをもつ鍛冶師が作製できる。冒険者が扱う魔法よりも威力は弱い。誰でも速効で魔法を使用できるが、一定回数以上の使用により砕け散るため、消耗品である[554]。
- 魔道具
- 魔法的・超常的な効果をもたらす道具の総称。作製にはレアアビリティ神秘が必要になる。アスフィが製作した少量の血をインク代わりにできる「血潮の筆」のように一般に流通する魔道具もあるが[310]、非常に高価であったり、ご禁制の品のために入手困難なものもある。魔法を強制的に発現させたり、スロット数を増やすことができる「魔導書」の製作には高ランクの魔導のアビリティも必要になるため貴重であり、その値段は数千万ヴァリス[注 8]を軽く越える[565]。眷属のステイタスを強制的に暴くことのできる「開錠薬」は神血を元に作製され、主に刺客や犯罪者の素性を洗い出すために裏市場でのみ出回る[566]。また、作中では、魔道具の製作者による専用の武器や防具も登場する。
- 殺生石
- 狐人の魔力、魂を封じ込めた石であり、狐人の妖術を第三者に与えるための禁忌の魔道具[567]。殺生石を砕いた場合は、その欠片を持つ者は誰でも妖術を使用できるようになるが、その欠片を集めたとしても生け贄の狐人は廃人か赤子のような状態でしか戻らない[567]。原料の一つである鳥羽の石は月光が届かないダンジョンでは効果がないため、通常、殺生石はオラリオでは流通していない[567]。本編7巻でイシュタルがフレイヤを打倒するための切り札としてヘルメルに依頼してオラリオ外から入手する。
- 眼晶(オクルス)
- フェルズが開発した、片方の水晶が捉えた光景と音声を番となる水晶に映し出すことのできる双子水晶であり、ペアで保持する必要はあるが、作中で唯一存在する遠隔地間の即時交信を可能とする貴重な魔道具[568]。ウラノスたちとダンジョンにいる異端児との連絡に使用されていた[568]。本編ではヘスティア・ファミリアと異端児との連絡のためにフェルズから提供され[350]、外伝ではロキ・ファミリアとウラノスとの協力関係が確立した後、クノッソス攻略の要として提供される[569]。
- ダイダロス・オーブ
- クノッソスへ出入りするための「D」の文字が刻まれた魔道具[570]。ダイダロスの子孫の左眼に反応して自由に出入りできる仕掛がクノッソスには組み込まれており、ダイダロスの子孫は死後に左眼をくり抜かれ、他者がクノッソスへ出入りするための鍵に加工される[570]。クノッソスの秘匿性の根幹を担っており、闇派閥の関係者のみに供給されていた。作中では、5つの鍵がオラリオと異端児側に流れており、地上に現れた異端児たちの帰還とロキたちによるクノッソス攻略において、文字通り鍵となる[注 19]。
種族
- 人間
- いわゆる普通の人間であるヒューマンの他に、神話でなじみ深い種族が「人間」として登場する。
- ヒューマンは冒険者のなり手として小人族と共に他種族と比べて見劣りする[577]。
- エルフは容姿端麗で精霊に次ぐ魔法の使い手であり、一部の者は矜恃の高さから他部族との馴れ合いを嫌い、己の認めた者以外の肌の接触を許さない[578]。
- ドワーフは腕力などの身体能力に優れており、筋肉質な体格で少し背丈が低く、土木工事などが得意である。
- アマゾネスは褐色の肌の女性のみの種族であり、体術による高い戦闘技術と闘争心を持つ[577]。強い男を好み、どの種族とも子供をもうけることができるが、生まれる子供は必ずアマゾネスになる[579]。
- 小人族(パルゥム)は成人しても身長100C[注 7]程度の姿をもつ種族であり[93]、古の時代に偉業を成し遂げた騎士団を擬人化した女神フィアナを信仰していたが、本物の神の降臨後にフィアナがいないことを知り、一気に衰退する[580]。
- 獣人は獣の特徴をもつ種族であり[注 20]、鋭い五感と高い身体能力をもつ[577]。種族毎の固有の能力も有し、狐人は魔力が高くエルフとは異なる魔法を駆使したり、狼人は月光により能力が嵩上げされたりする。
- 神
- 天界より降り立った不変不滅の超越存在(デウスデア)[21]。ウラノスのように千年前から下界にいる神もいれば[16]、ヘスティアのように最近下界へ降臨した神もいる。下界の住人に神の恩恵を与えて強化でき、大規模なファミリアを擁する神は左うちわで生活できるが、零細なファミリアしか持たない神は自身で働いて生活費を稼ぐこともある[21]。
- 外見はヒューマンと変わりないが、容姿端麗で整った顔立ちをしている[248]。常に神威を発するために一目見れば相手が神かどうか判別できる[581]。本来は万能だが、下界ではごく一部を除いて神の力(アルカナム)の使用は禁じられている[21]。下界の者の嘘を見抜く能力があるが[582]、基本的に、ほぼ人間と同じ能力しか持たず、病気にもかかる。下界の者による神殺しは禁忌であり、神に手を下せる者は神のみである[583]。致命傷を与えられると神の力が発動し生命は維持されるが、禁を破ったことで天界へ強制送還され[583]、二度と下界へは降りてこられない。
- 精霊
- 神々の降臨前、一部の神々がモンスターを排除するために下界に放った人間の導き手であり、神意を受け取って英雄を助力していた[584]。オラリオには多くの精霊が遣わされ、作品で描かれる時代にも火精霊(サラマンダー)、水精霊(ウンティーネ)、土精霊(ノーム)などが存在し、その中には俗世間の中で暮らすものも多い[585][586]。人間と子を成すことができないが、何らかの事情で精霊の血をその身に宿す人間もいる[115][74]。
モンスター
ダンジョンから産まれ落ちる人間の敵。階層毎に産まれるモンスターは決まっており、階層やモンスターの種類により次産間隔があり、殲滅した後の一定時間はモンスターが産まれない[15]。ダンジョン内部で神の存在(神威)が感知されると、神を排除するために強力な漆黒のモンスターが産み出される[587][474]。バベルができる以前にダンジョンから地上に出現したモンスターが地上に定着しており[15]、地上のモンスターは力や魔石が弱体化し、卵によって産まれてくる[588]。
- 強化種
- 同胞であるモンスターの魔石を喰らい、能力や知恵が特別に強化されたモンスター[589]。魔石を喰らう異端児[589]、極彩色のモンスターや怪人も含まれる[590]。かつてフレイヤ・ファミリアに討伐された血塗れのトロールという強化種は50人以上の上級冒険者を殺害しており、強化種は冒険者から危険視される[590]。本編12巻で登場するモス・ヒュージの強化種は、効率的に魔石を得るために、冒険者の持つ魔石に狙いをつけ、罠などの戦術を駆使するほどの知恵を身につける[591]。
- 階層主
- 正式名称は「迷宮の孤王(モンスターレックス)」[592]。特定の階層にのみ出現する強力な固有モンスターを指す。ダンジョン17階層に出現するゴライアス[34]、27階層に出現するアンフィス・バエナ、37階層に出現するウダイオス、49階層に出現するバロールが相当する。通常、個人で倒せる者は少なく、ファミリアの総出や同盟を組んで討伐される。
- ゴライアスは全高7M[注 7]にも届く灰褐色の巨人モンスター。推定能力はLv.4相当で、次産間隔は2週間前後[593]。リヴィラの街の直前に出現するため、街の冒険者たちにより定期的に討伐される[593]。ドロップアイテムは「ゴライアスの硬皮」。本編5巻に登場する漆黒のゴライアスは黒色の肌をしたゴライアスの亜種であり、動作が素早く防御力も通常のゴライアスをはるかに上回り、魔力を消費することで受けたダメージを回復する驚異的な治癒能力を備える[587]。そのドロップアイテムは、通常のものよりも耐久力と重量が桁違いであり、討伐後にヘスティア・ファミリアへ渡り[594]、ヴェルフにより一級の防具へ加工される[595]。
- アンフィス・バエナは全高20Mを超える総身が白い鱗で覆われた双頭の水竜のモンスターであり、次産間隔は約1か月で、水上の地形も考慮した推定能力はLv.6相当[596]。巨蒼の滝(グレート・フォール)を昇って27階層から25階層まで移動でき、水上でも燃え続ける焼夷蒼炎と、魔法を拡散させ威力を落とす紅霧という息吹(ブレス)を有しており、遠距離攻撃が不可能なために水上での接近戦が強いられる[267]。本編14巻に登場し、ベルが不在の派閥遠征パーティに討伐される[267]。
- ウダイオスは全高10Mを有する巨大な骸骨型のモンスター。推定能力値はLv.6で、次産間隔は約3か月[597]。下半身が地中に埋まっているために旋回能力はないが、地面から無数の逆杭を放つ能力を有し、骸骨型のモンスター(Lv.4クラス)を産み出し、兵隊として使役することもできる[598]。一対一の戦いの場合は地面から巨大な黒大剣を取り出して強力な衝撃波を放つ[599]。一騎打ちで討伐すればドロップアイテム「ウダイオスの黒剣」を獲得でき、作中ではアイズとオッタルが入手する[600]。
- 大蛇の井戸(ワーム・ウェール)
- 本編第13巻に登場する巨大な蛇の希少種(レアモンスター)。深層である37階層に生息するモンスターでありながら、階層間を移動し上部の階層に出現するという習性があり、稀に下層に現れては多くの冒険者を全滅させてきたために冒険者の間では凶兆(ラムトン)という二つ名でも呼ばれる[601]。
- [[ジャガンナート|ジャガーノート]]
- 本編13巻と14巻に登場する鎧を纏った恐竜の化石のような姿の大型級のモンスター。修復が追い付かないほどにダンジョンが大きく破壊された時、免疫機構として産み出され、その原因となる存在を全て排除することから[516]、ウラノスから破壊者という意味を込めて名付けられた[602]。驚異的な敏捷性と破爪による圧倒的な破壊力をもち、その一方で殲滅力に特化しているため耐久は低い。魔石がないために長期間存続することができないが[603]、魔石の破壊による討伐も不可能であり、魔法を完全反射する装甲殻を持つことから[604]、物理的に破壊し尽くすしか倒す手段がない。
- 極彩色のモンスター
- 外伝『ソード・オラトリア』に登場する魔法や魔石に反応して襲いかかってくる黄緑の体を持つモンスター。通常のモンスターと異なり、中央部分だけが極彩色の魔石を有し[605]、モンスターのような苗床から産み出される。
- 巨蟲(ヴィルガ)は50階層付近から出没する芋虫のような下半身で上半身は指のような形のモンスター。腐食液を出し、死ぬときには破裂して広範囲に腐食液を撒き散らす[606]。食人花(ヴィオラス)は18階層より上層、クノッソス内部や地上に出没する巨大な花の姿をしたモンスター。打撃に強く、Lv.5でも手こずる。巨大花(ヴィスクム)は24階層の食料庫の大主柱に寄生した食人花を産み出すモンスター[607]。眼黽(ヴァルグ)は6本足の虫の姿をした魔石ではない紅い結晶を持つ小型モンスターで、専用の結晶を持つ事で同じモンスターの仲間と誤認させることができるため[608]、クノッソス内部に解き放たれていた。
- 精霊の分身(デミ・スピリット)
- 外伝『ソード・オラトリア』に登場する穢れた精霊の分身[609][注 21]。緑色の宝玉に包まれた胎児が寄生し、上半身が女体型の姿に生まれ変わったモンスターであり[611]、精霊由来の何種類もの強力な魔法を使役できる[615]。
- 宝玉の胎児はアイズの体調に異常を喚起し[616]、精霊の分身はアイズ(アリス)に執着する穢れた精霊の意志を擬えたかのように、アイズをアリアと呼んで自らのものにしようとしたり[615]、アイズの魔法に反応して興奮したりする[617]。穢れた精霊はダンジョン60階層以下に潜んでおり、精霊に対する執着の理由など、多くの点が不明である[152]。
- クノッソス最終戦に登場した「精霊の六円環」の主体と見なされた6体の精霊の分身は、緑肉に飲み込んだ冒険者たちの養分を魔力としてニーズホッグへ供給する役割でしかなく、7体目の精霊の分身であるニーズホッグこそがエニュオの切り札であった[注 22]。
地名
- オラリオ
- 物語の舞台の中心となる、世界で唯一「迷宮」が存在する円形の都市[17]。都市は堅牢かつ巨大な市壁に囲まれており、外周ほど高層の建造物が多く、中心ほど低層となり、中心部にはバベルが聳える[17]。都市の内部は、その中央から八方位に伸びた放射状のメインストリートにより分けられた八つの区画から構成され[619][注 23]、ヘスティア・ファミリアの本拠「竈火の館」は西と南西のメインストリートに挟まれた第六区画にある[623]。オラリオは大陸の最西端に位置しており[624]、その東部方向に広がる草原の先にはセオロ密林が繁り、その先にアルル山脈が連なる[625]。北部方向には天然の山城であるベオル山地が聳え[626]、南西方向に港町メレンが位置し[165]、南東にはカイオス砂漠が広がる[624]。
- 神々の降臨前から、迷宮のモンスターから得られる魔石とドロップアイテムで富を築くために、またモンスターの進出を防ぐために、多くの人々が集まり、発展してきた都市であり、世界で最も熱い都市と称される[17]。神々の降臨後、神々の多くがこの地に居を構えたことで、神の恩恵により人が成長する絶好の場となり、他に類を見ないほど高みに到達する者が多く、武力においても世界最高峰となる[253]。また、魔石製品を輸出して莫大な収益も得ており[165]、大陸屈指の大都市となる[627]。
- バベル
- 迷宮の真上にそびえ立つ50階建ての白亜の摩天楼施設[17]。迷宮の監視と管理を行うギルド保有の施設で、地下1階は広大な空間の神殿造り[628]、20階までは公共施設や換金所や各ファミリアの商業施設が軒を構え[17]、30階の大広間が神会の会場となる[123]。20階以上はオラリオでも有数のファミリアの神々が住み着き、最上階にはフレイヤが住んでいる[629]。
- 元の高さは周囲の建物と大して変わらなかったが、下界に降りてきた最初の神々によってわざと破壊され、そのお詫びとして再建された結果、巨大な塔になった[17]。迷宮からあふれ出るモンスターを抑える「蓋」としての側面ももつ[17]。
- ダイダロス通り
- オラリオの東と南東のメインストリートに挟まれた第三区画にある貧民層の広域住宅街の通称。奇人ダイダロスによる度重なる区画整理のせいで複雑な迷路構造となり、オラリオに住む者からはもう一つの迷宮と称される[630]。イシュタルが運営する歓楽街と隣接する[631]。
- 迷宮(ダンジョン)
- 物語の舞台のもう一つの中心となる、モンスターが産まれてくる地下迷宮。オラリオの地下に存在する階層構造の地下空間であり、下部の階層であるほど広がる円錐構造となっている[632]。12階層までが上層、13から24階層までが中層、25から36階層までが下層、それ以下が深層と呼ばれる。下部の階層であるほどモンスターのレベルは高く[15]、10階層から下の階層では同一地帯で瞬間的にモンスターが大量に発生する怪物の宴(モンスターパーティ)と呼ばれる現象が発生する[633]。1、2階層を除く各階層の最奥部ににはモンスターの食料が染み出す食料庫(パントリー)が複数存在し[634]、18階層や50階層のような、安全階層(セーフティポイント)と呼ばれる比較的モンスターの出現し難い階層もある[635]。本編16巻時点で人間の最深到達階層は59階層であり、これよりも下層に最下層が存在する[348]。
- 神々の降臨前から地上に存在し、内部は魔石のようなもので出来ており、破壊されても勝手に修復され、壁や天井からはモンスターが産み落とされる[15]。また、ヘルメスからは「神を憎んでいる」と評されたり[636]、異端児からは「母」と評されており[330]、作中では生きているかのように描かれる[15]。
- クノッソス
- 外伝の主な舞台となる奇人ダイダロスとその子孫たちによって造られたオラリオの地下に広がる巨大な人造の迷宮。ダンジョンの周りを覆う地下構造が18階層まで造られており、ダンジョンや地上と繋がる出入口を備える。出入口には最硬精製金属の扉が備えられ、その内部は超硬金属の上に魔法効果を弱体化する石材を被せた壁で覆われており、落とし穴などの罠も仕掛けられている[640]。
- 千年前、奇人ダイダロスがダンジョンに勝る作品を作り上げようとして建造を始め、その狂気と執念が呪縛となって子孫たちに継承され、「ダイダロスの手記」を見たダイダロスの一族はクノッソスの拡張を強いられてきた。クノッソスの拡張のためには莫大な資金が必要となるため、ダイダロスの一族はオラリオの闇と関わりをもち[468]、バベルの通路を通らずにダンジョンへ出入りできることからイケロス・ファミリアや闇派閥らの拠点として利用されていた[468]。
- メレン
- 外伝6巻の舞台となるオラリオから南西3K[注 7]の距離に位置し、巨大汽水湖であるロログ湖に沿う港町[165]。その昔、ポセイドン・ファミリアの拠点があり、オラリオの発展と共に繁栄してきた[641]。海路とオラリオを繋ぐ玄関口であり、オラリオへの輸入や輸出を担う貿易港であるため、異邦の船が多数入港し、異国の人とものが溢れている[165]。漁業も盛んであり、港の四分の一は漁港である。ゼウスとヘラのファミリアにより「海の覇王」が倒された後、漁港はニョルズ・ファミリアが管理・運営しており[165]、ロログ湖の底にあるダンジョンと繋がる穴は「海の覇王」の骨により封印されている[642]。
製作背景
作者が小説投稿サイトに投稿していた当時、ひとつの題材として確立されていた「ダンジョン」の魅力に取りつかれた作者は、ギリシャ神話などを調べ上げて本作品の原型である『ファミリア・ミィス』を執筆している[643]。また、作者は多くの人に読んでもらえるように、当時流行だったキャラクターの能力の数値化をファンタジーの世界に落とし込むために、ゲームからインスパイアされた経験値などのシステムを物語上に溶け込ませるように工夫しており[644]、そのため、本作品の世界観はファンタジーだが、設定はゲームが意識されている[1]。ただし、ゲームからインスパイアされた設定などは、特定のゲームに影響されたというよりも、ネット上のゲーム関連の二次創作物を読み込んだことが切っ掛けで、間接的に受け取ったものである[643]。
本作品の着想は、ギリシャ神話のミノタウロスと戦う主人公から始まっており、ミノタウロスは本作品において重要な役割をもつモンスターである[1]。本作品はヒロインのアイズがダンジョンでミノタウロスに襲われた主人公のベルを救うエピソードで幕を開け、作者はベルの最初の冒険となる本編3巻のミノタウロス戦を非常に力を入れて執筆しており[10]、ベルの初めてのライバルとして本編10巻で登場したミノタウルスの異端児をヒロインに位置付けている[401]。主人公であるベルの原型は、作者が気まぐれから考えて作成した、『不思議の国のアリス』の白ウサギとアリスの関係を逆にしたお蔵入りの小説であり、本作品では白ウサギに対応するベルが、アリスに対応するアイズを追いかける、という関係となっている[20]。作者は本編をあくまでも主人公ベルと周囲の者の成長譚と位置付けており、物語の世界観は外伝の方が本質に迫っていると考えている[37]。
物語のプロットは、作者が小説投稿サイトに投稿していた当時から変化しておらず、当時の構想に従い最終話に向けて物語は進んでおり、本編16巻時点で全体の約7割程度が描かれている[37]。ただし、本編9巻から11巻で描かれた異端児編は商業誌になったからこそ生まれエピソードであり、さらに本編12巻は異端児編で作者の想像を超えたベルの成長を具体的に示すために作成され、当時の構成には全くなかったエピソードである[37]。このように、物語が進むにつれて巻数が増えたりページ数が増えており、本編14巻はGA文庫史上最長となる640ページの分量となる[37]。
小説
本編(小説)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
- ベル・クラネルを主人公とした本作品の本編となる作品。イラストはヤスダスズヒト。
外伝(小説)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア
- アイズ・ヴァレンシュタインを主人公にした派生作品。イラストははいむらきよたか。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1. | 2014年1月31日 | 2014年1月15日[書 25][書 26] | ISBN 978-4-7973-7553-4 ISBN 978-4-7973-7554-1(限定版) | 限定版:小冊子 |
2. | 2014年6月30日 | 2014年6月13日[書 27] | ISBN 978-4-7973-7716-3 | |
3. | 2014年12月31日 | 2014年12月15日[書 28][書 29] | ISBN 978-4-7973-8203-7 ISBN 978-4-7973-8150-4(限定版) | 限定版:小冊子 |
4. | 2015年5月31日 | 2015年5月15日[書 30] | ISBN 978-4-7973-8312-6 | |
5. | 2015年10月31日 | 2015年10月15日[書 31] | ISBN 978-4-7973-8508-3 | |
6. | 2016年6月30日 | 2016年6月15日[書 32] | ISBN 978-4-7973-8846-6 | |
7. | 2016年12月31日 | 2016年12月15日[書 33][書 34] | ISBN 978-4-7973-8934-0 ISBN 978-4-7973-8935-7(限定版) | 限定版:小冊子 |
8. | 2017年4月30日 | 2017年4月15日[書 35][書 36] | ISBN 978-4-7973-9234-0 ISBN 978-4-7973-9042-1(限定版) | 限定版:ドラマCD |
9. | 2017年6月30日 | 2017年6月15日[書 37] | ISBN 978-4-7973-9281-4 | |
10. | 2018年5月31日 | 2018年5月15日[書 38][書 39] | ISBN 978-4-7973-9460-3 ISBN 978-4-7973-9623-2(限定版) | 限定版:ドラマCD |
11. | 2019年1月31日 | 2019年1月15日[書 40] | ISBN 978-4-8156-0026-6 | |
12. | 2019年7月31日 | 2019年7月12日[書 41] | ISBN 978-4-8156-0264-2 |
ファミリアクロニクル(小説)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル
- 本編では掘り起こしきれないキャラクターたちの過去に触れていく外伝シリーズ。イラストはニリツ。
サブタイトル | 初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | 備考 |
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episodeリュー | 2017年3月31日 | 2017年3月15日[書 42] | ISBN 978-4-7973-9080-3 | |
episodeフレイヤ | 2019年12月31日 | 2019年12月12日[書 43] | ISBN 978-4-8156-0464-6 |
漫画
ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか | |
---|---|
漫画:本編 | |
原作・原案など | 大森藤ノ(原作) ヤスダスズヒト(キャラクター原案) |
作画 | 九二枝 矢町大成(シリーズII) |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載誌 | ヤングガンガン ガンガンONLINE |
レーベル | ヤングガンガンコミックス |
発表号 | 2013年16号 - 2019年8号 シリーズII 2019年18号 - |
巻数 | 全10巻 シリーズII 既刊1巻(2020年7月現在) |
漫画:外伝 ソード・オラトリア | |
原作・原案など | 大森藤ノ(原作) はいむらきよたか・ヤスダスズヒト (キャラクター原案) |
作画 | 矢樹貴 |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載誌 | 月刊ガンガンJOKER ガンガンONLINE |
レーベル | ガンガンコミックスJOKER |
発表号 | 2014年6月号 - |
巻数 | 既刊17巻(2020年11月現在) |
漫画:ファミリアクロニクル episodeリュー | |
原作・原案など | 大森藤ノ(原作) ヤスダスズヒト(キャラクター原案) |
作画 | 桃山ひなせ |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載サイト | ガンガンONLINE |
レーベル | ガンガンコミックスONLINE |
発表期間 | 2017年2月23日 - 2018年10月25日 |
巻数 | 全6巻 |
漫画:ファミリアクロニクル episodeフレイヤ | |
原作・原案など | 大森藤ノ(原作) ヤスダスズヒト(キャラクター原案) |
作画 | 桃山ひなせ |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載誌 | マンガUP! |
発表期間 | 2020年10月2日 - |
漫画:ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか4コマ | |
原作・原案など | 大森藤ノ(原作) ヤスダスズヒト(キャラクター原案) |
作画 | タカムラマサヤ |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載サイト | ガンガンONLINE |
レーベル | ヤングガンガンコミックス |
発表期間 | 2014年8月14日 - 2015年5月14日 2016年5月19日 - 2017年5月18日 |
巻数 | 全2巻 |
漫画:ダンまち4コマ そもそも ダンジョンにもぐるのが間違いではないだろうか | |
原作・原案など | 大森藤ノ(原作) ヤスダスズヒト(キャラクター原案) |
作画 | ちょぼらうにょぽみ |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載誌 | ヤングガンガン |
レーベル | ヤングガンガンコミックス |
発表号 | 2014年22号 - 2015年12号 2016年9号 - 2017年5号 |
巻数 | 全2巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
本編(漫画)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
- 九二枝による本編のコミカライズが、『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)2013年16号から連載を開始[645](『ガンガンONLINE』でも毎月第1木曜更新で同時掲載)。一時休載を挟んだ後、2019年18号からは作画を矢町大成に交代し連載を再開する[646]。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
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1. | 2013年12月13日 | 同日発売[書 44] | ISBN 978-4-7575-4166-5 |
2. | 2014年5月14日 | 同日発売[書 45] | ISBN 978-4-7575-4304-1 |
3. | 2014年11月13日 | 同日発売[書 46] | ISBN 978-4-7575-4464-2 |
4. | 2015年3月25日 | 同日発売[書 47] | ISBN 978-4-7575-4592-2 |
5. | 2015年6月25日 | 同日発売[書 48] | ISBN 978-4-7575-4673-8 |
6. | 2016年3月25日 | 同日発売[書 49] | ISBN 978-4-7575-4925-8 |
7. | 2016年10月13日 | 同日発売[書 50] | ISBN 978-4-7575-5120-6 |
8. | 2017年3月25日 | 同日発売[書 51] | ISBN 978-4-7575-5287-6 |
9. | 2017年9月25日 | 同日発売[書 52] | ISBN 978-4-7575-5368-2 |
10. | 2018年6月25日 | 同日発売[書 53] | ISBN 978-4-7575-5763-5 |
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか Ⅱ
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
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1. | 2020年7月22日 | 同日発売[書 54] | ISBN 978-4-7575-6769-6 |
外伝(漫画)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア
- 『月刊ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)2014年6月号から連載(『ガンガンONLINE』でも毎月第4木曜更新で同時連載)。作画は矢樹貴。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
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1. | 2014年11月13日 | 同日発売[書 55] | ISBN 978-4-7575-4465-9 |
2. | 2015年3月25日 | 同日発売[書 56] | ISBN 978-4-7575-4593-9 |
3. | 2015年5月15日 | 同日発売[書 57] | ISBN 978-4-7575-4465-9 |
4. | 2015年10月14日 | 同日発売[書 58] | ISBN 978-4-7575-4767-4 |
5. | 2016年3月25日 | 同日発売[書 59] | ISBN 978-4-7575-4926-5 |
6. | 2016年10月13日 | 同日発売[書 60] | ISBN 978-4-7575-5121-3 |
7. | 2017年3月25日 | 同日発売[書 61] | ISBN 978-4-7575-5289-0 |
8. | 2017年4月13日 | 同日発売[書 62] | ISBN 978-4-7575-5361-3 |
9. | 2017年6月13日 | 同日発売[書 63] | ISBN 978-4-7575-5369-9 |
10. | 2018年2月13日 | 同日発売[書 64] | ISBN 978-4-7575-5559-4 |
11. | 2018年5月15日 | 同日発売[書 65] | ISBN 978-4-7575-5712-3 |
12. | 2019年2月13日 | 同日発売[書 66] | ISBN 978-4-7575-5907-3 |
13. | 2019年2月13日 | 同日発売[書 67] | ISBN 978-4-7575-6005-5 |
14. | 2019年7月12日 | 同日発売[書 68] | ISBN 978-4-7575-6203-5 |
15. | 2019年12月12日 | 同日発売[書 69] | ISBN 978-4-7575-6432-9 |
16. | 2020年7月22日 | 同日発売[書 70] | ISBN 978-4-7575-6702-3 |
17. | 2020年11月21日 | 同日発売[書 71] | ISBN 978-4-7575-6941-6 |
ファミリアクロニクル(漫画)
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeリュー
- 『ガンガンONLINE』において2017年2月23日から2018年10月25日まで連載。作画は桃山ひなせ。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
---|---|---|---|
1. | 2017年3月13日 | 同日発売[書 72] | ISBN 978-4-7575-5270-8 |
2. | 2017年7月22日 | 同日発売[書 73] | ISBN 978-4-7575-5401-6 |
3. | 2017年11月22日 | 同日発売[書 74] | ISBN 978-4-7575-5518-1 |
4. | 2018年3月22日 | 同日発売[書 75] | ISBN 978-4-7575-5656-0 |
5. | 2018年7月21日 | 同日発売[書 76] | ISBN 978-4-7575-5784-0 |
6. | 2018年12月13日 | 同日発売[書 77] | ISBN 978-4-7575-5908-0 |
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeフレイヤ
- 『マンガUP!』において2020年10月2日から連載。作画は桃山ひなせ。
その他の漫画
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか4コマ【神様の日常】
- 『ガンガンONLINE』において2014年8月14日より2015年5月14日まで毎月第2・第4木曜日更新で連載された[注 24]。2016年5月19日からはシーズン2が2017年5月18日まで毎月第1・第3木曜日更新で連載された。作画はタカムラマサヤ。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
---|---|---|---|
1. | 2015年5月15日 | 同日発売[書 78] | ISBN 978-4-7575-4639-4 |
2. | 2017年5月23日 | 同日発売[書 79] | ISBN 978-4-7575-5356-9 |
- ダンまち4コマ そもそもダンジョンにもぐるのが間違いではないだろうか
- 『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)2014年22号から2015年12号まで連載され、2016年9号から2017年5号まで2ndシーズンが連載された。作画はちょぼらうにょぽみ。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
---|---|---|---|
1. | 2015年6月25日 | 同日発売[書 80] | ISBN 978-4-7575-4674-5 |
2. | 2017年3月25日 | 同日発売[書 81] | ISBN 978-4-7575-5288-3 |
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 公式アンソロジーコミック
- SBクリエイティブより発売。執筆者は、明地雫、アシズキ、うさみするが、FCT、桐灰きねそ、銀一、こうましろ、さんた茉莉、スミヤ、tenkla、脳みそホエホエ、みぶなつき、わたのん。
初版第一刷発行日 | 発売日 | ISBN | |
---|---|---|---|
1. | 2015年10月15日 | 同日発売[書 82] | ISBN 978-4-7973-8556-4 |
テレビアニメ
ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか | |
---|---|
アニメ:本編(第1期)、II(第2期)、III(第3期) | |
原作 | 大森藤ノ |
監督 | 山川吉樹(第1期) 橘秀樹(第2期,第3期) |
シリーズ構成 | 白根秀樹 |
キャラクターデザイン | 木本茂樹 |
音楽 | 井内啓二 |
アニメーション制作 | J.C.STAFF |
製作 | ダンまち製作委員会 |
放送局 | TOKYO MXほか |
放送期間 | 第1期:2015年4月 - 6月 第2期:2019年7月 - 9月 第3期:2020年10月 - |
話数 | 第1期:全13話+OVA 第2期:全12話+OVA |
アニメ:外伝ソード・オラトリア | |
原作 | 大森藤ノ |
監督 | 鈴木洋平 |
シリーズ構成 | 白根秀樹 |
キャラクターデザイン | 木本茂樹 |
音楽 | 井内啓二 |
アニメーション制作 | J.C.STAFF |
製作 | ソード・オラトリア製作委員会 |
放送局 | TOKYO MXほか |
放送期間 | 2017年4月 - 7月 |
話数 | 全12話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
本編(アニメ)
『GA文庫10周年記念プロジェクト』アニメ第1弾として2014年10月25日に発表され[647]、2015年4月から6月まで放送された。原作本編第5巻までの内容がアニメ化されている。4巻のアナザーエピソードは省略された。2016年12月7日にOVAが発売された。
第1話の放送後にはヘスティアの一風変わった服装(乳房の下を通し、二の腕、背中を結ぶ青いリボン[648]によって上腕を動かすと連動して乳房が上下に揺れる[649][リンク切れ])がインターネット上で「例の紐」[649][注 25]と呼ばれるなど話題を集め、イギリスのタブロイド紙『デイリー・メール』がヘスティアを画像付きで紹介するなど、反響は日本国外にも広がった[651][652][649]。このブームについて、テレビアニメ版のプロデューサー中山信宏は「本編が放送されてからの盛り上がり」であり、「アニメスタッフの映像化時のこだわりのおかげ」と述べている[650]。「例の紐/紐神様」は、2015年度アニメ流行語大賞銀賞(第2位)を受賞した[653]。
第2期『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII』は、2019年7月から9月まで放送された[13]。放送開始の前週には特別編となる第0話が放送[654]され、OVAは2020年1月29日に発売[655]。原作本編第6巻から第8巻までの内容がアニメ化されている。8巻の命、リリ、ヴェルフ、エイナ、シルのエピソードは省略された。
第3期『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII』は2020年10月より放送中[656]。当初は7月からの放送開始予定だったが[657]、新型コロナウイルス感染症の影響で延期された。
スタッフ(本編)
第1期 | 第2期 | 第3期 | |
---|---|---|---|
原作 | 大森藤ノ(GA文庫/SBクリエイティブ刊) | ||
キャラクター原案 | ヤスダスズヒト | ||
はいむらきよたか(協力) | |||
ニリツ(協力) (第1話 - ) | |||
監督 | 山川吉樹(TV) | 橘秀樹 | |
鈴木洋平(OVA) | |||
シリーズ構成 | 白根秀樹 | ||
キャラクターデザイン | 木本茂樹(第2期以降はアニメーションキャラクターデザイン) | ||
アクション作監 | 萩原弘光(OVAまで) | 小田裕康・黒崎隼人 (アクション監修) |
- |
美術監督 | 水谷利春(TV) | 奥村泰浩 | |
倉本章(OVA) | |||
色彩設計 | 安藤智美 | ||
撮影監督 | 福世晋吾 | ||
編集 | 坪根健太郎 | ||
音響監督 | 明田川仁 | ||
音楽 | 井内啓二 | ||
音楽プロデューサー | 小島剛 | - | |
音楽制作 | - | イマジン | |
チーフプロデューサー | 大澤信博 | ||
- | 宮崎誠司・松倉友二 | ||
プロデューサー | 川上竜太郎 | ||
中山信宏・宮崎誠司 | 志治雄一郎・秋田規行 | ||
アニメーション制作統括 | 松倉友二 | - | |
アニメーション 制作プロデューサー |
鈴木薫 | ||
プロデュース | EGG FIRM(第1期はプロデュース協力) | ||
GENCO | GA文庫 | ||
アニメーション制作 | J.C.STAFF | ||
製作 | ダンまち製作委員会[注 26] | ダンまち2製作委員会[注 27] | ダンまち3製作委員会[注 28] |
主題歌(本編)
- 第1期
- 「Hey World」
- オープニングテーマ。作詞は松尾潔、作曲は馬飼野康二、編曲は佐々木裕、歌は井口裕香。
- 「RIGHT LIGHT RISE」
- エンディングテーマ。作詞・作曲・歌は分島花音、編曲は千葉"naotyu-"直樹。
- 「君とボクの1日」
- OVAエンディングテーマ。作詞は分島花音、作曲はカヨコ、編曲は千葉"naotyu-"直樹、歌はヘスティア(水瀬いのり)。
- 「REALIZE 〜始まりのとき〜」
- 第6話挿入歌。作詞はうらん、作曲はRie、編曲は渡辺剛、歌はリリルカ・アーデ(内田真礼)。
- 第2期
- 「HELLO to DREAM」[658]
- オープニングテーマ。作詞・作曲はヒロイズム、編曲は前口渉、歌は井口裕香。
- 「ささやかな祝祭」[659](第2話 - 第12話)
- エンディングテーマ。作詞・作曲・編曲は照井順政、歌はsora tob sakana。
- 「トロピカッ☆バケーション」[660]
- OVAエンディングテーマ。歌はアイズ・ヴァレンシュタイン(大西沙織)。
- 「満月の調べ」
- 第10話挿入歌。作詞はうらん、作曲は高尾奏之介、編曲は山口雄太、歌はサンジョウノ・春姫(千菅春香)。
- 第3期
- 「over and over」[661]
- オープニングテーマ。作詞・作曲は御恵明希、編曲は渡辺拓也、歌は井口裕香。
- 「Evergreen」[662]
- エンディングテーマ。作詞・作曲は渡辺翔、編曲はキタニタツヤ、歌はsajou no hana。
各話リスト(本編)
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1期 | ||||||
第1話 | 白根秀樹 | 山川吉樹 | 高島大輔 | 木本茂樹 | 木本茂樹 | |
第2話 | 橋本敏一 | 岩倉和憲 | ||||
第3話 | 桜美かつし | 冷水由紀絵 | ||||
第4話 | 久尾歩 | 二瓶勇一 | 高島大輔 | 小渕陽介、徳田賢朗 | ||
第5話 | 佐山聖子 | 上田みねこ、熊谷勝弘 富岡寛、山本雅章 | ||||
第6話 | 白根秀樹 | 山川吉樹 | 吉田りさこ | 藤部生馬、熊谷勝弘 安野将人 | ||
第7話 | 久尾歩 | 二瓶勇一 | 橋本敏一 | 中西愛、浅川翔 山本雅章、安田祥子 徳田賢朗 | ||
第8話 | 白根秀樹 | 紺野直幸 | 岩倉和憲 | |||
第9話 | ヤスカワショウゴ | 佐山聖子 | 小渕陽介、冷水由紀絵 | |||
第10話 | 白根秀樹 | 桜美かつし | 安野将人、斎藤敦史 上田みねこ、岩倉和憲 浅川翔 | |||
第11話 | 久尾歩 | 二瓶勇一 | 高島大輔 | 安田祥子、藤部生馬 中西愛 | ||
第12話 | ヤスカワショウゴ | 佐山聖子 | 高島大輔 佐山聖子 |
浅川翔、斎藤敦史 上田みねこ、山本雅章 | ||
第13話 | 白根秀樹 | 山川吉樹 | 桜美かつし 山川吉樹 |
安野将人、小渕陽介 冷水由紀絵、藤部生馬 岩倉和憲 | ||
OVA | ダンジョンに温泉を求めるのは 間違っているだろうか |
鈴木洋平 | 佐野はるか、山本雅章 冷水由紀絵、前田義宏 高橋沙紀、浅川翔 前田ゆり子、木本茂樹 | |||
第2期 | ||||||
第1話 | 白根秀樹 | 橘秀樹 | 木本茂樹 | 木本茂樹 | ||
第2話 | 橘秀樹 | 海宝興蔵 | 冷水由紀絵、村上雄 佐野はるか、安田祥子 上田みねこ | |||
第3話 | 橋本敏一 | 坂本哲也、古木舞 藤部生馬、奥田哲平 齋藤佳子 | ||||
第4話 | ヤスカワショウゴ | 結城真吾 | 桜美かつし | 佐野はるか、冷水由紀絵 長谷川眞也、小渕陽介 安田祥子、村上雄 | ||
第5話 | 秋永馬守 | 大畑清隆 | 森義博 | 山内則康、梶浦紳一郎 猿渡聖加 |
木本茂樹 冨岡寛 | |
第6話 | 白根秀樹 | 橘秀樹 | 佐野はるか、村上雄 熊谷勝弘、冷水由紀絵 上田みねこ |
木本茂樹 | ||
第7話 | ヤスカワショウゴ | 二瓶勇一 | 海宝興蔵 | 坂本哲也、小渕陽介 福島勇、熊谷勝弘 武志鵬、大蘭 | ||
第8話 | 秋永馬守 | 橋本敏一 | 佐野はるか、冷水由紀絵 上田みねこ、藤部生馬 山内則康、大蘭 | |||
第9話 | 白根秀樹 | 於地紘仁 | 小野田雄亮 | 熊谷勝弘、村上雄 小渕陽介、長谷川眞也 武志鵬、安田祥子 | ||
第10話 | ヤスカワショウゴ | 結城真吾 | 桜美かつし | 坂本哲也、佐野はるか 村上雄、冷水由紀絵 奥田哲平、福島勇 上田みねこ、矢向宏志 藤部生馬、武志鵬 小渕陽介 | ||
第11話 | 秋永馬守 | 佐山聖子 | 森義博 | 山内則康、梶浦紳一郎 猿渡聖加 |
木本茂樹 冨岡寛 | |
第12話 | 白根秀樹 | 二瓶勇一 | 海宝興蔵 | 長谷川眞也、冷水由紀絵 村上雄、佐野はるか 小渕陽介、安田祥子 福島勇 |
木本茂樹 | |
OVA | 無人島に薬草を求めるのは 間違っているだろうか |
大畑清隆 | 小野田雄亮 | 村上雄、坂本哲也 上藤みねこ、藤部生馬 |
||
第3期 | ||||||
第1話 | 白根秀樹 | 橘秀樹 | 木本茂樹、Hong Yu-mi Seo Soon-yeong、Lee Min-bae |
木本茂樹 | ||
第2話 | 倉富康平 | 木本茂樹、菊池隼也 長谷川眞也、武志鵬 Hong Yu-mi、Lee Min-bae Lee Kwan-woo、Um Ik-hym | ||||
第3話 | 秋永馬守 | 於地紘仁 | 森義博 | 藤井昌宏、橋本健太 江藤大気、山内則康 |
藤井昌宏 | |
第4話 | 白根秀樹 | 大畑清隆 | 佐藤和磨 | 武志鵬、山口ひびき 熊谷勝弘 大西陽一、高橋こう平 |
木本茂樹 | |
第5話 | 久尾歩 | 錦織博 | 江副仁美 | 冷水由紀絵、小渕陽介 長谷川眞也、小島真清 津久井快、高梨友美 平野翔、森谷春樹 渡辺一平太 |
木本茂樹 藤井昌宏 | |
第6話 | 二瓶勇一 | 小野田雄亮 | 上田みねこ、橋本健太 江藤大気、北島勇樹 |
福島勇 藤井昌宏 | ||
第7話 | 白根秀樹 | 於地紘仁 | 野上良之 | 山内則康、津久井快 小島真清、熊谷勝弘 武志鵬 金正男、袴田裕二 毛応星、金珍瑛 |
木本茂樹 | |
第8話 | 久尾歩 | 西本由紀夫 | 佐藤和磨 | 冷水由紀絵、小渕陽介 長谷川眞也、菊池隼也 橋本健太 |
木本茂樹 藤井昌宏 | |
第9話 | 白根秀樹 | 鈴木行 | 森義博 | 山内則康、上田みねこ 江藤大気、山口ひびき |
藤井昌宏 |
放送局(本編)
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [664] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2015年4月4日 - 6月27日 | 土曜 1:05 - 1:35(金曜深夜) | TOKYO MX1 | 東京都 | |
2015年4月5日 - 6月28日 | 日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜) | KBS京都 | 京都府 | |
日曜 2:20 - 2:50(土曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | ||
日曜 18:00 - 18:30 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり | |
2015年4月6日 - 6月29日 | 月曜 0:00 - 0:30(日曜深夜) | BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 |
月曜 1:00 - 1:30(日曜深夜) | サンテレビ | 兵庫県 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2015年4月5日 | 日曜 12:00 更新 | |
日曜 23:30 - 月曜 0:00 | ニコニコ生放送 | |
2015年4月11日 | 土曜 12:00 更新 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [664] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2019年7月13日 - 9月28日 | 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
KBS京都 | 京都府 | |||
サンテレビ | 兵庫県 | |||
BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 | ||
AT-X | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2019年7月13日 | 土曜 0:30 更新 |
|
2019年7月15日 | 月曜 0:00 更新 |
|
月曜 0:00 - 0:30 | ニコニコ生放送 | |
2019年7月18日 | 木曜 0:00 更新 |
|
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [664] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2020年10月3日 - | 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
KBS京都 | 京都府 | |||
サンテレビ | 兵庫県 | |||
BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 | ||
土曜 23:30 - 日曜 0:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2020年10月3日 | 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) | ABEMA |
2020年10月5日 | 月曜 0:00(土曜深夜) 更新 |
|
月曜 12:00 更新 |
|
|
月曜 19:00 更新 | TSUTAYA TV | |
2020年10月6日 | 火曜 21:30 - 22:00 | ニコニコ生放送 |
2020年10月22日 | 木曜 12:00 更新 | ふらっと動画 |
外伝(アニメ)
2016年3月6日に『ガンガンGA FES.2016 SPRING』にてGA文庫10周年プロジェクト第10弾として外伝『ソード・オラトリア』のテレビアニメ化が発表され[668]、2017年4月より7月まで『ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝』のタイトル(原作小説とソード・オラトリアの位置が逆になっている)で放送された。放送開始の前週には、本編OVAの特別編集版と外伝第1話の冒頭映像が放送された。
スタッフ(外伝)
原作 | 大森藤ノ(GA文庫/SBクリエイティブ刊) |
---|---|
キャラクター原案 | はいむらきよたか、ヤスダスズヒト |
監督 | 鈴木洋平 |
シリーズ構成 | 白根秀樹 |
キャラクターデザイン | 木本茂樹 |
アクション監修 | 酒井智史 |
美術監督 | 水谷利春 |
色彩設計 | 安藤智美 |
撮影監督 | 福世晋吾 |
編集 | 坪根健太郎 |
音響監督 | 明田川仁 |
音楽 | 井内啓二 |
音楽制作 | イマジン |
チーフプロデューサー | 大澤信博、松倉友二 |
プロデューサー | 志治雄一郎、宮崎誠司、川上竜太郎、米森裕人 |
アニメーション制作統括 | 松倉友二 |
アニメーション 制作プロデューサー |
鈴木薫 |
プロデュース | ジェンコ(協力:EGG FIRM) |
アニメーション制作 | J.C.STAFF |
製作 | ソード・オラトリア製作委員会[注 29] |
主題歌(外伝)
- 「RE-ILLUSION」[669]
- オープニングテーマ。作詞・作曲は渡辺翔、編曲は佐々木裕、歌は井口裕香。
- 「day by day」[670]
- エンディングテーマ。作詞・歌は鹿乃、作曲・編曲は田中秀和。
各話リスト(外伝)
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 剣姫と妖精 | 白根秀樹 | 鈴木洋平 酒井智史 |
鈴木洋平 | 木本茂樹、前田ゆり子 山本雅章、小渕陽介 山口杏奈、安田祥子 吉田米穂 |
木本茂樹 |
第2話 | 試着と購入 | カサヰケンイチ | 橋本敏一 | 長谷川眞也、冷水由紀絵 藤部生馬、森七奈 山本雅章、上田みね子 斎藤美香 |
冨岡寛 木本茂樹 | |
第3話 | 祭典と勇気 | 檜川信夫 | 小野田雄亮 | 長谷川眞也、冷水由紀絵 小渕陽介、上田みね子 藤部生馬、坂本哲也 前田ゆり子、古木舞 青木健一郎 |
木本茂樹 | |
第4話 | 殺人と宝玉 | 谷畑ユキ | 二瓶勇一 酒井智史 |
森義博 | 山内則康、猿渡聖加 | |
第5話 | 赤髪と孤王 | 久尾歩 | 鈴木行 | 浅見松雄 | 長谷川眞也、冷水由紀絵 熊谷勝弘、藤部生馬 吉田米穂、森七奈 青木健一郎 | |
第6話 | 討伐と逃亡 | カサヰケンイチ 酒井智史 |
門田英彦 | 冷水由紀絵、斎藤美香 坂本哲也、山口杏奈 上田みねこ、金澤龍 | ||
第7話 | 依頼と分断 | 谷畑ユキ | 青柳隆平 | 前田ゆり子、古木舞 冷水由紀絵、藤部生馬 熊谷勝弘、山本雅章 安田祥子、上田みねこ | ||
第8話 | 穢れと少女 | 白根秀樹 | 小林孝志 | 冷水由紀絵、上田みねこ 長谷川眞也、森七奈 坂本哲也、青木健一郎 斎藤美香 | ||
第9話 | 訓練と嫉妬 | 久尾歩 | 鈴木行 | 森義博 | 山内則康、猿渡聖加 | |
第10話 | 少年と英雄 | 白根秀樹 | 二瓶勇一 | 浅見松雄 | 山口杏奈、藤部生馬 長谷川眞也 LIM CHAE DEOK LEE JEONG HOON KIM MYUNG SIM KIM JEONG WOO | |
第11話 | 冒険と未知 | 今泉賢一 | 門田英彦 野上良之 |
森七奈、坂本哲也 前田ゆり子、古木舞 上田みねこ、山本雅章 角谷知美、金澤龍 | ||
第12話 | 檜川信夫 鈴木洋平 |
小林孝志 鈴木洋平 |
冷水由紀絵、熊谷勝弘 小渕陽介、山口杏奈 山本雅章、斎藤美香 上田みねこ、安田祥子 坂本哲也、森七奈 前田ゆり子、青木健一郎 古木舞 |
放送局(外伝)
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [664] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2017年4月15日 - 7月1日 | 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) | TOKYO MX1 | 東京都 | |
KBS京都 | 京都府 | |||
サンテレビ | 兵庫県 | |||
BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 | ||
土曜 21:00 - 21:30 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり | |
2017年4月16日 - 7月2日 | 日曜 1:50 - 2:20(土曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2017年4月15日 | 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) | AbemaTV |
2017年4月18日 | 火曜 12:00 更新 |
|
火曜 22:00 - 22:30 | ニコニコ生放送 |
Blu-ray / DVD
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
---|---|---|---|---|
BD初回版 | DVD初回版 | |||
第1期 | ||||
1 | 2015年6月24日 | 第1話 - 第2話 | 1000571491 | 1000571499 |
2 | 2015年7月29日 | 第3話 - 第4話 | 1000571492 | 1000571500 |
3 | 2015年8月26日 | 第5話 - 第6話 | 1000571493 | 1000571501 |
4 | 2015年9月30日 | 第7話 - 第8話 | 1000571494 | 1000571502 |
5 | 2015年10月28日 | 第9話 - 第10話 | 1000571496 | 1000571503 |
6 | 2015年11月25日 | 第11話 - 第12話 | 1000571497 | 1000571504 |
7 | 2015年12月23日 | 第13話 | 1000571498 | 1000571505 |
OVA | 2016年12月7日 | OVA | 1000631248 | 1000631249 |
外伝[672] | ||||
1 | 2017年6月28日 | 第1話 - 第2話 | 1000647754 | 1000647758 |
2 | 2017年7月26日 | 第3話 - 第4話 | 1000647750 | 1000647756 |
3 | 2017年8月23日 | 第5話 - 第6話 | 1000647751 | 1000647757 |
4 | 2017年9月27日 | 第7話 - 第8話 | 1000647752 | 1000647759 |
5 | 2017年10月25日 | 第9話 - 第10話 | 1000647753 | 1000647760 |
6 | 2017年11月29日 | 第11話 - 第12話 | 1000647755 | 1000647761 |
第2期[673] | ||||
1 | 2019年9月25日 | 第1話 - 第3話 | 1000748231 | 1000748236 |
2 | 2019年10月30日 | 第4話 - 第6話 | 1000748232 | 1000748237 |
3 | 2019年11月27日 | 第7話 - 第9話 | 1000748233 | 1000748238 |
4 | 2019年12月18日 | 第10話 - 第12話 | 1000748234 | 1000748239 |
5 | 2020年1月29日 | OVA | 1000748235 | 1000748240 |
第3期[674] | ||||
1 | 2020年12月23日予定 | 第1話 - 第3話 | 1000781064 | 1000781072 |
2 | 2021年1月29日予定 | 第4話 - 第6話 | 1000781062 | 1000781068 |
3 | 2021年2月26日予定 | 第7話 - 第9話 | 1000781059 | 1000781114 |
4 | 2021年3月26日予定 | 第10話 - 第12話 | 1000781060 | 1000781066 |
WEBラジオ
テレビアニメ『ダンまち』の放送に合わせて、『TVアニメ「ダンまち」 ラジオに松岡との出会いを求めるのは間違っているだろうか』が、2015年3月20日よりプレ放送(第0回)、4月10日から7月3日までHiBiKi Radio Stationにて毎週金曜日に配信された。パーソナリティは水瀬いのり(ヘスティア役)と大西沙織(アイズ役)[675]。
テレビアニメ『ソード・オラトリア』の放送に合わせて、『ラジオ「ソード・オラトリア」〜魔導士とアマゾネス〜』が、2017年3月31日から7月28日まで音泉にて毎週金曜日に配信された[676]。パーソナリティは木村珠莉(レフィーヤ役)と高橋未奈美(ティオネ役)。
劇場版アニメ
劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢- | |
---|---|
監督 | 桜美かつし |
脚本 | 大森藤ノ |
原作 | 大森藤ノ |
出演者 |
松岡禎丞 水瀬いのり 坂本真綾 内田真礼 細谷佳正 斉藤壮馬 早見沙織 茅野愛衣 大西沙織 木村珠莉 石上静香 戸松遥 久保ユリカ 日笠陽子 |
制作会社 | J.C.STAFF |
製作会社 |
ワーナー ブラザース ジャパン 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ SBクリエイティブ GENCO ムービック クロックワークス フリュー グリー EGG FIRM J.C.STAFF |
配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
公開 | 2019年2月15日 |
上映時間 | 82分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 2.22億円[677] |
2019年2月15日に『劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢-』のタイトルで約70スクリーン規模[678][注 30]で公開された[679]。監督と美術監督が交代した以外は変更点はなく、テレビアニメのスタッフが続投する。
内容は、原作者書き下ろし脚本だが、原作小説にはないアニメオリジナルストーリーである[12]。原作者の大森は、劇場版をオリジナルストーリーで展開するからには、オリジナルキャラクターをヒロインにしようと考え、現実世界の神話の中でも有名な神であるアルテミスを設定する[525]。
劇場公開を記念したコラボレーションとして、2019年2月15日発売のヤングガンガン5号(スクウェア・エニックス)では、ヘスティアに扮したコスプレイヤーのえなこが表紙・グラビア・ポスターを飾った[680]。
2019年2月16日には新宿ピカデリーにて舞台挨拶が開催され、主要声優陣とえなこが登壇した[681]。また、同年3月2日にも同劇場にてヒット御礼舞台挨拶が開催され、水瀬いのりと大西沙織が登壇した[682]。
2019年7月31日にBD・DVDが発売された[683]。
あらすじ(劇場版)
アルテミスはヘルメスによる協力のもと、とある槍を引き抜ける者を探すためにオラリオを訪れる。槍を引き抜いたベルのことをオリオンと呼び、大陸の果てにあるエルソスの遺跡にて、古代の大精霊に封じられたモンスターであるアンタレスの討伐というクエストをベルたちに依頼したアルテミスは、エルソスの遺跡へ赴く道中でベルと心を通わせていく。
かつて封印が解けて暴れだしたアンタレスを討伐するためにファミリアの団員たちと共にエルソスの遺跡へ赴いた際、団員たちは全滅してアルテミスもアンタレスに喰われて死亡していた。アルテミスの遺体はアンタレスの体内の水晶に取り込まれたが、最後の力で天界から神創武器(しんぞうぶき)[684]のオリオンの矢を下界に召喚しており、力の残滓が実体化して思念体となり、オリオンの矢を引き抜ける者を探していたのだった。ベルが引き抜いた槍だと思っていた武器こそがオリオンの矢であり、アンタレスは取り込んだアルテミスの
真相を知ったベルは、アルテミスの想いとヘスティアの懇願を受け、哀しみと共にオリオンの矢でアンタレスを討伐する。そして、ヘスティア・ナイフで水晶から解放されたアルテミスは、精神世界でベルに「生まれ変わって再会したら、1万年分の恋をしよう」と言い残して消滅した。そして、ヘスティアの励ましで立ち直ったベルは前に進む決意を新たに、エルソスの遺跡を後にする。
オリジナルキャラクター
- アルテミス
- 声 - 坂本真綾[679]
- アルテミス・ファミリアの主神を務める女神。貞淑を司る純潔神で、ファミリアへの入団も純潔の乙女しか認めていない。原作本編第2巻でも、ヘスティアとアルテミスと知神アテナの三神で天界の
三大処女神 ()と呼ばれていたことが描かれており[685]、ヘスティアとは親友であることをうかがわせている。また、全知零能の神の一柱でありながらモンスターと直接戦えるだけの戦闘力を有している。
スタッフ(劇場版)
- 原作・脚本 - 大森藤ノ(GA文庫/SBクリエイティブ刊)[686]
- 監督・絵コンテ - 桜美かつし[686]
- 演出 - 桜美かつし、内田信吾、高村雄太
- キャラクター原案 - ヤスダスズヒト[686]
- キャラクター原案協力 - 九二枝[679]
- キャラクターデザイン・プロップデザイン・総作画監督 - 木本茂樹[686]
- モンスターデザイン・モンスター作画監督 - 小田裕康
- モンスターサブデザイン - 千葉充
- 作画監督 - 木本茂樹、大木良一、藤井昌宏、八重樫洋平、高橋みか、前田ゆり子、山本雅章、寺井佳史、奥田哲平、福島勇、寺尾憲治、小田裕康
- 作画監督補佐 - 林あすか、石丸諒
- 美術監督 - 奥村泰浩[679]
- 色彩設計 - 安藤智美[679]
- 撮影監督 - 福世晋吾[679]
- 編集 - 坪根健太郎[679]
- 音響監督 - 明田川仁[679]
- 音楽 - 井内啓二[679]
- 企画 - 池田宏之、村田嘉邦、北村州識、神部宗之、武智恒雄、國枝信吾、吉田眞人、渡邉亮介、大澤信博、宮田知行
- チーフ・プロデューサー - 大澤信博、宮崎誠司、川瀬浩平、松倉友二
- プロデューサー - 志治雄一郎、秋田規行、川上竜太郎
- アソシエイトプロデューサー - 深尾聡志、青木美里、宮城惣次、長谷川嘉範、遠藤恭子、武田豊
- アニメーション制作プロデューサー - 松尾光甫
- プロデュース - EGG FIRM、GA文庫
- アニメーション制作 - J.C.STAFF[686]
- 特別協賛 - SoftBank、第一興商
- 配給 - ワーナー・ブラザース映画[686]
- 製作会社 - 劇場版ダンまち製作委員会[679][注 31]
主題歌(劇場版)
- 「おなじ空の下で」[687]
- 主題歌。作詞はSatomi、作曲・編曲は渡辺拓也、歌は井口裕香。
- 「月鏡」[688]
- 挿入歌。作詞は陽月万葉、作曲・編曲は井内啓二、歌はsana(sajou no hana)。
ゲーム
コンピュータゲーム
- 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか クロス・イストリア』
- GREEでフィーチャーフォンとスマートフォン用に2015年12月4日より提供され、「GREE Platform Award 2015」にて最優秀ルーキー賞を受賞した[689]。その後、Mobage/dゲーム/Amebaでも配信されていたほか、PC用のGREEにも対応した。また、iOS/Android用のネイティブアプリ版が2017年3月23日に配信された。このネイティブアプリ版では、アニメの声優陣による録り下ろしのキャラクターボイスやBGMなどが実装されている。プレイヤーはヘスティア・ファミリアの新人冒険者となり、「ガチャ」で獲得したキャラクターでパーティを組み、ダンジョンでモンスターを倒したり、モンスターフィリアと呼ばれる闘技場で他の冒険者と競ったりする。
- 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか メモリア・フレーゼ』
- iOS/Android用アプリゲームとして2017年6月19日より配信[11]、ジャンルは「少年(ベル)と駆け抜けるRPG」[690]。原作者完全監修の、アニメシナリオ拡張版(全くアニメ化されていないエピソードを含む)とオリジナルストーリーから成り、「ギャグ4、シリアス3、原作で描かれていない部分3」のバランスで構成されており[10]、全編録り下ろしフルボイスである。プレーヤーは「ガチャ」などで獲得したキャラクターでパーティを編成し、ストーリーを攻略したり、戦争遊戯(ウォーゲーム)や栄光挑戦(レコードバスター)の攻略などに挑戦したりする。略称は『ダンメモ』。
- 2017年8月に公式YouTubeチャンネルが開設され[691]、情報番組とトーク番組がそれぞれ週1回で配信される。2018年7月にはゲーム実況アプリMirrativとコラボした企画も行っている[692]。2019年6月から発売2周年記念として原作中の英雄譚を題材とした『偉大冒険譚 アルゴノゥト』が前後編で公開される[693]。2020年3月時点で、『キノの旅』[694]、『進撃の巨人』[695]、『デート・ア・ライブ』[696]、『ゴブリンスレイヤー』[697]の4作品とコラボし、2020年5月には世界ダウンロード数が1500万を突破する[698]。2020年6月から発売3周年記念としてオラリオの暗黒期を舞台としたリューを主人公とする『アストレア・レコード』が3部作として公開され[699]、ベルの出生が本作品で初めて明かされる[37]。2020年9月から中国にも配信され、ダウンロード数は全世界で2000万を越える[700]。
- この作品でベル役の松岡禎丞がアフレコした台詞数が1万175ワードに達しており、2019年6月17日に行われたイベントにおいて、松岡に対し「一人の声優によりモバイルゲームに提供されたセリフの最多数」という内容でギネス世界記録に認定されたことが発表、松岡禎丞に認定証が贈られている[701]。
- 公式YouTubeチャンネル[691]
- 『ダンまち情報局オラジオZ』
- 『ダンメモ』を中心に『ダンまち』関連の情報が毎週放送される情報番組。2018年6月9日にはアプリリリース1周年を記念した公開生放送がニコファーレにて行われ、同年9月21日には放送開始1周年を記念した公開生放送が行われる。
- 番組開始時のパーソナリティは木村珠莉(レフィーヤ役)と高橋未奈美(ティオネ役)。2018年10月2日の放送から高橋が村川梨衣(ティオナ役)へ交代。第77回 2019年6月26日の放送において、第1回から全番組に出演してきた木村が村川と共にパーソナリティを卒業、第78回 2019年7月2日の放送からパーソナリティーは石上静香(シル役)と千菅春香(春姫役)が務めている。
- 『水瀬いのりと大西沙織のPick Up Girls!』
- 水瀬いのり(ヘスティア役)と大西沙織(アイズ役)によるトーク番組。2017年10月6日から放送され、2018年1月18日の放送から放送時間が短縮され、第33回 となる2018年5月25日まで配信され、2019年9月7日から1年4ヶ月ぶりに4回分が放送された。
- 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オラリオ・ラプソディア』
- Yahoo!ゲームで2017年11月21日から2019年5月15日まで配信[702]。ジャンルは「神生活(シンセイカツ)RPG」。クエスト形式のブラウザゲーム。プレイヤーは新たにオラリオに降臨した神となり、降臨直後に出会いを果たしたエマ・フローレス(CV:三澤紗千香)(オリジナルキャラクター)を眷属としてファミリアを結成し、神友(しんゆう)で先輩のディア(オリジナルキャラクター)や、ヘスティアとそのファミリアの面々らから助言・助力をもらって、ファミリアを大きくしていく。
- 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか インフィニト・コンバーテ』
- 2019年11月28日に発売されたPlayStation 4、PlayStation Vita、Nintendo Switch、Windows用ソフト。ジャンルは「ダンジョン探索型アクションRPG」[2]。プレイヤーはベルとアイズを操作して数々のクエストを進め、ダンジョンを攻略しながらキャラクターの成長を楽しむ内容となっている。ベルとアイズのメインストーリをクリアした後、温泉、添い寝、お出かけなどのイベントをこなすエクストラモードが実装されている[643]。
体感型ゲーム
- 『ダンまち緊急ミッション』
- 東京アニメセンター in DNPプラザを会場に2019年4月18日より5月12日まで開催。ジャンルはリアル宝探し。「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかシリーズ企画展」の企画のひとつで、その入場料込みで参加キットを販売[703]。プレイヤーは、ギルドに現れたヘスティアによる、彼女のファミリアに所属する団員・ベルのために最近新しく発見された未開の地を調査してきて欲しいという依頼を受けて、貴重な原石が群生しているというその地へ、一介の冒険者として足を踏み入れるという設定の元に、会場を囘り謎を解く。
- 『ヘスティア・ファミリアの借金返済大作戦』
- GAMEシルクハット川崎ダイスおよび神奈川県川崎市周辺を開催地として2019年9月21日より開催中[注 32]。ジャンルはリアル宝探し。川崎のアミューズメント施設を巡る体験型謎解きプログラム[704]。ヒントの閲覧にインターネットに接続できるスマートフォンが必要だった。借金返済にいそしむヘスティア・ファミリアがひょんなことから新たな借金を抱えてしまい、ファミリアが潰れてしまう危機に陥り、プレイヤーは一介の冒険者としてその窮地を乗り切るためにヘスティア・ファミリアの人員ベルとともに借金返済の旅に出るという設定の元に、街歩きして謎を解く。
パチスロ
『パチスロ ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』は2018年に北電子から発売されたボーナスとリプレイタイムで出玉が増える機種であり[705]、テレビアニメを再現したエピソードやヘスティア役の水瀬いのりが歌う書き下ろし楽曲が搭載されている[706]。
脚注
注釈
- ^ 小説投稿サイトの作品ページは削除済。
- ^ 命、リリ、エイナのエピソードは省略。
- ^ ベルの父親はゼウス・ファミリアのサポータであり、母親はヘラ・ファミリアの冒険者アルフィアの妹である[37]。
- ^ a b c ヘファイストスが作製し命名する[44]。ミスリルとヘスティアの髪と神血を材料にして作られ、ヘスティアにより神聖文字が刻まれたことでステイタスが発生しており、ヘスティアの眷属以外が手にするとガラクタとなる[45]。命の探知スキルではヘスティアの眷属として認識される[46]。
- ^ アビリティの限界突破の際には、必ずアイズとの訓練や戦闘が関与している。
- ^ a b アルバートには様々な呼称があり、その中に傭兵王ヴァルトシュテインがある[549]。
- ^ a b c d e f g h 作品世界での長さの単位。C(セルチ)の他にもう少し大きい単位でM(メドル)やK(キルロ)がある。
- ^ a b c 作品世界での通貨の単位。屋台のスナック「ジャガ丸くん」が1個30から40ヴァリス、1食の材料費が50ヴァリス、馬車代が90ヴァリス、酒場の高めの定食が300ヴァリス、最低ランクのポーションが500ヴァリス、ベルの初期装備の短刀が3,600ヴァリス、同じく簡易防具が5,000ヴァリスである[84]。Lv.1の5人パーティの日当が2.5万ヴァリスほどであり[85]、800万ヴァリスあれば良い家が複数買える[86]。
- ^ a b c 始高・煌月(しこう・かづき)。使い手と共に成長するヘスティア・ナイフを参考に、ダンジョン内での前代未聞の鍛錬によりヴェルフが作製した「壊れない魔剣」であり、長剣型で属性は炎。自壊しない代わりに、魔法のように使用者の精神力を消費する[117]。
- ^ 超硬金属製の人形兵[351]、目眩まし用のアイテム[352]、登録した人物の位置を一瞬で把握できる地図[353]、透明状態になるマントや幻覚をみせる花[261]が登場する。
- ^ ルノアは賞金稼ぎのころからデメテルの眷族であり、クロエは暗殺者のころからニョルズの眷族だったが、二人ともそれぞれのファミリアの団員ではなく、ステータスを維持、更新するのみの関係だった[363]。デメテルやニョルズは一人だった彼女たちが新しい仲間のいる居場所を見つけたことを祝福する[364]。
- ^ a b リューに消滅させられた闇派閥に関わる組織は27、天に強制送還された神は4柱にも達する[376]。
- ^ フィンの推測では深層のモンスターであるブラックライノスの亜種である[396]。
- ^ 18階層では討伐隊のリーダーであるLv.5のシャクティを一撃で倒し、討伐隊に参加していたLv.4のアスフィ、アイシャ、リューも容易に戦闘不能にし、クノッソスへ逃げ込んだLv.5のディックスを瞬殺する[398]。また、暴走したウィーネを追って地上に現れた際には、咆哮だけで上級冒険者たちを戦意喪失させ、Lv.6のティオナ、ティオネ、ベートとも互角に戦う[396]。さらに、エアリエルを使ったLv.6のアイズに右腕を切断されるが、アイズの渾身の斬撃をはね返し、エアリエルの防御を破壊する[399]。ただし、オッタルとの出会いでは懐かしさを感じると共に敵わないと悟る[400]。ベルとの戦いの後、ギルドはアステリオスの脅威度をLv.7と認定し、第一級の賞金首に指定する。
- ^ 本当の二つ名は白巫女(マイナデス)[472]。
- ^ 外伝7巻において、クノッソスの内部で分断されたレフィヤーとフィルヴィスはレヴィスに見つかるが見逃される。さらにエインが二人に見つかった振りをし、二人を安全に退路へ導く。この不審な行動がフィンやロキにとって決定的な違和感となり、エインやエニュオの正体が見破られる切っ掛けとなる[508]。
- ^ ふわふわした蜂蜜色の髪で巨乳の女神デメテルが運営し、オラリオ近郊で野菜などを作り、オラリオの食糧供給を担う[533]。オラリオの秩序安寧に対する貢献から派閥の等級はC[534]。
- ^ 茶髪を束ねた長身のたくましい男神ニョルズが運営し、所属する漁師全員は神の恩恵を受けており、ロログ湖に出没するモンスターを退治している[165]。
- ^ ダイダロス・オーブの1つ目は、リューが18階層で闇派閥から偶然に入手し[571]、その後リューからベルに[572]、ベルからフェルズを通じて異端児レットによりアステリオスに渡り[573]、再びアステリオスからレットへ戻された物[574]。2つ目は、イケロス・ファミリアの大男グランを異端児グロスが倒した時に入手した物[575]。3つ目は、イシュタル・ファミリアの副団長タンムズを魅了したフレイヤを介してヘルメスへ渡り[576]、ヘルメスがロキ・ファミリアのクルスへ渡した物[298]。4つ目は、アキがリリルカの変身魔法を利用して闇派閥からダイダロス通りの地下通路で入手し、リヴェリアに渡した物[168]。5つ目は、リヴェリアの妖精部隊がクノッソス内部で入手した物である[168]。
- ^ 作中には狼人(ウェアウルフ)、犬人(シアンスロープ)、猫人(キャットピープル)、猪人(ボアズ)、狐人(ルナール)などが登場する。
- ^ 作中では6種11体の精霊の分身が登場しており、巨蟲に寄生したもの[610]、食人花に寄生したもの[611]、タイタン・アルムに寄生したもの[612]、パワー・ブルに寄生したもの[613]、グラント・トレントに寄生した6体[614]、竜の幼児に寄生してニーズホッグと名付けられものである[513]。
- ^ ニーズホックはかつて地上を恐怖に陥れた邪竜として伝わっており[472]、お伽噺では神様に使わされた古の六人の精霊たちが自身の命と引き替えに発動した大秘術「精霊の六円環」により倒されたとされている[618]。この逸話を元に、エニュオに思考を誘導されてしまったフィンは、7体目の精霊の分身の存在を想定できなかった[513]。
- ^ 東のメインストリートには闘技場[620]、西には「豊饒の女主人」[620]、南には大劇場や大賭博場などの施設がある[621]。南東のメインストリートに沿って歓楽街が栄え[622]、北西のメインストリートは冒険者通りと呼ばれ、ギルドの本部や武具屋などの冒険者関連の店が軒を連ねる[619]。
- ^ 4月23日更新分が最終回で5月14日更新分は特別編。
- ^ 「例のヒモ」[648]、「例のひも」[650]など表記揺れがある。
- ^ ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント、クロックワークス、SBクリエイティブ、ショウゲート、MAGES.、フリュー、ムービック、GENCO
- ^ ワーナー ブラザーズ ジャパン、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、SBクリエイティブ、GENCO、クロックワークス、ムービック、フリュー、グリー、EGG FIRM、J.C.STAFF
- ^ ワーナー ブラザーズ ジャパン、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、SBクリエイティブ、クロックワークス、ムービック、フリュー、グリー、EGG FIRM、J.C.STAFF
- ^ ワーナー ブラザース ジャパン、クロックワークス、SBクリエイティブ、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、MAGES.、フリュー、ムービック、J.C.STAFF、GENCO
- ^ 公開直後から上映されていない地域を中心に問い合わせが寄せられたため、同年3月にセカンド上映として約10スクリーン程度で追加となり、最終的に約80スクリーン規模となった。
- ^ ワーナー ブラザース ジャパン、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、SBクリエイティブ、GENCO、ムービック、クロックワークス、フリュー、グリー、EGG FIRM、J.C.STAFF
- ^ 2020年4月8日から5月27日にかけては2019新型コロナウイルスの影響で開催店舗の臨時休業により休止。
出典
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書誌情報
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外部リンク
- 原作関連
- 漫画関連
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか | 作品紹介 | ヤングガンガン YOUNG GANGAN OFFICIALSITE
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか - 漫画 - ガンガンONLINE | SQUARE ENIX
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア - 連載作品 - ガンガンJOKER -SQUARE ENIX-
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア - 漫画 - ガンガンONLINE | SQUARE ENIX
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeフレイヤ アリィと8人の眷族 | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX
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