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「陸戦型ガンダム」の版間の差分

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漫画『[[ガンダムEXA]]』に登場する機体。
漫画『[[ガンダムEXA]]』に登場する機体。


[[アナハイム・エレクトロニクス]]の技術員が大破した2号機と3号機を回収し、戦後に技術研究のために修復した。陸戦型ガンダムのパーツが入手できなかったため、頭部が1号機と同じジム系統のものに変えられている。EXAMシステムは不完全なものしか搭載されていないが、システムの元になった[[ニュータイプ]]少女マリオン・ウェルチが搭乗することでEXAMシステム発動時とほぼ同様の性能を発揮し、関節部分が発光し、頭部、脚部、バックパックのパーツが展開する。
[[アナハイム・エレクトロニクス]]の技術員が大破した2号機と3号機を回収し、戦後に技術研究のために修復した。陸戦型ガンダムのパーツが入手できなかったため、頭部が1号機と同じジム系統のものに変えられている。EXAMシステムは不完全なものしか搭載されていないが、システムの元になった[[ニュータイプ]]少女マリオン・ウェルチが搭乗することでEXAMシステム発動時とほぼ同様の性能を発揮し、関節部分が発光し、頭部、脚部、バックパックのパーツが展開する。


なお、EXAで描かれたのは世界外部からの干渉によってブルーディスティニー1号機とEZ8の接触(上記の『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』と同様の展開)が発生した、本来とは異なる歪められた世界である。
なお、EXAで描かれたのは世界外部からの干渉によってブルーディスティニー1号機とEZ8の接触(上記の『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』と同様の展開)が発生した、本来とは異なる歪められた世界である。

2020年11月7日 (土) 11:25時点における版

陸戦型ガンダム(りくせんがたガンダム、Gundam Ground Type)は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ」のひとつ。初出は、1996年に発表されたOVA機動戦士ガンダム 第08MS小隊』。

機動戦士ガンダム』に登場する地球連邦軍の試作機「RX-78 ガンダム」の規格落ち部品を基に少数生産された機体で、用途を陸戦に限定することでRX-78とほぼ同等の性能を得ているという設定である。ほかのガンダムタイプにはあまり見られない「量産型」としての設定も特徴で、初期は「量産型ガンダム」と呼ばれていた(詳細は後述)。『第08MS小隊』劇中では、主人公シロー・アマダ率いる第08小隊所属の3機が登場し、のちにシロー機は現地改修型である「ガンダムEz8」へと改造される。のちの漫画やゲームなどのメディアミックス作品にも、主要人物の乗機として描かれている。

メカニックデザインは大河原邦男

本項目では、ブルーディスティニーシリーズなどの派生機の概要も記述する。

機体解説

諸元
陸戦型ガンダム
Gundam Ground Type
型式番号 RX-79[G] (RX-79(G))
頭頂高 18.0m
本体重量 52.8t
全備重量 73.0t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金[1][2][3]
出力 1,350kW
推力 52,000kg
センサー
有効半径
5,900m
武装 ビーム・サーベル×2
胸部バルカン砲
マルチランチャー
ビーム・ライフル
100mmマシンガン
180mmキャノン
ショート・シールド
バズーカ
ミサイルランチャー
ネットガン
ガンダム・ハンマー 他
搭乗者 シロー・アマダ
カレン・ジョシュワ
テリー・サンダースJr.
ミケル・ニノリッチ

一年戦争時、地球連邦軍はV作戦を発動し、その試作機であるRX-78をロールアウトした。当初はこの試作機の完成後、その運用データをベースとした量産機を生産する予定であったが、地球におけるジオン軍の占領地域拡大を踏まえ、早期の有効戦力を欲した事から試験的な量産機の開発もスタートする事となった[4]。一方で、試作機であるRX-78-2 ガンダムに代表されるRX-78は生産性を度外視した非常に高性能な機体であったため、その性能を発揮するための各パーツの品質管理は厳しいものとなり、要求スペックに満たない規格落ち部品・使われなかった不採用部品が大量に発生することとなった[4]。これを受けて、RX-78のパーツの追試を考慮し、転用したMS全般の量産試験を兼ねた機体としてRX-79の開発はスタートする[4]

これらの理由から、RX-79は連邦軍における量産MS計画初期の機体として扱われる[5]。開発は陸軍省の主導でおこなわれ[6]、宇宙戦闘用の装備はすべて取り外し、完全な陸戦用の機体として再設計された[7]。戦時急造された本機だが、内蔵されたデバイスの多くは新規設計となっており[8]陸戦型ジムと共通規格である[5]。同機とは80%の部品規格が同一となる[9]。同時にジェネレーター[4]や通信機器等はRX-78からの型落ち品を流用[8]。また、MSを地上で運用する必要から、砂埃の入りにくい構造が取り入れられ、少人数でもメンテナンスが行える構造をとっている[10]

陸戦型ガンダムは高性能な機体であったものの、そのコスト高から物量による戦術を優先する連邦軍の意向により、生産数は20機ほどにとどまった[4][注 1]。そのため補修用部品はパーツそのものの希少性から不足しており、機体を修復する際は十分なパーツが入手できない事態も発生した[12]。正規品での補修ができない状況も多数見受けられたが、性能は劣るものの構造が共通している陸戦型ジムの補修パーツや、基地内で保有するパーツ(ジオン軍から鹵獲したMSのパーツを含む)等を流用して修理されることも多く、多くの現地改修型を生み出す要因ともなった[13]。後述のEz8ジムヘッドもその1つである。

構造と性能

本機はコスト削減による構造の簡素化のため、コア・ブロック・システムは省略されている[14]。量産化のため、メインジェネレーターのスペックは変更[8][注 2]。装甲材はRX-78から引き継ぎ、重力下での戦闘力ならば、RX-78に匹敵するスペックを誇る[5][注 3][注 4][注 5]

ただし、規格落ちした余剰パーツにより生産が行われた点を考慮し、機体性能にばらつきを出さないよう、リミッターを設置することにより均一化が図られた[4]。このリミッターは任意に解除する(MAXモードへ移行する)ことが可能であるが、機体にかかる負荷の大きさから使用できる時間は限定される[3]。実戦投入については20機が、地球連邦軍地上軍(陸軍。E.F.G.F.)のもと[15]、主に極東方面軍の東南アジアに展開するコジマ大隊に配備された[1]

コクピットハッチは上面に配置され、胸部にはパイロットの搭乗用に昇降リフトを設置している[16]原型機から空間機動用の装備は取り外されているものの、これらの陸上および実戦部隊向けの装備や改修を施した結果、純粋な試験機であるRX-78タイプに比べ、10t近く重量は増加している。[要出典]

武装・装備

陸戦型ガンダムは、連邦軍のMS運用経験がわずかな段階で戦線に投入された[注 6]連邦軍にとってMSの本格運用は試行錯誤の連続であり、陸戦型ガンダムにも状況にあわせて数種類の武器が用意された。[要出典]

ビーム・ライフル
型式番号:BLASH XBR-M-79E[17][18] / P.B.R-0079/A12 S-000011[10]、同S-0000204[19]
RX-78の余剰パーツが用いられていることもあり、本機もビーム・ライフルの使用が可能であるが[6]、RX-78のビーム・ライフルとは形状が異なる。当時のビーム・ライフルはまだ量産体制が整っていないことから配備が遅れ、また少数の生産で終わっている[6]。劇中では第6話「熱砂戦線」から第08小隊に配備されている。陸戦型ガンダムの他に、陸戦型ジムにも配備されている。望遠モードならば10km離れた場所からの狙撃も可能であるが、精度は極めて低く、命中には経験と高度な技能を必要とする[20]シロー・アマダ少尉機のビームライフルは第6話でアプサラスIIが発射したビームに切断され、爆発。第9話で補充されるが、小隊の弾薬の消耗を均一化させるため[21]、シロー機 (Ez8) は10話で再び100mmマシンガンを装備している。
本格的量産に向けた改装型や、同系統の試作型も存在する。
100mmマシンガン
型式番号:YHI YF-MG100[17][18] / NF GMG-Type.37/100mm[10]
連邦MSの標準的な兵装[10]。ヤシマ重工により可搬型兵器構想に基づき開発された実体弾兵器で、MS自体に分解を行わせてコンテナに搭載し運搬することが可能[17]。劇中序盤から終盤まで陸戦型ガンダムの主武装として活躍した。標準的なボックス型マガジンの総弾数は48発で[17]、予備マガジンは腰部に装着することができる。小型で取り回しが良い上に陸戦型ザクIIの胴体を貫通する威力があった[22]。非常に信頼性が高いとされる一方、給弾までの複雑な機構が結果的に信頼性の低下を招いたと記載した資料もある[17]
劇中で陸戦型ガンダムは100mmマシンガンで多数のザクIIを撃破している。航空機にも有効であり、カレン・ジョシュワ機は第3話で戦闘ヘリを、第4話でドップを100mmマシンガンで撃墜した。同話ではシロー機も本銃でノリス・パッカード大佐操縦のドップに損傷を負わせている。
ジムや陸戦型ジムも装備しており[18]、映像作品の他にも『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』でのブルーディスティニー1号機や、『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』でのホワイト・ディンゴ隊に配備されるジムガンキャノン量産型ジム・スナイパーIIが装備している。
180mmキャノン
型式番号:YHI FH-X180[18] / NFHI GMCa-type.09/180mm[10]
180mmキャノンは長距離支援用であり、僚機との連携により後方から射撃を行う。この武装は非常に大きいため移動時にはマガジンを含め4つのユニットに分解し携行することが可能であった。対MS用成形炸裂弾、徹甲弾、ナパーム弾を任務に応じて使用可能[10]。第4話でサンダース機がアプサラスに2発を命中させたが、アプサラスは無傷だった。第10話「震える山」でもサンダース機が装備しているが、グフカスタムの砲撃で失われた。
バルカン砲
本機はガンダムが頭部に装備していたバルカン砲を左胸部に移し、その下部にはマルチランチャーを装備する。容積に余裕のある胴体部にバルカン砲を装備することで装弾数の大幅な増加を可能としたが、上下左右に旋回できる頭部から胴体部に移しているため照準がつけづらくなり、移動目標への追従性も低下している[23]。コックピット真横に火器を装備することによる、搭乗員の保護という点においても問題を残していた。第2話で、シロー機が水中にいたノリス・パッカード操縦の陸戦型ザクIIに発砲、中破させた。第6話ではシロー機が至近距離からアプサラスに発砲し制御不能にするほどの損害を与えた。マルチランチャーには、発射後の弾頭からネットを展開し敵機を絡め身動きを封じるネットガンや、閃光弾が装填されている[24]
ビーム・サーベル
型式番号:X.B.Sa-G-03[10]
陸戦型ガンダムは脚部(ふくらはぎにあたる部分)の内蔵型サーベルラックにビーム・サーベルを装備する。RX-78と同じ連邦軍標準タイプのビームサーベルであり、外観に細かな差異がある他は基本的に同じ物である。サーベルラックは脚部装甲に内蔵される形へ変更されたが、これは地上用故に姿勢制御スラスターや燃料タンクが省略されスペースが空いたことと、防塵対策を兼ねた措置である[25]
ロケットランチャー[注 7]
型式番号:YHI ERRL-TYPE.Doc-04/380mm[18] / NFHI RPHB-type.Doc-04/380mm[19]
陸戦型ジムとの共通武装。装弾数は7発[9]。密林での取り回しも考慮され、砲身が短いものとなっている。『第08MS小隊』劇中では第3話でサンダース機が装備し、マサドが操縦する戦闘ヘリを撃墜した。
ミサイルランチャー
型式番号:YHI 6ML-79MM[18]
陸戦型ジムとの共通武装。ヤシマ重工製[18]。装弾数6発の追尾性能の高い装備で、カレン機が第3話などで装備した。ミサイルランチャーは陸戦強襲型ガンタンクにも2発分装備されている。
ロングレンジビームライフル
型式番号:BLASH XBR-X-79YK[18]
ブラッシュ社製[18]。主に陸戦型ジムのために配備された装備だが、陸戦型ガンダムでも使用可能[26]
シールド
型式番号RGM・S-Sh-WF/S-00109[10]
「シールドS」とも呼ばれる[27]。ガンダムやジムのものに比べ、取り回しを考慮して小型になっている。ガンダムのようにシールドを背中にマウントすることも可能[28]。兄弟機ともいえる陸戦型ジムでも採用された。シールド先端は攻撃にも使用できる他、塹壕を掘ることもできた。物語終盤には増加装甲が施された改良型シールドが新たに配備される。第3話では戦闘ヘリが発射したミサイルの直撃に、第9話ではマゼラアタックの175mm砲の直撃に耐えた。一方で、ガウ攻撃空母の対空機銃でカレン機のシールドが粉砕されている。
ゲーム媒体などでは、OPの1シーンの再現としてよくシールドを地面に刺しその上に180mmキャノンを乗せて撃っている[注 8]。模型ではOPラストの片膝立ちでキャノンを撃っているシーンにシールドを追加したポーズや[注 9]、離れた位置にあるシールドとキャノンを固定させる棒状パーツを使用することで再現している。
尚このタイプのシールドは『機動戦士ガンダムUC』OVA版のepisode 4のトリントン基地攻防戦においてジムIIが使用しているのが確認できる。
改良型シールド
型式番号:RGM・S-Sh-WF/S-00116・Ap-A[19]
従来型のシールドにアップリケ・アーマー[29][26](リアクティブ・アーマーとする説もあり)を施したもの[29]
ネットガン
弾頭を発射した後にネットを展開する装備。敵機の捕獲等に用いられる[3]
ガンダムハンマー
第2話冒頭や11話でアプサラスIIIの攻撃を受けるガンダムハンマーを装備した本機の姿も確認できる。
ウェポンラック[3]
本機の背部にはウェポンコンテナやパラシュートパックといった様々な装備を取り付けるウェポンラックが存在する。尚、ラックには折り畳み式のサーチライトを備える[3]。フォークリフト[11]部分は展開・収納や高低の調節が可能[注 10]
ウェポンコンテナ[3]
ウェポンラックに装着可能な予備兵装用のコンテナ。材質はルナ・チタニウムを採用している[14]。コンテナ内部には前述のユニット化した180mmキャノンやロケットランチャー、ミサイルランチャーなどの大型火器を作戦に応じて分解し収納、携行が可能。地上戦では補給線が延び切ることも多く、MS単独で運用する際に役立った。
Bコンテナ
コミックス版オリジナル装備。前述の100mmマシンガンのマガジンの自動給弾装置がついており、小隊単位での戦闘の火力支援となる。モビルスーツのアームを動かさずともコンテナに内蔵されたアームにより自動で給弾されるので、給弾のタイムロスを減らすことができた。
パラシュートパック
陸戦型ガンダム専用に開発された空挺用パック[29]。ウェポンラックには下部にスペーサーを噛ませて取り付ける[26]。上段のパラシュート収納部と下段のロケット部の二段構成となっており、ロケット部の中央はコンテナとなる[26]。パラシュートの展開・降下時にはパックごと分離し、MS本体の肩部に備えたスリングバーを介してベルトで懸架される[注 11]
ニー・アーマー[30]
打撃による格闘戦と、しゃがんだ際の地面への設置性を考慮してスパイクが装備された[25][注 12]。尚、陸戦型ジムにも機構を簡略化した物が装備されている。
頭部装備
本機では頭部からバルカン砲が撤去されたため、頭部左側には索敵用のシュノーケル・カメラが取り付けられた[3]。また、交換装備として頭部右側用の「遠距離通信用パック」や、頭部左側用の「増加バルカンポッド」も存在する[9][注 13]
その他装備
また、アーケードゲーム『機動戦士ガンダム 戦場の絆』ではブルパップマシンガンを使用することができる。胸部マルチランチャーは原作には見られない性能の武装となっている。
HGUC『陸戦型ガンダム 地上戦セット』パッケージCGではジムヘッドが陸戦用ジムのレール・キャノンの色違いを装備している。

劇中での活躍

『第08MS小隊』冒頭で密林の中に本機の頭部が転がっており、すでに戦闘に参加して重大な損傷を負った機体があることがわかる。第2話では、第08小隊の他にガンダムハンマー(フレイル型のモーニングスター)を装備した第06小隊の機体も登場。これより本格的に戦闘シーンが増え、陸戦型ザクIIを多数撃破したほか、トーチカ陣地などを攻略した。第6話のみサンダース軍曹の機体にミケル・ニノリッチ伍長が搭乗し、アプサラス捕獲作戦に参加した。作戦にあたって小隊全機に貴重なビームライフルが支給されたが、アプサラスへの攻撃は事前に察知され、回避されてしまった。作戦の失敗後、射撃を担当したミケル機を助けるため、アプサラスに取り付いたシロー機がバルカン砲を至近距離から発砲し、相打ちの形で中破している。それ以後はビームライフルが本機の標準装備となり、第8話では10km離れた場所から敵MSへの長距離狙撃を成功させた。

物語終盤、本機はジオン軍の猛烈な抵抗により苦戦する光景が増えた。中破したシロー機はEz8に改修し、カレン機はアッガイの奇襲で頭部を破壊されたために陸戦型ジムの頭部に交換し、サンダース機もマゼラアタックの175mm砲で脚部を損傷している。なお、唯一決定的な損傷がなかったサンダース機は、ブレードアンテナがグレーの塗装に変更されている[注 14]。第10話のジオン軍ラサ秘密基地攻略戦では、カレン機がドムに追い詰められ、護衛目標の量産型ガンタンクに逆に助けられた。その直後の戦闘では、08小隊全体がノリス大佐搭乗のグフカスタムに翻弄されてしまい、どうにか同機を撃破したものの、相討ちの形で量産型ガンタンク3機をすべて撃破された。

愛称の変遷

呼称は「陸戦型ガンダム」[31]のほか、「ガンダム(地上用装備)」[31]、「RX-79 ガンダム」[1]、「先行量産型ガンダム(地上用装備)」[32]等といった表記ゆれが見られる。

砂漠仕様

砂漠地帯での戦闘も十分考えられたため、胸部エアインテーク用防塵フィルター等のオプションパーツが用意され、関節部やマニピュレーターに防護カバーを装着させ防塵化された仕様も存在する[33]。各種オプション装着のため、機体各部に取り付けアタッチメント及び、取り付け作業用の足場なども装備されている。

この機体名は「機動戦士ガンダム 第08MS小隊 オフィシャルアーカイブス」によるものだが[3]、資料によっては「先行量産型ガンダム(砂漠戦装備)」とも呼称される[33]

ジムヘッド

アッガイとの戦闘で頭部を失ったカレン機が、陸戦型ジムの物で補修した姿。友軍からはジム頭と呼ばれていた。

この機体名は「1/35 UCハードグラフ 陸戦型ガンダム 地上戦セット」に準ずるものであるが、カードダス「モビルパワーズ」のカードにおいては「陸戦用量産型試作ガンダム(ジム頭)」の呼称が用いられている。

テストカラー

フィルムコミック『NEO COMIC 機動戦士ガンダム第08MS小隊 1 二人だけの戦争』掲載。ボディが赤色となっており、カラーリングはジムに準じている[14]

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ガンダムEz8

諸元
ガンダムEz8(イージーエイト/イーズィーエイト)
Gundam Ez8
型式番号 RX-79[G]Ez-8 (RX-79(G)Ez-8)
頭頂高 18.0m
本体重量 51.5t
全備重量 71.7t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金[34]
超硬スチール合金(ザクIIの部品を流用) 他
出力 1,380kW
推力 52,000kg
センサー
有効半径
5,900m
武装 ビーム・サーベル×2
35mm頭部バルカン砲×2
12.7mm対歩兵用旋回式バルカン
ビーム・ライフル
100mmマシンガン
180mmキャノン
シールド 他
搭乗者 シロー・アマダ

アプサラスIIとの戦闘により中破した極東方面軍コジマ大隊第08MS小隊長シロー・アマダ少尉の機体を大規模改修したもの。陸戦型ガンダム自体が品質検査に適合しなかった余剰パーツで建造された機体であったため、戦線での補修用パーツの供給は十分でなく、改修には陸戦型ジムのパーツや現地調達の各種ジャンクパーツなどが利用された[19]。本機はそのような現地改修機の一つである[29]。その際は破損部の補修だけでなく、戦闘データやシロー・アマダ少尉の意向も反映し、より地上戦に適した改装が行われている[29]

機体の改修作業は2週間ほどで完了した[35]。頭部V型アンテナは密林において破損し易かったことから、ロッドアンテナに変更[13][29]。この部位も他の兵器の流用となる[19]。陸戦型ガンダム同様に肩部アーマーにはスリングバー[19]を設けている。ここにパラシュートパック用のベルトを取り付け可能[注 11]なだけでなく、展開式に改造されたため、僚機を肩車する事も可能としている[注 15]。また、ランドセルは外観こそノーマルと変わらないものの、推力が強化されている[29]。改修により材質のグレードが低下している箇所もあるが、装甲形状の単純化により軽量化と対弾性、整備性の向上が図られている[29]

武装
固定武装として、脚部にビームサーベルを装備している点には変更はないが、それ以外の武装の変更が行われている。携行武装は陸戦型ガンダムの改修機ということもあり、同機の兵装はすべて使用可能であった。
35mm頭部バルカン砲
Ez-8では陸戦型ガンダムが装備していたシュノーケルユニット等がオミットされた事から、新たに装備された[19]。頭部側面には排莢口を設ける[26]
12.7mm対歩兵用旋回式バルカン
陸戦型ガンダムにおける胸部バルカンやマルチランチャーは対人用として威力が過剰であった事から装備された[19]。陸戦型ガンダムの胸部に装備された火器と比べ射角が広く[19]、併設されたセンサーによって照準を行う[29]。対歩兵用の装備であるが、シロー・アマダが対人兵器による無差別殺傷を嫌っているため威嚇用として設置されている[29]
尚、同装備が搭載される胸部装甲板には撃破したザクIIのシールド2枚を利用し、繋ぎ合わせたものを使用している[36]。その装甲板は開閉式となり、整備性を高めている[26]
ニースパイク
膝部分のパーツで、可動式となっており、射撃時の接地などに使用される[29]
劇中での活躍
シローの乗機としてジオン公国軍秘密基地攻略作戦に参加し、グフカスタムアプサラスIIIを撃破するが機体は大破、シローも行方不明となっている。
名称の由来
Ez8は「Extra-Zero-8」(08小隊特別機)の略である[29]。機体名の由来は第二次世界大戦期のアメリカ戦車・M4シャーマンの後期生産型であるM4A3E8、通称イージーエイト。また敵の器材を材料にした増加装甲を使うアイディアはT26E4スーパー・パーシングからであることを、デザイナーが雑誌『B-CLUB』のコラムで語っている。
備考
デザイナーは山根公利。また、本機のパイロットであるシローを演じた声優檜山修之は、一番好きなMSにEz8を挙げている。

ガンダムEz8(コア・ブースター装備)

小説版『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場する、Ez8の下半身をコア・ブースターに変更して飛行可能にした機体。アプサラスからアイナ・サハリンを救出するために現場で応急改造され、シローによって片道使用された。武装は盾とマシンガンを装備しているが、空中での回避能力はないに等しい。飛べるかどうかさえわからない機体である上、コア・ブースター自体もどこから調達してきたのかは不明(撃墜機を回収したらしい)。

ガンダムEz8改

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場する機体。同作品でのEz8は、シロー機とは別の不調な陸戦型ガンダムをニナ・パープルトンが改修し、アルフ・カムラの提案でシローの搭乗機となった経緯を持つ。そのEz8を戦場が宇宙に移る際、宇宙用に再び改修を施したものである。なお武装の180mmキャノンが200mmキャノンに変更されている。

続編のゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート2』では設定が変更されており、一年戦争時からシローが乗っていた機体を、グリプス戦役期の技術を導入して改修し性能の底上げを図ったものとなっている。外観こそ変わらないものの、内部メカが時代相応のものに変更されたため、性能は当時のMSにも後れは取っていない。宇宙戦用の機体であるが、『ギャザービート2』以降は汎用機になっている。

ガンダムEz8 ハイモビリティカスタム

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場するEz8改の改造プラン機の1つで、一年戦争後半にシロー・アマダが宇宙に上がった場合を仮定したif設定の機体[37](型式番号:RX-79Ez-8/HMC)。

ジャンクパーツの中から組み上げた「ベクタードスラスター」と呼ばれる高機動モジュールを装備した機動力重視の機体である。元々陸戦型の機体だったEz8を高機動宙間戦闘に対応させるべく大幅な改修が行われており、装甲と火力を犠牲に高い機動力を実現した。特に脚部装甲は大幅に削除されており、重力下での運用はまったく考慮されていない。武装はビームスプレーガンIIとビームサーベルのみに限定される。

メカデザインは片桐圭一郎[37]

ガンダムEz8 ヘビーアームドカスタム

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場するEz8改の改造プラン機の1つで、一年戦争後半にシロー・アマダが宇宙に上がった場合を仮定したif設定の機体[38](型式番号:RX-79Ez-8/HAC)。

サラミス級宇宙巡洋艦の主砲を転用した大口径ビーム砲「サラミス砲」を2門装備する火力重視の機体である。バックパックの兵装コンテナはサラミス砲へエネルギーを供給するコンデンサーなどの機器を内蔵したモジュールへと改造されているほか、脚部にはボールのマニピュレーターが移植されている。これにより砲身のぶれを抑え、高い精度で砲撃を行うことができるようになっている。当機は宇宙戦用であるが、ゲーム『SDガンダム GGENERATION ADVANCE』から汎用機に変更されている。サラミス砲以外の武装は100mmマシンガンとビーム・サーベル。

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ブルーディスティニー

諸元
ブルーディスティニー
Blue Destiny
型式番号 RGM-79BD-0(0号機)
RX-79BD-1(1号機)
RX-79BD-2(2号機)
RX-79BD-2Ω(2号機Ω)
RX-80EXAM-2(2号機,ザ・ブルー版)
RX-79BD-3(3号機)
RX-79BD-3Re(3号機改 ジムヘッド)
RX-80EXAM-3(3号機,ザ・ブルー版)
全高 18.5m
本体重量 52.8t
全備重量 73.0t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
出力 不明
推力 不明
センサー
有効半径
不明
武装 ビーム・サーベル×2
頭部バルカン砲×2
胸部バルカン砲×2
腹部有線ミサイルランチャー×2
100mmマシンガン
シールド
ビームライフル
搭乗者 ユウ・カジマ(1号機、3号機)
ニムバス・シュターゼン(2号機)
マリオン・ウェルチ(3号機改 ジムヘッド)
スーチー・オコンネル(Ω)
クレア・キルマー(0号機、1号機)

ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』に登場する機体。

地球連邦軍に亡命した元フラナガン機関所属の研究者、クルスト・モーゼスが開発を主導した機体[39]

機体にはクルスト・モーゼスが亡命の折に持ち寄った「EXAMシステム」が搭載されている[39]。機体色はクルスト個人の趣味により青く塗装されているとされる[40][注 16]

陸戦型ガンダムをベースに大幅な改修が加えられている。ジェネレーター出力の強化に加え、各関節部にマグネット・コーティングを試験的に施し運動性を向上。火力面においても、陸戦型ガンダムの標準装備である胸部機関砲を1門から2門に増備し、腹部両脇には有線式ミサイルを追加装備するなど原型機を大きく上回っている[39]。尚、陸戦型ガンダムをベースとしたために基本仕様は地上用の機体となるが、バックパックの換装によって宇宙戦も可能としている[39]

漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』では設定が大幅に変わっていて、2号機と3号機はオーガスタ方面から融通した「最新のガンダム」をベースに制作されており、型式番号もオリジナルのRX-79BDではなく、RX-80EXAMに変更されている。

武装
ビーム・サーベル
連邦軍MSの一般的な兵装。原型機である陸戦型ガンダムと同様、脚部に格納される[39]。但し漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』では、2号機と3号機は装備位置が脚部から背部へと変更されている。
頭部バルカン砲
資料によって1~3号機に搭載されているもの[40]と、2号機、3号機のみに搭載が確認されるもの[39][41][42]が存在する。
胸部バルカン砲
胸部に装備。60ミリ口径の弾丸を発射する[39]
腹部有線ミサイルランチャー
胸部に装備。有線式のミサイルで、ミノフスキー粒子の散布下においても近距離ならば確実に敵機を破壊可能[39]
100mmマシンガン
連邦軍MSの普及装備[39]
シールド
2号機においてはジム・コマンド系のものと同型のシールドを採用する[43]。3号機においてはプロトタイプ機用のシールドをベースに、エッジ部分を改良したモデルが用意されている[42]
2連ビーム砲
3号機が装備する。ジム・ドミナンス用のものの流用[44]
ビームライフル
陸戦型ガンダムに採用されたものの改良型で、本格量産に向けたデバイス等を有する[42][注 17]

ブルーディスティニー1号機

当初は、陸戦型ジムをベースにEXAMシステムを組み込んだ専用の頭部ユニットを搭載した試験機として開発されたが、陸戦型ジムベースの機体ではシステムの要求する動きに耐えられず目標値に達することができなかったため[40][注 18]、RX-79陸戦型ガンダムをベースに新規開発した機体に移植された[40]。本体は陸戦型ガンダムだが、頭部の見た目からか「青いジム」と解説されている[45]

当初の試験では暴走を繰り返し、そのあまりの過負荷に耐えきれず搭乗したパイロットを何度も死に至らしめている。ある夜間試験では、近くの戦場に誘われるように起動したEXAMシステムに操られるように搭乗パイロットごと暴走した機体が、作戦終了後の友軍部隊を襲撃して壊滅に追い込んだ。その際に居合わせた「モルモット隊」ととも交戦したが、逆に損傷を負わされ、パイロットが死亡している(媒体によっては死亡しないのもある)。EXAMシステムの暴走により性能の限界まで酷使した機体はオーバーヒートを引き起こしたが、リモート機能により撤退している[46]

その後、機体を回収したアルフ・カムラ技術士官はEXAMシステムにリミッターをかけ、これにより1号機のEXAMシステムは通常50%しか機能しなくなる[47]。そのうえでブルーを損傷させた実験部隊である「モルモット隊」に興味を持ち、その部隊のエースであるユウ・カジマの乗機となった。

機体そのものが「蒼い死神」の異名を持っている[39]

EXAMシステムを起動した本機はリミッター付きであるものの、ジオン公国軍制圧下のキャリフォルニア・ベース付近に存在したジオンのミサイル基地を単機にて数分で壊滅させるという活躍を見せ、友軍部隊に対するミサイル攻撃を阻止した後はキャリフォルニア・ベース攻略作戦に援軍として参加し、ジオンのニムバス・シュターゼン大尉の駆るイフリート改と交戦して退けるも、破損して行動不能と見えたイフリート改の腕部グレネードランチャーから放たれた一弾により、EXAMシステムを積んだ頭部を破壊される[48](『サイドストーリーズ』版では、ニムバスの部下の特攻によって破壊される)。小説版では、イフリート改を乗り捨てたニムバスに奪取されたブルー2号機のビームサーベルで頭部を貫かれた。その後の行方は不明。

ガンダムエースで再コミカライズされた「ザ・ブルー・ディスティニー[49]」では、頭部右側にシステムのモニタリングのためのアンテナ一体型ユニットが付加されたほか、EXAM発動時には赤い発光だけでなくバックパックや脚部スラスター・肩アーマーが展開し、頭部バイザーが下がるというギミックが追加されている[50]

また、「モルモット隊」との交戦時には、EXAMの量産試作型システム「オルタ」が搭載されていて、テストパイロットの女性、クレア・キルマーが搭乗していて、後に「オルタ」はオーガスタで「HADES」開発の基となり、RX-80PRペイルライダーに搭載された事になっている。

備考
模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』では、バックパックと脚部バーニアを換装した宇宙戦仕様の設定画が起こされた。色指定もゲームの設定画とは若干異なる。劇中のガンプラはビームライフルを使用している。

ブルーディスティニー1号機(ステルス)

『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』のリメイク漫画版『ザ・ブルー・ディスティニー』に登場する機体。型式番号はRX-79BD-1ST。

鹵獲したイフリート・ナハトから得たステルス技術を応用した1号機の特殊仕様。周囲の景色に合わせて色を変える特殊塗装が施され、頭部にはセンサージャマーを追加。排熱を抑える胸部の追加装甲や消音機能を備えた特殊素材に加え、携行している100mmマシンガンもサプレッサーや新型センサーを備えている。

ブルーディスティニー1号機(フルアームド)

『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』のリメイク漫画版『ザ・ブルー・ディスティニー』に登場する機体。型式番号はRX-79BD-1FA。

1号機の重装仕様。胸部を始め各部には換装型の追加装甲を装着、肩部にはガンキャノンIIのビームキャノンと多目的精密照準システム、肩部の側面には陸戦型ジムなどが使うミサイルランチャーを搭載、携行武器として両腕にジム・ドミナンスの二連装ビームキャノンを装備している。 ただし、装備の重装化のためEXAMシステムを活かせないことがネックとなっている。

ブルーディスティニー2号機

1号機と異なり当初から陸戦型ガンダムをベースに製造されたため、頭部はガンダムタイプとなっている[40]。基本仕様は1号機と同一であるため、性能差はほぼ存在しないとされるが、宇宙戦を想定しているためバックパック等が変更されている[40][注 19]。また、ビームライフルを運用可能な特徴を有する[41]。2号機のEXAMシステムにはリミッターが設定されておらず、パイロットへの負担、暴走の危険性が非常に高い[51]

作中の活躍
ジオン軍特殊部隊によって強奪され、ニムバスの乗機となる。元々は全身が蒼い塗装だったが、イフリート改と同様、ニムバスのパーソナルマーキングとして両肩が赤く塗装された。その後、サイド5宙域でユウのブルーディスティニー3号機と交戦。死闘の果てに相討ちとなり、爆発寸前に3号機を大破させる。直後に本機も爆散し、パイロットのニムバスと運命を共にした。
漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』では設定が大幅に変わっている。オーガスタ方面から融通した「最新のガンダム」として、クルストが慣れ親しんだジオン系の技術を応用したオールラウンダーとして開発されており、暴走のトリガーとなるサイコミュの受信機能を縮小した『EXAMの内なる力を引き出す機体』とされた。

ブルーディスティニー2号機(ザ・ブルー・ディスティニー版)

KADOKAWAの雑誌「ガンダムエース」にて掲載されている漫画「機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー」にて登場、デザイナーのNAOKIによりリデザインされコミカライズでの設定変更によって旧作であるゲームシリーズの「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」での「陸戦型ガンダム」をベースとした機体から、ペイルライダーシリーズの原型機であるRX-80をベース、ジオン系の技術で開発された機体へと設定が変更されている。

ブルーディスティニー2号機Ω

漫画『機動戦士ガンダム カタナ』に登場する機体。機体色は灰色[52]

シン・フェデラルが、精神感応AIシステム「妖刀」を開発するためにEXAMシステムの解析を目的としてブルーディスティニー2号機をベースに開発した機体だったが、肝心のEXAMシステムのデータが殆どなかったため[注 20]に、一部が独自の理論となった「NEO EXAMシステム」を開発して搭載している。

サイド7にあるシン・フェデラル所有のサブコロニー内に保管されていたが、同施設内でのドルメル・ドゥーエに移植された精神感応AI「妖刀」の起動テスト中に共鳴し、波動に巻き込まれたジオン軍残党のスーチー・オコンネルを乗せて暴走する。

ブルーディスティニー3号機

本来は2号機のパーツ取り用の予備機だったが、強奪された2号機の追撃任務を受け急遽実戦投入された[40][注 21]。2号機と基本仕様は同一であることから性能差はないが、宇宙用の機能が施されている。また、クルスト博士の手に渡る前に実戦投入されたことから、機体色は白基調のままとなった[40]。EXAMシステムには1号機と同様の時限リミッターが設定されており、システムは通常50%しか機能していない[47]

作中の活躍
損傷した1号機に代わり、ユウ・カジマの乗機となる。地球上での数回の任務の後、ジオン公国軍のEXAMシステム実験施設コロニー調査任務に投入され、直後に発生したコロニー外部宇宙空間での戦闘で、ジオン軍に奪取されていた2号機と交戦、死闘の末に相討ちとなり大破した(この時の相討ちの仕方には諸説あり、自爆寸前の2号機に組み付かれ大破、爆発寸前の2号機に頭部へバルカンを撃ち込まれ頭部、続いて稼動限界のためか全身も大破、など)。
これによってジオン軍のイフリート改を含むEXAM搭載機はすべて失われ、EXAM計画は闇に葬られた。
漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』では2号機と同様に最新型のガンダムをベースとして同時並行で開発された機体となっており、連邦の最新技術を結集した超高機動型とされている。機体カラーは本来セイバーフィッシュ乗りであったユウに合わせて、ベース機の陸戦型ガンダムを思わせる配色に変更されている。なお、このカラーリングには連邦軍から開発予算を捻出するための宣伝としての意味合いも強く、クルスト博士も「開発資金のため」と受け入れている。

ブルーディスティニー3号機改

ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』に登場する3号機の改修機。登場させるにはイベントを発生させなければ良いのだが、その場合マリオン・ウェルチを仲間にすることができなくなるため、プレイヤーの好みに左右される機体である。

ブルーディスティニー3号機改(ジムヘッド)

漫画『ガンダムEXA』に登場する機体。

アナハイム・エレクトロニクスの技術員が大破した2号機と3号機を回収し、戦後に技術研究のために修復した。陸戦型ガンダムのパーツが入手できなかったため、頭部が1号機と同じジム系統のものに変えられている。EXAMシステムは不完全なものしか搭載されていないが、システムの元になったニュータイプ少女マリオン・ウェルチが搭乗することでEXAMシステム発動時とほぼ同様の性能を発揮し、関節部分が発光し、頭部、脚部、バックパックのパーツが展開する。

なお、EXAで描かれたのは世界外部からの干渉によってブルーディスティニー1号機とEZ8の接触(上記の『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』と同様の展開)が発生した、本来とは異なる歪められた世界である。

ブルーディスティニー3号機(ザ・ブルー・ディスティニー版)

ブルーディスティニー2号機と同じく漫画「機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー」に合わせてリデザインされたブルーディスティニー3号機で同じくRX-80がベースとなっている。コミカライズでの設定変更にあたりゲームでの2号機の予備機という設定から2号機と異なる調整がされた機体に設定が変更され、オールラウンダーな2号機に対して高機動戦闘型に調整がされた機体となっている。

ブルーディスティニー3号機(フルアームド)

『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』のリメイク漫画版『ザ・ブルー・ディスティニー』に登場する機体。型式番号はRX-80EXAM-3FA。

3号機1号機FAと同一の追加武装を施した状態。バックパックにブースターとプロペラントタンクが追加されており、機動力も向上している。

ブルーディスティニー0号機

『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』のリメイク漫画版『ザ・ブルー・ディスティニー』に登場する機体。(型式番号:RGM-79BD-0)

原典である『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』にて設定上存在する、EXAMシステムを初めて搭載した陸戦型ジムベースの試作機を、『ザ・ブルー・ディスティニー』の連載にあわせ、ブルーディスティニーをデザインした大河原邦男により新規にデザインされた。なお、0号機という名称はリメイク漫画版の独自設定である。

外観は、後に1号機に搭載されることになる特徴的な頭部はそのままだが、胴体部のエアインテークが大きく、四肢や腰部に同様な排気ダクトが設置され、さらにバックパックから胸部かけて冷却用と思しきパイプが伸びているなど、オーバーヒートによる対策と思しき改装が全身に亘ってなされている。頭部にバルカンを搭載しているがダミーも同然で実質的に非武装機。ブルーの名を冠する機体ではあるが、元より実戦投入などは考慮されていないため、同じく部品取りとして制作された3号機と同じ白基調のカラーリングである。

頭部が1号機に移植された後も胴体部分は残されていたが、2号機強奪事件の際に、2号機を止めようとしたクレア・キルマーが使用して、2号機に破壊される。

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スレイヴ・レイス

諸元
スレイヴ・レイス
SLAVE WRAITH
型式番号 RX-79[G]SW
全高 18m
重量 53t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
出力 1,350kW
推力 53,000kg
武装 ビームライフル
100mmマシンガン
ロケットランチャー
胸部バルカン砲
マルチランチャー
ショート・シールド
ビーム・サーベル
搭乗者 トラヴィス・カークランド

ゲーム『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』のシナリオ「ミッシングリンク」に登場。

陸戦型ガンダムをベースに強化改修したカスタム機体。主にセンサー、光学カメラ、通信機器が最新のものになっており、それに伴って頭部形状が変化している。[53] 開発中の試作装備が取り入れられており[53]、のちに頭部はジム・スナイパーカスタム、頭部アンテナ(2本装備)はガンダムEz8、肩部ウェラブル・アーマーはジム・ストライカー、ランドセルはジム改に転用・採用されている[54]

名称は、同機が配備された部隊「スレイヴ・レイス」に由来する。本来は別部隊に配備される予定であったが、同隊のドリス・ブラントの書類偽造によってレイス隊へ配備され、隊長のトラヴィス・カークランドの搭乗機として運用される。

フルアーマー・スレイヴ・レイス

漫画『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク』に登場(型式番号:RX-79[G]WR)。

ペイルライダーとの戦闘で損傷したスレイヴ・レイスを修復し、改修した機体。 ウェラブル・アーマーを機体各所に装着して防御力を高め、背部にバーニア、ミサイル・ランチャー、ジオン軍から鹵獲したガトリング・ガンを搭載した改造ウェポンラックを装備するほか、ショート・シールドと一体型の2連装マシンガン、脚部ミサイル・ポッドなどを搭載し、重装甲重武装の機体に生まれ変わっている。

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NT用量産型ガンダム

読者参加型ゲーム『機動戦士ガンダム G-STRATEGY』に登場。型式番号はRX-79(G)NT。

陸戦型ガンダムをベースに開発されたニュータイプ専用機。宇宙空間での運用も可能であり、機体のレスポンス向上のため関節部に改良が加えられているほか、活動可能時間の制約が厳しい試作型の脳波コントロール装置も搭載されている。武装は陸戦型ガンダムが用いるものの一部のほかにミサイルランチャーを装備することができるが、オールレンジ攻撃を可能とする武装は持たない。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』における陸戦型ガンダム

諸元
陸戦型ガンダム
型式番号 RX-79[G]
武装 ビーム・ライフル×1
ビーム・サーベル×2
シールド×1
搭乗者 モニカ・エル・ビアンキ[注 22]
諸元
陸戦型ガンダムS型
型式番号 RX-79[GS]
武装 ビーム・ライフル×1
ビーム・サーベル×2
ビーム・ジャベリン×1
シールド×2
搭乗者 マーカス
オルフェ
デント

漫画、アニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第2部、および外伝『砂鼠ショーン』に登場。

『第08MS小隊』で登場した機体と異なり、頭部がガンダムタイプであること以外はジム(サンダーボルト版)そのもの[55]であり、コックピットも胸部ではなくジムと同様腹部に設置されている。また、額のブレードアンテナの代わりに地球連邦のエンブレムをつけていることが特徴。一年戦争後の地球が舞台の第2部においてスパルタン隊の主力MSとして配備されており、同隊の隊員からは「顔だけの偽物が増えた」と機能がジムと変わらない本機のことを皮肉られている。しかし、バックパックのスラスターはジムのものより大型であるほか、足部がホバークラフトとなっているなど、ジムに比べて重力下における機動性は高い機体とされる。

『砂鼠ショーン』に登場する機体は、カラーリングが赤茶基調で頭部形状も異なり、四肢など機体各所に防塵処置が施されている。また、その続編『砂漠の掟』には、現地改修機「RX-79[G]BO ガンダムバウンサー」が登場している。

アニメ版において、強襲揚陸艦スパルタンに配備された機体はS型と設定されている。

なお、第1部のア・バオア・クーへの強行突入部隊に頭部形状が同一の量産型ガンダムが登場するが、こちらはジムの機体そのままに頭部のみを換装した「ガンダム・ヘッド」と呼ばれる機体で、あくまでもジムのバリエーション機である。

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局地型ガンダム

メカニックデザイン企画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Mobile Suit Discovery』(MSD)に登場。

漫画・アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の世界観において、陸戦型ガンダムや水中型ガンダムの原型となった機体。

脚注

注釈

  1. ^ 20数機とした資料もみられる[11]
  2. ^ 一方で、ジェネレーターをRX-78から流用しているために重力下での機体スペックは同等であるとした資料もみられる[4]
  3. ^ OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』第2話で本機に搭乗して陸戦型ザクIIを撃破したテリー・サンダースJr.軍曹は、本機とジムの性能差に驚いている。
  4. ^ 当初、連邦軍は開発中の量産MSを、ルナ・チタニウム装甲標準装備として計画していたのだが、コスト・生産性の面で問題があり、結局ジムシリーズはチタン・セラミック装甲に改められた[要出典]
  5. ^ ゲーム『機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡』内のムービー「MSグラフィックス」では、陸軍省がMSを戦車に近い感覚で捉えており、耐弾性能を重視していたと解説されている。
  6. ^ MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話で登場したセモベンテ隊のように、鹵獲したザクを使用した連邦軍MS部隊が0079年4月の段階で存在した。連邦軍にとってMSの部隊運用は初めてではない。
  7. ^ ハイパー・バズーカ(地上用)」とする記述も存在する[19]
  8. ^ 実際には遠近法により乗せて撃っているように見えるだけであり、明らかに機体とシールドのサイズが異なっている。前記のシーンで陸戦型ガンダムは膝をつかない中腰に近い状態で、砲門はやや下向きになっており、動画で見ると乗せていないことが一目瞭然である。
  9. ^ プラモデル『HGUC No.79 RX-79[G] 陸戦型ガンダム』ではシールドを直立させられるバイポッドや、『MG No.27 RX-79[G] 陸戦型ガンダム』ではシールドと180mmキャノンを接続固定できる治具が付属する。
  10. ^ 設定画稿を参照[3]
  11. ^ a b 設定画稿を参照[26]
  12. ^ 『第08MS小隊』に登場した陸戦型ザクIIは、右肩のシールドにもスパイクを装着している。
  13. ^ 設定画はフィルムコミック3巻に掲載[9]。バンダイより1996年4月に発売されたプラモデルキット「RX-79 ガンダム VS MS-06J ザクII」の陸戦型ガンダムにおいて付属した。
  14. ^ 正確には、第9話における空挺作戦時にカレン機、サンダース機共にアンテナがグレーの塗装に変更されている。しかし降下直後に前述の通りカレン機は頭部を破壊されたため、カレン機のアンテナがグレーに塗装された状態での活動期間は非常に少ない。
  15. ^ デザインを担当した山根公利が、雑誌の紹介記事で説明したところによる[35]
  16. ^ 3号機を除く
  17. ^ 陸戦型ガンダムのものと同等品を装備したとする資料もみられる[44][43]
  18. ^ 小説版によれば、1分も経たずにオーバーヒートした。
  19. ^ 宇宙用と地上用でバックパックを換装可能とした資料もみられる[41]
  20. ^ ただしHGUCでの設定によると、クルスト博士以外には複製はおろかエミュレーターすらも制作不可能としている。
  21. ^ 2機のブルーディスティニーのパーツ供給用だったとする資料もみられる[44]
  22. ^ 外伝『砂鼠ショーン』で搭乗。

出典

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  8. ^ a b c 『マスターグレード 1/100 RX-79(G)陸戦型ガンダム』付属説明書、バンダイ、2000年5月、7頁。
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参考文献

  • ムック
    • 『FUTABASHAMOOK グレートメカニックスペシャル 機動戦士ガンダムUC メカニック&ワールド ep 4-6』双葉社、2013年5月30日。ISBN 978-4-575-46474-0 

関連項目