「セメダイン」の版間の差分
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[[画像:AdhesivesForHouseUse004.jpg|thumb|right|200px|セメダインC]] |
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'''セメダイン株式会社''' (Cemedine Co., Ltd.) は |
'''セメダイン株式会社''' (Cemedine Co., Ltd.) は日本の[[接着剤]]メーカー。株式会社[[カネカ]]の子会社。'''セメダイン'''は当社接着剤のブランド名でもある。一般には「セメダインC」など工作用の接着剤メーカーとして知られるが、売上高の主力は業務向け・工業向けである。 |
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{{TOC limit|3}} |
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== 社名 == |
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社名は、創業者の今村善次郎(1890年生<ref name="航空年鑑1955">{{Cite book|title=航空年鑑 昭和30年版|publisher=日本航空協会|year=1955|editor=日本航空協会|url=https://books.google.co.jp/books?id=w6XBWuAKMIIC&pg=RA1-PA375&dq=%22%E4%BB%8A%E6%9D%91%E5%96%84%E6%AC%A1%E9%83%8E%22&hl=ja&v=onepage#v=onepage&q=%22%E4%BB%8A%E6%9D%91%E5%96%84%E6%AC%A1%E9%83%8E%22&f=false|format=pdf|language=ja|chapter=航空人名簿 今村善次郎|page=375|quote=(2)明23.11.19; (5)(略) 日本ゴム統制組合連合会接着剤部長 (略)}} (google books)</ref>)が接着剤の商品名として考案した造語で、結合材を意味する「[[セメント|'''セメ'''ント]]」("'''CEME'''NT")と力の単位である「'''[[ダイン]]'''」 ("DYNE")の変形を組み合わせたものだが、そのほかに、創業当時日本の接着剤市場を席巻していた[[イギリス]]製の接着剤『メンダイン』(MEN'''DINE''')を市場から「攻め」出すということから、「'''攻め'''出せ、メン'''ダイン'''」という意味が込められているとも言われている<ref name="CemedineHP_brand">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/company/history.html|title=会社案内 沿革|pages=「社名の由来」の項|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン|quote=もう一つの意味があると言われています}} (断言はしていない)</ref>。 |
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「セメダイン」という語は戦前から既に[[一般名]]化して「接着剤」といった意味に使われていた<ref name="TakahashiNishida1944">用例: {{Cite book|和書|title=興味ある図解工作法を中心とした基礎的な模型飛行機の作り方|publisher=東港書店|date=1944-10-01|last=高橋|first=直二|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720240/23|language=ja|page=31|last2=西田|first2=利明|doi=10.11501/1720240}} (「セメダイン」を強力接着剤という意味で使っている)</ref>。また、セメダイン社製品や接着剤一般のことを「セメンダイン」と誤記されることがある<ref name="セメンダイン">「セメンダイン」の用例: |
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== 概要 == |
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*一般名: {{Cite book|和書|title=交通機関 : 私たちの理科教室|publisher=国民図書刊行会|date=1950-03-25|last=井出|first=耕一郎|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1168111/61|accessdate=2020-10-06|language=ja|pages=p109,110,111|doi=10.11501/1168111}} |
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社名は、創業者の今村善次郎が考案した造語で、結合材である[[セメント|'''セメ'''ント]]('''CEME'''NT)と力の単位である'''[[ダイン]]'''を組み合わせたものであるが、そのほかに実際にこの造語には隠された強い意志があり、それは創業当時日本の接着剤市場を席巻していた[[イギリス|英国]]製の接着剤『メンダイン』(MEN'''DINE''')を国産接着剤で市場から「攻め」出すということから、「'''攻め'''出せ、メン'''ダイン'''」というのがその由来になっている。また、当時は「接着剤」という言葉が無く、家庭では「のり」、産業界では「接合材または、こう着材」というふうに呼ばれており、この「接着剤」という言葉も今村が創った言葉だと言われている。当時、他社の接着剤の欠点であった「水に弱い」や「はがれやすい」という問題を解消し、社長自ら実演販売などを行うなど地道な努力を重ね、徐々に販売実績は上がっていった。 |
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*[[固有名詞]]: {{Cite journal|和書|journal=日本ゴム協会誌|year=1966|title=ゴムと金属の接着(本文著者:芝崎 一郎)|volume=39|page=870|editor=日本ゴム協会誌|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/gomu1944/39/10/39_10_870/_article/-char/ja|issue=10|publisher=日本ゴム協会|language=ja|doi=10.2324/gomu.39.870}} |
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*固有名詞: {{Cite journal|和書|journal=化学工学論文集|year=1999|title=シーリング材の硬化速度の解析|volume=25|page=117|last=松井|first=達郎|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakoronbunshu1975/25/1/25_1_117/_pdf/-char/ja|issue=1|publisher=[[化学工学会]]|language=ja|format=pdf|doi=10.1252/kakoronbunshu.25.117|last2=小島|first2=裕史|last3=薮|first3=穣}} |
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*固有名詞: {{Cite journal|和書|journal=日本接着学会誌|year=2018|title=総説 異種材料接着接合(本文著者:秋本 雅人)|volume=54|page=212|editor=日本接着学会誌|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/adhesion/54/6/54_6-2/_pdf/-char/ja|format=pdf|issue=6|publisher=日本接着学会|language=ja|doi=10.11618/adhesion.54.212}} |
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</ref>(「セメン」はセメント(接着剤)の略称<ref name="daijirin_セメン">{{Cite Kotobank|word=セメン|author=三省堂大辞林 第三版|accessdate=2020-10-20}}</ref>)。 |
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なお、当社は「当時はまだ『接着剤』という言葉はありませんでした」「この『接着剤』という言葉も、今村善次郎が創った言葉」だと主張している<ref name="CemedineHP_brand" />が、誤りである。「接着剤」という言葉は明治30年(1897年)以前に既に存在していた<ref>{{Cite book|title=明治18年8月14日-29年12月31日 特許発明分類表|publisher=特許新報社|date=1897-06-03|editor=農商務省特許局|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1939419/51|language=ja|page=89|chapter=第51類 接着剤 並にその製造方法及装置|doi=10.11501/1939419}}: 特許発明区分として「接着剤」という語が存在している</ref><ref name="Yomiuri19160218">{{Cite journal|和書|journal=読賣新聞|author=特許局|title=発明界の一大進展|date=1916-02-18|url=http://www.lib.kobe-u.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000003ncc_00843874|language=ja|accessdate=2020-10-13|quote=特許数一万一千六百八十五の中、...接着劑の四が最も少い}} (出典:神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 産業所有権(1-069) 読売新聞 1916.2.18 (大正5)) (特許関連記事ではあるが、一般新聞にも「接着劑」説明なく掲載されている。)</ref>。ただ、慣用語ではなく{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=28}}、一般化させたのは今村のようだ{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=28}}という仮説である。また、今村は「接着材」ではなく「接着剤」という字を選んだ{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=28}}が、「剤」という字も以前から「接合剤(劑)」<ref name="Suzuki1896">用例: {{Cite book|和書|title=化学工芸宝鑑|publisher=南江堂|date=1896-06-16|last=鈴木|first=彦馬|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/847506/137|language=ja|page=250|doi=10.11501/847506|quote=第十七 接合劑}}</ref>、「膠着剤(劑)」<ref name="Kanpo19220817">用例: {{Cite journal|和書|journal=官報|author=株式会社 瑞穂商會|title=(広告) 独逸發明最優秀 膠着劑「セルタス」|date=1922-08-17|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2955132/16|language=ja|doi=10.11501/2955132}}</ref>のように使われていたから、今村の発明というわけではない。 |
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[[1923年]]、今村は日本初の化学接着剤『セメダインA号』の販売を開始した。その後、『セメダインB』『セメダインC』と改良が行われていった。 |
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== 著名な商品 == |
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本社は[[東京都]][[品川区]]大崎の[[ゲートシティ大崎]]にあり、ロゴマークはセメダインの「C」を大きくかたどったものである。 |
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同じ商品名であっても時期によって成分や外形は異なる。同じ成分の物を複数の名称で呼ぶこともある。 |
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=== セメダインC === |
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一般的には工作用の接着剤メーカーとして知られ、戦前戦中においての用途は[[グライダー]]と[[模型飛行機]]だったが、戦後は[[プラモデル|プラスチックモデル]]の接着剤などとして更に波及し、[[高度成長期]]以降はプラスチックモデル用の接着剤と言えばセメダインが代名詞になるほど知名度が高かった(ただし、工作用『セメダインC』と『プラモデル用セメダイン』は包装こそ似ているものの、成分の異なる別商品である)。 |
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{{anchors|CEMEDINE C|C號|C号|C}} |
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「セメダインC」は[[接着剤#ニトロセルロース接着剤|ニトロセルロース接着剤]]{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=31}}。別名:CEMEDINE C、C號、C号、C。 |
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木、紙、布の接着用<ref name="CemedineHP_C">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/home/adhesive/handicraft/c.html|title=家庭用 接着剤 模型用接着剤シリーズ C|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン}}</ref>。プラモデル(一般的な[[スチロール樹脂]]製のもの)の接着には不適当で、変形する可能性がある<ref name="Shoji2018">{{Cite web|url=https://monozukuri.his.u-fukui.ac.jp/monozukurilab/2018/06/30/post-2516/|title=【役立つ道具の話】セメダインC|accessdate=2020-09-18|publisher=福井大学|last=庄司|first=英一|date=2018-06-30|website=先端マテリアル創造ものづくり研究室<!--|archiveurl=https://megalodon.jp/2020-0919-0114-59/https://monozukuri.his.u-fukui.ac.jp:443/monozukurilab/2018/06/30/post-2516/|archivedate=2020-09-18-->}} の中の製品梱包品質表示<!--https://i2.wp.com/monozukuri.his.u-fukui.ac.jp/monozukurilab/wp-content/uploads/2018/06/P6275778.jpg?resize=500%2C333&ssl=1--></ref>。 |
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1938年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=31}}だが、同一商品名であっても時期によって溶剤成分などの変更を複数回おこなっている<ref name="GmarkApply2014">{{Cite web|url=https://www.g-mark.org/guide/2014/longlife/describe/2|title=あなたが好きなロングライフデザイン賞候補を応援しよう! セメダインC|accessdate=2020-09-20|year=2014|website=[[グッドデザイン賞]]|work=ロングライフデザイン賞|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200920032534/https://www.g-mark.org/guide/2014/longlife/describe/2|archivedate=2020-09-20}}</ref>。 |
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現在は、木工用、金属用、工業用の他に建築用にも[[シーラント]]などの防水用接着剤や[[シリコーン系]]の接着剤など様々な接着剤を販売している。また、[[DIYショップ]]などが普及したため、同社が販売していたプロ用の接着剤も容易に入手できるようにもなった。 |
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{| class="wikitable" |
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2013年にセメダインCは、日本初の合成接着剤として[[国立科学博物館]]が選定する[[重要科学技術史資料]](未来技術遺産)に登録された<ref>{{Cite web|url = http://sts.kahaku.go.jp/material/|title = 重要科学技術史資料|accessdate = 2015-09-10|publisher = [[国立科学博物館]]}}</ref><ref>{{Cite web|url = http://sts.kahaku.go.jp/material/2013pdf/no133.pdf|title = 2013年度登録 第00133号|accessdate = 2015-09-10|publisher = 国立科学博物館|format = PDF}}</ref>。 |
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成分の推移 |
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!資料年 |
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!2018頃 |
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!2010-2020 |
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!1983頃 |
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!1961 |
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!1948頃 |
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!1938 |
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!資料名 |
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!箱表示<ref name="Shoji2018" /> |
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!2016 SDS<ref name="CemedineC_SDS_2016">{{Cite book|url=https://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/CA112_3092__SDS.pdf|title=安全データシート GJ0563-1,2010/01/26 「製品名称: セメダイン C」|origdate=1997-06-24|date=2016-06-21|accessdate=2020-09-20|page=1|format=pdf|publisher=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200923144752/https://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/CA112_3092__SDS.pdf|archivedate=2020-09-23}}: ({{cite web|url=https://www.orange-book.com/ja/c/products/index.html?itemCd=CA112+++++++++++++++++++++++++3092|title=セメダイン工作用C20ml/箱|website=TRUSCO オレンジブック.com|accessdate=2020-09-20}}のページ内より) |
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* {{Cite web|url=https://sds.cemedine.co.jp/result?t=GJ%2CLF%2CTS&k=&s=C|title=SDS/カタログ検索 SDS|accessdate=2020-09-19|website=セメダイン|format=pdf|url-access=registration}} から「C」選択ダウンロード。登録要。</ref> |
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, 2010 MSDS<ref name="CemedineC_MSDS_2010">{{Cite book|deadurl=http://www.cemedine.co.jp/msds/index.html|title=製品安全データシート GJ0563-1,2010/01/26 「製品名: セメダイン C」|origdate=1997-06-24|date=2010-01-26||accessdate=2012-12-31|page=1|format=pdf|publisher=セメダイン}} (「C」を選択ダウンロード。2020年時点ではリンク切れ)</ref> |
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!第三者定性分析<ref name="Horie1983" /> |
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! |
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! |
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! |
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!主成分 |
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* [[セルロース]] 20% |
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* [[酢酸ビニル樹脂]] 5% |
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* [[有機溶剤]] 75% |
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|(製品規格値ではない) |
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* [[ニトロセルロース]] 10-20% |
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* [[酢酸ビニル樹脂|酢酸ビニルポリマー]] 1-10% |
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* [[アセトン]] 40-50% |
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* [[エタノール]] 1-10% |
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* [[イソプロパノール]] 1-10% |
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* [[酢酸ブチル]] 1-10% |
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* [[ブタノール]] 1-5% |
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* [[メタノール]] |
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* [[エタノール]] |
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* [[イソプロピルアルコール]] |
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* アセトン |
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!印刷名 |
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|セメダインC<ref name="Shoji2018" /> |
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|CEMEDINE C<ref name="NTTcomware2004" group="C" /> |
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|CEMEDINE C<ref name="NTTcomware2004" group="C" /> |
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セメダインCは1963年頃の一般消費者向け主力だった{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=111}}が、他製品発売により売上内比率は低下したものの、1992年度でも1%を占め年間約250万本(容量不明)生産していた<ref name="KindaiKigyoResearch1993">{{Cite magazine|和書|magazine=近代企業リサーチ|title=長寿命商品のパワー - セメダイン セメダインC|page=76|date=1993-04-10|publisher=中小企業経営管理センター|language=ja|id={{国立国会図書館書誌ID|000000005817}}}}</ref>。<!--2004年時点では「わずか」(数値不明)としている<ref name="NTTcomware2004" group="C" />。--> |
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なお、当社製品名はセメダインの後に続く名称が製品名であるが世間的に広く誤認されている。例えば主力製品であるセメダインCの製品名は正式には「C」である<ref>[https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2001/26/news025.html 「セメダインC」だと思っていた商品名が実は「C」でTwitter民に衝撃走る 「すごい驚かれるのですが本当です」],ねとらぼ,2020年1月26日</ref>。 |
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2013年にセメダインCは日本初の合成接着剤として[[国立科学博物館]]が選定する{{section link|重要科学技術史資料|第6回(2013年)}}(未来技術遺産)に登録された<ref name="Kahaku00133" group="C" />。登録されたのは「製作年1975年頃」のバージョンである<ref name="Kahaku00133" group="C" />。 |
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== 沿革 == |
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* [[1923年]](大正12年) 創業者今村善次郎が東京において接着剤類の製造販売を開始 |
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* [[1927年]](昭和2年) 「セメダインA号」発売 |
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* [[1938年]](昭和13年) 「セメダインC」発売<ref>[http://www.nttcom.co.jp/comzine/no018/long_seller/ 日本ロングセラー考・Vol.018 セメダイン]</ref> |
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* [[1941年]](昭和16年) 東京都荒川区において「各種接着剤の製造販売」を目的として有限会社今村化学研究所を設立 |
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* [[1948年]](昭和23年) 東京都千代田区において株式会社今村化学研究所を設立 |
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* [[1949年]](昭和24年) 大阪支店(現大阪事業所)を設置 |
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* [[1951年]](昭和26年) 当社製品の販売会社としてセメダイン株式会社を設立 本社を東京都荒川区に移転 |
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* [[1953年]](昭和28年) 福岡出張所(現福岡営業所)を設置 |
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* [[1956年]](昭和31年) 当社製品の販売会社であるセメダイン株式会社を吸収合併し、商号をセメダイン株式会社と変更 本社を東京都千代田区に移転 名古屋出張所(現名古屋事業所)を設置 |
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* [[1958年]](昭和33年) 札幌出張所(現札幌営業所)を設置 |
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* [[1960年]](昭和35年) 研究設備充実をはかるため東京工場敷地内に研究所(現開発部)を新設 仙台出張所(現仙台営業所)を設置 |
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* [[1962年]](昭和37年) 茨城工場を新設 |
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* [[1966年]](昭和41年) 一般工作用接着剤のJIS表示許可を受ける |
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* [[1968年]](昭和43年) 東京証券取引所市場第二部に上場 |
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* [[1969年]](昭和44年) 本社を東京都品川区に移転 大阪証券取引所市場第二部に上場 |
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* [[1978年]](昭和53年) 台湾に台湾施敏打硬股份有限公司を設立 |
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* [[1981年]](昭和56年) タイにCEMEDINE(THAILAND)CO., LTD.を設立 |
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* [[1990年]](平成2年) 三重工場を新設 |
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* [[1998年]](平成10年) ISO9002認証取得(茨城工場) |
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* [[1999年]](平成11年) ヘンケル社と合弁会社セメダインヘンケル株式会社(現セメダインオートモーティブ株式会社、完全子会社)を設立 |
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* [[2000年]](平成12年) ISO9001認証取得(茨城工場) ISO14001認証取得(三重工場) |
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* [[2002年]](平成14年) ISO14001 認証取得(茨城工場) ISO9001認証取得(三重工場) |
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* [[2004年]](平成16年) タイにASIA CEMEDINE CO., LTD.を設立 |
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* [[2005年]](平成17年) 開発センターを設置 |
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* [[2006年]](平成18年) シー・エヌ・シー株式会社(現セメダインケミカル株式会社)を設立 |
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* [[2009年]](平成21年) 茨城物流センターを設置 |
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* [[2012年]](平成24年) 本店を品川区[[東五反田]]から同区大崎のゲートシティ大崎イーストタワーに移転 |
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* [[2012年]](平成24年) 「パーフェクトデコ」の広告を[[JJ (雑誌)|JJ]]に出稿、二十数年ぶりの一般誌への広告出稿となる<ref>[http://www.advertimes.com/20120328/article60284/ セメダイン 一般誌での広告を二十数年ぶりに出稿]</ref> 中国に思美定(上海)貿易有限公司を設立 フィリピンにCEMEDINE PHILIPPINES CORP.を設立 |
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* [[2013年]](平成25年) テレビ番組『[[ほこ×たて]]』に最強接着剤として出場し、[[建設機械|重機]]と対決したところ、勝利した<ref>[http://tvtopic.goo.ne.jp/program/info/658670/ 『ほこ×たて』の番組概要ページ(2013年7月28日放送分)] - gooテレビ番組</ref>。 |
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* [[2016年]](平成28年) 株式会社カネカが[[株式公開買付け]]を実施し51%の株式を取得。同社の子会社となる<ref>[http://www.cemedine.co.jp/ir/press/pdf/2016/20160114.pdf 株式会社カネカによる当社株式に対する公開買付けの結果並びに親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ]</ref> |
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* [[2017年]](平成29年) セメダインオートモーティブ(株)を吸収合併。 |
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* [[2019年]](平成31年) 思美定(寧波)汽車新材料有限公司を解散し精算。 |
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工業用製品「321」は本品とほぼ同等品<ref name="Fujii1964">{{Cite journal|和書|journal=日本物理教育学会誌|year=1964|title=最近の有機合成接着剤とその利用について(紹介)|volume=11|page=36|last=藤井|first=清|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/pesjkaishi/11/2/11_KJ00005886586/_pdf/-char/ja|issue=2|publisher=日本物理教育学会|language=ja|doi=10.20653/pesjkaishi.11.2_77}} (通巻ページはp.11(80))</ref>。 |
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== その他 == |
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2020年8月26日、とある古民家から戦前に発売されていたと思われる『「C」の現物と説明書がみつかった』と、Twitterを通じセメダイン公式アカウントにメッセージが届いた。同社にも史料が残っていないもの(おそらく1938年頃の商品)であると回答したところ、発見者の厚意によって寄贈されることになった。その話題がネットニュースに掲載され<ref>{{cite web|url=https://maidonanews.jp/article/13687943|title=『歴史的発見!!能登の古民家から80年前?のセメダインC…公式も大興奮「社にも史料残ってない」 |publisher=まいどなニュース|date=2020-09-02|accessdate=2020-09-18}}</ref><ref>{{cite web|url=https://maidonanews.jp/article/13729509|title=82年前の「セメダインC」が本社へ…実物を見てきた 「よくも破れずに…」社歴52年目の接着剤博士も感激|publisher=まいどなニュース|date=2020-09-16|accessdate=2020-09-18}}</ref>、それを読んだ読者から『「B」「メンダイン」を所有している』とメールが届き、同様に寄贈されることになった。同社社員も実物を目にするのは初めてであるという<ref>[https://twitter.com/cemedinecoltd/status/1310408438308958210 セメダイン公式Twitter 2020年9月28日付]</ref>。 |
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==== 商品名 ==== |
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当社は2018年頃から「セメダイン」の後に続く「C」部分のみが社内で言う「商品名」にあたることを強調しだした<ref name="Cemedine2018_2020_name">{{Cite tweet|title=こちらの商品名は「C」です|access-date=2020-09-27|number=1067965473046679552|user=cemedinecoltd|language=ja|date=2018-11-29}} |
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*{{Cite tweet|title=これの商品名は「C」です|access-date=2020-09-18|number=1220617640693026817|user=cemedinecoltd|language=ja|date=2020-01-24}} |
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*{{Cite tweet|title=「セメダインC」とつなげて呼んでいただく分には合っております|access-date=2020-09-18|number=1220967227626643456|user=cemedinecoltd|language=ja|date=2020-01-25}}</ref>。 |
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あわせて従来「CEMEDINE C」あるいは「セメダインC」となっていたホームページ商品ページ |
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<ref name="CemedineHP_C_2018">{{Cite web|url=http://www.cemedine.co.jp/product/domestic/model/index.html|title=模型・プラモデル用接着剤|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン|pages=「セメダインC」の節|archiveurl=https://web.archive.org/web/20181201162702/http://www.cemedine.co.jp/product/domestic/model/index.html|archivedate=2018-12-01}}</ref> |
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を「C」に変更した<ref name="CemedineHP_C_2019">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/home/index.html|title=家庭用 条件を指定してさがす|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン|pages=「C」の節|archiveurl=https://web.archive.org/web/20190518163020/https://www.cemedine.co.jp/home/index.html|archivedate=2019-05-18}}</ref>。しかし製品への印刷名、カタログ等の商品名<ref name="CemedineHP_catalog_consumer">{{Cite book|url=https://sds.cemedine.co.jp/|title=一般用総合カタログ|date=2019-03-07|edition=(386)19A-2MC|accessdate=2020-09-19|website=セメダイン|page=26|chapter=06 ホビー・クラフト用|section=セメダインC|format=pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200919144254/https://sds.cemedine.co.jp/download?fileName=LF0386-5.pdf&history=false|archivedate=2020-09-19}} (直接リンク不可能化。SDS/カタログ検索画面から「一般用総合カタログ」選択) |
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* p2引用: カタログ内商品の見方、表示の説明: 表示内容 - 商品名</ref>、製品名<ref name="CemedineC_MSDS_2010" /><ref name="CemedineC_SDS_2016" />はいずれも「セメダインC」としている。 |
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=== プラモデル用セメダイン === |
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「プラモデル用セメダイン」という商品名であっても、チューブ入り品とビン入り品では成分比率が違う。 |
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一時期、当社ホームページから除外されていた<ref name="CemedineHPconsumer2001">2001年時点の当社ホームページのアーカイブ {{Cite web|url=http://www.cemedine.co.jp/consume/c10_shet.html|title=一般家庭用セメダイン 接着剤早見表|accessdate=2020-10-04|date=2001-01-11|website=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20010111044900/http://www.cemedine.co.jp/consume/c10_shet.html|archivedate=2001-01-11|deadlinkdate=2020-10-04}} (「プラモデル用」不在。「コンタクト」不在)</ref>。 |
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==== プラモデル用セメダイン(チューブ入り) ==== |
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{{anchors|プラモデル用セメダイン(チューブ入り)}}<!-- セクション名改名対策 --> |
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「プラスチックモデル用」という商品名の製品は1962年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=79}}。スチロール樹脂製プラモデル用接着剤<ref name="CemedineHP_P">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/home/adhesive/handicraft/plasticmodel.html|title=家庭用 接着剤 模型用接着剤シリーズ プラモデル用|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン}}</ref>。[[接着剤#ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤|ポリスチレン樹脂溶剤系]]。セメダインCと類似のチューブ色(黄色)、接着剤色(無色透明)だが成分は異なる。 |
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{| class="wikitable" |
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|+成分の推移 |
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!資料年 |
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!2020 |
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!2020 |
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!1983頃 |
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!1971頃 |
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!1962 |
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!資料名 |
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!ホームページ |
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!2017 SDS<ref name="CemedinePlamodeTube_SDS_2016">{{Cite book|url=https://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/CA215_3092__SDS.pdf|title=安全データシート「製品名称: セメダイン プラモデル用(チューブ入り)」製品番号(SDS NO):GJ2013-10|origdate=2011-04-15|date=2017-01-16|accessdate=2020-10-04|page=2|format=pdf|publisher=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201004164135/https://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/CA215_3092__SDS.pdf|archivedate=2020-10-04}}: ({{cite web|url=https://www.orange-book.com/ja/c/products/index.html?itemCd=CA215+++++++++++++++++++++++++3092|title=セメダイン プラモデル用 20ml/箱 CA-215|website=TRUSCO オレンジブック.com|accessdate=2020-09-20}}のページ内より) |
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* {{Cite web|url=https://sds.cemedine.co.jp/result?t=GJ%2CLF%2CTS&k=&s=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E7%94%A8|title=SDS/カタログ検索 SDS|accessdate=2020-09-19|website=セメダイン|format=pdf|url-access=registration}} から「SDS プラモデル用(チューブ) 」選択ダウンロード。登録要。</ref> |
|||
!第三者定性分析<ref name="Horie1983">{{Cite journal|和書|journal=労働科学|year=1983|title=家庭用品から発生する有機溶剤の種類とその気中濃度に関する調査事例|volume=59|page=273|last=深掘|first=すみ江|url=https://darch.isl.or.jp/il/cont/01/G0000002rouken/000/015/000015498.pdf|issue=6|language=ja|format=pdf|last2=増田|first2=富江|last3=中明|first3=賢二}}</ref> |
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!第三者分析<ref name="TeraokaEtal1974" /> |
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! |
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!主成分 |
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|不記載 |
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|(製品規格値ではない) |
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* [[ポリスチレン]]樹脂 20-30% |
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* アセトン 30-40% |
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* 石油[[ナフサ]] 1-5% |
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* [[シクロヘキサン]] 10-20% |
|||
* 酢酸n-ブチル 10-20% |
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* [[メチルイソプロピルケトン]] 1-5% |
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* [[n-ヘキサン]] 0.1-1% |
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* [[イソプロピルアルコール]] 0.1-1% |
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* 有機溶剤 |
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* 酢酸n-ブチル |
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* アセトン |
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* 不揮発分(JIS規格の定義) 30% |
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* 酢酸エチル 39% |
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* トルエン 31% |
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|- |
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!印刷名 |
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|プラモデル用セメダイン<ref name="CemedineHP_P" /> |
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|} |
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==== プラモデル用セメダイン(ビン入り) ==== |
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{{anchors|プラモデル用セメダイン(ビン入り)}}<!-- セクション名改名対策 --> |
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スチロール樹脂製プラモデル用接着剤<ref name="CemedineHP_P" />。[[接着剤#ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤|ポリスチレン樹脂溶剤系]]。「プラモデル用セメダイン(チューブ入り)」と商品名は類似しているが成分比率は違う。 |
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{| class="wikitable" |
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|+成分の推移 |
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!資料年 |
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!2020 |
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!2020 |
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!1983頃 |
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!1962 |
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|- |
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!資料名 |
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!ホームページ |
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!2018 SDS |
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<ref name="CemedinePlamodeBottle_SDS_2018">{{Cite book|url=https://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/CA216_3092__SDS.pdf|title=安全データシート「製品名称: セメダイン プラモデル用(ビン入り)」製品番号(SDS NO):GJ0824-10|origdate=1997-10-16|date=2018-06-18|accessdate=2020-10-04|page=2|format=pdf|publisher=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201004172351/https://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/CA216_3092__SDS.pdf|archivedate=2020-10-04}}: ({{cite web|url=https://www.orange-book.com/ja/c/products/index.html?itemCd=CA216+++++++++++++++++++++++++3092|title=セメダイン プラモデル用 30ml/ビン CA-216|website=TRUSCO オレンジブック.com|accessdate=2020-09-20}}のページ内より) |
|||
* {{Cite web|url=https://sds.cemedine.co.jp/result?t=GJ%2CLF%2CTS&k=&s=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E7%94%A8|title=SDS/カタログ検索 SDS|accessdate=2020-09-19|website=セメダイン|format=pdf|url-access=registration}} から「SDS プラモデル用瓶入り 」選択ダウンロード。登録要。</ref> |
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!第三者定性分析<ref name="Horie1983" /> |
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! |
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|- |
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!主成分 |
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|不記載 |
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|(製品規格値ではない) |
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* [[ポリスチレン]] 10-20% |
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* アセトン 40-50% |
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* 石油[[ナフサ]] 1-5% |
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* [[シクロヘキサン]] 20-30% |
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* 酢酸n-ブチル 10-20% |
|||
* [[メチルイソプロピルケトン]] 1-5% |
|||
* [[n-ヘキサン]] 0.1-1% |
|||
* [[イソプロピルアルコール]] 0.1-1% |
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| |
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* n-ヘキサン |
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* 酢酸n-ブチル |
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* イソプロピルアルコール |
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* n-ブチルアルコール |
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* アセトン |
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* メチルイソプロピルケトン |
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|- |
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!印刷名 |
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|プラモデル用セメダイン<ref name="CemedineHP_P" /> |
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|} |
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=== セメダインコンタクト === |
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[[接着剤#クロロプレンゴム系接着剤|クロロプレンゴム系]]<ref name="JAERI1976">{{Cite book|和書|title=液体窒素使用低温照射実験に伴なうオゾン分解爆発とその防止対策|publisher=[[日本原子力研究所]]|year=1976|last=武久|first=正昭|url=https://jopss.jaea.go.jp/pdfdata/JAERI-M-6363.pdf|format=pdf|month=1|accessdate=2020-10-24|language=ja|last2=吉田|first2=健三|last3=川上|first3=和市郎|last4=瀬口|first4=忠男|last5=田中|first5=隆一|last6=渡辺|first6=博正|last7=綿貫|first7=孝司|last8=菊池|first8=榮助|page=6|doi=10.11484/jaeri-m-6363}} |
|||
* {{Cite book|title=Explosion of irradiated liquid nitrogen due to ozone decomposition|publisher=[[日本原子力研究所]]|year=1976|last=Takehisa|first=Masaaki|url=Takehisa, Masaaki|url=https://inis.iaea.org/search/search.aspx?orig_q=RN:8301331|month=1|accessdate=2020-10-24|language=ja|page=6|author2=et.al.}} ([[IAEA]]にある上記資料のコピー。OCR付加。直接リンク:[https://inis.iaea.org/collection/NCLCollectionStore/_Public/08/301/8301331.pdf 8301331.pdf])</ref>の[[接着剤#コンタクト接着|コンタクト式]]接着剤。1963年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=79}}。2005年時点ホームページ商品ページには不掲載<ref name="CemedineHP_Homeprod2005arch">{{Cite web|url=http://www.cemedine.co.jp/consume/c10_shet.html|title=家庭用セメダイン 接着剤早見表|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20050904165006/http://www.cemedine.co.jp/consume/c10_shet.html|archivedate=2005-09-04|deadlinkdate=2020-09-18}} (接着剤早見表にセメダインコンタクト、学校工作用セメダイン、プラモデル用セメダインは非掲載)</ref>。 |
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<!-- * 1983年頃の第三者による定性的成分分析調査に含まれず<ref name="Horie1983" /> --> |
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{| class="wikitable" |
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|+成分の推移 |
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!資料年 |
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!1973 |
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!1971頃 |
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!1963 |
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!資料名 |
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!第三者分析<ref name="Kozu1973">{{Cite journal|和書|journal=科学警察研究所報告|year=1973|title=接着剤中の有機溶剤(特に酢酸エチルとトルエン)の簡易定性定量法(抄録)|volume=26|page=61|last=神津|first=公|url=https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201602018606525633|issue=1|publisher=科学警察研究所|language=ja|doi=10.11501/1781116}} (閲覧制限。URLは抄録のみ)</ref> |
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!第三者分析<ref name="TeraokaEtal1974" /> |
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! |
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!主成分 |
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* [[トルエン]] 42% |
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* [[酢酸エチル]] 5% |
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* 不揮発分(JIS規格の定義) 30% |
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* n-ヘキサン 18% |
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* 酢酸エチル 8% |
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* トルエン 43% |
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!印刷名 |
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|} |
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==== 学校工作用セメダイン ==== |
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1960年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=79}}。 |
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セメダインコンタクトと同じ用途<ref name="6nennoKagaku196511">{{Cite journal|和書|journal=6年の科学|year=1965|title=接着ざいの使い方|volume=9|last=平田|first=修|author2=セメンダインKK|month=11|issue=11|pages=141-145|publisher=学研ネクスト|language=ja|doi=10.11501/1723521|ref={{harvid|"6年の科学"|1965}}}} (p145:セメダイン用途早見表で、「コンタクト」とある項目は、セメダインコンタクト又は学校工作用が最適とある; p141:社名「セメンダイン」と誤記)</ref>、同じ使用方法の[[接着剤#コンタクト接着|コンタクト接着]]タイプの接着剤<ref name="Tanoshii2nensei196005">{{Cite journal|journal=たのしい二年生|author=セメダイン|year=1960|title=(広告) 楽しいセメダイン工作 その(1)|volume=4|page=70|month=5|issue=2|publisher=講談社|language=ja|quote=ぬってから3分ぐらいかわかしてからはりあわせます。かわいても、こちこちにかたくなりません。|doi=10.11501/1793181|ref={{harvid|"たのしい二年生"|1960}}}} (p158もくじ引用:「(広告) セメンダイン・・・70」と誤記。p70引用:「10円」)</ref>。コンタクトとの違いは不記載。チューブは赤ラベル。2005年時点ホームページ商品ページには不掲載<ref name="CemedineHP_Homeprod2005arch" />。 |
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==== セメダインハイコンタクト ==== |
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1972年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=79}}。 |
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{| class="wikitable" |
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|+成分の推移 |
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!資料年 |
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!2007頃 |
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!1972 |
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!資料名 |
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!大学病院医療情報ネットワーク<ref name="UMIN_F062">{{Cite web|url=https://www.umin.ac.jp/chudoku/chudokuinfo/f/f062.txt|title=F062 接着剤(セメダイン)|accessdate=2020-09-20|website=UMIN [[大学病院医療情報ネットワーク]]センター|work=中毒時の対応に関する情報(中毒情報)について|language=ja<!-- |archiveurl=https://web.archive.org/web/20070209004621/https://www.umin.ac.jp/chudoku/chudokuinfo/f/f062.txt|archivedate=2007-02-09 -->}} ([https://www.umin.ac.jp/chudoku/chudokuinfo/f/ umin.ac.jp 中毒時の対応に関する情報(中毒情報)について (F)文具]内の「F062 接着剤(セメダイン)」をダウンロード)</ref> |
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! |
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!主成分 |
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* 合成ゴム(クロロプレンゴム)31% |
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* 有機溶剤(エタノール) 69% |
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!印刷名 |
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|} |
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== 歴史 == |
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創業者となる今村善次郎は1910年代に自分で製造した家具用ワックスや靴墨、および[[イギリス]]製の接着剤「[[メンダイン]]」(MENDINE)を販売していた{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=15}}。メンダインは[[接着剤#膠|膠]]系(ニカワけい)のチューブ入り接着剤である{{r|"RPDTMC_Mendine1913"|page=712}}。 |
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=== セメダイン発売 === |
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[[File:Cemedine Glue advertisement in Japan 1934.jpg|thumb|セメダイン写真入り広告。1934年<ref name="大東京文具商工名鑑1934" />]] |
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今村は輸入接着剤を模倣{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=27}}したチューブ詰めの化学のりの自社開発を試み、大正11年(1923年){{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=19}}に製造に成功した。この膠系接着剤{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=33}}を「セメダイン」という商品名で販売するのだが、発売年について当社作成の[[社史]]である『セメダイン五十年史』は二説が錯綜している: |
|||
*(初代)「セメダイン」と「セメダインA号」を別物視する説: 「セメダイン」は1923年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=19}}、あるいは1926年頃までには発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=23}}。 |
|||
*(初代)「セメダイン」と「セメダインA号」を同一視する説: 1923年に製造に成功し、後日それを商品化したものが「セメダインA号」{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=27}}。つまり最初の「セメダイン」の発売は1927年以降ということになる。 |
|||
科学博物館は1923年説を採用せず、「昭和10年頃までに『セメダインA』などを販売」(=1935年頃)としている{{r|"KahakuYanagisawa2012"|group="C"|page=396}}。実際に1932年(昭和7年)までには販売されていた<ref name="Yamada1932">{{Cite book|和書|title=誰にも出来る 新模型飛行機の作り方|publisher=新日本書房|date=1932-08-23|last=山田|first=徹|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720239/28|accessdate=2020-09-18|language=ja|page=41|quote=セメダイン 一カン|doi=10.11501/1720239}} (用例は「1缶」。チューブ製品の有無は言及なし)</ref>。 |
|||
いずれにせよ、少なくとも商品名表示としては"CEMEDINE"("A"の字なし)<ref name="大東京文具商工名鑑1934">{{Cite book|和書|title=大東京文具商工名鑑|publisher=日本文具新聞社|year=1934|author=今村化學研究所|editor=日本文具新聞社|edition=昭和9年版|language=ja|page=frame 236/251|chapter=(広告) セメダイン|doi=10.11501/1212475|location=東京}}(閲覧制限) |
|||
* 「手工糊として今や全国を風靡する接合糊界の王座、御仕入れにはぜひ!! 各学校各雑誌御推奨 国産セメダイン」「新型チューブ入」 |
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* 商品写真は"CEMEDINE"("A"の字は無い); "WILLEFFECTUALLY STICK EVERYTHING"("WILL"のあとに[[スペース]]が欠如) |
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* 製造元:今村化學研究所、関東代理店:伊藤古一堂、関西代理店:福井商店 |
|||
* 同書p74(業者一覧電話帳中)に「今村化學研究所」の項あり |
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</ref><ref name="ArakawaCulture2016">{{Cite journal|和書|journal=荒川ふるさと文化館だより|title=セメダインの誕生と模型ブーム|page=4|last=八代|first=和香子|date=2016-03-31|url=https://www.city.arakawa.tokyo.jp/documents/1270/dayori35.pdf|issue=35|chapter=あらかわモノ知りシリーズ 第二回|publisher=荒川ふるさと文化館|language=ja|accessdate=2020-10-09}} ([https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a016/bunkageijutsu/furusato/dayori.html 「荒川ふるさと文化館だより」一覧] 内) (説明書内の商品写真ロゴは"CEMEDINE"。小チューブ5銭,中10銭,大15銭,徳用30銭。説明書上端ロゴ"N"が鏡文字。)</ref>と、"CEMEDINE A"("A"の字あり){{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=36}}という別々の商品が存在する。 |
|||
=== CEMEDINE A発売 === |
|||
{{anchors|CEMEDINE A|セメダインA}} |
|||
チューブ入り接着剤。別名:セメダインA号、セメダインA、A號、A号。 |
|||
発売年は、『セメダイン五十年史』によれば1927-1931年{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=27,29,202}}、科学博物館によれば1935年頃までに{{r|"KahakuYanagisawa2012"|group="C"|page=396}}。 |
|||
セメダインAの成分は[[蛋白質]]系<ref name="Hara1958">{{Cite book|和書|title=続・日曜大工|publisher=池田書店|date=1958-11-05|last=原|first=稲生|language=ja|pages=101-108|chapter=セメダイン|location=藤沢市|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2486892|url-access=restricted|doi=10.11501/2486892}} (閲覧制限) |
|||
* 著者はセメダイン社と無関係だが、本書pp102-106にセメダインの一般市販製品一覧表、工業用セメダインのリスト、工業用セメダイン早見表が掲載してある。 |
|||
* p103: 「蛋白質: No.341:セメダインA; No.351:膠質接着剤」(製品群総称を「膠系」と言わず広義の「蛋白質」と言っている) |
|||
</ref>(蛋白質系とは、膠系、カゼイン系、アルブミン系、大豆タンパク質系などの総称{{r|"KahakuYanagisawa2012"|group="C"|page=369}})。包装には「高級剤配合のコロイド状」<ref name="CemedineA_oldlabel" group="C" />としか記載されていない。 |
|||
後の工業用製品名''No. 341''はセメダインAと同等品<ref name="Hara1958" />。 |
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1931年に"CEMEDINE"の英文字をかたどった[[ロゴマーク]]を商標登録している。この商標登録の商品区分は「[[ニベ]]糊と[[カゼイン]]との合成糊」<ref name="Jtrademark0226905">{{Cite web|url=https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-1930-012116/C58288701D63CE825A427853952E3FDB65A56ACFFD262992B41A4964F33BD161/40/ja|title=商標登録0226905|format=pdf|accessdate=2020-09-23|date=1931-07-25|website=[[特許情報プラットフォーム]] J-PlatPat|quote=出願 昭和五年七月十四日; (図案 "CEMEDINE") 指定商品 ニベ糊トカゼイントノ合成糊; 出願人 今村政司}} (原文「合成糊」がOCR誤りにより「含成糊」となっている)</ref>に限定されていた。ニベ糊とは[[魚膠]](うおニカワ。魚から作った膠)。しかし『セメダイン五十年史』には膠とカゼインを混合した接着剤製品の言及はない。 |
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当社は「セメダイン」を登録商標0226905で取得したとしている{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=203}}が、実際には英文字だけで、カタカナの「セメダイン」はない<ref name="Jtrademark0226905" />。 |
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=== カゼイン糊発売 === |
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『セメダイン五十年史』によれば、「セメダインA号」が耐水性に欠けるのを改善すべく[[接着剤#カゼイン接着剤|ミルクカゼイン系接着剤]]を開発{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=28}}。「桜のり」、「セメダインA号」に続く第三の接着剤商品として発売した{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=28}}とあるが、時期・商品名は不明({{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"}}に記載なし)。 |
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=== CEMEDINE C発売 === |
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{{main|#セメダインC}} |
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従来商品より耐水性、耐熱性、耐油性に優れた[[ニトロセルロース]]系の接着剤である「セメダインC」を1938年に発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=31}}。開発者は佐藤十三{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=31}}。チューブ入り。模型、家庭修繕のほか、工業用としてプロペラ製造や自動車用途にも使えるとしている<ref name="大東京文房具商工電話早見1939">{{Cite book|和書|title=大東京文房具・事務用品・紙工品・運動用品商工電話早見|publisher=日本文具新聞社|year=1939|editor=日本文具新聞社|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1027188|edition=昭和14年版|language=ja|location=東京|doi=10.11501/1027188}} |
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* p16 [https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1027188/13 (広告)セメダインC 萬能接合劑 今村化學研究所]「なんでもよくつく 全國で一番よく賣れる 評判の良い 萬能接合劑 新型チューブ入」 |
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* p130 [https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1027188/70 (広告)強力萬能接合剤 サクラ糊 製造元 田丸化學工業合資會社] |
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</ref>。『セメダインC』は、第二次世界大戦前・戦中の[[模型航空教育]]、[[模型飛行機]]ブームに乗って需要が急増した{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=51}}。学校工作用接着剤の配給対象にもなった<ref name="終戦教育事務処理提要第4集1950">{{Cite book|和書|title=終戦教育事務処理提要 第4集|publisher=文部省大臣官房総務課|year=1950|editor=文部省大臣官房総務課|url=https://books.google.co.jp/books?id=3CfXQkI6BNkC&pg=PP498&dq=%E3%82%BB%E3%83%A1%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3&hl=ja#v=onepage&q=%E3%82%BB%E3%83%A1%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3&f=false|format=pdf|language=ja|pages=p464,p482|chapter=附録2 通達件名一覧|quote=(通達題名のみ)昭和二十二年度第二、四半期分学校工作用接着剤セメダイン配給割当について}} (ここでの「学校工作用接着剤セメダイン」は当時のセメダインCのことであって、1960年に発売される商品名「学校工作用セメダイン」とは異なる)</ref>。 |
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=== CEMEDINE B発売 === |
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{{anchors|CEMEDINE B|セメダインB}} |
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チューブ入り接着剤。1940年(昭和15年){{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=46}}発売、つまりCEMEDINE Cよりも後。 |
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『セメダイン五十年史』によれば、セメダインBは加硫ゴムをベースにした[[接着剤#天然ゴム系接着剤|ゴム系]]{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=46}}、工業用版は「セメテックスB」、開発者は羽生龍郎ら{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=46}}。しかし後に、ミルクカゼイン系接着剤がセメダインB<ref name="NTTcomware2004" group="C" />かもしれないという異説が出ている。さらに別説として「B、C品はクレヤラッカーが主成分」<ref name="Satoh1943">{{Cite book|和書|title=よく飛ぶ模型飛行機|publisher=英進社|date=1943-06-10|last=佐藤|first=佐<!--Tasuku-->|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720237/45|accessdate=2020-09-18|page=65|doi=10.11501/1720237}}</ref>、つまりセメダインCと主成分は同じという書籍もある。 |
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耐水、耐[[酸]]、耐震、絶縁性 が特長<ref name="CemedineB_oldlabel" group="C" />。品種によっては耐[[加里]]、不凍性<ref name="CemedineB_oldlabelupright" group="C" />もうたっている。用途で特徴的なのがゴム、金属、エボナイト、ベークライト等の接着<ref name="CemedineB_oldlabel" group="C" />。これらの特徴は「セメテックスB」と共通である{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=36}}。 |
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=== 発展 === |
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セメダイン以外のブランドでも各種商品を販売した。 |
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{{anchors|桜のり|さくら糊|櫻糊}} |
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「桜のり」([[接着剤#デンプン系接着剤|デキストリン系]]糊{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=27}})は1927年に発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=202}}。商品名は、 |
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* 『セメダイン五十年史』本文では「桜のり」{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=27}} |
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* 事務用パッケージ印字名は「さくら糊」{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=35}}<ref name="NTTcomware2004" group="C" /> |
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* 写真用パッケージ印字名は「櫻糊」{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=35}}<ref name="NTTcomware2004" group="C" /> |
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と、表記がまちまちである。 |
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同時代の他社商品に、田丸化学工業製造の「サクラ糊」<ref name="Jtrademark131882">{{Cite book|title=日本登録商標大全|publisher=東京書院|date=1914-12-29|editor=東京書院|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/941574/343|accessdate=2020-09-18|language=ja|page=2 (frame 343/368)|chapter=第67類|quote=登録商標第151882; 登録 大正十年七月十一日; (図案 "登録商標 大正 サク KTS ラ糊"); 指定商品 第67類 合成糊; 商標権者 田丸健次|volume=第18集 下|doi=10.11501/941574}}</ref>という接着剤<ref name="大東京文房具商工電話早見1939" />や、[[六桜社]]<!-- コニカへリダイレクト誘導 -->製で[[小西六]]が販売した「さくら写真糊」<ref name="Konishiroku1922">{{Cite book|title=写真術の話|publisher=小西六本店|date=1922-01-15|last=原田|first=良雄|pages=巻末広告p13|chapter=(巻末広告) 六櫻社製薬品と研究書|url=https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/971616/129|doi=10.11501/971616|quote=さくら寫眞糊}}</ref><!-- 六櫻社は昭和12年(1937年)時点になると、「さくら」ブランドでほぼ統一している写真用品のうち糊(と他一点)だけは「アイデア寫眞糊」という別ブランドを使用している -->があってまぎらわしい。 |
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1935年時点までに「河馬印 [[コロイドゴム糊]]」<ref name="大東京文具商工名鑑1934" />、「河馬印 [[セロファン]]専用糊」<ref name="大東京文具商工名鑑1934" />、「ホームセメダイン」([[アラビアガム|アラビアゴム]]糊)、接着剤以外も含めて十品目以上の商品があった{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=30}}。マスコミ宣伝を重視し、会社規模の割には大きな広告宣伝費をかけてきた{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=22}}。 |
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[[第二次世界大戦|戦時中]]には、[[軍需]]用途の接着剤需要増加と、模型飛行機ブームによるセメダインCの需要増加により、戦時中でありながら販売は好調だったが原料入手と社員の[[出征]]による減少に苦慮した{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=54}}。今村は接着剤業界代表の一員となっていた<ref name="航空年鑑1955" />。 |
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戦後は[[プラモデル|プラスチックモデル]](プラモデル)用の接着剤(1962年発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=79}})も普及した。1963年頃の一般消費者向け主力はセメダインCと[[#セメダインコンタクト]]{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=111}}だった。セメダインA号・B号は終戦後もしばらく販売されていた<ref name-"Koka194807">{{Cite magazine|和書|magazine=子供の科学|author=有限会社 今村化學研究所|year=1948|title=(広告) セメダイン A号・B号・C号|issue=7|publisher=誠文堂新光社|accessdate=2020-10-01}} ([https://pbs.twimg.com/media/EZ5vTviUwAAg65o?format=jpg&name=large twimg.com])</ref>ものの終了して久しいが、2020年にCEMEDINE Bの現物が再発見された<ref name="CemedineB_202009">{{Cite tweet|title=幻の「セメダインB号」が見つかりました…!|access-date=2020-10-04|number=1310407901446508544|user=cemedinecoltd|language=ja|date=2020-09-28}}</ref>。 |
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同社の全売上高のうち一般消費者向けは1963年時点で34%{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=111}}、2020年3月期時点では17%である<ref name="CemedineAR2020">{{Cite web|url=https://pdf.irpocket.com/C4999/QW2b/Qdua/D5Wt.pdf|format=pdf|title=事業報告書 2020年3月期(第86期)|accessdate=2020-09-19|publisher=セメダイン|date=2020-06-08|website=irpocket.com|page=7|language=ja}} ([https://www.cemedine.co.jp/ir/bizreport/index.html www.cemedine.co.jp 企業情報 株主・投資家向け情報 事業報告書 内])</ref>。現在{{いつ|date=2020年9月}}は、木工用、金属用、工業用の他に建築用にも[[シーラント]]などの防水用接着剤や[[接着剤#シリコーン系接着剤|シリコーン系]]の接着剤など様々な接着剤を販売している。また、[[DIYショップ]]などが普及したため、同社が販売していたプロ用の接着剤も容易に入手できるようにもなった。 |
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== 年表 == |
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* [[1923年]](大正12年) 創業者今村善次郎が東京において接着剤類の製造販売を開始<ref name="CemedineHP_history">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/company/history.html|title=会社案内 沿革|accessdate=2020-09-18|website=セメダイン}}</ref> |
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* 1935年以前(昭和10年) 「セメダインA号」発売{{r|"KahakuYanagisawa2012"|group="C"|page=396}} |
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* [[1938年]](昭和13年) 「セメダインC」発売{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=31}} |
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* [[1941年]](昭和16年) 東京都荒川区において「各種接着剤の製造販売」を目的として有限会社今村化学研究所を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1948年]](昭和23年) 東京都千代田区において株式会社今村化学研究所を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1951年]](昭和26年) 当社製品の販売会社としてセメダイン株式会社を設立 本社を東京都荒川区に移転<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1956年]](昭和31年) 株式会社今村化学研究所がセメダイン株式会社を吸収合併し、商号をセメダイン株式会社と変更 本社を東京都千代田区に移転<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1962年]](昭和37年) 茨城工場を新設<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1966年]](昭和41年) 一般工作用接着剤のJIS表示許可を受ける<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1968年]](昭和43年) 東京証券取引所市場第二部に上場<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1969年]](昭和44年) 本社を東京都品川区に移転 大阪証券取引所市場第二部に上場<ref name="CemedineHP_history" /> |
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<!-- 1973年 {{cite book|和書|title=セメダイン五十年史|year=1973|author=セメダイン株式会社|publisher=ダイヤモンド社|id={{NDLJP|000001160996}}} 発行 --> |
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* [[1975年]](昭和50年) ボンド遊び防止対策として、一般用接着剤からトルエン成分を除去する成分変更を完了<ref name="CemedineHP_Env2003" /> |
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* [[1978年]](昭和53年) 台湾に台湾施敏打硬股份有限公司を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1981年]](昭和56年) タイにCEMEDINE(THAILAND)CO., LTD.を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1990年]](平成2年) 三重工場を新設<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[1999年]](平成11年) [[ヘンケル]]社と合弁会社セメダインヘンケル株式会社(後のセメダインオートモーティブ株式会社、さらに後に完全子会社)を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[2004年]](平成16年) タイにASIA CEMEDINE CO., LTD.を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[2006年]](平成18年) シー・エヌ・シー株式会社(後のセメダインケミカル株式会社)を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[2012年]](平成24年) 本店を品川区[[東五反田]]から同区大崎のゲートシティ大崎イーストタワーに移転<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[2012年]](平成24年) 「パーフェクトデコ」の広告を[[JJ (雑誌)|JJ]]に出稿、二十数年ぶりの一般誌への広告出稿となる<ref>[http://www.advertimes.com/20120328/article60284/ セメダイン 一般誌での広告を二十数年ぶりに出稿]</ref>、中国に思美定(上海)貿易有限公司を設立、フィリピンにCEMEDINE PHILIPPINES CORP.を設立<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[2016年]](平成28年) 株式会社カネカが[[株式公開買付け]]を実施し51%の株式を取得。同社の子会社となる<ref name="CemedineHP_2016_TOB"><!--リンク切れ [http://www.cemedine.co.jp/ir/press/pdf/2016/20160114.pdf 株式会社カネカによる当社株式に対する公開買付けの結果並びに親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ]-->{{Cite web|url=https://pdf.irpocket.com/C4999/BXIb/Xwoq/VUg3.pdf|format=pdf|title=株式会社カネカによる当社株式に対する公開買付けの結果 並びに親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ|accessdate=2020-10-25|date=2016-01-14|website=セメダイン|language=ja}} ([https://www.cemedine.co.jp/ir/press/archive.html?newsyear=2016 セメダインIRニュース2016年]内)</ref> |
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* [[2017年]](平成29年) セメダインオートモーティブ(株)を吸収合併<ref name="CemedineHP_history" /> |
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* [[2019年]](平成31年) 思美定(寧波)汽車新材料有限公司を解散し清算<ref name="CemedineHP_history" /> |
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== 事件 == |
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=== ボンド遊び === |
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1967年頃から社会問題となった[[シンナー#シンナー遊び|ボンド遊び]]問題で「セメダイン」という品名も挙がった。当社製品のことなのか、単に一般名化した「[[有機溶剤]]系接着剤」のことなのか判然としないケースが多いが、当社の「セメダインコンタクト」と判明している事例もある<ref name="TeraokaEtal1974">{{Cite journal|和書|journal=精神神経学雑誌|year=1974|title=接着剤吸引少年について|volume=76|page=606|last=寺岡|first=葵|authors=江頭竹一郎,坂梨寿弘,内村カツ子,原田正純,山下浩正,益田輿明,戸次高麗生,石山勝巳,宮国秀一,梅野重義,山田良一,土持純,南龍一,堀田宜之,村山英一,服部英世,河野浩介,平原輝雄,中村清史,江上昌三,井上赳,一尾信博|issue=9|publisher=日本精神神経学会|language=ja|id={{NDLBibID|7566773}}}} (電子版なし) |
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* p606:第13表「ボンドの種類と成分表」出典:通商産業省商品検査所:家庭用接着剤分析試験結果報告書(抄).東京(1971) |
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* p606:第13表 調査対象75例中の延べ吸引者数: セメダインコンタクトA:56; プラボンド:25; セメダインプラモデル用:7; ボンドG-17:5; その他:5</ref>。 |
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ボンド遊び問題に対しては行政が1973年に[[毒物及び劇物取締法]]改正(俗称「シンナー規制法」)、接着剤メーカ各社は接着剤成分変更するという対策がされた。セメダイン社も1975年頃までに成分変更を実施した<ref name="CemedineHP_Env2003">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/company/pdf/env_03/cemedine_er03.pdf|title=2003年度 環境報告書|accessdate=2020-09-19|website=セメダイン|page=7|format=pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200919081416/https://www.cemedine.co.jp/company/pdf/env_03/cemedine_er03.pdf|archivedate=2020-09-19}}</ref>。 |
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=== カルテル === |
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1987年にシリコーンシーリング材メーカー11社が[[私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律|独占禁止法]]違反の[[カルテル|価格協定]]したとして、1988年に[[公正取引委員会]]から[[勧告審決]]を受けた<ref name="JFTC1988_4">{{Cite web|url=https://snk.jftc.go.jp/module/jds/dc005/DC005?selectedDocumentKey=S630517S63J02000004_|title=昭和63年(勧)第4号 勧告審決 セメダイン(株)ほか10名に対する件|accessdate=2020-10-09|year=1988|website=公正取引委員会 審決等データベース}}</ref>。 |
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=== 労働争議 === |
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労務分野で「セメダイン事件」(2001年判決)と呼ばれている、労働組合関連の判例がある({{section link|労働組合法|定義}})<ref name="MHLW_Laoborcase2000_159">{{Cite web|url=https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/han/h00943.html|title=事件名 セメダイン(事件番号 最高裁平成12年(行ツ)第159号 判決年月日 平成13年 6月14日)|accessdate=2020-10-05|website=厚生労働省|work=労働委員会関係裁判例データベース}}</ref><ref name="WroknetHiroshima2018">用例: {{Cite web|url=https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/work2/wn500057.html|title=労働相談Q&A 3-6 管理職組合からの団体交渉の申し入れには,応じなければならないか|accessdate=2020-10-05|author=広島県商工労働局 雇用労働政策課|date=2018-07-31|website=広島県雇用労働情報サイト|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201005071848/https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/work2/wn500057.html|archivedate=2020-10-05}}</ref>。 |
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=== リコール(アスベスト含有製品) === |
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2004年の[[労働安全衛生法]]改正により接着剤への[[石綿]](アスベスト)含有率の規制値が厳しくなった(石綿重量比1%超の製品の製造禁止)が、翌年2005年に、接着剤メーカ複数社が法改正後も規制値を超える製品を製造していることが発覚した<ref name="MHLW_Asbestos20051101">{{Cite web|url=https://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/11/h1101-2.html|title=接着剤原料への石綿含有可能性調査結果について(第2回報告)|accessdate=2020-10-05|author=厚生労働省|date=2005-11-01|website=厚生労働省}}</ref>。 |
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セメダイン社は当初「1998年までに全製品で石綿の配合を全面廃止している」という主旨の説明をしていた<ref name="CemedineAsbestos20050909">{{Cite web|url=http://www.cemedine.co.jp/pdf/asbestos.pdf|title=当社におけるアスベスト(石綿)の使用状況及び、健康障害調査について|format=pdf|accessdate=2020-10-05|author=セメダイン|date=2005-09-09|website=セメダイン|language=ja|archiveurl=https://web.archive.org/web/20051221064958/http://www.cemedine.co.jp/pdf/asbestos.pdf|archivedate=2005-12-21|deadlinkdate=2020-10-05}} ([https://web.archive.org/web/20050819124619/http://www.cemedine.co.jp:80/ トップページ「トピックス」]では8月12日付となっているがアーカイブpdfは9月9日付版。)</ref> |
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が、結局4品種(No 190、No 195、No 199、業務用コンクリメントA)が該当することが判明し、自主回収を行なった<ref name="MHLW_AsbestosCemedine20050920">{{Cite web|url=http://www.meti.go.jp/press/20050920007/20050920007.html|title=セメダイン株式会社製造のアスベスト含有接着剤について|format=pdf|accessdate=2020-10-05|author=経済産業省|date=2005-09-20|website=経済産業省|language=ja|archiveurl=https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/243417/www.meti.go.jp/press/20050920007/20050920007.html|archivedate=2006-02-16|deadlinkdate=2020-10-05}} |
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* 後日経済産業省サイトから本発表は除去されている: {{Cite web|url=https://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/09/index.html|title=報道発表資料 2005年9月 資料一覧|accessdate=2020-10-05|date=2020-10-05|website=厚生労働省}} (「2005年9月20日(火)掲載」欄に無い) |
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</ref>。後に製品を改良対策した<ref name="CemedineHP_Env2006">{{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/company/pdf/env_06/cemedine_er06_00.pdf|title=2006年 環境報告書|accessdate=2020-10-05|website=セメダイン|page=14|format=pdf}}</ref>。 |
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=== リコール(ビンが割れる危険性) === |
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2016年に、ビンが割れる危険性があるとして自主回収([[リコール (一般製品)|リコール]])を実施した<ref name="CAArecall2016">{{Cite web|url=https://www.recall.caa.go.jp/result/detail.php?rcl=00000014800|title=セメダイン「プラモデル用30ml」 - 回収|accessdate=2020-09-24|website=消費者庁 リコール情報サイト|quote=販売期間:2016年1月~2016年3月; (リコールの)対応開始日 2016年03月14日}}</ref><ref name="CemedineTopRecall2016">自主回収告示は発表後1年弱で抹消: |
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* {{Cite web|url=http://www.cemedine.co.jp:80/index.html|title=ホームページ|accessdate=2020-09-24|date=2017-05-12|website=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170512031748/http://www.cemedine.co.jp:80/index.html|archivedate=2017-05-12|quote=「重要なお知らせ2016.03.14 |セメダイン「プラモデル用30ml」自主回収に関するお詫びとお知らせ」}} |
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* {{Cite web|url=http://www.cemedine.co.jp:80/index.html|title=ホームページ|accessdate=2020-09-24|date=2017-06-11|website=セメダイン|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170611234004/http://www.cemedine.co.jp:80/index.html|archivedate=2017-06-11}} (告示を消している) |
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* 『社会・環境報告書』でも報告していない: {{Cite web|url=https://www.cemedine.co.jp/company/pdf/env_16/cemedine_er16_00.pdf|title=社会・環境報告2006書|origdate=2016-11-29|date=2017-01-17|accessdate=2020-09-24|website=セメダイン|format=pdf}} (リコールの記載なし)</ref>。 |
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対象商品は「[[#プラモデル用セメダイン(ビン入り)|プラモデル用]] 30ml」ビン入りのうちの特定日製造分([[ガールズ&パンツァー|キャラクター]]入りの特別品)。 |
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== トリビア == |
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* [[2013年]](平成25年) テレビ番組『[[ほこ×たて]]』に最強{{要追加記述範囲|接着剤|title=品名、接合面積等要|date=2020年9月}}として出場し、[[建設機械|重機]]と対決したところ、勝利した<ref>[http://tvtopic.goo.ne.jp/program/info/658670/ 『ほこ×たて』の番組概要ページ(2013年7月28日放送分)] - gooテレビ番組{{リンク切れ|date=2020-09-18}}</ref>。 |
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* 創業当時の[[コピー商品|手本]]として引き合いに出される「[[メンダイン]]」は、イギリスの会社の接着剤"MENDINE"<ref name="RPDTMC_Mendine1913">{{Cite journal|journal=Reports of Patent, Design and Trade Mark Cases|title=COOMBE V. MENDIT LD.|volume=30|editor=The High Court of Justice ([[高等法院 (イングランド・ウェールズ)]])|date=1913-12-17|url=https://academic.oup.com/rpc/article-pdf/30/26/709/4520709/30-26-709.pdf|issue=26|pages=709-721|format=pdf|doi=10.1093/rpc/30.26.709}} (判決概要:"Mendine"と"Mend-It"は似ていない)</ref>。「[[セコチン]]」もイギリスの会社の接着剤"SECCOTINE"<ref name="RPDTMC_Seccotine1903">{{Cite journal|journal=Reports of Patent, Design and Trade Mark Cases|title=MCCAW, STEVENSON, AND ORR, LD. V. NICKOLS & CO.|volume=21|editor=The High Court of Justice ([[高等法院 (イングランド・ウェールズ)]])|date=1904-01-13|url=https://academic.oup.com/rpc/article/21/1/15/1598668|issue=1|pages=15-16|format=pdf|doi=10.1093/rpc/21.1.15}}</ref>で、後にフランスの会社にも[[ライセンス生産|ライセンス]]された。「[[テナシチン]]」もイギリスの会社の接着剤"TENASITINE"<ref name="NatTrust_Tenasitine">{{Cite web|url=http://www.nationaltrustcollections.org.uk/object/742107.1|title=Tube by Kay Brothers Ltd.|accessdate=2020-10-03|website=National Trust Collections (UK)|language=en|quote=Tenasitine Adhesive Cement. Sole makers KAY BROTHERS Ltd. Stockport, Great Britain}}</ref>。セメダイン社の資料にテナシチンはアメリカ製{{r|"Cemedine50yr_1973"|group="C"|page=11}}とあるが、少なくとも会社はイギリスである。CEMEDINEは商品名を舶来品風に英語表示している<ref name="GmarkAward2014">{{Cite web|url=https://www.g-mark.org/award/describe/41961?locale=ja|title=受賞対象一覧 工作用接着剤 セメダインC|accessdate=2020-09-20|year=2014|website=グッドデザイン賞|work=ロングライフデザイン賞}}</ref>。日本で2020年にMENDINEの現物が「セメダインB号」の現物とともに再発見された<ref name="CemedineB_Mendine_202009">{{Cite tweet|title=実は見つかったのはBだけではありません。セメダインの名前の由来になったと言われるイギリスの接着剤「メンダイン」もご寄贈くださったのです。|access-date=2020-10-04|number=1310408438308958210|user=cemedinecoltd|language=ja|date=2020-09-28}}</ref>。 |
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== 出典 == |
== 出典 == |
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=== 基本資料 === |
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{{Reflist}} |
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<references group="C"> |
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<ref name="Cemedine50yr_1973" group="C">{{Cite book|和書|title=セメダイン五十年史|publisher=セメダイン|date=1973-11-01|editor=セメダイン|language=ja|id={{国立国会図書館書誌ID|000001160996}}|ref={{harvid|セメダイン五十年史|1973}}}} |
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* p19引用:「製造に成功したのは...大正十二年秋のことである。その年の十一月、...『セメダイン』と命名し、...製造販売を開始したのである。」 |
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* p19引用:「...『セメダイン』の語源は...『セメント』と...『ダイン』とによる造成語...というのが通説になっている。しかし一説には...『メンダイン』以下の輸入品を、市場から『攻め』(セメ)出すということから...『セメダイン』の命名になったということである。 」 |
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* p26-27引用:「大正十二年秋に、『セメダイン』の製造に成功した...が、その商品化にあたっては、...黄色地に赤字を配したカラフルなラベルを使用し、これを『セメダインA号』として市場に送ったが...。そして実際には、この『桜のり』が...『セメダイン』の...一足先に発売され、...。次いでいよいよ『セメダインA号』の発売となったのであるが...」 |
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* 本書には『セメダイン』発売が大正年間だったという記述はあるが、『セメダイン'''A号'''』発売が大正年間だったという記述はない。 |
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* 本書には『セメダインA号』の成分について言及はない。(初代)『セメダイン』との異同についても記述はない。 |
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* 本書には『カゼイン糊』の発売年、商品名は記載されていない。 |
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* p35: 商品包装写真 |
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** CEMEDINE Aのチューブラベル:「有限會社」とあることから1941年以降。 |
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** CEMEDINE Bチューブ用の箱:「有限會社」「株式会社」いずれもない。価格50銭。 |
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** CEMEDINE Cチューブ用の箱:「株式会社」とあることから1948年以降。「學校配給品」 |
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** 事務用さくら糊の箱: 「株式会社」とあることから1948年以降。 |
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** 写真用櫻糊の箱: 「株式会社」とあることから1948年以降。「写真用桜糊は特殊原料を以って化学的に製造してありますから...」 |
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* p36: 商品包装写真 |
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** CEMETEX Bチューブ用の箱:「有限會社」「株式会社」いずれもない。 |
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** CEMEDINE A縦型用の箱: 「有限會社」「株式会社」いずれもない。18GM入 20銭 |
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** CEMEDINE B縦型用の箱: 「有限會社」「株式会社」いずれもない。21GM 50銭 |
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** CEMEDINE C縦型用の箱: 「有限會社」「株式会社」いずれもない。3?GM 30銭 |
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*p59: 戦前の取引先一覧 納入先: 大手文具店をはじめ、大手自動車メーカ、大手飛行機メーカ。小西六写真工業。飛行機メーカだが接着剤の競合でもあった愛知時計電機も列記。 |
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* pp78-79: 年次別製品上市概況 (昭和24年~昭和48年の間の各製品の発売年一覧表) |
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* p79: 一般市販製品一覧表 昭和35年(1960年) 商品名『学校工作用セメダイン』発売 |
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* p111引用: 昭和38年業績 販売高: 文教製品595百万円, 工業製品1,134百万円, 粘着テープ1百万円 (出典の数字を四捨五入して短縮) |
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* pp202-211: 略年譜 |
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</ref> |
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<ref name="CemedineA_oldlabel" group="C">{{Cite web|url=https://pbs.twimg.com/media/CwY8US4UoAAZMRl?format=jpg&name=large|title=CEMEDINE A|accessdate=2020-10-08|publisher=twimg.com|author=セメダイン|website=twitter.com (投稿者cemedinecoltd)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201008154526/https://pbs.twimg.com/media/CwY8US4UoAAZMRl?format=jpg&name=large|archivedate=2020-10-08}} (CEMEDINE Aチューブ型の未加工ラベルの写真)</ref> |
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<ref name="CemedineB_oldlabel" group="C">{{Cite web|url=https://pbs.twimg.com/media/CwY8US6UoAAw5u0?format=jpg&name=large|title=CEMEDINE B|accessdate=2020-10-08|publisher=twimg.com|author=セメダイン|website=twitter.com (投稿者cemedinecoltd)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201008160804/https://pbs.twimg.com/media/CwY8US6UoAAw5u0?format=jpg&name=large|archivedate=2020-10-08}} (CEMEDINE Bチューブ型の未加工包装の写真)</ref> |
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<ref name="CemedineB_oldlabelupright" group="C">{{Cite web|url=https://pbs.twimg.com/media/DBNUpnMVoAAyJTK?format=jpg&name=large|title=CEMEDINE B|accessdate=2020-10-11|publisher=twimg.com|author=セメダイン|website=twitter.com (投稿者cemedinecoltd)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201011012545/https://pbs.twimg.com/media/DBNUpnMVoAAyJTK?format=jpg&name=large|archivedate=2020-10-11}} (CEMEDINE B縦型の包装箱の写真)</ref> |
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<ref name="NTTcomware2004" group="C">{{cite web|url=http://www.nttcom.co.jp/comzine/no018/long_seller/|title=ニッポン・ロングセラー考・Vol.018 セメダインC|date=2004-11|website=COMZINE|publisher=NTTコムウエア|access-date=2020-09-18|ref={{harvid|NTTcomware|2004}}}} (「取材協力:セメダイン株式会社」。出典不記載。) |
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* 「ニカワに変{{ママ}}えてミルクカゼインを原料とする新しい接着剤『セメダインB』を開発した」とあるが、{{harv|セメダイン五十年史|1973}}によればセメダインBはゴム系。 |
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* 商品ラベル写真 CEMEDINE A, B, C は{{harv|セメダイン五十年史|1973|p=35}}から価格等を[[トリミング (写真)|切除加工]]してある |
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</ref> |
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<ref name="KahakuYanagisawa2012" group="C">{{Cite book|和書|title=接着剤技術の系統化調査|publisher=[[国立科学博物館]]|date=2012-08-20|last=柳澤<!-- Yanagisawa -->|first=誠一<!-- Shigekazu -->|url=http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/075.pdf|format=pdf|series=国立科学博物館 技術の系統化調査報告|accessdate=2020-09-18|language=ja|chapter=3.接着剤の歴史I|page=390}} ( 国立科学博物館 産業技術史資料情報センター [http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/report6.html 技術の系統化調査報告書 VI.化学関連 09「接着剤技術の系統化調査」] 内)</ref> |
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<ref name="Kahaku00133" group="C">{{Cite web|url = http://sts.kahaku.go.jp/material/|title = 重要科学技術史資料|accessdate = 2015-09-10|publisher = [[国立科学博物館]]}} |
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* 2013年9月3日付プレスリリース {{Cite web|url = https://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/159444.pdf|title = セメダインC、 世界初の蚊取線香など 2 2 件の 「 重要科学技術史資料( 愛称: 未来技術遺産) 」の 登録と登録証授与式について|date=2013-08-28|accessdate = 2020-09-19|publisher = 国立科学博物館|format = PDF|page=31|quote=第00133号 名称「セメダイン C」 製作年 1938年}} |
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* 2013年9月19日版資料 {{Cite web|url = http://sts.kahaku.go.jp/material/2013pdf/no133.pdf|title = 2013年度登録 第00133号 名称「セメダイン C」|date=2013-09-19|accessdate = 2020-09-19|publisher = 国立科学博物館|format = PDF|quote=製作年 1975年頃}} (製作年「1938年」が「1975年頃」に修正されている) |
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</references><!-- end of group="C" --> |
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=== その他 === |
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* [[接着剤]] |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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* [https://www.cemedine.co.jp/ セメダイン株式会社] |
* [https://www.cemedine.co.jp/ セメダイン株式会社] |
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*{{Twitter|cemedinecoltd|セメダイン}} |
* {{Twitter|cemedinecoltd|セメダイン}} |
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* [https://www.makuake.com/project/cemedine/ メデタイン] |
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{{DEFAULTSORT:せめたいん}} |
{{DEFAULTSORT:せめたいん}} |
2020年10月25日 (日) 11:57時点における版
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒141-8620 東京都品川区大崎一丁目11番1号 ゲートシティ大崎イーストタワー |
設立 | 1948年4月22日 |
業種 | 化学 |
法人番号 | 1010701005270 |
代表者 | 天知秀介(代表取締役社長) |
資本金 | 30億5,037万5千円 |
売上高 | 連結279憶09百万円(2018年3月期) |
純資産 | 連結110憶38百万円(2018年3月) |
総資産 | 連結215憶10百万円(2018年3月) |
従業員数 |
|
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
株式会社カネカ 53.3% (2018年3月末時点) |
外部リンク | https://www.cemedine.co.jp/ |
セメダイン株式会社 (Cemedine Co., Ltd.) は日本の接着剤メーカー。株式会社カネカの子会社。セメダインは当社接着剤のブランド名でもある。一般には「セメダインC」など工作用の接着剤メーカーとして知られるが、売上高の主力は業務向け・工業向けである。
社名
社名は、創業者の今村善次郎(1890年生[1])が接着剤の商品名として考案した造語で、結合材を意味する「セメント」("CEMENT")と力の単位である「ダイン」 ("DYNE")の変形を組み合わせたものだが、そのほかに、創業当時日本の接着剤市場を席巻していたイギリス製の接着剤『メンダイン』(MENDINE)を市場から「攻め」出すということから、「攻め出せ、メンダイン」という意味が込められているとも言われている[2]。
「セメダイン」という語は戦前から既に一般名化して「接着剤」といった意味に使われていた[3]。また、セメダイン社製品や接着剤一般のことを「セメンダイン」と誤記されることがある[4](「セメン」はセメント(接着剤)の略称[5])。
なお、当社は「当時はまだ『接着剤』という言葉はありませんでした」「この『接着剤』という言葉も、今村善次郎が創った言葉」だと主張している[2]が、誤りである。「接着剤」という言葉は明治30年(1897年)以前に既に存在していた[6][7]。ただ、慣用語ではなく[C 1]:28、一般化させたのは今村のようだ[C 1]:28という仮説である。また、今村は「接着材」ではなく「接着剤」という字を選んだ[C 1]:28が、「剤」という字も以前から「接合剤(劑)」[8]、「膠着剤(劑)」[9]のように使われていたから、今村の発明というわけではない。
著名な商品
同じ商品名であっても時期によって成分や外形は異なる。同じ成分の物を複数の名称で呼ぶこともある。
セメダインC
「セメダインC」はニトロセルロース接着剤[C 1]:31。別名:CEMEDINE C、C號、C号、C。 木、紙、布の接着用[10]。プラモデル(一般的なスチロール樹脂製のもの)の接着には不適当で、変形する可能性がある[11]。
1938年発売[C 1]:31だが、同一商品名であっても時期によって溶剤成分などの変更を複数回おこなっている[12]。
資料年 | 2018頃 | 2010-2020 | 1983頃 | 1961 | 1948頃 | 1938 |
---|---|---|---|---|---|---|
資料名 | 箱表示[11] | 2016 SDS[13]
, 2010 MSDS[14] |
第三者定性分析[15] | |||
主成分 | (製品規格値ではない) |
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印刷名 | セメダインC[11] | CEMEDINE C[C 2] | CEMEDINE C[C 2] |
セメダインCは1963年頃の一般消費者向け主力だった[C 1]:111が、他製品発売により売上内比率は低下したものの、1992年度でも1%を占め年間約250万本(容量不明)生産していた[16]。
2013年にセメダインCは日本初の合成接着剤として国立科学博物館が選定する重要科学技術史資料 § 第6回(2013年)(未来技術遺産)に登録された[C 3]。登録されたのは「製作年1975年頃」のバージョンである[C 3]。
工業用製品「321」は本品とほぼ同等品[17]。
商品名
当社は2018年頃から「セメダイン」の後に続く「C」部分のみが社内で言う「商品名」にあたることを強調しだした[18]。 あわせて従来「CEMEDINE C」あるいは「セメダインC」となっていたホームページ商品ページ [19] を「C」に変更した[20]。しかし製品への印刷名、カタログ等の商品名[21]、製品名[14][13]はいずれも「セメダインC」としている。
プラモデル用セメダイン
「プラモデル用セメダイン」という商品名であっても、チューブ入り品とビン入り品では成分比率が違う。 一時期、当社ホームページから除外されていた[22]。
プラモデル用セメダイン(チューブ入り)
「プラスチックモデル用」という商品名の製品は1962年発売[C 1]:79。スチロール樹脂製プラモデル用接着剤[23]。ポリスチレン樹脂溶剤系。セメダインCと類似のチューブ色(黄色)、接着剤色(無色透明)だが成分は異なる。
資料年 | 2020 | 2020 | 1983頃 | 1971頃 | 1962 |
---|---|---|---|---|---|
資料名 | ホームページ | 2017 SDS[24] | 第三者定性分析[15] | 第三者分析[25] | |
主成分 | 不記載 | (製品規格値ではない)
|
|
|
|
印刷名 | プラモデル用セメダイン[23] |
プラモデル用セメダイン(ビン入り)
スチロール樹脂製プラモデル用接着剤[23]。ポリスチレン樹脂溶剤系。「プラモデル用セメダイン(チューブ入り)」と商品名は類似しているが成分比率は違う。
資料年 | 2020 | 2020 | 1983頃 | 1962 |
---|---|---|---|---|
資料名 | ホームページ | 2018 SDS | 第三者定性分析[15] | |
主成分 | 不記載 | (製品規格値ではない)
|
|
|
印刷名 | プラモデル用セメダイン[23] |
セメダインコンタクト
クロロプレンゴム系[27]のコンタクト式接着剤。1963年発売[C 1]:79。2005年時点ホームページ商品ページには不掲載[28]。
資料年 | 1973 | 1971頃 | 1963 |
---|---|---|---|
資料名 | 第三者分析[29] | 第三者分析[25] | |
主成分 |
|
||
印刷名 |
学校工作用セメダイン
1960年発売[C 1]:79。 セメダインコンタクトと同じ用途[30]、同じ使用方法のコンタクト接着タイプの接着剤[31]。コンタクトとの違いは不記載。チューブは赤ラベル。2005年時点ホームページ商品ページには不掲載[28]。
セメダインハイコンタクト
1972年発売[C 1]:79。
資料年 | 2007頃 | 1972 |
---|---|---|
資料名 | 大学病院医療情報ネットワーク[32] | |
主成分 |
|
|
印刷名 |
歴史
創業者となる今村善次郎は1910年代に自分で製造した家具用ワックスや靴墨、およびイギリス製の接着剤「メンダイン」(MENDINE)を販売していた[C 1]:15。メンダインは膠系(ニカワけい)のチューブ入り接着剤である[33]:712。
セメダイン発売
今村は輸入接着剤を模倣[C 1]:27したチューブ詰めの化学のりの自社開発を試み、大正11年(1923年)[C 1]:19に製造に成功した。この膠系接着剤[C 1]:33を「セメダイン」という商品名で販売するのだが、発売年について当社作成の社史である『セメダイン五十年史』は二説が錯綜している:
- (初代)「セメダイン」と「セメダインA号」を別物視する説: 「セメダイン」は1923年発売[C 1]:19、あるいは1926年頃までには発売[C 1]:23。
- (初代)「セメダイン」と「セメダインA号」を同一視する説: 1923年に製造に成功し、後日それを商品化したものが「セメダインA号」[C 1]:27。つまり最初の「セメダイン」の発売は1927年以降ということになる。
科学博物館は1923年説を採用せず、「昭和10年頃までに『セメダインA』などを販売」(=1935年頃)としている[C 4]:396。実際に1932年(昭和7年)までには販売されていた[35]。 いずれにせよ、少なくとも商品名表示としては"CEMEDINE"("A"の字なし)[34][36]と、"CEMEDINE A"("A"の字あり)[C 1]:36という別々の商品が存在する。
CEMEDINE A発売
チューブ入り接着剤。別名:セメダインA号、セメダインA、A號、A号。 発売年は、『セメダイン五十年史』によれば1927-1931年[C 1]:27,29,202、科学博物館によれば1935年頃までに[C 4]:396。
セメダインAの成分は蛋白質系[37](蛋白質系とは、膠系、カゼイン系、アルブミン系、大豆タンパク質系などの総称[C 4]:369)。包装には「高級剤配合のコロイド状」[C 5]としか記載されていない。
後の工業用製品名No. 341はセメダインAと同等品[37]。
1931年に"CEMEDINE"の英文字をかたどったロゴマークを商標登録している。この商標登録の商品区分は「ニベ糊とカゼインとの合成糊」[38]に限定されていた。ニベ糊とは魚膠(うおニカワ。魚から作った膠)。しかし『セメダイン五十年史』には膠とカゼインを混合した接着剤製品の言及はない。 当社は「セメダイン」を登録商標0226905で取得したとしている[C 1]:203が、実際には英文字だけで、カタカナの「セメダイン」はない[38]。
カゼイン糊発売
『セメダイン五十年史』によれば、「セメダインA号」が耐水性に欠けるのを改善すべくミルクカゼイン系接着剤を開発[C 1]:28。「桜のり」、「セメダインA号」に続く第三の接着剤商品として発売した[C 1]:28とあるが、時期・商品名は不明([C 1]に記載なし)。
CEMEDINE C発売
従来商品より耐水性、耐熱性、耐油性に優れたニトロセルロース系の接着剤である「セメダインC」を1938年に発売[C 1]:31。開発者は佐藤十三[C 1]:31。チューブ入り。模型、家庭修繕のほか、工業用としてプロペラ製造や自動車用途にも使えるとしている[39]。『セメダインC』は、第二次世界大戦前・戦中の模型航空教育、模型飛行機ブームに乗って需要が急増した[C 1]:51。学校工作用接着剤の配給対象にもなった[40]。
CEMEDINE B発売
チューブ入り接着剤。1940年(昭和15年)[C 1]:46発売、つまりCEMEDINE Cよりも後。 『セメダイン五十年史』によれば、セメダインBは加硫ゴムをベースにしたゴム系[C 1]:46、工業用版は「セメテックスB」、開発者は羽生龍郎ら[C 1]:46。しかし後に、ミルクカゼイン系接着剤がセメダインB[C 2]かもしれないという異説が出ている。さらに別説として「B、C品はクレヤラッカーが主成分」[41]、つまりセメダインCと主成分は同じという書籍もある。
耐水、耐酸、耐震、絶縁性 が特長[C 6]。品種によっては耐加里、不凍性[C 7]もうたっている。用途で特徴的なのがゴム、金属、エボナイト、ベークライト等の接着[C 6]。これらの特徴は「セメテックスB」と共通である[C 1]:36。
発展
セメダイン以外のブランドでも各種商品を販売した。
「桜のり」(デキストリン系糊[C 1]:27)は1927年に発売[C 1]:202。商品名は、
と、表記がまちまちである。
同時代の他社商品に、田丸化学工業製造の「サクラ糊」[42]という接着剤[39]や、六桜社製で小西六が販売した「さくら写真糊」[43]があってまぎらわしい。
1935年時点までに「河馬印 コロイドゴム糊」[34]、「河馬印 セロファン専用糊」[34]、「ホームセメダイン」(アラビアゴム糊)、接着剤以外も含めて十品目以上の商品があった[C 1]:30。マスコミ宣伝を重視し、会社規模の割には大きな広告宣伝費をかけてきた[C 1]:22。
戦時中には、軍需用途の接着剤需要増加と、模型飛行機ブームによるセメダインCの需要増加により、戦時中でありながら販売は好調だったが原料入手と社員の出征による減少に苦慮した[C 1]:54。今村は接着剤業界代表の一員となっていた[1]。
戦後はプラスチックモデル(プラモデル)用の接着剤(1962年発売[C 1]:79)も普及した。1963年頃の一般消費者向け主力はセメダインCと#セメダインコンタクト[C 1]:111だった。セメダインA号・B号は終戦後もしばらく販売されていた[44]ものの終了して久しいが、2020年にCEMEDINE Bの現物が再発見された[45]。
同社の全売上高のうち一般消費者向けは1963年時点で34%[C 1]:111、2020年3月期時点では17%である[46]。現在[いつ?]は、木工用、金属用、工業用の他に建築用にもシーラントなどの防水用接着剤やシリコーン系の接着剤など様々な接着剤を販売している。また、DIYショップなどが普及したため、同社が販売していたプロ用の接着剤も容易に入手できるようにもなった。
年表
- 1923年(大正12年) 創業者今村善次郎が東京において接着剤類の製造販売を開始[47]
- 1935年以前(昭和10年) 「セメダインA号」発売[C 4]:396
- 1938年(昭和13年) 「セメダインC」発売[C 1]:31
- 1941年(昭和16年) 東京都荒川区において「各種接着剤の製造販売」を目的として有限会社今村化学研究所を設立[47]
- 1948年(昭和23年) 東京都千代田区において株式会社今村化学研究所を設立[47]
- 1951年(昭和26年) 当社製品の販売会社としてセメダイン株式会社を設立 本社を東京都荒川区に移転[47]
- 1956年(昭和31年) 株式会社今村化学研究所がセメダイン株式会社を吸収合併し、商号をセメダイン株式会社と変更 本社を東京都千代田区に移転[47]
- 1962年(昭和37年) 茨城工場を新設[47]
- 1966年(昭和41年) 一般工作用接着剤のJIS表示許可を受ける[47]
- 1968年(昭和43年) 東京証券取引所市場第二部に上場[47]
- 1969年(昭和44年) 本社を東京都品川区に移転 大阪証券取引所市場第二部に上場[47]
- 1975年(昭和50年) ボンド遊び防止対策として、一般用接着剤からトルエン成分を除去する成分変更を完了[48]
- 1978年(昭和53年) 台湾に台湾施敏打硬股份有限公司を設立[47]
- 1981年(昭和56年) タイにCEMEDINE(THAILAND)CO., LTD.を設立[47]
- 1990年(平成2年) 三重工場を新設[47]
- 1999年(平成11年) ヘンケル社と合弁会社セメダインヘンケル株式会社(後のセメダインオートモーティブ株式会社、さらに後に完全子会社)を設立[47]
- 2004年(平成16年) タイにASIA CEMEDINE CO., LTD.を設立[47]
- 2006年(平成18年) シー・エヌ・シー株式会社(後のセメダインケミカル株式会社)を設立[47]
- 2012年(平成24年) 本店を品川区東五反田から同区大崎のゲートシティ大崎イーストタワーに移転[47]
- 2012年(平成24年) 「パーフェクトデコ」の広告をJJに出稿、二十数年ぶりの一般誌への広告出稿となる[49]、中国に思美定(上海)貿易有限公司を設立、フィリピンにCEMEDINE PHILIPPINES CORP.を設立[47]
- 2016年(平成28年) 株式会社カネカが株式公開買付けを実施し51%の株式を取得。同社の子会社となる[50]
- 2017年(平成29年) セメダインオートモーティブ(株)を吸収合併[47]
- 2019年(平成31年) 思美定(寧波)汽車新材料有限公司を解散し清算[47]
事件
ボンド遊び
1967年頃から社会問題となったボンド遊び問題で「セメダイン」という品名も挙がった。当社製品のことなのか、単に一般名化した「有機溶剤系接着剤」のことなのか判然としないケースが多いが、当社の「セメダインコンタクト」と判明している事例もある[25]。
ボンド遊び問題に対しては行政が1973年に毒物及び劇物取締法改正(俗称「シンナー規制法」)、接着剤メーカ各社は接着剤成分変更するという対策がされた。セメダイン社も1975年頃までに成分変更を実施した[48]。
カルテル
1987年にシリコーンシーリング材メーカー11社が独占禁止法違反の価格協定したとして、1988年に公正取引委員会から勧告審決を受けた[51]。
労働争議
労務分野で「セメダイン事件」(2001年判決)と呼ばれている、労働組合関連の判例がある(労働組合法 § 定義)[52][53]。
リコール(アスベスト含有製品)
2004年の労働安全衛生法改正により接着剤への石綿(アスベスト)含有率の規制値が厳しくなった(石綿重量比1%超の製品の製造禁止)が、翌年2005年に、接着剤メーカ複数社が法改正後も規制値を超える製品を製造していることが発覚した[54]。 セメダイン社は当初「1998年までに全製品で石綿の配合を全面廃止している」という主旨の説明をしていた[55] が、結局4品種(No 190、No 195、No 199、業務用コンクリメントA)が該当することが判明し、自主回収を行なった[56]。後に製品を改良対策した[57]。
リコール(ビンが割れる危険性)
2016年に、ビンが割れる危険性があるとして自主回収(リコール)を実施した[58][59]。 対象商品は「プラモデル用 30ml」ビン入りのうちの特定日製造分(キャラクター入りの特別品)。
トリビア
- 2013年(平成25年) テレビ番組『ほこ×たて』に最強接着剤[要追加記述]として出場し、重機と対決したところ、勝利した[60]。
- 創業当時の手本として引き合いに出される「メンダイン」は、イギリスの会社の接着剤"MENDINE"[33]。「セコチン」もイギリスの会社の接着剤"SECCOTINE"[61]で、後にフランスの会社にもライセンスされた。「テナシチン」もイギリスの会社の接着剤"TENASITINE"[62]。セメダイン社の資料にテナシチンはアメリカ製[C 1]:11とあるが、少なくとも会社はイギリスである。CEMEDINEは商品名を舶来品風に英語表示している[63]。日本で2020年にMENDINEの現物が「セメダインB号」の現物とともに再発見された[64]。
出典
基本資料
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq セメダイン 編『セメダイン五十年史』セメダイン、1973年11月1日。国立国会図書館書誌ID:000001160996。
- p19引用:「製造に成功したのは...大正十二年秋のことである。その年の十一月、...『セメダイン』と命名し、...製造販売を開始したのである。」
- p19引用:「...『セメダイン』の語源は...『セメント』と...『ダイン』とによる造成語...というのが通説になっている。しかし一説には...『メンダイン』以下の輸入品を、市場から『攻め』(セメ)出すということから...『セメダイン』の命名になったということである。 」
- p26-27引用:「大正十二年秋に、『セメダイン』の製造に成功した...が、その商品化にあたっては、...黄色地に赤字を配したカラフルなラベルを使用し、これを『セメダインA号』として市場に送ったが...。そして実際には、この『桜のり』が...『セメダイン』の...一足先に発売され、...。次いでいよいよ『セメダインA号』の発売となったのであるが...」
- 本書には『セメダイン』発売が大正年間だったという記述はあるが、『セメダインA号』発売が大正年間だったという記述はない。
- 本書には『セメダインA号』の成分について言及はない。(初代)『セメダイン』との異同についても記述はない。
- 本書には『カゼイン糊』の発売年、商品名は記載されていない。
- p35: 商品包装写真
- CEMEDINE Aのチューブラベル:「有限會社」とあることから1941年以降。
- CEMEDINE Bチューブ用の箱:「有限會社」「株式会社」いずれもない。価格50銭。
- CEMEDINE Cチューブ用の箱:「株式会社」とあることから1948年以降。「學校配給品」
- 事務用さくら糊の箱: 「株式会社」とあることから1948年以降。
- 写真用櫻糊の箱: 「株式会社」とあることから1948年以降。「写真用桜糊は特殊原料を以って化学的に製造してありますから...」
- p36: 商品包装写真
- CEMETEX Bチューブ用の箱:「有限會社」「株式会社」いずれもない。
- CEMEDINE A縦型用の箱: 「有限會社」「株式会社」いずれもない。18GM入 20銭
- CEMEDINE B縦型用の箱: 「有限會社」「株式会社」いずれもない。21GM 50銭
- CEMEDINE C縦型用の箱: 「有限會社」「株式会社」いずれもない。3?GM 30銭
- p59: 戦前の取引先一覧 納入先: 大手文具店をはじめ、大手自動車メーカ、大手飛行機メーカ。小西六写真工業。飛行機メーカだが接着剤の競合でもあった愛知時計電機も列記。
- pp78-79: 年次別製品上市概況 (昭和24年~昭和48年の間の各製品の発売年一覧表)
- p79: 一般市販製品一覧表 昭和35年(1960年) 商品名『学校工作用セメダイン』発売
- p111引用: 昭和38年業績 販売高: 文教製品595百万円, 工業製品1,134百万円, 粘着テープ1百万円 (出典の数字を四捨五入して短縮)
- pp202-211: 略年譜
- ^ a b c d e “ニッポン・ロングセラー考・Vol.018 セメダインC”. COMZINE. NTTコムウエア (2004年11月). 2020年9月18日閲覧。 (「取材協力:セメダイン株式会社」。出典不記載。)
- 「ニカワに変〔ママ〕えてミルクカゼインを原料とする新しい接着剤『セメダインB』を開発した」とあるが、(セメダイン五十年史 1973)によればセメダインBはゴム系。
- 商品ラベル写真 CEMEDINE A, B, C は(セメダイン五十年史 1973, p. 35)から価格等を切除加工してある
- ^ a b “重要科学技術史資料”. 国立科学博物館. 2015年9月10日閲覧。
- 2013年9月3日付プレスリリース “セメダインC、 世界初の蚊取線香など 2 2 件の 「 重要科学技術史資料( 愛称: 未来技術遺産) 」の 登録と登録証授与式について” (PDF). 国立科学博物館. p. 31 (2013年8月28日). 2020年9月19日閲覧。 “第00133号 名称「セメダイン C」 製作年 1938年”
- 2013年9月19日版資料 “2013年度登録 第00133号 名称「セメダイン C」” (PDF). 国立科学博物館 (2013年9月19日). 2020年9月19日閲覧。 “製作年 1975年頃” (製作年「1938年」が「1975年頃」に修正されている)
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その他
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- 固有名詞: 日本ゴム協会誌(編)「ゴムと金属の接着(本文著者:芝崎 一郎)」『日本ゴム協会誌』第39巻第10号、日本ゴム協会、1966年、870頁、doi:10.2324/gomu.39.870。
- 固有名詞: 松井, 達郎、小島, 裕史、薮, 穣「シーリング材の硬化速度の解析」(pdf)『化学工学論文集』第25巻第1号、化学工学会、1999年、117頁、doi:10.1252/kakoronbunshu.25.117。
- 固有名詞: 日本接着学会誌(編)「総説 異種材料接着接合(本文著者:秋本 雅人)」(pdf)『日本接着学会誌』第54巻第6号、日本接着学会、2018年、212頁、doi:10.11618/adhesion.54.212。
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- ^ 特許局「発明界の一大進展」『読賣新聞』1916年2月18日、2020年10月13日閲覧。「特許数一万一千六百八十五の中、...接着劑の四が最も少い」 (出典:神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 産業所有権(1-069) 読売新聞 1916.2.18 (大正5)) (特許関連記事ではあるが、一般新聞にも「接着劑」説明なく掲載されている。)
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- 「手工糊として今や全国を風靡する接合糊界の王座、御仕入れにはぜひ!! 各学校各雑誌御推奨 国産セメダイン」「新型チューブ入」
- 商品写真は"CEMEDINE"("A"の字は無い); "WILLEFFECTUALLY STICK EVERYTHING"("WILL"のあとにスペースが欠如)
- 製造元:今村化學研究所、関東代理店:伊藤古一堂、関西代理店:福井商店
- 同書p74(業者一覧電話帳中)に「今村化學研究所」の項あり
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- 著者はセメダイン社と無関係だが、本書pp102-106にセメダインの一般市販製品一覧表、工業用セメダインのリスト、工業用セメダイン早見表が掲載してある。
- p103: 「蛋白質: No.341:セメダインA; No.351:膠質接着剤」(製品群総称を「膠系」と言わず広義の「蛋白質」と言っている)
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- p16 (広告)セメダインC 萬能接合劑 今村化學研究所「なんでもよくつく 全國で一番よく賣れる 評判の良い 萬能接合劑 新型チューブ入」
- p130 (広告)強力萬能接合剤 サクラ糊 製造元 田丸化學工業合資會社
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- ^ @cemedinecoltd (2020年9月28日). "実は見つかったのはBだけではありません。セメダインの名前の由来になったと言われるイギリスの接着剤「メンダイン」もご寄贈くださったのです。". X(旧Twitter)より2020年10月4日閲覧。
外部リンク
- セメダイン株式会社
- セメダイン (@cemedinecoltd) - X(旧Twitter)
- メデタイン