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「台北駐大阪経済文化弁事処」の版間の差分

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== 主要事件 ==
== 主要事件 ==
=== 在大阪中華民国総領事館落書き事件(1961年) ===
=== 在大阪中華民国総領事館落書き事件(1961年) ===
[[1961年]]9月30日未明、台湾民族派の[[バー]]経営者[[郭椿然]]と[[看板]]業者[[深水生富]]が、中華民国総領事館の1階正面出入口の鉄製扉や1階正面出入口左右の石造りの外壁に「[[支那人]]は支那へ帰れ」、「台湾は[[台湾人|台人]]のもの」、「台湾独立万才」、「[[台湾共和国]]万才」、「[[介石]]一派の豚共は台湾より去れ」などと落書きし、加えて、1階正面出入口上部に「台湾共和国大阪総領事館」と大書した看板を掲げる目的で{{仮リンク|孫秉乾|zh|孫秉乾}}総領事から立ち入りや看板の付け替えの許可を得ることなく侵入した。この事件を受けて[[大阪地方裁判所]]で公判が開かれたが、その結果、[[建造物等損壊罪]]、[[侮辱罪]]、[[住居侵入罪|建造物侵入罪]]並びにこれらの[[共同正犯]]に該当するとされ、郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が下された。但し、[[中華民国の国章]]に対しては看板で覆い隠しただけで何ら物質的損壊を加えていなかったため、刑法第92条の[[外国国章損壊罪]]については検察からの求刑を棄却して無罪とした<ref>[https://daihanrei.com/l/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%9C%B0%E6%96%B9%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%20%E6%98%AD%E5%92%8C%EF%BC%93%EF%BC%96%E5%B9%B4%EF%BC%88%E3%82%8F%EF%BC%89%EF%BC%94%EF%BC%93%EF%BC%91%EF%BC%99%E5%8F%B7%20%E5%88%A4%E6%B1%BA 大阪地方裁判所 昭和36年(わ)4319号 判決 - 大判例]</ref>。
[[1961年]]9月30日未明、台湾民族派の[[バー]]経営者[[郭椿然]]と[[看板]]業者[[深水生富]]が、中華民国総領事館の1階正面出入口の鉄製扉や1階正面出入口左右の石造りの外壁に「[[支那人]]は支那へ帰れ」、「台湾は[[台湾人|台人]]のもの」、「台湾独立万才」、「[[台湾共和国]]万才」、「[[介石]]一派の豚共は台湾より去れ」などと落書きし、加えて、1階正面出入口上部に「台湾共和国大阪総領事館」と大書した看板を掲げる目的で{{仮リンク|孫秉乾|zh|孫秉乾}}総領事から立ち入りや看板の付け替えの許可を得ることなく侵入した。この事件を受けて[[大阪地方裁判所]]で公判が開かれたが、その結果、[[建造物等損壊罪]]、[[侮辱罪]]、[[住居侵入罪|建造物侵入罪]]並びにこれらの[[共同正犯]]に該当するとされ、郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が下された。但し、[[中華民国の国章]]に対しては看板で覆い隠しただけで何ら物質的損壊を加えていなかったため、刑法第92条の[[外国国章損壊罪]]については検察からの求刑を棄却して無罪とした<ref>[https://daihanrei.com/l/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%9C%B0%E6%96%B9%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%20%E6%98%AD%E5%92%8C%EF%BC%93%EF%BC%96%E5%B9%B4%EF%BC%88%E3%82%8F%EF%BC%89%EF%BC%94%EF%BC%93%EF%BC%91%EF%BC%99%E5%8F%B7%20%E5%88%A4%E6%B1%BA 大阪地方裁判所 昭和36年(わ)4319号 判決 - 大判例]</ref>。


大阪地方裁判所での判決が下った後、検察官は外国国章損壊罪が適用されていない点に対する不服を、両被告人は完全無罪を主張して[[大阪高等裁判所]]に[[控訴]]したが、量刑の増減はなく、改めて郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が言い渡された<ref>[https://daihanrei.com/l/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%AB%98%E7%AD%89%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%20%E6%98%AD%E5%92%8C%EF%BC%93%EF%BC%97%E5%B9%B4%EF%BC%88%E3%81%86%EF%BC%89%EF%BC%91%EF%BC%94%EF%BC%92%EF%BC%95%E5%8F%B7%20%E5%88%A4%E6%B1%BA 大阪高等裁判所 昭和37年(う)1425号 判決 - 大判例]</ref>。
大阪地方裁判所での判決が下った後、検察官は外国国章損壊罪が適用されていない点に対する不服を、両被告人は完全無罪を主張して[[大阪高等裁判所]]に[[控訴]]したが、量刑の増減はなく、改めて郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が言い渡された<ref>[https://daihanrei.com/l/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%AB%98%E7%AD%89%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%20%E6%98%AD%E5%92%8C%EF%BC%93%EF%BC%97%E5%B9%B4%EF%BC%88%E3%81%86%EF%BC%89%EF%BC%91%EF%BC%94%EF%BC%92%EF%BC%95%E5%8F%B7%20%E5%88%A4%E6%B1%BA 大阪高等裁判所 昭和37年(う)1425号 判決 - 大判例]</ref>。

2020年9月15日 (火) 14:48時点における版

台北駐大阪経済文化弁事処
臺北駐大阪經濟文化辦事處
台北駐大阪経済文化弁事処が入居している中之島フェスティバルタワー(2013年)
所在地日本の旗 日本
住所大阪府大阪市北区中之島2-3-18 中之島フェスティバルタワー17階・19階
開設1972年12月
総領事李世丙中国語版(処長)
ウェブサイトwww.roc-taiwan.org/jposa_ja/

台北駐大阪経済文化弁事処繁体字中国語: 臺北駐大阪經濟文化辦事處英語: Taipei Economic and Cultural Office in Osaka、英略称: TECO-Osaka)、あるいは中華民国駐大阪弁事処繁体字中国語: 中華民國駐大阪辦事處)は、中華民国(台湾)が日本大阪府大阪市に設置している総領事館級の外交代表機構である。一つの中国政策による制約のため、1972年9月の日華断交後は両国間に正式な外交関係はないが、民間機関という名目で実質的な外交代表機構が置かれている[1]

1972年12月、日華断交に伴い閉鎖された在大阪中華民国総領事館繁体字中国語: 中華民國駐大阪總領事館英語: Consulate-General of the Republic of China in Osaka)に代わって、亜東関係協会大阪弁事処繁体字中国語: 亞東關係協會大阪辦事處)が設置される。1992年5月15日、亜東関係協会の改名について日華両国で合意され、同月20日、台北駐大阪経済文化弁事処に改称された[2]

所在地

日本語 〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島2-3-18 中之島フェスティバルタワー17階・19階[1]
中国語 郵遞區號530-0005 大阪府大阪市北區中之島2-3-18 中之島Festival Tower 17樓、19樓[1]
英語 Nakanoshima Festival Tower 17th & 19th Floor, 2-3-18, Nakanoshima, Kita-ku, Osaka 541-0059[1]

館長

総領事(~1972年)

氏名(日本語) 氏名(中国語繁体字) 着任 退任 備考
孫秉乾中国語版 孫秉乾 横浜総領事大阪総領事館落書き事件が発生した際の総領事[3][4]。第4代ドミニカ共和国駐箚大使中国語版

処長(1972年~)

氏名(日本語) 氏名(中国語繁体字) 着任 退任 備考
余永順 余永順 1998年 [5]
郭明山 郭明山 1998年 福岡分処長[6]
呉嘉雄 吳嘉雄 2004年11月 2008年7月 横浜分処長[7]
黄諸侯 黃諸侯 2008年 2013年7月 横浜分処長、福岡分処長[8]
蔡明耀 蔡明耀 2013年9月 2016年 第11代スワジランド(エスワティニ)駐箚大使中国語版英語版[8]
陳訓養 陳訓養 2016年9月 2018年 [9]
蘇啓誠中国語版 蘇啓誠 2018年7月 2018年9月 那覇分処長。大阪弁事処長在任中に自殺[10][11]
李世丙中国語版 李世丙 2018年11月 (現職) [12]

主要事件

在大阪中華民国総領事館落書き事件(1961年)

1961年9月30日未明、台湾民族派のバー経営者郭椿然看板業者深水生富が、中華民国総領事館の1階正面出入口の鉄製扉や1階正面出入口左右の石造りの外壁に「支那人は支那へ帰れ」、「台湾は台人のもの」、「台湾独立万才」、「台湾共和国万才」、「蔣介石一派の豚共は台湾より去れ」などと落書きし、加えて、1階正面出入口上部に「台湾共和国大阪総領事館」と大書した看板を掲げる目的で孫秉乾中国語版総領事から立ち入りや看板の付け替えの許可を得ることなく侵入した。この事件を受けて大阪地方裁判所で公判が開かれたが、その結果、建造物等損壊罪侮辱罪建造物侵入罪並びにこれらの共同正犯に該当するとされ、郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が下された。但し、中華民国の国章に対しては看板で覆い隠しただけで何ら物質的損壊を加えていなかったため、刑法第92条の外国国章損壊罪については検察からの求刑を棄却して無罪とした[13]

大阪地方裁判所での判決が下った後、検察官は外国国章損壊罪が適用されていない点に対する不服を、両被告人は完全無罪を主張して大阪高等裁判所控訴したが、量刑の増減はなく、改めて郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が言い渡された[14]

出典

  1. ^ a b c d 台北駐大阪経済文化弁事処の紹介 - 台北駐大阪経済文化弁事処
  2. ^ 国立政治大学国際法学研究センター中国語版黃剛による論文「中華民國與各國互駐代表機構之建制年表及疑考 (1949~2006)」(2007年), p.39 (中国語)
  3. ^ 大阪地方裁判所 昭和36年(わ)4319号 判決 - 大判例
  4. ^ 國家發展委員會檔案管理局-國家檔案資訊網>目錄檢索>簡易搜尋>詳細內容 (中国語)
  5. ^ 中華民國八十六年外交年鑑 > 附錄 > 十三、中華民國駐外代表機構名錄 > 中華民國駐外代表機構名錄 (中国語)
  6. ^ 中華民國八十八年外交年鑑 > 附錄 > 十二、中華民國駐外代表機構名錄 > 中華民國駐外代表機構名錄 (中国語)
  7. ^ 呉嘉雄・駐大阪弁事処処長の送別会が関西地区で開催 - 台北駐日経済文化代表処
  8. ^ a b 台北駐大阪経済文化弁事処の蔡明耀処長が着任 - 台北駐大阪経済文化弁事処
  9. ^ 台北駐大阪経済文化弁事処 処長 陳 訓養(ちん くんよう)略歴 | 三重県庁
  10. ^ 経済連携の促進に注力 台北駐大阪経済文化弁事処、蘇啓誠処長着任インタビュー - 産経ニュース
  11. ^ 台湾・大阪処長が自殺 - 産経ニュース
  12. ^ 処長略歴 - 台北駐大阪経済文化弁事処
  13. ^ 大阪地方裁判所 昭和36年(わ)4319号 判決 - 大判例
  14. ^ 大阪高等裁判所 昭和37年(う)1425号 判決 - 大判例

関連項目

外部リンク