「日本OSS貢献者賞」の版間の差分
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2020年9月6日 (日) 08:48時点における版
日本OSS貢献者賞(にほんおーえすえすこうけんしゃしょう)とは、オープンソースソフトウェア(OSS)開発の振興を図ることを目的に、影響力のある開発プロジェクトを創造・運営した開発者や、グローバルプロジェクトにおいて活躍する卓越した開発者、OSS普及への貢献者を表彰するものである。2005年に創設され、日本OSS推進フォーラムおよび 独立行政法人情報処理推進機構 などが主催する。2009年度からは、日本OSS奨励賞が設けられ、同時に表彰されている。
受賞対象
受賞対象は大きく「OSS開発分野」と「OSS普及促進分野」とされている。ただし、受賞者がどちらの分野で評価されたかは明示されていない。
OSS開発分野
国内・国外を問わず、影響力のあるOSS 開発プロジェクトの創造・運営や、卓越した開発者として活躍するなど、OSSプロジェクトにおいて中心的な役割を果たしている開発者を対象。開発 基盤やOS・ミドルウェア、アプリケーション、デスクトップ、サーバ、組み込み分野など、幅広い分野の中で活躍するOSS開発者が対象
OSS普及促進分野
OSSの発展・普及に大きく貢献した人、OSSコミュニティやマーケットに大きな影響を与えた人を対象。コミュニティの形成、OSSの認知、ドキュメンテーション、人材育成、標準化などに大きく貢献された人が対象
これまでの実施、受賞者
第10回
日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2015年10月24日に オープンソースカンファレンス 2015 Tokyo/Fallの会場内にて授賞式が開催された。[1]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。[2]
受賞者 | 受賞理由 |
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岡島順治郎 | レイヤファイルシステムaufsの開発 |
奥一穂 | HTTP2サーバ H2O 等の開発をリード |
亀澤寛之 | Linuxカーネルにおけるcgroups等の開発 |
古橋貞之 | MessagesPack、Fluentd、Embulk等の開発を主導[3] |
第9回
日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2014年2月28日に オープンソースカンファレンス 2014 Tokyo/Springの会場内にて授賞式が開催された。[4]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。[5]
受賞者 | 受賞理由 |
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海外浩平 | OSSのセキュリティ機能強化の推進、PG-Stromの開発など |
成瀬ゆい | Rubyの多言語化に関する仕様策定と実装 |
羽鳥健太郎 | 小江戸らぐを長年にわたり主宰 |
藤野圭一 | Apache Tomcatの安定稼働に向け、多くのパッチの提供・開発等を継続 |
高橋信頼 | 自ら多くのコミュニティに参加もしながら、OSS活動の取材を続けることで、普及啓蒙に大きく貢献(特別賞) |
第8回
日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2013年2月22日に オープンソースカンファレンス 2013 Tokyo/Springの会場内にて授賞式が開催された。[6][7]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。[8]
受賞者 | 受賞理由 |
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とみたまさひろ | MySQLのコミュニティ成長に貢献 |
小林哲之 | Android開発とLinuxカーネルの両面にわたり貢献 |
半田哲夫 | TOMOYO Linuxの主開発者、セキュリティ強化Linuxの普及と活用に貢献 |
吉田浩平 | LibreOfficeやOpenOffice.orgのCalcの主開発者 |
第7回
日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2012年3月16日に オープンソースカンファレンス 2012 Tokyo/Springの会場内にて授賞式が開催された。[9]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 岩岡 泰夫 (日本電気株式会社)。これまでは実施回を「2010年度」のように年度で表記していたが、通算の実施回数に改められた。[10]
受賞者 | 受賞理由 |
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川口耕介 | Jenkinsの開発や普及啓蒙活動[11] |
平松雅巳 | LKST、SystemTap、Ftrace、Perfの開発などLinuxの品質向上に貢献 |
法林浩之 | OSS関連イベントの開催を継続 |
森啓介 | Heartbeat/Pacemakerの安定したプロダクトリリースに貢献[12] |
2010年度
独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2010年10月28日に IPA Forum 2010 の会場内にて授賞式が開催された。審査委員長は 竹内郁雄(東京大学 名誉教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。[13][14][15]
受賞者 | 受賞理由 |
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酒徳峰章 | 日本語プログラミング言語「なでしこ (プログラミング言語)」の開発 |
須崎有康 | KNOPPIX日本語版の開発と継続したリリース |
曽田哲之 | NetBSDへの貢献 |
武藤健志 | Debian Project公式開発者 |
2009年度
独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2009年10月29日に IPA Forum 2009 の会場内にて授賞式が開催された。[16]審査委員長は 相磯秀夫(東京工科大学 理事)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。[17][18][19]
受賞者 | 受賞理由 |
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小崎資広 | 日本のLinuxカーネル開発量の拡大へ貢献 |
瀧田佐登子 | FirefoxをはじめとするMozilla製品の普及において、中心的な立場で活動に貢献 |
フェルナンド・ルイス・バスケス・カオ | Linuxカーネル開発について、特に「カーネルクラッシュダンプ」と「ディスク I/O 制御/仮想化」に貢献 |
本田茂広 | PostgreSQLを中心に日本語ドキュメント整備に貢献[20] |
2008年度
独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2008年10月29日に IPA Forum 2008 の会場内にて授賞式が開催された。[21]審査委員長は 相磯秀夫(東京工科大学 理事)、実行委員長は 濱野賢一朗 (リナックスアカデミー 学校長)。[22][23]
受賞者 | 受賞理由 |
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石井達夫 | PostgreSQLの開発、発展、普及に大きく貢献[24] |
奥地秀則 | ブートローダGRUBの主要開発者で、GRUB2では中心となって、設計・開発[25] |
中野雅之 | Firefoxの開発に関わり、日本語入力システムとの連携機能等の実装に貢献[26] |
宮原徹 | オープンソースカンファレンス を立ち上げ、中心的な立場で活動を推進[27] |
2007年度
独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2007年10月30日に IPA Forum 2007 の会場内にて授賞式が開催された。[28]審査委員長は 相磯秀夫(東京工科大学 学長)、実行委員長は 濱野賢一朗 (リナックスアカデミー 学校長)。[29][30][31]
受賞者 | 受賞理由 |
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小山哲志 | 日本PHPユーザ会における技術者育成をはじめとしたOSS普及促進への貢献 |
笹田耕一 | Rubyを高速化するシステムYARV (Yet Another Ruby VM) の開発をはじめとしたOSSへの貢献 |
佐藤嘉則 | 組み込み向けCPUへのLinuxの移植をはじめとしたOSSへの貢献 |
松本裕治 | 日本語形態素解析システム「茶筌 (ChaSen)」の開発をはじめとした OSSへの貢献 |
2006年度
独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2006年10月24日に IPA Forum 2006 の会場内にて授賞式が開催された。[32][33]審査委員長は 相磯秀夫(東京工科大学 学長)、実行委員長は 濱野賢一朗 (リナックスアカデミー 学校長)。[34][35]
受賞者 | 受賞理由 |
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比嘉康雄 | Seasarの開発 |
平林俊一 | WideStudio/MWTの開発プロジェクト |
山本博之 (プログラマ) | Sylpheedの開発 |
吉藤英明 | IPv6プロトコルスタック「USAGI」の開発 |
2005年度
日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2005年8月23日に授賞式が開催された。[36][37]審査委員長は 徳田英幸(慶応義塾大学 教授)、実行委員長は 山田伸一 (株式会社NTTデータ 執行役員)。[38][39]
受賞者 | 受賞理由 |
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鵜飼文敏 | Debian Projectの主要メンバー |
高橋浩和 | Linuxカーネル開発への参画 |
高林哲 | Namazu、quickml、gonzuiの開発/プロジェクト運営 |
まつもとゆきひろ | Rubyの開発/プロジェクト運営 |
脚注
- ^ https://gihyo.jp/news/report/2015/10/2601
- ^ http://ossforum.jp/ossaward10th2
- ^ http://frsyuki.hatenablog.com/entry/2015/10/16/124254
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20140424/553104/
- ^ http://ossforum.jp/ossaward9th2
- ^ https://gihyo.jp/news/report/2013/02/2501
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130507/475142/
- ^ http://ossforum.jp/ossaward8th2
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20120328/388196/
- ^ http://ossforum.jp/ossaward7th2
- ^ http://d.hatena.ne.jp/kkawa/20120319/p1
- ^ http://www.intellilink.co.jp/all/topics/2012/03/13/oss
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2010contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1250
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101016/352997/
- ^ http://www.atmarkit.co.jp/news/200910/30/ipaoss.html
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2009contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1249
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091023/339364/
- ^ http://lets.postgresql.jp/documents/interview/honda-shigehiro
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081029/318016/
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2008contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1248
- ^ https://gihyo.jp/lifestyle/feature/01/oss-interview/0002
- ^ https://gihyo.jp/lifestyle/feature/01/oss-interview/0003
- ^ https://gihyo.jp/lifestyle/feature/01/oss-interview/0004
- ^ https://gihyo.jp/lifestyle/feature/01/oss-interview/0005
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071031/285967/
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2007contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1246
- ^ http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0710/12/news046.html
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20061108/253016/
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061025/251733/
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2006contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1247
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050913/221106/
- ^ http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/08/23/8876.html
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2005contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1245