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開発者の[[中城哲也]]は世界標準となるソフトウェアを目指し、勤務していた会社を退職してサイバーノイズを創業した。創業当初から他社からの受託開発も受けず自身が独自に研究していた『Live2D』の開発に注力し、2006年の[[情報処理推進機構|未踏ソフトウエア創造事業]]に採択される。しかし実績が無いため採用する企業はほとんど無くサイバーノイズの経営も危機を迎えるが、2011年に『[[俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル]]』に採用されたことで注目を集め、続いて[[iPhone]]や[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]版にも描画用ライブラリとして採用<ref>『[[電撃PlayStation]]』vol.476 p.53</ref>されたことで存続の危機を脱した<ref>[http://engineer.typemag.jp/article/live2d 会社消滅寸前だったとあるベンチャーが、世界初の2D立体表現技術を完成できたワケ] - [[エンジニアtype]]</ref>。なお2014年に社名を自社製品であるLive2Dに変更している。 |
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シンプルなものであれば完全に2Dの表現でありながら全方位に回転させることも可能であるが、現段階では相応の手間が掛かるため今後効率化される予定である<ref>『[[インターフェース (雑誌)|インターフェース]]』[[2011年]]1月号 p.84</ref><ref>『[[CG WORLD]]』Vol.164 p.12</ref>。 |
シンプルなものであれば完全に2Dの表現でありながら全方位に回転させることも可能であるが、現段階では相応の手間が掛かるため今後効率化される予定である<ref>『[[インターフェース (雑誌)|インターフェース]]』[[2011年]]1月号 p.84</ref><ref>『[[CG WORLD]]』Vol.164 p.12</ref>。 |
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2020年9月6日 (日) 07:23時点における版
Live2D(ライブツーディー)は、株式会社Live2D(旧 株式会社サイバーノイズ)が開発した、2Dのモーフィングによるシームレスアニメーションを可能にする映像表現および関連ソフトウェアの総称である。3D制作するよりも原画の画風を保ったままキャラクターを動かせる特徴を持ち、低コストでの制作を可能にする。
概要
開発者の中城哲也は世界標準となるソフトウェアを目指し、勤務していた会社を退職してサイバーノイズを創業した。創業当初から他社からの受託開発も受けず自身が独自に研究していた『Live2D』の開発に注力し、2006年の未踏ソフトウエア創造事業に採択される。しかし実績が無いため採用する企業はほとんど無くサイバーノイズの経営も危機を迎えるが、2011年に『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』に採用されたことで注目を集め、続いてiPhoneやAndroid版にも描画用ライブラリとして採用[1]されたことで存続の危機を脱した[2]。なお2014年に社名を自社製品であるLive2Dに変更している。
シンプルなものであれば完全に2Dの表現でありながら全方位に回転させることも可能であるが、現段階では相応の手間が掛かるため今後効率化される予定である[3][4]。
WEB上で公開されている『Live2D Modeler』、『Live2D Animator』と、開発中で法人に限定して利用できる『Live2D Cubism』がある。
ClariSのプロモーション映像、『するめいか』では動画制作ツールとして利用されている。
ステージ上の声優がタブレット端末でキャラクターの動きや表情を操作し、音声に合わせて自動でリップシンクさせたキャラクター映像をスクリーンに投影するなどイベントでのリアルタイム表現も可能である[5]。
製品
Live2D Cubism Editor
画像の読み込み、動きの付与、モーションの作成、Webや組み込み用途の書き出しができる。Modelモード、Animationモード、Form Animationモードが存在する。
- Modelモード
- 元画像を「左白目」「鼻」などにレイヤー分けして.psd形式で保存したものを読み込み、それぞれのパーツごとに動きを付与できる。
- Animationモード
- Modelモードで付与した動きを使い、「モーション」と呼ばれる動きのプログラムを作成できる。
Live2D Cubism Viewer
Live2D Cubism Editorで作成したモーションを確認できる。
Live2D Cubism SDK
Live2DのSDK(ソフトウェア開発キット)は、一部を除いて開発段階では無料でダウンロードできる。
- Cubism SDK for Unity
- Unity向けSDK。Unity標準のコンポーネントを使用して構成されていて、Unity開発者には違和感なく使用できる。
- Cubism SDK for Native
- C++で実装されたSDK。様々なアーキテクチャへの移植性が高くなっている。
- Cubism SDK for Web
- TypeScriptで実装されたSDK。主要なWebブラウザに対応している。ソースコードはTypeScriptで書かれており、トランスパイルをおこなうことでJavaScriptからも扱える。
採用作品
携帯ゲーム機
- 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル(PSP) - ゲーム初採用
- 僕は友達が少ない(PSP)
- サモンナイト5(PSP)
- ときめきメモリアル Girl's Side Premium 〜3rd Story〜(PSP)
- この部室は帰宅しない部が占拠しました。(PSP)
- 艦これ改(PS Vita)[6]
- ファイアーエムブレムif[7]
- めがみめぐり(ニンテンドー3DS)[8]
アプリ
- HibikiDokei(iPhoneアプリ) - 初採用
- ときめきレストラン☆☆☆(iPhone、Androidアプリ)
- 魔法少女まどか☆マギカiP(iPhone、Androidアプリ)
- しずくの時間(iPhone、Androidアプリ)
- ましろ色シンフォニー(Androidアプリ、アニメBD/DVD映像特典)
- メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜(iPhoneアプリ)
- IS 〈インフィニット・ストラトス〉(iPhoneアプリ)
- ネイティブが使う表現集-リアル対話で学ぶ実践英会話-(iPhoneアプリ)
- 放課後の紙芝居部(iPhoneアプリ)
- とーきんがーるずっ!(iPhone、Androidアプリ)
- ガールフレンド(仮)(iPhone、Androidアプリ、TVCM)[9]
- 恋愛リプレイ(iPhone、Androidアプリ)[10]
- 黒白〜コクハク〜(iPhone、Androidアプリ)[11]
- 2/2彼氏-天使とアクマ-(iPhoneアプリ)[12]
- 戦艦少女R(iPhone、Androidアプリ)[13]
- バトルガール ハイスクール(iPhone、Androidアプリ)
- あんさんぶるスターズ!(iPhone、Androidアプリ)[14]
- バーコードカノジョ(iPhone、Androidアプリ)
- めざましマネージャーアスナ(Android専用アプリ)
- スーパーロボット大戦X-Ω(iPhone、Androidアプリ)
- バンドリ! ガールズバンドパーティ!(iPhone、Androidアプリ)
- マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(iPhone、Androidアプリ)
- うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live(iPhone、Androidアプリ)
- アズールレーン(iPhone、Androidアプリ)
- ラングリッサー モバイル(iPhone、Androidアプリ)
- 少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE- (iPhone、Androidアプリ)[15]
- 東方キャノンボール (iPhone、Androidアプリ)
- 虹色カノジョ2d (iPhone、Androidアプリ)
- 放置少女〜百花繚乱の萌姫たち〜(iPhone、Androidアプリ)
- デスティニーチャイルド(iPhone、Androidアプリ)
PCゲーム
- 妹選抜☆総選挙(PCゲーム)
- 艦装美娘団(ブラウザゲーム)[16]
- ガールズシンフォニー 〜少女交響詩〜(ブラウザゲーム)
アニメ・イベント映像
- するめいか(アニメーション)
- ときめきメモリアル Girl's Side 文化祭(イベント映像・DVD)
- ときめきメモリアル Girl's Side DAYS 2013 デートに行こう!(イベント映像・DVD)
- 学戦都市アスタリスク(テレビアニメの次回予告)
- O*G*A 鬼ごっこロワイアル輝白祭2011(イベント映像、ライブドラマ)
- CLAMPフェス2011 TOKYO(イベント映像)
- サンデーLIVE!! - テレビ朝日・朝日放送・メ〜テレの共同制作により、テレビ朝日系列で放送の情報番組、2018年1月28日の放送で番組キャスターの東山紀之と直後に放送するアニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』の主人公キュアホイップ(声:美山加恋)の生トークを行うため、キュアホイップの映像処理にLive2Dが使われる。地上波テレビでの生放送でLive2Dを使う初の事例となる[17]。
- ひなビタ♪ライブ2018 SWEET SMILE PARADE 待っててね、東京さんっ!(イベント映像[18])
その他
Live2D Creative Studio
Live2D社のデザイナーチーム。Live2Dを使用した自社オリジナルアニメーションも製作している。
The Lamp Man
2017年に公開された短編アニメーション。『第16回インディーズアニメフェスタ』でグランプリ受賞。360度動画『The Lamp Man VR』、紹介動画『Live2D Creative Studio 2018 Showreel』も製作されている。
Beyond Creation
2019年2月16日開催『Live2D Designer's Day』で公開されたショートアニメ第2弾[20]。
- キャスト
- スタッフ
- メインキャラクターデザイン - 國定みゆき、田河絵美
- 絵コンテ・演出 - 田河絵美
- Live2Dモーション監督 - 雲井聖司
- 撮影監督 - 宮下卓也
- サブキャラクターデザイン - 中山成美、川上遼太、滝澤初美
- 美術 - Bamboo
- 音響監督 - 菊田浩巳
- 音響製作 - 楽音舎
- アニメーション制作 - Live2D Creative Studio
ヒーローベータ
2019年11月29日より映画CM(『フラグタイム』上映前)および日本テレビ、TOKYO MX、BS11のテレビCM枠で放送されたショートアニメ第3弾[21][22]。
- キャスト
- スタッフ
- 監督 - 雲井聖司
- 原案・キャラクターコンセプト・Live2Dディレクター - 國定みゆき
- キャラクターデザイン・コンセプトアート・総原画監修 - 南野あき
- 演出・絵コンテ - 雲井聖司
- レイアウト - 雲井聖司、川上遼太、田河絵美、森本泰介
- 原画監修 - 中山成美、滝澤初美
- 色彩設計 - 田河絵美
- 美術 - 森本泰介、豊田真希
- 撮影監督 - 宮下卓也
- 楽曲 - Tachyon
- 作・編曲 - Mamenoi
- 音響監督 - 大室正勝
- 音響制作 - ダックスプロダクション
- プロデューサー - 石川源次郎
- アニメーション制作 - Live2D Creative Studio
脚注
- ^ 『電撃PlayStation』vol.476 p.53
- ^ 会社消滅寸前だったとあるベンチャーが、世界初の2D立体表現技術を完成できたワケ - エンジニアtype
- ^ 『インターフェース』2011年1月号 p.84
- ^ 『CG WORLD』Vol.164 p.12
- ^ サンライズ「輝白祭2011」レポート!より
- ^ “PSvitaのソフト 「艦これ改」が発売になりました。”. 2016年2月27日閲覧。
- ^ “導入実績”. 2016年1月2日閲覧。
- ^ 導入実績より
- ^ 導入実績より
- ^ ブシモ内公式サイトより
- ^ ザイザックス公式サイトより
- ^ 2/2彼氏-天使とアクマ-公式サイトより
- ^ “中華艦これ「戦艦少女(幻萌版)」の大型アップデート予告「Project R」に込められた想いとは”. 2016年2月19日閲覧。
- ^ http://stars.happyelements.co.jp/
- ^ https://app.famitsu.com/20181012_1364137/ (2019年7月22日閲覧)
- ^ “《舰装美娘团》恋爱二次元萌娘 live2D浪漫演绎”. 2016年2月19日閲覧。
- ^ キラキラ☆プリキュアアラモード:東山紀之とキュアホイップが共演 「サンデーLIVE!!」で生トーク,毎日新聞デジタル,2018年1月27日
- ^ “ひなビタ♪ライブ2018”. LIVE2D CREATIVE STUDIO. 2018年10月12日閲覧。
- ^ “あなたもアニメの世界に? 顔の表情と2次元キャラが連携「FaceRig Live2D Module」”. 2016年2月19日閲覧。
- ^ Live2Dで制作されたショートアニメ「Beyond Creation」がわからないので作った人に訊きました!「これ、どうやって作ったんですか!?」INSIDE 2019年2月20日
- ^ 『ヒーローベータ』TV・映画館CM(シネアド)配信スケジュールLive2D 2019年11月19日
- ^ 架空の映像作品『ヒーローベータ』を題材とした全編Live2DのTV-CMが放送開始!電撃オンライン 2019年11月19日