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「Mobile Device Management」の版間の差分

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'''Mobile Device Management'''(モバイル・デバイス・マネジメント)は、MDMと略されるが、Master Data Managementを意味する[[MDM]]とは異なる。日本語では'''携帯端末管理'''(けいたいたんまつかんり)とも言われる。[[スマートフォン]]と言われる[[Android]]、[[iPhone]]/[[iPad]]、[[BlackBerry]]、[[Windows Mobile]]は、[[パーソナルコンピュータ]] (PC) と同様な汎用性を持つことから、[[情報セキュリティ]]の観点からPCと同様に管理を行う必要性が増しており、それを実現する[[ソフトウェア]]製品がある。
'''Mobile Device Management'''(モバイル・デバイス・マネジメント)は、MDMと略されるが、Master Data Managementを意味する[[MDM]]とは異なる。日本語では'''携帯端末管理'''(けいたいたんまつかんり)とも言われる。[[スマートフォン]]と言われる[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]、[[iPhone]]/[[iPad]]、[[BlackBerry]]、[[Windows Mobile]]は、[[パーソナルコンピュータ]] (PC) と同様な汎用性を持つことから、[[情報セキュリティ]]の観点からPCと同様に管理を行う必要性が増しており、それを実現する[[ソフトウェア]]製品がある。


欧米製品の多くがスマートフォンだけでなく[[Microsoft Windows|Windows]]や[[macOS]]搭載のPCも管理できるようになっているため、世界市場において'''Mobile Device Management(モバイル・デバイス・マネジメント)という用語は一般的ではなくなり、[[Enterprise Mobility Management]](エンタープライズ・モビリティ管理)を主に使用するようになっている'''<ref>[http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20160927Apr.html 国内エンタープライズモビリティ管理ソリューション市場予測を発表 - IDC Japan (2016年9月27日)]</ref><ref>[https://www.gartner.com/doc/reprints?id=1-390IMNG&ct=160608 Magic Quadrant for Enterprise Mobility Management Suites - Gartner (英文:2016年6月8日)]</ref>。
欧米製品の多くがスマートフォンだけでなく[[Microsoft Windows|Windows]]や[[macOS]]搭載のPCも管理できるようになっているため、世界市場において'''Mobile Device Management(モバイル・デバイス・マネジメント)という用語は一般的ではなくなり、[[Enterprise Mobility Management]](エンタープライズ・モビリティ管理)を主に使用するようになっている'''<ref>[http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20160927Apr.html 国内エンタープライズモビリティ管理ソリューション市場予測を発表 - IDC Japan (2016年9月27日)]</ref><ref>[https://www.gartner.com/doc/reprints?id=1-390IMNG&ct=160608 Magic Quadrant for Enterprise Mobility Management Suites - Gartner (英文:2016年6月8日)]</ref>。


2016年2月に欧米の主な[[Enterprise Mobility Management]]ベンダー、[https://soti.net/ SOTI]、[[VMware]] AirWatch、[[MobileIron]]、[[IBM]]などが[[標準化団体]]AppConfig Communityを立ち上げ<ref>[http://www.appstechnews.com/news/2016/feb/23/airwatch-ibm-jamf-mobileiron-launch-appconfig-easier-enterprise-app-development/ AirWatch, IBM, JAMF, MobileIron launch AppConfig for easier enterprise app development - EnterpriseAppsTech (英文:2016年2月23日)]</ref>、2016年10月には[[ブラックベリー (企業)|ブラックベリー]]も加盟<ref>[http://searchmobilecomputing.techtarget.com/blog/Modern-Mobility/BlackBerry-joins-AppConfig-Community-finally BlackBerry joins AppConfig Community (finally) - TechTarget (英文:2016年10月4日)]</ref>、[[iOS (アップル)|iOS]]および[[Android]]の企業向け端末管理技術の標準化を進めている<ref>[http://www.appconfig.org/ AppConfig Community]</ref>。なお[[マイクロソフト]]と[[シトリックス・システムズ]]の両社はエンタープライズ・モビリティ管理で提携関係にあるため参加していない<ref>[http://searchmobilecomputing.techtarget.com/blog/Modern-Mobility/Citrix-We-have-not-committed-to-AppConfig Citrix: 'We have not committed' to AppConfig - TechTarget(英文:2016年5月24日)]</ref>。
2016年2月に欧米の主な[[Enterprise Mobility Management]]ベンダー、[https://soti.net/ SOTI]、[[VMware]] AirWatch、[[MobileIron]]、[[IBM]]などが[[標準化団体]]AppConfig Communityを立ち上げ<ref>[http://www.appstechnews.com/news/2016/feb/23/airwatch-ibm-jamf-mobileiron-launch-appconfig-easier-enterprise-app-development/ AirWatch, IBM, JAMF, MobileIron launch AppConfig for easier enterprise app development - EnterpriseAppsTech (英文:2016年2月23日)]</ref>、2016年10月には[[ブラックベリー (企業)|ブラックベリー]]も加盟<ref>[http://searchmobilecomputing.techtarget.com/blog/Modern-Mobility/BlackBerry-joins-AppConfig-Community-finally BlackBerry joins AppConfig Community (finally) - TechTarget (英文:2016年10月4日)]</ref>、[[iOS (アップル)|iOS]]および[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]の企業向け端末管理技術の標準化を進めている<ref>[http://www.appconfig.org/ AppConfig Community]</ref>。なお[[マイクロソフト]]と[[シトリックス・システムズ]]の両社はエンタープライズ・モビリティ管理で提携関係にあるため参加していない<ref>[http://searchmobilecomputing.techtarget.com/blog/Modern-Mobility/Citrix-We-have-not-committed-to-AppConfig Citrix: 'We have not committed' to AppConfig - TechTarget(英文:2016年5月24日)]</ref>。


AppConfig Communityにはファイル共有クラウドサービス大手の[[Box]]、[[Dropbox]]、出張・経費精算管理クラウドシステム最大手の[[Concur]]、顧客関係管理クラウドサービス最大手の[[セールスフォース・ドットコム]]等も参加しており、携帯端末向けアプリケーション管理も含めた標準化が進められているが、2017年1月現在、日本のMDMベンダーは参加していない<ref>[http://www.appconfig.org/members/ AppConfig Community Members]</ref>。
AppConfig Communityにはファイル共有クラウドサービス大手の[[Box]]、[[Dropbox]]、出張・経費精算管理クラウドシステム最大手の[[Concur]]、顧客関係管理クラウドサービス最大手の[[セールスフォース・ドットコム]]等も参加しており、携帯端末向けアプリケーション管理も含めた標準化が進められているが、2017年1月現在、日本のMDMベンダーは参加していない<ref>[http://www.appconfig.org/members/ AppConfig Community Members]</ref>。

2020年9月6日 (日) 07:07時点における版

Mobile Device Management(モバイル・デバイス・マネジメント)は、MDMと略されるが、Master Data Managementを意味するMDMとは異なる。日本語では携帯端末管理(けいたいたんまつかんり)とも言われる。スマートフォンと言われるAndroidiPhone/iPadBlackBerryWindows Mobileは、パーソナルコンピュータ (PC) と同様な汎用性を持つことから、情報セキュリティの観点からPCと同様に管理を行う必要性が増しており、それを実現するソフトウェア製品がある。

欧米製品の多くがスマートフォンだけでなくWindowsmacOS搭載のPCも管理できるようになっているため、世界市場においてMobile Device Management(モバイル・デバイス・マネジメント)という用語は一般的ではなくなり、Enterprise Mobility Management(エンタープライズ・モビリティ管理)を主に使用するようになっている[1][2]

2016年2月に欧米の主なEnterprise Mobility Managementベンダー、SOTIVMware AirWatch、MobileIronIBMなどが標準化団体AppConfig Communityを立ち上げ[3]、2016年10月にはブラックベリーも加盟[4]iOSおよびAndroidの企業向け端末管理技術の標準化を進めている[5]。なおマイクロソフトシトリックス・システムズの両社はエンタープライズ・モビリティ管理で提携関係にあるため参加していない[6]

AppConfig Communityにはファイル共有クラウドサービス大手のBoxDropbox、出張・経費精算管理クラウドシステム最大手のConcur、顧客関係管理クラウドサービス最大手のセールスフォース・ドットコム等も参加しており、携帯端末向けアプリケーション管理も含めた標準化が進められているが、2017年1月現在、日本のMDMベンダーは参加していない[7]

背景と意義

スマートフォンやタブレットといった携帯端末は、いわゆるパーソナルコンピュータに近い性能を持つ携帯情報デバイスであり、こうした携帯情報デバイスを仕事で用いるケースも増えてきている。その一方で個人の携帯情報デバイスを企業内で業務に使用したり(BYOD)、企業内の情報システムに接続して用いるケースでは、何らかの対策を講じないと会社の情報システムで管理されない端末がもとで情報漏洩が起きたり、内部関係者による情報システムへのハッキングが行われたりしかねない。また携帯情報デバイスを通じたマルウェア感染によるシステムダウンや情報漏洩も問題である。Mobile Device Managementはこうした情報機器を社用・個人用問わず企業の情報システムの管理下におき、情報システムの利用を適切に管理する仕組みを提供する。これにより従業員個人の高性能な携帯情報デバイスを適切に業務に組み入れて活用できるメリットを享受できたり、企業内の個人情報などセンシティブな情報について会社より支給されたタブレットなど、システムにより承認された携帯情報デバイスからのみアクセスを許しかつ、携帯情報デバイスへの保存を出来なくするなど情報セキュリティを保ちつつ会社の外での活動を援護できる仕組みも提供できる。

従業員の携帯情報デバイス保有割合が高くなった現代においてはMobile Device Management(携帯端末管理)は企業活動において重要度が増している。

一般的にMobile Device Managementの機能として、端末情報のバックアップ・リストア、資料の配布、紛失時の遠隔ロック・初期化、移動履歴の表示、アプリケーションの配布・更新・削除・起動ブロック、ユーザによるインストール不可能化、業務関連の情報と業務と無関係な私的な情報の分離などが挙げられる。

主な製品

関連項目

国内主要MDMソリューションの機能比較

[サービス名] SPPM VMware AirWatch BizMobile Go! MobiControl CLOMO deviceSAFE (MobileIron) DME FENCE-Mobile Remote Manager 日立スマートフォンセキュリティサービス IIJ Smart Mobile Manager KDDI 3LM Security KDDI Smart Mobile Safety Manager McAfee Enterprise Mobility Management Mobiconnect MobileIron MoDeM NEC スマートデバイス管理サービス Optimal Biz サイバートラストデバイスマネジメント Smart Airport STAR-MDM VECTANT-SDM LanScope An
所在地 東京都渋谷区 USA 東京都中央区銀座 Canada 福岡県福岡市 東京都千代田区霞が関 デンマーク 神奈川県川崎市中原区上小田中 東京都品川区東品川 東京都千代田区神田神保町 3LM KDDI USA 大阪府堺市北区長曽根町 USA 東京都千代田区 東京都港区芝五丁目 佐賀県佐賀市 東京都港区赤坂 東京都品川区東品川 大阪市中央区北浜 東京都千代田区大手町 東京都港区
資本金 1,000万円 122,000,000円 2億8,250 万円 21,763百万円 3246億2500万円 38,640,664,471円 14,295百万円 403,600,000円 2億2,700万円 3,972億円 1億8,338万円 14億2千万円 7億8,131万円 480百万円 5,000百万円 2,000万円
対応OS iOS Android iOS Android Windows Vista,7,8,8.1/RT Blackberry MacOSX Kindle Fire iOS Android iOS,Android,Windows10,

Windows8.1,Windows8, WindowsCE,WindowsMobile,

Linux,Mac,KidleFire

iOS Android

Windows Kindle Fire

iOS Android iOS Android iOS Android Windows7 iOS Android iOS Android iOS Android iOS Android iOS Android iOS Android iOS Android BlackBerry Windows iOS Android iOS Android iOS Android Windows7,8 MacOSX iOS Android iOS Android iOS Android iOS Android iOS

Android

Windows

導入実績(国内) 1,250 社 6,000 社 35,000社
導入実績(世界) 1,250 社 11,000 社 18,000社 6,000 社(日本国内のみ)
MDM (モバイルデバイスマネジメント)
端末のリモート操作 o
デバイス登録 情報取得 o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
リモートロック・ワイプ o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
ポリシー・パスワードを制御 オプション機能 o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
ポリシー・ハードウェアを制御 オプション機能 o iOSのみ o o o o o o o o o o o o o o o o o オプション機能 o o
メッセージプッシュ o o o o iOSのみ 月200円のオプション o o o o o o アンドロイドのみ o
アップル社の構成ユーティリティとの連動 0 o o o o o o o o o o o o o o o o
アプリ制限/禁止アプリ機能 オプション機能 o o o o o o o o o o o o 0 o o o オプション機能 o o
端末所有者の情報取得 o o o o o o o o o o o o o o o o 0 o o o o o
グループ単位の配置 o o o o o o o o
MDMプロファイルの無効化防止(iOS) 一部可能(米国ではDEP対応のためo) o o IVI方式 o
MDMプロファイルの無効化防止(Android) o

(Android for Work対応)

o

(Android for Work対応)

o o

(Android for Work対応)

o

(Android for Work対応)

監視 - 端末管理の現状把握 o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
監視 - ユーザーイベントログ o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
MAM (モバイルアプリケーション管理)
Enterprise App Catalog o o o o o o o o o
ストアアプリ配布 o o o o o o o o o o o o o o o o o o
自社開発アプリの配布 o o o o o o o o o o o o o o o o o o o オプション機能 o o
AppleのVolume Purchase Programとの統合 o o o o o
Google Play for Workとの統合 o

(Android for Work対応)

o

(Android for Work対応)

o o

(Android for Work対応)

o

(Android for Work対応)

アプリ リモート強制削除 o o iOS 5 以上
3rd Party APP統合APIを提供 o o
MCM (モバイルコンテンツの管理)
コンテンツCatalog o o o オプション o オプション (STAGE 3)
複数ドキュメントタイプをサポート o o o オプション o オプション (STAGE 3)
コンテンツのアップロード・配布・削除 o o o アンドロイドのみ オプション o アンドロイドのみ(オプション) オプション (STAGE 3)
コンテンツをダウンロードしたユーザーの表示 o o o
業務サポート拡張機能
アドレス帳の配布・削除 o o o o o o オプション機能
端末のGPS位置追跡 アンドロイド(オプション) o o o アンドロイドのみ iOSのみ o o o アンドロイドのみ o
通話/発信制限 アンドロイド(オプション) o o o アンドロイドのみ iOSのみ o o o アンドロイドのみ
特徴機能
アンドロイド(オプション) 17カ国語対応 単一コンソール管理 Single Sign-On (オプション) 端末のリモート操作が可能

iOSでも画面のリモートビューが可能

サポートが劇的に楽になります。

o アンドロイドのみ iOSのみ o o o アンドロイドのみ
価格
初期費用 問い合わせ 問い合わせ オープン価格 50,000 40,000 問い合わせ 問い合わせ 50,000 1,000 問い合わせ 30,000 問い合わせ 20,000 50,000 オープン価格 210,000 45,000 50,000 30,000
端末当り月額費用(*2) 問い合わせ 500 300 500 500 630 (*5) 225 300 300 250 300 300 300 オープン価格 105 300 300
管理パネル費用(年間) なし 無し 48,000 基本料金 1,000円
オプション なし

オールインワンパッケージ

MAM MCM 別途オプション MAM MCM 別途オプション 自社アプリ配布オプション ネット接続, バックアップ, メッセージ通知 各200円/台
導入後1年間の総額(*3) 568,000 650,000 600,000 756,000 320,000 372,000 1,080,000 330,000 380,000 410,000 360,000 336,000
  1. 2013年4月作成
  2. 2017年1月3日更新
  3. iOS Android端末の価格が異なる場合2つの平均額
  4. 100デバイス基準。MAM、MCMの機能がオプション提供の場合は、オプション価格を合計した税込価格
  5. 最近5つの通話情報を検索し、電話の発着信制限機能
  6. モバイルデバイス認証サービス+MDMの料金

関連項目

脚注