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'''斎藤 美奈子'''(さいとう みなこ、[[1956年]][[12月22日]] - )は、[[日本]]の[[文芸評論家]]。[[新潟県]][[新潟市]]出身。父は[[新潟大学]][[名誉教授]]の[[物理学者]]で、[[宮沢賢治]]の[[研究者]]としても知られる[[斎藤文一]]。妹は、韓国語の翻訳家・[[斎藤真理子]](2015年に[[朴玟奎|パク・ミンギュ]]著『カステラ({{Lang-ko-short|카스텔라}})』〈クレイン刊〉の翻訳により第1回[[日本翻訳大賞]]受賞)。 |
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2020年8月22日 (土) 04:09時点における版
さいとう みなこ 斎藤 美奈子 | |
生年月日 | 1956年12月22日(67歳) |
---|---|
出身地 | 日本・新潟県新潟市 |
学歴 | 成城大学経済学部卒業 |
職業 | 文芸評論家 |
父 | 斎藤文一 |
兄弟 | 斎藤真理子(妹) |
斎藤 美奈子(さいとう みなこ、1956年12月22日 - )は、日本の文芸評論家。新潟県新潟市出身。父は新潟大学名誉教授の物理学者で、宮沢賢治の研究者としても知られる斎藤文一。妹は、韓国語の翻訳家・斎藤真理子(2015年にパク・ミンギュ著『カステラ(朝: 카스텔라)』〈クレイン刊〉の翻訳により第1回日本翻訳大賞受賞)。
経歴
新潟県立新潟高等学校、成城大学経済学部卒業。大学では日本経済史の浅井良夫ゼミに所属。児童書の編集者を経て、書き下ろし『妊娠小説』で文芸評論家としてデビュー。フェミニズム系の論客。『文章読本さん江』で小林秀雄賞受賞。『紅一点論』のようなサブカルチャー研究や、『実録・男性誌探訪』『戦下のレシピ』など風俗研究色の強い著作もある。
朝日新聞書評委員、文藝賞選考委員などを務め、2008年4月-2012年3月朝日新聞の文芸時評を担当。
かつて、月刊「噂の真相」(1979年創刊・2003年休刊)に連載をもっていた。
主張
現実社会の変化とともに、アニメの国の生き方や論理が時代にあわなくなりはじめた。しかし、新時代のヒーロー像、ヒロイン像はまだ創造できていないため、アニメはヒロインを戦わせることで生き延びている。また、アニメの国の理想のヒロイン像は、男の子の愛玩物として男の視聴者を元気づけはしたが、「女性の権利解放」や「社会制度の矛盾」に心を砕いて、女の子の視聴者を勇気づけるような存在ではなかった。今やアニメの国は転機を迎えており、変革が必要である[1]。
選択的夫婦別姓制度導入に賛同する。「内閣府が2012年12月に行った『家族の法制に関する世論調査』で、選択的夫婦別姓の法制化は必要ない(36.4%)が必要だ(35.5%)をわずかに上回ったが、この質問には本当はもう一つ選択肢があり『通称使用を認める法改正は可』が24.0%。 別姓OKと通称OKを足せば約六割が現行法の改正に賛成。さらに興味深いのは『姓が違うと家族の一体感に影響があると思うか』という質問で、『影響ない』は前回より増えて59.8%。『弱まる』は減って36.1%。別姓反対論者が主張する『一体感の喪失』はすでに論拠を失いつつある。」と述べている[2]。
著書
単著
- 『妊娠小説』(筑摩書房 1994年 / ちくま文庫 1997年)
- 『紅一点論 - アニメ・特撮・伝記のヒロイン像』(ビレッジセンター出版局 1998年 / ちくま文庫 2001年)
- 『読者は踊る - タレント本から聖書まで。話題の本253冊の読み方』(マガジンハウス 1998年 / 文春文庫 2003年)
- 『あほらし屋の鐘が鳴る』(朝日新聞社 1999年 / 文春文庫 2006年)
- 『モダンガール論 - 女の子には出世の道が二つある』(マガジンハウス 2000年 / 文春文庫 2003年)
- 『文章読本さん江』(筑摩書房 2002年 / ちくま文庫 2007年)
- 『文壇アイドル論』(岩波書店 2002年 / 文春文庫 2006年)
- 『戦下のレシピ - 太平洋戦争下の食を知る』(岩波アクティブ新書 2002年 / 岩波現代文庫 2015年)
- 『趣味は読書。』(平凡社 2003年 / ちくま文庫 2007年)
- 『実録・男性誌探訪』(朝日新聞社 2003年 / 改題『麗しき男性誌』文春文庫 2007年)
- 『文学的商品学』(紀伊國屋書店 2004年 / 文春文庫 2008年)
- 『物は言いよう』(平凡社、2004年)
- 『誤読日記』(朝日新聞社 2005年 / 文春文庫 2009年)
- 『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書 2006年)
- 『たまには、時事ネタ』(中央公論新社 2007年)
- 『それってどうなの主義』(白水社 2007年 / 文春文庫 2010年)
- 『本の本 1994-2007』(筑摩書房 2008年 / ちくま文庫 2012年)
- 『文芸誤報』(朝日新聞出版 2008年)
- 『ふたたび、時事ネタ』(中央公論新社 2010年)
- 『月夜にランタン』(筑摩書房 2010年)
- 『名作うしろ読み』(中央公論新社 2013年 / 中公文庫 2016年)
- 『ニッポン沈没』(筑摩書房、2015年)
- 『名作うしろ読み プレミアム』(中央公論新社 2016年 / 改題『吾輩はライ麦畑の青い鳥 名作うしろ読み』中公文庫 2019年)
- 『学校が教えないほんとうの政治の話』(ちくまプリマー新書 2016年)
- 『文庫解説ワンダーランド』(岩波新書 2017年)
- 『日本の同時代小説』(岩波新書 2018)
- 『中古典のすすめ』(紀伊國屋書店 2020)
共編著
- 『21世紀文学の創造(7)男女という制度』(岩波書店、2001年)
- 『21世紀文学の創造(4)脱文学と超文学』(岩波書店、2002年)
- 『L文学完全読本』(マガジンハウス、2002年)
- 『一九七〇年転換期における『展望』を読む 思想が現実だった頃』大澤真幸,橋本努,原武史共編(筑摩書房、2010年)
- 『1980年代』(河出書房新社、2016年)
書評
脚注
外部リンク
- 斎藤はいかにしてフェミ棚と出会ったか(斎藤美奈子が「女性学」の棚から25冊プラスαを選び寸評。紀伊國屋書店サイト)