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'''李 錫'''（'''イ・ソク'''、{{Lang-ko|'''이석'''}}、[[1941年]][[8月30日]] - ）は、[[李氏朝鮮|朝鮮国]]と[[大韓帝国]]の君主家だった{{仮リンク|李氏 (朝鮮王朝)|label=李氏|en|House of Yi}}（[[全州李氏]]）の子孫。最後の朝鮮国王にして初代韓国皇帝である[[高宗 (朝鮮王)|高宗]]の五男・義親王[[李堈]]の庶出の十男<ref name=訪れた駐韓米国大使（１）>{{Cite news|url=https://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=243843|title=「朝鮮最後の皇孫」の家を訪れた駐韓米国大使（１）|newspaper=[[中央日報]]|date=2018-08-08|accessdate=2019-03-02}}</ref>（十一男<ref name=2014.09.04/>）。[[歌手]]であり<ref name=デビュー目指す>{{Cite news|url=http://www.wowkorea.jp/news/enter/2006/0718/10011571.html|title=デビュー目指す韓国皇室の子孫イ・ホン|newspaper=WoW!Korea|date=2006-09-29|accessdate=2019-03-02}}</ref>、「歌うプリンス<ref name=telegraph20181229/>」などのあだ名で知られる。[[全州大学校]]の[[教授]]（[[歴史学]]）<ref name=Korea.net20080816>{{Cite news|url=http://www.korea.net/NewsFocus/Society/view?articleId=73211|title=Heir of the last royal family becomes ceramic artist|newspaper={{仮リンク|Korea.net|en|Korea.net}}|date=2008-08-16|accessdate=2019-03-02}}</ref>。 |
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韓国における[[王位請求者|帝位請求者]]の一人であり、[[立憲君主制]]の導入<ref name=大韓帝国は続いていたかもしれない（１）>{{Cite news|url=https://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=219682|title=義親王の上海臨時政府亡命が成功していれば大韓帝国は続いていたかもしれない（１）|newspaper=[[中央日報]]|date=2016-08-22|accessdate=2019-03-02}}</ref>、あるいは[[大統領 (大韓民国)|大統領]]制を維持しつつ象徴的存在として皇室を復活<ref name=大韓帝国は続いていたかもしれない（３）/><ref group="注釈" name="大統領と王室">大統領制（あるいは[[共和制]]）と旧王室の共存例は、世界各国にある。たとえば現代の[[ルーマニア]]には大統領のほかに、「王冠の守護者」を自称する{{仮リンク|ルーマニア王室|ro|Familia Regală a României}}が存在し、公的に称号を追認されたうえ「陛下」の敬称を付して呼ばれるなど、共和国政府から一定の権威を認められている。またフランス領土[[ウォリス・フツナ]]には3つの王国が存続している。</ref>させることを主張する。「[[王政復古|朝鮮皇室復元]]運動」を行う「'''皇室文化財団'''（황실문화재단）」を2006年8月に創設し、その総裁を務める<ref name=大韓帝国は続いていたかもしれない（１）/>。 |
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2020年8月20日 (木) 00:56時点における版
| 皇孫 李錫 황손 이석 | |
|---|---|
| 李氏（全州李氏） | |
 | |
| 続柄 | 李堈の十男（庶子） |
| 称号 | 皇孫（황손） |
| 出生 |
1941年8月30日（83歳）.svg){kind=small} 大日本帝国領朝鮮 京城府寺洞宮[1] |
| 配偶者 | トッコ・ジョンヒ（離婚）[2] |
| 子女 |
李泓 이진 |
| 父親 | 李堈（義親王） |
| 役職 |
全州大学校教授（歴史学）[3] 「皇室文化財団」総裁 「独島広報大使」 |
| 李錫 | |
|---|---|
| 各種表記 | |
| ハングル： | 이석 |
| 漢字： | 李錫 |
| 発音： | イ・ソク |
| 日本語読み： | り・しゃく |
| 英語表記： | Yi Seok |
李 錫（イ・ソク、朝鮮語: 이석、1941年8月30日 - ）は、朝鮮国と大韓帝国の君主家だった李氏（全州李氏）の子孫。最後の朝鮮国王にして初代韓国皇帝である高宗の五男・義親王李堈の庶出の十男[4]（十一男[5]）。歌手であり[6]、「歌うプリンス[7]」などのあだ名で知られる。全州大学校の教授（歴史学）[3]。
韓国における帝位請求者の一人であり、立憲君主制の導入[8]、あるいは大統領制を維持しつつ象徴的存在として皇室を復活[9][注釈 1]させることを主張する。「朝鮮皇室復元運動」を行う「皇室文化財団（황실문화재단）」を2006年8月に創設し、その総裁を務める[8]。
民泊施設「承光斎」を運営しており、これまでに盧武鉉元大統領や文在寅大統領夫妻、朴元淳ソウル市長、ハリー・ハリス駐韓アメリカ大使などの訪問を受けている[4]。
2016年6月、鬱陵郡の郡守から「独島広報大使」に任命された[4]。
半生
日本統治時代の朝鮮において、1941年8月30日に誕生した。父・李堈が62歳のときに19歳の母に産ませた息子である[5]。
出生地である寺洞宮（サドングン）は、1945年の独立後に跡形もなくなった[1]。朝鮮戦争が勃発すると、家族とともに安国洞（アングクドン）にあった離宮を離れ、避難民のような生活を送った[1]。
1960年代に宮殿から追い出され、深刻な生活苦に陥った[5]。韓国政府による旧皇族への援助が打ち切られた後は、さまざまな仕事を試みた[10]。ベトナム戦争に従軍した経験があり[10]、李錫が負傷して帰国したのを見た母は、ショックで神経性胃がんになり、そのまま死去したという[5]。母の死後である26歳の時から、9回にわたって自殺を試みたという[5]。一時期はアメリカに移住し、不法滞在者として芝刈りや、プールやビルの清掃などの仕事をした[5]。
1970年代になると、その存在を知られるようになった[5]。韓国で歌手としての活動を開始したためであるが、李錫は2014年に「生活のために歌った」「皇孫に生まれたことを悲観した」と当時の心境を回想している[5]。
2004年4月、長女・李泓が『SBS歌謡ショー』で歌手デビューを果たすと、李錫は娘と共演してこれを祝った[11]。
2004年8月から、全州市韓屋村にある「承光斎（승광재、スングァンジェ、SeungGwangJae）」に居住する[4]。「承光斎」は、大韓帝国への国号改称が行われた高宗の元号「光武」を継承するという意味を込めて命名された[8][4]、全州市が李錫のために利用可能にした伝統的な韓国の木造住宅であり[10]、李錫はそれを「賃貸」して後援会と共に民泊施設を運営している[12]。
朝鮮王朝の根源だった全州でやるべき事は少なくありません。皇室の文化を広く伝え、また全州の歴史性に再び照明を当てるつもりです[12]。
- ギャラリー：承光斎（승광재）の風景
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2005年7月16日に従兄弟にあたる当主・李玖が嗣子無くして薨去すると、「全州李氏大同宗約院」は22日に李源（李錫のすぐ上の兄・李鉀の長男）を李玖の養子に決定した[13][注釈 2]。これに対して李錫は「葬儀も終えていないのに、養子を入れるとは話にならない」と激怒し[13]、李源の家督相続に賛同した一族は道理に反しているとして、自分こそが当主であると称するようになった。
2006年7月5日、長女・李泓とともに映画『韓半島 -HANBANDO-』の特別試写会に参加した[14]。同年8月、「朝鮮皇室復元運動」を推進する「皇室文化財団」を創設し、その総裁に就任した[8]。
2009年10月9日、ソウル特別市・光化門広場にて世宗大王像の除幕式が行われた[15]。李錫が2014年9月4日にテレビ出演して語ったところによれば、世宗大王の肖像画が現存しないため、この銅像制作に際して李錫の顔と冠岳山にある孝寧大君像が参考にされたという[16][17][5]。
2016年6月、鬱陵郡の郡守から「独島広報大使」に任命された[4]。
2018年8月7日、駐韓米国大使の「承光斎」訪問を初めて受けた[4]。これに際して全州市長・金承洙は「皇孫は我々の歴史であり我々の精神だ。このように象徴的な空間に訪ねてくださった大使夫婦に深く感謝申し上げる[18]」と発言している。
家族
4回の離婚を経験しており、現在の妻は18歳年下であるという[5]。2人の娘がいる。
2018年10月6日、遠縁にあたる韓国系アメリカ人のアンドリュー・リー（Andrew Lee）を後継者に指名した[19][7]。
発言
系図
李錫の親類・近親・祖先の詳細
| 高宗 (李太王) | 純宗 (李王) | ||||||||||||||||||||||||||||
| 李墡 完親王 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 李堈 義親王・李公 | 李鍵(桃山虔一) 李公 | 子女は 李氏を称さず | |||||||||||||||||||||||||||
| 李鍝 李公(埈鎔の養子) | 李淸 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 李淙 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 李海瑗 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 李鉀 | 李源 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 李錫 | 李泓 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 李垠 英親王・李王 | 李晋 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 李玖 李王世子 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 李徳恵 | |||||||||||||||||||||||||||||
璿源系譜紀略（荘祖懿皇帝子孫）
| ←仁祖系 | 荘祖愃 | 懿昭世孫琔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 正祖祘22 | 文孝世子㬀 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 純祖玜23 | 翼宗旲 | 憲宗烉24 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 淑善翁主 | 明温公主 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 福温公主 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 徳温公主 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 永温翁主 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 恩彦君䄄 | 常渓君湛 | 益平君曦 | 載悳 | 完鎔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 豊渓君瑭 | 景恩君載星 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 全渓大院君㼅 | 懐平君明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 永平君景応 | 清安君載純 | 豊善君漢鎔 | 清豊君海昇 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 哲宗昪25 | 永恵翁主 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 恩信君禛 | 南延君球 | 興寧君昌応 | 完林君載元 | 埼鎔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 興完君晸応 | 完順君載完 | 達鎔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 完林君載元 | 逵鎔 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 興寅君最応 | 完永君載兢 | 址鎔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 興宣大院君昰応 | 完恩君載先 | 壦鎔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 興王熹 | 永宣君埈鎔 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 高宗㷩26 | 純宗坧27 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 完王墡 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 義王堈 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 英王垠 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 堉 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 堣 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 徳恵翁主 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 恩全君禶 | 豊渓君瑭 | 慶平君晧 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 清衍公主 | 完平君昇応 | 仁陽君載覲 | 憲鎔 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 清璿公主 | 益平君曦 | 載現 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 清瑾翁主 | 義陽君載覚 | 徳鎔 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 載規 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
李氏朝鮮後期系図
脚注
注釈
- ^ a b 大統領制（あるいは共和制）と旧王室の共存例は、世界各国にある。たとえば現代のルーマニアには大統領のほかに、「王冠の守護者」を自称するルーマニア王室が存在し、公的に称号を追認されたうえ「陛下」の敬称を付して呼ばれるなど、共和国政府から一定の権威を認められている。またフランス領土ウォリス・フツナには3つの王国が存続している。
- ^ 李錫の長兄・李鍵（日本名：桃山虔一）の子孫が今日では最嫡流であるが、「桃山」一族は自身を完全な日本人であると見なして、他の李一族との交流を断っている。次兄・李鍝の子孫も家督に関心を示していない。そこで「全州李氏大同宗約院」は、彼らは家督継承権をすでに放棄していると見なした。
出典
- ^ a b c d “旧皇族系の李錫さん「父は六穴砲を撃ち『倭奴を放逐せよ』と」”. 中央日報. (2005年1月30日) 2019年3月3日閲覧。
- ^ “韓国皇室の末裔イ・ホン、3・1節に父とテレビ出演”. 朝鮮日報. (2007年3月2日) 2019年3月6日閲覧。
- ^ a b “Heir of the last royal family becomes ceramic artist”. Korea.net. (2008年8月16日) 2019年3月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g “「朝鮮最後の皇孫」の家を訪れた駐韓米国大使（１）”. 中央日報. (2018年8月8日) 2019年3月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “마지막 황손 이석, 출생의 비밀은? “아버지 의친왕, 어머니는 19세“”. (2014年9月4日) 2019年3月19日閲覧。
- ^ “デビュー目指す韓国皇室の子孫イ・ホン”. WoW!Korea. (2006年9月29日) 2019年3月2日閲覧。
- ^ a b “Californian techie becomes Korean crown prince in fairytale twist”. デイリー・テレグラフ. (2018年12月29日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ a b c d “義親王の上海臨時政府亡命が成功していれば大韓帝国は続いていたかもしれない（１）”. 中央日報. (2016年8月22日) 2019年3月2日閲覧。
- ^ a b c “義親王の上海臨時政府亡命が成功していれば大韓帝国は続いていたかもしれない（３）”. 中央日報. (2016年8月22日) 2019年3月2日閲覧。
- ^ a b c Jonathan Thatcher (2007年1月20日). “Prince hopes to bring monarchy back to S.Korea”. ロイター 2019年3月7日閲覧。
- ^ “高宗皇帝のひ孫 イ・ホンが歌手デビュー”. 朝鮮日報. (2004年4月26日) 2019年3月6日閲覧。
- ^ a b “朝鮮王朝の発源地に定着する「最後の皇孫」 李錫氏”. 朝鮮日報. (2003年9月25日)
- ^ a b “朝鮮王朝の嫡統受け継ぐ李源氏 「会社生活続ける」”. 朝鮮日報. (2005年7月24日)
- ^ “高宗皇帝の子孫イ・ソク－イ・ホン、映画『韓半島』を観覧”. 中央日報. (2006年7月18日) 2019年3月3日閲覧。
- ^ “【写真】光化門に世宗大王像が登場”. 中央日報. (2009年10月10日) 2019年3月19日閲覧。
- ^ “마지막 황손 이석, 세종대왕 상? 내얼굴+효령대군 동상!”. THE FACT. (2014年9月5日) 2019年3月19日閲覧。
- ^ “마지막 황손 이석 "첫 광고서 세종대왕 역, 뭉클했다"”. OSBニュース. (2014年9月5日) 2019年3月19日閲覧。
- ^ “「朝鮮最後の皇孫」の家を訪れた駐韓米国大使（２）”. 中央日報. (2018年8月8日) 2019年3月3日閲覧。
- ^ “Andrew Lee Named New Korean Crown Prince”. PR Newswire. (2018年10月16日) 2019年3月2日閲覧。
関連項目
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