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2020年7月17日 (金) 14:30時点における版
紅孔雀(べにくじゃく)は、北村寿夫原作の新諸国物語の1作として書かれた小説。
1954年にNHKで、ラジオドラマ化され、以降、映画やテレビで映像化された。
また、主人公・那智の小四郎を助ける忍者・「風の小六」を主人公とした『風小僧』が1959年にテレビドラマ化された。
ストーリー
戦国時代、那智の小四郎は、紅孔雀の秘宝のなぞを解く黄金の鍵をめぐって、元海賊の網の長者、幻術使い・信夫一角やしゃれこうべ党とたたかう。
ラジオ
- 『新諸国物語 紅孔雀』(1954年1月4日〜12月31日、NHKラジオ第1放送)
主題歌
映画
- 『新諸国物語 紅孔雀』
解説
東映京都撮影所制作による1955年の正月映画。本作も1954年の『笛吹童子』もラジオドラマを映画化したもので[1]、製作したのは東映のマキノ光雄とマキノの元で製作を仕切っていた岡田茂両プロデューサーである[1][2]。東千代之介を東映に入れたのもマキノと岡田[2]。
「ジャリ物(子供向け映画)」の中編映画として製作されたが[1]、まだTVに「子供番組」の時間帯などなかった時代でもあり、明けて正月から子供を中心に大動員の特大ヒット。これには製作した東映が一番驚いたという。会社側も大喜びで、このころ東映の電話応対は女性交換手がにこやかに「はい、『紅孔雀』の東映です」と応えたという[3]。配給収入は2億4182万円[4]。
スタッフ
出演
テレビドラマ
- 『新諸国物語 紅孔雀』
- 1961年8月1日〜1962年4月24日、NET放送(全39話)、森永乳業の一社提供[5]。
- 本作はこれまでに東映チャンネル等でも第1話も放送されていない為、フィルムの現存状況は不明である。第1話のオープニングのみがDVD化されている。
出演
スタッフ
NET系 火曜日19:00 - 19:30枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
均ちゃんのドドンパ大将
|
新諸国物語 紅孔雀
|
こんちは幸福さん
|
人形劇
新諸国物語より 紅孔雀 | |
---|---|
ジャンル | 人形劇 |
原作 | 北村寿夫 |
脚本 | 田波靖男 |
演出 | 大竹一史 |
声の出演 |
三波豊和 水沢アキ |
ナレーター | 近石真介 |
オープニング | 紅孔雀のうた(歌:紙ふうせん、ヤング・フレッシュ) |
製作 | |
制作 | 日本放送協会(NHK総合テレビ) |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1978年4月3日 - 1979年3月16日 |
放送時間 | 平日18:25 - 18:40 |
放送枠 | 子供の時間 |
放送分 | 15分 |
回数 | 223回 |
『新諸国物語より紅孔雀』
- 1978年4月3日~1979年3月16日、NHK総合で放送。同じ「新諸国物語」作品である『笛吹童子』の次番組として開始したが、児童向け情報番組『600 こちら情報部』(18:00 - 18:25)編成に伴い、放送時間が18:25 - 18:40に変更された。
- 原作では「紅孔雀の秘宝」は南方の架空の国ものになっていたものが、この人形劇ではアステカ王国が滅ぼされた時に国の再興のために日本に隠された秘宝とされ、メキシコでのスペインの圧政への抵抗運動の物語とリンクさせた。
- 番組オリジナルキャラクターとして、語り部役の「万次郎」が登場する。
- 最終回ラストは万次郎が、ファンレターやイラストの前でお別れのご挨拶をし、エンディングでは全ての人形が登場して番組を締め括った。
- 映像ソフトは、アミューズソフトエンタテインメントから発売されたDVD『NHK人形劇クロニクル』シリーズの「新諸国物語より 笛吹童子 ひとみ座の世界2」(VOL.5)に、先述の第1回と最終回が収録されている[6]。
- 次作は『プリンプリン物語』となったため、1973年開始の『新八犬伝』以来、4作・6年続いた時代劇路線は中断した。なお『プリンプリン物語』では斎藤隆・神谷明・真理ヨシコら一部の声優がスライド出演、小四郎役の三波豊和も初期と最終回にディレクター役で顔出し出演した。
スタッフ
- 原作:北村寿夫
- 脚本:田波靖男
- 音楽:筒井広志
- 演奏:東京室内楽協会
- 人形美術:斎藤徹
- 人形操作:田畠富雄、伊東乃里子、南波郁恵、小松市子、井村淳、村上良子、塚越澄子、村岡舞人、磯辺美恵子、諸井裕二、林和子、山崎照見、長沢修身、大江健司、河合正治、ひとみ座
- 人形小道具:斎藤堅
- タイトルフィルム:木村勝彦
- 美術:新沼渉
- 技術:鍛冶保
- 効果:山倉正美
- 演出:大竹一史ほか
- 制作:中谷正尚[7]
主題歌
声の出演
- 語り / 万次郎:近石真介
- 小四郎:三波豊和
- 久美:水沢アキ
- 風小僧:肝付兼太
- 雨小僧:松島みのり
- 斉藤隆
- 川久保潔
- 八木光生
- 永井一郎
- 山田俊司
- 関根信昭
- 柴田秀勝
- 里見京子
- 吉田理保子
- 野沢雅子
- 友部光子
- コテモク:神谷明
- ガダルーペ:真理ヨシコ
作品映像の保存状態・寄贈状況
- 当初は『笛吹童子』同様、マスターテープで保存されているのは第1話と第223回(最終回)のみ[8]。
- 2011年 視聴者から第219話のビデオテープが提供され、計3回分に。
- 2016年4月 『チロリン村とくるみの木』以降、NHKの人形劇シリーズで人形操作を担当してきた伊東万里子から第100話~第105話、第107話~第109話、第222話が録画されたビデオテープを寄贈されたことにより、全12話分になった。
- 同年8月、11月 本作を担当したNHKOBプロデューサーの中谷正尚が録画していたベータテープ(第1話〜第81話、第83話~第90話、第91話~第173話、第175話~第223話)が発見され、いずれもNHKアーカイブスに収められた。未保存回は第82話と第174話のみになった[9][10]。
- 2017年3月10日 コテモク、浮寝丸などを演じていた神谷明から第174回(1978年12月22日放送 「白鳥草の花」(5))のテープが提供された。残り第82回(1978年7月25日放送 「かくれ里の怪」(2))のみ[11]。
脚注
- ^ a b c 「本誌特別インタビュー 東映(株)代表取締役社長・高岩淡 『映像3部門を映像本部に合体』...」『映画時報』1997年5月号、映画時報社、5頁。
- ^ a b 岡田茂「〈ドキュメント東映全史〉 『多角化は進んでも東映の看板はやはり映画』 文・岡田茂」『クロニクル東映 1947 - 1991』 2巻、東映、1992年、2頁。
- ^ 『ああ銀幕の美女 グラフ日本映画史 戦後篇』(朝日新聞社)
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)112頁
- ^ 1961年8月1日付「東京新聞」10面掲載の番組広告。
- ^ 『NHK連続人形劇のすべて』80頁
- ^ 『NHK連続人形劇のすべて』(エンターブレイン)134頁 2003年
- ^ 『NHK連続人形劇のすべて』54頁
- ^ NHK人形劇「紅孔雀」のテープが大量発掘! 全223話中221話がそろう(ねとらぼ) - ITmedia 2016年11月19日。
- ^ NHKアーカイブス番組発掘プロジェクト「発掘ニュース」No.118 速報!『プリンプリン』第1回から120回まで!そして…! 「発掘ニュース」No.130 感激!奇跡の大発掘!『紅孔雀』を完全収集!?
- ^ 発掘ニュースNo.144 キタ~~!あと3回!神谷明さん、ありがとう! この他には『プリンプリン物語』の映像(第311回、第312回、第342回、第404回~第407回、第409回、第410回、総集編の第393回、第397回、部分欠落していた6回分の補完文含む)も提供されている。
外部リンク
NHK総合 平日18:25 - 18:40枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
紅孔雀
|
||
NHK総合 児童向け人形劇 | ||
笛吹童子
(18:05 - 18:20) |
紅孔雀
|
プリンプリン物語
|