コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「NAOMI」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
Cewbot (会話 | 投稿記録)
205行目: 205行目:
*[[甲虫王者ムシキング]]シリーズ ◎ 2003年~
*[[甲虫王者ムシキング]]シリーズ ◎ 2003年~
*[[古代王者恐竜キング]]シリーズ ◎ 2005年~
*[[古代王者恐竜キング]]シリーズ ◎ 2005年~
*[[オシャレ魔女 ラブandベリー|オシャレ魔女♥ラブandベリー]]シリーズ ◎ 2005年~
*[[オシャレ魔女♥ラブandベリー]]シリーズ ◎ 2005年~
*[[マジカルダンス オン ドリームステージ]] 2007年
*[[マジカルダンス オン ドリームステージ]] 2007年
*[[昆虫DASH!!]] 2007年
*[[昆虫DASH!!]] 2007年

2020年7月11日 (土) 10:23時点における版

NAOMI(ナオミ)はセガ(後のセガ・インタラクティブ)が開発したアーケードゲーム基板である。“New Arcade Operation Machine Idea”の頭文字から名付けられた。

概要

MODEL3に続く、セガアーケードゲームの主力基板。ドリームキャストとのアーキテクチャの共用からくる量産効果により、旧来のアーケードゲーム基板をはるかにしのぐグラフィック処理能力と低コストを両立させた。コストパフォーマンスの改善を目指したため、描画性能は前世代のSEGAHIKARUには劣る。アーケード用と家庭用との相互の移植, 並行開発が比較的容易であり、アーケード用と家庭用間で連動を行うタイトルも一部見受けられた。業界初の新JAMMA規格(JVS)の基板としても知られている。

本基板は様々な拡張キットに対応しており、デフォルトで使用できるROMはROMボード(交換をし易くするために差し込み型になっている為、実際には同社が過去に発売した基板、ST-Vでも採用されていたROMカートリッジ方式に近い)であるが、専用のDIMMボードとGDドライブを追加することによりGD-ROMも使用可能。スパイクアウトなど一部作品に関してはサウンドカードなどの増設も可能であり、前述の連動のためにビジュアルメモリリーダーを追加することも可能である。

メインボードは最大4枚をスタック接続し処理性能を上げることも可能となっており、F355チャレンジ(2)、エアラインパイロッツ、セガ・ストライクファイター等、マルチモニタ機種に採用されている。

後続のNAOMI 2は、NAOMIの後継機種に当る。上位互換性もありNAOMI用のソフトも動作する。DIMMボードとGD-ROMはNAOMIと同じものが使用でき、ほぼデフォルトとなっている。グラフィック機能は、NAOMIにおいてはSH-4で行っていたジオメトリ演算を別途専用チップとして実装しハードウェア化することにより、NAOMIの300万ポリゴン/秒から1,000万ポリゴン/秒に増強されており、環境マッピング機能についても負荷軽減が施されている。さらにNAOMIと同じグラフィックチップをもう1つ追加し計2つ搭載することでレンダリング能力も増強している。

キッズカードゲーム、メダルゲームなどでは、DIMMボードとGDドライブによって拡張されていた機能を1枚の基板に統合したSYSTEMSPが存在する。この統合の際GDドライブはコンパクトフラッシュに、DIMMボードのDIMMはフラッシュROMに置き換えられ、ネットワーク機能もオンボードとなった。I/O面ではJVS非対応となり代わりにパラレルI/Oの増強とサウンドアンプの追加が行われている。SYSTEMSPは甲虫王者ムシキングの後期ロットより採用されていた。

なお、NAOMIという名称の由来は、同社製アーケードゲーム基板「MODEL3」に続くファイナルモデル、スーパーモデルという意味合いがある。 そのため、当時ファッション界のスーパーモデルであった「ナオミ・キャンベル」にあやかった名称がつけられたといわれている。公式にはあくまでもNew Acarde Operater's Machine Ideaの略とされているが、発表会の前日に決まった後付けの名前であることが公式サイトの裏話として書かれていたことがある。

NAOMIの「O」は発表当時ドリームキャストのロゴと同様の渦巻きマークでありドリームキャスト互換をほのめかすものであったが、海外のショーに出展した際、単なる渦巻きマークとして認識されNA-MIと読まれるケースが多発、急遽現在のシンプルなオレンジ色の「O」に改められた。

NAOMI GD-ROM SYSTEMは2007年ののーコネパズル たころんを最後に採用タイトルが登場しなくなり、それ以降はROMボードがメインに戻っている。これは、GD-ROMディスクの生産ラインとドライブのメンテナンスが終了したことに加え、半導体価格の大幅な低下といった要素等によるものであると言われる。主に海外での補修用途として、NAOMI2以降のGD-ROMタイトルをコンパクトフラッシュに置き換えるCF-BOXと呼ばれるアップデートキットも存在する。

1998年に登場して以来、2009年まで現役のシステムボードとして活躍、新作の開発がされていた基板で、アーキテクチャを流用したATOMISWAVEの登場後もNAOMIを採用し続けたメーカーが少なくない。また、一度ATOMISWAVEに変更になったのち、NAOMIに戻ってきたシリーズも一部存在する。

最終バージョンのNAOMI2はセガが独自にシステムアーキテクチャから設計した最後のアーケード基板となっており、以降はXbox互換のChihiroなどの他社の家庭用ハードがベースの基板や、LinuxやWindows OSベースのLINDBERGHといったパソコン(PC)のアーキテクチャをベースとした基板にシフトしていくことになる。

部品調達難に伴い、修理サポートは一部のSYSTEMSP使用タイトル以外、2017年3月31日を以って終了した[1]

スペック

Dreamcast用SH-4 HD6417091
Dreamcast用PowerVR2 315-6201
  • CPU : SH-4200MHz/360MIPS)
  • ジオメトリエンジン:VideoLogic Elan (100MHz / NAOMI 2のみ搭載)
  • RAM : 32MB(ドリームキャストは16MB)
  • VRAM :16MB(ドリームキャストは8MB)
    • NAOMI 2:32MB + モデルデータ 32MB
    • グラフィックスエンジン : Power VR2 (NAOMI 2は2個搭載)
    • ポリゴン描画能力 : 300万/秒
      • NAOMI 2:1,000万/秒
    • 同時表示色数 : 1677万色同時表示(24bit)
  • サウンドRAM : 8MB(ドリームキャストは2MB)
    • サウンドエンジン : YAMAHA スーパー・インテリジェント・サウンド・プロセッサ 32bit RISC CPU (ARM7 AICA 45 MHz)内蔵
    • サウンド機能 : ADPCM 64ch
  • ソフト供給媒体 : カートリッジ型ROMボード(最大172MB)/ GD-ROM(※使用するには別途でGDドライブとDIMMボードが必要。最大1GB)

作品リスト

  • 特記がないものは全て(開発・発売:セガ)
  • ◎は、専用筐体と専用デバイスが必要になるタイトル。

NAOMI

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年以降

NAOMI GD-ROM

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

NAOMI 2

SYSTEMSP

以下は全てメダルゲームで、全て◎(専用筐体が必要)。

開発および発売中止となったタイトル

NAOMI

  • クルットストーン
  • ガンビート(開発:トレジャー)
  • プロジェクトケルベルス(開発・発売:ホビボックス/マイルストーン)※開発途中でPlayStation Portableへ移行。アーケード版は公式サイトが閉鎖されたため事実上の開発中止状態となった。
  • ニトロロワイアル(開発:マイルストーン)

NAOMI GD-ROM

関連項目

脚注

  1. ^ 弊社製品保守対応の終了についてセガ・インタラクティブ、セガ・ロジスティクスサービス 2016年11月

外部リンク