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*『大往生の島』(1997年、文藝春秋→2006年、文春文庫) |
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*『渋沢家三代』(1998年、[[文春新書]]) |
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*『カリスマ [[中内㓛]]と[[ダイエー]]の「戦後」』(1998年、[[日経BP社]]→増補版 新潮文庫〈上下〉)-『[[日経ビジネス]]』に連載。中内から事実無根として提訴されたが、後に訴えを取り下げ。 |
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**『完本 カリスマ 中内功とダイエーの「戦後」』(2009年、ちくま文庫〈上下〉) |
**『完本 カリスマ 中内功とダイエーの「戦後」』(2009年、ちくま文庫〈上下〉) |
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*『[[東電OL殺人事件]]』(2000年、[[新潮社]]→新潮文庫) |
*『[[東電OL殺人事件]]』(2000年、[[新潮社]]→新潮文庫) |
2020年7月11日 (土) 10:09時点における版
佐野 眞一 (さの しんいち) | |
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誕生 |
1947年1月29日(77歳) 東京都葛飾区 |
職業 |
ノンフィクション作家 フリージャーナリスト |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 1980年 - |
ジャンル | ルポルタージュ |
代表作 | 『東電OL殺人事件』 |
主な受賞歴 |
1997年、大宅壮一ノンフィクション賞 2009年、第31回講談社ノンフィクション賞 |
デビュー作 | 『戦国外食産業人物列伝』 |
佐野 眞一(さの しんいち、1947年(昭和22年)1月29日 - )は、日本のジャーナリスト、ノンフィクション作家。東京都葛飾区出身[1]。
経歴・人物
乾物屋を商った東北出身の父は婿養子で、ただ寡黙に働くために生まれてきたような男だった[1]。男ばかり3人兄弟の長男[1]。初孫だったために粋人の祖父に溺愛され、小学生のころから浅草で酒の味や映画、演芸の享楽を仕込まれた[1]。
早稲田大学第一文学部[2]在学中は映画監督を志し、「稲門シナリオ研究会」に入った[1]。大学卒業後、主に子供向けソノシート制作などを手がけていた音楽出版社・勁文社に入社。1971年12月、自ら編集を手がけ発行した「原色怪獣怪人大百科」がこの当時の第二次怪獣ブームを受け、53万部を完売する[3]という当時としては画期的なベストセラーになった[1]が、労組を結成したため1年半で解雇された[1]。その後、フリーに転身[1]。
1997年(平成9年)、民俗学者宮本常一と渋沢敬三の生涯を描いた『旅する巨人』により第28回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2009年(平成21年)、『甘粕正彦 乱心の曠野』により第31回講談社ノンフィクション賞受賞。
2003年(平成15年)から2012年(平成24年)まで、開高健ノンフィクション賞選考委員を務めていたが、週刊朝日による橋下徹特集記事問題で辞任した。
この橋下事件をきっかけに、佐野による数々の剽窃行為が明るみに出され、溝口敦・荒井香織『ノンフィクションの「巨人」佐野眞一が殺したジャーナリズム 大手出版社が沈黙しつづける盗用・剽窃問題の真相』(2013年、宝島社)の中で、盗用問題の詳細が検証された。溝口はまた、佐野からの直筆の詫び状をインターネットで公開している[4]。
2013年(平成25年)7月31日、著作権侵害されたとして、日隈威徳から訴訟を起こされた[5]が、2014年(平成26年)10月16日に和解が成立した[6]。
2015年(平成27年)2月18日、大阪地方裁判所における裁判で、大阪維新の会総支部長の橋下徹に対して、「タイトルをはじめ記事全体が差別的で、深くおわびする」との「おわび文」を渡し、解決金を支払うことで、和解が成立した[7]。
著書
- 『戦国外食産業人物列伝』(1980年、家の光協会)
- 『覇者の哲学』(1981年、サンケイ出版)
- 『性の王国』(1981年、文藝春秋/1984年、文春文庫)- 雄琴トルコ街、東南アジア売春ツアーなどのルポ。
- 『ニッポン発情狂時代:性の王国』(2000年、ちくま文庫)
- 『現代を射とめる企業家たち』(1983年、日本経済新聞社/1987年、三笠書房(知的生き方文庫))
- 『官僚、冬の時代』(1985年、プレジデント社)
- 『ニュータウン流通戦争』(1985年、日本経済新聞社)
- 『業界紙諸君!』(1987年、中央公論社→ちくま文庫)
- 『地方紙帝国の崩壊 「秋田魁新報」事件の真相!』(1988年、JICC出版局)
- 『昭和虚人伝』(1989年、文藝春秋)
- 『あぶく銭師たちよ! 昭和虚人伝』(1999年、ちくま文庫)
- 『紙の中の黙示録 三行広告は語る』(1990年、文藝春秋→ちくま文庫)- 新聞の三行広告を中心に取り上げた。
- 『遠い「山びこ」 無着成恭と教え子たちの四十年』(1992年、文藝春秋→1996年、文春文庫→2005年、新潮文庫、ISBN 4101316376)
- 『日本のゴミ 豊かさの中でモノたちは』(1993年、講談社→ちくま文庫)
- 『巨怪伝 正力松太郎と影武者たちの一世紀』(1994年、文藝春秋→2000年、文春文庫〈上下〉)
- 『予告された震災の記録』(1995年、新書Asahi news shop)
- 『人を覗にいく』(1995年、TBSブリタニカ→ちくま文庫)
- 『日本映画は、いま スクリーンの裏側からの証言』(1996年、TBSブリタニカ)
- 『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』(1996年、文藝春秋→2009年、文春文庫、ISBN 4-16-734008-9)
- 『大往生の島』(1997年、文藝春秋→2006年、文春文庫)
- 『渋沢家三代』(1998年、文春新書)
- 『カリスマ 中内㓛とダイエーの「戦後」』(1998年、日経BP社→増補版 新潮文庫〈上下〉)-『日経ビジネス』に連載。中内から事実無根として提訴されたが、後に訴えを取り下げ。
- 『完本 カリスマ 中内功とダイエーの「戦後」』(2009年、ちくま文庫〈上下〉)
- 『東電OL殺人事件』(2000年、新潮社→新潮文庫)
- 『東電OL症候群』(2001年、新潮社→新潮文庫)
- 『凡宰伝』(2000年、文藝春秋→文春文庫)- 小渕恵三元首相を扱う。
- 『宮本常一が見た日本』(2001年、日本放送出版協会→2010年、ちくま文庫)ISBN 4-480-42701-5
- 『私の体験的ノンフィクション術』(2001年、集英社新書)
- 『だれが「本」を殺すのか』(2001年、プレジデント社)- 出版不況の構造を分析。続編の『延長戦』が書かれた。
- 『だれが「本」を殺すのか 延長戦 part.2』(2002年、プレジデント社)- 主に講演・対談集。
- 新編『だれが「本」を殺すのか』(2004年、新潮文庫(上下))
- 『宮本常一のまなざし』(2003年、みずのわ出版)
- 『だから、僕は、書く。(佐野眞一の10代のためのノンフィクション講座1 総論篇)』(2003年、平凡社)
- 『だから、君に、贈る。(佐野眞一の10代のためのノンフィクション講座2 実践篇)』(2003年、平凡社)
- 『てっぺん野郎 本人も知らなかった石原慎太郎』(2003年、講談社)
- 『誰も書けなかった石原慎太郎』(2009年、講談社文庫)ISBN 4-06-276247-1
- 『宮本常一の写真に読む失われた昭和』(2004年、平凡社→2013年、平凡社ライブラリー)
- 『小泉純一郎 血脈の王朝』(2004年、文藝春秋)
- 『小泉政権 非情の歳月』(2006年、文春文庫)
- 『阿片王 満州の夜と霧』(2005年、新潮社→2008年、新潮文庫)- 里見甫を取り上げる。ISBN 4-10-131638-4
- 『響きと怒り 事件の風景・事故の死角』(2005年、日本放送出版協会)
- 『クラッシュ 風景が倒れる、人が砕ける』(2008年、新潮文庫)ISBN 4-10-131639-2
- 『枢密院議長の日記』(2007年、講談社現代新書)- 昭和初期の枢密院議長であった倉富勇三郎が残した膨大な日記を読み解く。ISBN 4-06-287911-5
- 『この国の品質』(2007年、ビジネス社)ISBN 482841391X
- 『甘粕正彦 乱心の曠野』(2008年、新潮社→2010年、新潮文庫)- 『阿片王』の続編。大杉事件の真相とその主犯とされた甘粕正彦の人間像に迫る。
- 『沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史』(2008年、集英社インターナショナル→2011年、集英社文庫〈上下〉)- 主に占領期・米軍統治下の沖縄県警の活動、琉球ヤクザ間の闘争、勃興した事業家たち、沖縄芸能の系譜などを探求。
- 『目と耳と脚を鍛える技術』(2008年、ちくまプリマー新書)- 百冊のブックガイド付。ISBN 4480687963
- 『新忘れられた日本人』(2009年7月、毎日新聞社→2012年8月、ちくま文庫)ISBN 448042959X
- 『ドキュメント 昭和が終わった日』(2009年10月、文藝春秋)
- 『昭和の終わりと黄昏ニッポン』(2011年10月、文春文庫) ISBN 4163717900
- 『鳩山一族 その金脈と血脈』(2009年11月、文春新書) ISBN 4166607308
- 『畸人巡礼怪人礼讃 新忘れられた日本人2』(2010年7月、毎日新聞社)
- 『されど彼らが人生 新忘れられた日本人3』(2011年6月、毎日新聞社)
- 『津波と原発 ルポ・東日本大震災』(2011年6月、講談社→2014年2月、講談社文庫)
- 『怪優伝 三國連太郎・死ぬまで演じつづけること』(2011年11月、講談社)ISBN 4-06-216813-8
- 『あんぽん 孫正義伝』(2012年1月、小学館→2014年9月、小学館文庫)
- 『劇薬時評 テレビで読み解くニッポンの了見』(2012年1月、筑摩書房) ISBN 4-480-86415-6
- 『別海から来た女』(2012年5月、講談社)- 木嶋佳苗裁判を扱う。
- 『昭和の人 新忘れられた日本人4』(2012年7月、毎日新聞社)
- 『僕の島は戦場だった 封印された沖縄戦の記憶』(2013年5月、集英社インターナショナル)
- 『沖縄戦いまだ終わらず』(2015年5月、集英社文庫)
- 『ノンフィクションは死なない』(2014年12月、イースト・プレス〈イースト新書〉)
- 『唐牛伝 敗者の戦後漂流』(2016年8月、小学館→2018年11月、小学館文庫)
共編著
- 『出版ルネサンス』(2003年、長崎出版)
- 『宮本常一 旅する民俗学者 〈Kawade道の手帖〉』(2005年、増補新版2013年、河出書房新社) ISBN 4309740502
- 『メディアの権力性 ジャーナリズムの条件』(2005年、岩波書店)
- 『戦後戦記 中内ダイエーと高度経済成長の時代』(2005年、平凡社)ISBN 4582824463
- 『上海時間旅行 蘇る“オールド上海”の記憶』(2010年、山川出版社)
- 『言葉に何ができるのか 3.11を超えて』(2012年、徳間書店)共著:和合亮一
関連書籍
脚注
- ^ a b c d e f g h 朝日新聞「be」2012年6月30日付紙面
- ^ Yahoo!百科事典(日本大百科全書)[リンク切れ]
- ^ フォノシートへの招待 / 現場に聞く / 株式会社剄文社(2013年2月2日閲覧)
- ^ 佐野氏が溝口に宛てた詫び状
- ^ 「盗作」で佐野真一氏を提訴 日隈威徳氏、週刊ポスト連載に(msn産経ニュース)
- ^ 佐野真一氏が無断引用認め、日隈氏と和解(nikkansports.com)
- ^ “橋下氏訴訟:橋下市長と朝日新聞出版が和解”. 毎日新聞. (2015年2月18日) 2015年2月22日閲覧。