「麻婆豆腐」の版間の差分
→四川式の作り方(2人前): 麻婆豆腐は四川料理だが、本場では2000キロ以上離れている北京や天津などの伝統的な調味料である甜麺醤を使わないため削除 タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
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# [[中華鍋]]に[[ごま油]]大匙2を強火で熱し、豆板醤大匙1と半分を香りが立つまで炒める。※参照 |
# [[中華鍋]]に[[ごま油]]大匙2を強火で熱し、豆板醤大匙1と半分を香りが立つまで炒める。※参照 |
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# 香りが出たら牛[[挽肉]]100gを入れ、ぱらぱらになるまで炒める。 より拘るなら、[[牛肉]]100gを約7~8mm角に刻んだものを少々干してからカリカリになるまで炒める。 |
# 香りが出たら牛[[挽肉]]100gを入れ、ぱらぱらになるまで炒める。 より拘るなら、[[牛肉]]100gを約7~8mm角に刻んだものを少々干してからカリカリになるまで炒める。 |
2020年7月6日 (月) 21:49時点における版
麻婆豆腐 | |
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陳麻婆豆腐店の麻婆豆腐 | |
各種表記 | |
繁体字: | 麻婆豆腐 |
簡体字: | 麻婆豆腐 |
拼音: | mápó dòufu |
注音符号: | ㄇㄚˊㄆㄛˊ ㄉㄡˋㄈㄨ· |
発音: | マーポードウフ |
広東語発音: | maa4po4 dau6fu6 |
台湾語白話字: | bâ-pô-tāu-hū |
日本語漢音読み: | ばはとうふ |
日本語慣用読み: | まーぼーどうふ |
英文: | Mapo doufu |
麻婆豆腐(まーぼーどうふ)は中華料理(四川料理)の1つ。挽肉と赤唐辛子・花椒(ホアジャオ、山椒の同属異種)・豆板醤(トウバンジャン、豆瓣醤)、トウチ(豆豉)などを炒め、鶏がらスープを入れ豆腐を煮た料理。
概要
唐辛子の辛さである「辣味」(ラーウェイ)と花椒の痺れるような辛さである「麻味」(マーウェイ)を特徴とする。
四川省では、花椒は粒で入れるほか、仕上げにも粉にひいたものを、表面が黒くなるほど大量に振りかける。
日本では従来は辛みを抑えるためや、材料を入手するのが難しかったことから花椒を抜いたり、本場の舌の痺れるほどの量をいれている店はほとんど存在しなかったが、近年の激辛ブームやグルメブームにより、本場四川省とほぼ同じレシピで作る店も登場している。また、本場風の味付けと日本で一般的な味付けの両方から選択できる店もある。
「麻婆」(マーポー)とはあばたのあるおかみさんの意で、後述する劉氏があばた面だったことに由来する。「麻婆」の中国語の発音は濁らないマーポー(mapo)だが、日本ではこれをマーボー(mabo)と濁らせて呼んでいる。
日本では、麻婆茄子や麻婆春雨が派生料理のように扱われて普及しているが、本来はそれぞれ「魚香茄子」(ユーシアンチエズ)と「螞蟻上樹」(マーイーシャンシュ)という別の風味の四川料理で、麻婆豆腐とは関係ない。
本品の特徴は、麻(マー)、辣(ラー)、燙(タン)、酥(スゥ)、嫩(ネン)、鮮(シェン)、香(シャン)に注意を払うことであるとされる。また焼(シャオ、油とスープの煮込み)に似た、少ないスープで材料の水分を抜き出す、四川の方言で「火毒」(火ヘンに毒、ドン)という調理法である[1][2]。
「麻」「辣」は前述通りで四川料理に特徴的なスパイスの使い方。ひき肉を炒め周囲が焦げるくらい火を通す工程で肉の生臭みが消え、カリカリとし香ばしくなる。これを「酥」という。豆腐はエッジが立つ硬さではなく、しかし崩れぬよう湯通しした柔らかな食感を「嫩」という。「燙」は強い加熱。出汁の旨味を「鮮」といい、香り高いことを「香」という。
歴史
清の同治帝の治世(1874年以降)に、成都の北郊外の万福橋で陳興盛飯舖を営む陳森富の妻の劉氏が材料の乏しい中、有り合わせの材料で来客(労働者)向けに作ったのが最初とされる。陳劉氏の顔にはあばた(麻点)があったため、「陳麻婆」と呼ばれていたので、彼女が作る名物の豆腐料理も「陳麻婆豆腐」と呼ばれた。
当初の麻婆豆腐は、先に中華鍋で菜種油を熱してから、唐辛子の粉を入れて辛みと香りを出してからオプションの牛肉とトウチを入れ、豆腐と水少量を入れて混ぜ、蒸らして味を吸わせてから、最後に花椒の粉を加えたという。
清の周詢は『芙蓉話旧録』に「北門の外に陳麻婆という者がおり、豆腐をうまく料理する,豆腐代に調味料と調理代を含めて、ひと碗の値段は八文。酒や飯も合わせて売っており、もし豚肉や牛肉を入れたければ、客が持参するか、代金を払って用意して貰うことも可。店の屋号は知る人が多くないが、陳麻婆と言えば知らない者はいない。そこまで町から4、5里(2キロメートル余り)あるが、食べに行く者は遠くても気にしない。」という内容を記している。
後に店の名前も「陳麻婆豆腐店」と呼ばれるようになり、この陳麻婆豆腐店は中華人民共和国成立後に成都市飲食公司の所有する国営企業となり、商標となってからは国の許可を得た民間の店舗も成都に存在する。また、成都市飲食公司の認可により近年日本にも店舗を出した。中国大陸では文化大革命以降に"古い因習を打破するため"と味の成り立ち(上記の通り唐辛子系の"辣"と花椒系の"麻"の二種類の辛味を用いる為)とから「麻辣豆腐」と改称するように提唱されたこともあるが、現在は「麻婆豆腐」と称する方が一般的である。
日本では、四川省宜賓出身の料理人陳建民が、日本人の味覚で受け入れ易く調製して、1970年代に店舗およびNHKのTV番組『きょうの料理』で披露して、一般家庭でも広まっていった。
肉やスープの素などの素材がレトルトパックされていて豆腐と水だけで作れる「麻婆豆腐の素」も日本で商品化され普及している。1971年(昭和46年)に丸美屋食品工業が「麻婆豆腐の素」を開発・商品化したのが最初であり、他の食品メーカーも追従する形となった。その後、香港や台湾でも類似の商品が発売され、中国にも類似の商品がある。本場成都の陳麻婆豆腐店も激辛のレトルトパック調味料を販売しており、日本にも輸入されている。2004年頃より、前述の丸美屋食品工業からもコンビニエンスストア(主としてサークルKサンクス)限定で陳麻婆豆腐(具入り)が発売されている。
近年では本場風に郫県豆板醤を使用して花椒を強く効かせたものを「四川麻婆豆腐」または「陳麻婆豆腐」と称し、陳建民が日本人向けにアレンジした「麻婆豆腐」と区別する傾向があり、2003年頃からは汐留シティセンター1階に出店した聘珍樓茶寮(2005年閉店)などの老舗や大手、新参の中華料理店が挙って本場四川風の麻婆豆腐に力を入れるようになり、麻婆豆腐専門店も登場している。一方、大衆的な店舗では丼飯の上にこれをかけ、麻婆丼の名で提供している。
日本式の作り方(4人分)
- 生姜10gとニンニク(大蒜)10gをみじん切りにしておく。
- ネギまたはわけぎ50gほどを、小口切りにする。
- 中華鍋で多めのサラダ油を熱して、赤唐辛子は1本(小)と花椒を数個入れ、油に香り移しする。
- 赤唐辛子を鍋から出し種を取って輪切りにする。花椒は擦っておく。
- 木綿豆腐2丁(600gほど)を約2分間湯通ししたあと、水気を切って1.5cm角に切る。沸騰したてのお湯に10分ほど漬けると灰汁抜きになる。
- 中華鍋で牛または豚の挽肉(約200g)を色が変わるまでしっかりと炒めた後、1.と豆板醤(大さじ1と半分)を加えて香りが出るまで炒める(炸醤(ザージャン:肉味噌のこと)を作る)。
- 青ねぎは2.の半分量を入れて炒める。
- 砂糖(小さじ1杯)、醤油(大さじ1杯)、オイスターソース(カキ油。大さじ1杯)、紹興酒(大さじ1杯)を加え、挽き肉と満遍なく馴染んだらカップ1杯の鶏がらスープと豆腐を加えて軽く煮る。
- 片栗粉(大さじ半分)を水溶きして加え、ごま油を鍋肌から加えて、サッと煮る。
- 器に盛り、2.の青ねぎの残りと粉花椒(少々)を散らす。
八丁味噌をトウチの代用品とすることは、陳建民が発案した。甜麺醤を使う場合もある。
四川式の作り方(2人前)
- 豆腐1丁(木綿)を2cm弱のサイコロに切り、2分ほど塩茹でする(煮崩れ防止と歯ごたえ向上のため)。
- 合わせ調味料を作る。豆豉(トウチ)小匙1(好みに応じてみじん切り)、ニンニク(大蒜)みじん切り大匙2、四川産唐辛子の粉大匙1杯から2杯(日本産の時は辛味が強いので大匙1杯に減らす) 、醤油小匙1、中国酒大匙1、味の素少々、胡椒と砂糖一つまみを混ぜておく。
- 中華鍋にごま油大匙2を強火で熱し、豆板醤大匙1と半分を香りが立つまで炒める。※参照
- 香りが出たら牛挽肉100gを入れ、ぱらぱらになるまで炒める。 より拘るなら、牛肉100gを約7~8mm角に刻んだものを少々干してからカリカリになるまで炒める。
- 2.の合わせ調味料を入れて肉を調味して少し炒めた後に、鶏がらスープ180ccを注ぐ。
- ニンニクの葉(葉大蒜)40gを1cmの斜め切りにして加え、1.の豆腐を加える。
- 豆腐を加えたら弱火にして、2分弱煮込む。
- 水溶き片栗粉を加えて強火にしてとろみを付け、ラー油大匙3杯と花椒油(花椒10gをサラダ油250mlで30分ほど弱火で煮出したもの)大匙1杯を回しかけて一混ぜし、火を止める。
- 器に盛り、花椒の粉(できれば四川山椒)を大匙3杯振りかける。
脚注
- ^ 陳建民; 黄昌泉; 原田治『中国料理技術入門』(復刻)柴田書店、2016年11月19日。ISBN 978-4-388-06250-8。
- ^ Mapo doufu − Wikipedia英語版