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:カプコン代表として新規に描き起こされたキャラクター「ソンソン」は、本作のソンソンのさらに孫という設定の女の子である。 |
:カプコン代表として新規に描き起こされたキャラクター「ソンソン」は、本作のソンソンのさらに孫という設定の女の子である。 |
2020年7月6日 (月) 21:27時点における版
ジャンル | アクションシューティング |
---|---|
対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
|
開発元 | カプコン開発部 |
発売元 | カプコン |
デザイナー | 岡本吉起 |
音楽 |
河本圭代 森安也子 |
シリーズ | ソンソンシリーズ |
人数 | 1 - 2人(同時プレイ) |
メディア |
業務用基板 (120.81キロバイト) |
稼働時期 |
1984年7月 1984年 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
デバイス |
8方向レバー 1ボタン |
CPU | MC6809 (@ 2 MHz) |
サウンド |
MC6809 (@ 2 MHz) AY-3-8910A (@ 1.500 MHz)×2 |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター 240×240ピクセル 60.00Hz パレット32色 |
『ソンソン』は、1984年に日本のカプコンから稼働されたアーケード用アクションシューティングゲーム。
開発はカプコン開発部が行い、ゲーム・デザインは岡本吉起、音楽は河本圭代と『バルガス』(1984年)を手掛けた森安也子が担当している。
『西遊記』の日本版絵本に着想を得た作品で、プレイヤー1がソンソン(サル)、プレイヤー2がトントン(ブタ)を操作して協力プレイできるのが特徴。主人公ソンソンは孫悟空の孫(孫孫=ソンソン)という設定だが、他のキャラクターについては不明(トントンのビジュアルモチーフは絵本版の猪八戒)。
1986年にファミリーコンピュータに移植された他、携帯電話アプリゲームとして2005年にiアプリやEZアプリ、2006年にVアプリで配信された。アーケード版は後にPlayStationおよびセガサターン用ソフト『カプコンジェネレーション 第3集 ここに歴史はじまる』(1998年)、PlayStation用ソフト『カプコン レトロゲーム・コレクション Vol.3』(2005年)、XboxおよびPlayStation 2用ソフト『カプコン クラシックス コレクション』(2005年)、PlayStation Portable用ソフト『カプコン クラシックス コレクション』(2006年)、PlayStation 3およびXbox360用ソフト『カプコンアーケードキャビネット』(2013年)に収録された他、2010年にWii用ソフトとしてバーチャルコンソールアーケードにて配信された。
後に続編として同社のアーケードゲーム『ブラックドラゴン』(1987年)をアレンジ移植したPCエンジン用ソフト『SON SON II』(1989年)が発売されている。
ゲーム内容
システム
4方向レバーで自機を操作、1ボタンでショットを撃ち敵を倒して進んで行く。フィールドが全て6段に分かれているため、自機の移動は左右は自由に行えるが上下の移動は段ごとにしか行えない。画面上に出現する敵は、全て自機の弾で消滅させることが可能なので、とにかく連射することが攻略の要となる。
マップの特定の場所を通過すると生えてくる隠れキャラクター「竹の子」は、『ゼビウス』(1983年)に登場する隠れキャラクター「ソル」のオマージュである。
ボーナスアイテム
- スモールフーズ - 場所と種類は完全固定。スコアは10〜100点で、同じ得点のものが2種類ずつ、計20種類ある。先の面に進むほど、高得点のものが出現しやすい。
- ジャンボフーズ - スモールフーズを6つ取るごとに出現。10種類あり、スコアは1000〜10000点。取得したスモールフーズの平均点の約100倍のものが出現する(2周目以降は、レートが上昇)。
- POW - 特定の場所、もしくはジャンボフーズを8つ取るごとに出現。画面上の敵全てをジャンボフーズに変える。
- 竹の子 - 特定の場所を通過すると生えてくる。出現させると500点。取ると1000点。生えてくる途中に取ると2000点。
- エリマキトカゲ - ジャンボフーズを取り逃すと出現。画面左端から右端まで走り去り、取り逃したフーズの約半分の得点のフーズに変わる。例外的に、ジャンボイチゴ(10000点)を取り逃がした場合のみミソラ(雲雀)が出現し、ショートケーキ(5000点)に変わる。
- ヤシチ - 砦を20秒以内に陥落させると出現。
- ありがたいお経 - 最終エリアで、お釈迦様から手に入れることができる。
登場キャラクター
敵キャラクター
- デク - 石地蔵。6体が1グループ。歩行と上下移動で主人公を追いかけてくる。資料によっては“兵馬俑”と表記されているのもある。
- ラニア - ピラニア。4匹が1グループ。画面下から二次曲線を描くようにジャンプしてくる。
- アンブレ - コウモリ。4匹が1グループ。サインカーブを描いて飛行。上下の頂点で減速する時が狙い目だが、難易度が上がると1匹だけ別の軌道を飛んで来ることもある。
- ブリガン - 山賊。6体が1グループ。基本的にデクと同じ動きだが、槍(射程は主人公の弾と同じ。相殺可能)を投げてくる。すぐ逃げるので全滅は難しい。
- スピンスカル - ドクロの絵が描かれた円盤。スクロールに同期して流れていく障害物で、5発で破壊可能。難易度が上がると、スクロールに逆らって動くこともある。
- ウォールスカル - 砦を守る障害物。5発で破壊可能。
- チェン - 砦の守り手で、爆弾(相殺可能)を投げてくる。
- 赤次郎 - 赤トンボ。4匹で1グループ。直進して一時停止(縦一列に並ぶが、同じ段に重なることも)した後、主人公に突撃してくる。
- 青次郎 - 青トンボ。8匹で1グループ。時計回りにグルグル回転している。
- ムサシ - 蜂。2匹で登場。曲線を描いて飛び、一時停止した後、再び主人公を狙って曲線飛行を繰り返す。
- 魔人 - 赤、青、緑の3体で登場。耐久力5発の楯を持ち、斧(相殺可能)を投げつけてくる。いわゆる中ボス。
移植版
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ソンソン | 1986年2月8日 |
ファミリーコンピュータ | マイクロニクス | カプコン | 320キロビットロムカセット[1] | CAP-SS | |
2 | カプコンジェネレーション 第3集 ここに歴史はじまる Capcom Generations 3 The First Generation |
1998年10月15日 1999年9月3日 |
PlayStation セガサターン |
カプコン | カプコン | CD-ROM | PS:SLPS-01649 SS:T-1234G SLES-21881 |
アーケード版の移植、欧州ではPS版のみ発売 |
3 | カプコン レトロゲーム・コレクション Vol.3 | 2005年5月25日 |
PlayStation | カプコン | カプコン | CD-ROM | SLPM-87362 | アーケード版の移植、攻略本付属 |
4 | ソンソン | 2005年6月2日[2] |
iアプリ | カプコン | カプコン | ダウンロード (カプコンパ-ティ) |
- | |
5 | カプコン クラシックス コレクション | 2005年9月27日 2005年11月18日 2006年3月2日 |
Xbox PlayStation 2 |
カプコン | カプコン | DVD-ROM | PS2: SLUS-21316 SLES-53661 SLPM-66317 |
アーケード版の移植、日本ではPS2版のみ発売 |
6 | ソンソン | 2005年11月10日[3][4] |
BREW2.1専用 (EZアプリ) |
カプコン | カプコン | ダウンロード (クラブ☆カプコン) |
- | |
7 | ソンソン | 2006年4月3日[5][6] |
ボーダフォン3G (Vアプリ) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | |
8 | カプコン クラシックス コレクション Capcom Classics Collection Reloaded Capcom Classics Collection Reloaded |
2006年9月7日 2006年10月24日 2006年11月10日 |
PlayStation Portable | カプコン | カプコン | UMD | ULJM-05104 ULUS-10134 ULES-00377 |
アーケード版の移植 |
9 | ソンソン | 2010年9月7日[7][8] 2010年12月6日 2010年12月17日 |
Wii | カプコン | カプコン | ダウンロード (バーチャルコンソールアーケード) |
- | アーケード版の移植 |
10 | カプコンアーケードキャビネット | 2013年2月19日 2013年2月20日 |
PlayStation 3 (PlayStation Network) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | NPJB-00210 |
アーケード版の移植 |
11 | カプコンアーケードキャビネット | 2013年2月20日 2013年2月20日 |
Xbox360 (Xbox Live Arcade) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | アーケード版の移植 |
12 | Capcom Arcade Cabinet: Game Pack 5 | 2013年4月16日 |
PlayStation 3 (PlayStation Network) Xbox360 (Xbox Live Arcade) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | アーケード版の移植 |
13 | Capcom Arcade Cabinet: All-In-One Pack | 2013年5月21日 |
PlayStation 3 (PlayStation Network) Xbox360 (Xbox Live Arcade) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | アーケード版の移植 |
- 携帯アプリ版
- カプコンの携帯サイトからダウンロード可能。オリジナル版では三蔵と共にさらわれていた河童のスイスイが新しくプレイヤーキャラクターとして追加された。
- ソンソンがバランス型、トントンがパワー型、スイスイがスピード型とそれぞれ異なった性能を持つようになった。
開発
以下は、『ゲームセンターCX』のクリエイターインタビューのコーナー内で、開発の岡本吉起が出演の際にコメントした開発裏話。
- 『西遊記』をモチーフにした理由
- 猿を主人公というよりは、ヨーロッパなど海外でキャラ的に受け入られやすい豚を引っかけたのと、日本国内でウケそうなのは猿だろうということから、豚と猿で西遊記がモチーフになったとのこと。これは当時起業したばかりで販売能力の弱かったカプコンの事情を考慮して、少しでも市場で売りやすいようにという販売戦略によるもの。
- POWと弥七
- カプコン創業初期のゲームによくPOWと弥七が登場するのは、当時の開発の藤原得郎が、創業間もなかったカプコンをいち早く広く世間に認知させるべく、ゲーム中に一目でプレイヤーにカプコンだとわかる共通したキャラクターが必要だという判断から、全てのカプコンのゲームにPOWと弥七を出そうというブランディング戦略から行われていた。ナムコゲームにおける「スペシャルフラッグ」を目指したもの。
- マップデザイン
- 容量の関係で、当初設定されたマップが入り切らなかった為、一部のマップが省略されている。あまり登場しないフーズや、有効利用しにくい場所にPOWが置かれている場合があるのは、そのせいである。
- BGMの歌詞
- 本作のメインBGMには歌詞がついており、ファミコン版の取扱説明書に楽譜付きで掲載されている。
スタッフ
- アーケード版
- ファミリーコンピュータ版
- 音楽:森安也子
- 編曲:森安也子、河本圭代
- 音楽プログラマー:坂口由洋
評価
評価 | ||||||||||
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|
ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.21点(満30点)となっている[1]。また、同雑誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「当時流行した隠れキャラもあり、カワイイキャラがなかなか魅力的。昔のゲームのわりには音も良く、ゲーム音楽も軽快だが、動きの悪さが欠点だ」と紹介されている[1]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 3.55 | 3.09 | 2.88 | 2.87 | 3.73 | 3.09 | 18.21 |
続編
- SON SON II
- 1989年1月27日にNECアベニューよりPCエンジン用ソフトとして発売された本作の続編。ゲーム内容はアーケードゲームの『ブラックドラゴン』(1987年)をベースに全編を西遊記の世界観に変更したアレンジ移植であるため、キャラクター名はソンソンやトントンではなく孫悟空や猪八戒などになっている。なお、発売はNECアベニューだが開発はカプコン側が行っている。
脚注
- ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、213頁。
- ^ 太田亮三 (2005年6月2日). “カプコン、iモード向けに「ソンソン」や「ストII'」配信” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2018年12月31日閲覧。
- ^ “あの『大魔界村』がEZアプリに!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2005年11月9日). 2019年7月28日閲覧。
- ^ 滝沢修 (2005年11月9日). “カプコン、EZweb「クラブ☆カプコン」にて「ソンソン」と「大魔界村 前編」を配信” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2018年12月31日閲覧。
- ^ 関口聖 (2006年4月7日). “ボーダフォン3G向けに西遊記を題材にした「ソンソン」” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年7月28日閲覧。
- ^ “ボーダフォン向け「バイオハザード ザ・ミッションズ」など配信” (日本語). ITmedia Moblie. アイティメディア (2006年4月7日). 2019年7月28日閲覧。
- ^ 冨岡晶 (2010年8月27日). “カプコン、バーチャルコンソール アーケードは第1弾『ソンソン』、第2弾『エグゼドエグゼス』!”. iNSIDE. イード. 2019年7月28日閲覧。
- ^ “カプコン,バーチャルコンソール アーケード参入第1弾「ソンソン」は9月に配信。第2弾「超浮遊要塞 エグゼドエグゼス」も同じく9月に” (日本語). 4Gamer.net. Aetas (2010年8月27日). 2019年7月28日閲覧。
- ^ “SonSon for Arcade (1984)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年3月12日閲覧。
- ^ “SonSon for Wii (2010)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年3月12日閲覧。
関連項目
- スーパーパズルファイターIIX
- 春麗ステージの背景のオブジェでソンソンが觔斗雲に乗って飛んでいる。
- MARVEL VS. CAPCOM 2
- カプコン代表として新規に描き起こされたキャラクター「ソンソン」は、本作のソンソンのさらに孫という設定の女の子である。
- ポケットファイター
- ソンソン、トントン、スイスイ、サンゾウがアイテムキャリアーとして登場している。
外部リンク
- カプコンオンラインゲームズ(VCA版の紹介)(2013年5月1日時点のアーカイブ)
- SonSon - MobyGames(英語)