コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「関関同立」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼: 大東亜帝国 - log
80行目: 80行目:
*[[MARCH (学校)|MARCH]]
*[[MARCH (学校)|MARCH]]
*[[日東駒専]]
*[[日東駒専]]
*[[大東亜帝国 (学校)|大東亜帝国]]
*[[大東亜帝国]]
*[[産近甲龍]]
*[[産近甲龍]]
*[[摂神追桃]]
*[[摂神追桃]]

2020年6月29日 (月) 13:37時点における版

関関同立
設立 1947年昭和22年)
会員数 4
国名 日本近畿地方

関関同立(かんかんどうりつ)とは、近畿地方の4つの難関私立大学を示す通称である。当初は学生交流やマスコミ呼称が先行していたが、現在は関西四大学学長懇談会、関西四大学大学院単位互換制度など、そのままの略称こそ用いないことが多いものの、大学当局による交流組織が多数誕生しており、公式の大学グループとなっている。略字をつなげた私立大学グループの呼称としては最も早くに定着し、規模や歴史の古さ、学部構成などが比較的近いこともあり、公式化に繋がっていった。

関東の大学群であるMARCHとは、難易度が近いことから(関東にはさらに早慶という上位難関私大が存在するという違いはあるものの)対比して語られることも一般的である[1]

以下の4大学を指し、名称は各校名の頭文字の組み合わせによる。括弧内は学部の置かれているキャンパスの位置している都道府県と市町村を表す。

  1. (関:かん) 関西大学大阪府・メインキャンパスは吹田市高槻市に2箇所、堺市堺区に1箇所のサブキャンパスがある。)
  2. (関:かん〈くゎん〉[2]関西学院大学兵庫県・メインキャンパスは西宮市。西宮市にもう1箇所、三田市に1箇所のサブキャンパスがある。)
  3. (同:どう) 同志社大学京都府・文科系学部キャンパスは京都市上京区、理工系学部キャンパスは京田辺市。)
  4. (立:りつ) 立命館大学 (京都府京都市北区滋賀県草津市・大阪府茨木市の3府県にキャンパスがある。)

由来

『関関同立』という語句は、受験雑誌「蛍雪時代」(旺文社)が大阪の予備校であった夕陽丘予備校に受験資料を依頼し、夕陽丘予備校の初代校長であった白山桂三がフレーズを考案し[3]、蛍雪時代が編集の中で使用した後、1975年頃には受験生や他の予備校でも使用されるようになり定着した[3] 。もっとも、これはあくまで関関同立という名称に限った話であり、関西四大学、関西四私大などの名による学生交流、大学交流は古くは明治時代から行われている。

「関関」および「同立」の語源は、関西六大学野球連盟で行われていた伝統の一戦、「関関戦」と「同立戦」から来ている。立命館大学は同立戦のことを「立同戦」と呼んでいる。阪神間に所在する関西大学と関西学院大学、京都市に所在する同志社大学と立命館大学は、相互にライバル意識が強く、これら大学野球の対戦は、それぞれの大学の優劣を決める絶好の機会として、学生から熱烈な応援を受けていた。特に当時は、大学野球の人気が絶大であったことから、これらの対決は一般市民の耳目を集めることとなり、関西の名物対決として定着していくこととなった。

『関関同立』の順番は、五十音順から来ている。この語句を考え出した夕陽丘予備校では、その現校長の話によると「“関関同立”は五十音順なんです。関西学院大学の正確な読みは“くゎんせいがくいんだいがく”ですから、関西大学の方が前に来る」との事である[4]

大学間の交流

設立の背景

1930年代の同志社大学

大学野球の対戦カードとして成立した大学間の関係であるが、相互を認め合うようになり、第二次世界大戦前から既に学生団体や卒業生同士の交流が行われていた。戦後は、学長や大学当局同士による公式の提携が進められている。現在でも、同立の両校は毎年定期的に同立戦(立命館サイドでは「立同戦」)を行っている[5]。また関関の両校も、野球の他に各体育会が対戦する、関関戦及び総合関関戦を毎年開催している[6]。また、学術面での相互連携や、学生サークルの連合組織もこれら4大学を中心にしていることが多く、教育・研究・卒業生の活躍においても各校のライバル関係が語られることがある。

関西四大学学長懇談会

関関同立4校の学長による定期懇談会。1947年(昭和22年)7月、岩崎卯一(関大)、神崎驥一(関学大)、湯浅八郎(同大)、末川博(立命大)の共同発起により結成され、第1回会合は関西学院大学で行われた[7]。各大学が順番に当番校を務め、あらかじめ四大学で設定したテーマをもとに年4回開催される[8]

スポーツ交流

各大学スポーツ関係者による定期懇親会[9]の定期開催のほか、各大学運動部では「関西四大学定期戦」、「関関同立選手権大会」または「関関同立定期戦」などとして、毎年定期戦交流を行うところも少なくない。航空グライダー)部[10]ヨット部、空手道部、拳法部、バスケットボール部、弓道部、陸上部などで行われている。

応援団連盟による交流

四雄の宴」とよばれる公開イベントが各大学応援団連盟により毎年9月末に行われている。JR京都駅ビルの大階段広場で開催される[11]

関西四大学大学院単位互換制度

1998年4月より、4大学大学院間において単位互換制度の運用が始まった[12]。これにより、各大学院の修士課程、博士課程および専門職学位課程に属する正規大学院生であれば、一部の開講講座を除き、他大学大学院に履修を申し込むことができるようになった。他大学で取得した単位は自大学の単位として認定され、成績評価は"N(認定)"となる。選考料は課されない。また、特に演習科目や実習科目で必要とされる場合を除き、基本的に履修料が課されることもない。

図書館協定

各大学の図書館の相互利用制度なども実現している。「資料の利用に関する関西四大学図書館相互協力規約(1968年)」のほか、「関西四大学大学院単位互換協定(1998年)」などが存在する。これらにより、関西四大学(関関同立)の教職員、大学院生、学部生の図書館相互利用が可能になった。

関西四大学 学長フォーラム

2004年からは、関西四大学主催、読売新聞社共催による「関西4大学 学長フォーラム」が、全国の主要都市で開催されている[13]。このフォーラムの会場では同時に、4大学合同の大学入試説明会も開催されている。

その他

薬物乱用防止協力
2009年3月7日には、関西学院大学・上ヶ原キャンパスにて4大学の学長が一堂に会し、「薬物乱用防止に関する関西四大学長共同声明」が発表された。同時に「関西四大学薬物乱用防止連絡会」の設置も発表された[14]
学費改定に関する事前協議
戦後、高度経済成長期のある時期まで、学費の改定については関関同立四大学による事前協議の実施が慣例化していた[15]
キャンパスランチパック(「関関同立」バージョン)
2011年11月1日に、山崎製パンの「ランチパック」シリーズの関西地区限定商品として、4大学の学生の企画による「キャンパスランチパック」シリーズ(「関関同立」バージョン)が、年内限定で発売された。同社、ならびに同商品のシリーズとしても、複数の大学との共同企画商品は初めてとのことであった。[16][17]2012年12月1日には年内限定品として、2012年バージョンが発売された。

脚注

  1. ^ 「関関同立」が出世する110社の"特徴"とは?関西の有名企業で学閥を形成”. 東洋経済オンライン. 2019年10月13日閲覧。
  2. ^ 校名の由来”. 関西学院大学. 2016年9月21日閲覧。
  3. ^ a b 川上徹也 (2017年3月17日). ““関関同立”はいつ生まれたのか?”. 大学の“くくり”はどのように生まれたのか?. cakes. 2017年3月21日閲覧。
  4. ^ 川上徹也 (2017年3月17日). ““関関同立”はいつ生まれたのか?”. 大学の“くくり”はどのように生まれたのか?. cakes. 2018年2月6日閲覧。
  5. ^ <懐かしの立命館>戦前「最後の立同戦」 立命館史資料センター2018年11月5日閲覧
  6. ^ 総合関関戦 関西大学スポーツ振興グループ2018年11月5日閲覧
  7. ^ 『関西大学百年史』 通史編上巻、916-917頁
  8. ^ 9/18 関西4大学学長懇談会に出席”. 同志社大学 (2016年9月18日). 2017年3月21日閲覧。
  9. ^ 立命館スポーツフェロー
  10. ^ 関関同立 合同強化計画が「離陸」、京都新聞スポーツあらかると
  11. ^ 第30回「連盟祭 - 四雄の宴 -」開催 / 2009年9月30日 同志社大学PRESS
  12. ^ 関西四大学大学院生の単位互換に関する協定
  13. ^ 関西四大学 学長フォーラム(Kansai 4 Universities) 読売新聞
  14. ^ 薬物汚染で「関関同立」が共同声明 組織的な啓発活動へ連絡会設置 産経ニュース 2009年3月7日
  15. ^ 立命館百年史編纂室だより
  16. ^ 「関関同立」の学生がサンドイッチ商品を開発
  17. ^ ちなみに翌2012年11月には、「産近甲龍」4大学バージョンも発売された。

参考文献

  • 蛍雪時代(旺文社)各号
  • YOZEMI Jornal(代々木ゼミナール)各号

関連項目