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2020年6月18日 (木) 12:10時点における版
6代 色部 義太夫(いろべ ぎだゆう、嘉永5年9月9日[1][2][注 1](1852年10月21日) - 1915年(大正4年)[3][注 2])は、明治時代の政治家、大地主。貴族院多額納税者議員。幼名・吉郎治[4]、本名・義智(よしとも)[3]。
経歴
信濃国埴科郡杭瀬下村(長野県埴科郡埴生町、更埴市を経て現千曲市)で、大地主・豪農の5代色部義太夫義祐(よしすけ)、義江子夫妻の長男として生まれる[3][5]。山寺常山に師事し漢学を修めた[6]。後に6代義太夫を襲名し、正式名には義太夫を用いた[3]。
1973年(明治6年)5月、長野県の地券取調所出仕となり出納課附属となる[7]。1976年(明治9年)2月、地租鑑定を命ぜられ、同年12月に長野県を辞した[8]。1884年(明治17年)2月の補選で長野県会議員となり、同年10月、埴科郡連合町村会議員となる[3][8]。1885年(明治18年)2月、埴科郡鋳物師屋村外七ケ村連合戸長に就任し同年10月まで在任した[3][8]。1886年(明治19年)1月、長野県会議員に再選され、1890年(明治23年)2月まで在任した[3][9]。その後、埴科郡会議員、同参事会員、所得税調査委員などを務めた[10][11]。
長らく貴族院多額納税者議員の候補者となることを固辞していたが[12]、1897年(明治30年)9月29日、貴族院多額納税者議員に任じられ[13]、1904年(明治37年)9月28日の任期満了まで1期在任した[10]。在任中、長野県への旧制高等学校の誘致に尽くし、また、日本赤十字社長野県支部病院(現長野赤十字病院)の開設にあたり多額の寄付を行った[3]。1898年(明治31年)10月、合資会社色部銀行を設立して代表社員に就任した[1][2]。
親族
養嗣子となった色部庸男は赤松則良の四男[1]で、りそな銀行の前身行である協和銀行頭取・会長を歴任した色部義明は義理の孫にあたる。また、赤松家の係累からは林洞海・森鷗外・榎本武揚・黒田清隆・黒木三次・児玉源太郎・木戸幸一・阿部信行・山尾庸三・廣澤金次郎・広田弘毅・寺内正毅・松方正義・高橋是清・大久保利通・吉田茂・山本権兵衛・阿部泰蔵・西園寺公望・小泉信三・住友吉左衛門・安西正夫・岩崎弥太郎・岩崎弥之助・渋沢栄一・加藤高明・幣原喜重郎・木内重四郎・正田英三郎・昭和天皇・島津忠義などと、それぞれ縁戚関係にある。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c 『人事興信録』初版、44頁。
- ^ a b 『大日本人物誌』い之部115頁。
- ^ a b c d e f g h 「色部義智」『長野県歴史人物大事典』87頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』89頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』89-90頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』90頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』90-91頁。
- ^ a b c 『信濃名士伝 初編』91頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』91-92頁。
- ^ a b 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』188頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』93頁。
- ^ 『信濃名士伝 初編』95-96頁。
- ^ 『官報』第4275号、明治30年9月30日。
参考文献
- 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
- 赤羽篤ほか編『長野県歴史人物大事典』郷土出版社、1989年。
- 成瀬麟、土屋周太郎編『大日本人物誌 : 一名・現代人名辞書』八紘社、1913年。
- 人事興信所編『人事興信録』初版、人事興信所、1903年。
- 松下軍次『信濃名士伝 初編』松下軍次、1894年。