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1988年(昭和63年)3月には図書館入口の右手に、幡豆郡[[横須賀村|横須賀町]](現・西尾市吉良町)出身の小説家である[[尾崎士郎]]に関する文献を集めた尾崎士郎記念室が設置された{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=1}}。1989年(平成元年)2月には尾崎士郎作文賞を創設した{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=1}}。同年8月には図書データの作成など電算化の準備を開始し、1990年(平成2年)4月にはコンピュータによる貸出返却業務を開始した{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=1}}。1991年度(平成3年度)時点の開館時間は「9時-17時」であり、貸出冊数は5冊まで、貸出期間は15日間だった{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=3}}。1991年度末の蔵書冊数は50,485冊であり、1991年度の貸出冊数は50,698冊だった{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=3}}。1991年度末の吉良町の人口は22,037人だったため、住民1人あたり貸出冊数は2.3冊だった{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=23}}。 |
1988年(昭和63年)3月には図書館入口の右手に、幡豆郡[[横須賀村|横須賀町]](現・西尾市吉良町)出身の小説家である[[尾崎士郎]]に関する文献を集めた尾崎士郎記念室が設置された{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=1}}。1989年(平成元年)2月には尾崎士郎作文賞を創設した{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=1}}。同年8月には図書データの作成など電算化の準備を開始し、1990年(平成2年)4月にはコンピュータによる貸出返却業務を開始した{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=1}}。1991年度(平成3年度)時点の開館時間は「9時-17時」であり、貸出冊数は5冊まで、貸出期間は15日間だった{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=3}}。1991年度末の蔵書冊数は50,485冊であり、1991年度の貸出冊数は50,698冊だった{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=3}}。1991年度末の吉良町の人口は22,037人だったため、住民1人あたり貸出冊数は2.3冊だった{{sfn|吉良町立図書館|1992|p=23}}。 |
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1992年(平成4年)12月にはボランティアグループ「こうまの会」が結成された{{sfn|吉良町立図書館|2010|p=1}}。1993年(平成5年)には文学者の記念室を併設する公共図書館の館長が一堂に会する全国交流会が[[坂井市立図書館|丸岡町民図書館]]で初開催され、吉良町立図書館からも館長が出席した<ref name=chunichi19930425>「有名作家記念室持つ図書館長 6月に全国初交流会 福井・丸岡町民図書館」中日新聞、1993年4月25日</ref>。1994年(平成6年)2月には開館10周年を記念して尾崎士郎展を開催した{{sfn|吉良町立図書館|2010|p=1}}。1995年(平成7年)5月には[[愛知県図書館]]オンライン検索システムに接続した{{sfn|吉良町立図書館|2010|p=1}}。同年5月には吉良児童館に、同年6月には吉良文化広場に配本所を開設している{{sfn|吉良町立図書館|2010|p=1}}。同年7月には吉良町の町制40周年記念事業として図書館フェスタを開催した{{sfn|吉良町立図書館|2010|p=1}}。同年10月には吉良町立図書館で「第3回全国文学者記念室を伴う図書館交流会」が開催され{{sfn|吉良町立図書館|2010|p=1}}、吉良町立図書館のほかに丸岡町民図書館([[中野重治]])、[[文京区立図書館|文京区立本郷図書館]]([[森 |
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[[File:Nishio city Kasuya House exterior ac.jpg|thumb|同一敷地にある[[旧糟屋邸]](愛知県指定有形文化財)]] |
[[File:Nishio city Kasuya House exterior ac.jpg|thumb|同一敷地にある[[旧糟屋邸]](愛知県指定有形文化財)]] |
2020年6月18日 (木) 12:01時点における版
西尾市立吉良図書館 | |
---|---|
施設情報 | |
事業主体 | 西尾市 |
管理運営 | 西尾市 |
延床面積 | 1,053.73[1] m2 |
開館 | 1984年10月 |
所在地 |
〒444-0524 愛知県西尾市吉良町荻原大道通14番地1 |
位置 | 北緯34度48分23.2秒 東経137度03分55.7秒 / 北緯34.806444度 東経137.065472度座標: 北緯34度48分23.2秒 東経137度03分55.7秒 / 北緯34.806444度 東経137.065472度 |
ISIL | JP-1002000 |
統計情報 | |
蔵書数 | 137,901冊(2015年度末[2]時点) |
貸出数 | 130,980冊(2015年度[3]) |
公式サイト | https://www.library.city.nishio.aichi.jp/contents/facility/annex2 |
地図 | |
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館 |
西尾市立吉良図書館(にしおしりつきらとしょかん)は、愛知県西尾市吉良町にある公共図書館。西尾市立図書館の分館である。1984年(昭和59年)10月に幡豆郡吉良町の吉良町立図書館(きらちょうりつとしょかん)として開館し、2011年(平成23年)4月1日に西尾市立吉良図書館に改称した。名鉄西尾線吉良吉田駅から北に徒歩20分の場所にある。
歴史
吉良町立図書館(1984-2011)
幡豆郡吉良町は1982年(昭和57年)7月に図書館の建設方針を固め、1983年(昭和58年)10月に名鉄西尾線三河荻原駅西側の用地で着工、1984年(昭和59年)3月に竣工した[4]。1984年7月に吉良町立図書館が仮開館し、同年10月に正式開館した[4]。図書館は西尾市が所有する旧糟谷邸(愛知県指定有形文化財)と敷地を同一にしており、江戸時代の豪農である旧糟屋邸に調和した外観となっている[4]。鉄筋コンクリート造平屋建であり、開館当時の蔵書収容能力は開架が3万冊、閉架書庫が3万冊、計6万冊だった[5]。
西尾市立吉良図書館 | |
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情報 | |
構造形式 | 鉄筋コンクリート造[5] |
敷地面積 | 2,368.85 m² [5] |
建築面積 | 670.362 m² [5] |
延床面積 | 1,053.73 m² [1] |
階数 | 平屋建[5] |
駐車台数 | 23台 |
着工 | 1983年10月 |
竣工 | 1984年3月 |
開館開所 | 1984年10月 |
1988年(昭和63年)3月には図書館入口の右手に、幡豆郡横須賀町(現・西尾市吉良町)出身の小説家である尾崎士郎に関する文献を集めた尾崎士郎記念室が設置された[4]。1989年(平成元年)2月には尾崎士郎作文賞を創設した[4]。同年8月には図書データの作成など電算化の準備を開始し、1990年(平成2年)4月にはコンピュータによる貸出返却業務を開始した[4]。1991年度(平成3年度)時点の開館時間は「9時-17時」であり、貸出冊数は5冊まで、貸出期間は15日間だった[6]。1991年度末の蔵書冊数は50,485冊であり、1991年度の貸出冊数は50,698冊だった[6]。1991年度末の吉良町の人口は22,037人だったため、住民1人あたり貸出冊数は2.3冊だった[7]。
1992年(平成4年)12月にはボランティアグループ「こうまの会」が結成された[8]。1993年(平成5年)には文学者の記念室を併設する公共図書館の館長が一堂に会する全国交流会が丸岡町民図書館で初開催され、吉良町立図書館からも館長が出席した[9]。1994年(平成6年)2月には開館10周年を記念して尾崎士郎展を開催した[8]。1995年(平成7年)5月には愛知県図書館オンライン検索システムに接続した[8]。同年5月には吉良児童館に、同年6月には吉良文化広場に配本所を開設している[8]。同年7月には吉良町の町制40周年記念事業として図書館フェスタを開催した[8]。同年10月には吉良町立図書館で「第3回全国文学者記念室を伴う図書館交流会」が開催され[8]、吉良町立図書館のほかに丸岡町民図書館(中野重治)、文京区立本郷図書館(森鷗外)、四日市市立図書館(丹羽文雄)、彦根市立図書館(舟橋聖一)、喬木村立椋鳩十記念図書館(椋鳩十)、高月町立図書館(井上靖)が参加した[10]。1996年(平成8年)5月には小学校5校に対して巡回図書を開始し、同年10月には視聴覚資料の貸出を開始した[8]。
2000年(平成12年)5月から2001年(平成13年)1月には建物北側に別棟の増改築工事を行い、新たに特別閲覧室・視聴覚室兼会議室・第二閉架書庫が設けられた。これにより、蔵書収容能力は開架が5万冊、閉架書庫が11万冊、計16万冊に増えた[11]。2000年度末の蔵書点数は90,811点であり[12]、2000年度の貸出点数は98,669点だった[13]。2000年度末の吉良町の人口は22,204人だったため、住民1人あたり貸出冊数は4.4冊だった[14]。開館から16年を経た2001年(平成13年)2月16日には延べ入館者数が100万人を超えた[15]。尾崎士郎記念室や尾崎の書斎があることから、観光客が図書館を訪れることがある[15]。2002年(平成14年)12月には図書館西側の同一敷地に、尾崎士郎の書斎を移築した尾崎士郎記念館が開館した[8]。
2006年(平成18年)12月16日には最寄駅の名鉄西尾線三河荻原駅が廃止となり、最寄駅は名鉄西尾線・蒲郡線吉良吉田駅(徒歩20分)となった。2007年(平成19年)2月1日には幡豆郡三町図書館広域システムが開始され、一色町の学びの館、幡豆町の幡豆町立図書館とオンラインで結ばれた[8]。ウェブサイトから3館すべての蔵書検索や予約などが可能となり、幡豆町立図書館の蔵書をウェブサイトから予約して吉良町立図書館で受け取ることなどが可能となった[16]。2009年度(平成21年度)末の蔵書点数は131,431点であり[17]、2009年度の貸出点数は143,165点だった[18]。2009年度末の吉良町の人口は22,901人だったため、住民1人あたり貸出冊数は6.3冊だった[19]。
西尾市立吉良図書館(2011-)
2011年(平成23年)4月1日には旧西尾市・一色町・吉良町・幡豆町の1市3町が合併して新西尾市が発足し、吉良町立図書館は西尾市立吉良図書館に改称した。2015年度末の蔵書冊数は137,901冊であり[2]、2015年度の貸出冊数は130,980冊である[3]。
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新刊コーナー
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児童書コーナー
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郷土の作家コーナー
尾崎士郎記念館
尾崎士郎記念館 | |
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施設情報 | |
専門分野 | 尾崎士郎の資料 |
所在地 |
〒444-0524 愛知県西尾市吉良町荻原大道通14番地1 |
外部リンク | 尾崎士郎記念館 |
プロジェクト:GLAM |
西尾市立吉良図書館の同一敷地内には尾崎士郎の文学記念館である尾崎士郎記念館(おざきしろうきねんかん)がある[20]。
尾崎士郎は1898年(明治31年)に幡豆郡横須賀町(現・西尾市吉良町)に生まれた小説家であり、吉良町では「士郎さん」として親しまれている[20]。1984年(昭和59年)に開館した吉良町立図書館には尾崎士郎記念室が設けられ、直筆原稿・蔵書・取材ノート・万年筆など約1,000点が展示されていた[21]。しかし吉良町民や早稲田大学卒業生などからの要望を受け、吉良町は独立した記念館を建設することを計画[21]。2002年(平成14年)9月に図書館西側で着工し、12月7日に完工式を行い、12月14日に尾崎士郎記念館が開館した[21]。開館時には尾崎の妻と長男から遺品や蔵書の寄贈を受けており、中には洋画家の中川一政が描いた『人生劇場 青春編』の挿絵などもあった[22]。鉄骨造平屋建であり、延床面積は110平方メートル[21]。民家風の外観である[21]。
遺族などから寄贈された約4,000点を展示しており、1933年(昭和8年)から旧都新聞に連載された『人生劇場 青春篇』の挿絵の原画、尾崎の直筆原稿、書簡、著書、学校資料、『人生劇場』の映画資料、芝居などの台本、扁額、愛用品などがある[20]。2002年の尾崎士郎記念館開館時には図書館から蔵書などが移管されたが、記念館見学者などからの著書の貸出の要望が根強く、2007年(平成19年)には図書館内に尾崎士郎特設コーナーが設置された[23]。初の本格長編『逃避行』(1921年)、『尾崎士郎選集』(1941年)、『雷電』(1955年-1956年)など約80冊が設置され、その大半は絶版となっている書籍である[23]。
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記念館の内部
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記念館の内部
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記念館の内部
脚注
- ^ a b 西尾市立図書館 2017, p. 6.
- ^ a b 西尾市立図書館 2017, p. 15.
- ^ a b 西尾市立図書館 2017, p. 25.
- ^ a b c d e f 吉良町立図書館 1992, p. 1.
- ^ a b c d e 吉良町立図書館 1992, p. 2.
- ^ a b 吉良町立図書館 1992, p. 3.
- ^ 吉良町立図書館 1992, p. 23.
- ^ a b c d e f g h i 吉良町立図書館 2010, p. 1.
- ^ 「有名作家記念室持つ図書館長 6月に全国初交流会 福井・丸岡町民図書館」中日新聞、1993年4月25日
- ^ 「尾崎士郎ゆりかの吉良町 文学者の記念室 全国交流会開く 7図書館が参加」中日新聞、1995年10月4日
- ^ 吉良町立図書館 2001, p. 2.
- ^ 吉良町立図書館 2001, p. 6.
- ^ 吉良町立図書館 2001, p. 9.
- ^ 吉良町立図書館 2001, p. 25.
- ^ a b 「入館100万人突破 吉良町立図書館」中日新聞、2001年2月17日
- ^ 「幡豆郡の図書館連携 3館蔵書をHP予約 貸し出し返却も楽に 来月から」中日新聞、2007年1月12日
- ^ 吉良町立図書館 2010, p. 3.
- ^ 吉良町立図書館 2010, p. 6.
- ^ 吉良町立図書館 2010, p. 15.
- ^ a b c 尾崎士郎記念館 西尾市
- ^ a b c d e 「小説『人生劇場』作家 尾崎士郎記念館 吉良で建設開始」中日新聞、2002年9月3日
- ^ 「『人生劇場・青春編』挿絵加わる 吉良の尾崎士郎記念館 来月14日開館前に公開」中日新聞、2002年11月26日
- ^ a b 「吉良出身 尾崎士郎 “お宝本”を貸し出し 『逃避行』『雷電』など80冊 町立図書館に特設コーナー」中日新聞、2007年2月18日
参考文献
- 吉良町立図書館『平成3年度 図書館年報』吉良町立図書館、1992年。
- 吉良町立図書館『平成12年度 図書館年報』吉良町立図書館、2001年。
- 吉良町立図書館『平成21年度 図書館年報』吉良町立図書館、2010年。
- 西尾市立図書館『図書館のあゆみ 平成29年度版(平成28年度実績)』西尾市立図書館、2017年 。