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「空気感」の版間の差分

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'''空気感'''(くうきかん)とは芸術表現に用いられ形容一つ。そのものが直接的に表現されていなくても、間接的な情報のみで存在することが示唆されている様子を表す。
'''空気感'''(くうきかん)とは、[[空間]]や人物およびその[[表現]]が有す[[雰囲気]]ことである{{sfn|コトバンク}}{{sfn|Canon}}。そのものが直接的に表現されていなくても、間接的な情報のみで存在することが示唆されている様子を表す{{要出典|date=2021-04}}


== 写真における空気感 ==
[[写真]]表現で用いられ場合は、次元である写真がまるで立体のように見えることを指す。{{ref|レンズ観相学}}
[[File:Aaron Burden 2016-01-19 (Unsplash H8s0PF2rcQs).jpg|thumb|絞り開放による撮影の例]]
被写体距離との距離に応じた[[コントラスト]]の変化による空気遠近法やフォーカス面からの微妙な[[ボケ (写真)|ボケ]]により立体感が表現されていたり、[[収差]]による[[レンズ効果]]が少なく現実感に富んでいることを指す。
また、特に優秀なレンズの形容に使われることがある[http://panasonic.jp/dc/lens/vario_elmar14-150.html 1]。


[[写真]]表現におけ空気感について{{harvtxt|大竹|2006}}{{要ページ番号|date=2021-04}}は、[[2次元]]である写真がまるで[[立体]]のように見えることを指すとする
== 関連項目 ==
* [[コントラスト]]
* [[シャープネス]]
* [[ザイデル収差]]
* [[歪曲収差]]


[[ピント]]や[[ボケ (写真)|ボケ]]、[[ホワイトバランス|ホワイト・バランス]]、[[構図]]などを工夫することにより、空気感が生まれる{{sfn|Canon}}。たとえば、[[絞り (光学)|絞り]]を開放し[[被写界深度]]を浅くすることにより、空気感が表れやすくなる{{sfn|大村|2018}}。また、[[被写体]]との距離に応じた[[コントラスト]]の変化による[[空気遠近法]]や[[焦点 (光学)|フォーカス面]]からの微妙なボケにより立体感が表現されていたり、[[収差]]による[[レンズ効果]]が少なく現実感に富んでいる場合にも空気感があると表現される{{要出典|date=2021-04}}。
== 参考文献 ==

*{{citation
空気感の演出について、{{harvtxt|大村|2018}} は、被写体をどこに配置するのかがもっとも重要であるとし、{{harvtxt|西澤|2020}} は<q>メインの被写体と同じくらい背景が重要</q>であるとする。また木村は、書籍の撮影を例に取り、風による動きを活用してあたかも被写体に意思があるかのように表現する技法を紹介している。
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| first=省二
== その他の分野における空気感 ==
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[[File:Maple Grove's Shoppes at Arbor Lakes - West End.jpg|thumb|[[ミネソタ州]]のライフスタイル・センター]]
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{{main2|コミュニケーションにおける空気感|場の空気}}
| ISBN 978-4257120476
{{節スタブ|他の表現技法や空間デザイン一般における空気感|date=2021年4月}}
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{{harvtxt|福島|堀越|2012}}<!--全頁--> は、{{仮リンク|セマンティック・ディファレンシャル|en|Semantic differential|label=SD}}法を用いた[[景観]]についての心理評価実験を元に、[[天候]]の変化が空気感の評価に影響を与える{{efn2|これに対し、景観の構成要素は美的感に影響を与えるとしている。}}と考察している。また、{{harvtxt|野口|2013}} は[[商業施設]]における空気感の重要性を唱え、施設全体が屋根で覆われていない{{仮リンク|ライフスタイル・センター|en|Lifestyle center}}型の[[ショッピングモール|ショッピング・モール]]を例に、人工物(商業施設)と自然物(空など)の融合により生成される情景や雰囲気と空気感を定義している。

なお[[美容]]分野における空気感(エアリー感)は、<q>空気を含んだようなふんわりとした雰囲気や質感</q>のことを指す{{sfn|HOT PEPPER Beauty}}。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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{{note|レンズ観相学}}レンズ観相学 ISBN 4257120479
=== 出典 ===
{{reflist|25em}}

== 参考資料 ==
; 書籍
:* {{cite book|和書|date=2006-03-25|last=大竹|first=省二|authorlink=大竹省二|title=大竹省二のレンズ観相学|volume=距離計用レンズ編|series=クラシックカメラ選書|publisher=[[朝日ソノラマ]]|ISBN=4-257-12047-9|ref=harv}}
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;論文
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;辞典・用途集
:* {{Cite web|title=空気感|work=写真用語集|website=CANON IMAGE GATEWAY|publisher=[[キヤノン]]、[[キヤノンマーケティングジャパン]]|url=https://ptl.imagegateway.net/contents/original/glossary/%E7%A9%BA%E6%B0%97%E6%84%9F.html|accessdate=2021-04-29|ref={{sfnref|Canon}}}}
:* {{Cite web|title=空気感とは|website=[[コトバンク]]|publisher=[[CARTA HOLDINGS|VOYAGE MARKETING]]|url=https://kotobank.jp/word/%E7%A9%BA%E6%B0%97%E6%84%9F-482317|accessdate=2021-04-29|ref={{sfnref|コトバンク}}}}(『[[デジタル大辞泉]]』より転載)
:* {{Cite web|title=空気感とは?|work=ヘア用語集|website=HOT PEPPER Beauty|publisher=[[リクルートホールディングス|リクルート]]|url=https://beauty.hotpepper.jp/doc/bn/glossary/ka/10.html|accessdate=2021-04-29|ref={{sfnref|HOT PEPPER Beauty}}}}
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;ウェブページ
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2021年4月29日 (木) 16:44時点における版

空気感(くうきかん)とは、空間や人物およびその表現が有する雰囲気のことである[1][2]。そのものが直接的に表現されていなくても、間接的な情報のみで存在することが示唆されている様子を表す[要出典]

写真における空気感

絞り開放による撮影の例

写真表現における空気感について大竹 (2006)[要ページ番号]は、2次元である写真がまるで立体のように見えることを指すとする。

ピントボケホワイト・バランス構図などを工夫することにより、空気感が生まれる[2]。たとえば、絞りを開放し被写界深度を浅くすることにより、空気感が表れやすくなる[3]。また、被写体との距離に応じたコントラストの変化による空気遠近法フォーカス面からの微妙なボケにより立体感が表現されていたり、収差によるレンズ効果が少なく現実感に富んでいる場合にも空気感があると表現される[要出典]

空気感の演出について、大村 (2018) は、被写体をどこに配置するのかがもっとも重要であるとし、西澤 (2020)メインの被写体と同じくらい背景が重要であるとする。また木村は、書籍の撮影を例に取り、風による動きを活用してあたかも被写体に意思があるかのように表現する技法を紹介している。

その他の分野における空気感

ミネソタ州のライフスタイル・センター

福島 & 堀越 (2012) は、SD英語版法を用いた景観についての心理評価実験を元に、天候の変化が空気感の評価に影響を与える[注 1]と考察している。また、野口 (2013)商業施設における空気感の重要性を唱え、施設全体が屋根で覆われていないライフスタイル・センター英語版型のショッピング・モールを例に、人工物(商業施設)と自然物(空など)の融合により生成される情景や雰囲気と空気感を定義している。

なお美容分野における空気感(エアリー感)は、空気を含んだようなふんわりとした雰囲気や質感のことを指す[4]

脚注

  1. ^ これに対し、景観の構成要素は美的感に影響を与えるとしている。

出典

参考資料

書籍
  • 大竹, 省二『大竹省二のレンズ観相学』 距離計用レンズ編、朝日ソノラマ〈クラシックカメラ選書〉、2006年3月25日。ISBN 4-257-12047-9 
論文
  • 福島, 英和、堀越, 哲美「天候や時刻の移ろいと周辺環境が演出する建築のたたずまい」『人間‐生活環境系シンポジウム報告集』第36巻、人間‐生活環境系会議、2012年11月21日、29-32頁、NAID 110009735306 
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