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「ひょっとこ」の版間の差分

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2006年9月24日 (日) 05:12時点における版

ひょっとこは、口をすぼめて曲げたような表情の男、あるいはそののこと。左右の目の大きさが違うこともあり、頬被りをしている場合もある。あるいは面を付けた人は頬被りをすることが多い。女性の「おかめ」「おたふく」と対に扱われることもある。

語源は竈(かまど)の火を竹筒で吹く「火男」がなまったという説や口が徳利のようであることから「非徳利」からとの説もある。 また岩手県奥州市の江刺地方に残る民話に「ひょっとこのはじまり」というのがあり、その中ではヘソから金を生む奇妙な顔の子供であり、死んでから自分に似せた面を竈の前に架けておけば家が富み栄えると夢枕に立ったという話である。その子の名前がヒョウトクスであったところから、ひょっとこになったという。類似の話は各種あるようであるが、概ね東北地方では火の神様として扱われる。日本の代表的民謡「出雲安来節」にもひょっとこ顔の男踊りとして、「ドジョウ掬い踊り」があるが、これも五円玉を鼻につけるところが、先の岩手県の民話と起源の同一性が感じられる。出雲の国はかつて製鉄が盛んであり、その砂鉄採取が所作の源流とされ、炎と関係の深い金属精錬神への奉納踊りの側面もあったと考えられる。

また、ひょっとこは田楽などでの道化役として登場することもある。面をつけ滑稽な踊りをすることは現代の各地の祭りでも見ることができ、その一つに宮崎県日向市の「日向ひょっとこ夏祭り」がある。祭り自体は昭和59年に始まった新しいものではあるが元となっている「ひょっとこ踊」は江戸時代の発祥とされる。


文学作品では芥川龍之介が「ひょっとこ」という題名の小説を書いている。

空調用ダクトのひょっとこ

冷暖房に使用するダクトの部材において、主管から分岐する場合に抵抗を減らすために風の流れる方向に広がった台形状の取り出し管のことを「ひょっとこ」と呼称する。

吹き出し口に取り出す場合に、天井開口から作業できるように、内側から折り倒せるように加工した取り出し管を「内ひょっとこ」と呼称する。

ともに取り出し部分にあたる鉄板がひょっとこの面の口のように飛び出していることからの呼称である。

関連項目

  • 烏川耕一 イジリで口がひょっとこと言われている。