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[[2015年]]4月3日、伊藤が自身の[[就職]]や[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[査証|就労ビザ]]についての相談のため、[[東京都]]内で当時[[TBSテレビ|TBS]]の[[政治部記者]]で[[ワシントン]]支局長であった[[山口敬之]]と会食。同日深夜から4日早朝にかけて飲酒後に記憶をなくし、ホテルで乱暴されたとして<ref name=":1">{{Cite web|title=伊藤詩織氏「やめてと言った」 元記者への賠償請求訴訟|url=https://www.sankei.com/affairs/news/190708/afr1907080001-n1.html|website=産経ニュース|date=2019-07-08|accessdate=2019-10-20|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>準強姦容疑で警視庁に被害届を提出<ref>{{Cite web|title=暴行被害訴える28歳女性が手記出版 詩織さん、姓も公表|url=https://www.sankei.com/affairs/news/171013/afr1710130036-n1.html|website=産経ニュース|date=2017-10-13|accessdate=2019-10-20|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>。 |
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東京地裁が2016年7月に嫌疑不十分で不起訴としたため、伊藤は2017年5月、検察審査会に審査を申し立てた<ref name=":1" />。東京第6検察審査会は2017年9月、不起訴を覆すだけの理由がないとして「不起訴相当」と議決した<ref>{{Cite web|title=伊藤さん「抵抗した」 性暴力訴訟 「法に触れず」山口氏反論|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019070902000317.html|website=東京新聞 TOKYO Web|accessdate=2019-10-20|language=ja}}</ref>。 |
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2017年9月28日、「望まない[[性行為]]で精神的苦痛を受けた」として、伊藤が山口を相手に1100万円の[[損害賠償]]を求める[[民事訴訟]]を起こした<ref name="民事">[https://www.asahi.com/articles/ASKD546XSKD5UTIL027.html 元TBS記者側、争う姿勢 伊藤詩織さん民事訴訟]朝日新聞 2017年12月5日</ref>。その直後の10月18日、伊藤が自らの訴えを綴った手記「Black Box」を出版し、24日には[[日本外国特派員協会]]で会見を行った<ref>{{Cite web|title=「レイプ被害の救済システム整備を」 伊藤詩織さん会見:朝日新聞デジタル|url=https://www.asahi.com/articles/ASKBS5QN0KBSUTIL02P.html|website=朝日新聞デジタル|accessdate=2019-10-20|language=ja}}</ref>。一方で山口は同月26日発売の[[月刊Hanada|月刊『Hanada』]]に、「私を訴えた伊藤詩織さんへ」と題する手記を掲載<ref>{{Cite journal|last=山口|first=敬之|date=2017-12|title=独占手記 私を訴えた伊藤詩織さんへ|url=https://ci.nii.ac.jp/naid/40021469855|journal=Hanada|issue=19|pages=254–273}}</ref>し、伊藤の主張を全面的に否定<ref>{{Cite web|title=山口敬之氏、性的暴行巡り月刊Hanadaで伊藤詩織さんに反論 (弁護士ドットコム)|url=https://news.line.me/issue/oa-bengo4com/84e6d124e0e1|website=LINE NEWS|accessdate=2019-10-20}}</ref>した。 |
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2019年2月、山口が「伊藤さんの記者会見での発言などで社会的信用を奪われた」として伊藤を相手に慰謝料1億3000万円と謝罪広告の掲載を求めて反訴した。裁判は山口、伊藤の双方の訴えを同時に審理<ref name=":2">{{Cite web|title=伊藤詩織さんと元TBS記者が法廷で意見陳述。民事裁判が結審し、判決へ。|url=https://www.buzzfeed.com/jp/kensukeseya/shiori-ito-5|website=BuzzFeed|accessdate=2019-10-20|language=ja|first=Kensuke|last=Seya}}</ref>し、12月18日、伊藤側の請求を認め、330万円を支払うよう山口側に命じた。山口の反訴は棄却<ref>[https://this.kiji.is/579846390927180897 伊藤詩織さんへの賠償命じる 性暴力被害巡り東京地裁] 共同通信2019年12月18日</ref><ref>[https://www.jiji.com/jc/article?k=2019121800155&g=soc 元TBS記者に330万円賠償命令 性的暴行訴訟―東京地裁] 時事通信2019年12月18日</ref>。 |
2019年2月、山口が「伊藤さんの記者会見での発言などで社会的信用を奪われた」として伊藤を相手に慰謝料1億3000万円と謝罪広告の掲載を求めて反訴した。裁判は山口、伊藤の双方の訴えを同時に審理<ref name=":2">{{Cite web|title=伊藤詩織さんと元TBS記者が法廷で意見陳述。民事裁判が結審し、判決へ。|url=https://www.buzzfeed.com/jp/kensukeseya/shiori-ito-5|website=BuzzFeed|accessdate=2019-10-20|language=ja|first=Kensuke|last=Seya}}</ref>し、12月18日、伊藤側の請求を認め、330万円を支払うよう山口側に命じた。山口の反訴は棄却<ref>[https://this.kiji.is/579846390927180897 伊藤詩織さんへの賠償命じる 性暴力被害巡り東京地裁] 共同通信2019年12月18日</ref><ref>[https://www.jiji.com/jc/article?k=2019121800155&g=soc 元TBS記者に330万円賠償命令 性的暴行訴訟―東京地裁] 時事通信2019年12月18日</ref>。 |
2019年12月18日 (水) 21:44時点における版
いとう しおり 伊藤 詩織 | |
---|---|
生誕 | 1989年??月??日 |
別名 | Shiori |
職業 | ジャーナリスト、映像作家、起業家 |
代表作 | 『Black Box』文藝春秋 |
受賞 | 2018年度ニューヨーク・フェスティヴァルドキュメンタリー部門銀賞(監督)スポーツ&レクリエーション部門銀賞(カメラ) |
伊藤 詩織(いとう しおり、1989年 - )は、日本のフリージャーナリスト[1]、映像作家。
経歴
1989年、神奈川県で生まれた[2]。建築関係の父、専業主婦の母、妹、弟がいる[2]。9歳の時にモデルの仕事を開始[2]。日本の短大卒。2014年、ニューヨークでジャーナリズム[2]を学ぶ。
Shiori名義でフリーランスのジャーナリスト活動を開始。2017年10月18日、伊藤詩織名義で文藝春秋から告発本『Black Box』を発表。
「2018年度ニューヨーク・フェスティヴァル」において、ディレクターを務めた「Undercover Asia: Lonely Deaths」(チャンネルニュースアジア制作)がドキュメンタリー部門銀賞、カメラ担当の「Witness - Racing in Cocaine Valley」(アルジャジーラ英語版、放送日:2017年2月5日、監督:Lali Houghton、Nick Ahlmark)がスポーツ&レクリエーション部門銀賞を受賞した[3][4]。「Witness」はペルーで毎年行われる改造オートバイレースに情熱を傾けるペルー軍兵士の密着ドキュメント[5]、「Undercover Asia: Lonely Deaths」は孤独死を扱っている。
会社
2018年、ロンドンでハナ・アクヴィリン(Hanna Aqvilin)と一緒にドキュメンタリー制作会社Hanashi Filmsを立ち上げた[6]。社名は二人の名前からとっており、真実のストーリー(Hanashi)を伝えるのがモットー[7]。
係争
「性暴力被害」の訴えをめぐって
- 刑事告発
2015年4月3日、伊藤が自身の就職やアメリカの就労ビザについての相談のため、東京都内で当時TBSの政治部記者でワシントン支局長であった山口敬之と会食。同日深夜から4日早朝にかけて飲酒後に記憶をなくし、ホテルで乱暴されたとして[8]準強姦容疑で警視庁に被害届を提出[9]。
東京地裁が2016年7月に嫌疑不十分で不起訴としたため、伊藤は2017年5月、検察審査会に審査を申し立てた[8]。東京第6検察審査会は2017年9月、不起訴を覆すだけの理由がないとして「不起訴相当」と議決した[10]。
- 民事訴訟
2017年9月28日、「望まない性行為で精神的苦痛を受けた」として、伊藤が山口を相手に1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こした[11]。その直後の10月18日、伊藤が自らの訴えを綴った手記「Black Box」を出版し、24日には日本外国特派員協会で会見を行った[12]。一方で山口は同月26日発売の月刊『Hanada』に、「私を訴えた伊藤詩織さんへ」と題する手記を掲載[13]し、伊藤の主張を全面的に否定[14]した。
2019年2月、山口が「伊藤さんの記者会見での発言などで社会的信用を奪われた」として伊藤を相手に慰謝料1億3000万円と謝罪広告の掲載を求めて反訴した。裁判は山口、伊藤の双方の訴えを同時に審理[15]し、12月18日、伊藤側の請求を認め、330万円を支払うよう山口側に命じた。山口の反訴は棄却[16][17]。
- 海外メディアでの報道
MeToo(ミートゥー)の広がりを受け、伊藤の証言やインタビューが、複数の海外メディアで報道された[18][19][20][21][22][23][24]。
著書
- 『Black Box』文藝春秋 2017年10月 ISBN 4163907823
メディア出演
- 「伊藤詩織はレイプで日本の沈黙を破った: - 結果は残酷だった」、テレビトーク番組『スカヴラン』2018年2月16日、スウェーデン・テレビ、ノルウェー放送協会[25][26]
- 「Japan's Secret Shame (日本の秘められた恥[27])」、テレビドキュメンタリー番組 、制作・True Vision、2018年6月28日、BBC Two、英国放送協会(BBC)[28][29]
脚注
- ^ 『Black Box』
- ^ a b c d “Shiori Ito, la vérité kamikaze” (フランス語). Libération.fr (2019年4月28日). 2019年4月30日閲覧。
- ^ Witness - Racing in Cocaine ValleyNew York Festivals
- ^ Piece #1 - Undercover Asia: Lonely DeathsNew York Festivals
- ^ Racing in Cocaine ValleyAl Jazeera
- ^ “〜伊藤詩織が新作ドキュメンタリーを発表。夕張の声を届けます〜”. ValuePress! (2019年3月28日). 2019年4月30日閲覧。
- ^ “MOTION GALLERY”. motion-gallery.net. 2019年4月30日閲覧。
- ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2019年7月8日). “伊藤詩織氏「やめてと言った」 元記者への賠償請求訴訟”. 産経ニュース. 2019年10月20日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2017年10月13日). “暴行被害訴える28歳女性が手記出版 詩織さん、姓も公表”. 産経ニュース. 2019年10月20日閲覧。
- ^ “伊藤さん「抵抗した」 性暴力訴訟 「法に触れず」山口氏反論”. 東京新聞 TOKYO Web. 2019年10月20日閲覧。
- ^ 元TBS記者側、争う姿勢 伊藤詩織さん民事訴訟朝日新聞 2017年12月5日
- ^ “「レイプ被害の救済システム整備を」 伊藤詩織さん会見:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2019年10月20日閲覧。
- ^ 山口, 敬之 (2017-12). “独占手記 私を訴えた伊藤詩織さんへ”. Hanada (19): 254–273 .
- ^ “山口敬之氏、性的暴行巡り月刊Hanadaで伊藤詩織さんに反論 (弁護士ドットコム)”. LINE NEWS. 2019年10月20日閲覧。
- ^ Seya, Kensuke. “伊藤詩織さんと元TBS記者が法廷で意見陳述。民事裁判が結審し、判決へ。”. BuzzFeed. 2019年10月20日閲覧。
- ^ 伊藤詩織さんへの賠償命じる 性暴力被害巡り東京地裁 共同通信2019年12月18日
- ^ 元TBS記者に330万円賠償命令 性的暴行訴訟―東京地裁 時事通信2019年12月18日
- ^ Le combat de Shiori Ito, agressée sexuellement dans un Japon indifférent”. 『ル・モンド』ウェブ版. 2018年1月8日閲覧。 Philippe Mesmer (2017年10月30日). “
- ^ Shiori Ito, l'affaire de viol qui secoue le Japonフィガロ紙ウェブ版 2017/12/27
- ^ Why a Japanese Journalist Went Public with Her Rape Allegation”. オンラインメディア『ハフポスト』』. 2018年1月8日閲覧。 Ryan Takeshita & Kaori Sasagawa (2017年11月1日). “
- ^ Japan's #MeToo MomentBBC World Service - Business Matters 12月15日
- ^ Hon vågar gå först i Japans #metoダーゲンス・ニュヘテル紙ウェブ版 2017年12月23日
- ^ Shiori, la giornalista che denuncia lo stupro e sfida i tabù del Giapponeコリエーレ紙ウェブ版 2017年12月28日
- ^ She Broke Japan’s Silence on Rape ニューヨーク・タイムズウェブ版及び翌日紙面 2017年12月29日
- ^ “北欧の児童書を使って考えるーー伊藤詩織さんが出演した北欧のトーク番組で、司会者達はなぜ彼女を責めなかったんだろう?――北欧では性暴力がどのように認識されているのか?”. ハフポスト (2018年3月5日). 2018年6月24日閲覧。
- ^ 伊藤詩織はレイプで日本の沈黙を破った: - 結果は残酷だった スカヴラン”. YouTube Skavlan (2018年2月19日). 2018年6月24日閲覧。 日本語字幕付き“
- ^ “「日本の秘められた恥」 伊藤詩織氏のドキュメンタリーをBBCが放送”. BBC (2018年6月29日). 2018年7月4日閲覧。
- ^ Japan's Secret Sham”. BBC Two. 2018年6月24日閲覧。 “
- ^ Japan's Secret Shame - Shiori Ito's story”. BBC Two. 2018年7月4日閲覧。 “
外部リンク
- mysite公式サイト
- shioristreet (@shioristreet) - Instagram
- Shiori Ito (shiori0515) - Facebook
- Shiori (@photograshiori) - X(旧Twitter)
- Shiori Ito - Vimeo
- Hanashi Films
- Hanashi Films (@hanashifilms) - X(旧Twitter)
- 伊藤詩織さんの民事裁判を支える会