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乾燥フノリは数分間水に浸して戻し、[[刺身]]のつまや[[味噌汁]]の具、[[酢の物]]、[[蕎麦]]のつなぎ([[へぎそば]])などに用いられる<ref name="Kikuchi2012">川口 栄男 (2012) 食用 その他の紅藻. In: 渡邉 信 (監) : ''藻類ハンドブック.'' 株式会社エヌ・ティー・エス. ISBN 978-4864690027 pp. 633-637.</ref>。お湯に長時間つけると溶けて粘性が出るので注意が必要である。 |
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近年、フノリは[[ダイエット]]食品として注目されている。また、フノリの粘性の元となる[[多糖|多糖質]] (フノラン) に抗がん作用があるとか血中[[コレステロール]]を下げる作用があるなどという見解を持つものもおり、フノリの成分を使った[[健康食品]]なども開発されている<ref name="Kikuchi2012"/>。 |
近年、フノリは[[ダイエット]]食品として注目されている。また、フノリの粘性の元となる[[多糖|多糖質]] (フノラン) に抗がん作用があるとか血中[[コレステロール]]を下げる作用があるなどという見解を持つものもおり、フノリの成分を使った[[健康食品]]なども開発されている<ref name="Kikuchi2012"/>。 |
2019年10月29日 (火) 00:04時点における版
フノリ属 | |||||||||||||||||||||
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フクロフノリ
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Gloiopeltis J.Agardh, 1842[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
フノリ属 |
フノリ(布海苔、布苔、布糊、海蘿[2])は、真正紅藻綱スギノリ目フノリ科フノリ属に属する海藻の総称。「布海苔」と漢字で書くこともあるが、ひらがなやカタカナで表記されることのほうが多い。貝原益軒の『大和本草』の中では「鹿角菜」や「青角菜」と記されている。中国語では「赤菜」と書かれる。
フノリ属にはマフノリ、フクロフノリ、ハナフノリなどがある。マフノリはホンフノリと呼ばれることもある。マフノリ、フクロフノリなどは食用とされ、狭義にはこれらのみをフノリと呼ぶこともある。
岩礁海岸の潮間帯上部で、岩に付着器を張り付けて生息する。日本全国の海岸で広く見られる。
日本産の種
フノリ属には5種ほどが知られるが、その中で日本産の種を下に記す[1][3]。
- ハナフノリ Gloiopeltis complanata (Harvey) Yamada, 1932
- フクロフノリ Gloiopeltis furcata (Postels & Ruprecht) J.Agardh, 1851
- マフノリ Gloiopeltis tenax (Turner) Decaisne, 1842
利用
2月から4月にかけてが採取期で、寒い時のものほど風味が良いといわれる。採取したフノリの多くは天日乾燥され市場に出回るが、少量は生のまま、または塩蔵品として出回ることもある。
乾燥フノリは数分間水に浸して戻し、刺身のつまや味噌汁の具、酢の物、蕎麦のつなぎ(へぎそば)などに用いられる[4]。お湯に長時間つけると溶けて粘性が出るので注意が必要である。
近年、フノリはダイエット食品として注目されている。また、フノリの粘性の元となる多糖質 (フノラン) に抗がん作用があるとか血中コレステロールを下げる作用があるなどという見解を持つものもおり、フノリの成分を使った健康食品なども開発されている[4]。
一方、フノリは古くには食用よりも糊としての用途のほうが主であった。フノリをよく煮て溶かすと、細胞壁を構成する多糖類がゾル化してドロドロの糊状になる。これは、漆喰の材料の1つとして用いられ、強い壁を作るのに役立てられていた。
ただし、フノリ液の接着力はあまり強くはない。このため、接着剤としての糊ではなく、織物の仕上げの糊付けに用いられる用途が多かった[4]。「布糊」という名称はこれに由来するものと思われる。また、相撲力士の廻しの下につける下がりを糊付けするのに用いられたりもする。
その他、フノリの粘液は洗髪に用いられたり、化粧品の付着剤としての用途もある。また、和紙に絵具や雲母などの装飾をつける時に用いられることもある。
引用文献・脚注
- ^ a b Guiry, M.D. & Guiry, G.M. (2019) AlgaeBase. World-wide electronic publication, Nat. Univ. Ireland, Galway. http://www.algaebase.org; searched on 12 October 2019.
- ^ 木村 修次・黒澤 弘光 (1996)『大修館現代漢和辞典』大修館出版. 687 pp.
- ^ スギノリ目. 日本産海藻リスト. 生きもの好きの語る自然誌. (2019年10月11日閲覧)
- ^ a b c 川口 栄男 (2012) 食用 その他の紅藻. In: 渡邉 信 (監) : 藻類ハンドブック. 株式会社エヌ・ティー・エス. ISBN 978-4864690027 pp. 633-637.
外部リンク
- ハナフノリ Gloiopeltis complanata. 写真で見る生物の系統と分類. 生きもの好きの語る自然誌. (2019年10月12日閲覧)
- フクロフノリ Gloiopeltis furcata. 写真で見る生物の系統と分類. 生きもの好きの語る自然誌. (2019年10月12日閲覧)
- マフノリ Gloiopeltis tenax. 写真で見る生物の系統と分類. 生きもの好きの語る自然誌. (2019年10月12日閲覧)