「ソードアート・オンラインの登場人物」の版間の差分
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: 6歳の時には母親の部屋にあったジャンクパーツを使って自作マシンを組み立てるなど<ref>第3巻15ページ</ref>、[[パーソナルコンピュータ|PC]]に関する知識と技術は高い。 |
: 6歳の時には母親の部屋にあったジャンクパーツを使って自作マシンを組み立てるなど<ref>第3巻15ページ</ref>、[[パーソナルコンピュータ|PC]]に関する知識と技術は高い。 |
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: 多くの激戦を戦い抜いて培ったVRMMOプレイヤーとしての実力は高く、SAOでは全プレイヤー中最速の反応速度からユニークスキル「[[二刀流]]」の所持者に選ばれている<ref>第1巻172 - 173ページ</ref>。また、SAOや新生ALOでは数々のシステム外スキル{{efn|SAOで考案した相手の武器の弱点を見抜き破壊する「武器破壊(アームブラスト)」。}}{{efn|新生ALOで考案した魔法属性が付加されたALO仕様のソードスキルを魔法にぶつけることで対消滅させる「魔法破壊(スペルブラスト)」。GGOでの戦闘経験から編み出され、キリトによると「どんな高速魔法も対物ライフルの弾丸よりは遅い」らしく久しぶりにアスナを絶句させた。一時期キリトに付き合ってアスナ達も練習したが習得には至らなかった模様。}}{{efn|新生ALOで考案した「剣技連携(スキルコネクト)」。左右の剣で交互に片手剣ソードスキルを発動させて終了後の硬直時間をキャンセルするが、本人によると成功率は5割以下。この技術を聞いたアスナはSAO時代の74層における経験からデジャブを感じるほどの驚愕だったらしい。}}を考案し、GGOでは銃弾の予測線を利用して自分に当たる弾丸のみを斬り払ったり、視線から相手の狙撃先を読むといった離れ業を見せる。 |
: 多くの激戦を戦い抜いて培ったVRMMOプレイヤーとしての実力は高く、SAOでは全プレイヤー中最速の反応速度からユニークスキル「[[二刀流]]」の所持者に選ばれている<ref>第1巻172 - 173ページ</ref>。また、SAOや新生ALOでは数々のシステム外スキル{{efn|SAOで考案した相手の武器の弱点を見抜き破壊する「武器破壊(アームブラスト)」。}}{{efn|新生ALOで考案した魔法属性が付加されたALO仕様のソードスキルを魔法にぶつけることで対消滅させる「魔法破壊(スペルブラスト)」。GGOでの戦闘経験から編み出され、キリトによると「どんな高速魔法も対物ライフルの弾丸よりは遅い」らしく久しぶりにアスナを絶句させた。一時期キリトに付き合ってアスナ達も練習したが習得には至らなかった模様。}}{{efn|新生ALOで考案した「剣技連携(スキルコネクト)」。左右の剣で交互に片手剣ソードスキルを発動させて終了後の硬直時間をキャンセルするが、本人によると成功率は5割以下。この技術を聞いたアスナはSAO時代の74層における経験からデジャブを感じるほどの驚愕だったらしい。}}を考案し、GGOでは銃弾の予測線を利用して自分に当たる弾丸のみを斬り払ったり、視線から相手の狙撃先を読むといった離れ業を見せる。 |
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: アスナとはアインクラッド編のSAOで出会いコンビを組む。彼女との交流が深い心の傷を癒していき、紆余曲折を経て相思相愛となりシステム上の結婚を交わす<ref name="1_248">第1巻248ページ</ref>。フェアリィ・ダンス編ではSAOクリア後も目覚めずにいるアスナを救うべくALOにダイブし<ref>第3巻73ページ</ref>、事件後に目を覚ましたアスナと改めて現実での交際を始める。 |
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: 過酷なデスゲームにおいても生きることを忘れない姿勢と、不器用な優しさから多くの女性から好意を寄せられており、特にユウキと白ユナを除く各章のヒロイン全員からは想いを寄せられ、その二人や同性からの信頼も篤い。しかし、前述のように本人はアスナを一途に愛しており、2人の強い絆を目の当たりにして身を引く女性も多く、彼女に危害を加えた須郷やエイジに対しては激しい怒りを露わにしている。 |
: 過酷なデスゲームにおいても生きることを忘れない姿勢と、不器用な優しさから多くの女性から好意を寄せられており、特にユウキと白ユナを除く各章のヒロイン全員からは想いを寄せられ、その二人や同性からの信頼も篤い。しかし、前述のように本人はアスナを一途に愛しており、2人の強い絆を目の当たりにして身を引く女性も多く、彼女に危害を加えた須郷やエイジに対しては激しい怒りを露わにしている。 |
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: UWで出会ったユージオとは、2年間過ごしたことでお互いに友情を育んできたが、彼の死はキリトの心に深い傷を残すこととなった。 |
: UWで出会ったユージオとは、2年間過ごしたことでお互いに友情を育んできたが、彼の死はキリトの心に深い傷を残すこととなった。 |
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: 一方でサチのトラウマからALOやGGOでもパーティーメンバーを死なせないという信念を持つが、それ故に全てを一人で背負い込もうとするために逆に周囲を心配させている。 |
: 一方でサチのトラウマからALOやGGOでもパーティーメンバーを死なせないという信念を持つが、それ故に全てを一人で背負い込もうとするために逆に周囲を心配させている。 |
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: PKに関しては、SAOやURのような異常事態でも無ければシステム上で認められている限り自由というスタンスを取りつつも、私欲による裏切り・騙し討ちに対しては厳しいスタンスを取る<ref>第3巻260ページ</ref><ref name="21_248">第21巻248ページ</ref>。これはSAOでの経験からくる、VRMMOでのあまりに欲望に身を任せた行為はリアルの人格に還元されるという考えによるものである。 |
: PKに関しては、SAOやURのような異常事態でも無ければシステム上で認められている限り自由というスタンスを取りつつも、私欲による裏切り・騙し討ちに対しては厳しいスタンスを取る<ref>第3巻260ページ</ref><ref name="21_248">第21巻248ページ</ref>。これはSAOでの経験からくる、VRMMOでのあまりに欲望に身を任せた行為はリアルの人格に還元されるという考えによるものである。 |
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: アインクラッド編では、定員1,000名のSAOベータテスト参加を経て製品版のデスゲームに囚われてしまう。ゲーム開始直後は、他のベータテスター同様に自身の保身のみを考え、自身の強化に邁進していたが、そのことには負い目を感じており、ディアベルの協調を重んじる姿勢には心を打たれていた。第1層ボス戦の際にアスナとコンビを組むが、同ボス戦におけるディアベルの死による「攻略組」の混乱と元ベータテスターに対する偏見を収めるために「ビーター」の汚名を被り、大型勢力から距離を置いたままアスナと2人で攻略に邁進する。 |
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: アスナの才能を見抜き、ゲーマーとしての知識と経験を惜しみなく与えトッププレイヤーに育て上げる一方で、彼女の存在に癒され支えられ大変ながらも充実した日々を過ごすが、2023年3月、第25層にてアスナとのコンビを解消<ref name="HC年表">『ホープフル・チャント』巻末年表</ref><ref name="10thSite-C">[https://dengekibunko.jp/title/sao/chronology/ 川原礫&ソードアート・オンライン 10周年公式サイト CHRONOLOGY]</ref>、ソロプレイヤーへと戻る。孤独により精神が疲弊していったが、4月に入って<ref name="10thSite-C" /> 偶然誘われたギルド「月夜の黒猫団」に身分と実力を隠して加入し束の間の安らぎを得る。しかし約2ヶ月後に迷宮区の罠によって黒猫団は壊滅、自責の念から詳細不明な蘇生アイテムの情報に縋って自殺まがいのレベリングを行い、挫折した後はソロでボス戦を行い死のうと思うほどに心をすり切らせていたが、ギルドメンバーの一人だったサチが遺したメッセージを受け取ったことで、彼女のためにもゲームクリアすることを再び心に誓う。 |
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: その後もゲーム進行の最前線で戦う「攻略組」に常に身を置き、多くの戦いを繰り返す。第50層が攻略された2024年1月にエリュシデータと「二刀流」スキルを入手。この間アスナとは頻繁に顔は合わせてはいたものの、前線立て直しに忙しい彼女とは疎遠になっており、方針の違いによる対立がデュエルに発展することさえあった<ref name="HC年表" />。同年8月には「ラフィン・コフィン」討伐戦に参加するが、正当防衛とはいえ殺人者プレイヤー2人を返り討ちにしてしまうこととなる<ref name="1_222" /><ref name="5_256">第5巻256ページ</ref>。 |
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: 2024年10月18日、74層にて再びアスナと本格的な攻略パーティを組む<ref name="1_108">第1巻108ページ</ref>。彼女との交流が彼の深い心の傷を癒していき、やがて相思相愛となってシステム上の結婚を交わした<ref name="1_248">第1巻248ページ</ref>。その約2週間後の2024年11月7日、第75層ボス討伐直後にヒースクリフの正体を看破<ref>第1巻308ページ</ref>。全プレイヤーの解放を賭けた1対1の戦いに奇跡的な勝利を収める<ref>第1巻329ページ</ref>。 |
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: フェアリィ・ダンス編ではSAOクリア後も目覚めずにいるアスナを救うべくALOにダイブする<ref>第3巻73ページ</ref>。3日に渡る捜索の末<ref name="10thSite-C" />、リーファやシルフ・ケットシー連合軍の協力でアスナの下に辿り着き、彼女を捕えていた須郷を茅場から与えられたGM権限で弱体化させることで撃破。SAO終盤に交わした「必ず現実世界に帰す」<ref>第1巻236ページ</ref> というアスナとの約束を果たし、改めて現実での交際を始めた。 |
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: ファントム・バレット編では菊岡から「死銃事件」の調査を依頼され<ref>第5巻45ページ</ref> ALOからGGOに単身一時コンバートする<ref name="5_185">第5巻185ページ</ref>。そこで出会ったシノンとの共闘を経て、「ラフィン・コフィン」に関する過去を思い出して<ref>第5巻254ページ</ref> SAOクリア後も残っていた禍根に一応の決着をつけた。 |
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: マザーズ・ロザリオ編ではユウキとデュエルを行い敗北。その際に彼女の高いVR適性の秘密に感づいたため助っ人候補から除外されるも、アスナとスリーピング・ナイツのボス戦挑戦を阻む他ギルドを退けるため駆けつけた。その後、ユウキとの対面を望む明日奈に彼女がいるであろう横浜港北総合病院のことを教え、2人の行く末を見守った。 |
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: 劇場版である『OS』ではARよりもVR志向だったためにOSランクをほとんど上げておらず、実戦でもARとVRの差異に追従しきれていなかったが、アスナが被害にあってからは彼女を救うために直葉から剣道の動作を学び直し、都内で行われていたボス攻略イベントに片っ端から挑んで僅かな期間で9位に至り、最終決戦の後に1位となった。 |
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: アリシゼーション編では菊岡の紹介でSTLによるUWへのダイブを始め、6月末には3日間の連続ダイブを行なっている。アニメ版ではそのままシノンの要請で再びGGOに降り立ち、知らずとは言えサトライザーのスコードロンと交戦している。しかしその翌日の6月29日<ref name="10thSite-C" />、「死銃」の最後の1人であるジョニー・ブラックこと金本の襲撃を受けて[[スキサメトニウム|サクシニルコリン]]を注射され[[昏睡]]状態に陥ってしまう。 |
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: そして治療のために菊岡の手で秘密裏に「オーシャン・タートル」へ移送され、STLで精神をUWに強制的にダイブさせられるが、襲撃前後の記憶を失っており自身を取り巻く状況が掴めないまま、再会{{efn|2人ともルーリッド村で共に暮らした記憶を消されている。本来ならキリト自身の記憶もロックされるはずだったが、襲撃によるフラクトライトの損傷が影響し「桐ヶ谷和人」のままダイブしてしまった。}}したユージオと共に現実世界への帰還方法を見つけるために世界の中心「セントラル・カセドラル」で管理者との接触を目指すことになる。内部時間で2年もの歳月を過ごし、カセドラルでユージオとカーディナルの犠牲を経てアドミニストレータを倒すが、現実世界での「オーシャン・タートル」襲撃の影響でフラクトライトが非活性化され心神喪失状態に陥る。 |
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: その後、STLでダイブしていたアスナ・リーファ・シノンの持つセルフ・イメージでフラクトライトの修復が試みられる。SAO以前からの辛い過去やSAOとUWでのトラウマに押し潰され当初は覚醒を拒んでいたが、ユージオが遺した記憶の欠片を受け入れることで自分自身を許すことができ、アスナたち3人のセルフ・イメージを取り込んでようやくフラクトライトを再活性化させ復活を果たす。戦いを終わらせるため中韓のプレイヤー2万人を武装完全支配術で氷漬けにしてUWからの自動ログアウトを行い、SAOからの仇敵であるPoHを撃破、アスナと共にアリスを追いガブリエルを打ち破る。しかし、この時点でUWからの離脱手段はなく、目覚めるまでの約200年もの内部時間をアスナと共に歩み、UWの王「星王」として平和と知恵をもたらす。事件から約1ヶ月後に目覚めた際に200年分の記憶は消去されたが、それ以前のUWでの経験を経て自分のすべきことを定め、茅場と同じ東都工業大学への進学を決意した。また、200年後のUWで出会ったローランネイとスティカがロニエとティーゼの子孫であると気付いている模様。 |
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: アバターはどれも黒を基調とした装備で統一しており、SAO・ALOでは「ブラッキー(黒ずくめ)」の通称で呼ばれることもある。動きを阻害する金属防具は好まない<ref name="21_266">第21巻266ページ</ref>。多彩な剣技を扱うが、外部出演では「スターバースト・ストリーム」が[[必殺技]]的な扱いを受けることが多い。 |
: アバターはどれも黒を基調とした装備で統一しており、SAO・ALOでは「ブラッキー(黒ずくめ)」の通称で呼ばれることもある。動きを阻害する金属防具は好まない<ref name="21_266">第21巻266ページ</ref>。多彩な剣技を扱うが、外部出演では「スターバースト・ストリーム」が[[必殺技]]的な扱いを受けることが多い。 |
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:* SAO:第1層のボス戦で得た「コート・オブ・ミッドナイト」を着用して以降、黒ずくめを通している。74層時点での胸当ては古代機械のコアを引き抜いて作られた「ハート・オブ・レリック」<ref>{{Twitter status|kunori|871968363974582276}}</ref>。普段の戦闘スタイルは盾無しの片手剣を操るダメージディーラー<ref>第1巻166ページ</ref>。手数よりも一撃の重さを重視した攻撃特化の構成。防御面は回避に寄せているが特化型ではなく、攻撃力を生かして倒される前に倒すためのものである。また、乏しい防御力の代わりに戦闘中HPが一定期間ごとに自動回復する「戦闘時回復(バトルヒーリング)」スキルを習得している。STR要求値が高い重い武器を好み、ゲーム末期にはレアドロップアイテムの黒の片手剣「エリュシデータ」をメインに、二刀流時にはリズベット作の白の片手剣「ダークリパルサー」を追加で使用する。 |
:* SAO:第1層のボス戦で得た「コート・オブ・ミッドナイト」を着用して以降、黒ずくめを通している。74層時点での胸当ては古代機械のコアを引き抜いて作られた「ハート・オブ・レリック」<ref>{{Twitter status|kunori|871968363974582276}}</ref>。普段の戦闘スタイルは盾無しの片手剣を操るダメージディーラー<ref>第1巻166ページ</ref>。手数よりも一撃の重さを重視した攻撃特化の構成。防御面は回避に寄せているが特化型ではなく、攻撃力を生かして倒される前に倒すためのものである。また、乏しい防御力の代わりに戦闘中HPが一定期間ごとに自動回復する「戦闘時回復(バトルヒーリング)」スキルを習得している。STR要求値が高い重い武器を好み、ゲーム末期にはレアドロップアイテムの黒の片手剣「エリュシデータ」をメインに、二刀流時にはリズベット作の白の片手剣「ダークリパルサー」を追加で使用する。 |
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:* 旧ALO:種族はスプリガンで、逆だった髪型をしている。SAOクリア時点でのスキル熟練度が一部引き継がれており、唯一武器として大剣を使用する。 |
:* 旧ALO:種族はスプリガンで、逆だった髪型をしている。SAOクリア時点でのスキル熟練度が一部引き継がれており、唯一武器として大剣を使用する。 |
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:* ALO:引き続き種族はスプリガンだが、自身にとってのSAO事件の完全収束に伴い「あの世界(SAO)でのキリトの役目は終わった」としててキャラデータを初期化。ユイの要望で程なく髪も下ろしている。ステータスは魔法の使用を度外視した「脳筋系」のビルド。物理耐性がある敵には苦戦しやすい{{efn|魔法がなかったため元SAOプレイヤーのほとんどが同様の傾向。}}。武器はリズベット作の片手剣を使用し、短編「キャリバー」ではレア武器「聖剣[[エクスカリバー|エクスキャリバー]]」を入手している。UR転移直前の時点ではリズベット作成の片手剣「ブラークヴェルト」<ref name="21_64">第21巻64ページ</ref>、と濃い灰色のコート「クローク・オブ・ハラルドル」<ref>第21巻86ページ</ref> を着用している。後者は新生ALO以降に挿絵やアニメで着用しているものと外見は同一だが、同じ装備かは不明。 |
:* ALO:引き続き種族はスプリガンだが、自身にとってのSAO事件の完全収束に伴い「あの世界(SAO)でのキリトの役目は終わった」としててキャラデータを初期化。ユイの要望で程なく髪も下ろしている。ステータスは魔法の使用を度外視した「脳筋系」のビルド。物理耐性がある敵には苦戦しやすい{{efn|魔法がなかったため元SAOプレイヤーのほとんどが同様の傾向。}}。武器はリズベット作の片手剣を使用し、短編「キャリバー」ではレア武器「聖剣[[エクスカリバー|エクスキャリバー]]」を入手している。UR転移直前の時点ではリズベット作成の片手剣「ブラークヴェルト」<ref name="21_64">第21巻64ページ</ref>、と濃い灰色のコート「クローク・オブ・ハラルドル」<ref>第21巻86ページ</ref> を着用している。後者は新生ALO以降に挿絵やアニメで着用しているものと外見は同一だが、同じ装備かは不明。 |
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:* GGO:長髪の女性と見違うレアアバター{{efn|長時間プレイした場合に割り当てられる。2年間プレイしたSAOから同じIDを使用していたため。}}<ref name="5_185" |
:* GGO:長髪の女性と見違うレアアバター{{efn|長時間プレイした場合に割り当てられる。2年間プレイしたSAOから同じIDを使用していたため。}}<ref name="5_185" />。銃撃戦メインのゲームであるにもかかわらず、[[FN Five-seveN]]を牽制用に所持するだけで、使い手がほとんどいない[[ライトセーバー|光剣(フォトン・ソード)]]・カゲミツG4による従来通りの[[白兵戦]]を主体とする<ref>第5巻202ページ</ref>。「剣で銃弾を斬り払いつつ敵に接近し斬る」というそれまでのGGOになかった戦法で、初心者ながら第3回BoBで優勝している。 |
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:* OS:使用DウェポンはタイプS「エグゼキューター」<ref name="DWEAPON">劇場アニメパンフレット42ページ</ref>。ランキングは[[秋葉原UDX]]戦当日の時点で104137位。衣装は他の主要人物たちとほぼ同型。 |
:* OS:使用DウェポンはタイプS「エグゼキューター」<ref name="DWEAPON">劇場アニメパンフレット42ページ</ref>。ランキングは[[秋葉原UDX]]戦当日の時点で104137位。衣装は他の主要人物たちとほぼ同型。 |
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:* UW:容姿はリアルのまま。SAO時代のソードスキルを「アインクラッド流」の剣術として使用する。武器は超硬度の漆黒の巨木「ギガスシダー」から削り出された漆黒の片手剣。上級錬士になる直前に完成し、当初は無銘で「黒いやつ」と呼ばれていたが、死に際のユージオに「夜空の剣」と名付けられる。ユージオの死後は、彼の形見である折れた「青薔薇の剣」を受け継ぎ、復活後は折れた刀身を再生させ二刀流となった。武装完全支配術は「夜空の剣」によるリソース吸収と、「青薔薇の剣」によるオブジェクト凍結とリソース放出。また自失状態の間にこの世界の真理に触れており、神聖術や心意の力を自由自在に操ることができるようになっている。防具は特殊なものでなく通常の布服や各種機関の制服を着用するが、心意が大きく高まるとアインクラッド時代の装備が一時的に現出する。 |
:* UW:容姿はリアルのまま。SAO時代のソードスキルを「アインクラッド流」の剣術として使用する。武器は超硬度の漆黒の巨木「ギガスシダー」から削り出された漆黒の片手剣。上級錬士になる直前に完成し、当初は無銘で「黒いやつ」と呼ばれていたが、死に際のユージオに「夜空の剣」と名付けられる。ユージオの死後は、彼の形見である折れた「青薔薇の剣」を受け継ぎ、復活後は折れた刀身を再生させ二刀流となった。武装完全支配術は「夜空の剣」によるリソース吸収と、「青薔薇の剣」によるオブジェクト凍結とリソース放出。また自失状態の間にこの世界の真理に触れており、神聖術や心意の力を自由自在に操ることができるようになっている。防具は特殊なものでなく通常の布服や各種機関の制服を着用するが、心意が大きく高まるとアインクラッド時代の装備が一時的に現出する。 |
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: 周りを立てる気遣いの人であり克己心が強い努力家。強権的な親に萎縮していたが、デスゲームに囚われ親元から引き離された事で強く成長、集団をまとめて率いる統率者の才能を開花させた。 |
: 周りを立てる気遣いの人であり克己心が強い努力家。強権的な親に萎縮していたが、デスゲームに囚われ親元から引き離された事で強く成長、集団をまとめて率いる統率者の才能を開花させた。 |
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: いわゆる「エリートコース」を歩んでいた良家の令嬢で、200年以上続く京都の両替商の血筋。父方の実家である京都本家は現在も関西一円に支店を持つ地方銀行を経営し、親戚筋にも社長や官僚が揃う名門である<ref>第7巻22ページ</ref>。両親が求めるままの道を進む一方、狭く閉ざされつつある自分の世界に恐怖感と閉塞感、そして焦りを抱いていた。ゲームに関しては素人であったが、気まぐれで兄の「ナーヴギア」とSAOを借りた<ref>第1巻246ページ</ref> ことで彼女の運命は一転し、命を賭けたデスゲームに囚われることとなる。 |
: いわゆる「エリートコース」を歩んでいた良家の令嬢で、200年以上続く京都の両替商の血筋。父方の実家である京都本家は現在も関西一円に支店を持つ地方銀行を経営し、親戚筋にも社長や官僚が揃う名門である<ref>第7巻22ページ</ref>。両親が求めるままの道を進む一方、狭く閉ざされつつある自分の世界に恐怖感と閉塞感、そして焦りを抱いていた。ゲームに関しては素人であったが、気まぐれで兄の「ナーヴギア」とSAOを借りた<ref>第1巻246ページ</ref> ことで彼女の運命は一転し、命を賭けたデスゲームに囚われることとなる。 |
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: SAOに囚われた当初は自暴自棄になり半狂乱に陥っていたが<ref>第1巻276ページ</ref>、キリトとの出会いで徐々に本来の性格を取り戻し彼に好意を抱くようになる<ref>第1巻277ページ</ref>。KoB入団後は疎遠になるものの、74層の頃にはS級食材に免じて自分の部屋を提供したり<ref>第1巻93 - 94ページ</ref>、半ば強引にパーティを組んだり<ref name="1_108" />、手作り弁当を作ってきたり<ref>第1巻149ページ</ref> などと、積極的なアプローチをするようになっている{{efn|『Extra Edition』では、このことを聞いたリズやシリカはあきれたり驚いたりしていた。}}。 |
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: デスゲーム開始直後、精神だけ監禁された状態で長期間過ごす恐怖でとてつもないパニックに陥り、2週間以上をはじまりの街の宿屋の一室で過ごしたが、「いつまでも来ない救助を待って心が腐って自分でなくなってしまうくらいなら、最後の瞬間まで自分のまま生きたい」と奮い立ち、圏外へと出立する。しかし彼女の戦いはゲームに関する常識がなかったことも重なり狂的なものであった{{efn|武器を修理せず予備を携帯する、睡眠をとらず数日間徹夜で戦い続けるなど。}}。そして2022年12月2日<ref name="HC年表" /><ref name="10thSite-C" />、迷宮区の奥でキリトと偶然出会った際に徹夜続きから遂に昏倒してしまい、これが彼との始めての出会いとなった。第1層フロアボス戦の後はキリトとコンビを組んで攻略を進めるようになり、彼との交流を経て自暴自棄から立ち直って生きる意志を取り戻していった。 |
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: その後の2023年3月、キリトから貰ったたくさんの恩を活かすべく血盟騎士団立ち上げに参加し、キリトとのコンビを解消<ref name="10thSite-C" /><ref>『ホープフル・チャント』14ページ</ref>。同月末日の第25層フロアボス戦<ref name="10thSite-C" /> で崩壊した前線を立て直すべく活動する。攻略会議の場などでキリトとは顔を合わせる機会はあり、黒猫団の一件によるキリトの異変にも気づいていたが、コンビを解消してしまった負い目とKoBの副団長としての責務から素直な態度をとることができず疎遠になっていった。だが2024年3月6日、攻略方針の違いからキリトとデュエルを行った<ref name="HC年表" /><ref name="10thSite-C" /> ことを契機に再度少しずつキリトに心を開くようになる。そして、74層で再びキリトと攻略パーティを組むが、この件が発端となってクラディールの凶行を招いてしまい、自分のせいで危険な目に遭うキリトを気遣い身を引こうとするが、逆にキリトから告白されシステム上の結婚を交わした<ref name="1_248" />。 |
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: SAOにおいて絶対的に少ない女性プレイヤーである上に、ずば抜けた美貌を持つ{{efn|UWではアリスと互いの美貌に圧倒されていた。}}<ref name="1_88">第1巻88ページ</ref>。剣の実力も最強と名高き血盟騎士団の副団長を務めるほどで<ref>第1巻89ページ</ref>、SAOで知らぬ者はいないほどの有名な人気プレイヤーになり、ファンクラブも複数存在する。攻略より優先される物は人命の安全のみと言う主義の元、ひたすら最前線を戦い続ける様は「[[ベルセルク|狂戦士]]」または「攻略の鬼」とまで評された。一方で幽霊や怪談話が大の苦手であり、ホラー系フロアの攻略をサボってしまうほど<ref>第2巻181ページ</ref>。 |
: SAOにおいて絶対的に少ない女性プレイヤーである上に、ずば抜けた美貌を持つ{{efn|UWではアリスと互いの美貌に圧倒されていた。}}<ref name="1_88">第1巻88ページ</ref>。剣の実力も最強と名高き血盟騎士団の副団長を務めるほどで<ref>第1巻89ページ</ref>、SAOで知らぬ者はいないほどの有名な人気プレイヤーになり、ファンクラブも複数存在する。攻略より優先される物は人命の安全のみと言う主義の元、ひたすら最前線を戦い続ける様は「[[ベルセルク|狂戦士]]」または「攻略の鬼」とまで評された。一方で幽霊や怪談話が大の苦手であり、ホラー系フロアの攻略をサボってしまうほど<ref>第2巻181ページ</ref>。 |
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: フェアリィ・ダンス編では、須郷の企みによりSAOから現実世界に帰還できずALOの世界樹上の鳥籠に幽閉され<ref>第3巻156ページ</ref>、現実世界の身体は[[所沢市]]の総合病院で寝たきりの状態になっている<ref>第3巻38ページ</ref>。須郷の企みを知りつつも身動きがとれずにいたが、彼からキリトが無事現実世界に帰還したことを知って脱出の希望を見出し、隙を見て鳥籠から抜け出し<ref>第4巻85ページ</ref>、コンソールからシステム管理用のアクセス・コードが刻まれたカードを入手<ref>第4巻97ページ</ref>、世界樹の真下まで辿り着いたキリト達に気付き、カードを下に落として自分の存在を伝えた<ref>第4巻133ページ</ref>。そして2025年1月22日<ref name="10thSite-C" />、須郷を撃破したキリトによってログアウトし、ついに現実世界で彼との対面を果たした<ref>第4巻265ページ</ref>。 |
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: 現実世界への帰還後、キリトを始めとする「SAO生還者」が集められた臨時学校に入学。エリートの道から外れたことを親戚達からは哀れまれているが、本人は全く気にしておらず現在の自分に誇りを持っている。現実世界においてもキリトとは恋人同士であり、将来はキリトと現実世界でも家庭を持つことを最終目標としている。また、プログレッシブでは社長令嬢のしがらみから開放され、やんちゃでおてんばな素の面が現れており、意地っ張りでキリトに対して素直になれず張り合うが、彼の優しさや抱え込んでいる苦悩や悲しみを誰よりも理解しており、キリトの心の支えとなるために日々努力している。また、SAOで助けたユイをキリトと同様に実の娘のように可愛がっており、周囲からは親バカと称されるほどの愛情を注いでいる。新生ALOのログハウスではレアな樹木やそれで作った家具を好んでおり<ref>第21巻59ページ</ref>、URに転移した頃には各種木工器具の名前がすらすらと出てくるほどの知識量になっている<ref>第21巻80-82ページ</ref>。 |
: 現実世界への帰還後、キリトを始めとする「SAO生還者」が集められた臨時学校に入学。エリートの道から外れたことを親戚達からは哀れまれているが、本人は全く気にしておらず現在の自分に誇りを持っている。現実世界においてもキリトとは恋人同士であり、将来はキリトと現実世界でも家庭を持つことを最終目標としている。また、プログレッシブでは社長令嬢のしがらみから開放され、やんちゃでおてんばな素の面が現れており、意地っ張りでキリトに対して素直になれず張り合うが、彼の優しさや抱え込んでいる苦悩や悲しみを誰よりも理解しており、キリトの心の支えとなるために日々努力している。また、SAOで助けたユイをキリトと同様に実の娘のように可愛がっており、周囲からは親バカと称されるほどの愛情を注いでいる。新生ALOのログハウスではレアな樹木やそれで作った家具を好んでおり<ref>第21巻59ページ</ref>、URに転移した頃には各種木工器具の名前がすらすらと出てくるほどの知識量になっている<ref>第21巻80-82ページ</ref>。 |
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: マザーズ・ロザリオ編では主人公を務める。SAO事件終息後もフルダイブを続けることで母・京子との様々な軋轢を生み無力感に苛まれていたが、ユウキと出会い共に戦う中で、結果を恐れずぶつかっていくことの大切さを知る。ユウキの助言もあって京子と直接VRワールドで話し合い、自らの真意を伝え和解。逃げたユウキを勇気を出して追いかけぶつかったことがユウキの長年の苦悩を解消して心をも救うことになる。11連撃OSS「マザーズ・ロザリオ」を受け継ぎ、その最期を看取った。 |
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: 『OS』ではシリカを庇い、オーグマーによる記憶抽出の被害者の一人となってしまう。しかし最終決戦では恐怖を振り払って苦戦する仲間たちの元へと舞い降り、ユウキより受け継いだ「マザーズ・ロザリオ」で勝利の一翼を担った。 |
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: その後、アニメ版ではシノンの要請に応じてGGOにてサトライザー率いるスコードロンと交戦。数ヶ月前にはキリトの「魔法破壊」に絶句していた姿を他所に、自身も光剣で見事に銃弾を弾いて見せている。 |
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: アリシゼーション編では昏睡状態のまま行方不明になった和人の行方を探すべく、茅場の恋人であった神代にコンタクトを取り協力を依頼、ユイの力を借りて神代の助手に成り済ましラースの本拠地である「オーシャン・タートル」に赴く。そこで菊岡から「プロジェクト・アリシゼーション」の詳細を聞き出し和人の治療のため静観していたが、ガブリエル率いる強襲部隊による「ラース」占拠に際し、キリトの心神喪失からの回復とアリスの回収を自ら志願してUWにダイブ、キリトとアリス、そしてUWを守るべくダークテリトリー軍との戦いに身を投じる。戦況の終盤でアリスを現実世界に逃がすが、ガブリエルを足止めするため残ったキリトを置いていけず自らも残った。現実世界へ帰還するまでの約200年もの内部時間をキリトと共に過ごし、「星王」の妃「星王妃」としてUWに平和と知恵をもたらした。 |
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: SAO事件をきっかけに自分らしく振る舞えるようになり、その中でも生きることを教えてくれたキリトを一途に愛しており、SAOの時点で既に現実での結婚も意識していた。しかし、キリトが女性に甘い上に本人が無防備な程にモテる件については不満を抱え、ユウキに負けた件も「相手が女性だから手を抜いたのでは」と疑ったこともある。なお、キリトに好意を寄せる他の女子たちとの関係は概ね良好だが、アリスとだけは初対面でキリトを巡り剣を交えて以来反りが合わず、UWからの帰還後も度々張り合っているが、お互いの実力は認め合っている。 |
: SAO事件をきっかけに自分らしく振る舞えるようになり、その中でも生きることを教えてくれたキリトを一途に愛しており、SAOの時点で既に現実での結婚も意識していた。しかし、キリトが女性に甘い上に本人が無防備な程にモテる件については不満を抱え、ユウキに負けた件も「相手が女性だから手を抜いたのでは」と疑ったこともある。なお、キリトに好意を寄せる他の女子たちとの関係は概ね良好だが、アリスとだけは初対面でキリトを巡り剣を交えて以来反りが合わず、UWからの帰還後も度々張り合っているが、お互いの実力は認め合っている。 |
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: アバターは全体を通じて武器に[[レイピア|細剣]]、防具は胸甲以外は軽装というのが主体。下半身の大まかなシルエットも[[オーバーニーソックス]]と背部のみロングのスカートで通している。個別の詳細は以下の通り。 |
: アバターは全体を通じて武器に[[レイピア|細剣]]、防具は胸甲以外は軽装というのが主体。下半身の大まかなシルエットも[[オーバーニーソックス]]と背部のみロングのスカートで通している。個別の詳細は以下の通り。 |
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:* SAO:オフでの私服や攻略初期の一部の時期を除き、赤と白を基本とした衣装。最終武器はリズベット会心の細剣「ランベントライト」。視認さえ困難なその高速の剣技から「閃光」と称えられるSAO最強クラスの剣士。趣味として、戦闘とは無関係の料理スキルを完全習得している。また、攻略初期はケープを着用していた。 |
:* SAO:オフでの私服や攻略初期の一部の時期を除き、赤と白を基本とした衣装。最終武器はリズベット会心の細剣「ランベントライト」。視認さえ困難なその高速の剣技から「閃光」と称えられるSAO最強クラスの剣士で、剣速と正確さはキリトが負けを認めるほど。また趣味として、戦闘とは無関係の料理スキルを完全習得している。また、攻略初期はケープを着用していた。 |
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:* 旧ALO:妖精王の妃・'''[[タイターニア|ティターニア]]'''の役割で、リアルの姿をベースにへそが見える白いワンピースを着せられている。ログアウトをはじめとしたプレイヤーとしてのあらゆる権限は剥奪されている。非武装の点を始め、他のアバターとは髪色以外大きく異なる。 |
:* 旧ALO:妖精王の妃・'''[[タイターニア|ティターニア]]'''の役割で、リアルの姿をベースにへそが見える白いワンピースを着せられている。ログアウトをはじめとしたプレイヤーとしてのあらゆる権限は剥奪されている。非武装の点を始め、他のアバターとは髪色以外大きく異なる。 |
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:* ALO:新生ALOでの種族はウンディーネ。淡い水色の髪を持ち、水色を差した白基調のバトルドレス<ref>第21巻37ページ</ref> を着用。胸甲は装備していない。後述の理由で魔法詠唱用のワンドも保有しており、アニメ化以降は世界樹の枝こと伝説級の長杖「クレスト・オブ・イグドラシル」を使用している。支援・回復魔法主体の治癒師([[ヒーラー]])の役割に細剣による近接戦闘も視野に入れたハイブリッド型のビルドであり、その戦いぶりから「バーサクヒーラー」という不本意な二つ名を持つ。また、予備アカウントでシルフのダガー使い「エリカ」を作成している。 |
:* ALO:新生ALOでの種族はウンディーネ。淡い水色の髪を持ち、水色を差した白基調のバトルドレス<ref>第21巻37ページ</ref> を着用。胸甲は装備していない。後述の理由で魔法詠唱用のワンドも保有しており、アニメ化以降は世界樹の枝こと伝説級の長杖「クレスト・オブ・イグドラシル」を使用している。支援・回復魔法主体の治癒師([[ヒーラー]])の役割に細剣による近接戦闘も視野に入れたハイブリッド型のビルドであり、その戦いぶりから「バーサクヒーラー」という不本意な二つ名を持つ。また、予備アカウントでシルフのダガー使い「エリカ」を作成している。 |
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: 幼い頃に父が交通事故で他界し、母もその時に精神年齢が逆行したことから、母を守らねばという義務感を強く抱くようになった<ref>第5巻139ページ</ref>。そのためか自立心が強く同世代と比べても非常に大人びた性格で、辛辣かつドライな物言いをすることが多い(特に和人に対しては顕著)。 |
: 幼い頃に父が交通事故で他界し、母もその時に精神年齢が逆行したことから、母を守らねばという義務感を強く抱くようになった<ref>第5巻139ページ</ref>。そのためか自立心が強く同世代と比べても非常に大人びた性格で、辛辣かつドライな物言いをすることが多い(特に和人に対しては顕著)。 |
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: 眼鏡をかけているが実際は度が入っておらず、弾丸すら防ぐとされる特殊材質で作られたオーダーメイドの特注品<ref name="5_156">第5巻156ページ</ref>。外出時などに不安を軽減する「防具」の役目をしている<ref name="5_185" />。 |
: 眼鏡をかけているが実際は度が入っておらず、弾丸すら防ぐとされる特殊材質で作られたオーダーメイドの特注品<ref name="5_156">第5巻156ページ</ref>。外出時などに不安を軽減する「防具」の役目をしている<ref name="5_185" />。 |
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: 11歳の頃に郵便局で強盗事件に巻き込まれ<ref>第5巻142ページ</ref>、母を守るため犯人から拳銃を奪い射殺してしまう<ref>第5巻146ページ</ref>。このことから銃器に対する強い[[心的外傷後ストレス障害|PTSD]]に悩まされるようになり<ref>第5巻152ページ</ref>、[[心的外傷|トラウマ]]の克服を狙って<ref>第5巻154ページ</ref>。2025年の6月<ref name="10thSite-C" |
: 11歳の頃に郵便局で強盗事件に巻き込まれ<ref>第5巻142ページ</ref>、母を守るため犯人から拳銃を奪い射殺してしまう<ref>第5巻146ページ</ref>。このことから銃器に対する強い[[心的外傷後ストレス障害|PTSD]]に悩まされるようになり<ref>第5巻152ページ</ref>、[[心的外傷|トラウマ]]の克服を狙って<ref>第5巻154ページ</ref>。2025年の6月<ref name="10thSite-C" /> よりGGOをプレイしている。現在ではGGOプレイ時には発作が起きなくなり、銃器に対する愛着すら生まれ始めているが<ref>第5巻155ページ</ref>、現実世界でのトラウマの克服までは至っていない<ref name="5_156" />。また、法的に罰せられこそしなかったが、事件に端を発するイジメや恐喝を受けており<ref name="5_185" />、それらから逃れるため、高校は東京の進学校に進み<ref name="5_185" />、[[文京区]][[湯島]]のアパートで一人暮らしをしている<ref>{{Twitter status|kunori|516228235575558144}}</ref><ref name="6_185">第6巻185ページ</ref>。 |
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: ファントム・バレット編では、GGOにログインしたばかりのキリトに道を尋ねられた際、アバターの外見から自分と同じ女性だと勘違いし、親身に武装やゲームシステムをレクチャーした<ref name="5_185" />。その後キリトの本当の性別を知って憤慨するが<ref name="5_185" />、第3回BoB予選の待ち時間に目撃した「死銃」と出会った後の彼の尋常ではない怯え方に、自らと近しい苦悩の陰を感じ取る<ref>第5巻267ページ</ref>。大会本選ではキリトと共闘して「死銃」をリタイアさせようと試みるが<ref name="6_185" />、「死銃」の用いる[[トカレフTT-33|五四式・黒星]]を見てPTSDの発作を起こしてしまう{{efn|かつて強盗を射殺した際、彼女が強盗から奪って発砲した銃がまさに五四式・黒星であったため。無論偶然の一致ではなく、詩乃に憧れていた恭二が「死銃」の武器にあえて黒星を選んでいた。}}<ref>第6巻167ページ</ref>。さらに「死銃」の手口と自らもまた「死銃」のターゲットにされていると知り恐慌状態に陥るも、キリトに助けられて互いに過去の出来事を告白することで彼の強さの何たるかを悟った<ref>第6巻186ページ</ref>。その後、冷静かつ的確な判断力と神業的な狙撃で「闇風」を撃破<ref name="6_185" />。「死銃」に追い詰められたキリトを救い、彼と同率{{efn|本来は最後の1人になるまで戦わなければならないが、「死銃」との戦いでボロボロだったキリトに勝っても自慢にならないという理由で、彼と共にグレネードで自爆した。}}で念願であったBoB優勝を果たした{{efn|ただし、状況があまりにも異常であったため、ノーカウントとした。}}<ref>第6巻331ページ</ref>。試合後、自分を殺そうとしていた「死銃」の共犯者が友人であった恭二であることを本人の口から知らされて錯乱した彼に襲われるが<ref>第6巻349ページ</ref>、駆け付けた和人の助けでことなきを得た<ref name="6_370">第6巻370ページ</ref>。事件解決後はキリト達の計らいにより、当時の事件で結果的に自分が救った母子{{efn|事件現場だった郵便局の元局員と、当時彼女が身ごもっていた娘。}}と対面し謝罪と感謝を受けて自分の抱える罪と向き合い、前に進むことを選んだ<ref>第6巻437ページ</ref>。事件後は平穏な暮らしを取り戻しており、キリトを介して出会ったアスナやリズベットとも親しくなりALOも始めた他、学校で昼食を共に取る友人も出来た模様。トラウマも少しずつ克服し始めている。特にアスナからは「シノのん」の愛称で呼ばれており、自宅に招かれるほど仲がいい。 |
: ファントム・バレット編では、GGOにログインしたばかりのキリトに道を尋ねられた際、アバターの外見から自分と同じ女性だと勘違いし、親身に武装やゲームシステムをレクチャーした<ref name="5_185" />。その後キリトの本当の性別を知って憤慨するが<ref name="5_185" />、第3回BoB予選の待ち時間に目撃した「死銃」と出会った後の彼の尋常ではない怯え方に、自らと近しい苦悩の陰を感じ取る<ref>第5巻267ページ</ref>。大会本選ではキリトと共闘して「死銃」をリタイアさせようと試みるが<ref name="6_185" />、「死銃」の用いる[[トカレフTT-33|五四式・黒星]]を見てPTSDの発作を起こしてしまう{{efn|かつて強盗を射殺した際、彼女が強盗から奪って発砲した銃がまさに五四式・黒星であったため。無論偶然の一致ではなく、詩乃に憧れていた恭二が「死銃」の武器にあえて黒星を選んでいた。}}<ref>第6巻167ページ</ref>。さらに「死銃」の手口と自らもまた「死銃」のターゲットにされていると知り恐慌状態に陥るも、キリトに助けられて互いに過去の出来事を告白することで彼の強さの何たるかを悟った<ref>第6巻186ページ</ref>。その後、冷静かつ的確な判断力と神業的な狙撃で「闇風」を撃破<ref name="6_185" />。「死銃」に追い詰められたキリトを救い、彼と同率{{efn|本来は最後の1人になるまで戦わなければならないが、「死銃」との戦いでボロボロだったキリトに勝っても自慢にならないという理由で、彼と共にグレネードで自爆した。}}で念願であったBoB優勝を果たした{{efn|ただし、状況があまりにも異常であったため、ノーカウントとした。}}<ref>第6巻331ページ</ref>。試合後、自分を殺そうとしていた「死銃」の共犯者が友人であった恭二であることを本人の口から知らされて錯乱した彼に襲われるが<ref>第6巻349ページ</ref>、駆け付けた和人の助けでことなきを得た<ref name="6_370">第6巻370ページ</ref>。事件解決後はキリト達の計らいにより、当時の事件で結果的に自分が救った母子{{efn|事件現場だった郵便局の元局員と、当時彼女が身ごもっていた娘。}}と対面し謝罪と感謝を受けて自分の抱える罪と向き合い、前に進むことを選んだ<ref>第6巻437ページ</ref>。事件後は平穏な暮らしを取り戻しており、キリトを介して出会ったアスナやリズベットとも親しくなりALOも始めた他、学校で昼食を共に取る友人も出来た模様。トラウマも少しずつ克服し始めている。特にアスナからは「シノのん」の愛称で呼ばれており、自宅に招かれるほど仲がいい。 |
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: 死銃事件を通じてキリトに好意を寄せ、随所でさりげなくアプローチを掛けている。また、死銃事件の際にキリトの胸に張り付いていた電極パッドの金属片を密かにネックレスに加工してお守りとしている以外にGGO内でもお守り代わりに光剣をアイテムストレージに入れる程その想いは強く、菊岡からもアスナとリーファに並びキリトを最も愛している女性と称される。 |
: 死銃事件を通じてキリトに好意を寄せ、随所でさりげなくアプローチを掛けている。また、死銃事件の際にキリトの胸に張り付いていた電極パッドの金属片を密かにネックレスに加工してお守りとしている以外にGGO内でもお守り代わりに光剣をアイテムストレージに入れる程その想いは強く、菊岡からもアスナとリーファに並びキリトを最も愛している女性と称される。 |
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=== 血盟騎士団(Knights of the blood) === |
=== 血盟騎士団(Knights of the blood) === |
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SAOで最強といわれるギルド<ref name="1_44" />。略称はKoB<ref name="1_44" />。赤と白を基調とした装いが特徴で、75層時点での本部は第55層「グランザム」。30人ほどの少数精鋭の中規模ギルドで<ref name="1_44" />、元々は、ヒースクリフが1人ずつ声を掛ける形で結成された。結成時期は不明だが、2023年3月の第25層時点ではまだ新興ギルド<ref name="HC年表" |
SAOで最強といわれるギルド<ref name="1_44" />。略称はKoB<ref name="1_44" />。赤と白を基調とした装いが特徴で、75層時点での本部は第55層「グランザム」。30人ほどの少数精鋭の中規模ギルドで<ref name="1_44" />、元々は、ヒースクリフが1人ずつ声を掛ける形で結成された。結成時期は不明だが、2023年3月の第25層時点ではまだ新興ギルド<ref name="HC年表" /> として扱われている。ギルドの運営や作戦指揮は主に副団長のアスナが務めており、ヒースクリフは戦闘外では静観していることが多い<ref name="1_182" />。北米版での名称は「Knights of the Blood Oath」。 |
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クリア直前は「神聖剣」[[#ヒースクリフ|ヒースクリフ]]を筆頭に「二刀流」[[#キリト|キリト]]、「閃光」[[#アスナ|アスナ]]といった当時最強格の3人を擁していた。他のメンバーも歴戦の勇士が名を連ねているが、ヒースクリフこと茅場はKoBを第90層以上の強力なモンスター群に対抗するため戦力とすることを目論んでいた。 |
クリア直前は「神聖剣」[[#ヒースクリフ|ヒースクリフ]]を筆頭に「二刀流」[[#キリト|キリト]]、「閃光」[[#アスナ|アスナ]]といった当時最強格の3人を擁していた。他のメンバーも歴戦の勇士が名を連ねているが、ヒースクリフこと茅場はKoBを第90層以上の強力なモンスター群に対抗するため戦力とすることを目論んでいた。 |
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: 「ラフィン・コフィン」のリーダーにしてSAOで最も猛威を振るった[[プレイヤーキラー|PK(プレイヤーキラー)]]。躯で膝上までの[[ポンチョ]]で身を包みフードを目深にかぶっている。美貌と強烈な[[カリスマ]]性を持ち、少なくとも三ヶ国語を話す[[多言語|マルチリンガル]]<ref name="5_255">第5巻255ページ</ref>。張りのある艶やかな美声にやや異質なイントネーションを潜めた話し方をする「陽気な扇動者」。SAOクリア後、「ラフコフ」の他のメンバーの名前を失念していたキリトも、PoHの存在だけははっきりと覚えていた<ref name="5_255" />。 |
: 「ラフィン・コフィン」のリーダーにしてSAOで最も猛威を振るった[[プレイヤーキラー|PK(プレイヤーキラー)]]。躯で膝上までの[[ポンチョ]]で身を包みフードを目深にかぶっている。美貌と強烈な[[カリスマ]]性を持ち、少なくとも三ヶ国語を話す[[多言語|マルチリンガル]]<ref name="5_255">第5巻255ページ</ref>。張りのある艶やかな美声にやや異質なイントネーションを潜めた話し方をする「陽気な扇動者」。SAOクリア後、「ラフコフ」の他のメンバーの名前を失念していたキリトも、PoHの存在だけははっきりと覚えていた<ref name="5_255" />。 |
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: 凄まじい剣技と、PKを成功させるたびにスペックが上昇する(文字通りの)魔剣クラスの大型ダガー「友切包丁(メイト・チョッパー){{efn|モンスターを倒すと逆にスペックが下がるが、一定数のモンスターを狩ると呪いが解けて別の名前の刀に変化する特異性を持つ。}}」で数多のプレイヤーを斬殺していった<ref name="5_255" />。 |
: 凄まじい剣技と、PKを成功させるたびにスペックが上昇する(文字通りの)魔剣クラスの大型ダガー「友切包丁(メイト・チョッパー){{efn|モンスターを倒すと逆にスペックが下がるが、一定数のモンスターを狩ると呪いが解けて別の名前の刀に変化する特異性を持つ。}}」で数多のプレイヤーを斬殺していった<ref name="5_255" />。 |
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: しかしそれ以上に人心の煽動・策謀に長けており、「ゲームを愉しみ殺すことはプレイヤーに与えられた権利」と多くの「オレンジプレイヤー(犯罪者プレイヤー)」を誘惑・洗脳して狂的なPKに走らせた<ref name="5_256" |
: しかしそれ以上に人心の煽動・策謀に長けており、「ゲームを愉しみ殺すことはプレイヤーに与えられた権利」と多くの「オレンジプレイヤー(犯罪者プレイヤー)」を誘惑・洗脳して狂的なPKに走らせた<ref name="5_256" />。殺戮の前には決め台詞として「イッツ・ショウ・タイム」と宣言する<ref>第6巻141ページ</ref>。 |
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: アインクラッド第2層の時点から既にPKを画策しており、その下準備として攻略組にスパイを送って攻略組の不和を誘発している。自身もネズハを含めた他のプレイヤーに不正行為の手口を故意に広め、PK=殺人の心理的ハードルを下げるべく不正を働いたプレイヤーを他のプレイヤーの総意に基づいて処刑させることを企んだ。 |
: アインクラッド第2層の時点から既にPKを画策しており、その下準備として攻略組にスパイを送って攻略組の不和を誘発している。自身もネズハを含めた他のプレイヤーに不正行為の手口を故意に広め、PK=殺人の心理的ハードルを下げるべく不正を働いたプレイヤーを他のプレイヤーの総意に基づいて処刑させることを企んだ。 |
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: そして2024年の元旦に殺人ギルド「ラフィン・コフィン」の結成をアインクラッド中に宣言。以後、攻略組にギルドが潰滅させられるまで多くのSAOプレイヤーを殺害、恐怖させた。だがこのラフィン・コフィン討伐戦も大きくなりすぎた組織の舵取りに飽きた彼が意図的に仕組んだものであり、自らラフコフ・攻略組双方に対して情報漏洩を行い全面衝突を誘導。自身はハイドを行って殺し合いを傍観し、キリトが正当防衛とはいえPKした様を見たときには腹を抱えて大笑いしていた。 |
: そして2024年の元旦に殺人ギルド「ラフィン・コフィン」の結成をアインクラッド中に宣言。以後、攻略組にギルドが潰滅させられるまで多くのSAOプレイヤーを殺害、恐怖させた。だがこのラフィン・コフィン討伐戦も大きくなりすぎた組織の舵取りに飽きた彼が意図的に仕組んだものであり、自らラフコフ・攻略組双方に対して情報漏洩を行い全面衝突を誘導。自身はハイドを行って殺し合いを傍観し、キリトが正当防衛とはいえPKした様を見たときには腹を抱えて大笑いしていた。 |
2019年10月8日 (火) 18:30時点における版
ソードアート・オンラインの登場人物では、川原礫のライトノベル『ソードアート・オンライン』、および同作を原作とするメディアミックス作品の登場人物について解説する。
凡例
- 記事中で用いられる用語についてはソードアート・オンライン#作中設定・用語を参照。
- 登場人物表記はアバター名(ローマ字表記) / 本名の順。
- ただし、アリシゼーション編に登場する整合騎士は整合騎士としての名前 / 本名の順で表記する。
- 担当声優は特に断りがない限りアニメ版・ドラマCD版・ゲーム版共通のもの。
- 同じギルドに所属しているキャラクターはまとめて記載する。
- プログレッシブシリーズの登場人物は本編との時系列の開きや、設定の変更の問題から分けて記載する。本編1巻以降に継続して登場する人物も同様。
- オルタナティブ(スピンオフ作品)の登場人物はソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン#登場人物またはソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット#登場人物を参照。
- ただし、本伝中に登場するギルド等に所属していた経歴がある等、関連性のあるキャラクターは名前と一部概要を記載する。
- 外伝漫画ガールズ・オプスは本編主要人物が中心のため、オリジナルキャラクターもこちらに記載する。
- ゲーム版オリジナルキャラクターについてはソードアート・オンラインのコンピュータゲーム作品#ゲームオリジナルの主要人物及び各作品の登場人物を参照。
- アプリ作品、及びVR体験型イベントのオリジナルキャラクターも同記事のモバイル作品のオリジナルキャラクター、VR体験型イベントの登場人物を参照。
- 原作の登場人物についても、ゲーム版における詳細はそちらに記載する。
主人公
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- キリト(Kirito) / 桐ヶ谷 和人(きりがや かずと)
- 声 - 松岡禎丞
- 外伝を除けば本編全般を通しての主人公。誕生日は2008年10月7日[1][2]、SAO開始時の2022年11月時点では14歳、2年後のクリア時点で16歳。埼玉県川越市在住[3]。好物はブラウンシチュー、テリマヨハンバーガー、塩ラーメン、蜂蜜パイ[4][注釈 1]。愛車は黒色のKLEIN製Attitudeスリックタイヤ仕様、タイホンダ製Dash125(原作)、青色のYAMAHA製DT125Rモタード仕様[注釈 2]。
- 生まれて間もなく事故で両親を失い、母の妹夫婦である桐ヶ谷家の養子となる[5][6][注釈 3]。10歳の頃に自身の生い立ちを偶然知って以降、自分と他者との距離感が狂い出し、関わりを恐れるようになっていく。その結果、人付き合いが不得手な少年へと成長し、いつしか精神の安寧を仮想世界の中に求めるようになっていった[7]。だがSAO事件によってその運命は大きく変わり、2年間のデスゲームで経験した多くの出会いと別れを経ることで精神的に成長していくことになる。
- 6歳の時には母親の部屋にあったジャンクパーツを使って自作マシンを組み立てるなど[8]、PCに関する知識と技術は高い。
- 多くの激戦を戦い抜いて培ったVRMMOプレイヤーとしての実力は高く、SAOでは全プレイヤー中最速の反応速度からユニークスキル「二刀流」の所持者に選ばれている[9]。また、SAOや新生ALOでは数々のシステム外スキル[注釈 4][注釈 5][注釈 6]を考案し、GGOでは銃弾の予測線を利用して自分に当たる弾丸のみを斬り払ったり、視線から相手の狙撃先を読むといった離れ業を見せる。
- 過酷なデスゲームにおいても生きることを忘れない姿勢と、不器用な優しさから多くの女性から好意を寄せられており、特にユウキと白ユナを除く各章のヒロイン全員からは想いを寄せられ、その二人や同性からの信頼も篤い。しかし、前述のように本人はアスナを一途に愛しており、2人の強い絆を目の当たりにして身を引く女性も多く、彼女に危害を加えた須郷やエイジに対しては激しい怒りを露わにしている。
- UWで出会ったユージオとは、2年間過ごしたことでお互いに友情を育んできたが、彼の死はキリトの心に深い傷を残すこととなった。
- 一方でサチのトラウマからALOやGGOでもパーティーメンバーを死なせないという信念を持つが、それ故に全てを一人で背負い込もうとするために逆に周囲を心配させている。
- PKに関しては、SAOやURのような異常事態でも無ければシステム上で認められている限り自由というスタンスを取りつつも、私欲による裏切り・騙し討ちに対しては厳しいスタンスを取る[10][11]。これはSAOでの経験からくる、VRMMOでのあまりに欲望に身を任せた行為はリアルの人格に還元されるという考えによるものである。
- アインクラッド編では、定員1,000名のSAOベータテスト参加を経て製品版のデスゲームに囚われてしまう。ゲーム開始直後は、他のベータテスター同様に自身の保身のみを考え、自身の強化に邁進していたが、そのことには負い目を感じており、ディアベルの協調を重んじる姿勢には心を打たれていた。第1層ボス戦の際にアスナとコンビを組むが、同ボス戦におけるディアベルの死による「攻略組」の混乱と元ベータテスターに対する偏見を収めるために「ビーター」の汚名を被り、大型勢力から距離を置いたままアスナと2人で攻略に邁進する。
- アスナの才能を見抜き、ゲーマーとしての知識と経験を惜しみなく与えトッププレイヤーに育て上げる一方で、彼女の存在に癒され支えられ大変ながらも充実した日々を過ごすが、2023年3月、第25層にてアスナとのコンビを解消[12][13]、ソロプレイヤーへと戻る。孤独により精神が疲弊していったが、4月に入って[13] 偶然誘われたギルド「月夜の黒猫団」に身分と実力を隠して加入し束の間の安らぎを得る。しかし約2ヶ月後に迷宮区の罠によって黒猫団は壊滅、自責の念から詳細不明な蘇生アイテムの情報に縋って自殺まがいのレベリングを行い、挫折した後はソロでボス戦を行い死のうと思うほどに心をすり切らせていたが、ギルドメンバーの一人だったサチが遺したメッセージを受け取ったことで、彼女のためにもゲームクリアすることを再び心に誓う。
- その後もゲーム進行の最前線で戦う「攻略組」に常に身を置き、多くの戦いを繰り返す。第50層が攻略された2024年1月にエリュシデータと「二刀流」スキルを入手。この間アスナとは頻繁に顔は合わせてはいたものの、前線立て直しに忙しい彼女とは疎遠になっており、方針の違いによる対立がデュエルに発展することさえあった[12]。同年8月には「ラフィン・コフィン」討伐戦に参加するが、正当防衛とはいえ殺人者プレイヤー2人を返り討ちにしてしまうこととなる[14][15]。
- 2024年10月18日、74層にて再びアスナと本格的な攻略パーティを組む[16]。彼女との交流が彼の深い心の傷を癒していき、やがて相思相愛となってシステム上の結婚を交わした[17]。その約2週間後の2024年11月7日、第75層ボス討伐直後にヒースクリフの正体を看破[18]。全プレイヤーの解放を賭けた1対1の戦いに奇跡的な勝利を収める[19]。
- フェアリィ・ダンス編ではSAOクリア後も目覚めずにいるアスナを救うべくALOにダイブする[20]。3日に渡る捜索の末[13]、リーファやシルフ・ケットシー連合軍の協力でアスナの下に辿り着き、彼女を捕えていた須郷を茅場から与えられたGM権限で弱体化させることで撃破。SAO終盤に交わした「必ず現実世界に帰す」[21] というアスナとの約束を果たし、改めて現実での交際を始めた。
- ファントム・バレット編では菊岡から「死銃事件」の調査を依頼され[22] ALOからGGOに単身一時コンバートする[23]。そこで出会ったシノンとの共闘を経て、「ラフィン・コフィン」に関する過去を思い出して[24] SAOクリア後も残っていた禍根に一応の決着をつけた。
- マザーズ・ロザリオ編ではユウキとデュエルを行い敗北。その際に彼女の高いVR適性の秘密に感づいたため助っ人候補から除外されるも、アスナとスリーピング・ナイツのボス戦挑戦を阻む他ギルドを退けるため駆けつけた。その後、ユウキとの対面を望む明日奈に彼女がいるであろう横浜港北総合病院のことを教え、2人の行く末を見守った。
- この間同作者の『アクセル・ワールド』の番外短編「バーサス」にゲスト出演している。
- 劇場版である『OS』ではARよりもVR志向だったためにOSランクをほとんど上げておらず、実戦でもARとVRの差異に追従しきれていなかったが、アスナが被害にあってからは彼女を救うために直葉から剣道の動作を学び直し、都内で行われていたボス攻略イベントに片っ端から挑んで僅かな期間で9位に至り、最終決戦の後に1位となった。
- アリシゼーション編では菊岡の紹介でSTLによるUWへのダイブを始め、6月末には3日間の連続ダイブを行なっている。アニメ版ではそのままシノンの要請で再びGGOに降り立ち、知らずとは言えサトライザーのスコードロンと交戦している。しかしその翌日の6月29日[13]、「死銃」の最後の1人であるジョニー・ブラックこと金本の襲撃を受けてサクシニルコリンを注射され昏睡状態に陥ってしまう。
- そして治療のために菊岡の手で秘密裏に「オーシャン・タートル」へ移送され、STLで精神をUWに強制的にダイブさせられるが、襲撃前後の記憶を失っており自身を取り巻く状況が掴めないまま、再会[注釈 7]したユージオと共に現実世界への帰還方法を見つけるために世界の中心「セントラル・カセドラル」で管理者との接触を目指すことになる。内部時間で2年もの歳月を過ごし、カセドラルでユージオとカーディナルの犠牲を経てアドミニストレータを倒すが、現実世界での「オーシャン・タートル」襲撃の影響でフラクトライトが非活性化され心神喪失状態に陥る。
- その後、STLでダイブしていたアスナ・リーファ・シノンの持つセルフ・イメージでフラクトライトの修復が試みられる。SAO以前からの辛い過去やSAOとUWでのトラウマに押し潰され当初は覚醒を拒んでいたが、ユージオが遺した記憶の欠片を受け入れることで自分自身を許すことができ、アスナたち3人のセルフ・イメージを取り込んでようやくフラクトライトを再活性化させ復活を果たす。戦いを終わらせるため中韓のプレイヤー2万人を武装完全支配術で氷漬けにしてUWからの自動ログアウトを行い、SAOからの仇敵であるPoHを撃破、アスナと共にアリスを追いガブリエルを打ち破る。しかし、この時点でUWからの離脱手段はなく、目覚めるまでの約200年もの内部時間をアスナと共に歩み、UWの王「星王」として平和と知恵をもたらす。事件から約1ヶ月後に目覚めた際に200年分の記憶は消去されたが、それ以前のUWでの経験を経て自分のすべきことを定め、茅場と同じ東都工業大学への進学を決意した。また、200年後のUWで出会ったローランネイとスティカがロニエとティーゼの子孫であると気付いている模様。
- アバターはどれも黒を基調とした装備で統一しており、SAO・ALOでは「ブラッキー(黒ずくめ)」の通称で呼ばれることもある。動きを阻害する金属防具は好まない[25]。多彩な剣技を扱うが、外部出演では「スターバースト・ストリーム」が必殺技的な扱いを受けることが多い。
- SAO:第1層のボス戦で得た「コート・オブ・ミッドナイト」を着用して以降、黒ずくめを通している。74層時点での胸当ては古代機械のコアを引き抜いて作られた「ハート・オブ・レリック」[26]。普段の戦闘スタイルは盾無しの片手剣を操るダメージディーラー[27]。手数よりも一撃の重さを重視した攻撃特化の構成。防御面は回避に寄せているが特化型ではなく、攻撃力を生かして倒される前に倒すためのものである。また、乏しい防御力の代わりに戦闘中HPが一定期間ごとに自動回復する「戦闘時回復(バトルヒーリング)」スキルを習得している。STR要求値が高い重い武器を好み、ゲーム末期にはレアドロップアイテムの黒の片手剣「エリュシデータ」をメインに、二刀流時にはリズベット作の白の片手剣「ダークリパルサー」を追加で使用する。
- 旧ALO:種族はスプリガンで、逆だった髪型をしている。SAOクリア時点でのスキル熟練度が一部引き継がれており、唯一武器として大剣を使用する。
- ALO:引き続き種族はスプリガンだが、自身にとってのSAO事件の完全収束に伴い「あの世界(SAO)でのキリトの役目は終わった」としててキャラデータを初期化。ユイの要望で程なく髪も下ろしている。ステータスは魔法の使用を度外視した「脳筋系」のビルド。物理耐性がある敵には苦戦しやすい[注釈 8]。武器はリズベット作の片手剣を使用し、短編「キャリバー」ではレア武器「聖剣エクスキャリバー」を入手している。UR転移直前の時点ではリズベット作成の片手剣「ブラークヴェルト」[28]、と濃い灰色のコート「クローク・オブ・ハラルドル」[29] を着用している。後者は新生ALO以降に挿絵やアニメで着用しているものと外見は同一だが、同じ装備かは不明。
- GGO:長髪の女性と見違うレアアバター[注釈 9][23]。銃撃戦メインのゲームであるにもかかわらず、FN Five-seveNを牽制用に所持するだけで、使い手がほとんどいない光剣(フォトン・ソード)・カゲミツG4による従来通りの白兵戦を主体とする[30]。「剣で銃弾を斬り払いつつ敵に接近し斬る」というそれまでのGGOになかった戦法で、初心者ながら第3回BoBで優勝している。
- OS:使用DウェポンはタイプS「エグゼキューター」[31]。ランキングは秋葉原UDX戦当日の時点で104137位。衣装は他の主要人物たちとほぼ同型。
- UW:容姿はリアルのまま。SAO時代のソードスキルを「アインクラッド流」の剣術として使用する。武器は超硬度の漆黒の巨木「ギガスシダー」から削り出された漆黒の片手剣。上級錬士になる直前に完成し、当初は無銘で「黒いやつ」と呼ばれていたが、死に際のユージオに「夜空の剣」と名付けられる。ユージオの死後は、彼の形見である折れた「青薔薇の剣」を受け継ぎ、復活後は折れた刀身を再生させ二刀流となった。武装完全支配術は「夜空の剣」によるリソース吸収と、「青薔薇の剣」によるオブジェクト凍結とリソース放出。また自失状態の間にこの世界の真理に触れており、神聖術や心意の力を自由自在に操ることができるようになっている。防具は特殊なものでなく通常の布服や各種機関の制服を着用するが、心意が大きく高まるとアインクラッド時代の装備が一時的に現出する。
- UR:エルフ耳が人間のものに変化した以外はALOと同一。引き継がれたのはブラークヴェルトとエクスキャリバー[28]、装備中のクローク・オブ・ハラルドル、片手剣スキル[32]。しかし、猶予期間の詳細を把握する前に装備を全解除してしまい数時間をパンツ一枚で過ごす。その後は「上質な鉄」の金属鎧一式[注釈 10]及び同素材の長剣[25] を装備する。猶予期間終了後約2時間の時点でレベルは13[33]。
- アスナ(Asuna) / 結城 明日奈(ゆうき あすな)
- 声 - 戸松遥
- 本作のメインヒロイン。外伝では主人公を務める。SAO開始時では15歳、2年後のクリア時点で17歳。誕生日は2007年[34] 9月30日[1][35][36]。東京都世田谷区宮坂在住。
- 周りを立てる気遣いの人であり克己心が強い努力家。強権的な親に萎縮していたが、デスゲームに囚われ親元から引き離された事で強く成長、集団をまとめて率いる統率者の才能を開花させた。
- いわゆる「エリートコース」を歩んでいた良家の令嬢で、200年以上続く京都の両替商の血筋。父方の実家である京都本家は現在も関西一円に支店を持つ地方銀行を経営し、親戚筋にも社長や官僚が揃う名門である[37]。両親が求めるままの道を進む一方、狭く閉ざされつつある自分の世界に恐怖感と閉塞感、そして焦りを抱いていた。ゲームに関しては素人であったが、気まぐれで兄の「ナーヴギア」とSAOを借りた[38] ことで彼女の運命は一転し、命を賭けたデスゲームに囚われることとなる。
- SAOに囚われた当初は自暴自棄になり半狂乱に陥っていたが[39]、キリトとの出会いで徐々に本来の性格を取り戻し彼に好意を抱くようになる[40]。KoB入団後は疎遠になるものの、74層の頃にはS級食材に免じて自分の部屋を提供したり[41]、半ば強引にパーティを組んだり[16]、手作り弁当を作ってきたり[42] などと、積極的なアプローチをするようになっている[注釈 11]。
- デスゲーム開始直後、精神だけ監禁された状態で長期間過ごす恐怖でとてつもないパニックに陥り、2週間以上をはじまりの街の宿屋の一室で過ごしたが、「いつまでも来ない救助を待って心が腐って自分でなくなってしまうくらいなら、最後の瞬間まで自分のまま生きたい」と奮い立ち、圏外へと出立する。しかし彼女の戦いはゲームに関する常識がなかったことも重なり狂的なものであった[注釈 12]。そして2022年12月2日[12][13]、迷宮区の奥でキリトと偶然出会った際に徹夜続きから遂に昏倒してしまい、これが彼との始めての出会いとなった。第1層フロアボス戦の後はキリトとコンビを組んで攻略を進めるようになり、彼との交流を経て自暴自棄から立ち直って生きる意志を取り戻していった。
- その後の2023年3月、キリトから貰ったたくさんの恩を活かすべく血盟騎士団立ち上げに参加し、キリトとのコンビを解消[13][43]。同月末日の第25層フロアボス戦[13] で崩壊した前線を立て直すべく活動する。攻略会議の場などでキリトとは顔を合わせる機会はあり、黒猫団の一件によるキリトの異変にも気づいていたが、コンビを解消してしまった負い目とKoBの副団長としての責務から素直な態度をとることができず疎遠になっていった。だが2024年3月6日、攻略方針の違いからキリトとデュエルを行った[12][13] ことを契機に再度少しずつキリトに心を開くようになる。そして、74層で再びキリトと攻略パーティを組むが、この件が発端となってクラディールの凶行を招いてしまい、自分のせいで危険な目に遭うキリトを気遣い身を引こうとするが、逆にキリトから告白されシステム上の結婚を交わした[17]。
- SAOにおいて絶対的に少ない女性プレイヤーである上に、ずば抜けた美貌を持つ[注釈 13][44]。剣の実力も最強と名高き血盟騎士団の副団長を務めるほどで[45]、SAOで知らぬ者はいないほどの有名な人気プレイヤーになり、ファンクラブも複数存在する。攻略より優先される物は人命の安全のみと言う主義の元、ひたすら最前線を戦い続ける様は「狂戦士」または「攻略の鬼」とまで評された。一方で幽霊や怪談話が大の苦手であり、ホラー系フロアの攻略をサボってしまうほど[46]。
- フェアリィ・ダンス編では、須郷の企みによりSAOから現実世界に帰還できずALOの世界樹上の鳥籠に幽閉され[47]、現実世界の身体は所沢市の総合病院で寝たきりの状態になっている[48]。須郷の企みを知りつつも身動きがとれずにいたが、彼からキリトが無事現実世界に帰還したことを知って脱出の希望を見出し、隙を見て鳥籠から抜け出し[49]、コンソールからシステム管理用のアクセス・コードが刻まれたカードを入手[50]、世界樹の真下まで辿り着いたキリト達に気付き、カードを下に落として自分の存在を伝えた[51]。そして2025年1月22日[13]、須郷を撃破したキリトによってログアウトし、ついに現実世界で彼との対面を果たした[52]。
- 現実世界への帰還後、キリトを始めとする「SAO生還者」が集められた臨時学校に入学。エリートの道から外れたことを親戚達からは哀れまれているが、本人は全く気にしておらず現在の自分に誇りを持っている。現実世界においてもキリトとは恋人同士であり、将来はキリトと現実世界でも家庭を持つことを最終目標としている。また、プログレッシブでは社長令嬢のしがらみから開放され、やんちゃでおてんばな素の面が現れており、意地っ張りでキリトに対して素直になれず張り合うが、彼の優しさや抱え込んでいる苦悩や悲しみを誰よりも理解しており、キリトの心の支えとなるために日々努力している。また、SAOで助けたユイをキリトと同様に実の娘のように可愛がっており、周囲からは親バカと称されるほどの愛情を注いでいる。新生ALOのログハウスではレアな樹木やそれで作った家具を好んでおり[53]、URに転移した頃には各種木工器具の名前がすらすらと出てくるほどの知識量になっている[54]。
- マザーズ・ロザリオ編では主人公を務める。SAO事件終息後もフルダイブを続けることで母・京子との様々な軋轢を生み無力感に苛まれていたが、ユウキと出会い共に戦う中で、結果を恐れずぶつかっていくことの大切さを知る。ユウキの助言もあって京子と直接VRワールドで話し合い、自らの真意を伝え和解。逃げたユウキを勇気を出して追いかけぶつかったことがユウキの長年の苦悩を解消して心をも救うことになる。11連撃OSS「マザーズ・ロザリオ」を受け継ぎ、その最期を看取った。
- 『OS』ではシリカを庇い、オーグマーによる記憶抽出の被害者の一人となってしまう。しかし最終決戦では恐怖を振り払って苦戦する仲間たちの元へと舞い降り、ユウキより受け継いだ「マザーズ・ロザリオ」で勝利の一翼を担った。
- その後、アニメ版ではシノンの要請に応じてGGOにてサトライザー率いるスコードロンと交戦。数ヶ月前にはキリトの「魔法破壊」に絶句していた姿を他所に、自身も光剣で見事に銃弾を弾いて見せている。
- アリシゼーション編では昏睡状態のまま行方不明になった和人の行方を探すべく、茅場の恋人であった神代にコンタクトを取り協力を依頼、ユイの力を借りて神代の助手に成り済ましラースの本拠地である「オーシャン・タートル」に赴く。そこで菊岡から「プロジェクト・アリシゼーション」の詳細を聞き出し和人の治療のため静観していたが、ガブリエル率いる強襲部隊による「ラース」占拠に際し、キリトの心神喪失からの回復とアリスの回収を自ら志願してUWにダイブ、キリトとアリス、そしてUWを守るべくダークテリトリー軍との戦いに身を投じる。戦況の終盤でアリスを現実世界に逃がすが、ガブリエルを足止めするため残ったキリトを置いていけず自らも残った。現実世界へ帰還するまでの約200年もの内部時間をキリトと共に過ごし、「星王」の妃「星王妃」としてUWに平和と知恵をもたらした。
- SAO事件をきっかけに自分らしく振る舞えるようになり、その中でも生きることを教えてくれたキリトを一途に愛しており、SAOの時点で既に現実での結婚も意識していた。しかし、キリトが女性に甘い上に本人が無防備な程にモテる件については不満を抱え、ユウキに負けた件も「相手が女性だから手を抜いたのでは」と疑ったこともある。なお、キリトに好意を寄せる他の女子たちとの関係は概ね良好だが、アリスとだけは初対面でキリトを巡り剣を交えて以来反りが合わず、UWからの帰還後も度々張り合っているが、お互いの実力は認め合っている。
- アバターは全体を通じて武器に細剣、防具は胸甲以外は軽装というのが主体。下半身の大まかなシルエットもオーバーニーソックスと背部のみロングのスカートで通している。個別の詳細は以下の通り。
- SAO:オフでの私服や攻略初期の一部の時期を除き、赤と白を基本とした衣装。最終武器はリズベット会心の細剣「ランベントライト」。視認さえ困難なその高速の剣技から「閃光」と称えられるSAO最強クラスの剣士で、剣速と正確さはキリトが負けを認めるほど。また趣味として、戦闘とは無関係の料理スキルを完全習得している。また、攻略初期はケープを着用していた。
- 旧ALO:妖精王の妃・ティターニアの役割で、リアルの姿をベースにへそが見える白いワンピースを着せられている。ログアウトをはじめとしたプレイヤーとしてのあらゆる権限は剥奪されている。非武装の点を始め、他のアバターとは髪色以外大きく異なる。
- ALO:新生ALOでの種族はウンディーネ。淡い水色の髪を持ち、水色を差した白基調のバトルドレス[55] を着用。胸甲は装備していない。後述の理由で魔法詠唱用のワンドも保有しており、アニメ化以降は世界樹の枝こと伝説級の長杖「クレスト・オブ・イグドラシル」を使用している。支援・回復魔法主体の治癒師(ヒーラー)の役割に細剣による近接戦闘も視野に入れたハイブリッド型のビルドであり、その戦いぶりから「バーサクヒーラー」という不本意な二つ名を持つ。また、予備アカウントでシルフのダガー使い「エリカ」を作成している。
- GGO:赤いニットワンピースの上に胸甲を始めとする白のパーツを着用。両肩には赤い一枚装甲で、武装は深紅の光剣。髪はシニヨンに結い上げている。
- OS:使用DウェポンはタイプS「プリシーダー」[31]。ランキングは秋葉原UDX戦の時点で1452位。衣装は他の主要人物たちとほぼ同型。
- UW:ラースが保有するスーパーアカウント01「創世神ステイシア」を使用。ドレスの上に胸甲を装備し、両こめかみにはリボンを付けている。ほぼ白一色で、縁取り程度に桃色がかった赤があしらわれている。能力はGM装備の細剣「ラディアント・ライト」に加え、権限「無限地形操作」を付与されている。フィールド上に地割れや岩山を追加するなど強力な力だが、使用の度にフラクトライトに甚大な負荷をかけるため、使用回数は限られている。心意により、本来ALOでしか使えないはずの「マザーズ・ロザリオ」を使用している。ムーンクレイドル編時点では人界統一会議の制服を着用。
- UR:外見自体はエルフ耳が人間のものに変化している以外はALOと同一。引き継がれたのはスタッフとレイピア[28]、ALOでの装備にレイピアスキル[32]。猶予期間終了後はひとまずはアマネ草の荒布の服を着用する。モンスター「ナガハシオオアガマ」をテイムし、「アガー」と名付けている。
- 筆者曰く、女優の栗山千明がモデルとして含まれているとの事[56]。
主要人物
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- ユイ(Yui)
- 声 - 伊藤かな恵
- キリトとアスナが新婚生活を送っていた「アインクラッド」第22層の森に倒れていた幼い少女[57]。記憶の混乱[58] やシステム回りに不審な点が見られていた[59] が、その正体はプレイヤーの精神的ケアを司るカウンセリング用人工知能・MHCP[注釈 14]001[60]。純然たる人工知能でありながら、人間顔負けの豊かな感情表現を見せる。
- 後述のようにキリトとアスナを両親のように慕い、2人も実の娘のように可愛がっている(周囲からは親バカと評されるほど)。リーファやシノン達も妹のように接している。
- デスゲーム開始直後にシステムからプレイヤーに接触することを禁止され、プレイヤーの負の感情をモニタリングしつつその解決のための行動を起こせない矛盾状態から崩壊寸前に陥っていたが、偶然触れたキリトとアスナの感情が他のプレイヤーと違うことに引き寄せられて、2人の前に出現した[61]。データ破損によって名前以外の記憶を失っており、自身を保護してくれたキリトとアスナを「パパ」「ママ」と呼んで慕うようになる[62]。ダンジョン内に設置されていたGM用コンソールに触れたことで記憶を取り戻し[注釈 15][63]、GM権限[注釈 16]を行使してキリト達の窮地を救う[64]。その結果システムに検知され消去されそうになる[64] が、キリトの尽力でアイテム「MHCP001」としてシステムから切り離されて彼のナーヴギアのローカルメモリに保存された[65]。
- フェアリィ・ダンス編では、SAOのシステム・セーブデータが流用されたALOにおいて、キリトの他のアイテムが使用不可になっている中で唯一残り復活を遂げる[66]。「ナビゲーション・ピクシー」[注釈 17]としてキリト達にケアや情報提供でサポート[67]、母・アスナの奪還に臨む。事件解決後はキリトのPCに本体を置き、ゲーム内外でAIとして高い能力を発揮して情報収集に活躍する。
- 旧SAOでの2年間から引き続く人間観察を経たその感情模倣機能は、違和感を持つ人間がほぼいないレベルに達しており、キリトによるとトップダウン型AIの最先端。ストーリーが進むごとに機能の追加やAIとしての成長が見られ、ファントム・バレット編ではALO外のアスナの携帯に通信を送っており、後にキリトの学校での研究成果で開発された視聴覚双方通信プローブにより、現実世界でも限定的ながら見る・聞く・話すことが可能となった。劇場版ではオーグマーの普及によって、AR空間での活動が可能になった。アリシゼーション編の時点ではクラッキングをこなし、UR編では世界最高のトップダウン型AI[68] へと成長している。その反面未だシステム的には脆い部分を持っており、人間の負の感情に対してあまり耐性がない。
- URではシステム・アクセス権を剥奪され、人間形態で一プレイヤーとしてサバイバルに巻き込まれる。これを遺憾に思いつつも[69]、キリトやアスナと同じ立場となれた今回の状況を少し嬉しく思ってもいる。特に「ゲーム上での死」に対する恐怖には新鮮さと興味深さを感じている[70]。外部ネットワークへのアクセス権はないものまたたく間にバシン族の言語を理解し通訳[71]、最終的にキリト一行の窮地を救った。
- アスナ同様にキリトの女性関係には目を光らせており、二人の夫婦関係に口を挟むこともある。
- リーファ(Leafa) / 桐ヶ谷 直葉(きりがや すぐは)
- 声 - 竹達彩奈
- フェアリィ・ダンス編のヒロイン。和人の1歳下の義妹(血縁上は従妹)で[5]、彼からは「スグ」と呼ばれている[72]。2009年4月19日生まれ[34]。
- 幼い頃から8年間剣道を続けている努力家で、中学最後には全国でベスト8に入った実力者[72]。剣の腕は和人からは既に敵わないと思われている。高校はさいたま市の強豪女子校[73] であり、1年生にしてインターハイと玉竜旗のレギュラー選手に抜擢され、2年の4月には関東大会予選を個人・団体ともに突破している[73]。なお、そんな中でもALOには毎日寝る前に短時間でもログインしており、特に試合前日には倒れるまでキリトとデュエルすることを独自の精神集中法としている[73]。
- 小柄であるが、胸はそれなりに育っている[注釈 18]らしく、本人の密かな悩みの種になっている模様[74]。さらに、年頃ゆえかカロリーコントロールにも気を付けている節がある。
- 和人とは小さい頃は仲の良い兄妹だったが、祖父の命令で始めた剣道を自分だけが続け、兄が剣道から離れてコンピュータやネットゲームにのめり込むようになってからは疎遠になっていった[75]。SAO事件を機に自分と和人の本来の関係を母から打ち明けられたこともあり、それまでの和人との関係に後悔し、和人がSAOの最前線で戦っていることを希望に献身的に世話をしていた[75]。また、和人の愛したネットゲームの世界を知るために、嫌っていたネットゲームの世界に足を踏み入れていく[76]。
- やがてALOでは現実で鍛えた剣の腕と反射神経により種族内五指に入るほどの実力者となる。また、飛ぶことに魅せられていて「スピードホリック」と言われている。
- フェアリィ・ダンス編では、サラマンダーの集団に追い詰められていたところをアスナを探してALOに現れたキリトに助けられ[77]、お互いの素性に気づかないままキリトの目指す世界樹への案内役を買って出る[78]。共闘するキリトに惹かれる一方、現実でも堰を切ったように兄への恋心を自覚する。その後も密かに兄妹の枠を越えた彼への恋慕を抱き続けるが、付き添いで来た明日奈の病室で和人が抱く彼女への想いの強さに気づき身を引いた。世界樹攻略を目指している中でふとしたことから互いの素性に気付き、身を引いたはずの兄に惹かれていたショックと自己嫌悪から逃げだしてしまうが、和人からかけられた言葉と1対1の「デュエル」を通してお互いの気持ちを確かめ合い和解した。その後、レコンやシルフ・ケットシー連合軍と共に再び世界樹攻略を目指すキリトの戦いを援護し、アスナ奪還に大きく貢献した。事件後はゲームの中でもキリトを「お兄ちゃん」と呼ぶようになり、現実世界でも幼少期のすれ違いを埋めるかのように兄妹関係はかなり良好になっている模様。
- アリシゼーション編では、UWの危機に際してユイの導きで詩乃と共にラースが所有するスーパーアカウントを用いてSTLでダイブし、ダーク・テリトリーのオーク領で偶然出会ったリルピリンと協力し後方戦線の応援に駆けつける。アメリカからダイブしてきたプレイヤーに全身を串刺しにされながらも戦い続け、オーク達と共にキリトとガブリエルの決着を見届けた。戦後、オークたちからは彼らを人間として扱う優しさと勇猛さから「緑の剣士」として信仰されている。
- アバターは最初にプレイしたALOのものがセルフ・イメージとなっているため、OSを除き共通して金髪緑眼のポニーテールとなっている。現実同様にバストは豊か。主にバスタード・ソード扱いの長刀を使用し、片手剣ソードスキルに加えて両手持ちで一部の両手剣用ソードスキルを使える。両手剣としては軽く低威力かつ片手剣としては重い中途半端な武器種だが、剣道部員のリーファにとってはちょうどよい塩梅となっている[79]。各詳細は以下の通り。
- ALO:旧ALO時代より一切の変更なし。種族はシルフ。長刀を使った戦闘の他、補助として風系の攻撃魔法や回復系も使いこなす魔法剣士型。UR転移直前の時点でエンシェント・ウェポン級[80] の長刀・リーザヴィンド[81] を武器としている。
- OS:上述の通りOS上でAR戦闘を行う機会はないが、アバター姿は設定されており関連グッズなどで確認できる。ARのため唯一現実同様の姿。衣装は他の主要人物たちとほぼ同型。
- UW:スーパーアカウント03「地母神テラリア」を使用。武器は片手剣型のGM装備「ヴァーデュラス・アニマ」。空間リソースを消費して自身や他のオブジェクトの天命を回復させる「無制限回復」の権限を持つ。ただし、ダメージは回復できても痛みは消えないため、膨大な天命が尽きるまで現実と変わらぬ激痛に苛まれることになる。
- UR:エルフ耳が人間のものに変化している以外はALOと同一の外見。引き継がれた装備はリーザウィンドと装備中の防具が判明している。武器は装備した状態で転移したため、猶予期間中も使用可能。猶予期間終了後はひとまずアマネ草の荒布の服を着用。
- シノン(Sinon) / 朝田 詩乃(あさだ しの)
- 声 - 沢城みゆき
- ファントム・バレット編のヒロイン。現実では女子高生。2009年8月21日生まれ[34][82]。
- 幼い頃に父が交通事故で他界し、母もその時に精神年齢が逆行したことから、母を守らねばという義務感を強く抱くようになった[83]。そのためか自立心が強く同世代と比べても非常に大人びた性格で、辛辣かつドライな物言いをすることが多い(特に和人に対しては顕著)。
- 眼鏡をかけているが実際は度が入っておらず、弾丸すら防ぐとされる特殊材質で作られたオーダーメイドの特注品[84]。外出時などに不安を軽減する「防具」の役目をしている[23]。
- 11歳の頃に郵便局で強盗事件に巻き込まれ[85]、母を守るため犯人から拳銃を奪い射殺してしまう[86]。このことから銃器に対する強いPTSDに悩まされるようになり[87]、トラウマの克服を狙って[88]。2025年の6月[13] よりGGOをプレイしている。現在ではGGOプレイ時には発作が起きなくなり、銃器に対する愛着すら生まれ始めているが[89]、現実世界でのトラウマの克服までは至っていない[84]。また、法的に罰せられこそしなかったが、事件に端を発するイジメや恐喝を受けており[23]、それらから逃れるため、高校は東京の進学校に進み[23]、文京区湯島のアパートで一人暮らしをしている[90][91]。
- ファントム・バレット編では、GGOにログインしたばかりのキリトに道を尋ねられた際、アバターの外見から自分と同じ女性だと勘違いし、親身に武装やゲームシステムをレクチャーした[23]。その後キリトの本当の性別を知って憤慨するが[23]、第3回BoB予選の待ち時間に目撃した「死銃」と出会った後の彼の尋常ではない怯え方に、自らと近しい苦悩の陰を感じ取る[92]。大会本選ではキリトと共闘して「死銃」をリタイアさせようと試みるが[91]、「死銃」の用いる五四式・黒星を見てPTSDの発作を起こしてしまう[注釈 19][93]。さらに「死銃」の手口と自らもまた「死銃」のターゲットにされていると知り恐慌状態に陥るも、キリトに助けられて互いに過去の出来事を告白することで彼の強さの何たるかを悟った[94]。その後、冷静かつ的確な判断力と神業的な狙撃で「闇風」を撃破[91]。「死銃」に追い詰められたキリトを救い、彼と同率[注釈 20]で念願であったBoB優勝を果たした[注釈 21][95]。試合後、自分を殺そうとしていた「死銃」の共犯者が友人であった恭二であることを本人の口から知らされて錯乱した彼に襲われるが[96]、駆け付けた和人の助けでことなきを得た[97]。事件解決後はキリト達の計らいにより、当時の事件で結果的に自分が救った母子[注釈 22]と対面し謝罪と感謝を受けて自分の抱える罪と向き合い、前に進むことを選んだ[98]。事件後は平穏な暮らしを取り戻しており、キリトを介して出会ったアスナやリズベットとも親しくなりALOも始めた他、学校で昼食を共に取る友人も出来た模様。トラウマも少しずつ克服し始めている。特にアスナからは「シノのん」の愛称で呼ばれており、自宅に招かれるほど仲がいい。
- 死銃事件を通じてキリトに好意を寄せ、随所でさりげなくアプローチを掛けている。また、死銃事件の際にキリトの胸に張り付いていた電極パッドの金属片を密かにネックレスに加工してお守りとしている以外にGGO内でもお守り代わりに光剣をアイテムストレージに入れる程その想いは強く、菊岡からもアスナとリーファに並びキリトを最も愛している女性と称される。
- 直接登場はしないものの、スピンオフ作品『オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』にて女性プレイヤーのよしみでSHINCに対物ライフル入手のためのアドバイスを行っている。
- 『OS』では何らかのアルバイトをしていることが本人の口から語られているが、原作小説での描写とは矛盾が見られる[注釈 23]。
- その後の第4回BoBでは最終盤まで生き残るも、サトライザーには手も足も出ずに敗北、準優勝と終わった。
- アリシゼーション編では、次の大会で優勝するために和人に「キャリバー」獲得時の話を持ちだして協力を依頼。アニメ版ではこの前日、サトライザーのスコードロンをリーファとエギルを除く仲間たちの変則的な戦い方で撃破を試みるも、彼らがあっさり撤退したことで失敗。正体を暴くことも出来なかった。この際、グレネード弾を狙撃して撃墜するという神業を披露している。その後、前述の以来の直後に和人が「死銃」の残党に襲撃された件を事件の当事者として仲間内で唯一知らされる[注釈 24]。
- UWでの最終決戦では、ラースが所有するスーパーアカウントを用いて直葉と共にSTLでダイブし、窮地に陥っていたアスナたちを救助する。ベクタに拉致されたアリスを保護しシステム・コンソールまで先行させた後、サトライザーとして戻ってきたガブリエルと対峙する。
- URにはGGO側のアカウントが強制コンバートされる。アスナに連絡する暇もないほどに大変な目にあっていた模様[69]。
- アバターはランダム生成ながら、水色の髪と碧眼であることを除けば容姿は現実の彼女に近い姿になっている。詳細は以下の通り。
- GGO:対物ライフル・ウルティマラティオ・ヘカートIIをメインに使うスナイパーで、愛銃の由来でもある「冥界の女神」の異名を持つトッププレイヤーとして名を馳せている。ステータスは重いライフルを装備するためSTR(筋力)を鍛えており、狙撃を補助するスキルを身につけている。2025年8月にヘカートを入手[13] するまでは、アニメ版ではFR-F2を使用していた。サブアームは原作ではH&K MP7A1、アニメ版ではロングマガジン仕様のグロック18。OPでフルオート射撃しているが、使用している場面は少ない。アニメ版での変更は銃器監修の時雨沢恵一の提案によるもので、H&K MP7A1はシノンの体格ではサブアームとしては大きすぎて不自然であったとのこと。腰にマウントした際に尻が隠れてしまうのも萌え要素的に好ましくなかったようである[100]。スコードロンの仲間には学生であることは明かしているが、大人びた態度から大学生くらいだと思われている。
- ALO:種族はケットシー。癖があり使いこなすのが難しいとされるロングボウを得物とし、九種族最高のケットシーの視力とGGOで培ったスナイピング技術を応用することで、短期間でシステム規定を超えた腕前を身に付けた。
- OS:衣装は他の主要人物たちとほぼ同型で緑色を基調としており、ARのため眼鏡を着用。武器は大型ライフル。
- UW:スーパーアカウント02「太陽神ソルス」を使用。弓型のGM装備「アニヒレート・レイ」を用いた「広範囲殲滅攻撃」と空を自由に飛ぶ「無制限飛行」の2つの権限を持つ。サトライザーとの戦闘では知らないうちに持ち込まれたお守りのネックレスをきっかけに心意による事象の上書きで装備をGGOの姿に変化させた。
- ユウキ(Yuuki) / 紺野 木綿季(こんの ゆうき)
- 声 - 悠木碧
- マザーズ・ロザリオ編におけるヒロイン。一人称は「ボク」。現実では14歳の少女。2011年5月23日生まれ。「スリーピング・ナイツ」のメンバーと共に「アスカ・エンパイア」を含む様々なVRMMOを渡り歩き、ALOにおいては「絶剣(ぜっけん)」と呼ばれ圧倒的な強さを誇る。二刀を使わなかったとはいえキリトを2度倒した唯一の人物である。種族はインプで、使用武器は極細の片手直剣。その圧倒的戦闘力はアスナらに「SAO生還者」ではと疑問を持たれたほどである[注釈 25]。
- 出生時に輸血用血液製剤からHIVに感染し、15年あまり闘病を続けてきた。両親と双子の姉はAIDSによりすでに他界しており、天涯孤独の身。薬の服用を続けながら通学し、小学校においては常にトップクラスの成績を維持し続けたが、HIVキャリアであることがリークされ転校を余儀なくされた。
- その後AIDSの発症により入院、医療用VRマシンであるメディキュボイドの被験者第一号となり、それ以来3年間を仮想世界で過ごしてきた。ALOでの異常なまでの戦闘力は、長期間の医療目的ダイブに由来している。
- 姉の死後リーダーを引き継ぐが自身も2025年末時点で余命宣告を受けており、最後の思い出作りのために2026年元日[13] にALOに現れてボス攻略戦の助っ人を探すべく自身が作ったOSSを賭けて辻デュエルをしていた。そんな中、キリトを破ったことに興味を持って対戦を挑んできたアスナと出会い、その強さを見込んで助っ人を依頼する。ボス攻略を果たした後、アスナに姉の面影を重ねて見てしまい、その負い目からALOから姿を消す。
- 和人の情報で病院を訪ねてきた明日奈に「学校に行きたい」という願いを吐露し、和人らが作った視聴覚双方向通信プローブを利用して明日奈と共に学校へと通う。キリトに対しては自分の出自を見破ったためか微妙に訝しんでいたが、プローブを提供されたためか打ち解けており、明日奈が理解できない程のレベルの討論を交わしている。その一方で「スリーピング・ナイツ」のみによるアインクラッド第29層攻略に貢献し、統一デュエル・トーナメントでは決勝戦で再びキリトを破り優勝。
- アスナたちと京都旅行を楽しんだが、2026年3月29日に容体が急変、駆けつけたアスナに自身が編み出した11連撃のOSS「マザーズ・ロザリオ」を託して遂に力尽き、最期は「スリーピング・ナイツ」やキリト達、彼女と接した多くのプレイヤーに看守られながら、アスナの腕の中で静かに息を引き取った。彼女の葬儀には明日奈をはじめ、100人を超えるALOプレイヤーが参列した。
- 劇場版では100層ボスとの戦いでアスナがマザーズ・ロザリオを使う際にリーファやシノンと共にその背中を押して共に戦った。
- アリシゼーション編ではUWにダイブしたアスナの記憶に残った彼女が仮想世界のあり方に思い悩むアスナを支え、POHとの戦いを後押しした。
- 彼女の意志はアスナのその後に大きな影響を与え、アスナは劇場版とアリシゼーション編では本来ALOでしか使えないはずのマザーズ・ロサリオを旧アインクラッドとUWで使用している。
- またスピンオフ作品『オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』のアニメ版第6話にて、フカ次郎こと篠原美優の話題に上がり、彼女とデュエルをしたことが語られている。
- アリス・シンセシス・サーティ / アリス・ツーベルク(Alice)
- 声 - 茅野愛衣
- アリシゼーション編でのヒロイン。UWのルーリッドの村の村長の娘でキリトとユージオの幼なじみ。不思議の国のアリス風な青に白いエプロンドレスを着ている。子供達の中では一番の神聖術の使い手という優等生だが、その本性はキリトのいたずらの扇動役であった。再びキリトがUWにダイブした時点ではセントラル・カセドラルの整合騎士になっており、アスナでさえも圧倒されるほどの美少女に成長している。
- キリト、ユージオと共に氷を採りに行った際に整合騎士とダークテリトリーの暗黒騎士の戦闘に遭遇し、死にかけた暗黒騎士を助けようとして禁忌目録に反しダークテリトリーに侵入したため、整合騎士デュソルバートに捕縛、カセドラルに連行された。
- その後は村に帰るべく奮闘していたが、2年の修練の後にシンセサイズされて騎士見習いとなり、その5年ほど後に30番目の整合騎士となる。連行から8年後、修剣学校にて禁忌目録を犯したユージオとキリトと再会、彼らをカセドラルに連行するが、脱走し上層部へ侵入したキリトと交戦中に塔の外へ投げ出されてしまい、成り行きで彼と行動を共にすることになる。その途中でキリトの口から自分の過去と公理教会、最高司祭の真実を知らされる。わずかに残っていた妹・セルカの記憶から彼の言葉が本当だと悟り、自らの意志で右目の封印を破ってキリトに協力する。
- カセドラルでのアドミニストレータとの死闘の後は、心神喪失状態になったキリトの世話をしながらルーリッド付近の小屋で生活していたところをエルドリエの要請やダークテリトリーからの侵攻に伴い戦線に復帰する。ダークテリトリーの軍勢との戦争では、ダークテリトリー側に術を使わせないために大規模な神聖術を用いて空気中の神聖力を全て枯渇させるという大役を担い、見事に成功させダークテリトリー側に多大な損害と恐怖を刻み込んだ。その後、自らを「光の巫女」と称するハッタリで囮役を引き受けるが、後に自身が本当に「光の巫女」であることをUWに舞い降りたアスナから聞かされ、現実世界への脱出を試みる。
- 一度はベクタとなったガブリエルに捕らえられるが、ベルクーリの犠牲とシノンの援護、キリトとアスナの奮戦の甲斐あって現実世界に脱出し、以降はUWでの姿に似せたロボットにライトキューブを載せる形で人工知能の権利獲得のため「ラース」の保護の元で活動している傍ら、ALOでリーファ達と交流を重ねている。キリトとアスナがUWから帰還した後の 2026年8月17日[101]、内部時間で約200年後の星界歴582年のUWへと帰還する。
- 整合騎士になる前はとにかく明るく親友のユージオを振り回すほど元気な女の子であった。しかし整合騎士になってからは目の色も同じ青であっても「凍てつく氷のように冷たい青」であり罪人に対する口調もその冷たさを彷彿とさせる他、キリトがミニオンに対して連撃系ソードスキルを使った時にはかなり上から目線で賞賛する。かなり真面目で手についた血を服で拭こうとするキリトを咎めハンカチを貸したりした。反面まだ整合騎士になってから若いことが災いしてか、経験のないことには滅法弱いためカセドラル外壁に投げ出された時は躊躇いながらもキリトに助けを頼んだ。同様にUWと勝手が違いすぎる現実世界で自分のありように思い悩んだこともあった。また、天然の洞窟が苦手[102]。
- 整合騎士としては2番目に若いが、最強の整合騎士であるベルクーリの手解きもありその実力は凄まじいもので、その一撃一撃の重さはキリトが頼みにしていた連撃系のソードスキルによる攻略を無に帰す程のもの。さらに神聖術の扱いにも長けており、上記のような大規模なものから、複数の小規模な神聖術を駆使して肉まんを蒸す小技も可能。このように実力が高いため女性でありながらも手加減されることがなく、この点に関してはファナティオから強い嫉妬の目で見られていた。
- アドミニストレータ撃破後はセルカとの再会とキリトの世話をする過程で角が取れていき、物腰も柔らかくなっている。
- 心神喪失したキリトの世話をしている内にキリトに好意を持ち始め、自分のすべきことに悩んでキリトに泣きすがったこともある。アスナとキリトに関する情報交換をしている際には対抗心剥き出しで今までの生活の経緯を語っていた。現実世界へ脱出してからもキリトのことは諦めておらず、最初の会見時には匿名で彼を愛していると公言するほかにも、桐ヶ谷家に宅配便の荷物となって訪れるなど大胆な行動に出ている。そのためリーファやシノンさえ一歩引いているのに対して、アスナとはことあるごとに張り合っているが、お互いの実力は認め合っている。
- 現実世界ではロボットの身体で活動しているために定期的な充電が必要だが、その特性上仮想世界へのダイブにはアミュスフィアやSTLを必要としない。また、既に遠隔操作で電子機器を操作する能力を身につけている。
- その出自ゆえに彼女にとってALOは「かりそめの世界」というよりも「世界の一つ」であり、「ゲーム」という概念は飲み込みづらい様子[103]。そのためPKには全否定[11] の立場をとっている他、ネトゲ用語としての「狩り」にも慣れない[104] など苦労している様子が伺える。
- アンダーワールドで死ぬはずだったと雨縁と滝刳はキリトによって卵に戻されたためにアリスと共に現実世界へ逃れており、二頭をもう一度育てることもセルカとの再会に並ぶアンダーワールドに戻ったアリスの目標になっている。
- UW:UWで最初に生み出された破壊不能オブジェクトである金木犀の樹で作られた神器「金木犀の剣」を持ち、それを先端の尖った幾千の黄金花に変えて広範囲の攻撃を可能にしている。さらに花一枚が巨人の一撃に匹敵する威力を持つなど、ありえないほど完全で万能な完全支配術を持つ。
- ALO:竜騎士を目指すためにケットシーを種族に選択。UWの姿にそのまま猫の耳と尻尾が生えた姿になっている。竜騎士になる条件である剣のスキルレベルとテイムレベルの上昇を重視している。装備はUWに合わせ、青いドレスの上に黄金のアーマー[105] を着用。
- UR:外見はALOと同一。引き継がれたのは剣と盾[28]、装備中の防具、片手剣スキル[32]。猶予期間終了後はひとまずアマネ草の荒布の服を着用する。
- ユージオ(Eugeo)
- 声 - 島崎信長
- UWのルーリッド村の住人で、キリトとアリスの幼なじみ。樵を天職としており、超硬度の漆黒の巨木「ギガスシダー」を切り倒すために毎日斧を振るっている。
- 誕生日は人界暦361年4月10日[106]。
- アリスが連行された際に、動けなかった後悔を抱えて生きてきた。セルカによるとアリスが居なくなってからほとんど笑わなくなっていたらしい。事件の後、北の峠より神器「青薔薇の剣」を持ち帰り小屋に保持していた。
- キリトと共に「ギガスシダー」を倒すべく奮闘し、後に見事に切り倒したことで新たな職を選ぶ権利を与えられ、人界最高の秩序執行者「整合騎士」を目指すことを選びキリトと共に村を出た。
- 整合騎士になってアリスと再会することを目標に、キリトから彼によると「アインクラッド流剣術」という名のソードスキルを習う。剣士としては先達であるキリトが戦慄を隠せないほど天賦の才を内に秘めている様子。ノーランガルス帝立修剣学院の上級修剣士であったが、ロニエとティーゼを守るために右眼の封印を破り、ウンベールの腕を切り落として「故意に他者の天命を損失させる」という禁忌目録を犯したため、整合騎士となったアリスによって「セントラル・カセドラル」に罪人として連行された。そこでキリトと共に脱獄をし、エルドリエとの交戦のあとカーディナルによって大図書室に誘われる。そこで武器の「完全支配術」を学び、剣から氷を発することができるようになった。
- 禁忌目録を破ってからは違反指数が上昇したためか、脱獄や部屋への侵入など法に対する縛りや盲信が薄れており、デュソルバートやファナティオとの戦いで彼らに対し憎しみの感情をむき出すなどより柔軟で感情的になっている。
- キリトとアリスがカセドラルの外へ投げ出された後、2人の生存を信じて一人カセドラルを上り、憧れの人物であった整合騎士長ベルクーリを倒すが、心の内側に秘めていた「愛情への渇望」に付け込んできたアドミニストレータにシンセサイズされ、32番目の整合騎士「ユージオ・シンセシス・サーティツー」となってキリトとアリスの前に立ちはだかる。キリトと本気で刃を交え、シンセサイズから間もなかったこと、そもそも記憶を奪われたのではなくもともとあった記憶の穴に敬神モジュールを埋め込まれただけだったこともあり正気に戻り、アドミニストレータとチュデルキンと対峙する。自分たちを救うため致命傷を負ったカーディナルの力で己を剣と化して立ち向かうも倒され、死亡した。彼の青薔薇の剣は、彼の遺志により一時的に赤薔薇の剣に変わり、キリトがアドミニストレータを倒す際に使用している。
- キリトとは長い間生活を共にしているうちにお互いに固い絆が生まれて親友同士となった。実際に死に際でキリトに「僕の親友。僕の英雄」と言っており、キリトのことを自分の親友として、そして自分の誇りとして見ていたことが分かる。しかしその影響もあって、彼の死はキリトの心に深い傷を残すこととなる[注釈 26]。だが、死後にわずかに残った記憶の欠片が心神喪失状態となっていたキリトを復活させる切っ掛けとなり、PoHとして復活したヴァサゴやガブリエルと戦い苦戦していた彼を励まし、力を分け与えている。
- クライン(Klein) / 壷井 遼太郎(つぼい りょうたろう)[注釈 27]
- 声 - 平田広明
- キリトが正式サービス開始後のSAOで最初に知り合った人物[108]。2024年10月18日(74層フロアボス撃破)時点で24歳[109]。
- 野武士のような顔立ちで[110][111]コメディリリーフな描写が目立つがその実は義理堅い気さくな好青年で、キリトとは腐れ縁の親友とも言うべき間柄になる。
- ネットゲーマーとしての実力は高いが、フルダイブはSAOが初めてであり[112]、手慣れた様子のキリトにレクチャーを頼んだ。茅場によるデスゲーム宣言後、待ち合わせをしていた仲間を見捨てられずに先を急ぐキリトと別れた[113] が、その後も彼のことを案じていた。
- その後、SAO以前からの友人と共にギルド「風林火山」を設立[109]。ギルドリーダーを務め[114]、攻略組の一角として前線に立ちながらもメンバーをゲームクリアまで守り抜いた。この他、キリト、アスナと共に「ラフコフ」討伐戦にも参加している。
- 女好きであるが、ALOのエクスキャリバー獲得クエストでは美女姿のNPCを皆の反対を押し切って彼女を牢から出したことがクエスト成功に繋がった。特にアイドル的存在にはミーハーであり、SAOではキリトと一緒にいたアスナに猛アピールし、OSではYUNAに鼻の下を伸ばしている。
- ファントム・バレット編ではBoB本戦中継に映った死銃の様子から、彼がラフコフの生き残りであることに真っ先に気付いた。
- 『OS』では代々木公園でのOSイベント戦の最中にエイジの襲撃によって病院送りになるも、VR内での最終決戦にてALOのアバターで援軍に現れる。
- アリシゼーション編では、UWで救援に現れた日本側の一般プレイヤー達の先陣を切り、アスナの元へと駆けつけた。アメリカ側のプレイヤーたち相手に奮戦するも、PoH率いる中韓プレイヤーの大群には物量で叶わず敗北する。満身創痍になりながらも、ラフィン・コフィン討伐戦の真相を喜々として暴露するPoHには激しい怒りを露にした。
- 現実では小規模な輸入商社に勤めており、SAOから帰還後復職。社長の悪口を言いつつも真面目に働いており、自身の仕事のプレゼンを和人に手伝わせたことがある。リアル・ゲーム内共に酒飲みキャラクター。アニメ版では運転免許を保有しており、GGOにおいて車両の運転を務め、アリシゼーション編でもキリト捜索のため車を出している。
- キリトへの友情は強く、SAOでも度々気にかけている[注釈 28]。しかし、パーティの女子からは貞操観念などの意味では普段の振る舞いのせいで全く信用されていない。
- アバターは悪趣味なバンダナ[114] と武田菱のエンブレムがトレードマーク。装備も未来世界のGGOを除き、日本刀に具足の和風スタイルを貫いている。詳細は以下の通り。
- SAO:74層時点では笹色の和服の上から武田菱の入った赤備え風の具足を着用。下半身はズボンに脚絆と草履を合わせている。バンダナは赤。
- ALO:左右非対称の独特な衣装を着用。紺色の右半身に対し左半身は炎の模様が入った緋色の着流し風になっている。バンダナは黒で武田菱が入っている。種族はサラマンダー。「脳筋系」のビルドで、魔法に対する抵抗力をほとんど持たない。重い剣好きなキリトの「筋力」寄りの構成に対し、刀の技の切れのために「敏捷性」寄りにステータスを振っている。「侍たるもの、魔の一文字がついたスキルは取れねえ」という本人のこだわりから魔法使用・対魔法抵抗ともに度外視しており、弱体化魔法全般を苦手とする[115]。
- GGO:くすんだ白と灰の戦闘服の上に黒のボディーアーマーを着用。バンダナは黒でゴーグル付き。武田菱は左肩の装甲。64式7.62mm小銃を使用[116]。している。
- OS:黒地の和服の上に緋色の陣羽織を着用。ランキングは秋葉原UDX戦の時点で537位。
- エギル(Agil) / アンドリュー・ギルバート・ミルズ[117]
- 声 - 安元洋貴
- 「アインクラッド」第1層からフロアボス戦に参加している斧使い。アフリカ系アメリカ人にして生粋の江戸っ子[117]。180cm近い上背の筋骨逞しい体躯に鮮やかな黒い肌、さらに禿頭・髭面という物々しいルックスで笑顔はかなりの凄みがある[118]。
- キリトにとっては、ぞんざいに接することの出来る気を許せる人物で、数少ない理解者の1人。第1層攻略後からもビーターとして周りから省かれるキリトをしばしば手助けをしており、友人とともに彼をブラッキー(黒ずくめ)の愛称で呼んでいた。ゲーム攻略初期に彼の率いていた一団(キリト曰く「アニキ軍団」)は少人数ながらも二大ギルドの対立において中立を保ち、第5層におけるALSの抜け駆けの際にもキリトに助力してギルド間の微妙な均衡の崩壊を防いでいる。
- その後はある時期から商人プレイヤーに転向し、第50層のアルゲードに故買屋を開いた[119]。売買だけでなく、キリトが厄介事に巻き込まれた際の避難先として使うこともある[120]。儲けを優先しているような言動をとるが、実は利益のほとんどを中層ゾーンのプレイヤーの育成支援に注ぎ込んでいた[121]。年長者かつ既婚者らしい落ち着いた言動で、関わるプレイヤー達を見守る。商人に転向後も攻略組と遜色ない実力は健在であり、キリトらと共に第75層決戦に参加し[122]、無事に現実世界へと生還した。
- リアルでは、御徒町にあるカフェバー「ダイシー・カフェ」の店主[123]。結婚もして順風満帆な人生を歩もうとした矢先にSAOに囚われてしまう[117]。
- SAOからの帰還後、妻が守っていた「ダイシー・カフェ」のマスターに復帰[117]。ALOで撮られたアスナらしき人物のスクリーンショットの情報とALOのパッケージをキリトに提供し、彼を後押しした[124]。VRMMORPG関係にコネを持っており、ALO事件後、キリトが茅場から託されたプログラム「ザ・シード」を解析後に秘密裏に世界中の無償サーバーにアップロードして拡散させ、VRMMOゲーム復活の影の立役者となる。キリト達と共に新生ALOを始めてからは、店をパーティーやダイブスペースなど集合場所として提供している。名前が長ったらしいせいか、リアルでもキリトたちから「エギル」と呼ばれている。
- ALOでの種族はノームで、やはり商人キャラ。キリト達の資金援助を得て、ユグドラシルシティに店を開業している[注釈 29]。
- OSでの衣装は他の主要人物たちとほぼ同型。ユナのライブには抽選で当てたペアチケットでクラインと共に参加するはずだったが、当のクラインが入院して行けなくなり一人で参加する。事件後はチケットを無駄にした彼に悪態をついていた。
- シリカ(Silica) / 綾野 珪子(あやの けいこ)
- 声 - 日高里菜
- デスゲームに巻き込まれたSAOプレイヤーのひとり。ビーストテイマーの少女で[125]ダガー使い。小竜・ピナを使い魔としているため、「竜使いシリカ」と呼ばれている[126]。誕生日は2010年[34] 10月4日[127] で、SAO開始時では12歳[128]、2年後のクリア時点で14歳。
- 現実世界への帰還後は、「SAO生還者」を集めた学校に通っている。ALOで知り合ったリーファとは同じ妹分[注釈 30]であるためか仲がいい。父親はフリーのルポライター。
- かわいらしい容姿や稀有なビーストテイマーであることから、中層域のアイドル的存在。ギルドへの勧誘や結婚の申し込みをたびたび受けた結果、男性プレイヤーに恐怖心を持っており、キリトに対しても当初は警戒心を見せていた[129]。
- 幼さに加えてMMOはSAOが初めてという極めて不利な状況でSAOの世界に放り込まれ、不安と寂しさに押し潰されそうになったが、ピナとの出会いでそれを乗り越えた[128]。ついには中層クラスでハイレベルプレイヤーに名を連ねるまでになるが[128]、他の低年齢プレイヤーの惨状を考えれば彼女のようなケースは例外中の例外であるといえる[注釈 31]。
- 2024年2月23日[13]、ピナを失い自分も死の危機に瀕していたところをキリトに救われる形で彼と出会う[130]。キリトからピナを蘇らせる方法を教えられ[131]、共に上層の第47層のフィールドダンジョンに赴く[132]。アイテム取得後ピナの蘇生に成功[133]。その後もキリトとメールのやり取りをしていた模様[134]。それ以来キリトに好意を寄せており、兄のように慕っている[注釈 32]。同じ相手を想っているリズとは馬が合うようであり、よく2人で行動している。アニメ版エクスキャリバー編では、キリトがシノンの尻尾を掴むというスキンシップを羨ましく思っていて、事実自分のも掴んでほしかったと自分の尻尾を掴んでそう思っていた。
- 最近は現実の身体も成長してきているので、SAO時代と殆ど代わらないアバターとのギャップを気にしている。また、UR時点ではピナの意思を鳴き声である程度判別可能[135] になっている。
- アバターはゲームごとに衣装のメインカラーが大きく変わるのが特徴。詳細は以下の通り。
- SAO:赤い衣装に黒のミニスカート、銀の胸当てという姿。これらはキリトに助けられた際に譲渡されたもので、登場直後は黄色が基調の衣装を着用していた。また、その経緯から装備の詳細な名前も判明している[注釈 33][136]。
- ALO:SAOとほぼ同様のコーディネイトだが、紺色が基調となっている。種族はケットシー。SAO同様ダガーを武器とする他に支援系の魔法を得意としている。SAO時代の相棒であるピナも引き続き彼女のペットモンスターとして傍らにいる。UR転移直前にはヨツンヘイムで手に入れた「イースレッダ」を武器としている。氷属性の追加ダメージにステータスや抵抗値アップなどの特殊効果山盛りの業物[137]。
- GGO:黄緑と黒のボディースーツの上にロービジのポンチョを着用。クラインの運転する車両に積まれたブローニングM2重機関銃の機関銃手[116] を務めている。
- OS:他の主要人物たちとほぼ同型の衣装で水色を基調としている。ランキングは秋葉原UDX戦当日の時点で2354位。
- UR:外見はALOと同一。イースレッダと装備中の防具が引き継がれていることが確認。武器は装備した状態で転移したため、猶予期間中も使用可能。
-
- ピナ(Pina)
- 声 - 井澤詩織
- シリカがSAO内で出会い、偶然が重なってテイミングに成功した使い魔[130]。小さな水色のドラゴン型のレアモンスター「フェザーリドラ」で、名前の由来は、彼女が現実で飼っている同じ名前の猫から取ったもの[130]。シリカがテイムに成功した直後は大きな話題となった[130]。
- 戦闘能力は高くないものの、モンスターの接近を知らせる索敵能力や、多彩なブレスでシリカをサポートする他、少量ながらシリカのHPを回復するヒーリング能力を有する[130]。特にヒーリングに関しては、アイテムによる回復しかないアインクラッドに置いて非常に貴重なものと言える。
- 戦闘中にシリカを庇って彼女の盾となるというアルゴリズムを超えた行動をとり死亡する[138] が、シリカがキリトの助力を得て獲得した使い魔蘇生アイテムにより復活する[133]。
- ALO移行時にSAO時代のキャラクターデータが引き継がれたため、以前と同じくシリカの使い魔として彼女をサポートする。モンスターの技の発動を阻害する眩惑魔法や主であるシリカの滑空距離のブーストなど、多彩な能力を見せる。通常の使い魔は、主人からの命令に対する行動の実行率が100%ではないが、ピナはシリカの言うことに背いたことがなく、キリトが眠っている場面に遭遇すると彼の腹の上で眠ることが多いなど、相変わらず本来のアルゴリズムから外れた行動を見せている。
- リズベット(Lisbeth) / 篠崎 里香(しのざき りか)
- 声 - 高垣彩陽
- デスゲームに巻き込まれたSAOプレイヤーのひとり。「アインクラッド」第48層「リンダース」に店を構える鍛冶屋の少女で[139]、アスナの親友[140]。愛称は「リズ」[141]。2007年5月18日生まれで[34]、SAO開始時では15歳[139]、2年後のクリア時点で17歳。鍛冶屋であると同時に、熟練したメイスの使い手(マスターメイサー)。ALO以降は小型の盾も装備する。
- SAO開始前は本人によると「童顔で真面目だけが取り柄の普通の中学生」[142]。頬にそばかすがあり、現実での髪の色は茶色。
- 2024年6月24日[13]、自分が丹精込めて鍛えた業物をキリトに粉砕され、彼を見返すべく白龍の洞窟へ共に素材取りに行き[143]、得た素材で「ダークリパルサー」を鍛え上げた[144]。仮想世界の全てをデータで出来た偽物と考える一方で「本物と呼べる何か」を欲しており、人の温かさに飢えていた[145]。
- 素材取りの一日で一緒に夜を明かした[146] 際、キリトの優しさに触れて好意を抱き、剣の完成後告白しようとする[147] も、その直前に工房を訪れたアスナのキリトに対する態度から2人の関係を察し[148]、涙ながらに身を引いた[149][注釈 34]。原作ではSAO内でキリト、アスナ以外の主要人物達と出会っていた描写はないが、アニメ版ではキリトの「二刀流」スキル保有が知れ渡った後、エギルの店に逃げ込んできたキリトと会話しているシーンが追加されている。キリトに対する想いはまだ少しある様子。
- 現実世界への帰還後は、ALO事件後にキリトから連絡をもらい、病室を訪れてアスナと再会。その後「SAO生還者」達を集めた学校に通っている。高校生組の中でアスナと同じく最年長であるためか面倒見が良く、シリカからは「お姉さんみたい」と揶揄されている。また、同じ相手を想っている彼女とは馬が合うようであり、よく2人で行動している。
- その後は新生ALOのユグドラシルシティに店を構え、キリトの剣やシノンの弓を拵えている。アニメ版ではGGOに呼ばれ、クラインの運転する車両の助手席を担当している。
- アリシゼーション編では、ALOでUWへの救援を求めた際には理解を得られずにSAO生還者である事を罵倒されるが、自分達SAO生還者だけでなくVRMMOのプレイヤーに対する世間の目と自分達の仮想世界へ向ける想いを訴えて大勢の日本プレイヤーをUWへ援軍として連れてきたが、UWでの本物の痛みと絶望的な戦いに周りを巻き込んだことを悔いた。しかしその後、心神喪失状態だったキリトの復活に立ち会い、決着の瞬間にシリカと共に自分の気持ちを再認識した。
- アバターはアスナに染められたピンクの髪を以後も通している。詳細は以下の通り。
- SAO:赤いワンピースに白いドレスエプロン、ベイビーピンクの髪[150]。アスナの趣味によるカスタマイズである[139]。結果として店の売上が大幅に伸びてしまったため、それで通している[139]。
- ALO:スカートからロングスパッツに変わっている以外はSAO時代とほぼ同様。種族はレプラコーン。
- GGO:黄緑系統の軍服風ワンピースとニーハイブーツ、ワインレッドのベレー帽を着用。装甲は左肩の赤いショルダーアーマーに黒の胸甲をつけている。ベネリM3を使用[116]。
- OS:他の主要人物たちとほぼ同型の衣装でピンクが基調だが、ARのため髪色は現実のまま。ランキングは秋葉原UDX戦当日の時点で2673位。
- UR:装備中の防具と、戦闘スキルではなく鍛冶スキルの引き継ぎ[151] を確認。
- ヒースクリフ(Heathcliff) / 茅場 晶彦(かやば あきひこ)
- 声 - 大川透(ヒースクリフ) / 山寺宏一(茅場)
- 「ナーヴギア」をはじめとしたフルダイブ用マシンの基礎設計者にして、SAOの開発ディレクター[152]。SAO事件発生当時30歳[153] [注釈 35]。
- 天才的ゲームデザイナーにして量子物理学者として知られ、キリトにとっては憧れの人物だった[152]。本作に登場するVR技術のほぼ全てが、彼の理論を元に組み上げられている。高校在学中より開発したゲームプログラムにより18歳で年収は数億を超え、日本有数の東都工業大学にストレート入学と同時に「アーガス」の開発部長の1人に迎えられるなど学生時代から天才としての頭角を表していた一方、自身の目的のためなら手段を選ばない危うさを垣間見せていた。マスコミを嫌っており、メディアへの露出は少ない[152]。
- 幼少時から「真の異世界の具現化」を狂心的に渇望しており、その実現のため、正式サービス初日に1万人のプレイヤーを道連れにし、SAOのデスゲーム化を宣言[注釈 36][152]。現実世界では長野県の山荘に潜伏しゲームマスターとしてゲームを監視する一方、外見を偽装したアバターで一般プレイヤーに紛れ込み、SAO最強のギルド・KoBを結成して他のプレイヤーを育て上げ[154]、進行役として攻略組を先導していた。
- 初めて確認されたユニークスキル「神聖剣」の使い手であり[154]、その有り得ないほどに高い防御力から他とは一線を画した強さを誇り、彼のアバター「聖騎士ヒースクリフ」は最強の名を欲しいままにしていた。本来は攻略が第95層に達した時点で正体を明かし、SAOの最終ボスとして第100層にてプレイヤーたちと雌雄を決する予定でいた[155]。75層攻略直後にキリトにプレイヤーとしての彼の正体を看破される[156]。その報酬として本来の予定を前倒しにして、SAOクリアを賭けたキリトとの激闘の末に相打ちに近い形で敗れた[157]。
- 自身はログアウトが可能でも一週間はダイブし続けた上にGM権限によるアシストも殆ど使用せず、攻略などにおいても一定の筋を通していた。プレイヤースキルも非常に高く、HP50%以下でシステム的不死となる保険を密かに設定していたものの、結局キリトによって見破られるまで、保護が発動する程HPを減らしたことは一度としてなかった。正体発覚後も、システム保護を解除してキリトと正々堂々と戦った姿勢は後に『どんな場面でも臆さなかった』とキリトから称された。決して許されない罪を犯しながらももう一つの現実を追い求めた意志はキリトに大きな影響を与え、仮想世界と現実世界のあり方を考えさせるきっかけになった。
- SAOがクリアされると同時に、自身の脳に大出力のスキャニングをかけることで自身の記憶・人格をデジタル信号としてネットワーク内に遺すことを試みた[158]。この際に脳は焼き切れ、肉体的には死亡した[158] が、電脳化には成功する。データが拡散していた状態で電脳空間を彷徨っていたが、ALOでアスナを救出するべくオベイロンと戦うキリトの叫びにより覚醒[159]。その思考模倣プログラムがキリトにALOの管理者権限を与え、勝利に繋がった[160]。戦闘後はキリトを助けた代価として、VR世界を作り出すプログラムである「世界の種子(ザ・シード)」を託し、再び電脳空間へと姿を消した[161]。
- その後は行方を眩ましていたが、UWで戦うキリトたちの危機に際しオーシャン・タートル内に置かれていた「ニエモン」を介して現れる。敵の攻撃を受けながらも暴走寸前の原子炉を停止させるが、その後半壊した「ニエモン」ごと海底に沈み、再び電脳空間に戻った。
- 作品紹介に書かれている「―――これはゲームであっても遊びではない」という言葉は、元々彼がマスコミからのインタビューで語っていたものである。
- クリスハイト / 菊岡 誠二郎(きくおか せいじろう)
- 声 - 森川智之
- 総務省総合通信基盤局高度通信網振興課第二分室(通信ネットワーク内仮想空間管理課:通称「仮想課」)職員[162]。出世コースから外れ左遷されたキャリア組を自称する。SAO事件当時は「SAO事件対策チーム」の中心人物として被害者の搬送先となる病院の受入体制を整え、SAOクリア後は覚醒した和人の元へ真っ先に駆けつけて事情聴取を担当した[163]。
- 「ザ・シード」によって混沌としたVRMMO世界の監視や調査を行っており、後に彼のゲーマーとしての実力を見込んでVRMMOに関わる仕事を依頼するようになる[164]。キリトは菊岡を胡散臭く思っているが、アスナをはじめとしたSAO内で知り合った人々の連絡先の提供や廃棄処分される筈のナーヴギアの所持を見逃すなど様々な便宜を図ってもらっていることもあり、頼みを断れずにいる[165]。
- 菊岡自身もALOをプレイしており「VRMMOの研究がてら[166]」としているが、和人は情報収集の一環と推測している。また、死銃事件までキリトとアスナ以外にはSAO事件対策チームの一員であったことも伏せていた。ALOでの種族はウンディーネ。氷結系魔法を扱うメイジで、その腕前はユージーンが褒めるほどである。キャラネーム「クリスハイト」の由来は英語で「菊」を表す「クリサンセマム」と丘を表す「ハイト」の合成。
- ファントム・バレット編では、「死銃事件」にSAO事件との類似性を感じ、調査のためキリトに「死銃」との接触を依頼。第3回BoB本戦中に「死銃」が出現したことで依頼の件をアスナたちに知られ、ALO内に呼び出され厳しく問い詰められる。事件後、「死銃事件」の概略と新川兄弟の様子を和人と詩乃に伝える。
- 劇場版ではオーグマーとOSに疑念を抱いた和人を支援し、事の真相が明らかになった際には部下と共に重村の身柄拘束へと向かった。事件が隠蔽された後は、重村のAI技術を見込み彼をラースへと招いている。
- 各外伝ではその後のGGOで第1回スクワッド・ジャムへ百里基地の航空自衛隊員を送り込んで何らかの調査を行ったり、クローバーズ・ネットワークセキュリティ・コーポレーションの『思考出力』システムの視察[167] を行うなどしている。
- その正体は「プロジェクト・アリシゼーション」の推進者であり、偽装企業ラースの最高責任者を務める二等陸佐。ナーヴギアが発売された頃からフルダイブ技術に注目しており、戦争を根底から覆す可能性を感じていた。SAO事件ではその経過を見守るために自ら総務省へ出向し、仮想課職員の身分を得ていた。
- アリシゼーション編では、和人にSTLのモニターのバイトを紹介し、密かに「プロジェクト・アリシゼーション」に協力させるが、「死銃」の残党によって昏睡状態に陥った和人を治療するため秘密裏に「オーシャン・タートル」へ搬送し、彼の精神をUWに再びダイブさせる。その後、以前から招集要請を出していた凛子と共に「オーシャン・タートル」へと来たアスナにキリトの行方を問い詰められ、二人に「プロジェクト・アリシゼーション」の詳細を話した。アリス奪取を目的としたガブリエル率いるグロージェンの傭兵部隊に「オーシャン・タートル」が占拠された際は、スーパーアカウントを用いてSTLでUWにダイブしたアスナ達を現実世界側から支援。その後は、重傷を負いつつもキリトたちのログアウトや侵入者の排除に奔走する。事件解決後は責任を取らされることを予測して、公式の責任者を凛子に一任し、自身は表向きに死亡したことにして影でラースを支えることにしたが、未だプロジェクトの軍事利用を諦めていないだろうと和人に推測されている。
- 彼個人はキリト達に友情を抱いているが、立場上やむを得ないとはいえ裏での様々な工作、キリトを死銃事件の調査やラースの研究に協力させたことなどから基本的に彼らからは邪険に扱われている。
ソードアート・オンライン(SAO)
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月夜の黒猫団(Moonlit Black Cats)
中層ゾーンで活動していた小規模ギルド。団員5人全員が現実世界で同じ部活の仲が良い友人同士[168]。2023年の4月8日[13] にキリトを迎え入れた後、急速にレベルアップして当時の最前線付近まで活動域を広げるまでになった[169]。しかし同年6月12日[13]、ケイタ不在時に第27層迷宮区の結晶無効化エリアで、サチ、テツオ、ササマル、ダッカーが死亡[170][171]。その事実に絶望したケイタが自殺したことで壊滅した[172][173]。
- サチ(Sachi)
- 声 - 早見沙織
- 「月夜の黒猫団」で紅一点の槍使い[174]。常に死への恐怖に怯えていた気弱な性格の少女[175]。
- 2023年6月12日、第27層迷宮区で他のギルドメンバーと共に死亡した[170]。サチの死は、キリトの心に深く傷を残す。
- 彼女自身、生きようとする気概が薄いゆえにそう長くは生き残れないであろうと予感していて、時限式の録音アイテムに遺言を残していた[176]。彼女の死の半年後に聴いた彼女の言葉は、キリトへの感謝と仮に自分が死んでいたとしてもその責はキリトにないこと、キリトには生き続けてくれるよう願っていた[177]。
- その死から約二年後の2025年6月22日[13]、彼女の残留思念がALO内でアスナと出会っている。
- 彼女を始めとする「月夜の黒猫団」の事件はSAOクリアから二年経つ2026年でもキリトのトラウマとして残り、UWの最終負荷実験で復活を拒む一因になっていた。
- ケイタ(Keita)
- 声 - 豊永利行
- 「月夜の黒猫団」の団長で棍使い。ギルドメンバーを助けてくれたキリトをギルドに招きいれた[178]。
- 2023年6月、念願のギルドホーム購入のためにギルドを離れていた間にキリト以外のギルドメンバーが全滅したことに絶望し「アインクラッド」外周から投身自殺した[172][173]。自殺する直前にキリトへ放った痛罵は、「ビーター」であることを隠していた彼の心にトラウマとなり刻まれた[179]。
- テツオ、ササマル、ダッカー(Tetsuo, Sasamaru, Ducker)
- 声 - 赤羽根健治(テツオ)、代永翼(ササマル)、江口拓也(ダッカー)
- 「月夜の黒猫団」のメンバー。チームの纏め役でもあるテツオは前衛のメイス使い[180]。ササマルは槍使い[181]。ダッカーはソード使い。第27層迷宮区でサチと共に死亡した[170]。
- キリト
- 途中から加入。詳細は「キリト」を参照。
血盟騎士団(Knights of the blood)
SAOで最強といわれるギルド[152]。略称はKoB[152]。赤と白を基調とした装いが特徴で、75層時点での本部は第55層「グランザム」。30人ほどの少数精鋭の中規模ギルドで[152]、元々は、ヒースクリフが1人ずつ声を掛ける形で結成された。結成時期は不明だが、2023年3月の第25層時点ではまだ新興ギルド[12] として扱われている。ギルドの運営や作戦指揮は主に副団長のアスナが務めており、ヒースクリフは戦闘外では静観していることが多い[154]。北米版での名称は「Knights of the Blood Oath」。
クリア直前は「神聖剣」ヒースクリフを筆頭に「二刀流」キリト、「閃光」アスナといった当時最強格の3人を擁していた。他のメンバーも歴戦の勇士が名を連ねているが、ヒースクリフこと茅場はKoBを第90層以上の強力なモンスター群に対抗するため戦力とすることを目論んでいた。
- ヒースクリフ
- KoBの団長。詳細は「茅場晶彦」を参照。
- アスナ
- KoBの副団長。詳細は「アスナ」を参照。
- キリト
- クリア寸前のごく短い間のみ加入。詳細は「キリト」を参照。
- ゴドフリー(Godfree)
- 声 - 江原正士
- KoBのギルドメンバーでKoBのフォワード隊の指揮官を務める斧使い。第40層以前からKoBに属しており、40層当時は両手剣を使用していた[182]。
- 原作とアニメ版では若干人物描写が異なり、原作では悪名高いキリトをあまり良く思っていない。アニメ版では気さくで大らかな性格として描かれており、キリトにも始めからフランクに接する。
- 戦闘訓練を兼ねてキリトとクラディールの和解役を買って出るが、クラディールにより仕掛けられた麻痺毒で身動きができなくなったところを殺害された[183]。
- クラディール(Kuradeel)
- 声 - 遊佐浩二
- KoBのギルドメンバーであるが、殺人ギルド「ラフィン・コフィン」ともつながっていた[184]。
- アスナに対し偏狭的な執着を見せる。副団長であるアスナを護衛する任務を受けていたが[185]、彼女と仲良く話すキリトを敵視したり[186]、度を過ぎた監視をするなどのストーカー気味な行動から、アスナ本人から任を解かれることとなった[187]。
- キリトに決闘を挑み敗北したことを根に持ち、訓練中の事故に見せかけてキリトの殺害を謀るが、アスナの介入で失敗した[188]。自ら命乞いを装い油断したアスナに不意打ちするが、身を呈して庇ったキリトにより殺された[189]。
- ダイゼン(Daizen)
- KoBのギルドメンバーでKoBの経理係を務める。アスナが「ダイゼンさん」と呼ぶ関西訛りの恰幅のいい中年男性[190]。
- ギルドの物資管理を一手に引き受けており、前線の攻略に出ることはあまりない[191]。
- 根っからの商売人らしく「キリト対ヒースクリフ」のデュエルを「見世物」にした張本人[190]。原作ではキリト達に「一月に一度はやってくれ」などと言っている[192]。アニメ版ではチケットを売りさばくそれらしい人物が確認できるが、声優のクレジットは無い。
- ノーチラス(Nautilus) / 後沢鋭二(のちざわ えいじ[193])
- 声 - 井上芳雄
- オーソドックスな盾持ちの片手剣使い。
- ユナを現実世界へ帰すとの約束を胸に、見知らぬプレイヤーの嘲笑を受けながらも慎重な鍛錬[注釈 37]を続けて40層攻略当時にKoB一軍へ昇りつめた。しかし、戦闘の腕は確かであったものの恐怖に駆られると動けなくなる癖があった。ヒースクリフにより、これは心因性のものではなくナーヴギアがアバターに理性よりも本能の命令を優先して伝えてしまうフルダイブ不適合の一種であることが発覚。これを理由に二軍への降格を言い渡される。
- その翌々日の2023年10月18日、第40層フロアボス攻略戦で攻略組の精鋭が出払っている最中に5名のプレイヤーがフィールドダンジョンの「閉じ込めトラップ」に嵌る事件に遭遇。ユナ、風林火山の2名、その他の攻略組手前アッパーミドルランクプレイヤーと共に10名の救援隊を結成し現場へ急行するも、メンバーの経験不足によりトラップの二重ギミックを見抜けずに部隊が二重遭難してしまう。その結果、窮地を打開するために囮となったユナを上記のフルダイブ不適合のために目の前で死なせてしまう事となった。エイジは絶望し、ギルドを脱退して最前線から姿を消し攻略組への憎しみを募らせていった。特に風林火山に対してはその勇名が広まるにつれ、共に作戦に参加した二名のみならずメンバー全員へ逆恨みに近い憎悪に取り憑かれていく。
- ユナには幼稚園の頃から想いを寄せていた[193] が、最後までそれを告げることはできなかった。
- リアルと帰還後については「エイジ」を参照。
- サンザ
- 「ホープフル・チャント」に登場。40層でノーチラスと同時に一軍に昇格した大柄な槍使い。クロススピア系を愛用する。
- クロススピアは柄が木製故に耐久面に欠けるが、アスナの助言[注釈 38]を聞き入れないほどに強いこだわりがある。
- そのこだわりはアスナも理解しているが、劇中では武器の耐久面とノーチラスのフルダイブ不適合の発作によってモンスターに武器を破壊され窮地に陥ってしまう。
- 結果的には通りがかったキリトに救われるが、後にノーチラスに食って掛かった。
- セグロ、ムルダール、フルツ
- 「ホープフル・チャント」に登場するKoB団員。セグロとムルダールは盾持ちのタンク、フルツはメイス使い。
ラフィン・コフィン(笑う棺桶 - Laughing Coffin)
PoHが組織した最凶最悪の殺人ギルド。通称「ラフコフ」[14]。ゲームオーバーが現実の死となるSAOにおいて公然とPK(プレイヤーキル)を行う快楽殺人集団。次々に新しいPKの手口を開発し、100人を超えるプレイヤーを殺害した[14]。
2024年8月[13] に捕縛を目的として「血盟騎士団」と「聖竜連合」を初めとする「攻略組」の有志50名による「討伐隊」がアジトを急襲しようとした。しかし、情報の漏洩により逆に奇襲を受け[14]、討伐隊側11人、ラフコフ側21人が死亡する最悪の結果となったものの、PoHを除く12人が捕縛されたことで事実上壊滅した。この戦いは参加したキリトを始めアスナやクラインにとっても思い出したくない最悪の出来事として刻まれている。
- PoH(プー) / ヴァサゴ・カザルス
- 声 - 小山剛志(アニメ版[注釈 39]) / 藤原啓治(ゲーム版[194])
- 「ラフィン・コフィン」のリーダーにしてSAOで最も猛威を振るったPK(プレイヤーキラー)。躯で膝上までのポンチョで身を包みフードを目深にかぶっている。美貌と強烈なカリスマ性を持ち、少なくとも三ヶ国語を話すマルチリンガル[195]。張りのある艶やかな美声にやや異質なイントネーションを潜めた話し方をする「陽気な扇動者」。SAOクリア後、「ラフコフ」の他のメンバーの名前を失念していたキリトも、PoHの存在だけははっきりと覚えていた[195]。
- 凄まじい剣技と、PKを成功させるたびにスペックが上昇する(文字通りの)魔剣クラスの大型ダガー「友切包丁(メイト・チョッパー)[注釈 40]」で数多のプレイヤーを斬殺していった[195]。
- しかしそれ以上に人心の煽動・策謀に長けており、「ゲームを愉しみ殺すことはプレイヤーに与えられた権利」と多くの「オレンジプレイヤー(犯罪者プレイヤー)」を誘惑・洗脳して狂的なPKに走らせた[15]。殺戮の前には決め台詞として「イッツ・ショウ・タイム」と宣言する[196]。
- アインクラッド第2層の時点から既にPKを画策しており、その下準備として攻略組にスパイを送って攻略組の不和を誘発している。自身もネズハを含めた他のプレイヤーに不正行為の手口を故意に広め、PK=殺人の心理的ハードルを下げるべく不正を働いたプレイヤーを他のプレイヤーの総意に基づいて処刑させることを企んだ。
- そして2024年の元旦に殺人ギルド「ラフィン・コフィン」の結成をアインクラッド中に宣言。以後、攻略組にギルドが潰滅させられるまで多くのSAOプレイヤーを殺害、恐怖させた。だがこのラフィン・コフィン討伐戦も大きくなりすぎた組織の舵取りに飽きた彼が意図的に仕組んだものであり、自らラフコフ・攻略組双方に対して情報漏洩を行い全面衝突を誘導。自身はハイドを行って殺し合いを傍観し、キリトが正当防衛とはいえPKした様を見たときには腹を抱えて大笑いしていた。
- その後はカルマを回復して圏内で暗躍[197] し、最大最高の獲物たるキリトとアスナをその手にかけることを企んでいた[注釈 41]が、実際に動き出す前にデスゲームはクリアされることになる。
- 第5層でキリトの殺害に失敗して以来、彼に強く惹かれるようになる。どんなに苦しめ、誘惑しようとも決して屈しないキリトの存在はPoHの希望にして喜びであり、「唯一、無条件に信じられる男」「この男を自分の手で殺せれば、直後に自分を殺してもいい」と言い切るほどの歪んだ信頼と愛情を抱いている。そのため75層でデスゲームがクリアされてキリトを殺し損ねた際には深い失望と虚脱を味わうこととなった。自身は気づいていないがキリトの横顔にかつて一瞬だけ垣間見た異母兄の面影を感じており、後にそれを自覚した際に胸の疼きを覚えている[198]。
- リアルでの生い立ちとゲームクリア後については、「ヴァサゴ・カザルス」を参照。
- ザザ(XaXa) / 新川 昌一(しんかわ しょういち)
- 声 - 保志総一朗
- 「ラフィン・コフィン」のトップ3の1人。通称「赤眼のザザ」[199]。赤をイメージカラーにしており、特に髪と眼の色を赤にカスタマイズしている他、髑髏を模したマスクを着け、赤の逆十字[注釈 42]を彩ったフードマントを纏っている。エストックの達人で[200]、他人のエストックを奪いコレクションしていた。言葉を短く切りながら話す癖がある。
- 現実では総合病院のオーナー院長の長男。病気がちで中学を卒業するまで入退院を繰り返したため父親に見限られ、ゲームにのめり込む中SAO事件に巻き込まれる。
- アインクラッド編では、ジョニーと組んで10人を超えるプレイヤーを殺害。「圏内事件」でキリトに恨みを持ち、「ラフコフ」討伐戦で交戦するも敗北、ゲームクリアまで牢獄に拘束される。
- ファントム・バレット編では、弟の恭二の薦めでGGOを始め、透明マントをRMTで購入し他のプレイヤーの個人情報を手に入れることに夢中になっていたところ、恭二からキャラクター育成の行き詰まりを相談されたことを機に「仮想世界での銃撃と同時に現実世界でプレイヤーを殺す」という「死銃事件」を構想し実行に移す[201]。犯行の際は現実世界でのプレイヤー殺害を担当していたが、第3回BoBでは恭二が現実で詩乃を殺害することに固執し[202]、自身も予選で憎きキリトの参加を知ったことから、金本を仲間に加え、自ら本選に出場し銃撃役を担当した[203]。標的の1人であるシノンへの銃撃こそキリトに妨害されるものの、シノン以外の標的2名を狩ることに成功し、最後はエストックを手にキリトと熾烈な白兵戦を演じた。剣の腕はSAO当時よりも上がっており[注釈 43]、全てが完成されていると思わせるほどであったが、シノンの援護とキリトの変則的な二刀流攻撃[注釈 44]により敗れた。その後、詩乃殺害未遂で現行犯逮捕された恭二から辿られる形で自身も逮捕されたが、キリトに対しては「まだ何も終わっていない」という意味深な伝言を捜査員に言付けた。未だに心がアインクラッドに囚われており、「死銃計画」はゲームと供述していた。
- ジョニー・ブラック(Johnny Black) / 金本 敦(かなもと あつし)
- 声 - 逢坂良太[注釈 39]
- 「ラフィン・コフィン」のトップ3の1人で、ザザの相棒。頭陀袋を思わせる黒いマスクで顔を覆い、子どもっぽい態度と外見を持つ毒ナイフ使い。PoHのことは「ヘッド」と呼んでいる。
- アインクラッド編では、ザザと組み10人以上のプレイヤーを殺害。「圏内事件」でも殺害までには至らなかったものの、「忍び足(スニーキング)」スキルでシュミットの背後から忍び寄り、「鎧徹し(アーマービアーズ)」で鎧の隙間から彼の喉を毒ナイフで掻き切るという暗殺者じみた行動を見せた。「ラフコフ」討伐戦で捕らえられ、ゲームクリアまで牢獄に拘束される。
- ファントム・バレット編では、ザザに誘われて「死銃事件」に加担しGGOプレイヤーを2人殺害。新川兄弟の逮捕後、ザザに渡された予備のサクシニルコリン入り注射器とともに行方をくらます。
- アリシゼーション編では、半年をかけて「ダイシー・カフェ」を探し出し、和人を襲撃・薬液を注射するも、自身も傘で右太股を刺され相討ちになる。彼も昌一と同様に未だに心がアインクラッドに囚われており、自身を「ラフィン・コフィン」のメンバーと信じていた。襲撃後の動向は語られていないが、おそらく逮捕されたと思われる。
アインクラッド解放軍(Aincrad Liberation Force)
1000人以上のプレイヤーを擁する超巨大ギルド[204]。第1巻の記述では3000人ほどが属した[205] とされているが、いつ頃の時期の人数かは不明瞭。シンカーの「MTD」をキバオウ率いる「アインクラッド解放隊(ALS)」が吸収合併して誕生した。通称は「軍」[206]。「アインクラッド」で最大規模を持つ。第1層のはじまりの街を根城にし[207]、黒鉄宮を占拠している。公認の方針として犯罪者狩りと効率のよい「フィールド」の独占に邁進する。
キバオウ派の主導によって狩り場の独占や徴税と処した恐喝行為など徐々に暴走を始め、外部からだけでなく内部からも強い反発を受けるようになる[208]。遂にはキバオウがシンカーの謀殺を図る事件が発生するが[209]、居合わせたキリトによって謀殺は阻止される[210]。キバオウ派は除名され[211]、「軍」自体も解散した。
- シンカー(Thinker)
- 声 - 水島大宙
- 「MTD」及び「アインクラッド解放軍」のギルドリーダー。現実では日本最大のネットゲーム総合情報サイト「MMOトゥデイ」の管理人をしていた[212]。
- 争い事が苦手な性格で「軍」のリーダーとは思えないとても穏やかな人物。それ故に巨大組織を率いるにはリーダーシップが足りず、放任主義も災いして派閥争いやアイテムの隠匿などに対応しきれずに徐々に指導力を喪失してしまった[208]。
- 「MTD」がALFへ吸収された後はキバオウの台頭を許し、ゲーム開始から2年が経過する頃にはギルドリーダーの権限こそ持っているもののほとんど飾り物に等しい状態となっていた。遂には失脚寸前のキバオウにより「ポータルPK」を受けてはじまりの街の隠しダンジョンに取り残されてしまったが、ユリエールの要請を受けたキリトとアスナの活躍で救助された。その後キバオウ一派を「軍」から追放し[211]、ギルド自体も解散。改めてプレイヤーの互助組織を作りなおすことを決意した。
- 現実世界への帰還後は、「MMOトゥデイ」の運営を再開。ALO事件後にユリエールと入籍した(アニメ版ではユリエールと共にエギルの店で開催された「アインクラッド攻略記念パーティー」に参加している)。ALOに新「アインクラッド」がアップグレードされた直後にはプレイヤーとして参加しており、アニメ版ではウンディーネとして描かれている。
- キバオウ(Kibaou)
- 声 - 関智一
- 「軍」のサブリーダーであり、実質的支配者。詳細は「キバオウ」を参照。
- ユリエール(Yulier)
- 声 - 白石涼子
- 「アインクラッド解放軍」の幹部でシンカーの副官。怜悧で長身の女性[213]。
- キバオウの専制を快く思っておらず、強引な徴税を行うキバオウ一派を撃退したキリトとアスナにシンカーの救助を依頼する[214]。
- シンカーのことを心から慕っており、ALO事件後に彼と入籍した。カナダへの取材にも同行している。アニメ版でのALOのアバターは、シンカー同様ウンディーネとして描かれている。
- コーバッツ(Kovats)
- 声 - 稲田徹
- ALFの中佐でキバオウ配下。「アインクラッド」解放という使命感に燃える一方、頑固で融通の利かない性格。
- ギルドの方針転換で最前線へ上がってきたが、上記の性格から対ボス戦の準備と危険性の認識を欠いていた。消耗した仲間を引き連れ、第74層迷宮区のボス「The Gream Eyes」へ戦いを挑むも、返り討ちに遭い部下2名と共に死亡した[215]。
- 暮居 海世(くれい かいせい)
- 外伝『クローバーズ・リグレット』の主要人物。SAOでのアバターネームは不明。終盤の一時期に所属し、シンカーとユリエールを手伝う。その後は「クレーヴェル」を参照。
- 千寿屋(せんじゅや)
- 外伝『クローバーズ・リグレット』の登場人物。SAOでのアバターネームは不明。詳細は「千寿屋」を参照。
- ヤクモ / 櫛稲田 大地(くしいなだ だいち)
- 外伝『クローバーズ・リグレット』の登場人物。ゲームクリアまであと数ヶ月というところで戦死する。詳細は「ヤクモ」を参照。
MTD(MMO Today)
シンカーがデスゲームの開始直後に立ち上げたギルドであり、彼が運営していたwebサイト「MMOトゥデイ」の略称。
当初はプレイヤー間の相互補助を目的としており、アイテムや情報をなるべく多くのプレイヤーで均等に共有し合おうとしていた。しかし、規模が拡大しすぎたことで統制が効かなくなり、入手したアイテムや情報の秘匿の横行や、派閥同士による粛清・反発が相次ぐようになった。結果、キバオウの台頭によりギルドは「軍」へと変質することになる[208]。ALSに吸収されるまでは最低限のマナーは守っていた模様。
- シンカー(Thinker)
- リーダー。詳細は「シンカー」を参照。
黄金林檎(Golden Apple)
「圏内事件」にて語られたギルド。リーダーはグリセルダだったが、ある日彼女が謎の死を遂げたことにより自然消滅した。アニメ版ではグリセルダを除き、グリムロックを含めた登場人物全員が生還している。
- グリセルダ(Griselda) / ユウコ
- 「黄金林檎」のリーダー。高い技能とリーダーシップを持った女性剣士。グリムロックの妻であり、現実世界でも夫婦関係にある。
- 半年前たまたま倒したレアモンスターから敏捷力を上げる指輪をドロップした。ギルドで使う意見と売って儲けを分配する2つの意見が割れ、最終的には多数決により売却することに決定。競売屋に委託するため、グリセルダは1泊する予定で街に出かけたが、そのまま失踪。後にギルドへはグリセルダの死亡が知らされた。
- ギルドメンバーたちは、彼女が持っていたレア指輪を独り占めにしようとしたメンバーの仕業だと思い込み、互いに疑心暗鬼となった結果「黄金林檎」は消滅することになるが、実際はグリムロックの依頼を受けた「ラフコフ」による指輪強盗に見せかけた暗殺だった。
- デスゲームに巻き込まれる前はグリムロックに従順だったが、その後はただ怯える彼とは逆にデスゲームからの脱出を志し、積極的に行動するようになった。
- ヨルコ(Yolko)
- 声 - 山本希望
- 「黄金林檎」の元メンバーだった女性で、当時指輪売却に反対していた1人。
- 指輪事件の犯人を追い詰めるためにカインズと共に「圏内事件」を演出。カインズが圏内PKを偽装した時は、その目撃者を演じ、事件の捜査に乗り出したキリトとアスナを情報を提供する振りをして巧みに誘導してシュミットを誘い出し、彼らの前で第2の犠牲者を演じた。
- その後、恐怖と罪悪感に駆られたシュミットから首尾よく証言を引き出すも、直後にカインズやシュミット諸共「ラフィン・コフィン」に殺されそうになるが、キリトに救われる。彼の口から指輪事件の黒幕がグリムロックであったことを聞かされた際はひどいショックを受けたが、キリトに問い詰められたグリムロックが犯行を否認した際、彼に決定的な証拠を突きつけて自白を引き出したことから、キリトからは「現実に戻ったら検事か弁護士になるといい」と言われた。
- アニメ版ではカインズと共にエギルの店で開催された「アインクラッド攻略記念パーティー」に参加している。
- カインズ(Caynz)
- 声 - 川島得愛
- 「黄金林檎」の元メンバーで、当時指輪売却に反対していた1人。
- 「圏内事件」の最初の犠牲者を演じ、後に死んだグリセルダに扮してヨルコを殺害する幻の殺人者を演じた。ヨルコと共にシュミットから証言を引き出した直後、「ラフィン・コフィン」に殺されそうになるがキリトに救われた。
- 「圏内事件」の犠牲者を演じた際、側で見ていたキリトと一瞬目を会わせており、「この人には偽装死のカラクリを見抜かれてしまうかもしれない」と予感していた。その後、キリトから指輪事件の真相と真犯人を聞かされる。
- シュミット(Schmitt)
- 声 - 加藤将之
- 「黄金林檎」の元メンバーで、当時指輪売却に反対していた1人。解散後は「聖竜連合」に鞍替えしディフェンダー隊のリーダーとなった。「生き残るためには何より硬くならなくてはならない」という持論を持つ。
- ギルド解散後に装備を一新して「聖竜連合」入りしたことでヨルコ達から指輪事件の犯人と疑われる。グリムロックに利用されてグリセルダの死の一因を作り、その一件で得てしまった金で装備を買い揃えたことから彼女の死には責任と負い目を感じていた。そのため当初は事件の調査に非協力的だったが、「圏内事件」の演出によって恐慌状態に陥りグリセルダの墓の前で自らの知る全てを告白した。その後は「ラフィン・コフィン」に謀殺されかかるが、キリトに助けられて指輪事件の真相を知り、彼にグリムロックに必ず罪を償わせることを約束すると、ヨルコやカインズと共にグリムロックを連行した。
- アバターは攻略組でも最大級のHPとアインクラッド最堅固と言えるほどの防御力を誇り、フルプレートアーマーにタワーシールド、ガードランスで身を固めている。それらに反して本性は臆病な小心者であり、デスゲーム開始直後は始まりの街に留まり続ける事も考えていた。しかし現実ではスポーツマンであった彼は「ルールは往々にして変化するもの」という認識を持っており、万が一のルール変更で「アンチクリミナルコード有効圏内」が解除されることを恐れて前線で自身を鍛え続けることを選択した。壁役となっているのも、全キャラクター構成の中で壁戦士が最も死亡率が低いからである。
- 小心者だが仲間を思う一面もあり、ヨルコとカインズが自分共々殺人ギルドに抹殺されそうになった際も「これがグリセルダの復讐ならば自分は死んでも仕方がないが、なぜ犯人を追いつめようとしたヨルコとカインズまで巻き込むのか」と考えていた。
- アニメ版では攻略会議や第75層ボス攻略戦に参加、「ラフコフ」討伐戦ではリーダーらしきものも務めており、その後も無事現実へ帰還した。
- グリムロック(Grimlock)
- 声 - 成田剣
- 「黄金林檎」の元メンバーの1人。グリセルダの夫で、現実世界でも夫婦であった。
- デスゲームに巻き込まれた事で変わった妻へ嫉妬にも似た歪んだ思いを抱き、指輪事件を起こして妻を殺害した。後に事件の犯人を探し出そうとするヨルコとカインズの接触を受け、事件を闇へ葬るために「ラフィン・コフィン」に依頼してシュミットも含めた3人の殺害を図った。
- 目論見に失敗して身柄を確保された後も犯行を否認していたが、ヨルコに決定的な証拠を突きつけられ全てを自白。アスナから自身がグリセルダに抱いていた感情は愛ではなく単なる所有欲だったと詰られた。その後、身柄はヨルコ達3人に引き渡された。
風林火山(Furinkazan)
クラインがリーダーを務める侍ギルド。彼のSAO以前からの友人達で構成されている。ギルドタグは武田菱。デスゲーム開始直後のスタートダッシュには出遅れたものの、クラインの尽力により2023年10月15日の時点で新興の侍ギルドとして「攻略組」の一角に名を連ねている。この時点ではレベル不足でボス攻略に選抜漏れするメンバーもいたものの、2ヶ月後には攻略組の古参を含む聖竜連合とのデュエルに勝利している。最終的には1人の戦死者も出さずに過酷な最前線を戦い抜き無事に現実への生還を果たした。
アニメ版ではクラインを含めた総勢6名(全員男性)。キャラクター名はキャスト欄には表記されていないが、オーディナル・スケール劇中の各描写[注釈 45]より判別できる。
SAOでは第75層決戦にも全員参加しており、一部のメンバーはアニメ第1期第1話においてクラインとともに作中の動画サイトにてSAOを購入に成功した姿が写っている。SAOクリア後の詳細な去就は不明であったが、劇場版にて再登場。メンバー勢揃いでOSをプレイしており、全員がランキング3桁と多くの主要人物よりも上の強豪である。悠那の一件で風林火山を一方的に憎悪するエイジに暴行を受け病院送りとなったが、「ゲームの中のこと」として被害届は提出しなかった。
SAOでは赤を基調とした侍モチーフという点以外はバラバラの装備であったが、OSでは衣装を統一、リアルでも武田菱のマークの入った水色のパーカーで登場している(AR上ではクラインのみ別衣装)。
- クライン(Klein)
- リーダー。詳細は「クライン」を参照。
- カルー(Carrou)
- ねじり鉢巻の巨漢。SAO、OS共に両手剣らしき幅広の剣を使用しており、SAO74層時点では赤い武者鎧を着用している。
- 劇場版では秋葉原UDXでのAR戦闘後にメンバーと別れた後、当日のうちにエイジに襲撃され最初の被害者となった。OSでのランキングは秋葉原UDX戦の時点で582位。
- 「ホープフル・チャント」では彼と思しき「ねじり鉢巻の巨漢」が登場。40層当時は鉄棍を使用している。
- 第40層フロアボス攻略戦のメンバーから選抜漏れしていた際に、ユナ、ノーチラス、「痩せぎすな刺股使い」と共に「閉じ込めトラップ」に嵌ったプレイヤーの救援隊に参加。ノーチラス及び刺股使いと共にフィールドボスの討伐を担当した。閉じ込めトラップの二重ギミックまでは見抜けなかったものの状況を的確に分析するだけの能力は持っており、ユナが捨て身の行動を取った際は彼女の救出を懇願するノーチラスを苦悩の末に退けてボス討伐を優先、部隊の全滅を防ぎ救出作戦を成功させた。しかし、その結果ユナは戦死し、ノーチラスが風林火山へ憎悪を募らせる遠因となった。
- オブトラ(Obtra)
- 逆立った茶髪の痩せ型の男性。SAO、OS通して刺股を使用する。SAO74層時点では他の風林火山メンバーよりも軽装。
- 劇場版では代々木公園でのAR戦闘中にエイジに襲撃され、頭部に回し蹴りを受けて昏倒。5番目の被害者となった。OSでのランキングは秋葉原UDX戦の時点で745位。
- 「ホープフル・チャント」では彼と思しき「痩せぎすな刺股使い」が登場。「ねじり鉢巻の巨漢」及びノーチラスと共にフィールドボスの討伐を担当。ユナが囮となった際は巨漢と共にボス討伐を優先し救援隊の全滅を防いだが、彼もまた二重ギミックを見抜くことはできなかった。
- アクト(Act)
- 黒髪で顎髭の男性。SAO、OS通して槍を使用。SAOでは上半身に紺色の重鎧と緑の襷を着用している。
- 劇場版では代々木公園でのAR戦闘中にエイジに襲撃され、腹部と頭に打撃を受け昏倒。4番目の被害者となった。OSでのランキングは秋葉原UDX戦の時点で721位。
- リアルではズボンにも武田菱のマークが入っている。
- トーラス(Taurus)
- SAO、OS共にメイス[注釈 46]と大型の盾を構えた青年。SAOでは全身を重装備で固め兜とマントを着用。メンバーの中で唯一和装をしていない(盾のみ武田菱入りの赤備え)。
- 劇場版では代々木公園でのAR戦闘中にエイジに襲撃され、頭部に二連続で打撃を受け昏倒。3番目の被害者となった。OSでのランキングは秋葉原UDX戦の時点で682位。
- SAO時点での役割は明言されていないが、OSではタンクを担当していることが秋葉原UDXでのAR戦闘で確認できる。
- ジャンウー(JanWoo)
- バンダナに口ひげの男性。SAO、OS通して片手剣と小型の盾を使用する。SAOでは赤い腹当を着用している。
- 劇場版では代々木公園でのAR戦闘中にエイジに襲撃され、腹部打撃を受け昏倒。2番目の被害者となった。OSでのランキングは秋葉原UDX戦の時点で643位。
聖竜連合(Divine Dragon Alliance)
KoBと肩を並べる攻略組の大ギルド。最強のKoBに対してこちらは「最大」を特徴としている。ギルド名や構成員から「ドラゴンナイツ・ブリゲード」と他のギルドとの合併、あるいは吸収によって誕生したと思われるが経緯は不明。成立時期は2023年10月18日(40層フロアボス戦時点)から同年のクリスマスイヴの間[注釈 47]。北米版での名称は「Holy Dragon Alliance」。
その力は「トッププレイヤー集団であること」に傾けられ、強引な手段[注釈 48]も辞さない危険な一面を持つ。「ビーター」であるキリトを勧誘したこともある。そのスタンスからかKoBへの対抗意識は強いようで、装いもKoBの赤とは対照的な青を基調としている(実際はDKB時代からのもの)。ギルドの本部を“KoB本部よりも”上層の第56層に移転した際には豪勢な記念パーティーを開くなど、ある意味ではデスゲームとなったSAOを一番楽しんでいる人種でもある。
シュミット及びアニメ版に登場した3名(リンド・シヴァタ・ヤマタ)は第75層決戦へ参加し無事にログアウトしている[注釈 49]。
- シュミット
- DDAディフェンダー隊のリーダーでランス使い。詳細は「シュミット」を参照。
- リンド、シヴァタ、ヤマタ
- 「ドラゴンナイツ・ブリゲード」を参照。
天穹師団(Divine Division)
ディヴァイン・ディヴィジョン。ALS脱落後の2023年10月15日時点で攻略組でDKBに次ぐ勢力を持つ巨大ギルド。40層ボス攻略戦ではDKBやKoBと同じ2パーティを送り出している。
その他のSAOプレイヤー・NPC
- コペル
- キリトが第1層の武器入手クエストで出会った少年。キリトは元ベータテスターと推測している。
- SAOがデスゲームとなった後、死への恐怖から他人を蹴落としてでも生き残る決意を早々に固めていた。キリトと共同でクエストに挑む最中、おびき寄せたモンスターでMPK(Monster Player Kill)しようと目論むが、自身も襲われ、奮戦の末に死亡した。皮肉にもドロップしていたアイテムは、キリトによって彼の消滅地点に墓標の代わりとして置かれた。
- ニシダ(Nishida)
- 声 - 斎藤志郎
- 気さくで朗らかな性格な50歳過ぎの男性。現実世界では、ネットワーク運営企業「東都高速線」の保安部長。元々プレイヤーではなく、SAOの回線保守の責任者として「自分の仕事を自分の目で確認する」ためにログインしていたところを、デスゲームに巻き込まれた。
- 第22層で新婚間もないキリトとアスナと出会い、すぐに懇意の仲となった。趣味である「釣りスキル」は非常に高く、釣り上げた魚を見るに、スキル値が950以上あることがわかる。
- ロザリア
- 声 - 豊口めぐみ
- 槍使いの女性中層プレイヤー。オレンジギルド「タイタンズハンド」のリーダー。グリーンの本人が手頃な獲物となるパーティに参加し安心させ、頃合を見て誘い出し犯罪者(オレンジ)プレイヤーの部下に狩らせる手口で、強盗や殺人を繰り返していた。
- ピナ蘇生のために入手したレアアイテムを狙いシリカを襲ったが、「タイタンズハンド」の被害者からの「捕縛」の依頼を受け同行していたキリトに阻まれ敗北、部下共々牢獄へ送られた。
- サーシャ(Sasha)
- 声 - 藤井京子
- 「はじまりの街」にある教会で、ゲームに適応できない低年齢プレイヤーたちの保護を行っている女性。当初は攻略を目的としていたのだが、ゲームに適応できない子供を放っておけずにそれ以来「はじまりの街」で子供達の保護を行うようになった。面倒見がよくしっかり者。子供たちから全幅の信頼を置かれていて「先生」と呼ばれて慕われ、キリトとアスナからもその姿勢に敬意を払われている。現実世界では、教職課程を取っていた大学生。
- 現実世界へ帰還してALO事件の後、ALOに新生アインクラッドがアップデートされた直後にはプレイヤーとして参加している。アニメ版ではエギルの店で開催された「アインクラッド攻略記念パーティー」に参加している。アニメ版ALOでは種族はシルフ。
- アシュレイ(Ashley)
- 「圏内事件」で名前が出た職人プレイヤー。アインクラッドで最も早く裁縫スキルを1000までマスターしたカリスマお針子と呼ばれるが性別などの情報は不明。最高級のレア生地素材を持参しないと作ってもらえないらしいが、アスナはアシュレイの店のワンメイク品で全身をコーディネートしている。アニメ版ではアスナのフレンドリストでその名前を確認できる。
- 『ガールズ・オプス』で本人が登場。アインクラッドでお得意様だったアスナとALOで偶然再会し、裁縫スキルをマスターしたことを伝えていた。その縁で、破損したリズベット、シリカ、リーファの装備の補修を請け負い、ルクスの新装備も合わせて作成した。
- ユナ(Yuna) / 重村悠那(しげむら ゆうな[193])
- 2023年10月15日(第40層)時点では修得者が殆どいない「吟唱」スキル持ちの女性プレイヤー。
- ノーチラスの幼馴染で、彼の誘いでSAOを始めた。好きなジャンルは所謂音ゲーであったが、楽器演奏スキルの存在からSAOに興味を持った。現実では幼い頃からピアノとクラシック・ギターを習っていたが、父によってクラシック以外は許してもらえなかったためで本当は歌、それもガールズポップやアニメソングのほうが好みであった。常にのど飴を常備するほどで、その習慣はSAOに囚われた後も続いていた。
- SAO内では密かに深夜、毎晩どこかの街の転移門で三曲の「吟唱」スキルを歌うことを習慣とし、ファンからは「歌エンチャンター」、略して「歌チャン」と呼ばれていた。
- 攻略組に加入して「吟唱」スキルによるサポートを行うことを望み、同年10月18日の40層フロアボス戦の時点でレア装備の調達や短剣スキルの習得なども済ませていた。
- しかしその同日、ノーチラス及び風林火山メンバー2名と共にダンジョン内の「閉じ込めトラップ」に嵌ったプレイヤー5名の救出作戦に志願。二重遭難した救援隊を「吟唱」スキルによって囮となることで全滅の危機から救い作戦を成功へ導くが、自身は20体以上のモンスターに袋叩きにされて唯一の戦死者となった。彼女の死は父とノーチラスのその後に大きな影を落とした。
- ノーチラスからは最期まで想いを告げられることはなかったが、ゲーム好きが接点となり別々の高校に進学しても友達付き合いは続けており、リアルでは彼を「エーくん」の愛称で呼び続けていた。
プログレッシブの登場人物
- アルゴ(Argo)
- 声 - 井澤詩織
- 「アインクラッド」で数少ない「情報屋」のパイオニア。元ベータテスター。頬にネズミのヒゲような3本線のフェイスメイクをしている風貌により、ベータテスト当時から「鼠のアルゴ」の名で通っている。敏捷性に特化したステータス振りで、小型のクローが得物。
- 金褐色の巻き毛でショートの女性だが、一人称は「オレっち」。キリトのことを「キー坊」、アスナのことを「アーちゃん」と呼ぶ[注釈 50]。笑い声は「にゃハハハ」。
- サバサバとした男性的な口調で、語尾がカタカナになるのが特徴的。あざとい性格で、売れる情報は何でも売るというスタンスだが、情報屋としては優秀で、良識も持ち合わせている。デスゲーム開始直後には自らベータテスターであることを明かし、自分の持つ情報をガイドブックに纏めてプレイヤーたちに無料配布していた。週に一回攻略情報誌、《ウィークリー・アルゴ》を発行している。値段は一部二百コル。
- ヒゲメイクは、ベータテスト中に挑戦した「体術」スキル習得クエスト失敗の証で、NPCに付けられたもの。ベータテスト中はクエストクリアしなければ消えないペナルティであったが、クエストの難易度に負けてクリアを諦め、ヒゲメイクのまま活動している内に「鼠のアルゴ」というキャラが立ってしまったため、正式サービス開始後も敢えて自らペイントを継続している。
- 短編「ザ・デイ・ビフォア」では、大の犬嫌いであることを明かしている。
- 旧SAOクリア後には全く動向が見られなかったため、キリトには死んだものと思われていた。実際のところは「ガールズ・オプス」などのキリトが直接関わらなかった出来事においては生存が確認されている。
- UR編にて、帰還者学校の転校生としてキリトの前に姿を現す。
- キズメル(Kizmel)
- 声 - 伊藤静(ゲーム版)
- キリトとアスナが第3層から始まる長期クエストで助けた黒エルフの女剣士で、クエスト終了まで2人と行動を共にする。意思の疎通が可能だが、システム的にはNPCではなくモンスター[注釈 51]である。
- アインクラッドの世界観に合わせた知識や人間と大差ない人格を有しているが、NPC同様に自身が仮想世界の存在であることは知らない。
- 第3層攻略直後に一時2人と別行動をとるが、第4層の途中で再会、第4層ボスを倒した後2人が使用していた船「ティルネル号」を預かり別れた。
- ディアベル
- 声 - 檜山修之
- 第1層のボス攻略のリーダーを務めていた剣士プレイヤー。優秀なリーダーであり、バラバラだったプレイヤー達を纏め上げ協力して第1層ボス攻略に当たった。SAOプレイヤー達を守り導くためには強いリーダーが必要であるという認識を早くから持ち、そのためにボスがドロップするレアアイテムを狙っていた。
- 周囲には隠していたが、自身もキリトと同じ元ベータテスターであり、その経験を元に攻略の指揮を執る。ベータテスト当時とは容姿も名前も違うためにキリトは気づけなかったが、当時から彼とキリトは面識があった[216]。そのため、当時のキリトのプレイスタイルからボスを倒した者に与えられる「ラストアタックボーナス」を横取りされることを警戒し、事前にキバオウとアルゴを介して彼の剣を買収しようとした他、それが失敗すると彼をボス本体ではなく、取り巻きの雑魚モンスターの討伐役に回すといったしたたかな一面も見せた。
- 的確な指揮でボスを追い詰めるが、ラストアタックを狙うために突出したことが仇となり、ベータテスト時と違うスキルで反撃してきたボスモンスターに対処しきれず死亡。消滅する直前、キリトにボス攻略を任せた。
- 上記の通りしたたかな面もあったものの、ベータ出身者でありながら真剣に非ベータテスターのことを気遣っており、一般プレイヤー・ベータテスター・反ベータテスター達全てを纏め上げた姿が、それまで自分が生き残ることだけを考えていたキリトを動かし、また象徴を失った初期の攻略集団が2つの派閥に割れる一因にもなった。
アインクラッド解放隊(Aincrad Liberation Squad)
最初期に存在した攻略組の二大派閥の片割れ。第1層攻略後にキバオウの派閥によって結成[注釈 52]された。「リソースを最大限広く分配すべし」というキバオウの信念[217] により、DKBとは同じ攻略集団でありながら方針の違いで対立状態にある。また、ギルドに潜り込んだ煽動PK集団のスパイDKBとの対立の激化を煽るなど内部に大きな不安要素を抱えている。
2023年3月31日、ギルド潰滅[12][13]。第25層の強力なフロアボスとの戦いで主力を失い、攻略組から脱落した。作者ツイッターではとある事件に巻き込まれてギルドが半壊したとされる[218]。その後、再起を図るべく攻略組と袂を分かって第1層へと渡り、「MTD」を吸収し「アインクラッド解放軍」へ改名した。
- キバオウ(Kibaou)
- 声 - 関智一
- 関西弁が特徴的な「アインクラッド解放隊」リーダー。
- 強者が弱者を教え導かなければ攻略は進まないという理念を持つ。それゆえに元ベータテスターに偏見を抱いており、第1層の攻略会議で彼らを糾弾しようとした。アニメ版では第1層フロアボス打倒直後にキリトを責め、彼に「ビーター」を名乗らせる直接の原因となった。逆に原作ではキリトが汚れ役を買って出たことに気づいた数少ない人間の1人であり、彼を認められないとしつつも感謝の意を示している。
- ALS旗揚げ後もリンド率いるDKBと衝突を繰り返すなど攻撃的で感情的な言動を多く見せるが、根は話のわかる人物でありリーダーとしての資質は備えている。しかしながら、DKBとの対立において過激派を抑えきることが出来ないなど舵取りには苦慮している面が見受けられる。その後も攻略組最前線の一角を務めDKBやキリトたちと友情とは言えないまでも戦友に近い感覚を共有しかけていたが、ギルドが半壊したことで攻略組から脱落してしまう。
- ギルド半壊の後は再起のため第1層に戻ったものの上手くいかなかったらしく攻略組に戻ることはなかった。攻略組脱落後に「MTD」を吸収合併した後は周囲から見ても性格が一変しており、自身に賛同する幹部とともに体制の強化を主導しギルドの収入を激増させてギルド内での自身の権力を強化していく。その結果、ALFは彼の派閥を中心に次第に横暴な組織と化していった。デスゲーム開始から2年が経過する頃には「軍」の実質的支配者となるが、権力や収入へ傾倒しすぎたことで内部でも末端を中心に大きな反発を招いてしまう[208]。これを抑えるために配下の中で最精鋭だったコーバッツの部隊を最前線のボス攻略に送り込むも攻略は失敗、コーバッツを含めた複数の死者を出して失脚寸前となる[209]。追い詰められた彼はシンカーの謀殺を図るが[209] これもキリトらによって失敗し、一派共々ギルドから除名された[211]。
- アニメ版の14話では無事にログアウトしたことが確認できる。
- ジョー
- 「アインクラッド解放隊(ALS)」所属のレザーマスクのプレイヤー。ジョーとはキバオウが彼を制止する際に発した呼称であり、正式な名前は不明。
- 初期の攻略集団に参加していたが、攻略組に何か事件が起きるたびに喚き散らして周囲を煽り立てる問題人物。第1層フロアボス打倒直後の騒動でも火に油を注ぎ、キリトに「ビーター」を名乗らせる原因となった。
- 実は「ラフコフ」の原型であるPK集団のスパイであり、先述の煽動行為やキバオウへのベータテスト情報提供など内部から工作を行っていた。
- リーテン
- ALS所属の壁要員(タンク)。ロングメイス使い。第5層時点では入手困難なスチール製防具を全身に装備している。
- 実は女性であり、DKBのシヴァタと密かに交際している。鎧は知り合いの女性鍛冶師の作で、挿絵[219] よりリズベットであることが示唆されている。
- オコタン
- ALSでリクルートを担当するハルバード使い。穏健派であり、ギルド内部の過激派の抜け駆けを抑えるべくキリト主導の作戦に参加する。
ドラゴンナイツ・ブリゲード(Dragon Knights Brigade)
リンドを中心に亡きディアベルの派閥が第3層で立ち上げたギルド。「トッププレイヤー達が希望の象徴として最前線に雄々しく立つ」という彼の考え[217] から、方針が対称的なALSとは共にゲームを攻略しつつも攻略集団を二分して対立状態にある。
25層でALSが脱落した後も40層時点で健在を保っている。
- リンド
- DKBのリーダーである曲刀使いでディアベルの仲間。原作では感情のままにキリトを糾弾し、「ビーター」を名乗らせる直接の原因となっている。ディアベル亡き後に派閥のリーダーを引き継ぎ、DKBを立ち上げる。アバターの髪色をディアベルと同じ色に染め直すなど彼への想い入れは強い。
- 攻略会議の壇上など普段はディアベルのようにリーダーらしく振る舞おうと務めているが、激しい感情を押し殺しているシーンも多く、キバオウとは対照的な人物。キリトはリンドを認めつつも、彼がディアベルに成り代わることは難しいと評している。
- アニメ版ではSAO編時点で武器を両手剣に変更し、トサカのような金髪へと変えている。聖竜連合がレアアイテムを狙ってキリトを追跡した際にシヴァタ・ヤマタと共に軍勢を率いている他、様々なシーンで3人組で行動している姿が確認できる。
- シヴァタ(Shivata)
- 陸上部員のような顔のDKB幹部。キリトには頭に血が上ったリンドを諌められる冷静な人物と思われている。「レジェンド・ブレイブス」の武器強化詐欺の被害者の1人。
- 後にリーテンと交際を始める。彼女とは「リっちゃん」「シバ」と呼び合う仲。
- アニメ版では名無しの「聖竜連合」メンバーと同じ格好で、フルアーマーの盾持ち片手剣使いとなっている。
- ハフナー
- DKBのサブリーダー。サッカー部員を髣髴とさせるいかつい顔の両手剣使い。金髪。
- DKBに属してはいるがゲーム攻略を第一と考えている[220]。第5層にてALSとの決裂を防ぐべく、ギルドの不利益を承知の上でキリトのALS抜け駆け阻止の作戦に乗った。
- 武器強化詐欺事件の被害者の1人。
- ヤマタ
- 髷と浅黒い肌が特徴の刀使い。今のところスポットの当たるエピソードが存在しないが、『SAOP』の挿絵[221] に彼らしき人物が登場している。この頃はまだ髷がない。
- モルテ(Morte)
- 第3層からDKBに参加した元ベータテスター。楽観的な口調だが、そのうちには快楽殺人を肯定する危険な思想を秘めている。
- 後の「笑う棺桶」の原型であるPK集団のスパイ。ベータテスト時の経験を活かしてリンドに情報を提供するが、裏ではキバオウにも手を貸し、両者がクエスト攻略で衝突し、殺し合いに発展するよう仕組んでいた。同じクエストに参加していたキリトが計画の邪魔になった際は、デュエルを挑んでシステムの穴[注釈 53]を突き合法的にPKしようとしたが、予想よりも早くリンドとキバオウが遭遇したため見つかる前に退却した。
- 基本装備は片手斧と盾。DKBで暗躍する際には盾なしの片手剣に変更していた。
エギルの一団
最初期にエギルと行動を共にしていた男性プレイヤー達。キリト曰く「アニキ軍団」。ALSとDKBのどちらにも属さず、攻略集団の中で独自の立ち位置を築いている。
- ウルフギャング
- エギルの一団に属する両手剣使い。名前通り、顎鬚に後ろに流した茶色のロングヘアという狼のような容貌をしている。「〜じゃよ」という特徴的な喋り方をする。蛇が苦手。
- 名前の由来はアメリカの有名ステーキハウスで、SAO内での夢は資金を貯めて第2層の牛フロアでステーキハウスを開くこと。第5層にてALSの抜け駆け阻止の作戦に参加する。
- ローバッカ
- エギルの一団に属する両手斧使い。第5層にてALSの抜け駆け阻止の作戦に参加する。
- ナイジャン
- エギルの一団に属する両手鎚使い。第5層にてALSの抜け駆け阻止の作戦に参加する。
レジェンド・ブレイブス(Legend Braves)
SAO以前のゲーム仲間で構成されたギルド。それぞれ有名な英雄の名前をキャラクターネームにしている。
第1層での遅れを取り戻すべく、PoHらしき人物に勧められ「強化詐欺[注釈 54]」に手を染めていた。第2層攻略後はまっとうなギルドとしてやり直しており、第3層ボス攻略への参加は見送っている。
- ネズハ(Nezha)
- 片手武器作成スキルを持つ小柄な鍛冶職人プレイヤー。
- 遠近感覚がうまく掴めないフルダイブ不適合者で、そのハンディのせいで仲間達の攻略組参加を遅らせてしまったことへの引け目から、騙した側への罪悪感を感じながらも詐欺を行っていた。しかし手口を見抜いたキリトに諭されて職人を廃業し、チャクラムを用いた戦闘職に転向[注釈 55]。第2層ボス攻略に貢献した。その後、プレイヤーたちの前で自ら詐欺を告白。仲間たちのことは一切語らず、自分一人で全ての罪を背負おうとして、激怒したプレイヤーたちに断罪されそうになるも、その姿を目の当たりにしたオルランドたちも自白したためことなきを得た。
- 以降はボス攻略から遠ざかっていたものの、ALS・DKBに先んじて第5層ボス攻略をすることになったキリトに誘われパーティに参加した。
- キャラクターネームの由来はナタク。本来は「Nezha」と綴って「ナーザ」もしくは「ナタ」と読むのが正しいが、難読であることを逆手に取って「ネズハ」と読ませ、英雄の名前ではなくリアルネームのもじりであると仲間に対して説明していた。原作では「ナタク」と呼ぼうとしたキリトらに「ネズハでいい」と返し本来の読みを知るキリトたちにもネズハと呼ばせていたが、コミック版ではそのように描写はなく手口を見抜かれてからは「ナーザ」と呼ばれている。
- オルランド、ベオウルフ、クーフリン、ギルガメシュ、エルキドゥ
- ブレイブスのメンバー。ネズハのことは「ネズオ」と呼んでいる。
- 詐欺の儲けで高性能の装備を揃え第2層ボス攻略に参加する。戦闘後、詐欺の罪を一人で背負って断罪されそうになったネズハを庇い全てを自供し、自らの装備品全てを差し出して他のプレイヤーに賠償を行った。
その他のプレイヤー
- コタロー、イスケ
- ギルド「風魔忍軍」に属する元ベータテスターの二人組。
- 2人そろって全身灰色の布防具に、灰色のバンダナキャップとパイレーツマスク、得物である小型のシミターを背中に背負い、さらに語尾に「〜ござる」を付けるなど、名前、外見、中身含めて完全な忍者かぶれ。
- ベータテスト時から敏捷性に特化し、素早さを武器とした目まぐるしい戦いを得意としている他、危なくなるとダッシュ力にものを言わせ、近くのパーティーにモンスターを擦り付けるといった行為を繰り返していたため、同じベータテスターからも嫌われていた。
- 第2層にてアルゴから「エクストラスキル」会得のためのクエスト情報を強引に聞き出そうとしたが、偶然通りかかったキリトに阻止され、直後に現れたモンスターに追いかけられてどこかへ逃げて行った。
アルヴヘイム・オンライン(ALO)
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- レコン(Recon) / 長田 慎一(ながた しんいち)
- 声 - 村瀬歩
- シルフの小刀使いの少年。
- リアルでは直葉の中学校での同級生で[76]、彼女に恋愛感情を抱いている[222]。いわゆるゲームオタクで、ゲームの知識に疎い直葉からVRMMOについてアドバイスを求められ、ALOを勧めた[223]。それが縁で、ALOではリーファとよくパーティを組んでいる[224]。
- 先行偵察を目的としたキャラメイクに特化しており、キリトからは「謎ビルド」と呼称されている。シルフながら闇魔法系の隠蔽魔法や隠密行動スキルに長けている。
- シグルドの些細な言動に違和感を覚え、彼を尾行した結果、サラマンダーと内通しているという事実を突き止める[225]。直後に気付かれて捕えられるも、ログアウトして直接電話で直葉にその事実を伝え、彼らの企みを阻止する切っ掛けを作った[226]。
- 世界樹攻略戦の折、キリトとリーファの活路を開くために、通常に倍するデスペナルティと引き換えに闇属性の自爆魔法によってガーディアンの群れを屠った[227]。その根性を買ったサクヤにスカウトされ、ALO再開後はシルフ領主館のスタッフとしてスイルベーンに常駐している。
- 『OS』では最終決戦でユイの要請を受けたリーファや領主たち、スリーピング・ナイツと共に援軍に駆けつける。
管理者
- オベイロン(Oberon) / 須郷 伸之(すごう のぶゆき)
- 声 - 子安武人
- 総合電子機器メーカー「レクト」社員にして同社のフルダイブ技術研究部門の主任研究員[228]。明日奈の父・彰三の腹心の息子で、結城家とは親密な付き合いにあり彰三の信頼も篤い[229]。「アーガス」解散後のSAOサーバーの維持管理は「レクト」内の彼の部署に委託されており[230]、さらにALO内ではゲームマスター・妖精王オベイロン[注釈 56]としてシステムに対し絶大な権限を持つ[231]。
- 人のいい好青年を演じているが、本性は利己的な野心家で冷酷非道。能力的には優秀であるが、その人格から来る詰めの甘さが目立つ。明日奈の両親の前では猫を被っているが、目上の人間がいないと衝動のままに人をこき下ろすため結城兄妹からは嫌われていた。
- 茅場の後輩で同じ東都工業大学重村研究室に所属していたが、自身よりも優秀な茅場と競わされたこと、想いを寄せていた神代が茅場の恋人であったことから茅場に嫉妬と憎悪を募らせていた。
- ALOを運営する「レクト・プログレス」に携わる裏で、親会社にも内密で直属の部下ら[注釈 57]一部の人間と共に人間の記憶・感情・意識のコントロールの研究を進めていて、そのための人体実験の被験体としてSAOプレイヤーに目をつけ、SAOサーバーのルーターに細工を施すことで解放されたプレイヤーからアスナを初めとした約300人をALO内の研究施設に拉致する[注釈 58]。さらには意識が戻らない明日奈と結婚[注釈 59]して「レクト」を手に入れ、研究成果と「レクト」を手土産にアメリカの企業に自身を売り込むことを企む[232]。
- しかし、キリトとアスナをただの子供と侮った結果、ALO内で2人の再会を許してしまい[233]、管理者権限を悪用して2人を蹂躙する[234] もヒースクリフによってキリトに管理者権限を奪われ[235] 敗北・アスナを奪還される[236]。その後、覚醒した明日奈に会いに病院に来た和人を待ち伏せし殺害を図る[237] も、返り討ちにされそのまま警察に逮捕された[238]。逮捕後[注釈 60]も黙秘に次ぐ黙秘、否定に次ぐ否定、挙句に全てを茅場に負わせようとするなど醜く足掻きに足掻くも、部下の1人が重要参考人で連行された直後あっけなく全てを自白する[238]。
- 自身をALOの神と称してはばからなかったが、ALO自体が茅場が創ったSAOサーバーをフルコピーしただけに過ぎなかったため、キリトからは「世界とそこの住人を盗んだ泥棒の王」と断じられた。加えて同じくGM権限を持ちながらもその姿勢については対照的だった茅場と比較され、逮捕後には自らの研究もナーヴギアでなければ不可能という事実も発覚し、最初から自分が全てにおいて茅場に負けていることを実証することになった。
- 裁判が始まってからも精神鑑定を申請するなど手段を選ばず足掻き続け、第一審で実刑判決が下るも控訴して東京高裁で係争中。アリシゼーション編で、海外逃亡を画策していたことで保釈申請を却下されていることが明かされる。
各種族の領主・幹部
- サクヤ(Sakuya)
- 声 - 矢作紗友里
- シルフの領主[226]。領主の多忙さゆえに数値的ステータスはあまり高いわけではないが、デュエル大会では常に上位にランクインする実力者。武器は太刀。
- シグルドの裏切りによりサラマンダーの大部隊に襲われそうになるが、駆けつけたキリトとリーファによって救われ[239]、シグルドをシルフ領から追放した[240]。その後、アリシャと共に世界樹攻略に駆けつけた[241]。
- アスナが新「アインクラッド」第22層に旧「アインクラッド」時代と同じプレイヤーホームを購入してからは、しばしば食事に招かれている。
- シグルド
- 声 - 桐本琢也
- サクヤの側近を務めるシルフの男性。領内における軍務を預かっていた。キリトに出会うまでリーファが所属していたパーティのリーダーでもある。
- 権力志向が強く、勢力的にサラマンダーの後塵を拝する状況を屈辱的に考えていた上に。そのためサラマンダー領主と密約を結び、近いうちに導入されるという噂だった「転生システム」によるサラマンダーへの種族替えを対価に、シルフ及びケットシーの領主を売り渡すことを画策するも[242]、種族会議に駆けつけたキリトとリーファによって企みは阻止され、サクヤによってシルフ領から追放された[240]。
- アリシャ・ルー(Alicia Rue)
- 声 - 斎藤千和
- ケットシーの領主[243]。独特の口調で話す。サクヤとは友人関係にある。闇魔法で、月光鏡を映し出し遠く離れた相手との会話ができる。
- サクヤとともに、スクリーンショットの流出すらしていなかったケットシー族の最終戦力である「竜騎士(ドラグーン)隊」を率いて世界樹を攻略しようとしているキリトの応援に駆けつけた。
- ユージーン
- 声 - 三宅健太
- サラマンダー領主・モーティマーの弟[244]。サラマンダー部隊の指揮官[243]。伝説武器(レジェンダリィ・ウェポン)である「魔剣グラム」を持ち[245]、サラマンダー最強にしてALO最強プレイヤーと言われている。「SAO生還者」であるキリトとも互角に渡り合うほどの強豪。
- 領主会議にてキリトと激突し壮絶な白兵戦を演じるが、二刀流に切り替えたキリトには及ばず敗れる[246]。
- 新「アインクラッド」が実装された時には部下たちとともに「アインクラッド」攻略の大パーティーに加わった。キリトたちとの親交も深まり第22層のキリトとアスナの家に招かれることもあり、そのときにサクヤと食事に同席していたこともあった。
- 大規模アップデートによってALOにSAOのソードスキルシステムが導入されてからは、必殺技級の8連撃OSS「ヴォルカニック・ブレイザー」を独自開発している。
スリーピング・ナイツ
木綿季(ユウキ)の姉・藍子(ラン)が立ち上げたギルド。バーチャル・ホスピス「セリーン・ガーデン」で知り合った重病患者たちがメンバー。ALOだけでなく、「アスカ・エンパイア」を皮切りに他の色々なVRMMOをプレイしてきた。
結成当初はランをリーダーとする9人で構成されていたが、ランを含む3人が死去しており、第7巻本編の時点でユウキをリーダーとする6人構成となっている。メンバー減少に伴い2026年春までに解散することになっていたが、自分たちが生きていた証を残すべく挑戦したボス攻略の助っ人を務めたアスナの影響を受け、ユウキの死後も残された5人で存続している。
- ユウキ
- 詳細は「ユウキ」を参照。
- シウネー(Siune) / 安 施恩(アン・シウン、안시은)
- 声 - 嶋村侑
- ウンディーネの女性。唯一のメイジで、ボス攻略ではバックアップを務める。
- 現実では在日韓国人の父を持つハーフで、急性リンパ性白血病を患っている。一度は化学療法で寛解したものの再発してしまい、安らかに最期を迎えることを望んでいたが、ユウキと接するうちにくじけてはいけないと思い直す。
- ユウキと死別した直後に白血病細胞が突如消滅した。主治医によると「治験薬の1つが劇的に効いた」とのこと。その後ユウキの葬儀に参列し明日奈と対面している。
- アリシゼーション編では「スリーピング・ナイツ」三代目リーダーとなっており、リズベットの呼びかけに応じ仲間たちと共にUWに駆けつける。PoHに扇動された中国・韓国のプレイヤーの誤解を解こうとするも、PoHの卑劣な手により失敗してしまう。
- Web版での名前は「シーエン」だったが、韓国人の女性名にその名前は存在しないため、文庫版では、韓国でメジャーな「シウン(施恩)」という名前に改められている[247]。
- ジュン(Jun)
- 声 - 山下大輝
- 小柄なサラマンダーの少年。装備は両手剣。ボス攻略ではフォワードを務める。
- テッチ(Tecchi)
- 声 - こぶしのぶゆき
- 巨漢のノーム。装備はメイスと盾。ボス攻略ではフォワードを務める。
- タルケン(Talken)
- 声 - 田丸篤志
- 眼鏡をかけたレプラコーンの青年。装備は槍。極度のあがり症で、女性の前ではオドオドしてしまうため、ノリにからかわれている。ボス攻略ではミドルレンジを務める。
- ノリ(Nori)
- 声 - 田野アサミ
- スプリガンの女性。装備はハンマー。ボス攻略ではミドルレンジを務める。
- ラン / 紺野 藍子(こんの あいこ)
- ユウキの双子の姉で、ユウキと同じくHIV感染者。アスナがユウキと知り合う1年前に他界している。
- バーチャル・ホスピスで知り合った重病の患者達と共に「スリーピング・ナイツ」を立ち上げ、初代リーダーとなった。ユウキによれば、自分よりもずっと強かったらしい。倉橋には「あまり似てない姉妹だった」「(藍子の)顔と雰囲気がどことなく明日奈に似ている」と言われており、実際ユウキもアスナのことを無意識に「姉ちゃん」と呼んでいた。
- メリダ
- 「スリーピング・ナイツ」の元メンバー。アスナが加わった時点で既に故人であり、本編では名前のみの登場。
- アニメ第二期第9巻特典小説「sister's prayer」にてユウキたちとの出会いが描かれた。SAOのベータテスターだが、病気の発覚により正式版はプレイできなかった。
- クロービス / 矢凪清文(やなぎ きよふみ)
- 「スリーピング・ナイツ」の元メンバー。アスナが加わった時点で既に故人であり、本編では名前のみの登場。詳細は「クロービス」を参照。
その他のALOプレイヤー
- カゲムネ
- 声 - 真殿光昭
- サラマンダーのランス隊の隊長。炎系の魔法を操る魔法騎士。シルフ狩の名人。武器は槍で黒い兜が特徴。
- キリトのログイン直後、部隊を率いてリーファとレコンを襲っていたが、乱入したキリトにより撃退・見逃される。調印式襲撃でユージーンがキリトに敗れた後、見逃してもらった礼か、キリトのハッタリに口裏を合わせていた。
- ジータクス
- 声 - 田中一成
- ルグルー回廊でキリトとリーファを襲撃してきたサラマンダーたちのリーダー。メイジ隊のリーダーでもあり、以前からシグルドと内通していた。
- キリトたちを追い詰めるが、幻属性の魔法によって巨大な悪魔に変身したキリトによって隊は壊滅し、ジータクスもキリトから逃れようと地底湖に飛び込んだが、そこに生息していたモンスターに倒された。
- セバ(Ceba)
- abec画集の書きおろし短編『クロマティックカラーズ』に登場。初出はゲーム作品の『インフィニティ・モーメント』[注釈 61]。
- ALOでの種族はレプラコーン。ビーストテイマーであり、ペットモンスターのよだれさんを連れている。
- 幼い頃から芸術家を志望し、高校卒業後に美術学校を目指すもSAO事件に巻き込まれてしまった。生還後は2年ものブランクもあって絵の道から離れていたが、無意識に街の絵を書くなど芸術への情熱は失っておらず、再び現実で絵を描くためにALOを始めた。
ALOのNPC
- トンキー
- 象とクラゲが組み合わさったような姿をした邪神級モンスター。他のモンスターに襲われているところを世界樹を目指す途中のキリトとリーファに助けられ、以降リーファに懐くようになる。
- その容姿から、キリトには「キモい」「個性的」と評されているが、リーファは「キモくない」「かわいい」と反論している。
- エクスキャリバー獲得クエスト「氷宮の聖剣」ではキリトらをダンジョンに送り届ける役割を担う。
- ウルズ
- 声 - 桑島法子
- ヨツンヘイムに住む《丘の巨人族》で「湖の女王」。2人の妹を持つ。身長3メートルの大きさで、金髪の髪の女性の姿だが、髪の先端が半透明の触手になっており、手足には真珠色の鱗がある。
- 《霜の巨人族》の王スリュムによって《ウルズの湖》にエクスキャリバーを投げ込まれたことでヨツンヘイムが世界樹の恩寵を失い、氷雪の世界とされてしまい、それを機に《霜の巨人族》の侵攻を受ける。
- 眷属の獣たちが狩られていくにつれ力を失っていき、状況を切り抜けるべく、眷属であるトンキーと絆を持ったキリトたちのパーティーにエクスキャリバーをスリュムヘイムから引き抜くことを依頼する。クエスト終了後には報酬としてキリトにエクスキャリバーを与えた。
- ベルザンディ
- 声 - 中原麻衣
- 《丘の巨人族》の三姉妹の次女。姉のウルズを「高貴」とすると、「優美」というべき顔立ち。姉ほどではないが、巨大な身長。
- スクルド
- 声 - 藤田咲
- 《丘の巨人族》の三姉妹の末妹。姉たちと違い、人間大の大きさで鎧兜を身に着けている。勇ましい印象の顔つきと口調。
- クラインに一目惚れされ、クエスト達成後の去り際に連絡先を聞かれるが、微笑み返すというAIらしからぬリアクションを行なっている。
- スリュム
- 声 - 飯塚昭三
- ニブルヘイムに住む《霜の巨人族》の王。見ただけで判断できないほどの巨大な体躯を持つ。性格は狡猾で野心的で、狡猾さが最大の武器とウルズは評している。
- 姿を変えることもできるようで、オオカミの姿に変身して《ウルズの湖》にまで侵入し、エクスキャリバーを投げ込み、ヨツンヘイムを占領し、眷属たちを殲滅するため、妖精のプレイヤーたちをエクスキャリバーの偽物「偽剣カリバーン」を餌に利用した。そのときにウルズの依頼を受けたキリトたちと戦うも、嫁にするつもりで招き入れたフレイヤが実はトールの変装であり、「雷槌ミョルニル」を取り戻したことで元の力を取り戻したトールに倒される。
- 大公スィアチ
- 北欧神話でスリュムヘイムの真の主とされている存在。作中では、スローター・クエストの依頼者として名前のみが登場する。
- トール(Thor)
- 声 - 玄田哲章(トール)、皆口裕子(フレイヤ)
- 北欧神話の雷神。スリュムヘイムに潜入した際には女神フレイヤ(Freyja)に変装していた。
- 氷の牢獄に入れられていたところをクラインに助けられ、パーティーに加わり、キリトからミョルニルを受け取ったことで正体を現し、スリュムを倒す。その後、クラインに人間大に扱えるサイズにした伝説武器「雷槌ミョルニル」を与え去って行った[注釈 62]。
- リヴァイアサン
- 声 - 阪脩
- 『Extra Edition』に登場。海の王。
- クラーケンに追い詰められたキリトたちを救い、クエスト達成後彼らをクジラで海上に送り届けた。
- クラーケン
- 声 - 羽佐間道夫
- 『Extra Edition』に登場。深淵の王。
- 当初はクエストNPCとして現れキリトらにアイテム奪還を依頼するが、実際は彼らを騙して宝を奪おうとしており、受け渡し直前に真実を知られて正体を現し戦闘に突入する。リヴァイアサンの途中参戦により撤退した。
ガールズ・オプスの登場人物
- ルクス(Lux) / 柏坂 ひより(かしわざか ひより)
- 声 - 赤﨑千夏
- SAO生還者の女性プレイヤーで、長髪のおっとりとしたスタイルのいい少女。普段の口調は丁寧だが、ゲームプレイ時にはやや砕けた口調に変わる。
- SAO時代にダンジョンで危機に陥っていた際に「ラフィン・コフィン」と遭遇、助命と引き換えに下部組織に従属させられグリーンのまま補給などのサポートをしていた過去がある。ラフコフ崩壊後は運良く処罰を逃れたが、犯した罪を償えず、唯一の友人であるグウェンとの離別により深く傷つき、さらにそんな自分を助けてくれた新しい友人のロッサを亡くすという悲劇を立て続けに経験している。
- 現実世界への帰還後も心の傷が癒えずしばらく学校に通っていなかったが、そんな中始めたALOのアバター・クロが憧れの対象であるキリトに似ていたことから、戦闘スタイルや装備、言葉遣いなど彼を模倣してプレイするようになる。友人からのプレゼントだったアイテム「天使の指輪」を自力で獲得すべく単身クエストに挑む中、同じくクエストに挑戦しに来たシリカ、リズベット、リーファの3人と出会う。当初は彼女らを拒絶し1人でボス戦に臨むが、追ってきたシリカの想いが通じ和解、共同でクエストをクリアした。
- その後、「帰還者」の学校に編入して珪子や里香と対面し改めて友人となり、キリトの真似事を止めることを決め、SAOのデータをコンバートしたシルフの剣士・ルクスにアバターを変更する。
- クロ(Kuro)
- ひよりが当初ALOで使用していたスプリガンのアバター。女性型アバターでありながら、SAO時代のキリトと似た姿をしている。我流の二刀流で戦うがキリトには及ばず、左手の剣は防御専用になっている。また、ひよりの勘違いにより左右の剣の色がキリトと逆になっている。
- グウェン / 鶴崎 芽衣美(つるさき めいみ)
- SAO生還者の女性プレイヤー。ツーサイドアップの小柄な少女。種族は不明。
- SAO当時はオレンジギルドに所属しており、同じような経緯で犯罪者プレイヤー堕ちしたことからルクスと仲良くなるが、「ラフィン・コフィン」崩壊をきっかけに道を違えてしまい、彼女を憎むようになる。
- SAOクリア後もその感情を引きずったまま学校にも通っていなかったが、ルクスがALOを楽しんでいることネット記事を介して知り怒りを覚え、自身もALOを始め犯罪者ギルド「邪な蝙蝠(バッティ・バット)」を結成、SAOで培った技術とALOのシステム特性を利用したPK・強盗行為を繰り返し、サクヤら領主が問題視するほどの事態を引き起こした。しかし、それでも自分と歩み寄ろうとしてくれたルクスと共闘の末に和解する。騒動の後は自主的な損害賠償とアカウント消去という形でしがらみを断ち、SAO時代のアカウントをコンバートして改めてゲームを始めている。
- ガーネット
- 露出の多い装備を着用する女性両手剣使い。種族は不明。
- ALOはおろかVRMMO自体初心者で、友人からはジョーク交じりの適当な指導しかされていなかったためALOに馴染めずにいたが、リーファたちと出会って助けられたことでALOの楽しさに目覚めていく。
- SAO生還者の従兄弟がおり、伴侶を見つけて本人たちは幸福な結末を迎えたにも関わらず、世間から偏見と疑惑の目を向けられていたことで、他の生還者たちからSAOの真実を知りたいと願いALOを始めた。
ガンゲイル・オンライン(GGO)
死銃(デス・ガン)
GGO世界に現れた謎のプレイヤー。仮想世界で銃撃したプレイヤーを現実に死に至らしめるという事件を起こしていたが、GGOプレイヤー間では都市伝説程度にしか思われなかった。
その実態は役割を分担した複数犯で、GGOにダイブしている共犯者がアバターを銃撃し、それを合図に現実世界にいる実行犯がそのアバターを操作しているプレイヤーの住居に侵入し、無抵抗状態の身体に筋弛緩剤であるサクシニルコリンを注射して心臓麻痺に至らしめるという方法で犯行を重ねていた[202]。
- ステルベン(Sterben) / 新川 昌一(しんかわ しょういち)
- 声 - 保志総一朗[注釈 63]
- 「死銃」の主犯。アバター名はドイツ語で〝死〟を意味する医療用語[注釈 64][248]「Sterben」であるが、そうと知らないキリト達は綴りの似た「スティーブン(steven)」のスペルミスだと思っていた[249]。
- 武器は「沈黙の暗殺者(サイレント・アサシン)」の異名を持つ対人スナイパーライフルのL115A3、「死銃」の象徴であるハンドガンの五四式・黒星、さらに銃剣作成スキルにより手に入れた刺剣で、SAO時代同様の白兵戦も可能。また「フィールド」「圏内」を問わず透明化できる「メタマテリアル光歪曲迷彩」のマントを着込んでおり、常に身を隠しつつ暗躍していた。
- BoB本戦において、処刑対象に対しては電磁スタン弾で相手を麻痺させ、中継カメラの前で十字を切るゼスチャーを示した後で黒星で撃って処刑し、それ以外のプレイヤーはマントで透明化した状態でL115A3で狙撃する方法で多くのプレイヤーを屠った。
- その正体は元「ラフィン・コフィン」のトップ3「赤眼のザザ」。「死銃事件」当時19歳。詳細は「ザザ」を参照。
- シュピーゲル[注釈 65] / 新川 恭二(しんかわ きょうじ)
- 声 - 花江夏樹
- 詩乃の友人で、総合病院のオーナー院長の次男[250]。昌一の弟。「死銃事件」当時16歳。アバターはGGO初期に流行った敏捷力(AGI)特化型。
- いじめにより高校を不登校となり自宅学習をしていた。父とは2年後に大検に合格し、その年に父の卒業した有名私立大学の医学部に入学すると約束させられている[注釈 66][251]。
- ゼクシードが広めた情報によってキャラクター育成に行き詰まっていた所、兄から偶然ゼクシードの個人情報を入手していたことを知らされ、それを契機に兄弟で「死銃事件」の構想を練り始める[201]。
- 最初の2件では「ステルベン」を操作し仮想世界での銃撃を行っていたが、BoB大会本選では自分自身の手で詩乃を殺害すべく本選終了直後の彼女の家を訪ねる[252]。そこで詩乃に自分の正体と、実際に人を撃ち殺した過去への憧れから詩乃に近づいたことを明かし[253] 、彼女と無理心中を図ろうとしたが[254]、間一髪で助けに来たキリトが阻止、逮捕された[97]。
- 取り調べでは完全黙秘し[255]医療少年院に収容されたが、アリシゼーション編で半年間の料金未払いによりシュピーゲルのプレイヤーデータが消失してからは現実と向き合い始めていると明かされる。
- 尚、二人の父親は息子達が殺人事件を犯した経緯を聞いて、それぞれ違う形で息子達を追い込んだことを悔やんでいた旨が菊岡から語られた。
- 金本 敦(かなもと あつし)
- 3人目の「死銃」。元「ラフィン・コフィン」のトップ3「ジョニー・ブラック」。詳細は「ジョニー」を参照。
死銃の被害者
- ゼクシード(XeXeeD[256]) / 茂村 保(しげむら たもつ)
- 声 - 神谷浩史
- 第2回BoB優勝者。武装はGGO内でレア武器として扱われているXM29 OICW。
- 敏捷力最強という偽情報を広め、自分はSTR・VIT型のビルドで強力なアイテムによってBoBに優勝したことから多くのプレイヤー達から反感を買っていた。特にそれが原因でキャラクター育成に行き詰まった恭二からは並々ならぬ憎悪を抱かれており、そのため「死銃」の最初の標的に選ばれ、ネット番組の生放送出演中に殺される。
- 薄塩たらこ(うすしおたらこ)
- GGOで最大級のスコードロンのリーダーだった男。シノンの記憶によれば第2回BoBでは5位か6位だった模様。スコードロンの集会中に乱入してきた「死銃」に殺される。「死銃事件」の2人目の犠牲者。
- ペイルライダー
- 第3回BoB本選に残ったプレイヤー。シールド付の黒ヘルメットと青い迷彩服が特徴で、武装はショットガン・アーマライトAR17。アバターはSTR型だが、軽装備に加え軽業(アクロバット)スキルにより三次元機動力をブーストしており、ショットガンを用いた近接戦闘を得意としている。
- BoB本選には初参戦だが、キリトに「かなり強い」と思わせる程の実力者であり、本選序盤でダインを圧倒しつつ無傷で撃破するも、直後に「死銃」の奇襲を受け、死亡する。
- ギャレット
- 第3回BoB本戦に残ったプレイヤー。テンガロンハットがトレードマークでアンティークなウィンチェスターライフルを愛用していた洒落者。「死銃」の手にかかり死亡する。
BoB上位者
- ダイン(Dyne)
- 声 - 鶴岡聡
- シノンが参加しているスコードロンのリーダー。主武装はアサルトライフル・SIG SG550でBoB本戦に三回連続で残った実力者。シノンからは「性格的にはまるで好きになれない」と述べられている。
- 対人スコードロン狩りの際は、用心棒として雇われていたベヒモスのガトリングガンの前に戦意喪失。ログアウトしようとしたところをシノンに叱咤され奮起。捨て身の特攻で敵を道連れに自爆し、シノンにガッツを称賛された。
- 第3回の本戦ではペイルライダーに散々追い回され、惨敗する。
- SJ2の後はフカ次郎のファンになっており、『OS』ではOS関連のインタビューでアピールしている。最終決戦にはユイの要請を受け、闇風やベヒモスと共に援軍に駆けつける。その後の第4回BoBでは第8位[116]。
- 闇風(Yamikaze)
- 声 - 四宮豪
- 第2回BoB準優勝者。「ランガン[注釈 67]の鬼」と呼ばれるAGIに特化した能力構成のプレイヤーで、純然たるプレイヤースキルでは優勝者であるゼクシードを凌ぐと言われている。武器はM900Aとプラズマグレネードのみ。
- 第3回BoBでも優勝候補筆頭と目されていたが、本戦の終盤にキリトを強襲するべく接近した際、ステルベンがキリトを狙って放った弾が偶然近くに着弾。驚いた隙をシノンに突かれ敗退し、第4位に終わった。アニメ版では着弾位置が遠方の廃ビルに変更されている。
- 第4回BoBでは第3位[116]。
- 銃士X(Musketeer X)
- 声 - 山村響(フェイタル・バレット)
- 第3回BoB本戦に残った女性プレイヤー。武装はM14EBR(原作では大型ライフル表記のみ)、スモークグレネード。「死銃」の正体と誤認[注釈 68]され、キリトの襲撃を受けて敗退した。
- 女性故にキリトに視認された時点で疑いは晴れたものの、シノンが生命の危機に陥っていたため名乗りの最中にキリトの強引なラッシュを受け、一発撃ち込むもそのまま斬り捨てられた挙句に武装まで強奪されてしまう。状況が状況であったとは言え、キリトはその仕打ちに後の謝罪を考えていた。その後の第4回BoBでは第4位[116]。
- 原作では交戦シーンが描かれず具体的な人物像も不明であったが、アニメ化にあたり露出度の高い衣装を纏った銀髪の美女アバターとして描かれ、時雨沢恵一の監修の元で使用銃器も指定された。
- 上記の指定は「ガンゲイル・オンライン」の初期プロットの名残で、現在のピトフーイの位置で登場していた銃士Xが「(M14EBRを)エムから借り受けた」という流れに基づくものであった。また、「スクワッド・ジャム」そのものがもBoB中にキリトに受けた仕打ちが頭にきた銃士Xの主催による大会となっていた。しかし、彼女のスピンオフ作品への登場に対する旧来のSAO原作ファンの反応を予想しかねた川原礫のオーダーによって初期プロットはボツとなり、銃士Xはオリジナルキャラクターであるピトフーイに差し替えられて現在の形となった経緯がある[100]。
- 続くゲーム版「フェイタル・バレット」ではフランス育ち・現日本在住という出自も明かされ、育ちの関係から発言に時々フランス語が交じる女性となっている(在住については死銃事件の時系列がズレているため原作及びアニメ版と同様かは不明)。
- サトライザー(Subtilizer)
- 声 - 石田彰
- 第1回・第4回BoB優勝者。GGOを運営する「ザスカー」があるとされるアメリカから接続している。
- 第1回ではナイフとハンドガンだけで大会を制した。参加資格が日本国内からの接続のみになった第2回・第3回は不参加だったが、何らかの手段で第4回BoBに舞い戻り、今度は徒手空拳からの圧倒的な近接格闘能力で他のプレイヤーを制圧し、その際に奪った武器で応戦という離れ業を以て再び頂点に返り咲いた。シノンも交戦したが、まるで歯が立たなかったという。
- アニメ版ではその後、いつ頃からかは不明だが訓練目的のPKのためヴァサゴ他を部下としてGGOでスコードロンを運営。フィールドで孤立しているスコードロンを標的として、採算度外視[注釈 69]で標的の殲滅を繰り返していた。シノンの知る限り彼のスコードロンはPvPで勝率100%を誇っていたが、6月27日に彼らを狙ったキリト一行と交戦。そのイレギュラーな戦術によって本番の作戦に悪影響が出ることを懸念して撤退を選択し、結果的にははじめて土をつけられることとなった。
- その正体はガブリエル。詳細は「ガブリエル・ミラー」を参照。
その他のGGOプレイヤー
- ベヒモス
- 声 - 松田健一郎
- 北部大陸を拠点に活動しているプレイヤー。2メートル近くある巨体が特徴で常に冷静な性格。
- 武器はガトリングガン・M134ミニガンで、集団戦では無敵と言われるほどの実力者。その代わり、過重ペナルティを受けているため動きは非常に鈍重で、苦手な対人戦であるBoBには参加せず、スコードロンに傭兵として雇われて護衛を行っている。
- ダイン率いるスコードロンのほとんどをミニガンで圧倒するも、シノンとの熱闘の末に敗北する。
- ギンロウ
- 声 - 勝杏里
- シノンの参加していたスコードロンのメンバーの1人、武器はサブマシンガン・UMP45。
- 下心丸出しでGGOで少ない女性プレイヤーのシノンをお茶に誘うなどしていたが、戦闘中にベヒモスのミニガンをまともに食らって無残に敗北した。
- 夏侯惇(Kakouton)
- 声 - 荒井聡太
- 第3回BoB本選に残ったプレイヤー。中国武将然とした姿が特徴で、武器はアサルトライフル・ノリンコCQ。その後の第4回BoBでは第6位[116]。
- 死銃がペイルライダーを殺害した直後、行動を共にしていたキリトとシノンを不意打ちしようとしたが、自分の弾を全てキリトに切り落とされ、装弾の隙を突かれてシノンに撃たれ返り討ちにされた。
- 獅子王リッチー(Ritchey the Lion King)
- 第3回BoB本選に残ったプレイヤー。BoB参加者としては珍しく、装備はヴィッカース重機関銃という高火力型。本選ではフィールドの最も高い場所に陣取って近づいてくるプレイヤーを掃射するというスタイルをとっていた為、シノンからは「立てこもリッチー」というあだ名で呼ばれていた。
- 第2回大会では弾切れで敗北するという冴えない最期を遂げ、第3回大会でも同じ作戦で臨むが、キリトたちの気付かないうちにいつの間にか敗北していた。その後の第4回大会では第7位[116]。
- シシガネ
- 第3回BoB本選に残ったプレイヤー。イノシシのような姿が特徴で、武器はサブマシンガン・ヤティと2個のプラズマグレネード。アバターはVIT一極型で、シノンも「自身のヘカートですら一撃でトドメは刺せない」と感じていた実力者。
- 腰に下げていた自身のプラズマグレネードを狙撃され、その爆発により敗北した。
- 餓丸(ウエマル)
- 声 - 山本兼平
- キリトがBoB初戦にて戦ったプレイヤー。武器はアサルトライフル。
- 戦闘スタイルを掴み切れていなかったキリトに一時は数発弾丸を命中させたが、逆に戦闘スタイルを思いつかせる結果となり、光剣で銃弾を全て防がれSAOの片手剣ソードスキル「ヴォーパル・ストライク」をシステムアシストなしで再現した剣技で斬られ敗北した。
- スティンガー(Stinger)
- シノンがBoB予選にて戦ったプレイヤー。武器はアサルトライフル・FN SCAR。
- ハンヴィーで岩を跳ね飛ばすフェイントを使ってシノンの照準予測線なしの一弾を奪ったが、逆に自らの位置を悟らせる結果となり、遠距離から撃ち抜かれ敗北した。
- その後の第4回BoBでは本戦出場を果たし、第9位という成績を残した[116]。
- クレハ(Kureha)、ツェリスカ(Zeliska)
- ゲーム版『フェイタル・バレット』のメインヒロイン。アニメ3期第1話にてカメオ出演。クレハの第4回BoB順位は第10位[116]。
- なお、同じく『FB』に登場するイツキ(Itsuki)も名前のみ確認でき、第4回BoBで第5位[116] の成績を残している。
オーディナル・スケール(OS)
- YUNA(ユナ)
- 声 - 神田沙也加[257]
- 「黒いユナ[258]」。他のユナとの区別のため、「ホープフル・チャント」におけるローマ字表記で記述する。
- OS内のARアイドル。プレイ中に彼女のステージに遭遇するとバフを得ることが可能。ゲーム内でかなりの人気を誇る「歌姫」。
- その正体は「白いユナ」を完成させるためのSAO生還者のライフログ[注釈 70]収集用のAI[258] で、抱えているキャンディは収集したライフログを鋭二の希望により重村が可視化したものである。「白いユナ」と異なり重村にはAIデータクローラーとしか見られておらず、使用されている言語化モジュールも白ユナより下位のレベル2である。性格設定も悠那とは全く別人で「大勢の前で歌いたい」という動機付けしかされておらず、自身が何を集めているか理解していない。しかし無関係な本を読みたがるなど設定外の挙動をすることもあり、それが「コーディアル・コード」の一件へと繋がった。
- 悠那再生計画が破綻し重村がカムラから去った後も、運営権を譲渡された芸能事務所「アリオルーム」とカムラの元でARアイドルとして変わらず活動を続けているように見えたが、実際に活動していたのは彼らによって複製されたコピー体であり、自己唯一性を基盤とするSAO由来のAIの特性[注釈 71]のためにエラーを蓄積してAIモジュールが崩壊した個体も出ている有様であった。オリジナルも同様の状態に陥り、白ユナの残滓によるエラー訂正によりギリギリ崩壊を防いでいる状態であったが、駆けつけたエイジによって自身の記憶のコアたる情報=大切な想い出であるキャンディー瓶のオブジェクトがもたらされたことで白ユナの残滓と融合、エラーは修復され一命をとりとめた。
- ユナ
- 声 - 神田沙也加
- 「白いユナ[258]」。SAO生還者のライフログから生成された「デジタルゴースト」[258]。服装以外は「黒いユナ」と同じ外見。OS内ランキング第1位に位置に存在するAI、[258] 残留思念のような形でAR上を徘徊しているところをキリトと出会う。
- 外見こそ同じものの、その器にはSAOに三段階存在する言語化モジュールのうち最も高度なラストボス用のレベル1モジュールが用いられており、YUNAよりも高度な知性を持つ[259]。
- 悠那再生計画のために生み出された存在であったが、悠那の記憶と人格を持つが故に、大罪に手を染めようとする重村とエイジを止めるため、AR上で計画の手がかりを示し続けていた。
- ライブ会場での決戦にてキリト一行に加勢、オーグマーのフルダイブ機能をアンロックし、SAOサーバー内部の第100層ラストボスの元へと彼らを導く。ラストボスの打倒とともに初期化され、エイジ、重村、そしてキリト一行に感謝の気持ちを伝え消えていった。
- その後、彼女の残滓は人格を失いつつも残留し、旧SAOサーバー内部のかつて悠那が命を落とした場所でYUNAのAIモジュール崩壊を食い止め続けていた。最終的に、駆けつけたエイジからもたらされたYUNAの記憶のコアを用いて彼女と融合することでその崩壊部分を修復し今度こそ完全に消滅した。
- ユナ / 重村 悠那(しげむら ゆうな)
- 声 - 神田沙也加
- 元SAOプレイヤーでありエイジが想いを寄せていた幼馴染。既に故人。2006年7月29日生まれ。血液型A型[260]。詳細は「ユナ」を参照。
- エイジ(Eiji) / 後沢 鋭二(のちざわ えいじ)
- 声 - 井上芳雄[257]
- OS内ランキング第2位に位置に存在する直剣使いの青年。2006年4月8日生まれ。血液型B型[260]。2026年4月時点で20歳で、東都工業大学の学生。使用DウェポンはタイプS「ディセクレイター」[31]。OSではアスナやキリトを遙かに凌駕する程の実力を持つ。
- その正体はSAO生還者であり、当時の名はノーチラス。SAOからの生還後、家族は既に離散し現実世界の繋がりまでも喪失していた[注釈 72]という非情な事実を突きつけられる。悠那を喪ったことを含め何もかもに失望し、SAO帰還者学校に通わず通信教育で高卒資格を取得し孤独な日々を送っていた[注釈 73]が、2025年秋に重村から悠那再生計画を持ちかけられ、以降は計画を心の支えにしながら受験勉強を再開。聴講生として重村研究室にも参加するようになった。
- OSでは重村から与えられた筋力アシストスーツと行動予測機能が搭載された特別製オーグマー[261] によるチート行為で序列2位の実力を得て、SAO生還者たちを見つけては時に物理攻撃を用いてでも[262] 記憶を奪い続けていた。特に悠那の件で憎悪を募らせていた「風林火山」の面々に対しては、直接の面識がなかったクラインを含む全員を病院送りにしている。
- だがアスナの記憶を取り戻すため再び立ち上がったキリトとの一騎討ちによってスーツの制御装置らしきものを剥ぎ取られ敗北。重村に用済みとみなされライフログ回収のためにSAOのフロアボスをけしかけられ意識を喪失する。目覚めたのは全てが終わった直後であり、自分に記憶スキャンが行われたかどうかさえ思い出すことができなかった。
- その後は失意のまま翌々日の5月1日に風林火山メンバーへの暴行の件で警察に自首、起訴に至るか微妙な状態[注釈 74]で勾留されていた。だが一週間後、YUNAからの謎のメッセージについてエイジの協力を必要としたキリトの菊岡を通じた根回しによって処分保留のまま釈放され、YUNAを探してノーチラスとしてSAOサーバーへと侵入することとなる。道中の戦闘で再びFNCの発作に襲われるも、恐怖を受け入れることでこれを克服し、キリトの援護を受けて彼女の元へたどり着くことに成功する。YUNAを救うも同時にかつて悠那が命を落とした場所で白ユナの完全消滅に立ち会うことになり、彼女と一つとなったYUNAを抱きしめ号泣した。
- 重村 徹大(しげむら てつひろ[263])
- 声 - 鹿賀丈史[257]
- 東都工業大学電気電子工学科教授で、ARデバイス「オーグマー」の開発者。1977年6月22日生まれ。血液型A型[260]。日本における非侵襲式ブレイン・マシン・インターフェイス研究の第一人者だが、先鋭的すぎる研究スタイルにより電気生理学界では異端扱いを受けている。オーグマーの販売メーカーである「カムラ」の現取締役の一人であり、アーガス解散前は同社の社外取締役も務めていた[264]。
- 茅場、須郷、神代、比嘉はいずれも彼の教え子。
- 2022年当時、愛娘である悠那にせがまれ自身のコネでナーヴギアとSAOのパッケージを入手するが、その行為が結果的に娘の死を招いたことに絶望。SAOサーバーの調査中に発見したオーディナル・システムをOSに作り変え[264]、せめてAIとしてでも悠那を蘇生させるべく多くの犠牲を払うことを承知の上でOSを利用した悠那再生計画を実行へと移す。
- 事件終盤に旧SAOサーバーのある「アーガス」本社跡地にて菊岡に発見・拘束されるが、一連の研究に興味を持った彼の根回しで罪を免れ、「カムラ」から退き「プロジェクト・アリシゼーション」に招聘される。キリトが「オーシャン・タートル」に搬送された時点では既にプロジェクトから離れている。
プロジェクト・アリシゼーション(PA)
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アンダーワールド(UW)
ルーリッドの村
- アリス・ツーベルク
- ルーリッドの村に住む少女。詳細は「アリス」を参照。
- ユージオ
- ルーリッドの村に住む少年。詳細は「ユージオ」を参照。
- ガスフト・ツーベルク
- 声 - 山本兼平
- ルーリッドの村の村長。アリスとセルカの父親。
- 妻のサディナや娘たちと共に普段の日々を送っていたが、アリスが禁忌目録に違反したとして整合騎士のデュソルバートに連れ去られてからはそれが一変する。アドミニストレータ戦後、村に戻ってきたアリスを固い態度で受け入れる。アリスに対しては騎士として接し、名前を呼ぶことは無かったものの、内心では娘のことを心配していた。
- セルカ・ツーベルク
- 声 - 前田佳織里
- アリスの妹。あまり神聖術がうまく使えず、悩みを抱えていた。
- アリスが連れて行かれた際の話をキリトに聞いて北の洞窟へ向かうが、そこでゴブリンの偵察隊に見つかり捕えられる。その後キリトとユージオによって救出され、危険な高位神聖術を行使してキリトと自分の天命を分け与えることで、戦いの最中に重傷を負ったユージオを救った。
- 異界戦争後は、公理教会の神聖術師見習いとしてセントラル・カセドラルに入った。その後、神聖術によってディープ・フリーズ状態となり、アリスの帰還を待ち続けている。
- アザリヤ
- 声 - 中根久美子
- ルーリッドの村のシスター。
- 孤児院を兼ねる小さな教会で、セルカや孤児たち数人と一緒に暮らしている。村にやって来た余所者のキリトを快く教会に受け入れる。セルカが行方不明になった際、キリトにそれを知らせた。なお、キリトによれば帝立修剣学院の初等錬士寮寮監であるアズリカと雰囲気が似ているとのこと。
- ナイグル・バルボッサ
- ルーリッドの村の富農であるバルボッサ家の家長。50代。
- 表向きは気の良さそうな男だが、その本心は自分の家財と村での地位が大事なだけであり、アドミニストレータ戦後に村へと戻ってきたアリスに対し、都合の悪い時は下手に出て彼女の力を貸してもらい、村がゴブリンたちの襲撃を受けた際はアリスが闇の軍勢を引き入れたのだと罵るなど、腐った性格をしている。
- ジンク
- 声 - 石谷春貴
- ルーリッドの村の衛士長。
- 前衛士長のドイクの息子で、村を出てザッカリアの剣術大会に行くつもりでいたが、ユージオがギガスシダーを切り倒した功績で村を出ると決まったことに異議を唱え、ユージオに一騎打ちを挑むも敗れる。
- ガリッタ
- 声 - 蓮岳大
- ルーリッドの村の老人。
- 前任のギガスシダーの刻み手であり、自身はその任を達成できなかった。ユージオが木を切り倒した後、ギガスシダーの枝を剣に仕立てるように勧め、央都セントリアに住む細工師のサードレを紹介する。
ザッカリアの街
- バノー・ウォルデ
- ザッカリア近郊で農場を営む主人。
- 剣術大会に挑むためにルーリッドの村から出てきたキリトとユージオを居候として受けいれる。
- トリザ・ウォルデ
- バノーの妻。
- 気前のいい性格で、剣術大会でキリトたちが負けたら、自分の娘たちの婿になればいいと話す。
- テルル・ウォルデ、テリン・ウォルデ
- バノーとトリザの娘。双子の姉妹。9歳。
- 顔は非常に似ており、そばかすの位置や数も同じなため、髪のリボンで見分けるしかないが、時折リボンを入れ替えてどちらがテルルでテリンか当てて欲しいとキリトたちをからかう。キリトは二人をまとめて「テルリン」と呼んでいる。
- ケルガム・ザッカライト
- ザッカリア領主。
- 五等爵士の男性。街主催の剣術大会の開会式で演説を行う。
- イゴーム・ザッカライト
- 剣術大会にてキリトの相手となった男。領主一族の出身。
- キリトやユージオを宿無しの天職無しと激しく毛嫌いし、衛兵を抱き込んで自分だけ業物の剣を入手するなど姑息な手を使う。ザッカライト流奥義「蒼風斬」でキリトを倒そうとするも、彼の剣技の前にあっけなく敗れる。
央都セントリア
- サードレ
- 声 - 江川央生
- 北セントリア第七区で金細工店を営む細工師。一級工匠の認定を受けている名人。
- ルーリッド村のガリッタ老人とは知り合いで、村で見かけたギガスシダーに惚れ込み、この木が倒されることがあれば知らせて欲しいと懇願していた。後に、ギガスシダーの枝を手に店にやってきたキリトやユージオに会い、1年間をかけて枝を加工し、後の「夜空の剣」を作成する。
- 「四帝国の大乱」時は騎士団に協力し、その功績でセントラル・カセドラルの工廠長に就任した。
帝立修剣学院
- ロニエ・アラベル
- 声 - 近藤玲奈
- ノーランガルス帝立修剣学院の女性初等錬士。キリトの傍付き見習い。16歳。
- 六等爵家という下級の貴族の出身で、他の格上の貴族たちからは下に見られている。他の上級修剣士たちから側付き練士として指名されなかったため、キリトの傍付きとなった。キリトに好意を寄せており、自分を助けるために禁忌目録を破って罪人として連れて行かれた時には、ティーゼとともに彼らの剣を届けて泣きながら見送った。
- アンダーワールド大戦(異界戦争)では、キリトに会うためにティーゼと共に人界守備軍補給部隊に志願して赴いた戦線にてアリスと再会し、以前と違う彼女の雰囲気に驚愕した後、公理教会での戦いのあらましを聞く。心を失って沈黙するキリトに涙ながらに寄り添い、自らの行いがその遠因となったことを激しく後悔するも、アリスに諭される。そして、創世神ステイシアとしてアンダーワールドにログインしたアスナやかつてキリトを傍付きとしていたリーナ、そしてアリスと共に、キリトとの思い出を語り合った。
- 異界戦争終結後は「四帝国の大乱」をも潜り抜けたことから、見習いを経て整合騎士「ロニエ・アラベル・サーティスリー」となり、幼体の飛竜「月駆(ツキガケ)」と専用の剣「月影の剣」を与えられている。早く孫の顔を見たいという両親の想いに気づいていながらも、キリトへの想いから一生結婚はしないと誓っている。ティーゼにもキリトの側室になることを勧められたが、彼がそういった振る舞いをしないことも理解している。
- 七代先のローランネイは子孫に当たる。
- ティーゼ・シュトリーネン
- 声 - 石原夏織
- ノーランガルス帝立修剣学院の女性初等錬士。ユージオの傍付き見習い。16歳。
- ロニエ同様六等爵家の出身で、他の上級修剣士に指名されなかったことからユージオの傍付きとなった。ユージオに好意を寄せており、彼に「仮に整合騎士になれなかったときは、四帝国統一大会で爵位を得て自分の夫になって欲しい」という旨を嘆願した。父の教えから「貴族は民の平和と幸せを守ることに努めなければならない」という考えを持ち、特権を利用して己の欲望を満たすライオスとウンベールのような誇りを持たない貴族には疑問と恐怖と抱いている。
- 自分と同室の練士で、ウンベールの傍付きであるフレニーカが彼に辱めを受けていることにロニエとともに抗議しにいった結果、懲罰と称して彼らに犯されそうになる。その際にユージオとキリトが自分たちを守るために禁忌目録を破って罪人になってしまったことを悔やみ、ユージオに将来必ず整合騎士になって彼を助け出すことを誓った。
- 異界戦争ではキリトとユージオに再会するため、ロニエと同様に人界守備軍補給部隊に志願し、そこでアリスと再会するもユージオの死を聞かされ、呆然自失状態になる。しかし、キリトが持っていた「青薔薇の剣」からユージオの想念を感じ取り、再起した後はロニエと共にPoHとの闘いでキリトが目覚めるのを見届けた。
- 戦争終結後はロニエと共に見習いを経て整合騎士「ティーゼ・シュトリーネン・サーティツー」としてユージオの番号を引き継ぐことになった(ただし、作中でこのことを知るのはキリトのみ)。見習いになってからは幼体の飛竜「霜咲(シモサキ)」を与えられ、正式な叙任の際にはユージオの形見である「青薔薇の剣」をキリトから預けられている。一方、異界戦争の際に想いを寄せてきたレンリから求婚されており、ユージオの死を受け止めきれずにいることを思い悩んでいる。
- 七代先のスティカは子孫に当たる。
- ソルティリーナ・セルルト
- 声 - 潘めぐみ
- ノーランガルス帝立修剣学院次席。キリトを傍付きとした女性。キリトは「リーナ先輩」と呼ぶ。
- 三等爵家のセルルト家の出身。遠い祖先が皇帝の不興を買って正統剣術のハイ・ノルキア流の伝承を禁じられた過去を持ち、それゆえにセルルト家は後々に「歩く戦術総覧」と言われるような、鞭や短剣などのさまざまな武器や柔の技による剣術を使うセルルト流を、苦労して編み出した。
- 長い間、主席のウォロに勝てないという悩みを抱えていたが、卒業トーナメントの決勝戦にて彼を破り、第1位という成績で学院を卒業した。異界戦争後は人界軍の将軍になる。
- キリトに好意を寄せている節も見られ、1年間彼が側付きだったという事実はロニエだけでなくアスナとアリスも動揺させている。キリトが復活した際には、ロニエと共にUW側では真っ先にキリトを出迎えた。
- ウォロ・リーバンテイン
- 声 - 村田太志
- ノーランガルス帝立修剣学院主席。金髪の坊主刈りの男性。
- 北帝国騎士団の剣術指南に任ぜられる二等爵家の跡取り。ハイ・ノルキア流秘奥義「天山烈波」というすさまじい剛剣を扱う。ギガスシダーの枝から作った黒剣で剣技の練習をしていたキリトを見学していた際に服へ泥をかけられ、懲罰と称して彼との立ち合いを申し込む[注釈 75]。
- 勝負時は本気を出して戦い、4連撃ソードスキル「バーチカル・スクエア」を放ったキリトと引き分けた。
- ゴルゴロッソ・バルトー
- ノーランガルス帝立修剣学院三席でユージオを傍付きとした、とても20歳前には見えない威丈夫。
- 貴族ではなく衛兵隊上がりであり、席次順の振り分けではなくあえて平民のユージオを指名した。勇壮なバルティオ流の使い手である。
- ライオス・アンティノス
- 声 - 岩瀬周平
- キリトたちと同期のノーランガルス帝立修剣学院主席。長い金髪の男性。
- 三等爵家長子という立場に強い自尊心を持ち、傲慢で嗜虐的な性格。そのため、平民出身のキリトやユージオを差別するだけでなく、遠い祖先をダシに同じ三等爵士のリーナと衛兵隊上がりのゴルゴロッソはおろか上位貴族のウォロまでも侮辱し、キリトに対しても丹精込めて育てたゼフィリアの花のプランターを破壊するなどの嫌がらせを行う。
- 上級錬士への進級後はキリトたちをさらに苦しめようと、ウンベールと共に貴族採決権を盾にロニエとティーゼを拘束し、ユージオの目前で強姦しようとする。右目の封印を破ったユージオがウンベールの左腕を斬り落とし、そこへ駆けつけたキリトが自身を侮辱したことをこれ幸いと喜び、身勝手な正当性を述べてユージオとキリトを始末しようとするが、返り討ちに遭って両腕を斬り飛ばされる。
- 最終的に自分の天命と禁忌目録の二者択一を迫られた[注釈 76]ことでフラクトライトへの高負荷がかかり、自己崩壊を起こして死亡した。
- ウンベール・ジーゼック
- 声 - 木島隆一
- キリトたちと同期のノーランガルス帝立修剣学院次席。灰色髪をオールバックにした男性。
- 四等爵家の出身。ライオスの腰巾着的な存在で、側付きとしたフレニーカにセクハラ行為をするなど、性格はライオス同様に下劣。
- フレニーカへの不当な扱いを抗議したロニエとティーゼを「貴族としての懲罰」を名目に捕らえて強姦しようとするが、右目の封印を破ったユージオに左腕を斬り落とされ、キリトとの斬り合いの末に絶命したライオスを放置して逃走した。その後の消息は不明。
- フレニーカ・シェスキ
- 声 - 伊藤美来
- ノーランガルス帝立修剣学院の女性初等錬士。
- ロニエやティーゼの友人。学院時代はウンベールによる嫌がらせを受けており、それを知ったロニエたちがキリトとユージオにその悩みを相談した。
- 異界戦争時は修道女見習いとして、負傷していたタカシを治療する。戦後は公理教会の神聖術師見習いになり、セントラル・カセドラルに入った。
- アズリカ
- 声 - 平松晶子
- ノーランガルス帝立修剣学院の初等錬士寮の女性寮監。
- 厳しい性格だが面倒見は良く、7年前は四帝国統一大会における北帝国の第一代表剣士として戦った過去を持ち、学院主席のウォロも一目置いている。キリトとユージオのことは将来学院代表になると期待していた。
- ライオスとウンベールの事件後、ユージオの右目を神聖術で治し、禁忌目録に違反して迎えに来た整合騎士のもとへ向かうキリトたちを見送った。右目の封印に関する世界の真実に部分的ながら気付いていた節があり、封印を破ったユージオにはそのことからも期待していた。
整合騎士
- ベルクーリ・シンセシス・ワン
- 声 - 諏訪部順一
- 整合騎士長。アリスからは小父様と呼ばれ、慕われている。UWの創作当初からセントラル・カセドラルの壁に据えられていた神器「時計」の針で作られた「時穿剣」を用い、敵の動きを予測し先に虚空を切っておくことにより、その場に移動したときに相手に斬撃を浴びせる、つまり未来を斬る剣を有する。
- 整合騎士の長であり、最古の整合騎士であるが、自分たち整合騎士の出自や公理教会のあり方に疑念を感じていた。洞察力も優れ、キリトのソードスキル(アインクラッド流剣術)が見世物の次元に堕ちた人界の剣技と異なり、文字通りの命のやり取りである実戦的な技である事も見抜いていた。
- カセドラルにてキリトとはぐれたユージオと対峙、剣の能力で一度は圧倒するも、彼の相討ち覚悟の攻撃を受け敗北する。その後、ユージオの口から整合騎士の真実と、自身が300年前にルーリッド村を拓き、初代衛士長となった剣士であったことを聞かされた。直後、元老長チュデルキンに用済みと見なされ、「ディープ・フリーズ」によって石に変えられるが、アリスの声に応じて意識を取り戻す。彼女が右目の封印を破ったのを悟り、キリトにアリスと攫われたユージオのことを託し、再び石像と化した。
- カセドラルでの死闘が終わった後は石化が解け、アドミニストレータとチュデルキンの企みを整合騎士に関する一部の真実を伏せた上で明らかにし、公理教会の実権を一時的に握って来る最終負荷実験から人界を守護するために、急遽再編した軍を鍛え上げて備えようとする。しかし、アドミニストレータによって無為に消費された数百年間という時間は如何ともし難く、四帝国や高級術師の協力も得られず、決定的な戦力不足は否めない状況だったが、虚礼を廃した人界軍は士気も高く、制約だらけの中でなしうる限りの準備を整えた。
- 開戦後は「時穿剣」の武装完全支配術によって、敵飛空戦力《ミニオン》を目論見通りに全滅させた。アリスがベクタに拉致された際には単身追跡し、片腕を斬られ飛竜「星咬(ホシガミ)」も殺されながらも、自らと「時穿剣」の天命全てを賭けた一撃でベクタを撃破し、救出したアリスを背負いながら息を引き取った。
- ファナティオ・シンセシス・ツー
- 声 - 生天目仁美
- 整合騎士副騎士長にして、ベルクーリの副官。鎧兜で顔を隠しているが実は妙齢の美女。本人的には性別を隠しているつもりでも仕草の端々からは女らしさが薫り、彼女に心酔する下位騎士もいる。一千枚の大鏡より生み出された神器「天穿剣」を用い、「武装完全支配術」は剣先から光線を放つというもの。UWの騎士としては異例な連続技を得意とする。
- 昔は顔を隠していなかったが、美しい女であるという理由だけで今まで戦ってきた男達が皆自分に対して手加減をしてきたことに強いコンプレックスを持っており、兜で顔を隠すようになった。また武装完全支配術などで、極力剣での打ち合いを避けた戦法をとるようになった。後輩でありながら自分よりも強い上、美しい素顔を堂々と晒しながら戦うアリスにも嫉妬を抱くが、アリスはアリスでファナティオの女らしさに勝てないというコンプレックスを持っていた。そのため2人は馬が合わず、一緒に揃うと場の空気が緊迫する。
- キリト、ユージオとの戦いに敗れて瀕死の重傷を負うが、キリトの願いを受けたカーディナルによって治療のために引き取られた。その甲斐あって死闘の後は全快しており、自分が女であることを気にせず本気で剣を交わし戦ったキリトに対し感謝の気持ちを抱くと共に、長年のコンプレックスを振り払って女性であることを隠さなくなり、化粧もするようになった。同時にベルクーリと結ばれ彼の子を宿していたため、異界戦争時は後方の守備につき、十侯の一人であるシグロシグをその手で仕留めた。
- 異界戦争後は人界統一会議において、ベルクーリの跡を継ぎ新たな整合騎士団団長に就任し、彼の忘れ形見となった一人息子のベルチェを育てている。
- デュソルバート・シンセシス・セブン
- 声 - 花田光
- 整合騎士の1人で剛毅な堅物。神器である焔の弓矢「熾焔弓」を操る。禁忌目録を犯した子供の頃のアリスを連行した張本人であり、ユージオからは並々ならぬ憎しみを抱かれている。
- 元々はノーランガルスの北辺境を守っていたが、幼いアリス、後に整合騎士アリス・シンセシス・サーティとなる少女を連行した功績によりセントラル・カセドラル守護の任を与えられる。だが、本人はアドミニストレータにより記憶を消され、アリスのことはおろか自身の功績がなんであったのかすら覚えていない。アリスと同様に記憶を消される前の、大切な者のことは微かに覚えていた。
- カセドラルに侵入したキリトとユージオを迎え撃つが、ユージオの秘奥義連携の前に敗れる。その後、自分たち整合騎士が元々人間であったこと、そして自分が8年前、禁忌目録を犯したアリスをルーリッド村から連行していたことを知らされた。
- カセドラルでの戦いが終わってからは、ベルクーリの下でファナティオやエルドリエと共に軍の再編と来る最終負荷実験に向けた準備を行っている。異界戦争時は疲労や負傷に苦しめられながらも、十侯のシボリを倒すことに成功する。
- 異界戦争後は人界統一会議の重鎮として活動しているが、仕事をサボるキリトに頭を悩ませている。
- シェータ・シンセシス・トゥエルブ
- 整合騎士の女性。「無音」の二つ名を持ち、何でも斬るという曰くのついた神器「黒百合の剣」を所持している。無口で表情に乏しく、全くと言っていいほど他者と会話しない。その本質は「何もかも斬りたい」という欲望に満ちており、他人と距離を置いていたのは「加減ができず相手を殺してしまうこと」を忌避していたためだった。
- 異界戦争の折に暗黒界の拳闘士団団長であるイスカーンと闘い、互角の力量で引き分け互いの力を認める。イスカーンがベクタに翻意し、アスナたちに助力した際にはイスカーンと共にアメリカからログインしてきたVRMMOプレイヤーたちと戦うが、その最中に自分が本当に求めていたものが「斬りたくない大切な存在」であることを悟り、その代償として神器を失う。イスカーンと共に死を覚悟するが、オークの一団を引き連れたリーファの救援によって命拾いした。その後ガブリエルと戦うキリトの心意を目にし、イスカーンと共にキリトに祈りを託した。
- 異界戦争後はイスカーンと結婚して一人娘のリーゼッタを授かり、オブシディアにて人界統一会議の全権大使として飛竜「宵呼(ヨイヨビ)」と共に駐在している。神器を喪失してからは固有武器を持たなくなったことから「無手のシェータ」と呼ばれており、暗黒騎士団の客員師範として騎士団の総本部の道場で十数人程度の弟子たちを育てている。
- 四旋剣(しせんけん)
- ファナティオ配下の下位整合騎士。個人での戦闘能力はそれほど高いわけではなく、複数人での連携を前提としている。全員ファナティオを尊敬している。
- ダキラを始め、ジェイス・シンセシス・トゥエニスリー(声 - 柚木尚子)、ジーロ・シンセシス・トゥエニフォー(声 - 上田瞳)、ホーブレン・シンセシス・トゥエニシックスの4人で構成される。ホーブレンのみ男性で、残りの3人は女性である。
- ダキラ・シンセシス・トゥエニツー
- 声 - 桜木可奈子
- 頭部を兜で覆い隠した女性騎士。同性愛者であり、それを教会に懺悔したことでカセドラルに連行、シンセサイズされた。記憶を封じられた後もかつて恋した相手への恋慕は残り、どことなく面影のあったファナティオにそれを向けながらも、その感情を長年押し殺していた。
- ダークテリトリー軍との戦闘中、シグロシグの攻撃からファナティオを庇って致命傷を負い、心に秘めていた想いを打ち明けて死亡した。
- レンリ・シンセシス・トゥエニセブン
- 整合騎士の少年。神器の「雙翼刃」を所持しているが、騎士になる以前に無二の友を誤って殺めてしまったトラウマがシンセサイズ後も残った結果、「武装完全支配術」を使うことができず、アドミニストレータからは「失敗作」と判断され封印されていた。
- キリトとユージオの反乱の際に封印を解かれるが、完全に覚醒した時は既にアドミニストレータが消滅した後であり、そのままダークテリトリーとの戦争に突入、当初は恐怖から戦線を放棄してしまう。人界守備軍の後方部隊に隠れていたが、そこにいたキリトを守ろうとするロニエとティーゼの姿に心を動かされ、覚悟を決めて奮起し、襲い掛かってきた十侯のコソギを撃破する。そしてアリスたちと共に「囮部隊」として進軍、最後まで飛竜「風縫(カゼヌイ)」と共に戦い戦争を生き抜いた。
- 異界戦争後は想いを向けていたティーゼにプロポーズし、「ユージオのことが忘れられない」という彼女にそれでも構わないと告げるも、返事を保留されている。
- リネル・シンセシス・トゥエニエイト、フィゼル・シンセシス・トゥエニナイン
- 声 - 木野日菜(リネル)、小原好美(フィゼル)
- 二人組の見習い整合騎士。外見年齢は10歳程度。アドミニストレータの蘇生神聖術の実験台の生き残りであり、天命凍結術が施されているため、幼い容姿のまま成長せずにいる。人殺しの技術が高く、元々の28番と29番目の整合騎士を殺害し、現在の地位についた。
- 出会ったキリトとユージオを油断させ、彼らを麻痺毒の剣で捕らえるも、失言と武器の帯刀からキリトに正体を見破られ、逆に自分の毒剣により麻痺させられてしまう。ファナティオとの戦いの後、ユージオから解毒薬を飲まされて助けられた。その後は「なぜキリトが自分たちを生かしたのか」を考えるようになり、その答えを見つけるためにダークテリトリーとの戦争に参加する。
- 異界戦争後は二人揃って見習いから正式な整合騎士へと昇格し、情報局で偵察任務などに精を出している。
- アリス・シンセシス・サーティ
- 8年前に連行されたキリトとユージオの幼なじみ。詳細は「アリス」を参照。
- エルドリエ・シンセシス・サーティワン / エルドリエ・ウールスブルーグ
- 声 - 益山武明
- 脱獄したキリト達の前に現れた美貌の整合騎士。神器の「霜鱗鞭」を所持する。アリスを師と仰いでおり、騎士達の序列の中では最も新しいとされる。
- 本人によると「1ヶ月前に天界より召喚された」とのことだが、実際はソルティリーナやウォロを破り四帝国統一大会で優勝した大剣士。たまたまエルドリエの名前を覚えていたユージオに記憶を刺激され、母親の記憶を無理に思い出そうとした結果、意識を失ってしまう。カセドラルでの戦いが終わった後はベルクーリの下で軍の再編を行っているが、キリトとの戦いに影響を受けたのか変化が見られ、以前の上の言うことには従順だった頃と違い自分の考えで行動するようになっている。アリスを慕っているが故に、そのアリスを変えたキリトについては敵愾心を抱いており、心を失ったキリトを介護するアリスと再会して以降はいつもキリトの扱いに対して厳しい態度をとる。
- 異界戦争においては、人界軍を全滅させうる大規模術式に対し武装完全支配術によって術式を自分一人に集中させて、自らがオーバーキルされることで他者への被害を食い止めるという壮絶な戦死を遂げる。飛竜「滝刳(タキグリ)」は主の死後もベルクーリやアリスを助けて最後まで戦い続け、霜鱗鞭はアリスが回収している。最終的に滝刳は雨縁共々ガブリエルに倒されたが、死ぬ寸前にキリトが卵に戻し、アリスと共に現実世界へ脱出する(アリスは再び二頭を育てることを誓った)。
- ユージオ・シンセシス・サーティツー
- キリトとアリスの幼なじみ。詳細は「ユージオ」を参照。
セントラル・カセドラル
- カーディナル
- 声 - 丹下桜
- キリトたちを助けた「ザ・シード」の調整プログラムを名乗る少女。その正体はアドミニストレータと融合したカーディナルシステムのサブプロセスであり、「メインプロセスの間違いを正せ」という命令に従って行動している。
- かつてはアドミニストレータの感情に乱れがあった場合にしか身体を操作できなかったが、アドミニストレータが魂の寿命から逃れるために新たな身体として選んだ少女・リセリスのフラクトライトに自分の魂を上書きコピーした結果、その肉体を獲得する。直後に実力行使でアドミニストレータの削除を試みるものの失敗したため、敗走を経てカセドラル内部の大図書室に篭もって外部から隔絶し、人界の時間で200年もの間アドミニストレータへの対抗手段を練っていた。
- そんな中、フラクトライトを損傷したキリトが再びUWに現れたことに気付き、蜘蛛の使い魔シャーロット(声 - 本名陽子)を介して彼の旅路を助けてきた。カセドラルからの脱走を図ったキリトとユージオを助け、キリトに最終負荷実験が迫っていること、アドミニストレータを倒して管理権限を奪還した場合は現存する人工フラクトライトごとUWを初期化する意向を明かし、策を託してアドミニストレータのもとに送り込む。キリト・ユージオ・アリスがアドミニストレータと対峙した際に自ら決戦の場に赴くが、「アドミニストレータにしか攻撃できない」という自分の弱点をソードゴーレムという形で突かれ絶望、キリトたちの助命と引き換えに攻撃を受け致命傷を負う。そのまま消滅するが、その間際にユージオの決意を聞き届け彼をソードゴーレムと同質の剣に変化させた。
- アドミニストレータ
- 声 - 坂本真綾
- 公理教会の最高司祭にして、人界の支配者として君臨する存在。
- 元は「クィネラ」という名前で、人界初の貴族同士の政略結婚によって誕生した、UWで最も大きな利己心と美貌を持つ女性。かつて神聖術の修行の際に、生物を殺すことで自身の権限レベルが上がることに気づく。それからは人目を盗んで動物を狩り続けて権限レベルを上げ続けたうえ、神聖術の式句の解析によって天命回復や天候予測などの神聖術を身につけたことにより、周囲から聖女として崇拝されるようになった結果、公理教会や貴族などの制度、禁忌目録などを設けて自分の絶対権力を確立した。
- 「天命」というシステム上の寿命には抗えないはずであったが、執念で現実世界に接触して偶然その場にいた柳井を取り込むと、本来であれば決して知り得ないはずのUW内における全神聖術の式句を表示するシステムコマンド「全コマンドリスト閲覧」にたどり着き、それを用いて天命を回復させて若返りを果たすと共に老化を完全に停止させて不老となる。さらにカーディナルシステムの権限全てを簒奪しようとするが、失敗した上にカーディナルシステムの基本命令である「秩序の維持」を己のフラクトライトに焼き付け、以後はアドミニストレータを名乗る。結果として人界は数百年にもわたる長い停滞を迎えてしまった。
- 誕生から150年が経った頃、自身のフラクトライトを格納するライトキューブの容量が限界に達しており、それから逃れるために魂のコピーを行うが、失敗してカーディナルを生み出してしまう。以後、カーディナル対策として整合騎士を作り出すと同時に、システムコマンドで身体への金属武器攻撃の無効化措置を施し、自身はこれ以上記憶を蓄積しないよう、セントラル・カセドラルの最上階で長き眠りにつくようになった。
- チュデルキンがユージオを連行してきた際には彼を整合騎士に仕立て上げ、キリトたちが最上階まで登ってきた際には彼らを討伐すべく戦闘に入る。当初はソードゴーレムや専用の神器「シルヴァリー・エタニティ」を持ち出して優位に立ち、ユージオとカーディナルを倒すが、元の素材が金属ではない夜空の剣と青薔薇の剣を装備したキリトの剣戟によって致命傷を負い、敗北する。最後は満身創痍で柳井を頼って現実世界への逃亡を図るも、炎と化したチュデルキンによって天命を削り尽くされ、完全に消滅した。
- チュデルキン
- 声 - 高木渉
- アドミニストレータの側近の元老長。
- 主同様の利己主義者で、醜悪で下劣な人格の持ち主。配下の整合騎士のことは「○○号」と呼び、単なる道具として扱っている。胴体に対して極端に肥大した頭部という特異な体形を利用して頭だけを支点に逆立ちすることにより、両手だけでなく両足の指、さらには両目からも神聖術を行使できる[265]。神聖術の技術はきわめて高等であるが、醜悪な容姿と横柄な態度は整合騎士たちに嫌われている。
- ベルクーリの敗北後は彼にディープフリーズを施し、ユージオをアドミニストレータのもとへ連行してキリトとアリスを始末しようとするが、返り討ちに遭う。最上階における戦闘ではアドミニストレータから名誉挽回のチャンスをもらい、キリト達を相手にするものの、アドミニストレータへの執着心を利用されて敗北する。アドミニストレータにとっては自身も使い捨ての駒に過ぎず、倒れた際にはゴミ同然に扱われていたが、完全には絶命しておらず、逃亡を図った彼女に自身を炎と化してしがみつき、道連れにして果てた。
- エアリー
- 声 - M・A・O
- セントラル・カセドラル内の昇降盤を神聖術で操作する儚げな少女。
- 当初は整合騎士と同じく天命を凍結され、キリトと出会った時点で107年も「昇降係」の天職に従事しており、長い時間を過ごしたことによって記憶を破損した結果、自分の名前すらも忘れてしまっていた。反逆者であるキリトたちの行為にも無表情で何ら反応しないが、「もし天職から解放されるなら、空を飛びたい」という願いを抱いている。
- 異界戦争後は昇降盤の自動化に伴って天職から解放され、新たに「エアリー」という名を授かる。その優れた風素術の腕を見込まれてサードレの工廠に入り、彼のもとで機竜の開発に従事している。
ダークテリトリー
皇帝ベクタと暗黒騎士ヴァサゴについては、「グロージェン・ディフェンス・システムズ」を参照。
諸侯(フユーダル・ロード)
- ビクスル・ウル・シャスター
- 十侯の一人。暗黒騎士団団長。別名「暗黒将軍」。人族男性。40代。
- 以前にベルクーリと遭遇した経験から、人界との和解を望む穏健な思想を抱いていた。神器級オブジェクトの長刀「朧霞」を所持し、「心意の太刀」という究極の剣技を極めるため、己の師を切った過去を持つ。
- 降臨した皇帝のベクタを和平の邪魔になるということから彼の暗殺を企むが、十侯が揃った場でリピアの死体を見せられて激昂、ベクタに刃を向けるもフ・ザの毒を受けて倒れる。しかし、リピアへの想いから最後の力を振り絞って神器の記憶解放現象を起こし、フ・ザやゴブリン族長二人を巻き込みつつベクタに襲い掛かる。しかし、恐怖の感情すら持たない彼の虚無に満ちた心意に飲まれ死亡する。ベルクーリはその出来事を感知しており、彼の死を悔やんでいた。
- ディー・アイ・エル
- 十侯の一人。暗黒術師ギルド総長。人族女性。妖艶で残酷な性格。
- 裏で策略を巡らせつつ、いずれは自分こそが皇帝になるという野望を内心抱いていたが、ベクタの登場によってそれを砕かれ、以後は彼に服従する。
- 異界戦争ではベクタの命令で膨大な空間リソースを用いた大規模術式で人界軍殲滅を図るも、エルドリエの捨て身の策により失敗に終わり、大勢のオーク族を生贄とした第二陣もアリスの完全支配術で相殺され、自身も肉体の大半を消し飛ばされる重傷を負う。回復手段を探す中、その後に外部からダイブしてきたリーファを拘束して天命を奪い、止めようとしたリルピリンを「豚」と罵るが、最期はリーファに真っ二つに斬られて死亡した。
- イスカーン
- 十侯の一人。拳闘士ギルド第十代チャンピオン。人族男性。
- 豪快な性格で、心意により、拳による打撃以外を受け付けないという力を持つ。異界戦争では拳闘士部隊を率いて整合騎士であるシェータと闘い、その末に彼女に自分と近しいものを感じ、実力を認め合った。
- その後、皇帝ベクタの自分たち兵の損失を何とも思わぬ采配に抵抗を感じ、作動した右目の封印を自ら眼球を抉り取り不完全ながら破った。そして自らの意思でベクタの命令の抜け道を探し、アスナに暗黒界たちの救出を条件に、押し寄せるアメリカからのプレイヤーたちをシェータや拳闘士団の仲間たちと共に食い止める。そこで死の寸前まで追い詰められるが、オークの集団を率いたリーファの救援で命を救われた。リーファの戦いぶりから、オークがリーファを皇帝より強いと判断し従っているものと思ったが、リルピリンからオークがリーファに従うのは「自分たちオークを人間と呼んでくれたからだ」と誇らしげに語るのを見て、さらにベクタことガブリエルと対峙するキリトの心意を見て強さについて認識を改めた。
- 異界戦争後は新たな暗黒界の代表として暗黒界の五族平和条約を締結し、暗黒界軍総司令官へと就任する。人界とも和平を結んで整合騎士のシェータと結婚し、彼女と共にオブシディアで生活している。シェータとの間には一人娘のリーゼッタを儲け、親バカぶりを炸裂させており、キリトからは口調がクラインとそっくりだと言われた。
- フ・ザ
- 十侯の一人。暗殺者ギルド頭首。人族男性。元の名は「フェリウス・ザルガティス」。
- 幼年学校時代、シャスターに剣の試合で叩きのめされ、屈辱のあまり水路で投身自殺を図って暗殺者ギルドに拾われたのち、彼への復讐の機会を長い間窺っていた。シャスターがベクタに斬りかかった際に致命傷となる致死毒の入った暗器「ルベリルの毒鋼」を放つが、ベクタへの殺意に溢れた彼の強い心意の竜巻の余波を受けて消滅した。
- レンギル・ギラ・スコボ
- 十侯の一人。商工ギルドの頭領。人族男性。
- 諸侯の中で唯一の非戦闘員であり、皇帝ベクタを前にした際は彼に怯え、ひれ伏した。異界戦争時は後方支援を担った。
- リルピリン
- 十侯の一人。オーク族長。男性。
- 幼少期から容姿端麗と言われていた[注釈 77]が、人族の前では「醜いオーク」でしかない(前述の「容姿端麗」も「オークとしては」「わずかばかり人族に近い顔立ち」という意味であった)と知りショックを受けた過去を持つ。以来人族に強い敵意を抱くようになった。
- 異界戦争ではレンジュをはじめとした仲間のオークたちをディーの術式のリソースにされて失い、失意の中でリーファと出会う。自分を侮蔑せず「人間」として見てくれた彼女をディーから守るために不完全ながら右目の封印に抗い、オークの残存部隊を率いて前線に駆けつけた。
- フルグル
- 十侯の一人。オーガ族長。男性。
- 異界戦争ではディー・アイ・エルの暗黒術師部隊と協力し、大規模殲滅術式の「広域焼却弾」発動を図るが、アリスの攻撃でオーガ部隊をほぼ全滅させられ、自身も重傷を負う。それでもアリスを皇帝ベクタの下へ連れ帰るという目的からアリスの前に立ちはだかるが、彼女に止めを刺されて死亡する。
- シグロシグ
- 十侯の一人。ジャイアント族長。男性。
- 常に闘争心に溢れており、ジャイアントこそが最も優れた種族であると証明しようとする。戦槌を扱う。
- 異界戦争ではファナティオ率いる部隊と対峙し、彼女の攻撃の威力に恐怖した際の精神混乱で自身のフラクトライトが崩壊。狂乱しながら襲い掛かり、整合騎士のダキラを倒すものの、直後に奮起したファナティオの天穿剣に両断されて死亡する。
- ハガシ
- 十侯の一人。山ゴブリン族長。男性。クビリとは不仲。
- シャスターの皇帝ベクタ暗殺未遂事件の際、彼の心意の竜巻に巻き込まれ死亡する。
- クビリ
- 十侯の一人。地ゴブリン族長。男性。ハガシと同じ末路を遂げる。
- コソギ
- 新たな十侯の一人。ハガシの後任で彼の息子。20歳。
- 過去にゴブリンとオークの部隊にルーリッド村襲撃を命じた。その際、アリスに部隊を全滅させられたことで整合騎士の恐ろしさを強く実感していたため、異界戦争では煙幕を使いエルドリエの部隊を迂回して人界守備軍の後方部隊を狙う。だが、そこで整合騎士のレンリと対峙し、彼の記憶解放術に敗れ死亡する。
- シボリ
- 新たな十侯の一人。クビリの後任で平地ゴブリン族長。男性。
- 体格と腕力が自慢ではあるが、コソギと比べ愚鈍かつ残忍。異界戦争ではデュソルバートと対峙し、仲間の死体すらも利用して彼に迫るが、消し炭にされ死亡する。
諸侯の部下
- リピア・ザンケール
- 暗黒騎士第十一位の人族女性。シャスターの部下にして愛人。
- シャスターにアドミニストレータの死を報告した。彼からプロポーズされるが、皇帝ベクタをシャスターの邪魔になると考え独自に行動した結果返り討ちに遭い死亡する。その亡骸は辱められた上で諸侯たちの前に晒され、シャスターを激怒させた。
- ダンパ
- イスカーンの副官。人族。細い糸目の大男で、猪突猛進気味なイスカーンの抑え役。
- ヨッテ
- イスカーンの部下。人族。兎隊十人組長。整合騎士のシェータを馬鹿にしつつ彼女と戦うが、腕を切られて敗北する。
- レンジュ
- リルピリンの部下。オーク女性。リルピリンの遠縁にあたる豪族の出身で、彼を「リル」と呼ぶ。ディーの術式の犠牲となり死亡する。
その他の住人
- 蜥蜴殺しのウガチ
- 声 - 高口公介
- 果ての山脈に続くルーリッド村の北の洞窟へ偵察に来たゴブリン族部隊の隊長。洞窟にやってきたセルカを捕まえるが、その後に彼女を救出にきたキリトやユージオと戦闘になり、キリトの手により死亡する。
- アブリ
- ウガチの部下。ウガチが討たれた後、自分こそが次の頭だと名乗りをあげるも、即座にキリトによって斬り捨てられた。
ムーン・クレイドル編の登場人物
人界統一会議
- ネルギウス・シンセシス・シックスティーン
- 整合騎士の男性。一本気な性格であり、キリトがアドミニストレータを倒した後、強硬派として最も強くキリトを反逆者として処刑すべしと主張した人物。七メルに達するお化け葱を長槍に転換した神器「萌嵐槍」を持ち、名前と萌葱色の髪もあって「ネギ坊」、「ネギオ」などと呼ばれる。
- エントキア・シンセシス・エイティーン
- 整合騎士の男性。ネルギウスと同年代で、軽い性格をしている。ダークテリトリー軍との戦闘には参戦せず、ネルギウスと共に中央から離れていた。ネルギウスのことは「ネギオ」と呼んでいる。キリトについては「キリト先生」と呼び、自分のことも「エンキ」と呼んで欲しいと話している。
- シャオ・シュカス
- 異界戦争後に就任したセントラル・カセドラル情報局の局長。小柄な女性。
- 情報局は人界統一会議の発足後に新設され、かつては元老院が行っていた情報収集を担っている。リネルとフィゼルを部下にしている。
- アユハ・フリア
- 異界戦争後に就任した公理教会の神聖術師団長。五等爵家出身の女性。
- 異界戦争時には人界守備軍の修道士隊のまとめ役として負傷者の治療をしていた。腐敗していた上級司祭たちが追放された後に若くして団長となる。新設された大図書室の司書を務めるソネスという妹がいる。
カセドラルの関係者
- ベルチェ
- 異界戦争後に生まれたベルクーリとファナティオの息子。初登場時では1歳。
- 普通のあやし方では満足せず、「霊光の大回廊」の高い天井まで飛ばすファナティオの「たかいたかい」でしか喜ばないなど、キリトからはその育て方に少々呆れられていた。
- ハナ
- 最高司祭アドミニストレータの専属料理人。
- 異界戦争後はキリトやロニエらみんなに料理を振る舞う。UWにおける「料理」は、厳密な法則に支配されており、加熱一つとっても気が抜けないため、工夫を怠らないでいる。
- ハイナグ
- セントラル・カセドラルの飛竜厩舎長。
- エアリーのようにずっと昔から厩舎長を務めていて、天命凍結の噂もある。ロニエに彼女の飛竜である「月影」が魚嫌いな所があると教え、自分自身で魚を取らせるようアドバイスする。
四帝国
- クルーガ・ノーランガルス六世
- 元ノーランガルス北帝国皇帝。傲慢な性格で、一般民の下級爵士や衛士を見下している。
- 異界戦争後に発足した人界統一会議に対し、公理教会を私物化する反逆者と断じる勅令を出し、他の三人の皇帝や近衛軍と共に「四帝国の大乱」と呼ばれた反乱を起こす。セントラル・カセドラル側は四皇帝を捕えて勅令を撤回させるべく、整合騎士を含めた部隊を帝城に送り込み、彼はロニエやティーゼとの戦闘の末、彼女たちに討たれた。
- 四皇帝家は数百年前から永遠の命を得るという目的のために神聖術の研究を行っており、ダークテリトリーの人造生物である「ミニオン」の素材と「形代」と呼ばれる皇帝家の証(指輪や徽章など)を使い、粘土の仮初めの体で甦る方法で復活を果たす。復活後は、お化け屋敷と噂される皇帝家の別荘内に潜み、別荘を探索に来たロニエとティーゼを拘束する。再び人界とダークテリトリーとの戦争を起こそうと、攫ってきた数人の山ゴブリンを素体に融合型ミニオンを創り出し、牢屋から脱出したロニエたちに重傷を負わすも、その場にキリトとアスナが現れたことで目論見が崩れ、ミニオンが壊されて自身も光素の輪の檻に閉じ込められる。だが、最後は「また会おうぞ」と言い残して自害した。その後、身に着けていた赤い宝石が飛び去って行った。
- ゼッポス
- ノーランガルス皇帝家の侍従長。クルーガに付き従う。
- 「四帝国の大乱」時は投降を拒み人界軍に討たれた。死亡後に仮初めの体で甦った一人。セントリアの街中で人界人のヤゼンを殺害した犯人。別荘を探りに来たロニエとティーゼを捕えるが、脱出されて彼女たちと戦闘になり、体を切断されながらも最後まで足掻き、ロニエの足に毒の短剣を刺すも、ティーゼに止めを刺され、溶けて蒸発した。
- ホーザイカ・イスタバリエス
- 元イスタバリエス東帝国皇帝。
- 「四帝国の大乱」時は整合騎士のネルギウスとエントキアにより討たれた。死亡後に仮初めの体で甦った一人。キリトとロニエがオブシディアを訪れた時にイスカーンとシェータの娘のリーゼッタを誘拐し、キリトを公開処刑するよう手紙を残すが、隠れていた居場所を突きとめられ、リーゼッタを取り返された末、オブシディア城の最上階から落下死した。
- アルダレス・ウェスダラス五世
- 元ウェスダラス西帝国の皇帝。
- 既に老齢で、「四帝国の大乱」時は帝城をファナティオの記憶解放術で丸ごと破壊される。その後の調査によれば、四皇帝の中で彼だけ遺骸が見つからなかったという。また、西帝国の近衛騎士団に所属していた元騎士も、数人が今も行方をくらましているとのこと。
民間人
- リーゼッタ
- 異界戦争後に生まれたイスカーンとシェータの娘。
- シェータ曰く、最初の音はリーファから貰ったとのこと。キリトとロニエがオブシディア城を訪れた際、黒ローブの人物に誘拐される。その後、キリトたちの活躍で無事に助けられた。
- ヤゼン
- 南セントリアにある宿屋の掃除人。以前は大貴族の領地で小麦を作っていた。ダークテリトリー出身者にも分け隔てなく接していたが、ゼッポスに殺害される。
- オロイ
- 山ゴブリン男性。鋸が丘のウボリ氏族出身。セントリアを観光に訪れていたが、人界人のヤゼン殺害の犯人として拘束されてしまう。
200年後の世界
- ローランネイ・アラベル
- アンダーワールド宇宙軍に所属する整合機士。15歳。愛称は「ローラ」。ロニエから数えて、七代後になる子孫の少女。
- 星界暦582年においてスティカと共に機竜で宇宙空間に出た所、神話級宇宙獣アビッサル・ホラーの襲撃を受ける。しかし、そこに現れたキリトやアスナ、アリスたちに窮地を救われた。
- スティカ・シュトリーネン
- ローラと同じく宇宙軍所属の整合機士。15歳。愛称は「スティ」。ティーゼの子孫。
- ローラとは仲が良く、アビッサル・ホラーに襲われた後に星王の予言通りの新たな時代の幕開けを目撃する。
ラース
- 菊岡 誠二郎(きくおか せいじろう)
- ラースの責任者。詳細は「菊岡 誠二郎」を参照。
- 神代 凛子(こうじろ りんこ)
- 声 - 小林沙苗
- 茅場晶彦の1歳下の後輩で元恋人。東都工業大学重村研究室出身。自身も優秀な科学者で、茅場が遺したデータを基に医療用フルダイブ機であるメディキュボイドを発表・開発に携わった。2026年7月時点で28歳[1][266]。
- SAO事件発生直後、行方を眩ませた茅場の居場所を突きとめ殺害を試みるも、結局手に掛けることができずゲームクリアまで彼の世話をする。
- ALO事件解決後にキリトと対面し、茅場の最期の言葉と「ザ・シード」の存在を聞き「あなたの中に彼を憎む以外の気持ちがあるなら」とその処遇を一任している。本来ならば茅場の共犯として法的追求を受けるはずだったが、それを見越した茅場が生前に行った工作[注釈 78]により無罪放免となった。
- アリシゼーション編では、アメリカに渡りカリフォルニア工科大学で研究のみに没頭するという半ば世捨て人のような生活を送っており菊岡の召集要請を断り続けていたが、明日奈からの協力要請の連絡を受け帰国、自身の身分を利用して彼女と共に「オーシャン・タートル」に赴き、UWにまつわる一連の事件の当事者となる。一連の出来事を通して、茅場が本当に求めていたことを知ると、同時に彼の志を引き継ぐことを決意し、事件解決後は菊岡に代わりラースの公式責任者となる。
- ラースでは現実世界へと脱出したアリスのボディの調整など身の回りの世話をしているために互いの信頼関係は篤く、彼女がこっそり桐ヶ谷家に転がり込んだ件に関しても半ば黙認している。
- 比嘉 健(ひが たける)
- 声 - 野島健児
- 「プロジェクト・アリシゼーション」に携わる若き天才エンジニア。茅場や神代、須郷が所属していた東都工業大学重村研究室の後輩。初出は『アクセル・ワールド』第10巻収録の「バーサス」。
- 小柄な体格で無骨なデザインの丸眼鏡を掛け、金髪の短い髪を逆立てアニメのキャラが描かれたTシャツを着こみ、「〜ッス」という軽い口調でしゃべるなど科学者に見えない風貌をしている。140近いIQを持つ。学生時代に韓国人の友人を兵役中に送られたイラクで自爆テロで失った過去があり、そのことも「プロジェクト・アリシゼーション」参加の動機になっている。
- オーシャン・タートル占拠事件の際は柳井の裏切りにより負傷しながらも、キリト、アスナ、リーファ、シノンが使用するSTLを繋ぎ、更にメイン・ビジュアライザーに残ったユージオのフラクトライトも繋げ、キリトの復活を促した。事件後は「星王キリト」のフラクトライトの消去を惜しみ、密かにコピーをとって所有している。
- 当初は菊岡同様に人工フラクトライトを人工物と見なしていたが、柳井を取り込んだアドミニストレータの存在や死亡しながらもキリトに語りかけたユージオ、そして内部で200年間UWで生きた「星王キリト」と「星王妃アスナ」の存在から、自分達が途方もないものを生み出してしまったと考えるようになる。同時に研究が大幅に進んだのはキリト達がUW内の人々をゲームのNPCではなく、一人の人間として扱ったのが大きな要因ということも理解している。
- 安岐 ナツキ(あき なつき)
- 声 - 川澄綾子
- 「オーシャン・タートル」のSTLで治療を続ける和人の看護を行っている美人看護師。本来の所属は自衛隊付属の看護病院の卒業生で、自衛隊員としての階級は二等陸曹。菊岡同様に普段は千代田区御茶ノ水の病院に勤務する看護師という別の身分を得て活動しており、SAOクリア後の和人のリハビリを担当していた。
- ファントム・バレット編では、菊岡からの要請でGGOへダイブ中の和人のモニタリングを行っている。また、彼女の助言が事件の収束・アフターケアに大きな役割を果たした。
- 柳井(やない)
- ラース本部の研究員。30代半ばの冴えない容姿をした痩身の男性。
- 実は元「レクト」研究員で、須郷の部下だった。ALOでの人体実験にも実験データを記録していたなど深く関わっていたが、他の研究員に責任を押し付けることで罪を免れ、須郷が残したコネクションを用いてアメリカに研究成果を売り込もうと「プロジェクト・アリシゼーション」に潜伏していた。人工フラクトライトの進化を抑制する「コード871」を仕込むなど内部で工作をしていた一方で、潜伏中偶然自身に接触してきたアドミニストレータに心酔し、UWが彼女の思い通りになるよう取り計らっていた。
- ALOの実験を台無しにした挙句アドミニストレータを葬ったキリトを憎み、彼を覚醒させようとした比嘉の作戦を阻止すべくサポートするフリをして彼に同行する。途中でキリトを殺すために本性を現し比嘉を負傷させるも、裏切りに気づいた凛子による不意打ちを喰らい「オーシャン・タートル」の下層に転落した。その後、下層にて全身骨折状態で死亡しているところをクリッターに発見された。
- キリトやアスナは法の裁きを受けて欲しかったが、菊岡はガブリエル達から須郷の研究や「A.L.I.C.E.」の詳細を洗いざらい吐かされて殺されていた可能性の方が高かったため、あそこで死んだのはある意味幸運と分析している。
- 平木(ひらき)
- ラース六本木支部に勤務するエンジニア。彼を含む支部の職員は「プロジェクト・アリシゼーション」の存在を知らず、一ベンチャー企業のつもりで業務に従事している。
- UWにて最終負荷実験が行われている最中、終電を逃して社内で一夜を明かしていたところ、直葉と詩乃の訪問を受け、菊岡へUWに危機が迫っている旨の伝言を伝える。
- 中西(なかにし)
- 声 - 鷲見昂大
- ラースのスタッフである一等海尉。「オーシャン・タートル」にやって来た神代と彼女の助手「マユミ・レイノルズ」に扮した明日奈を出迎え、菊岡の所へと案内した。
グロージェン・ディフェンス・システムズ
- ベクタ / ガブリエル・ミラー
- 声 - 石田彰
- アメリカのPMC「グロージェン・ディフェンス・システムズ」の役員で最高作戦責任者(CTO)を務め、GGOのトッププレイヤー・サトライザーの正体でもある男。
- NSAからアリスの奪取を依頼され「オーシャン・タートル」を襲撃、メインコントロールルームを占拠する。「ラース」スタッフの手によりUWへの外部干渉をロックされたため、ダークテリトリーの皇帝の身分を持つスーパーアカウント04「闇神ベクタ」としてUWに侵入する。
- 「魂」に強い執着を持ち、それを知るためだけに10歳の頃にガールフレンドだったアリシア・クリンガーマンを殺害した過去があり、その後も多数を殺めつつも完全隠蔽を果たしていた。アリスに対してもその存在を知った瞬間から興味を持ち、作戦失敗を装って専有しようと目論んでいる。最終的にアリス以外にも多くの魂を仮想世界に集めて自分のものにすることを計画している。特に第4回BoBで戦ったシノンや2年間仮想世界にいたSAO生還者、その中でも攻略組の魂に目を付けている。
- ベクタに与えられた「フラクトライトへの干渉」という圧倒的な権限を見せつけ、ダークテリトリー軍を率いて人界に進軍するが、アリスの存在を確認すると軍の指揮を放棄し彼女を拉致、直ぐ様システム・コンソールに向かう。それを追跡してきたベルクーリを権限と心意の合わせ技で圧倒するも、命懸けの攻撃により倒される。ログアウト後、即座にGGOのサトライザーをコンバートさせ再ダイブし、待ち構えていたシノンの魂を奪おうとするが彼女のネックレスに阻まれ、右腕を失い致命傷を負うもそれを退ける。そして執拗にアリス追跡を続行し、追いつく直前で駆けつけたキリトと最後の戦闘を行う。心意の力を操ることで全身黒づくめの異形の姿と化し死闘を繰り広げるも、UW中の人々の思いを力に変えたキリトの連撃を受け敗北しUWから排除され、自ら殺したアリシアの幻影に引きずられ自分が求めていた真の感情「恐怖」を顔に貼り付けた状態で死亡する。
- ヴァサゴ・カザルス
- 声 - 小山剛志
- ガブリエルの部下でVR戦闘の専門家。上司であるガブリエルのことは親しげに「兄弟(ブロ)」と呼ぶ。襲撃メンバーの中で唯一流暢な日本語を話せることから、暗黒騎士の身分を持つスーパーアカウントを用いてガブリエルと共にUWにダイブする。その正体は、SAOに存在した殺人ギルド「ラフィン・コフィン」のリーダーであった「PoH」。
- サンフランシスコのスラム街出身で、日系の父が正妻との子に腎移植をするための臓器提供者を欲してヒスパニックの母を金で買って無理矢理産ませた。そのため両親からの愛情を受けず、父からは最低限の生活費と日本語のスキルだけを得て、望まない出産をした母親からは憎しみを込められ悪魔の名「ヴァサゴ」を命名された。移植が可能な年齢まで成長すると、腎移植が済めば生活費も止められると考え、母とも別れて一からやり直すため日本に渡ったものの、法律の都合でまともな生活を送ることは叶わず、マルチリンガル能力を買われて韓国系犯罪組織に拾われ、暗殺者として生きることになる。15歳で裏社会に身を投じてから5年間で9回の「仕事」を成功させた。そして10回目の仕事が「SAO事件に巻き込まれ、現実世界では決して近づけないほどの厳重な警備の中に置かれたターゲットをSAOの中から暗殺する」というものであった。PoHはSAOどころかゲームというもの自体をプレイしたことがなかったが、どのみち彼に拒否権はなくSAOのデスゲームに強制的に途中参加させられることになった。
- 煽動を主な手口にしていたのは、本来は「暗殺の証拠を残さぬようにターゲットを間接的な手段で殺害する」という「仕事」上の制約であった。しかし初めて体験する仮想世界で日本人に囲まれて暮らしたことで、その生い立ちの中で募った東アジア人への憎悪を自覚。ターゲット以外にも一人でも多くのプレイヤーを殺すべく行動するようになり、「ラフィン・コフィン」を結成した。
- SAO事件後はアメリカに戻りグロージェンに所属。仕事で得た莫大な報酬[注釈 79]とSAOでの経験を活かして兵士相手のVR戦闘訓練を務め、遂には教官に抜擢されるなど以前とは比べ物にならないほど安定した生活を得ていたが、心は満たされずにもう一度SAOの世界へ行きたいと願い続けていたところで「オーシャン・タートル」襲撃という任務を命じられた。アニメ版では任務よりも以前からガブリエルと行動を共にし、GGOにて訓練目的のPKを行なっている。
- 異界戦争が始まった後は暗黒騎士団の部下を連れて遊撃を開始、その途中でキリトが匿われていた馬車を狙ったが、ステイシアとしてダイブしてきたアスナによって地割れに落とされ強制ログアウトとなる。その後、「アスナがいるならキリトもいるのではないか」と推測し、PoHのアカウントをコンバートしてUWに再ダイブ。中国・韓国のプレイヤー勢に偽情報を吹き込んで言葉巧みに扇動し、日本のプレイヤーと人界人の連合軍を物量で圧倒する。
- キリトが心神喪失状態にあることを知ると、彼を再起させた上で自らの手で殺すべく、中韓のプレイヤーをも同士討ちさせて惨劇を拡大させていくことを画策した。しかしその目論見は“狙い通りに”復活したキリトによって阻止される。彼の復活を歓喜をもって迎え一対一の決闘を挑むも、力の源である友切包丁を破壊され敗北する。「キリトとアスナを殺すまで何度でも2人の前に現れる」と懲りずに宣言するが、キリトの「夜空の剣」の力で一本の杉へ変えられ、さらに限界加速フェーズの起動によりそのまま内部時間で50年以上を過ごすことになってしまう。皮膚感覚以外の五感を絶たれ動くことも出来ない環境のせいか現実世界の肉体も老人のような白髪へと変貌し、知的活動は30年経った時点で消失してしまった。だが、撤退したグロージェンの部隊の中に彼の遺体はなく、生死不明のまま再びその行方を眩ませた。
- クリッター
- ガブリエルの部下であるハッカー。眼鏡をかけており、ヴァサゴからは「四つ目(フォーアイズ)」という渾名で呼ばれている。
- 作戦中は現実世界に残ってUW内のガブリエルをモニタリングしつつ、FLA倍率を下げUW内と現実世界の時間を同期、その後に米中韓のVRMMOプレイヤーを兵力として送り込む作戦を実行し他の兵士の指揮をとる。しかし、ガブリエルの死とアリスの回収失敗に伴い、作戦目的をアリス奪取から破壊に切り替え、「オーシャン・タートル」の原子炉を暴走させ逃亡する。本国に帰還後口封じで始末されることに怯えるが、それ以上にヴァサゴが不気味な形で消息を絶ったことに恐怖を感じていた。
- ブリッグ
- 襲撃メンバーの一人。メインコンソールルームの占拠を担当。
- FLA制御装置の安全リミッターのピッキングを試みるも失敗し、癇癪を起こして拳銃を発砲、装置の損傷により限界加速フェーズを起動させてしまう。その後、ケーブルダクトに突入してきた菊岡と撃ち合いとなるも急所を撃ち抜かれ死亡する。
- ハンス
- 襲撃メンバーの一人で、オネエ言葉を話す。
- ブリッグの仇を討つべく、撤退せずに残り捨て身で「オーシャン・タートル」の原子炉のメルトダウンを成功させようとしたが、菊岡に射殺され失敗する。
- シャック
- 襲撃メンバーの一人。
- 作戦失敗後に死亡者の死体収容を行ったが、その中にヴァサゴがいなかったことをクリッターへ伝える。
現実世界からの乱入者
- タカシ / 広野 孝(ひろの たかし)
- 日本在住のALOプレイヤーで、現実世界では高校生。
- UWへの救援協力を要請するリズベットの演説を聞き、詳しい状況を把握しないままコンバートする。当初は現実と変わりない痛みに悶絶しログアウトを望んだが、フレニーカに助けられたことで精神を持ち直し、戦線に復帰し戦い抜いた。
- ムーンフェイズ / 趙月生(チョ・ウォルセン)
- 韓国在住のVRMMOプレイヤーで、現実世界では兵役を間近に控えた大学生。
- クリッターが流した偽情報を鵜呑みにしたゲーム仲間から促されてUWにダイブするが、当初から事態を不審に感じており、戦列には加わらず説得を試みるシウネーの言葉に応じた。そのためPoHに「裏切り者」として攻撃されダメージを負うが、これにより「自分たちが騙されている」という確信を得て、クラインにリンチを加えていた主戦派中韓プレイヤーたちの間に割って入り、自分に同調する他の穏健派中韓プレイヤーたちと共に戦いを止めようとした。結局PoHの策略により再び乱戦になったが、この行動によりキリト復活までの時間を稼ぐことになり、彼からはログアウト直前心の中で感謝された。
ユナイタル・リング(UR)
URプレイヤー
- ボラン、モクリ
- キリト一行が初めて出会ったプレイヤー8人組のリーダー格とサブリーダー格。
- 他の6名はテン、ガース、ドアン、メイトー、テツリキ、チャップ。当初は食事と寝場所を求めるが、キリトの正体を知るとURのレースを勝ち抜くべく殺しにかかる。しかし、バシン族と偵察に来たユイやシリカがキリト達と合流し、全員返り討ちにされた。
URのNPC
- イゼルマ
- バシン族の女戦士。部族の野営地のリーダー。
- 野営地に招かれたシリカとリズベットに対し、偵察隊に加わりたいなら力を見せろと述べる。彼女達は日本語で会話しているが、ユイ曰く「何重にもフィルターがかかっている」ため、キリトらプレイヤーにはノイズのようにしか聞こえない。
- タジル
- バシン族の槍使い。シリカやリズベット、ユイが最初に出会ったNPC。
- ユイのおかげで言葉が通じたため、部族の野営地へ3人を案内する。シリカとリズベットのことは「フェル族」と呼んでいる。
現実世界の登場人物
キリト・アスナの親族
- 桐ヶ谷 翠(きりがや みどり)
- 声 - 遠藤綾
- 和人と直葉の母親。和人の実母の妹で、両親を事故で失った和人を引き取り養子とした。
- パソコン情報誌の編集者で、〆切前は出版社に篭りがちになりほとんど家に帰ってこない。和人がパソコンやネットゲームに傾倒するにあたって、強い影響を与えている。かなりのゲーム好きで、本人によると小学生の頃からネットゲームをしていた模様。
- 桐ヶ谷 峰嵩(きりがや みねたか)
- 和人と直葉の父親。海外に単身赴任中。
- 鳴坂 行人(なるさか ゆきと)、鳴坂 葵(なるさか あおい)
- 和人の実父と実母[267]。
- 結城 彰三(ゆうき しょうぞう)
- 声 - 山路和弘
- 明日奈の父親。フェアリィ・ダンス編まで「レクト」のCEO。結城本家は京都を中心に地方銀行を経営しており、彰三は三男にあたる[268]。
- 家族ぐるみのつきあいで、実の息子のようにかわいがっていた須郷と明日奈の結婚を決意した直後、須郷の逮捕によってALO事件が発覚しCEOを辞任。辞任後、人を見る目がなかったと落ち込み、「須郷の開発・経営能力と上昇志向のみ評価して、人間性に目を向けなかったのは自分の不徳だった」と口にした。
- 家庭を顧みない仕事人間で、結城家の冷めた家族関係や須郷の本性を見抜けないなどの落ち度が目立つが、娘への愛情は人並みに持ちあわせている。須郷と結婚させることを決意したのも意識が戻らない明日奈の将来を思ってのことであった。
- 和人とは明日奈がALOに囚われていた時の病室で何度か立ち会っており、ALO事件後もメールのやり取りなどを通じてある程度の信頼を寄せており、明日奈との交際も認めている。
- 結城 京子(ゆうき きょうこ)
- 声 - 林原めぐみ
- 明日奈の母親。某大学の経済学部の教授[269]。生家は宮城県の山間部で米農家をしていたが、両親(明日奈の祖父母)はすでに他界し、家や棚田も売却されている。京都の結城本家に行くたびに家柄について嫌味を言われるため、その出自がコンプレックスになっている[270]。
- 厳格な性格で、SAO事件により娘がエリートコースから脱落して帰還者学校に通うことに加え、平凡な家柄である和人との交際を快く思っておらず、名門校に転校して縁を切りエリートコースに戻ることを望んでいる。SAO事件のこともあってVR技術に対しても悪印象を抱いていたが、ユウキからの助言を得た明日奈に連れられてALO内に赴き[注釈 80]、思っていることを語り合い、そこで娘の想いを知り和解。翌日の朝食の席で帰還者学校に通い続けることを許した。
- 結城 浩一郎(ゆうき こういちろう)
- 明日奈の兄。「レクト」に勤務している。作中現在では名前のみ登場。
- 明日奈がSAOに囚われるきっかけとなったナーヴギア及びSAOのパッケージを購入した人物。本人は正式サービス稼動初日から長期の出張予定が入ってしまい、実際にゲームをプレイすることはなかった。
- 妹の恋人である和人のことは好意的に見ており、明日奈の知らないところで関係を深め「浩一郎君」と呼ばせている。
その他の登場人物
- 遠藤(えんどう)
- 声 - 日笠陽子
- 詩乃のクラスメイトの不良少女。
- 入学当初は取り巻きとともに彼女を友達と呼んでおきながら、彼女の部屋を遊びの場や喫煙場所に利用していた。彼女に拒絶されると、強盗事件のことを調べ上げて校内に流布し、彼女の孤立を招き、さらには事件のことを知った恭二が詩乃に歪んだ憧れを抱く原因を作った[271]。また、詩乃の銃へのトラウマを利用し金を無心し続けていたが、「死銃事件」の後にトラウマと向き合い始めた彼女にモデルガンを向けられ撃退された。
- 倉橋(くらはし)
- 声 - 木内秀信
- 横浜港北総合病院の医師で、木綿季の主治医。メディキュボイドに希望を抱いている。
- 木綿季の死後も和人たちと関わりを持っており、OSの事件の際には記憶障害に陥った明日奈をメディキュボイドで診察した。
- 佐田 明代(さだ あきよ)
- 声 - 小林さやか
- 結城家の家政婦。
- ダリオ・ジリアーニ
- シーウルフ級原子力潜水艦「ジミー・カーター」の艦長。
- 自身に命令された任務に疑問を抱きつつも、ガブリエル率いる部隊を日本の「オーシャン・タートル」まで送り届けた。
- 神邑 樒(かむら しきみ)
- UR編にて、帰還者学校の転校生として明日奈の前に現れた少女。
脚注
注釈
- ^ いずれも仮想世界での記憶に由来する。
- ^ アニメ版ではタンデムの見栄えを考え、川原礫氏が原作のバイクと同じ2st125ccで全長の長いDT125Rを提案した。
- ^ 実父の名前は鳴坂行人、実母の名前は葵。
- ^ SAOで考案した相手の武器の弱点を見抜き破壊する「武器破壊(アームブラスト)」。
- ^ 新生ALOで考案した魔法属性が付加されたALO仕様のソードスキルを魔法にぶつけることで対消滅させる「魔法破壊(スペルブラスト)」。GGOでの戦闘経験から編み出され、キリトによると「どんな高速魔法も対物ライフルの弾丸よりは遅い」らしく久しぶりにアスナを絶句させた。一時期キリトに付き合ってアスナ達も練習したが習得には至らなかった模様。
- ^ 新生ALOで考案した「剣技連携(スキルコネクト)」。左右の剣で交互に片手剣ソードスキルを発動させて終了後の硬直時間をキャンセルするが、本人によると成功率は5割以下。この技術を聞いたアスナはSAO時代の74層における経験からデジャブを感じるほどの驚愕だったらしい。
- ^ 2人ともルーリッド村で共に暮らした記憶を消されている。本来ならキリト自身の記憶もロックされるはずだったが、襲撃によるフラクトライトの損傷が影響し「桐ヶ谷和人」のままダイブしてしまった。
- ^ 魔法がなかったため元SAOプレイヤーのほとんどが同様の傾向。
- ^ 長時間プレイした場合に割り当てられる。2年間プレイしたSAOから同じIDを使用していたため。
- ^ 胸鎧・腰鎧・すね当て・籠手。
- ^ 『Extra Edition』では、このことを聞いたリズやシリカはあきれたり驚いたりしていた。
- ^ 武器を修理せず予備を携帯する、睡眠をとらず数日間徹夜で戦い続けるなど。
- ^ UWではアリスと互いの美貌に圧倒されていた。
- ^ Mental Health Counciling Programの略。VRMMO第1号であるSAOは完全な無人管理が目指されており、参加するプレイヤーの精神面のケアも無人化が企図されていた。
- ^ 同時に、破損した言語機能も回復し敬語で話すようになる。
- ^ MHCPはシステム側に立つSAO内のGM的存在であり、ゲーム上のあらゆる動的オブジェクトからは攻撃不可・かつそれらを選択的かつ一方的に消去する権限を有している。
- ^ 本来ナビゲーション・ピクシーはゲームに関する基本的な質問に鄭文型で答えるだけの存在であり、どちらかといえばプレオープンの際に抽選配布された「プライベート・ピクシー」に近い。
- ^ リアルプレイヤーとは関連なくランダム生成されるALO内のアバター「リーファ」も、リアルの直葉同様発育豊かな少女の姿をしている。
- ^ かつて強盗を射殺した際、彼女が強盗から奪って発砲した銃がまさに五四式・黒星であったため。無論偶然の一致ではなく、詩乃に憧れていた恭二が「死銃」の武器にあえて黒星を選んでいた。
- ^ 本来は最後の1人になるまで戦わなければならないが、「死銃」との戦いでボロボロだったキリトに勝っても自慢にならないという理由で、彼と共にグレネードで自爆した。
- ^ ただし、状況があまりにも異常であったため、ノーカウントとした。
- ^ 事件現場だった郵便局の元局員と、当時彼女が身ごもっていた娘。
- ^ 2026年6月29日でのキリトとの会話を受けて自身もバイトを始めようかと思案する場面がある[99]。
- ^ アニメ版ではシリカ、リズベット、クラインも含め事件のことを知らされている。
- ^ キリトは「もしそうなら『二刀流』スキルは彼女に与えられていたはず」とこの推測を否定している。
- ^ 現実世界への帰還後も、キリトはあまりのつらさから彼と過ごした2年間の記憶さえ消去してもらえば良かったと後悔することもあった。
- ^ 小説本編中には本名は出ていないがWeb時代の作者Q&AおよびTwitter[107] で公表された。その時点ではあくまでWeb版の設定であったが、その後アニメ版の公式サイト、第18巻の人物紹介などにもこの名前が掲載されている。
- ^ 特に蘇生アイテムの件ではキリトが半年経った後でも引きずっていることを察し、更にその妄執が徒労に終わった際には涙ながらに生き延びることを訴えている。
- ^ 初版のみに誤植あり。
- ^ キリトもシリカが妹(直葉)と似ていると語っている。
- ^ 10 - 12歳の子供も20人以上ログインしているが、そのほとんどが当初にパニックを起こして精神的に問題をきたしている。ゲームに適応してはじまりの町を出立するだけでも極めて例外的なケースである。
- ^ BD/DVD映像特典『そーどあーと・おふらいん』ではアスナの前でキリトを何度もお兄ちゃんと呼ぶなどその面が強調されており、人生相談では匿名ながらキリトとの関係の発展について相談した。スピンオフ作品である『ガールズ・オプス』ではキリトを真っ先にクエストに誘おうとして、後から誘われたリズが「抜け目がない」と感じている。
- ^ イーボン・ダガー、シルバースレッド・アーマー、ムーン・ブレザー、フェアリー・ブーツ、フロリット・ベルト。
- ^ しかし2人との友情は以後も変わらず良好である。
- ^ ただし、茅場の一歳下の後輩であった神代凛子は2026年7月時点で28歳なので矛盾が生じる。
- ^ このときは中身の無い赤い外套の巨大なアバターを使用している。ゲーム版ではSAO本来の(茅場にとっては偽の)ラストボス「The Hollow Avator」とされている。
- ^ 圏内修練場でのソードスキルの空撃ち。
- ^ 全金属製のランス系かハルバード系への持ち替え
- ^ a b アニメ版第1期のクレジットでは「ラフィン・コフィン」となっている。
- ^ モンスターを倒すと逆にスペックが下がるが、一定数のモンスターを狩ると呪いが解けて別の名前の刀に変化する特異性を持つ。
- ^ 麻痺毒を使用し、討伐戦での行動をダシに精神的に追い詰めるつもりであった。
- ^ 血盟騎士団のイメージカラーと紋章を揶揄するような出で立ちのため、アスナはひどく嫌っていた。
- ^ キリトは「牢獄の中で復讐心を糧に反復練習を続けていたのではないか」と推測している。
- ^ SAOの二刀流ソードスキル「ダブル・サーキュラー」を拳銃と光剣で再現。
- ^ AR上のアイコン(chapter3・13分48秒頃)、エイジによるSAO生還者スキャン(chapter3・15分05秒頃)、エイジが読んでいるSAOギルド・プレイヤーインデックス(chapter8・42分42秒頃)など。時間とチャプターは初回限定生産版BDより。
- ^ SAOにおける武装はアニメ第1期第13話のボス部屋突入時の場面で確認可能。
- ^ ホープフルチャントにおける40層フロアボス戦時点ではDKBが存続しているが、アニメ版ではクリスマス時点でリンド達元DKB幹部が聖竜連合の一団としてキリトの追撃に現れている。
- ^ 場合によっては一時的なオレンジプレイヤー化も含まれる。
- ^ アニメ第1期第14話で茅場の開いたログアウトリストより。ここでようやく顔と名前が確認できる。
- ^ 他の面子に関しても「名前の最初の1文字を伸ばし敬称をつける」というあだ名の付け方をしている模様。ただしキバオウのことは「トンガリ頭」と呼んでいた。
- ^ 頭上には赤(レベル差の関係でキリトたちからは暗赤色に見える)のカーソルが見える。
- ^ 厳密にはこの段階ではシステム上のギルドは結成できないので、正式結成は第3層となっている。
- ^ 半減決着モードで戦いを挑み、相手のHPゲージが49%になるまでは小ダメージを蓄積した後、一気に50%以上のダメージを与えてHPを0にすると、システムに犯罪行為と認識されずにPKを行うことができる。
- ^ 鍛冶屋に強化が依頼された武器を、同種の武器のエンド品(強化の試行回数の限度を超え、次に強化を行えば消滅する装備品)と密かにすり替え、強化失敗と偽って本物を詐取して後で売買する行為のこと。
- ^ 元々ネズハは遠近感覚に難がある自分が唯一戦えるスキルとして「投剣」スキルを主体に鍛えていたが、対応武器である投げナイフ類は消耗品であるため、主要武器としては不向きとして戦闘職を諦めた。しかし、チャクラムは消耗品ではないため、モンスターからのドロップ品を持っていたキリトが譲渡して戦闘職転向を勧めた。
- ^ ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『真夏の夜の夢』に、妖精の王オーベロンと女王ティターニアが登場する。
- ^ ALOでは部下達(声 - 金光宣明、沼田祐介)は巨大なナメクジの姿のアバターを使用。
- ^ 『Extra Edition』では、SAO事件対策本部も茅場と同じ研究室に居た須郷をチェックしていたが、帰還した「SAO生還者」の健康チェックや社会復帰の手配で監視が手薄になり、また現実では一切尻尾を掴ませなかったと菊岡は説明している。
- ^ 明日奈本人の了解を得られない状態のため、形式上は彰三との養子縁組。
- ^ アニメ版では、ペイン・アブソーバLv.0で肉体に受けた過剰痛覚と死の恐怖の影響からか、白髪に変貌した。
- ^ 原作挿絵を担当しているabecがbunbun名義でアバターコンテストに投稿、特別賞を受賞したキャラクター。
- ^ ただし、ハンマー使いでないクラインにとっては無用の長物に等しい。
- ^ 「死銃」としての登場時は音声が加工されている。
- ^ アバターの名前は、医者である父親への反発ではないかとキリトは考えている。
- ^ ちなみに劇中では語られないが、シュピーゲルはステルベンと同様ドイツ語であり、日本語で「鏡」を意味する。
- ^ しかし、成績は惨憺たるもので、詩乃には見栄を張り数値を改竄した模試の結果を見せていた。
- ^ ラン&ガンの略。
- ^ 周辺の状況や日本語で表示されたプレイヤーネームをシノンがそのまま「ジュウシエックス」と読んだことなどによる。
- ^ グレネードやスモークの無制限使用に加え、光学迷彩やサーモグラフィー付きドローンというSAOAGGO6巻の描写を踏まえるとキリト一行との交戦時点ではあまりにも高性能なアイテムを使用している。
- ^ SAO生還者達が持つ、オリジナルの悠那の記憶。
- ^ 「己のコピーが存在する」という認識に耐えられない。
- ^ SAO事件発生の1ヶ月後に両親が離婚し自宅が売却されていたこと、自分を放置してそれぞれ新たな生活を始めていたこと、両親は再婚同士で父親とは血縁関係がなかったこと、名も知らない兄は父と生活していることなど。
- ^ 悠那を見殺しにした者がいるかもしれない学校に通うことに拒否感があったため。
- ^ 風林火山は被害届を出さなかった。
- ^ キリトがウォロほどの実力者なら飛んできた泥を避けるか払い落とすなりできたはずと推測していることから、立ち合いを実現させるための口実作りだったことが示唆されている。
- ^ 失血死を防ぐためにウンベールが左腕の止血に使用している紐を要求したが、自分が紐を使えばウンベールを失血死させてしまい禁忌目録違反になり、逆に使わなければ自分の天命が失われるという状況。
- ^ 名前にラ行の音が三つ含まれるが、アンダーワールドにおいてこの音は美しさを意味する。
- ^ 首にダミーの小型爆弾を取り付け、対外的に「凛子は自分の命を盾に茅場に脅され、犯行に加担した」と偽装した。アニメではマイクロ爆弾を左胸に埋め込まれたことになっている。
- ^ 支払いを渋った組織のボスを殺害して持ち逃げしたもの。
- ^ 明日奈が所有する予備アカウント「エリカ」を使用。
出典
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