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「大学への数学」の版間の差分

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毎年入試問題に対して難易度の判定をABCDで行う(河合塾は易、やや易、標準、やや難、難の5段階)。
毎年入試問題に対して難易度の判定をABCDで行う(河合塾は易、やや易、標準、やや難、難の5段階)。


月刊誌で、増刊号(下記)も発行されている。1957年6月号から<ref name="kaisha">[http://www.tokyo-s.jp/kaisha/index.html 東京出版(月刊『大学への数学』(通称「大数」)・公式WEBサイト・会社案内]</ref>、60年以上の長きにわたって刊行を続けており、主な読者は[[東京大学|東大]]・[[京都大学|京大]]などの最難関大学の理系学部志望の受験生である。また高校2年生以下であっても[[数学]]の能力の高い学生や、受験数学を好む大学生・大学院生、中学高校の数学教員などにも愛読されている。誌上で「学力コンテスト」(略称「学コン」)を実施しており、成績優秀者は誌上名前が掲載される。通常の数学受験参考書のレベルを逸脱した難問に対して、[[東京大学]]理系OBを中心とした執筆陣が解答例を示すこと知られる。執筆陣は率直「これ難しすぎた」、「これで易しすぎ差がつかない」、「適当なセットでした」など解説して受験生への心理的負担を軽減している。
月刊誌で、増刊号(下記)も発行されている。1957年6月号から<ref name="kaisha">[http://www.tokyo-s.jp/kaisha/index.html 東京出版(月刊『大学への数学』(通称「大数」)・公式WEBサイト・会社案内]</ref>、60年以上の長きにわたって刊行を続けており、主な読者は[[東京大学|東大]]・[[京都大学|京大]]などの最難関大学の理系学部志望の受験生である。また高校2年生以下であっても[[数学]]の能力の高い学生や、受験数学を好む大学生・大学院生、中学高校の数学教員などにも愛読されている。[[2014年]][[ノーベル物理学賞]]受賞した[[電子工学]]者の[[天野浩]]<ref name="amano">{{cite web|url=https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/column/15/032700107/032800002/|title=大学も企業も、世界戦うにはスピードが足りない|website=日経XTECH|publisher=日経BP社|date=2017-04-14|accessdate=2019-05-24}}</ref>やマグマ学者の[[巽好幸]]<ref name="tatsumi">{{cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20160120/mog/00m/040/013000c|archiveurl=http://web.archive.org/web/20170413114530/http://mainichi.jp/articles/20160120/mog/00m/040/013000c|title=受験と私:マグマ学者の巽好幸さん 勉強自らの力で得ていくもの|publisher=毎日新聞社|date=2016-01-21|archivedate=2017-04-13|accessdate=2019-05-24}}</ref>も高校時代・受験生時代に愛読しており巽は受験勉強というより数学とておもしろかっです」としている<ref name="tatsumi" />

誌上で「学力コンテスト」(略称「学コン」)を実施しており、成績優秀者は誌上に名前が掲載される。通常の数学受験参考書のレベルを逸脱した難問に対して、[[東京大学]]理系OBを中心とした執筆陣が解答例を示すことで知られる。執筆陣は率直に「これは難しすぎた」、「これでは易しすぎて差がつかない」、「適当なセットでした」などと解説して受験生への心理的負担を軽減している。


[[1993年]]まで「新作問題演習」「理系・新作問題演習」で知られる最高難度から標準問題レヴェルの参考書を販売する会社として知られていたが、{{要出典範囲|date=2019年5月18日 (土) 18:07 (UTC)|近年の[[少子化]]や[[学力低下]]の余波を受けて}}教科書併用問題集程度の難易度の書籍も販売中である。
[[1993年]]まで「新作問題演習」「理系・新作問題演習」で知られる最高難度から標準問題レヴェルの参考書を販売する会社として知られていたが、{{要出典範囲|date=2019年5月18日 (土) 18:07 (UTC)|近年の[[少子化]]や[[学力低下]]の余波を受けて}}教科書併用問題集程度の難易度の書籍も販売中である。

2019年5月24日 (金) 11:39時点における版

大学への数学
愛称・略称 大数
ジャンル 科学誌
刊行頻度 月刊(毎月20日発売)
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
定価 1320円
出版社 東京出版
雑誌名コード 05949
刊行期間 1957年6月 -
姉妹誌 高校への数学中学への算数
ウェブサイト 大学への数学
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大学への数学(だいがくへのすうがく)は、大学受験での数学を取り扱う東京出版雑誌。略称大数(だいすう)。

特徴

毎年入試問題に対して難易度の判定をABCDで行う(河合塾は易、やや易、標準、やや難、難の5段階)。

月刊誌で、増刊号(下記)も発行されている。1957年6月号から[1]、60年以上の長きにわたって刊行を続けており、主な読者は東大京大などの最難関大学の理系学部志望の受験生である。また高校2年生以下であっても数学の能力の高い学生や、受験数学を好む大学生・大学院生、中学高校の数学教員などにも愛読されている。2014年ノーベル物理学賞を受賞した電子工学者の天野浩[2]や、マグマ学者の巽好幸[3]も高校時代・受験生時代に愛読しており、巽は「受験勉強というより数学としておもしろかったです」と評している[3]

誌上で「学力コンテスト」(略称「学コン」)を実施しており、成績優秀者は誌上に名前が掲載される。通常の数学受験参考書のレベルを逸脱した難問に対して、東京大学理系OBを中心とした執筆陣が解答例を示すことで知られる。執筆陣は率直に「これは難しすぎた」、「これでは易しすぎて差がつかない」、「適当なセットでした」などと解説して受験生への心理的負担を軽減している。

1993年まで「新作問題演習」「理系・新作問題演習」で知られる最高難度から標準問題レヴェルの参考書を販売する会社として知られていたが、近年の少子化学力低下の余波を受けて[要出典]教科書併用問題集程度の難易度の書籍も販売中である。

増刊号書籍は数年ごとにヴァージョンアップがなされるため、問題が入れ替わる。

ジュニア版として、難関高校の入試問題を扱った『高校への数学』や難関中学の入試問題を扱った『中学への算数』もある。

内容

毎月の内容は月ごとに大体決まっている。

巻頭言
最初のページにある短い文章。大数に関係する人々が自由に書いている。
スタンダード演習
日日の演習よりも難易度の低い頻出問題を取り上げて、解答、解説を与えている。
日日の演習(にちにちのえんしゅう)
平日に1日1題解けるように作られている。月ごとに分野が定められており、12月から3月にかけては分野不明の総合問題が扱われる。「ヒビモニ。」というモニターたちがあらかじめその問題を解き、感想や結果などを載せたりもしている。なお、日日の演習の読み方については2001年4月号P.4において、「ニチニチのエンシュウ」と呼ばれていますと記述がある。ヒビモニと呼ばれるようになったのは2002年度からであり、このことについての接点ネタは2002年8月号にある。1961年5月号から続いているコーナー[1]
学力コンテスト
通称「学コン」。問題のみを掲載し、読者が解答して、東京出版に送ると添削をしてもらえるシステムである。月に6題出題され、そのうち、1.2.3.は文理共通問題、4.は一般の理系生向き、5.6.は意欲的な理系生向きである。1. - 3.を解答して出すものをSコース、1. - 4.を解答して出すものをAコース、1. - 6.を解答して出すものをBコースという。1問25点満点で採点され、着眼と大筋をAからCの3段階で評価してもらえる。また、各コースにおける成績優秀者は賞品(1等バインダー、2等ファイルノート、3等高級ノート)をもらえる。創刊号の1957年6月号から続いているコーナー[1]
宿題
この本の中で最も難度が高いとされる。1題の問題を出して、読者が解答するというものである。問題の難易度は学力コンテストよりも高い。数学オリンピックのメダリストなどが出題する。高校生というよりは寧ろ大学生や予備校教師、一般社会人からの応募が多い[要出典]
数学鼎談(すうがくていだん)
3人(箱崎、六本松、香椎)による対話形式で、数学の議題について語る。
物理のページ
高校物理に関する記事が書かれる。化学のページと毎月交代になっている。
化学のページ
高校化学に関する記事が書かれる。物理のページと毎月交代になっている。
生物のページ
最先端の医学生物学に関する記事が書かれる。最後に論述問題が出題される。
最速解法ゼミ
毎年大数ゼミの冬期講習での講座を紙面に再現。最速で答えを出すためのコツを紹介している。
大数模試
スタンダードコース(難関校志望者向け)とハイレベル理系コース(最難関校志望者向け)の2コースがある。スタンダードコースは5問セット(3問は文理共通、2問は理系用)で出題され、125点満点形式。ハイレベル理系コースは4問セット(全問理系用)で出題され、100点満点形式。どちらのコースも別のページに答がのってあり、採点基準も書いてある。12月、2月はスタンダードコース(全2回)、9月、1月はハイレベル理系コース(全2回)となっている。
入試特集 ○○○○年大学入試問題
1月、4月から8月が基本。有名大学の入試問題(主に前期)の問題を掲載し、講評、解答、問題の難易度評価を与える。
受験報告
上記の入試特集に関連して、実際の受験生がその試験を受けたときの体験記を掲載する。実際に受験生がどのように感じたのかがはっきりとわかる。
読者の接点
毎月の最終ページに掲載。読者自身が書いた文章から抜擢される。特に編集部の気に入ったものに対して、接点大賞が与えられ、応募者は景品がもらえる。左上も読者自身の応募によるカットが1つ掲載される。
休日の演習
河合塾の広告欄に掲載。「河合塾のハイパー数学にチャレンジ!!」ということで、過去の入試問題やオープン模試などの問題が毎月1題出題される。問題の下に、「講師からのアドバイス」がいつも書かれており、解答は次の月に掲載される。宿題や学コンと違って、応募するものではない。

大学への数学 増刊号 (2019年現在)

大学への数学 書籍 (2019年現在)

  • 1対1対応の演習 (数学I, A, II, B, III複素数平面、III微積分)
  • プレ・1対1対応の演習 (数学I, A, II, B)
  • 教科書NEXT (ベクトル、数列、図形と方程式、三角比と図形)
  • センター試験必勝マニュアル (数学IA, IIB, 現代文、古文、漢文、古文・漢文)
  • この問題が合否を決める!
  • 分野別重点シリーズ (マスター・オブ・整数、マスター・オブ・場合の数)
  • ちょっと差がつくうまい解法
  • 東大数学で1点でも多く取る方法 (理系、文系)
  • 解決へのアプローチ
  • 発展していく三角関数
  • 思考力を鍛える不等式
  • 方針をどう立てるか
  • 数学を決める論証力
  • ハッとめざめる確率 (第2版)
  • 解法の探求・微積分
  • 解法の探求/確率
  • 微積分/基礎の極意
  • 解法の突破口 (第3版)
  • 入試のツボを押さえる 重点学習/数学IAIIB
  • 数学IIIの入試基礎 講義と演習
  • 数学ショートプログラム
  • ほぼ計算不要の思考力・判断力・表現力トレーニング/数学IA
  • 入試物理プラス
  • ポケット日日の演習 (ベクトル・座標、数列・整数、場合の数・確率)
  • 考え抜く数学 ~学コンに挑戦~ - 新作問題演習の後継。
  • もっと考え抜く数学 ~学コンの発展問題に挑戦~ - 新作問題演習の後継。
  • 考え抜く数学・理系 ~学コンに挑戦~ - 理系・新作問題演習の後継。

廃刊した増刊号・書籍

主な執筆者

関連項目

脚注

  1. ^ a b c d 東京出版(月刊『大学への数学』(通称「大数」)・公式WEBサイト・会社案内
  2. ^ 大学も企業も、世界で戦うにはスピードが足りない”. 日経XTECH. 日経BP社 (2017年4月14日). 2019年5月24日閲覧。
  3. ^ a b 受験と私:マグマ学者の巽好幸さん 「勉強は自らの力で得ていくもの」”. 毎日新聞社 (2016年1月21日). 2017年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月24日閲覧。

外部リンク